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JP4642406B2 - 定電流駆動回路 - Google Patents
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Description

この発明は、LED(発光ダイオード)等の発光素子を、目的とする輝度で安定して発光させるための定電流駆動回路に関する。
RGB各色のLEDを利用して様々な色を表示するには、各色のLEDを同様の輝度で安定して発光させることが必要となる。LEDによるカラー表示は、携帯電話等の電子機器で利用されるバックライトの他、自動車のスピードメータ等の照明や、ディスプレイ等の表示装置など、様々な分野で利用が進んでおり、LEDを安定して発光させることを目的として定電流で駆動するための様々な技術が存在する。例えば、特許文献1は、PWM(Pulse Width Modulation)制御によって、RGB各色のLEDを安定駆動するための技術である。
特開2000−214825号公報
特許文献1は、RGB各色のLED毎に定電圧を印加して、各LEDにおける順方向降下電圧の差異を各LED毎に設けた調整用抵抗で調節することで、定電流での安定した発光を可能とする技術である。携帯電話のような比較的小規模な回路に利用する場合は、このような技術でも十分対応が可能であるが、例えばディスプレイ等の大型の電子機器など、多数のLEDをバックライトとして利用して高輝度を実現する必要がある大規模な回路においては、順方向電圧のバラツキを個別に調整用抵抗で調節することは困難であり、その結果、定電流駆動によりLEDの輝度を均一に保つことができず、輝度ムラ等のディスプレイの画質劣化が発生するという問題があった。
特許文献1では、アノード側にD/Dコンバータの発生する電圧を印加したLEDのカソード側をスイッチングFETのドレインに接続し、制御部が、当該スイッチングFETのゲートにPWM制御(Pulse Width Modulation)によるパルス電圧を印加してスイッチング動作を制御することによってLEDの駆動を行う。即ちPWMによるパルス電圧のオン、オフにより、LEDの点灯と消灯を制御する。このとき、D/Dコンバータの制御も制御部が行っている。
しかし、この方法では、LEDを消灯した状態から点灯するときに問題が生ずることがある。具体的には、LEDが消灯され電圧の印加もされていない状態から点灯する場合、制御部によりLEDへの定電圧の印加を開始すると同時にスイッチングFETをオンに制御しても、その瞬間にはD/Dコンバータによる電圧の発生と印加が開始された状態であるため十分な電圧が得られなかったり、あるいは制御部とD/Dコンバータの間に残留する電荷の影響を受けてD/Dコンバータの発生電圧が正確に制御されないといったことがある。そのため、LEDに流れる電流波形で見た場合、消灯から点灯へ、パルス波形で急峻に立ち上がるように制御しているにも拘わらず、実際には、意図した電流値に至るまでにタイムラグが生じ、その間は徐々に電流値が上昇する電流波形のなまりが生じてしまうことがあった。この場合、所定の電流値に至るまでの間は、LEDを本来意図した輝度で発光させることができない。RGBの各色1個ずつのLEDを利用する携帯電話のような小規模回路や、高速な動作を必要としない装置で利用する場合であれば、このような現象が発生しても問題はない。しかし、多数のLEDを直列接続したり大電流駆動型の高輝度LEDを利用して実現するディスプレイ等の電子機器においては、電流の立ち上がりにつれて輝度が変化する症状が顕著なものとなる。そのため、例えば動画像等を表示する場合など高速な動作を必要とするディスプレイには利用できないという問題があった。
スイッチングFETによりLEDを消灯しているときにもLEDへ定電圧を印加し続ければ、このような現象を回避することはできる。しかし、この場合、スイッチングFETをオンにした瞬間に過大なインラッシュ電流が流れ、LED等の回路の構成素子を破壊するおそれがあるという問題があった。
そこで、この発明の課題は、PWM制御を利用しながら、全てのLEDを常に定電流で安定して駆動することができる定電流駆動回路を提供することにある。
