本発明に係る立体表示装置の最良の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
ここで、実施形態を説明するにあたって、「3D」は、3次元または立体を、「2D」は、2次元を意味する用語としてそれぞれ用い、立体画像を「3D画像」、通常の2次元画像を「2D画像」と表す。
なお、従来の構成部分および各実施形態における同一の構成部分には、同じ符号を適用する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る立体表示装置の構成を示す図である。
立体表示装置100は、画像を表示するための光を背面から照射するバックライト101と、赤(R),緑(G)、青(B)からなる複数の画素を備えた画像表示部102と、3D画像を立体的に表示するために左右眼に対応した画像に分離する為の視差バリア103と、水平面に表示装置をおいた際に立体画像をゆがみなく適切な位置から見るための指標を提示する観察角度提示バリア104からなる。
まず、視差を持った左眼画像と右眼画像からなる3D画像が、立体表示装置100に入力される。図2は、この時の3D画像の例である。Lと書かれた左側の画像が左眼画像を、Rと書かれた右側の画像が右眼画像を示している。このような3D画像が入力された際、立体表示装置100は、左眼画像と右眼画像のそれぞれにおいて、画像を縦の短冊状に分割し、図25(b)で説明したように、左端から左眼画像、右眼画像の順で、縦の短冊が繰り返し並ぶような画像を表示する。例えば、立体表示装置100は、ディスプレイの上下方向の画素のラインに対して1ラインごとに左眼画像と右眼画像を交互に表示する。
図3は、3D画像を表示した場合の立体視の原理を示す図である。
なお、図3には、観察角度提示バリア104を描画しておらず、その説明は後述する。画像表示部102に、左眼画像、右眼画像が交互に表示される。各画素から出た光は視差バリア103によって分離され、左眼画像は左眼だけに、右眼画像は右眼だけにそれぞれ届くことにより、表示された画像を立体的に見ることが可能となる。
なお、このときの視差バリア103は、画像表示部102の画像表示面に対して縦長の短冊状であるようなスリットにより構成されている。ここで、視差バリア103の材質として、フィルムなどを用いてもよいし、電気的な制御によりスリットのON/OFFが可能な素子を用いてもよい。例えば、ここでは液晶を用いる。液晶は電圧のON/OFFによって光を透過する状態と、光を遮る状態とを切り替えることができる。そのため視差バリア103を液晶によって構成し、3D画像を表示する際にはスリット部分を遮光状態として左右眼の画像の分離を行い、通常の2D画像を表示する際にはスリット部分を透過状態とすることで、3D表示と2D表示の切り替えを行うことが可能となる。
また、上記で視差バリア103を構成するスリットは斜めの短冊状のスリットとしてもよい。この場合、縦長のスリットの視差バリア103で説明した縦長のラインを、斜めの短冊状のスリットに対応した斜めのラインに置き換えるだけでよく、同様にして、左右画像をラインごとに表示し、左右画像を分離する。このときの視差バリア103や3D画像の構成は、本発明と関係ないため、その詳細な説明は略す。
観察者は、その表示面が水平になるように立体表示装置100を配置して、立体視を行う。また、立体表示装置100は、入力された3D画像に対して特許文献1で示されるような補正を行い、補正を行った画像を前述したように並び替えて表示する。このようにして、観察者は自然な立体像を観察することができる。
図4および図5は、前述した補正の一例を示す図である。
図4は、正方形のテーブルに置かれた立方体を、カメラ間隔を両眼の間隔に近い65mmとした2台のカメラによって斜め上方向から約45度の角度をつけ、撮影した画像を示す図である。
カメラの角度は、被写体の中央、すなわちテーブルの中央とカメラの中心を結んだ角度である。撮影した左眼用画像からテーブルの領域を切り出した画像をL、右眼用画像からテーブルの領域を切り出した画像をRとする。これらのLとRの画像は、奥に配置されたものほど、その大きさが小さくなるようになっている。これらの画像に対してそれぞれ前述の補正を行う。
図5は、Lの画像の補正を示す図である。図5において左側が補正前、右側が補正後を示しており、基準面となるテーブル面の角を示す点P1、P2、P3、P4を、テーブル本来の形と同じ正方形の形になるように図のP1’、P2’、P3’、P4’に来るよう補正する。これにより、奥行き感(パースペクティブ)がなくなるように補正される。右眼用画像に対しても同じようにこの補正を行い、パースペクティブをなくして図2に示すような左右眼の画像からなる3D画像を作成する。この画像を水平面におかれた立体表示装置100で表示し、カメラの撮影位置と同じ45度の角度から観察すると、自然な立体像が観察される。
