JP4647150B2 - 酸化物の分離装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、はんだ付け用の噴流はんだ槽で発生するドロスから、はんだと酸化物を分離する分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント基板のはんだ付けは、フラクサー、プレヒーター、噴流はんだ槽、冷却機等が設置された自動はんだ付け装置で行なう。自動はんだ付け装置の噴流はんだ槽では、プリント基板がノズルから噴流する溶融はんだに接触することにより、はんだ付け部にはんだが付着するものである。
【0003】
噴流はんだ槽にはノズルが設置されており、該ノズルの下部は端部にポンプが取り付けられたダクトと接続されている。噴流はんだ槽での溶融はんだは、先ずダクト端部のポンプで溶融はんだがダクト内に吸い込まれ、ダクト内を流動してノズルから上方に噴流されるようになっている。
【0004】
噴流はんだ槽の中の溶融はんだは、液面が空気に触れているため常時、酸化が進んでおり、液面はこの酸化物で覆われているが、酸化物の下の溶融はんだは清浄な状態となっている。噴流はんだ槽の液面下では清浄な溶融はんだがポンプでダクト内に吸い込まれ、それがノズルから噴流されるときに、ここで空気に触れることで酸化して新たな酸化物が発生する。そして噴流後の溶融はんだがノズルから落下するときに、溶融はんだの液面を乱し、液面の酸化物をどかして清浄な溶融を露出させ、この露出した清浄な溶融はんだが空気に触れて、ここでも酸化が起こる。従って、噴流はんだ槽では、噴流した溶融はんだの酸化に加え、噴流後の溶融はんだの落下で液面が撹拌されることによる酸化であらゆる場所で酸化が進行している。
【0005】
ところで一般に噴流はんだ槽で発生するものを単に酸化物と称しているが、ここでの酸化物とは、完全な酸化物だけが浮遊しているのではなく、酸化物と溶融はんだが混じりあってシャーベット状となった所謂ドロスが浮遊している。このドロスが時間の経過とともに大量に発生し、噴流はんだ槽全域を覆うようになる。すると、ついにはドロスが噴流はんだ槽から溢れてこぼれるようになる。前述のようにドロスは溶融はんだと酸化物が混じりあったものであるため、噴流はんだ槽からこぼれ落ちるとドロス中の溶融はんだが作業者の足にかかって火傷を負わしたり、また床面にこびり付いたり、さらにはドロスが噴流ポンプに吸い込まれ、噴流ノズルから噴流してプリント基板に付着したりする等、問題のあるものであった。
【0006】
そこで、はんだ付けの現場では、作業者が常に噴流はんだ槽を監視し、噴流はんだ槽にドロスが溜まりはじめると、柄杓でドロスを掬い取り、一斗缶のような空き缶容器に廃棄していた。このようにして廃棄されたドロスは、精錬業者が安価な値段で買い取り、精錬工場に持ち帰ってドロスからはんだを回収していた。つまり、はんだ付けの現場では、高価なはんだが含まれたドロスを安価で精錬業者に引き取ってもらうようにしていたものである。
【0007】
このようにドロスには未だ使用できるはんだが大量に含まれているものであるが、はんだ付けの現場ではドロスからはんだだけを分離することができなかったため、高価なはんだも酸化物と一緒に廃棄されていたのが現状である。この経済的な損失に鑑み、はんだ付けの現場でドロスから酸化物を除去してはんだを取り出すという分離剤、方法、容器が提案されている(参照:特許第2899584号:以下、584特許という)。この584特許は、分離剤としてドロスに米糠、ふすま、麦糠、豆類、ゴマ、ヒマワリ、ヤシ、菜種、植物油、木粉等の糖類等を用い、分離方法としては網やパンチングメタルで作製されたカゴ状容器の中のドロスに該分離剤をふりかけてから噴流はんだ槽内で容器を引き上げたり浸漬したりするものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
584特許における分離剤は、高温となった溶融はんだにふりかけても環境問題を引き起こすような化学物質が発生するようなことがなく、しかもドロスから酸化物の分離が行なえるという特性を有している。しかしながら、584特許における方法や容器では、優れた分離剤の効果を充分に発揮させることができないものであった。つまり、584特許の分離方法では、溶融はんだが入れられた噴流はんだ槽の空きスペースにカゴを沈め、該カゴに入れたドロスに分離剤をふりかけてから、カゴを噴流はんだ槽から引き上げたり浸漬したりしてドロスから酸化物を分離するものであるが、この方法で分離した後の廃棄された酸化物の中には、まだ使用可能なはんだ成分がかなり残っているものであった。
