JP4660915B2 - 光ピックアップ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ピックアップ装置、対物レンズ及びビームエキスパンダーに関し、特に、球面収差の変動を効果的に補正することが出来る光ピックアップ装置、対物レンズ及びビームエキスパンダーに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、短波長赤色半導体レーザ実用化に伴い、従来の光ディスクすなわち光情報記録媒体であるCD(コンパクトディスク)と同程度の大きさで大容量化させた高密度の光ディスクであるDVD(デジタルバーサタイルディスク)の開発が進んでいるが、近い将来には、より高密度な次世代の光ディスクも登場することが予想される。このような光ディスクなどを媒体とした光情報記録再生装置の光学系において、記録信号の高密度化を図るため、或いは高密度記録信号を再生するため、対物レンズを介して記録媒体上に集光するスポット径を小さくすることが要求されている。このためには、光源であるレーザの短波長化や対物レンズの高NA化が図られつつあるという実情がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようにレーザの短波長化や対物レンズの高NA化が図られてくると、CDやDVDのごとき従来の光ディスクに対して情報の記録又は再生を行うような比較的長波長のレーザと対物レンズの低NAとの組み合わせからなる光ピックアップ装置では、殆ど無視できる問題でも、それがより顕在化される。
【0004】
その1つがレーザー光源の発振波長の微小変動により対物レンズで生じる軸上色収差の問題である。一般の光学レンズ材料の波長の微小変動による屈折率変化は、短波長を取り扱うほど大きくなる。そのため、波長の微小変動により生じる焦点のデフォーカス量は大きくなる。ところが、対物レンズの焦点深度は、k・λ/NA2(kは比例定数、λは波長、NAは対物レンズの像側開口数)で表されることからわかるように、使用される光源の発振波長が短いほど焦点深度が小さくなり僅かなデフォーカス量も許されない。従って、青紫色半導体レーザー(発振波長400nm程度)のような短波長の光源及び高い像側開口数を有する対物レンズを用いた光学系では、半導体レーザーのモードホップ現象など出力変化による波長変動や、高周波重畳による波面収差の劣化を防ぐために軸上色収差の補正が重要となる。
【0005】
更に、レーザの短波長化と対物レンズの高NA化の組み合わせにおいて顕在化する別な問題は、温度・湿度変化による光学系の球面収差の変動である。すなわち、光ピックアップ装置において一般的に使用されているプラスチックレンズは、温度や湿度変化を受けて変形しやすく、それにより屈折率が変化する。従来のピックアップ装置に用いられる光学系では問題にならなかった、屈折率変化による球面収差の変動でも、レーザー光源の短波長化と対物レンズの高NA化との組み合わせにおいてはその量が無視できず、スポット径が増大するなどの問題を生じさせることとなる。
【0006】
ところが、情報の記録又は再生に対して、レーザの短波長化と対物レンズの高NA化の組み合わせを要求する次世代の光ディスクと、従来の光ディスクとは、上述したように光源波長、対物レンズのNAが大きく異なる。また、次世代の光ディスクにおいて予想される光軸に対して垂直な面からのディスク表面の傾きに起因して大きく生じるコマ収差を抑制するには、透明基板厚を薄くすることが効果的であるが、それによりCDなど従来の光ディスクとは透明基板厚などが大きく異なってしまう。従って、共通の対物レンズを少なくとも用いることにより、コストを大幅に増大させることなく、且つコンパクトな光ピックアップ装置を、次世代の光ディスクを含めた異なる光情報記録媒体に対して、いかに球面収差を抑えて情報の記録又は再生を行うようにするかが問題となる。
【0007】
そこで、本発明は、温度・湿度変化等に起因する対物レンズの球面収差の変動を効果的に補正できる光ピックアップ装置、その対物レンズ及びビームエキスパンダーを提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、半導体レーザのモードホップや高周波重畳に起因する軸上色収差を効果的に補正できる光ピックアップ装置、その対物レンズ及びビームエキスパンダーを提供することを目的とする。
【0009】