この時、もし撮影した角度とは異なる角度から画像を観察した場合、角度のずれが大きくなるに従い、立体像は本来の形に対してゆがんで見えることとなる。これを防ぐ為に、観察角度提示バリア104により、適切に画像を観察する為の角度を提示する。
図6は、立体表示装置100を横から見た図であり、観察角度提示バリア104による観察角度の提示方法を示す。観察角度提示バリア104は、少なくともひとつ以上の領域が、画像表示部102の画像表示面に対して横長の短冊状であるようなスリットで構成されているバリアである。ここで、観察角度提示バリア104の材質としては、視差バリア103と同様にフィルムなどを用いてもよいし、電気的な制御によりスリットのON/OFFが可能な素子を用いてもよい。ここでは液晶を用いる。このようにすることにより、視差バリア103と同様に、透過状態と遮光状態を切り替えることが可能である。
以下では、観察角度提示バリア104上のスリットが存在する領域が、図1に示すように立体表示装置の表示面に向かってその左右端に存在する場合を例として説明を行う。
画像表示部102は、観察角度提示バリア104のスリットがある部分に対応する位置に、幅方向に所定の長さをもつラインを、角度提示画像として表示する。図1において、Aで示す矢印の方向が幅方向であり、Bで示す方向が奥行き方向である。ここでは例えば、角度提示画像として、所定の色と輝度を有するラインを表示する(以下、このラインを角度提示ラインと称す)。角度提示ラインの色は何色でもよいが、視認性の高い色であることが好ましい。ここで、立体表示装置100に表示する角度提示ラインのサイズは、例えば、奥行き方向(縦方向)m画素、幅方向(横方向)n画素とする(m,nとも取り得る値は1以上の整数である)。
ここで、mを1とし、また、立体表示装置100に表示する角度提示ラインの幅方向の長さが、観察角度提示バリア104のスリットの幅方向の長さ以下になるように、nの値を制限するものとする。
図6において、画像表示部102上の斜線部分が前述の角度提示ラインである。図中の角度αは観察角度を示しており、観察角度提示バリア104の透過部は、観察する角度に応じて変わる。ここではαは45度とする。観察者が角度提示ラインを見ることができる範囲は、図6に示す2本の点線で挟まれた範囲に限定され、観察角度αに対応した2本の実線で書かれた角度の時、最もよく視認でき、明るさが最大となる。よって、角度提示ラインが最もよく見える位置に視点を持ってくることにより、表示されている3D画像を最も自然にゆがみなく見ることが可能になる。
また、観察角度を替えて作成された3D画像を観察する場合、観察角度提示バリア104は透過部分の位置を替えることにより観察角度を変えることができる。図6よりも観察角度が浅い場合を図7に示す。画像に応じて撮影した時の角度が変わっても透過位置を変えることで、適切な観察角度が提示できることにより、常に自然な立体視が可能となる。
なお、角度提示ラインの縦方向のサイズmと、観察角度提示バリア104におけるスリット開口部の縦方向の幅はそれぞれ、様々な値を取り得るが、狭いほど視認性は落ちるものの、より正確な観察角度を提示することが可能となる。
また、角度提示ラインは立体画像に重畳する形で表示されると立体視した際に立体画像が不自然に見えることがあるが、観察角度提示バリア104は液晶によって構成されるため、3D画像を表示する前に観察角度を提示し、3D画像表示時にはラインの表示も行わず、観察角度提示バリア104のスリットは全ての部分において透過状態とすることにより、観察角度提示バリアや角度提示ラインが立体視の邪魔になることがなくなる。あるいは、3D画像表示後、例えば10秒間といった一定時間のみ、もしくは、外部から観察角度の提示を中断するための操作を観察者が入力するまで、観察角度を立体画像に重畳して提示し、その後ラインの表示を消し、観察角度提示バリア104を透過としても良い。
また、ここで3D画像ごとの観察角度は、観察者が入力してもよい。例えば、立体表示装置100に観察角度を画像表示部102に入力する為の機械的な入力手段を用意し、その入力情報に応じてスリットの開口部の位置を変え、観察角度を提示してもよいし、立体表示装置100に情報入力用のボタンを備え、このボタンにより現在の設定された観察角度を画像表示部内に設けた観察角度表示手段(ソフトウェアによる処理手段)により画像表示部102に表示させながら、ボタンによって角度を所望の観察角度に変更してもよく、また、PCなど外部機器に接続し、PC側から観察角度を入力するような構成にしてもよい。