【0009】
また584特許では、噴流はんだ槽の空きスペースにカゴを沈め、該カゴの上方の溶融はんだ上にドロスと酸化分離剤を浮遊させておき、その状態でカゴを引き上げたり浸漬したりするものであった。従って、カゴを引き上げるときにドロスはカゴとともに溶融はんだから引き上げられ、カゴを浸漬したときにはカゴだけが溶融はんだ中に沈んでドロスは溶融はんだの上に浮遊していた。このようにドロスは溶融はんだから引き上げるとドロス全体は空気で冷やされ、そしてドロスが溶融はんだ上に置かれたときはドロスの下部だけが溶融はんだに接するが、上部は突出していて、やはり空気で冷やされていた。このようにドロスが冷やされた状態では、酸化物と混じり合ったはんだが溶融温度に達することができないため、酸化物と充分に分離できないものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、584特許でドロスからの酸化物の分離が充分に行なえない原因について鋭意検討を重ねた結果、容器内に入れたドロスをはんだ槽の中で単に沈めたり引き上げたりするだけであるため酸化物を効果的に分離できないことが分かった。即ち、容器内のドロスは容器内の溶融はんだ上で浮いた状態となっており、浮いたドロスは下部は確かに溶融はんだに接しているが、上部は海に浮いた氷山のように空中に突出して冷えた状態となっている。従って、冷えたドロスは酸化物とはんだが混じり合ったまま固まってしまい、酸化物とはんだは分離しない。そこで本発明者は、大きな塊となったドロスを細かく分断すると、それだけでもドロス中のはんだと酸化物が分離し易くなること、そして細かくなったドロスを高温となった溶融はんだ中に浸漬すると、さらにはんだと酸化物が分離し易くなること、そしてまた細かくなったドロスを酸化分離剤と一緒に溶融はんだ中に浸漬すると一層ドロスからはんだと酸化物を分離できること、等を見出し、本発明を完成させた。
【0013】
本発明に係る酸化物の分離装置は、溶融はんだ上に浮いているドロスを細かく分断するとともに、分断したドロスを溶融はんだ中に浸漬することによりドロスからはんだと酸化物を分離する酸化物の分離装置において、一対のフレーム間に架設されて、モーターと連動して回転する複数本の軸と、平らな面を有して、当該平らな面が溶融はんだの液面に対して直交する状態で、軸に挿通され、所定の間隔を有して軸に取り付けられた多数の羽根とを備え、各々の軸は、羽根の平らな面の一部が溶融はんだ中に没する状態で、かつ、一方の軸の羽根がそれぞれ隣接した他方の軸の羽根間に位置する状態となるようにフレーム間に回転自在に取り付けられていることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
噴流はんだ槽で発生するドロスは、発生初期は小さなものであるが、それらが集まって大きな塊となる。この塊は、あたかも氷山のように溶融はんだ上に浮いており、塊の下部は溶融はんだと接していて加熱状態となっているが、ドロス上部は空気で冷やされているため、ドロス中のはんだも冷やされている。そこで本発明では、大きな塊となったドロスを多数の羽根で分断して細かくする。このようにドロスを細かくすると、細かくなったドロスが溶融はんだと接する面積が多きくなって内部まで充分に加熱されるため、ドロス中のはんだは溶融してドロスを浮かべている溶融はんだと融合する。しかしながらドロスを細かくしただけでは未だドロス中にはんだが残っているが、これを溶融はんだ中に浸漬するとドロス中のはんだは周囲の溶融はんだにさらに溶け込んでいくようになる。
【0015】
本発明ではドロスを分断し、それを溶融はんだ中に浸漬するときに酸化分離剤を使用すると、より効果的に酸化の分離ができるようになる。本発明に使用する酸化分離剤としては、米糠、ふすま、麦糠、豆類、ゴマ、ヒマワリ、ヤシ、菜種、植物油、木粉等の糖類、或いは松脂、塩化アンモニューム、アミンのハロゲン化物等のはんだ付け用フラックス成分等である。糖類は、脂肪酸エステルが含まれているため、ドロスとともに溶融はんだ中に沈められると、加熱されて脂肪酸エステルが活性化し、酸化物を還元してはんだを還すようになる。また、はんだ付け用フラックス成分は、強い還元作用を有しているため、ドロスとともに溶融はんだ中に沈めると酸化物から効果的にはんだを還すようになる。