さらに、本発明は、短波長レーザと高NA対物レンズとを備え、異なる光情報記録媒体に対して情報の記録又は再生を行える光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の光ピックアップ装置は、光源と、前記光源から出射された光束を光情報記録媒体の透明基板を介して情報記録面上に集光させるための対物レンズを含む集光光学系と、前記光情報記録媒体からの反射光を受光するための光検出器とを有する光ピックアップ装置であって、前記光源は、少なくとも500nm以下の波長に発振波長を持ち、前記対物レンズは、少なくとも1面に非球面を有する単玉対物レンズであり、前記対物レンズの像側開口数NAは、0.75以上であり、前記光ピックアップ装置は、光情報記録媒体の表面側から順に透明基板と情報記録層とが複数積層された光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生が可能となっており、それぞれの情報記録層にそれぞれ集光させる際にその情報記録層に応じて、前記対物レンズに入射する光束の発散度を変える発散度変更手段が、前記光源と前記対物レンズとの間に設けられ、前記対物レンズが、以下の式を満たすことを特徴とする。
1.1≦d1/f≦3.0
ただし、
d1:軸上レンズ厚(mm)
f:前記光源の発振波長における焦点距離(mm)(ただし、前記光源に発振波長が異なる複数の光源を有する場合には、最も波長が短い発振波長における焦点距離、また前記対物レンズに回折面を備えている場合には、屈折パワーと回折パワーとを合わせた全体の焦点距離)
【0012】
請求項2に記載の光ピックアップ装置は、請求項1に記載の発明において、前記発散度変更手段は、球面収差の変動を補正する手段であり、前記球面収差の変動を補正する手段は、0.2λrmsまでの球面収差を0.07λrms以下に補正可能であるので、例えば光ピックアップ装置が使用される環境の温度や湿度変化および/または光源の発振波長の微小変動によって生じる前記対物レンズの球面収差の変動を、効果的に抑制することができる。
【0013】
請求項3に記載の光ピックアップ装置は、請求項2に記載の発明において、前記球面収差の変動を補正する手段は、0.5λrmsまでの球面収差を0.07λrms以下に補正可能であると好ましい。
【0015】
半導体レーザーの発振波長には±10nm程度の個体間のばらつきがあるため、短波長の光源及び高い像側開口数を有する対物レンズを用いた光学系では、基準となる波長からずれた半導体レーザーを用いると装置の性能劣化の要因となり、半導体レーザーの選別が必要になり得る。
請求項4に記載の光ピックアップ装置は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記発散度変更手段は、前記光源の発振波長の微小変動に起因して前記対物レンズで発生する球面収差の変動を補正する手段を設けたので、基準となる波長からずれた半導体レーザーを用いたときに生じる前記対物レンズの球面収差の変動を効果的に抑制することができるので、半導体レーザーの選別が不要となる。
【0016】
請求項5に記載の光ピックアップ装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記対物レンズはプラスチックレンズであり、前記発散度変更手段は、前記光源と前記対物レンズとの間に設けられ、温度変化に起因して前記集光光学系で発生する球面収差の変動を補正することが好ましい。
請求項6に記載の光ピックアップ装置は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、前記発散度変更手段は、前記光源と前記対物レンズとの間に設けられ、湿度変化に起因して前記集光光学系で発生する球面収差の変動を補正することが好ましい。
請求項5、6によれば、例えば光ピックアップ装置が使用される環境の温度や湿度変化に応じて生じる前記対物レンズの球面収差の変動を、効果的に抑制することが出来る。
【0018】
請求項7に記載の光ピックアップ装置は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、前記発散度変更手段は、少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとを含み、少なくともその一方は光軸方向に変移可能な可動要素となっていることを特徴とする。
【0019】
短波長の光源に用いた光ピックアップ装置では、前述したように、光源の波長変動や温湿度変化等による球面収差の変動が大きい。特に高い像側開口数(高NA)の対物レンズやプラスチック材料からなる対物レンズを用いると変動は増長される。従って、短波長の光源を用いた光ピックアップ装置では、特にこれらの球面収差の変動を補正する手段を設けることが必要となる。光源の発振波長の微小変動や温湿度変化等に起因して、前記対物レンズの球面収差が変動した場合は、前記球面収差の変動を補正する手段の可動要素を適切な量だけ動かして、対物レンズに入射する光束の発散度を情報記録面上に形成された波面の球面収差が最小となるように変えることで、球面収差の変動を補正することができる。