また、3D画像は通常ヘッダ情報を持つ為、画像作成時にあらかじめ観察角度をヘッダ情報に保持しておき、3D画像を表示する際には、その情報を元に立体表示装置側で自動的に観察角度に応じて観察角度提示バリア104の開口部の位置を制御し、観察角度を表示するようにしてもよい。
以下、ヘッダ情報付きの3D画像を生成する外部機器である画像生成装置150と、この画像生成装置からのデータを受けて、3D画像を再生し、画像表示部に3D画像データを供給する3D画像再生部の構成及び動作について簡単に説明する。
図8は、画像にヘッダ情報を組み込み、3D画像を生成する画像生成装置のブロック図である。
図9は、本立体表示装置内に組み込んだ場合の3D画像の再生を行う画像再生部の例を示すブロック図である。
まず、画像生成装置150の動作について図8を用いて説明する。
制御手段151は、観察角度や画像の配置位置等に関する3D情報を出力し、後記の画像統合手段152及び多重化手段154にこの3D情報を供給する。画像統合手段152は、左右眼に対応した左眼画像及び右眼画像を制御手段からの配置位置情報を元に統合し、画像データを生成する。生成された画像データは符号化手段153で符号化され、この符号化データと制御手段151からの3D情報を多重化手段154で多重化する。
次に、立体表示装置101側の画像再生部155の動作について図9を用いて説明する。
この画像生成装置150から通信手段またはその他記録媒体を介して、多重化された立体画像データを受け取り、逆多重化手段156によって符号化データ及び3D情報を抽出する。符号化データは、復号手段157によって、復号し、画像データの再生を行う。
一方、抽出した3D情報は、3D情報解析手段158によって、画像位置、観察角度等の情報を算出する。算出された画像位置の情報を用いて、画像変換手段159は、前記画像データから3D次元映像データを作成する。そして、前記抽出した観察角度データ等のヘッダ情報と3D次元映像データを画像表示部102に供給する。
このように、上記3D情報に含まれた観察角度にあわせて、自動的にスリットの開口部を決定することができる。
なお、図1において、理解を容易にするために各部品の大小関係を誇張して記載しており、各部品の大きさは実際とは異なる。また、ここでは視差バリア103を画像表示部102の表側に配置しているが、図26に示したように画像表示部102の裏側に配置した構成であっても良い。また、観察角度提示バリア104に関しても、ここでは画像表示部102の表側だが、図26と同様の原理により、裏側に配置しても良い。観察角度提示バリア104はここでは左右両側に配置しているが、片側だけでも良い。但し、両端にあることにより、表示画面に対して観察者が水平に観察できているかが両側にあることにより把握できるという効果がある。
さらにまた、視差バリア103を2つ用意して、画像表示部102の両面に配置してもよい。
さらにまた、ここでは角度提示ラインの幅方向の長さが、観察角度提示バリア104のスリットの幅方向の長さ以下になるように、nの値を制限するものとしたが、幅方向の長さ以上であってもスリット部分だけで判断することで角度の提示は可能である。
また、ここでは立体表示装置100は幅方向に長い形状であるが、幅方向が短く奥行き方向が長くなるような表示装置を用いてもよい。
(第2の実施形態)
図10は、本発明の第2の実施形態に係る立体表示装置の構成を示す図である。
立体表示装置200は、画像を表示するための光を背面から照射するバックライト101と、赤(R),緑(G)、青(B)からなる複数の画素を備えた画像表示部102と、3D画像を立体的に表示するために左右眼に対応した画像に分離する為の視差バリア103と、水平面に表示装置をおいた際に立体画像をゆがみなく適切な位置から見るための指標を提示する観察角度提示バリア201からなる。
立体表示装置200は、視差を持った左眼画像と右眼画像からなる3D画像が入力された際、図25(b)に示すようにそれぞれの画像をディスプレイの上下方向の画素のラインに対して1ラインごとに左眼画像と右眼画像を交互に表示させる。各画素から出た光は、画像表示部102の画像表示面に対して縦長の短冊上であるスリットで構成される視差バリア103によって分離され、左眼画像は左眼だけに、右眼画像は右眼だけに届くことにより、表示された画像を立体的に見ることが可能となる。
なお、ここでは視差バリア103は液晶により構成される。液晶は、電圧のON/OFFによって光を透過する状態と、光を遮る状態とを切り替えることができる。そのため視差バリア103を液晶によって構成し、3D画像を表示する際にはスリット部分を遮光状態として左右眼の画像の分離を行い、通常の2D画像を表示する際にはスリット部分を透過状態とすることで、3D表示と2D表示の切り替えを行うことが可能となる。