上記課題を解決すべく、請求項1の発明は、素子を所定の電流値で駆動するための定電流駆動回路であって、第1のスイッチング素子が繰り返しオンオフさせられることにより、供給される電源電圧から前記素子に印加する高周波パルス状の電圧を発生し、該発生した高周波パルス状の電圧を前記素子に印加する電圧発生手段と、前記高周波パルス状の電圧を印加したときに前記素子に流れる電流値を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段の検出した電流値に従って、前記電圧発生手段の前記素子への断続的な高周波電圧印加の開始および停止を制御する電圧制御手段と、前記発生させた高周波パルス状の電圧が印加されている前記素子の動作を、第2のスイッチング素子によってパルス状に周期的にオンオフ制御する低周波のPWM制御手段と、を備え、前記電圧発生手段が、前記高周波パルス状の電圧を発生するタイミングと、前記電圧制御手段により制御される、前記素子への断続的な高周波電圧印加の開始および停止のタイミングと、前記低周波のPWM制御手段が、前記素子の動作をパルス状に周期的にオンオフ制御するタイミングとは、それぞれ独立して定められることを特徴とする。
また、請求項の発明は、請求項1発明に係る定電流駆動回路であって、前記素子は発光素子であることを特徴とする。
供給される電源電圧から発生した電圧を、素子に対してパルス状に周期的に印加し、このとき素子に流れる電流値を監視しながら、電圧印加の開始または停止を制御することで、素子への印加電圧を制御することができ、その結果、素子に流れる電流を目的とする所定の電流値に維持することができる。
<定電流駆動回路の構成>
図1は、この発明の一の実施の形態に係る定電流駆動回路1を示す構成図である。このように、定電流駆動回路1は、電源13に接続された昇圧回路部7と、昇圧回路部7に接続されたLED群6と、LED群6がドレインに接続されたスイッチングFET5と、スイッチングFET5のゲートに接続されたPWM部3と、ソースに接続された抵抗4と、PWM部3に接続された制御部2と、PWM部3,スイッチングFET5のソース,昇圧回路部7および電源13に接続された定電圧制御部8と、から構成されている。また、昇圧回路部7は、電源13に接続されたコイル11と、コイルに接続された整流ダイオード9と、整流ダイオード9に接続されたコンデンサ10と、コイル11および定電圧制御部8にドレインおよびゲートが接続されたスイッチングFET12と、から構成される。
電源13は、LED群6の駆動に利用する直流電圧を得る元になる電源電圧を発生する機能を有する。電源電圧は、これをLED群6等の素子に直接印加しても、これらの素子が破壊されることのない電圧値を有している。
昇圧回路部(電圧発生手段)7は、電源13から供給される電源電圧を昇圧して、LED群6を駆動するのに必要な直流電圧を発生する機能を有する。昇圧回路部7は、内部にコイル7およびスイッチングFET12を有しており、スイッチングFET12のスイッチング動作によりコイル7に発生する誘導電圧を利用して、昇圧したパルス状の直流電圧を得る。このスイッチングFET12は、後述するように、発生した直流電圧のLED群6への印加の制御にも利用される。その他の整流ダイオード9およびコンデンサ10は、安定した所定の直流電圧を発生するための素子である。尚、ここで利用する昇圧回路部7は、供給される電圧を昇圧して所定の直流電圧を発生する機能と、当該直流電圧の印加を制御する機能と、を有するものであれば、図1に示した態様に限らず、他の態様であっても構わない。例えば、図2に示した昇圧回路部15のような構成であってもよい。
このように、LED群6等の各素子に直接印加されても破損することのない電圧値を有する電源13を利用することで、昇圧回路部7により定電流駆動回路1の動作を可能としながら、内部に故障があっても、過大な電流が流れて各部が破損するような問題を回避することができる。例えば、昇圧回路部7が破損しても各素子が破損することはないし、スイッチングFET5が破損してドレイン−ソース間が短絡してもLED群6に電流が流れ続けるだけで、その電流値は後述するように抵抗4を利用して制御されるため、LED群6が破損することはない。また、抵抗4は、後述するように、LED群6へ印加する電圧を制御するために利用されるが、これについてもヒューズ等の素子を利用することで、その破損を容易に確認することができ、他の素子の破損や定電流駆動回路1の誤動作等に至ることはない。