【0020】
請求項8に記載の光ピックアップ装置は、請求項7に記載の発明において、前記発散度変更手段が、次式を満たすことを特徴とする。
νdP>νdN (1)
ただし、
νdP:前記正レンズを含む全正レンズのd線のアッベ数の平均
νdN:前記負レンズを含む全負レンズのd線のアッベ数の平均
【0021】
上式(1)は、軸上色収差の補正に関する。前記光源の発振波長の微小変動や温湿度変化等に起因して、前記対物レンズの球面収差が変動した場合において、これを補正する手段を、例えば光軸方向に変移可能な光学要素を用いて構成したときは、かかる光学素子を適切な量だけ動かして、前記対物レンズに入射する光束の発散度を対物レンズの球面収差が最小となるように変えることができる。短波長の光源を用いることで問題となる前記対物レンズの軸上色収差については、前記球面収差の変動を補正する手段を以下に述べるような構成にすることにより、補正できる。
【0022】
前記球面収差の変動を補正する手段における正レンズと負レンズの材料を、上式(1)を満たすように選ぶことで、前記対物レンズで発生する色収差とは逆極性の色収差を発生させることができる。従って、軸上色収差が打ち消しあうので、前記球面収差の変動を補正する手段と前記対物レンズとを透過して、光情報記録媒体上に焦点を結んだときの波面は、軸上色収差が小さく抑えられた状態となる。回折面を前記対物レンズおよび/または前記球面収差の変動を補正する手段に付加し、長波長側で対物レンズのバックフォーカスが短くなるような回折レンズとすれば、収差をより良好に補正することが可能となる。この場合、軸上色収差補正の役割を、前記球面収差の変動を補正する手段と前記回折面とに分担できるので、前記球面収差の変動を補正する手段を、例えば光軸方向に変移可能な光学要素を用いて構成したときは、かかる光学要素のストロークが小さくてすむ。
【0023】
更に、軸上色収差補正の役割を、前記球面収差の変動を補正する手段と回折面とに分担することで回折面のパワーを小さくすることもでき、それにより回折輪帯の間隔が大きくなって、回折効率の高い回折レンズが製造しやすくなる。従って、前記球面収差の変動を補正する手段と、軸上色収差を補正するための手段を別々に設けることなく、波長変動や温湿度変化等が生じた場合でも光学系全体の球面収差、及び軸上色収差が良好に補正されたコンパクトな光ピックアップ装置を得ることができる。
【0024】
請求項9に記載の光ピックアップ装置は、請求項8に記載の発明において、前記νdPと前記νdNが次式を満たすことを特徴とする。
νdP>55 (2)
νdN<35 (3)
【0025】
上式(2)、(3)を満たすように、前記正レンズと前記負レンズのアッベ数の差が大きくすれば、前記対物レンズと逆極性の色収差をより大きく発生させることができるので、より良好に光ピックアップ光学系の軸上色収差を補正することができる。
【0026】
請求項10に記載の光ピックアップ装置は、請求項7乃至9のいずれかに記載の発明において、次式が成立することを特徴とする。
Δd・│fP/fN│/Δνd≦0.05 (4)
ただし、
Δd:情報の記録又は再生が可能な任意の1つの光情報記録媒体の1つの情報記録面に対して情報の記録又は再生を行う際の前記可動要素の移動量(mm)
fP:前記正レンズの焦点距離(mm)(ただし、前記正レンズに回折面を備えている場合には、屈折パワーと回折パワーとを合わせた全体の焦点距離)
fN:前記負レンズの焦点距離(mm)(ただし、前記負レンズに回折面を備えている場合には、屈折パワーと回折パワーとを合わせた全体の焦点距離)
Δνd:前記正レンズのアッベ数の最大値と前記負レンズのアッベ数の最小値との差
【0027】
上式(4)は、対物レンズの軸上色収差の補正量と、球面収差の変動を補正する手段の近軸パワー及び、球面収差の変動を補正する手段の可動要素の移動量のバランスに関する。ここで、たとえΔνdの値が小さくても、│fP/fN│の値を大きくすれば、対物レンズの軸上色収差を良好に補正でき、かつ光源の波長変動あるいは温湿度変化に起因する対物レンズの球面収差の変動を補正する手段を、光軸方向に変位可能な光学要素を用いて構成した場合には、かかる光学要素のストロークを小さく抑えることが出来るが、前記正レンズ群の有効径が大きくなりすぎたり、あるいは前記負レンズ群の有効径が小さくなりすぎる恐れがある。逆に、Δνdの値を大きくすれば、たとえ│fP/fN│の値が小さくても、対物レンズの軸上色収差を良好に補正することができるが、球面収差の補正に必要な、球面収差の変動を補正する手段の可動要素の移動量が大きくなってしまうので、光学系のサイズが大きくなってしまう恐れがある。そこで、Δd・│fP/fN│/Δνdの値を上式(5)を満たすようにすることで、これらのバランスを図ることが出来る。