観察者は、その表示面が地面に対して水平になるように立体表示装置200を配置して立体視を行う。左眼、右眼のそれぞれの視点に対応した左眼画像、右眼画像それぞれに対して第1の実施形態の図4、および図5で示した補正を行い、パースペクティブをなくして左右眼の画像からなる立体画像を作成する。この画像を水平面におかれた立体表示装置200で表示し、カメラの撮影位置で同じ角度から観察すると、自然な立体像が観察される。
この時、もし撮影した角度とは異なる角度から画像を観察した場合、角度のずれが大きくなるに従い、立体像は本来の形に対してゆがんで見えることとなる。これを防ぐ為に、観察角度提示バリア201を利用して、適切に画像を観察する為の角度を提示する。
図11は立体表示装置200を横から見た概観図であり、観察角度提示バリア201による観察角度の提示方法を示す。観察角度提示バリア201は、少なくとも1つ以上の領域が、画像表示部102の画像表示面に対して横長の短冊状であるようなスリットで構成されたバリアであり、画面の左右端に配置されている。遮光部はクロムによる遮光膜などによって形成される。
画像表示部102は、観察角度提示バリア201のスリットがある部分に対応する位置に、幅方向に所定の長さ、色、輝度を持つ角度提示ラインを、角度提示画像として表示する。色は何色でもよいが、視認性の高い色であることが好ましい。角度提示ラインのサイズは、奥行き方向m画素、幅方向n画素(m、nとも取り得る値は1以上の整数)としたとき、観察角度提示バリア201のスリットの幅方向の長さ以下になるようにnの値は制限される。
ここで、mは1、nは10で観察角度の提示バリア201のスリットの幅方向の長さより短いものとする。角度提示ラインの色は赤色とし、その周囲は表示していない(黒色が表示される)ものとする。
図11において、観察角度提示バリア201における遮光部ではさまれた光の透過部分の位置は不変であるので、画像表示部102は観察角度に応じて角度提示ラインの表示位置を変える。画像表示部102上において斜線で示している部分が表示されている角度提示ラインとする。図11の角度αは観察角度を示している。ここでは、αは45度とする。この時、観察者がラインを見ることができる範囲は、図11の点線で示される範囲に限定される。
図11において、観察角度αに対応した2本の実線で書かれた角度の時、最もよく視認でき、スリットから見える角度提示ラインの面積が最大となる。よって、ラインが少しでも見える位置に視点を移すことで、立体像を見た時のゆがみを減らすことができ、さらに、ラインが最もよく見える位置に視点を持ってくることによって、視点が撮影した角度と同じ観察角度となるため、より自然で、かつ、ゆがみのない立体像を見ることが可能になる。
画像ごとに観察角度が変わった場合、画像表示部はラインの表示部分を切り替えることにより、提示する角度を変えることが可能となる。図11よりも観察角度が浅い場合を図12に示す。この時の観察角度αは30度とする。ラインの表示部をディスプレイの上方向(図12の左方向)に変えることにより、観察角度は浅い方向になる。図12には示してはないが、観察角度がより大きい場合には図12とは逆に、図11の表示位置に対して表示装置の下方向にラインの表示位置を変えることで対応することが可能である。このように、画像に応じて撮影した時の角度が変わってもラインの表示位置を変えることで、適切な観察角度が提示できることにより、常に自然な立体視が可能となる。
また、ここでは表示する角度提示ラインは赤の単色としているが、周辺に別の色を表示してもよい。
図13は、多色で表示した場合を示す図である。
提示する観察角度は図12と同様30度とする。図13において、画像表示部102上の斜線で示された部分が赤で、その周囲の黒で示された部分が青で表示されていたとすると、図中Aに示す観察位置から見ると、観察者は、観察角度提示バリア201のスリットの間から青いラインのみが見えることになる。赤で見えるラインが観察角度であることをあらかじめ観察者に提示しておくことにより、観察者が自分の見ている角度が適切な角度かどうかを判断することができる。
また、図13のBに示す角度から見た場合、赤と青のラインが同時に見えることになる。Bよりも更に角度を浅くするように視点位置を動かし、純粋に赤で見える位置に視点を動かすことにより、図12に示す場合よりも容易に適切な位置を判断できる。スリットから離れた別の位置、例えば図13の(1)で示す部分に、スリットを正しい角度で見た際の正解の色として赤色を表示しておき、この色とスリットの間から見える色を比較できるようにしておくことで、より正確に観察角度位置を探すことが可能となる。