LED群6は、定電流駆動回路1が定電流での駆動を目的とする素子であれば、例えば、同色の複数個のLEDを直列接続して利用する態様のほか、所定の割合で混合したRGB各色等のLEDを複数個直列接続して利用する態様であっても構わない。また、LED群6として示しているが、LEDの個数を制限するものではなく、1個のLEDのみを利用する態様であっても構わない。また、LED等の発光素子ではなく、他の素子を利用する態様であっても構わない。
スイッチングFET5は、PWM部3からゲートに印加されるパルス電圧に従ってドレイン−ソース間の電流をパルス状に周期的にオン、オフ制御する機能を有する。具体的には、パルス電圧がオンのときはドレイン−ソース間のスイッチング動作をオンにし電流を流すことでLED群6を点灯させ、パルス電圧がオフのときはスイッチング動作をオフとし電流を遮断することでLED群6を消灯させるよう動作する。
PWM部3は、制御部2による制御に従ってパルス電圧を発生し、スイッチングFET5にゲート電圧として印加する機能を有する。
制御部2は、PWM部3の発生するパルス電圧を制御する機能を有する。具体的には、PWM部3の発生するパルス波形のデューティ比を制御する。この制御部2およびPWM部3が、PWM制御手段を構成している。
上記の制御部2、PWM部3およびスイッチングFET5の動作によって、LED群6の点灯および消灯の動作と、発光時の輝度と、が制御される。具体的には、制御部2により制御されたデューティ比のパルス電圧がPWM部3で生成され、これがスイッチングFET5のゲート電圧として印加されることで、LED群6のカソード側の接地がオン、オフ制御され、これに従ってLED群6が点灯または消灯する。デューティ比が100%であれば、LED群6は点灯し続け、デューティ比が0であればLED群6は消灯し続ける。また、デューティ比を変更することで、LED群6の点灯時間と消灯時間の割合や回数を変更し、その結果、LED群6の輝度を制御することができる。
そして、定電流駆動回路1では、これに加えてさらに、制御部2およびPWM制御部3によりLED群6が点灯している状態にあるときに、LED群6に流れる電流値を一定にするよう制御するために、抵抗4および定電圧制御部8が設けられている。
抵抗4は、LED群6に流れる電流値の検出用に設けられたもので、抵抗4両端の電位差と、抵抗4の抵抗値、とから電流値を得ることができる。ただし、実際には、電流値に換算して利用するのではなく、抵抗4の両端の電位差をそのまま利用して、その電圧値の大小によって、LED群6に流れる電流値の大小を判断する。
定電圧制御部(電圧制御手段)8は、上述の昇圧回路部7で電源電圧を昇圧したパルス状の直流電圧を得るためにスイッチングFET12のスイッチング動作を制御する機能と、抵抗4の両端の電位差からLED群6に流れる電流値を検知し、その値が目標とする所定の電流値となるように、昇圧回路部7からLED群6に印加する電圧を制御する機能を有する。その動作については、詳細を後述するが、ここでは定電圧制御部8を実現するための構成例を図3を用いて説明する。
定電圧制御部8は、例えば、図3に示すように、抵抗4に接続される電流検出部17と、電流検出部17に接続される基準電圧発生部16と、電流検出部17,昇圧回路7内部のスイッチングFET12およびPWM部3に接続されるFET駆動部18と、FET駆動部18に接続される同期信号発生部19と、から構成することができる。
基準電圧発生部16は、実際に抵抗4の両端に生じた電位差と比較するために利用する、定電流駆動回路1が目的とする所定の定電流でLED群6を駆動するときに抵抗4の両端に生ずる電位差を、基準電圧として発生する機能を有する。基準電圧となる電圧値は、予め、所定の値に固定される態様であってもよいし、変更可能であって、利用するLED群6等の素子に従って変更する態様であっても構わない。
電流検出部17は、上述したように抵抗4の両端の電位差からLED群6に流れる電流値を検知するための機能部である。実際には、電流値を直接検出するのではなく、抵抗4の両端の電位差を検出し、基準電圧発生部16の発生する基準電圧と比較して、その比較結果から、LED群6を流れる電流値が定電流駆動回路1の目的とする所定の電流値よりも大きいか小さいかを判定する。そして、その判定結果をFET駆動部18に通知する機能を有する。
