JP4646325B2 - エンジン冷却装置 - Google Patents
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Description
ところが、例えば、高負荷をかけていたエンジンを停止させると、エンジンの余熱によりエンジン内部の冷却水の温度が上昇して沸騰することがある。そこで、このような冷却水の沸騰を防止するため、エンジンとラジエータとの間の循環流路にサーモスタット弁を設け、エンジン停止後もエンジンとラジエータとの間で冷却水の循環を可能にした冷却装置があった(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1の冷却装置は、エンジンの停止後に冷却水が設定温度以上になると、電磁アクチュエータによってサーモスタット弁を強制開弁させ、ラジエータ側の比較的低温の冷却水を自然対流によってエンジン側の循環流路に導入している。
特許文献2の冷却装置は、エンジンの冷却水出口近傍における冷却水の温度をエンジンの動作中から停止後にかけて検知し、その温度変化等に基づいて電動式ウォーターポンプを駆動している。また、エンジンとラジエータとの循環流路にサーモスタット弁を設け、冷却水の温度が高いときにサーモスタット弁を開弁してラジエータ側の比較的低温の冷却水がエンジン側に循環するように構成されている。
特許文献3の排気熱回収器付きのエンジンは、エンジンから排出される排気ガスと冷却水とを排気熱回収器にそれぞれ導入し、当該排気熱回収器内で熱交換を行うことによって高温の排気ガスから熱回収を行っている。
また、サーモスタット弁に強制開弁用の電磁アクチュエータを組み込んでいるため、構成が複雑になるとともにコストアップにもなる。
しかし、この電動式ウォーターポンプはエンジンの冷却水出口近傍における冷却水の温度に基づいて動作するものであるため、例えば、エンジンから離間した位置に排気熱回収器を設けた場合では、当該排気熱回収器の近傍の冷却水が高温状態である場合でもそれを検知することができない。そのため、排気熱回収器付近の冷却水が沸騰しても電動式ウォーターポンプは動作せず、さらにサーモスタット弁も開弁しないことから、ラジエータ側の比較的低温の冷却水を排気熱回収器にまで循環させることができない。
ところが、排気熱の回収が不要な場合でも、排気熱回収器に蓄積される熱をある程度排除しなければ配管が加熱するなどして故障の原因となることがある。このため、特許文献3のように排気熱回収器の内部から冷却水を抜き取ることはエンジンの耐久性の点において好ましくない。
また、排気熱回収器とは別に水タンクを設けることは、スペース面およびコスト面からも好ましくない。
そこで、本構成のエンジン冷却装置では、エンジン停止後においてエンジンECU等の制御部が排気熱回収器の内部環境に応じてポンプを駆動できるように構成してある。
ここで、「内部環境」とは排気熱回収器の内部の物理的性質または物理的状態のことをいい、排気熱回収器の内部を通る冷媒の温度や蒸気圧、排気熱回収器の内部を通る排気ガスの温度等で表わされる。
例えば、排気熱回収器の内部の物理的状態が所定の状態を超えることにより冷媒が沸騰状態になったことを制御部が認識すると、エンジン停止後であっても制御部はポンプを駆動させ、あるいは駆動を継続して第1循環流路に冷媒を循環させる。これにより、排気熱回収器に高温の冷媒が滞留することがない。従って、排気熱回収器の内部において冷媒が局所的に沸騰状態となることを防止することができる。
上述したように、エンジンECU等の制御部が排気熱回収器の内部環境に応じてポンプを駆動し、第1循環流路に冷媒を循環させることによって、エンジン停止後においても排気熱回収器の内部で冷媒が局所的に沸騰状態となることを防止することができる。ところが、前記第1循環流路はエンジンと排気熱回収器との間に冷媒を流通させる流路であるため、第1循環流路を流通する冷媒は比較的熱を蓄積し易い。
そこで、本構成のエンジン冷却装置では、エンジン停止後におけるポンプの駆動時に、第2循環流路における冷媒の循環量を調節する制御弁を設けている。第2循環流路はエンジンとラジエータとの間に冷媒を流通させる流路であるため、第2循環流路内の冷媒は蓄積した熱をラジエータにおいて放出することができる。
従って、エンジン停止後におけるポンプの駆動時に、制御弁を開状態に調節してラジエータを通過した第2循環流路内の比較的温度の低い冷媒を、第1循環流路を介して排気熱回収器に導入し、排気熱の冷却効率を向上させることができる。これにより、排気熱回収器の内部において冷媒が局所的に沸騰状態となることを、より確実に防止することができる。