なお、ここでは角度提示ラインはある単色をはさむように別の単色で表示する例を示したが、はさむ部分はそれぞれ別の色としても良い。例えば、図13における画像表示部102上の斜線部を赤、その周囲の黒い部分のうち視点位置から見て近い側を青、遠い側を緑で表示したとする。すると、観察角度より浅い角度で見ている時には遠い側の緑が、観察角度よりも深い角度を見ている時には近い側の青が見えることから、あらかじめ観察者に提示しておくことにより、どちらの方向に視点位置を修正すれば良いかがわかる。
また、上記以外にも、例えば斜線部を黒として、その周囲の黒の部分を白で表示したとすると、適切な観察角度位置に来た時は光が見えなくなり、誤っている時には光が見えることになる。この時、少しでも観察角度からずれていると光が見えることから、より正確に観察位置を判断可能となる。
なお、図10において、理解を容易にするために各部品の大小関係を誇張して記載しており、各部品の大きさは実際とは異なる。
(第3の実施形態)
図14は、本発明の第3の実施形態に係る立体表示装置の構成を示す図である。
立体表示装置300は、画像を表示するための光を背面から照射するバックライト101と、赤(R),緑(G)、青(B)からなる複数の画素を備え、立体画像の観察角度を提示するための角度提示領域301を備えた画像表示部302と、3D画像を立体的に表示するために左右眼の画像に対してそれぞれ光の偏光方向を変えるためのマイクロポール304と、水平面に表示装置をおいた際に立体画像をゆがみなく適切な位置から見るための指標を提示する観察角度提示バリア303からなる。
立体表示装置300は、視差を持った左眼画像と右眼画像からなる3D画像が入力された際、図24に示したのと同様に、画像表示部302における斜線部に、それぞれの画像をディスプレイの左右方向にのびる画素のラインに対して1ラインごとに左眼画像と右眼画像を交互に表示させる。各画素から出た光は、マイクロポール304によって、左眼画像と右眼画像で偏光方向が変えられる。観察者は、左眼用には左眼画像の偏光方向と同じフィルタを、右眼用には右眼画像の変更方向と同じフィルタを使用した、偏光フィルタ付のグラスを使用して立体表示装置300を見ることにより、左眼画像は左眼だけに、右眼画像は右眼だけに届くことにより、表示された画像を立体的に見ることが可能となる。
なお、マイクロポール304は微細な偏光素子で構成されたフィルタであり、左右方向にのびた1ラインごとに直行した偏光素子が配置されて構成されている。
観察者は、その表示面が地面に対して水平になるように立体表示装置300を配置して立体視を行う。左眼、右眼のそれぞれの視点に対応した左眼画像、右眼画像それぞれに対して図4および図5で説明した補正と同様な補正を行い、パースペクティブをなくして左右眼の画像からなる3D画像を作成する。この画像を水平面におかれた立体表示装置300で表示し、カメラの撮影位置と同じ角度から観察すると、自然な立体像が観察される。
この時、もし撮影した角度とは異なる角度から画像を観察した場合、角度のずれが大きくなるに従い、立体像は本来の形に対してゆがんで見えることとなる。これを防ぐ為に、観察角度提示バリア303と画像表示部302上の角度提示領域301を利用して、画像を観察する為の適切な角度を提示する。角度提示領域301及び観察角度提示バリア303は、立体視の妨げにならないよう、3D画像を表示する部分である立体画像注目領域の外に配置される。角度提示領域301は観察角度を提示するためのラインを表示する為に用意された領域である。
また、立体画像等は画像表示部301の斜線部の領域でのみ表示される。例えば、画像表示部302の解像度がSXGA(1280×1024)かつ、斜線部の解像度が1180×1024である場合、斜線部の外側に位置する左右の端に、角度提示領域が50×1024の解像度で設けられる。
観察角度提示バリア303は、少なくとも1つ以上の領域が、画像提示領域301の画像表示面に対して横長の短冊状であるようなスリットで構成されたバリアであり、画面の左右端に配置されている。遮光部は遮光材料によって形成され、縦方向に広く形成される。
画像表示部302の一部である角度提示領域301は、観察角度に応じて角度提示ラインを表示する。角度提示ラインのサイズは、第1,2の実施形態と同様であり、ここでは奥行き方向の画素mは2、幅方向の画素nは40とする。観察角度が45度であれば、第2の実施形態の図11と同様に角度提示ラインを表示することで観察角度を提示することができる。3D画像の表示領域である立体画像注目領域の外側に別途角度提示領域を設けることにより、角度提示用のラインで表示される画像が、3D画像を表示する際、あるいは2D表示を行う場合に邪魔になることがなくなる他、3D画像表示中にも観察角度を示すラインを表示することが可能な為、常に角度を確認しながら立体視することができる。