【0016】
本発明の酸化物の分離装置(以下、単に分離装置という)は、分離専用の溶融はんだ槽に設置したり、或いは自動はんだ付け装置の噴流はんだ槽に設置したりすることができる。分離装置を設置した分離専用の溶融はんだ槽は、自動はんだ付け装置の近傍に置いて、噴流はんだ槽で発生したドロスを柄杓で汲み取り、該ドロスを溶融はんだ槽に投入して分離作業を行なう。また分離装置を設置した自動はんだ付け装置の噴流はんだ槽は、はんだ付け作業時、噴流はんだ槽にドロスが溜まったならば、分離装置を稼動させて分離作業を行なうものである。
【0017】
本発明の分離装置は、軸に多数の羽根が適当間隔をあけて軸に設置されているものであり、該軸は1本でもよいが、複数本取り付けた方が分離効果は向上する。また軸を複数本取り付けた場合、全ての軸の回転を同一方向とし、一定時間毎に軸の回転を正逆繰り返すようにすると、溶融はんだ槽内のドロスを満遍なく分離できる。
【0018】
本発明の分離装置に設置する羽根は、ドロスを分断できて、しかも分断した細かいドロスを溶融はんだ中に沈めることができるものであれば如何なる形状のものでもよい。該羽根の形状としては、一文字状、十字状、等が例示される。
【0019】
【実施例】
以下図面に基づいて本発明の分離装置を説明する。図1〜4は自動はんだ付け装置の近傍に置いて、自動はんだ付け装置の噴流はんだ槽でドロスが溜まった場合に、噴流はんだ槽からドロスを汲み出して投入する分離専用の装置であり、図1は蓋を開けた状態の斜視図、図2は蓋を閉めた状態の破断斜視図、図3は図2のA−A線断面図、図4蓋を閉めた状態で蓋を除外した斜視図である。
【0020】
分離装置1は、本体2、蓋3、シャフト4、羽根5、モーター6、等から構成されている。
【0021】
本体2は、有底の箱型であり、内部または外部に図示しないヒーターが設置されている。本体2内には、はんだ7が入れられており、該はんだは図示しないヒーターにより、使用時には溶融状態にする。本体内に入れるはんだの量は、後述シャフトに取り付けた羽根に対して少なくとも1/4以上が没するが、シャフトは没しない程度である。
【0022】
蓋3は、本体2に軸8で開閉自在に取り付けられている。該蓋には相対向する位置に一対のフレーム9、9が設置されており、また蓋3の上部は穴が穿設されていて、該穴には排気ダクト10が接続されている。
【0023】
複数のシャフト4…は、前述一対のフレーム9、9間に架設されている。全てのシャフト4…の端部には、図4に示すように二個のスプロケット11、11が取り付けられており、隣接したスプロケット同士は図示しないベルトで連動している。そして最端のシャフトに取り付けられたスプロケットは蓋3に設置されたモーター6のスプロケットと連動している。従って、モーター6を稼動させると、隣接したスプロケット同士がベルトで連動しているため、全てのシャフトは同一方向に回転する。
【0024】
実施例に示す羽根5は、一文字状であり、羽根の中心をシャフト4が挿通してシャフトに一定間隔で取り付けられている。隣り合ったシャフト間では、羽根がそれぞれ隣接したシャフトの羽根間に位置するように取り付けられており、シャフトが回転しても、隣接したシャフトの羽根同士は決してぶつかるようなことはない。そしてシャフトへの羽根の取り付け状態は、隣接した羽根に対して少しずつ取付角度がずれており、羽根の一端を結んだ線は螺旋を描くような軌跡となっている。このように羽根の取付位置が螺旋を描くようにすると、羽根に近づいたドロスは羽根に巻き込まれ、そして羽根の回転が同一方向であると、巻き込まれたドロスは順次隣接したシャフトの方向に送り出されるようになる。
【0025】