FET駆動部18は、電流検出部17から通知される判定結果と、PWM部3から取得するスイッチングFET5のスイッチング動作を制御するパルス電圧にかかる情報と、から、昇圧回路部7内のスイッチングFET12のスイッチング動作を制御する機能を有する。具体的には、PWM部3が発生するパルス電圧に従って、昇圧回路部7の発生した電圧のLED群6への印加の開始および停止を制御する。そして、さらに、実際にLED群6に流れる電流値に係る情報を得て、これをLED群6への電圧の印加制御にフィードバックすることで、LED群6へ印可する電圧値を制御する。その結果、LED群6に流れる電流値が制御されることとなる。
同期信号発生部19は、PWM部3で発生されるスイッチングFET5のスイッチング動作を制御するパルス電圧に比して十分に高周波なパルス波形を、同期信号として発生する機能を有する。この同期信号を利用して、FET駆動部18が、スイッチングFET12のスイッチング動作を高速に制御することで、昇圧回路部7で昇圧したパルス状の直流電圧を発生すると共に、この直流電圧のLED群6への印加を、制御部2がLED群6の点灯および輝度を制御する動作に比して非常に高速に制御することが可能となる。
尚、後述の定電流駆動回路1の動作に係る説明においては、定電圧制御部8を一の制御部として説明するが、実際には、上述した各部の機能および動作によりその動作を実現している。
また、図1では、LED群6および昇圧回路部7のスイッチング動作に、スイッチングFET5,12を利用しているが、本発明はこれに限らず、ゲート電圧等の制御信号によって、電流のオン、オフを制御できる機能を有するものであれば、他の態様であっても構わない。例えば、図4に示すように、スイッチングFET5,12の代わりに、トランジスタ20,21を利用する態様であっても構わない。
また、図1では、一の定電流駆動回路1を示しているが、実際には、例えば各色のLEDを駆動するため、定電流駆動回路1を複数個動作させる場合も多い。このような場合、複数個の定電流駆動回路1をそれぞれ独立して動作させる態様の他、例えば、制御部2を共通にして、図1に示すその他の素子群14が、制御部2と電源13との間に並列となるように、図5に示すように接続した態様であっても構わない。
次に、図1を参照しながら、定電流駆動回路1の動作について説明する。
<定電流駆動回路の動作>
LED群6を所定の輝度で点灯させるため、制御部2が、PWM部3から、図6(a)に示すようなパルス電圧を発生し、スイッチングFET5を制御するものとする。図6(a)の上部に示したように、図6の横方向は時間を表し、図6(a)は、PWM部3の発生するパルス電圧が、時刻t0からt1まではオンの状態であり、t1からt2まではオフの状態であることを示す。
理想的には、LED群6に流れる電流値が図6(a)と完全に同一の波形を示しながら、LED群6が点灯すればよい。しかし、従来の技術では、上述したように、回路内に残留する電荷の影響等によって、時刻t0に0であった電流が徐々に上昇する電流波形のなまりが生じたり、時刻t0で目標とする所定の電流値を大きく超えるインラッシュ電流が流れてしまうといった現象が起きることがあった。そのため、定電流駆動回路1では、制御部2、PWM部3およびスイッチングFET5によって、LED群6の点灯動作を図6(a)に示すように制御しながら、時刻t0からt1に至るLED群6の点灯している間のLED群6に流れる電流値を、さらに細かく制御する。
定電圧制御部8内では、図6(b)に示すように、PWM部3で発生する図6(a)のパルス波形に比べて十分に高周波なパルス波を発生している。そして、定電圧制御部8は、このパルス波形に基づいて昇圧回路部7内のスイッチングFET12のスイッチング動作を制御する。これにより、定電圧制御部8は、図6(b)と同様の波形を示すパルス状の直流電圧を昇圧回路部7で発生させることが可能である。
時刻t0において、PWM部3の発生する電圧のパルス波形がオンになると、これを受けた定電圧制御部8は、昇圧回路部7内部のスイッチングFET12を制御して、LED群6への直流電圧の印加を開始する。このとき印加される直流電圧は、電源部13により供給された電圧を昇圧回路部7で昇圧したものである。このときの昇圧後の電圧値は、パルス状に周期的に印加することで、LED群6にかかる実際の電圧値を後述するように制御することができるため、目的とする所定の定電流で動作するときにLED群6で必要となる電圧値よりも若干高い電圧値であっても構わない。