また、観察角度提示バリア303の遮光部を液晶のような透過、遮光を切り替える部材によって構成する必要が無くなり、構成が容易となる。
画像ごとに観察角度が変わった場合、図12と同様、角度提示領域301に表示する角度提示ラインの位置を変えることで様々な角度に対応できる。
また、ここでは左右の位置に角度提示領域301及び観察角度提示バリア303のスリット部を設けたが、左右に限らず様々な位置に配置可能である。そのときの例を図15に示す。図15(a)は立体表示装置300の上部に、(b)は下部に配置した場合、(c)、(d)はそれぞれ観察角度を提示するためのラインの表示長さを変えた場合である。
但し、観察角度提示バリア303のスリット部を、表示画面の縦方向に対する中央部以外の場所に配置する場合には、観察角度を補正した位置に角度提示ラインを表示する必要がある。観察角度は被写体の中央部に合わせて設定されているため、図16に示すように下部に観察角度提示バリア303のスリット部があった場合、中央部を見た時に観察角度αになる視点位置からスリット部を見ると角度βとなる為、この角度βで見た時に角度提示ラインが見えるようにする必要がある。
観察角度βは、中央部での観察角度αとなる視点位置から中央部までの距離x2と、中央部から観察角度提示バリア303のスリット部までの距離x1と、視点位置の高さyを用いて、tanβ=y/(x2−x1)の式により算出され、この角度βに基づき角度提示領域301において角度提示ラインが表示される。x2、およびyの値に関しては、画像の作成者や提示する側があらかじめ値を決めておく方法がある。あるいは、観察者が各自入力を行い、設定しても良い。
なお、図14において、理解を容易にするために各部品の大小関係を誇張して記載しており、各部品の大きさは実際とは異なる。また、ここではマイクロポール304を観察角度提示バリア303の裏に配置しているが、この順序は逆でも良い。
また、立体視の方式としては、このような偏光方向を左右の画像によって変えて立体視を実現する偏光フィルタ方式以外にも、多眼式で、裸眼で自然な立体視が可能であるインテグラルフォトグラフィー方式や、左右眼で赤と青色に画像の使用色をわけて立体視を行うアナグリフ方式であっても良く、時間ごとに提示する画像を左眼用、右眼用と切り替え、液晶シャッタを備えた専用めがねで見る時分割方式であっても良い。
また、図15において示した観察角度提示バリア303の幅、及び角度提示領域301の角度提示画像であるラインの表示範囲は様々な場合があり、ここで示したものに限定されるものではない。
さらに、立体表示装置300の解像度に関してもSXGAに限らずUXGA(1600×1200)、VGA(640×480)など様々な場合がある。角度提示領域301の解像度、範囲についても同様50×1024に限定されるものではない。また、画像表示部302の斜線部解像度をSXGAなどの所定の解像度とし、その外側に画像提示領域301を一定の解像度で設け、立体視のときにだけ画像提示領域301を使用するといった構成でもよい。
(第4の実施形態)
図17は、本発明の第4の実施形態に係る立体表示装置の構成を示す図である。
立体表示装置400は、画像を表示するための光を背面から照射するバックライト101と、赤(R)、緑(G)、青(B)からなる複数の画素を備え、立体画像の観察角度を提示するための角度提示領域401を備えた画像表示部402と、3D画像を立体的に表示するために左右眼に対応した画像に分離する為の視差バリア403とともに、水平面に本立体表示装置をおいた際に、適切な左右方向の観察位置を提示すると同時に、適切な縦方向の観察位置も提示し、立体画像をゆがみなく観察可能な適切な位置を提示する観察角度提示バリア404とからなる視差光学部405とを備えて構成される。
立体表示装置400は、視差を持った左眼画像と右眼画像からなる3D画像が入力された際、図24(b)に示すように画像表示部402における斜線部に、それぞれの画像をディスプレイの上下方向の画素のラインに対して1ラインごとに左眼画像と右眼画像を交互に表示させる。バックライト101の光を光源とし、各画素から出た光は、視差バリア403によって分離され、左眼画像は右眼だけに、右眼画像は右眼だけに届くことにより、表示された画像を立体的に見ることが可能となる。
なお、視差バリア403は液晶により構成される。液晶は電圧のON/OFFによって光を透過する状態と、光を遮る状態とを切り替えることができる。そのため視差バリアを液晶によって構成し、3D画像を表示する際にはスリット部分を遮光状態として左右眼の画像の分離を行い、通常の2D画像を表示する際にはスリット部分を透過状態とすることで、3D表示と2D表示の切り替えを行うことが可能となる。