次に上記分離装置を用いた分離方法について説明する。先ず分離装置の本体2内のはんだ7を溶融状態、好ましくは融点+50℃位の高い温度で溶融状態にしておく。そして図示しない自動はんだ付け装置の噴流はんだ槽に溜まったドロスを柄杓で汲み出し、本体内に投入する。そして蓋2を閉めてから、モーター6を稼動させる。すると全てのシャフト4…が同一方向に回転し、多数の羽根5…でドロスを分断する。ドロスは細かくなると、溶融はんだとの接触面積が大きくなるため、ドロス内のはんだが溶け出して本体内の溶融はんだと一緒になる。また分断されたドロスは多数の羽根により溶融はんだ中に沈められるが、細かくなったドロスが溶融はんだ中に沈められると、さらにドロス中のはんだは本体内のはんだと融合し易くなる。そしてドロスからはんだが出てしまうと後に酸化物が残る。この分断と溶融はんだ中への沈めは何回も繰り返すことにより、分離作業が進むようになる。このときシャフトの回転が同一回転であると、ドロスや酸化物は一方向に送られ、順次この作業が繰り返して行われるようになる。つまり大きな塊となったドロスが一端に設置されたシャフトのところから送り出され順次シャフトの羽根を通過するうちに細かく分断されるとともに羽根で溶融はんだ中に沈められるため、その間にドロスから酸化物とはんだが分離される。細かくなったドロスは順次送られて他端のシャフトのところに到達する。ここで全てのシャフトを逆回転させると、細かくなったドロスは他端から元のシャフトの位置まで戻るが、やはり、その間に多数の羽根により、さらに細かく分断されるとともに溶融はんだ中に沈められて酸化物とはんだに分離される。このとき酸化分離剤をドロスの上に散布してドロスの分断と浸漬を行うと分離効果が向上する。
【0026】
ここで本発明の分離装置を用いて実際にドロスからはんだと酸化物を分離した実験結果を示す。先ず噴流はんだ槽からドロスを1Kg柄杓で汲み出し、それを前述分離装置の本体に投入する。その後、蓋をしてから分離装置のシャフトの回転を正逆それぞれ1分ずつ行い、蓋を開けて後に残った酸化物の重量を測定したところ、ドロスはほとんどなくなり、後に残った酸化物の重量は400gであった。次に同様にしてドロスを1Kgを分離装置の本体に投入し、さらにその上に酸化分離剤のゴマを50g散布してから蓋を閉め、分離装置のシャフトの回転を正逆それぞれ5分ずつ行ったところ、ドロスは完全になくなっていた。そして蓋を開けて後に残った酸化物の重量を測定したところ、酸化物は150gであった。
【0027】
一方、本発明の比較として1Kgのドロスを溶融はんだ槽に投入し、その上にゴマを50g散布してから、カゴでドロスの上げ下げを10回行なったところ、ドロスを完全になくすことはできなかった。そしてドロスと酸化物の重量を測定したところ300gであった。
【0028】
続いて噴流はんだ槽に設置する本発明の分離装置について説明する。図5は本発明の分離装置を噴流はんだ槽に設置した平面図、図6は図5のB-B線断面図である。
【0029】
噴流はんだ槽に設置する分離装置は、蓋3の上部に開口が穿設されており、該開口にダクト10が接続されている。蓋3は断面コ字型であり、一側が噴流はんだ槽の本体に載置され、もう一側は溶融はんだ7の液面から少し間隙をあけるようになっている。また蓋3内には2本のシャフト4、4が並設されており、該シャフトには多数の羽根5…が一定間隔で取り付けられている。それぞれの羽根5…の端部を結ぶ線は螺旋を描くようになっており、二本のシャフト4、4に取り付けられた羽根5…は、互い違いとなるような位置に取り付けられていて回転時に羽根同士がぶつかるようなことはない。
【0030】
一方のシャフト4の一端に設置されたギヤーは蓋3の上部に設置されたモーター6と連動しており、一対のシャフト4、4の他端にはプーリー11、11が設置され、該プーリーは図示しないベルトで連動している。
【0031】
噴流はんだ槽の槽部12には溶融はんだ7が入れられており、槽部の一端はドロス溜まり13となっている。また槽部12内には一次噴流ノズル14と二次噴流ノズル15が設置されている。一次噴流ノズルは噴流口が狭く、ノズル内部には溶融はんだを荒らす手段が設けられていて、ここからは荒れた溶融はんだが噴流される。二次噴流ノズル15は噴流口が噴流口が広く、ここらは溶融はんだが穏やかな噴流となる。一次噴流ノズル14と二次噴流ノズル15の長手方向両側には樋16、16が設置されている。これらの樋はドロス溜まり13方向へ傾斜している。従って、噴流ノズルから噴流した溶融はんだとドロスは樋16、16に沿ってドロス溜まり13方向に流動する。
【0032】
それぞれの噴流ノズル14、15にはダクト17が接続されており、該ダクトの端部に噴流ポンプ18が設置されている。噴流ポンプ18が設置されたダクト17の下部は吸引口19となっていて、またダクトの上部には噴流ポンプ18の軸20を相通する穴が穿設されている。該軸の上端は図示しないモーターと連動されている。