排気熱回収器20は、エンジン10から排出される高温の排気ガスから熱を回収する装置である。排気熱回収器20には高温の排気ガスが通過する排気管24及びエンジン10の冷却水が通過する後述の第2循環流路11が通されており、排気熱回収器20の内部において排気ガスと冷却水との間で熱交換が行われるように構成されている。排気熱回収器20で回収された熱は、例えば車内の暖房等に利用される。
ラジエータ30は、ファン31を備えた従来公知のものを採用することができる。ファン31は、後述する制御手段14によって適宜動作するように制御される。
制御弁40が開状態にあると、エンジン10から排出された高温の冷却水は一部がバイパス路12cを通過するが、残りは第2往路12aを通ってラジエータ30に導入される。ラジエータ30で熱を放出した冷却水は、第2復路12bを通ってエンジン10に戻る。制御弁40が閉状態にあると、エンジン10から排出された高温の冷却水は第2往路12aを通過することなく全部がバイパス路12cを経由してエンジン10に戻る。
本実施形態では、制御部14は冷却水が沸騰状態となったか否かを内部環境の変化として監視している。従って、排気熱回収器20の付近には内部環境の検知手段として冷却水の温度を検知するための水温センサ22や排気温度を検知するための排気温度センサ21等の各種センサが設けられる。水温センサ22および排気温度センサ21は、図1のように排気熱回収器20の下流側に設けることが好ましいが、排気熱回収器20の内部に設けることも可能である。
制御部14は水温センサ22から出力情報として冷却水温度のデータを受信することにより、直接的に冷却水が沸騰しているか否かを認識することができる。あるいは、排気温度センサ21から出力情報として排気温度のデータを受信することにより、間接的に冷却水が沸騰しているか否かを認識することができる。
なお、本実施形態では、車両に搭載されるエンジンECUに制御部14の機能を兼用させているが、エンジンECUとは別に制御部14を設けることも可能である。
<1>エンジン冷却装置100において、排気熱回収器20の内部環境の検知手段として、上述した冷却水の温度を検知するための水温センサ22に代えて冷却水の蒸気圧を検知するための圧力センサを第1循環流路11に設けることも可能である。この場合、圧力センサが所定値以上の蒸気圧を検知することにより、制御部14は排気熱回収器20の内部において冷却水が沸騰状態になったか否かを直接的に認識することができる。そして、この認識結果を受けて冷却水が沸騰状態になったと判断した場合、上記実施形態と同様に、制御部14は、ウォーターポンプ13、あるいはウォーターポンプ13および制御弁40を制御することにより、排気熱回収器20に冷却水を循環させる。
11 第1循環流路
12 第2循環流路
13 ウォーターポンプ
14 制御部(エンジンECU)
15 情報取得部
20 排気熱回収器
21 排気温度センサ
22 冷媒温度センサ(水温センサ)
30 ラジエータ
40 制御弁(サーモスタット弁)
Claims (4)
- エンジンと排気熱回収器およびラジエータとの間で冷媒を循環させるエンジン冷却装置であって、
前記エンジンと前記排気熱回収器との間に前記冷媒を流通させる第1循環流路と、
前記エンジンと前記ラジエータとの間に前記冷媒を流通させる第2循環流路と、
前記第1循環流路及び前記第2循環流路を流通する冷媒を搬送するポンプとを備え、
前記エンジンの停止後、前記排気熱回収器の内部環境の検知手段から受信した検知データに基づき前記ポンプを駆動させる制御部と、
前記第2循環流路における前記冷媒の循環量を調整する制御弁とを設け、
前記制御部は、前記内部環境の検知手段から受信した検知データが第1所定値以上であり、かつ前記第1所定値よりも高い第2所定値以下である場合に、前記制御弁を閉じて前記ポンプを駆動することにより、前記冷媒を前記第1循環流路で循環させ、
前記検知データが前記第2所定値よりも大きい場合に、前記制御弁を開弁して前記ポンプを駆動することにより、前記冷媒を前記第1循環流路及び前記第2循環流路で循環させるエンジン冷却装置。 - 前記内部環境の検知手段として冷媒温度センサを設け、当該冷媒温度センサからの出力情報に基づいて前記制御部が前記ポンプの駆動を制御する請求項1に記載のエンジン冷却装置。
- 前記内部環境の検知手段として排気温度センサを設け、当該排気温度センサからの出力情報に基づいて前記制御部が前記ポンプの駆動を制御する請求項1に記載のエンジン冷却装置。
- 前記内部環境に関連したエンジン動作履歴情報を取得する情報取得部を設け、当該情報取得部からの前記エンジン動作履歴情報に基づいて前記制御部が前記ポンプの駆動を制御する請求項1に記載のエンジン冷却装置。
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