観察者は、その表示面が地面に対して水平になるように立体表示装置400を配置して立体視を行う。左眼、右眼のそれぞれの視点に対応した左眼画像、右眼画像それぞれに対して第1の実施形態と同様、図4および図5で示した補正を行い、パースペクティブをなくして左右眼の画像からなる3D画像を作成する。この画像を水平面におかれた立体表示装置400で表示し、カメラの撮影位置から同じ角度で観察すると、自然な立体像が観察される。
ここで示したパララックスバリア方式においては、第1の実施形態の図3で示したように、立体表示装置400の左右方向において立体視するための適切な観察位置が存在する。この範囲からずれると、左右眼にそれぞれに対応した画像が見えなくなり、立体視できなくなる。
例えば、図18のような位置から観察すると、右眼に左眼用の画像が、左目に右眼用の画像が見えることとなり、立体視に不具合が生じる。図の画像表示部402におけるLは左眼用の画像を、Rは右眼用の画像を表示していることを示している。このような不具合を回避する為に、視差光学部405により適切な左右方向の観察位置を提示する。
左右方向の観察位置の提示方法を図19に示す。図19は観察者のいる方向、すなわち水平面に置かれた立体表示装置400の手前方向から見た断面図である。視差光学部405の観察角度提示バリア404と画像表示部402に設けられた角度提示領域401上に画像を表示する位置をうまく合わせる。
図19の角度提示領域401上の白く表されている部分に白色が光っている部分とすると、この白色部分の表示位置と、観察角度提示バリア404における画面の縦方向にのびて設けられた遮光部をあらかじめ調節しておき、図のように表示画面の左右方向において適切な観察位置に視点を合わせた時に、白色部が観察角度提示バリア404で遮蔽され見えないようにする。この範囲から少しでもずれると、左右眼のどちらかに角度提示領域401からの光が見えることになり、適切な位置にいるかいないかが判断できる。
また、水平面におかれた立体表示装置400の縦方向に対する観察角度がカメラの撮影時と異なると、立体像はゆがんでしまうため、第3の実施形態における図11から13で示した方法を用い、観察角度提示バリア404を利用して観察角度を提示する。
但し、この時は観察角度提示バリア404を利用して、前述した幅方向の観察位置と同時に縦方向の観察角度を提示する必要があるため、角度提示領域401上には角度提示画像としてラインではなく、図19で示した適切な左右位置に来ると見えなくなるような幅方向の位置で、かつ縦方向の観察角度を提示する位置に点線上に表示することとなる。この時の角度提示画像を図20(a)に示す。図20(a)の角度提示領域401において、記号Aで示された四角部分が白色で表示されている部分であり、角度提示画像である。それ以外の部分は消灯しているとする。
角度提示画像の幅方向の表示位置は、図19で示した位置であり、奥行き方向の位置は観察角度と観察角度提示バリア404の位置によって変わる。図20(a)における画像は、画面の縦方向に対する角度が正しく、左右の観察位置がずれている時にこの画像が見え、縦方向の角度が誤っている、もしくは幅方向の観察位置が正しい時に画像が見えなくなる。
これにより、観察者は、まず、図20で示す角度提示画像が観察角度提示バリア404を通して見える位置に移動する。この時画面の縦方向における観察角度があっていることを意味するので、その観察角度を保ったまま幅方向の位置合わせを行い、画像が見えなくなる位置に来た時に適切な観察角度、観察位置で表示画面を見ていることを判別することが可能となる。
また、別の角度提示画像の例を図20(b)に示す。円で囲まれた図は角度提示画像の一部を拡大した図である。拡大されていない部分も、この部分と同じ表示状況とする。
1から3の番号で示された部分は縦方向の観察角度提示に用いられ、4の番号で示された部分は図20(a)の記号Aで示す部分に対応する幅方向の観察位置提示に用いられる部分である。ここでは1、3は赤色を、2は黒色を、4は白色を表示しているとする。それ以外の角度提示領域401はすべて黒とする。番号4の白色部は、観察角度提示バリア404の遮光部により幅方向の位置が適切な位置に来た時には見えなくなる。この時、縦方向の観察角度が正しければ、観察角度提示バリア404によって番号1、番号3の赤色の部分は同じく観察角度提示バリア404によって遮られ、番号2の部分だけが見える為、黒だけが見える、すなわち画像は何も見えなくなり正しい位置にいることがわかる。