図6(c)は、昇圧回路部7がLED群6に印加する直流電圧を示している。このように、定電圧制御部8は、スイッチングFET12を制御して、図6(b)と同様の波形を示すパルス状の昇圧後の直流電圧をLED群6に印可する。
定電圧制御部8は、LED群6に流れる電流値が定電流駆動回路1の目的とする電流値に一致したときに抵抗4の両端に生じる基準電圧V0と、抵抗4の両端で計測した実際の電位差と、を比較監視している。そのときの抵抗4の両端の電位差である電圧値の波形を図6(d)に示している。図6(d)に示すように、時刻t0で電圧値がVLであったものが、時間の経過に従って徐々に上昇し基準電圧V0に達すると、図6(c)に示すように、定電圧制御部8は、スイッチングFET12を制御して昇圧回路部7からのLED群6への電圧の印加を停止する。しかし、実際には各素子の時間的な動作限界等の影響から、電圧値がV0に達した瞬間ではなく、t0から時間aだけ経過した時刻taに、電圧値がV0を超えてVUに達して電圧値の上昇が停止する。そして、ここから電圧値が徐々に低下し、電圧値が基準電圧V0に達すると、図6(c)に示すように、定電圧制御部8は、再びスイッチングFET12を制御して昇圧回路部7からLED群6への電圧の印加を開始する。このときも同様に、図6(d)に示すように、時刻taから時間bだけ経過した時刻tbに電圧値V0より低いVLに達した後、再び電圧値が上昇し始める。ただし、実際の各素子の動作は非常に高速であるため、電圧印加を開始または停止する時刻と、電圧値がVLまたはVUに達する時刻との時間差は非常に小さいものであるし、基準電圧V0と電圧値VUまたはVLの電位差も非常に小さく、実用上問題となることはない。
このように、定電圧制御部8は、昇圧回路部7で昇圧した直流電圧を、図6(b)に示す非常に高い周波数でパルス状に周期的に印加する。そして、さらにその印加の開始および停止を図6(c)に示すように制御することで、LED群6へ印加する電圧値を制御し、その結果、LED群6へ流れる電流値を制御しているのである。
図6(a)の時刻t1で、パルス電圧に従ってLED群6が消灯されたとき、上述の抵抗4の両端に生ずる電位差情報のみでは、電圧値の低下に伴い、定電圧制御部8が、LED群6への印加電圧値を上昇させようとする。しかし、定電圧制御部8には、PWM部3が発生する図6(a)に示すパルス波形に係る情報も入力されているため、このような現象を回避し、図6(c)に示すように、PWM部3からのパルス波形が次に時刻t2でオンになるまでの時間cの間は、昇圧回路部7からのLED群6への電圧の印加は停止される。そして、時刻t2に至った瞬間から、上述と同様の電圧の制御を開始する。
このように、抵抗4の両端に生ずる電位差を監視しながら、LED群6に印加する電圧値を詳細に制御することで、LED群6に流れる電流値は、図6(e)のような波形を示す。図6(d)に示したように、抵抗4の両端の電位差が上限となる電圧値VUと下限となる電圧値VLの間を変動するため、LED群6に流れる電流値も、これに従ってVUに対応する電流値とVLに対応する電流値との間を変動することとなる。しかし、上述したように実際にはその変動幅は小さく、LED群6の輝度が変化するほどのものではないため、その動作に影響はない。よって、定電流駆動回路1は、上述の動作により、LED群6を、所定の電流が流れたときの輝度で点灯させることができる。
PWM部3の発生するパルス波形に従って、パルス波形がオフのときには、定電圧制御部8および昇圧回路部7は動作を停止し、LED群6および抵抗4を流れる電流値は完全に0となる。このとき、昇圧回路部7では、昇圧したパルス状の直流電圧を発生し続けていたとしても、LED群6の点灯を開始した瞬間に、LED群6に流れる電流値に対応する抵抗4両端の電位差を監視しながら印可する直流電圧を上述のように制御するため、従来問題となっていたインラッシュ電流の発生といった問題を回避することができる。
LED群6に印可する電圧は、上述したように高い周波数でパルス状に印加しながら制御しているため、昇圧回路部7において、LED群6に所定の電流値が得られるときに必要となる所定の電圧値よりも若干高い電圧値を有する直流電圧を発生し、これを利用することが可能である。この所定の電圧値よりも高い電圧値を有する直流電圧を、上述したように制御しながらLED群6に印加することで、LED群6を点灯した直後からLED群6を目的の輝度で点灯させるのに十分な電流を得ることが可能である。