【0033】
ここで分離装置を設置した噴流はんだ槽におけるドロスの分離状態を説明する。噴流ポンプ18を図示しないモーターで回転させると、溶融はんだ7はダクト17の吸引口19からダクト17内に流入し、一次噴流ノズル14(以後、単にノズルという)から噴流する。このノズルから噴流した溶融はんだは、上方を通過する図示しないプリント基板の裏面に接してはんだ付け部にはんだを付着させる。
【0034】
ノズル14から噴流した溶融はんだは、ノズル14の両側に落下する。ノズル14の両側には樋16、16がドロス溜まり方向に傾斜して設置されているため、ノズル14から噴流して落下した溶融はんだは樋16によってドロス溜まり13に流れ込む。溶融はんだは、ノズルから噴流して落下するときに酸化し、はんだとともにドロスとなる。このドロスも樋16からドロス溜まり13に流れ込み、ここで大きなドロスDとなる。
【0035】
ドロス溜まり13には分離装置1の蓋3の一側が載置された状態でが設置されており、他側は溶融はんだの液面から少し離れている。従って、ノズル14で発生し、樋16で流されたドロスDはドロス溜まり13に流れ込む。
【0036】
ドロス溜まり13に流れ込んだドロスDは、回転する多数の羽根5…で分断され細かくなり、さらに回転する羽根で溶融はんだ7中に浸漬されて酸化物とはんだに分離される。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、所定の間隔を有した多数の羽根が各々の軸に取り付けられ、複数本の軸が、羽根の平らな面の一部が溶融はんだ中に没する状態で、かつ、一方の軸の羽根がそれぞれ隣接した他方の軸の羽根間に位置する状態となるようにフレーム間に回転自在に取り付けられる。従来は不要物として廃棄されていたドロスからはんだと酸化物を完全に分離することができるようになったため、経済的効果は非常に大きなものである。また本発明は、溶融はんだ上に浮いているドロスを回転する羽根で溶融はんだ中に浸漬するだけという簡単な作業ではんだと酸化物が効率よく分離できることから、作業性にも優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】蓋を開けた状態の本発明分離装置の斜視図
【図2】蓋を閉じた状態の本発明の分離装置の断面斜視図
【図3】図2のA-A線断面図
【図4】分離装置を本体に載置した状態で蓋を削除した斜視図
【図5】分離装置を噴流はんだ槽に載置した状態の一部破断平面図
【図6】図5のB-B線断面図
【符号の説明】
1 分離装置
2 分離装置の本体
3 蓋
4 シャフト
5 羽根
6 モーター
7 溶融はんだ
Claims (5)
- 溶融はんだ上に浮いているドロスを細かく分断するとともに、分断したドロスを溶融はんだ中に浸漬することによりドロスからはんだと酸化物を分離する酸化物の分離装置において、
一対のフレーム間に架設されて、モーターと連動して回転する複数本の軸と、
平らな面を有して、当該平らな面が前記溶融はんだの液面に対して直交する状態で前記軸に挿通され、所定の間隔を有して前記軸に取り付けられた多数の羽根とを備え、
各々の前記軸は、
前記羽根の平らな面の一部が溶融はんだ中に没する状態で、かつ、一方の軸の前記羽根がそれぞれ隣接した他方の軸の前記羽根間に位置する状態となるように前記フレーム間に回転自在に取り付けられていることを特徴とする酸化物の分離装置。 - 前記羽根は、一文字状又は十文字状を有することを特徴とする請求項1に記載の酸化物の分離装置。
- 前記軸は、全て同一の回転方向とし、一定時間毎に当該軸の回転を正逆繰り返すことを特徴とする請求項1に記載の酸化物の分離装置。
- 前記羽根は、
前記溶融はんだ上に浮いているドロス上に酸化分離剤が散布された後、前記軸が回転されることで、該ドロスを細かく分断するとともに、分断したドロスを溶融はんだ中に浸漬し、前記ドロスからはんだと酸化物とを分離することを特徴とする請求項1に記載の酸化物の分離装置。 - 前記酸化分離剤は、米糠、ふすま、麦糠、豆類、ゴマ、ヒマワリ、ヤシ、菜種、植物油、木粉等の糖類等の或いは松脂、塩化アンモニューム、アミンのハロゲン化物等のはんだ付け用フラックス成分であることを特徴とする請求項4記載の酸化物の分離装置。
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