もし、観察角度が正しくなければ、番号1、あるいは3の赤色の光が見えることで縦方向の観察角度が誤っていることが判別可能となる。このように、番号1、3と番号4の部分で異なる色を表示することにより、幅方向、奥行き方向のどちらの観察位置が誤っているかを判別することが可能となる。
ここでは、まず幅方向の観察位置を合わせてから縦方向を合わせる例を示したが、逆に奥行き方向、幅方向の順で観察位置を合わせてもよい。また、幅方向、奥行き方向どちらが誤っているかをすぐには判別できないものの、番号1、3、4の部分を異なる色でなく全て同色で表示しても、試行錯誤により光の見えなくなる位置を探すことで同様に観察位置を特定可能である。
なお、図17から図20において理解を容易にするために各部品の大小関係を誇張して記載しており、各部品の大きさは実際とは異なる。
また、図20において示した角度提示領域401のラインによる画像の表示範囲は様々な場合があり、ここで示したものに限定されるものではない。表示される画像の色に関しても白に限らず他の色であっても良い。
(第5の実施形態)
図21は、本発明の第5の実施形態に係る立体表示装置の構成を示す図である。
立体表示装置500は、画像を表示するための光を背面から照射するバックライト101と、赤(R),緑(G)、青(B)からなる複数の画素を備え、画像を表示する画像表示部102と、3D画像を立体的に表示するために左右眼に対応した画像に分離する為のレンティキュラレンズ501からなる。また、観察角度提示のための円筒形の角度提示指標502(図22に図示)をここでは使用する。
立体表示装置500は、視差を持った左眼画像と右眼画像からなる3D画像が入力された際、画像表示部102に、それぞれの画像を表示装置の上下方向の画素のラインに対して1ラインごとに左眼画像と右眼画像を交互に表示させる。各画素から出た光は、レンティキュラレンズ501によって分離され、左眼画像は右眼だけに、右眼画像は右眼だけに届くことにより、表示された画像を立体的に見ることが可能となる。
レンティキュラレンズ501は指向性を持っており、視線の届く位置を変化させることができ、左右眼それぞれに左眼画像、右眼画像のみの光が入るよう画像表示部102の各画素と位置合わせされる。
観察者は、その表示面が地面に対して水平になるように立体表示装置500を配置して立体視を行う。この時の3D画像は、第1の実施形態の図4、5で示した補正を行うことにより、あらかじめ視点位置として想定されたカメラ位置から、適切な観察角度で立体視することにより、自然な立体像を視認可能となる。ここでは観察角度を45度とする。
この時、もし撮影した角度とは異なる角度から画像を観察した場合、角度のずれが大きくなるに従い、立体像は本来の形に対してゆがんで見えることとなる。これを防ぐ為に、角度提示指標502を使用して正しい観察角度を提示する。角度提示指標502の高さを10cmとする。
図22は、立体表示装置500を横から見た図、図23は真上から見た図である。
立体画像を表示する前に、画像表示部102に2本の指標ラインを表示する。図22、23で画像表示部102上の黒で示された太いラインが指標ラインである。観察位置から見て手前側のラインに合わせ、角度提示指標502を置く。指標ラインは、図22に示すように適切な観察角度に来た時に角度提示指標502の上部と一致する場所に表示される。
これにより、特殊な機構を用いること無く簡単に観察角度を提示することが可能となる。
なお、図21において、理解を容易にするために各部品の大小関係を誇張して記載しており、各部品の大きさは実際とは異なる。
また、観察角度は45度以外にも、立体画像に応じて30度、40度、50度など様々な場合がある。また、角度提示指標502の高さもここで示した10cmに限らず表示装置の大きさなどに従い15cm、5cm等様々な長さでよい。ここでは角度提示指標をライン上に置いたが、横にずらして配置しても良く、円筒形の物体以外にも、表示装置の枠に指標となるポールや物差しなどを用いてもよい。
また、ここでは液晶表示装置としたが、PDPやCRTなどの方式の表示装置と観察角度提示バリアを組み合わせて、観察角度の提示を行っても良い。
また、本発明における実施例では立体表示装置を水平面においているが、例えば表示面が壁面と平行となり、かつ視点よりも下に位置する場所に掛けた場合に、壁面に垂直に物があると想定して作成した立体画像を斜めに除き見るような場合でも利用可能であり、また、水平面より多少傾いた平面を想定した場合にも応用可能であり、携帯型の表示端末を想定してもよく、必ずしも水平面だけに限定されるものではない。
また、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。