あるいは、LED群6が消灯している間も昇圧回路部7において昇圧したパルス状の直流電圧を発生しておけば、LED群6を点灯した直後からLED群6を目的の輝度で点灯させるのに十分な電流を得ることができ、上述したようにインラッシュ電流の発生を回避することもできる。
また、定電圧制御部8は、LED群6の電流値を検知するために設けられた抵抗値4の両端の電位差を検出し利用しているが、この抵抗4は接地されているため、ここに電荷が残留して検出する電位差が影響を受けることもない。そのため、制御部2およびPWM部3によってLED群6が点灯されると、定電圧制御部8は、LED群6に流れる電流値に対応する抵抗4の両端に生ずる電圧値を、瞬時にかつ正確に得ることができる。
これらにより、LED群6を消灯した状態から点灯させた場合にも、図6(a)に示すPWM部3の発生するパルス波形の立ち上がりに準じて、LED群6の電流値も図6(e)に示すように急峻な立ち上がりを示し、従来のように、徐々に上昇して目的の電流値に達する電流波形のなまりといった現象を回避することができる。
さらに、LED群6に流れる電流値に対応する情報を抵抗4の両端の電位差から得て利用しているため、LED群6の順方向降下電圧値等のLED群6に固有の値に基づいて調整用抵抗を設けるといった作業を必要としない。また、LED群6を含む各素子の周囲温度の変化や、経時変化にも、特別な調整をすることなく対応することが可能である。
さらにまた、上述の態様によれば、LEDを直列接続してLED群6として利用できる数が制限されることがなく、図5に示すように、定電流駆動回路1を並列接続して利用したり、図3に示す定電圧制御部8内の基準電圧発生部16の値を調節することで各定電流駆動回路1毎にLEDの輝度を変更することも可能であり、LED等の素子を様々な態様で利用する装置を実現することが可能である。
この発明の一の実施の形態に係る定電流駆動回路の構成を示す図である。 この発明の一の実施の形態に係る昇圧回路部の別の構成を示す図である。 この発明の一の実施の形態に係る定電圧制御部の構成例を示す図ある。 この発明の一の実施の形態に係る定電流駆動回路をトランジスタを利用して実現したときの構成を示す図である。 この発明の一の実施の形態に係る定電流駆動回路を並列接続して利用するときの構成を示す図である。 この発明の一の実施の形態に係る定電流駆動回路の動作を説明する図である。
符号の説明
1 定電流駆動回路、2 制御部、3 PWM部、4 抵抗、5,12 スイッチングFET、6 LED群、7,15 昇圧回路部、8 定電圧制御部、9 整流ダイオード
、10 コンデンサ、11 コイル、13 電源。

Claims (2)

  1. 素子を所定の電流値で駆動するための定電流駆動回路であって、
    第1のスイッチング素子が繰り返しオンオフさせられることにより、供給される電源電圧から前記素子に印加する高周波パルス状の電圧を発生し、該発生した高周波パルス状の電圧を前記素子に印加する電圧発生手段と、
    前記高周波パルス状の電圧を印加したときに前記素子に流れる電流値を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段の検出した電流値に従って、前記電圧発生手段の前記素子への断続的な高周波電圧印加の開始および停止を制御する電圧制御手段と、
    前記発生させた高周波パルス状の電圧が印加されている前記素子の動作を、第2のスイッチング素子によってパルス状に周期的にオンオフ制御する低周波のPWM制御手段と、
    を備え
    前記電圧発生手段が、前記高周波パルス状の電圧を発生するタイミングと、
    前記電圧制御手段により制御される、前記素子への断続的な高周波電圧印加の開始および停止のタイミングと、
    前記低周波のPWM制御手段が、前記素子の動作をパルス状に周期的にオンオフ制御するタイミングとは、それぞれ独立して定められる
    ことを特徴とする定電流駆動回路。
  2. 請求項1記載の定電流駆動回路であって、
    前記素子は発光素子であることを特徴とする定電流駆動回路。
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