【0028】
請求項11に記載の光ピックアップ装置は、請求項1乃至10のいずれかに記載の発明において、少なくとも2種類の光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生が可能となっており、前記発散度変更手段は、透明基板厚が互いに異なる少なくとも2種類の光情報記録媒体に対して、それぞれの透明基板厚に応じて、前記対物レンズに入射する光束の発散度を変えるので、透明基板厚の違いによる球面収差の差を補正し、かつそれぞれの光情報記録媒体に対する記録または再生を行う際に生じる球面収差の変動を良好に補正するので、常に情報記録面上に良好な波面を形成することができる。
【0030】
請求項12に記載の光ピックアップ装置は、請求項11に記載の発明において、前記2種類の光情報記録媒体の透明基板厚をそれぞれa、b(a<b)としたとき、前記透明基板厚aの光情報記録媒体の情報記録面に対して情報を記録又は再生する際には、前記透明基板厚bの光情報記録媒体の情報記録面に対して情報を記録又は再生する際よりも前記負レンズと前記正レンズの間隔を増加させることを特徴とする。
【0031】
請求項13に記載の光ピックアップ装置は、請求項11又は12に記載の発明において、前記発散度変更手段は、少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとを含み、少なくともその一方は光軸方向に変移可能な可動要素となっており、次式を満たすことを特徴とする。
|fP/fN|≧1.3 (5)
ただし、
fP:前記正レンズの焦点距離(ただし、前記正レンズに回折面を備えている場合には、屈折パワーと回折パワーとを合わせた全体の焦点距離)
fN:前記負レンズの焦点距離(ただし、前記負レンズに回折面を備えている場合には、屈折パワーと回折パワーとを合わせた全体の焦点距離)
【0032】
上式(5)は、前記球面収差の変動を補正する手段の近軸パワーの関係に関する。前記対物レンズがある特定の厚みを持つ透明基板の組み合わせの元に収差が最小となるように補正されている場合、透明基板の厚みが変化したときには、前記球面収差の変動を補正する手段中の可動要素を動かすことで、その厚みに対して対物レンズの球面収差が最小となるような発散度を有する光束を対物レンズに入射させなければならない。そこで、上式(5)を満たすように、前記球面収差の変動を補正する手段の近軸パワーを選ぶことで、前記可動要素のストロークが小さくてすむので、全体的にコンパクトな光学系を得ることができる。
【0035】
請求項14に記載の光ピックアップ装置は、請求項7乃至13のいずれかに記載の発明において、前記正レンズ及び前記負レンズの少なくとも一方は、プラスチック材料から形成されていることを特徴とする。特に、球面収差補正手段の可動要素をプラスチック材料から形成することで、変移装置への負担を軽減することができ、また高速な追従が可能となる。更に、回折面や非球面を設ける構成要素をプラスチック材料から形成すれば、それらを容易に付加できる。
【0040】
請求項15に記載の光ピックアップ装置は、請求項7乃至14のいずれかに記載の発明において、前記発散度変更手段は、前記1枚の正レンズと前記1枚の負レンズとから構成されたことを特徴とする。
請求項16に記載の光ピックアップ装置は、請求項7乃至15のいずれかに記載の発明において、前記発散度変更手段は、前記光源側に前記1枚の負レンズを有し、前記対物レンズ側に前記1枚の正レンズを有することを特徴とする。
請求項17に記載の光ピックアップ装置は、請求項7乃至16のいずれかに記載の発明において、前記負レンズが、光軸方向に変移可能な可動要素であることを特徴とする。
請求項18に記載の光ピックアップ装置は、請求項7乃至17のいずれかに記載の発明において、前記対物レンズと、前記負レンズと、前記正レンズとを合わせた合成系の軸上色収差を補正過剰とすることを特徴とする。
【0080】
請求項19に記載の光ピックアップ装置は、請求項1乃至18のいずれかに記載の発明において、前記発散度変更手段は、少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとを含み、少なくともその一方は光軸方向に変移可能な可動要素となっており、前記光源の発振波長における近軸パワーをP1とし、前記発振波長より10nm短い波長における近軸パワーをP2とし、前記発振波長より10nm長い波長における近軸パワーをP3としたとき、次式を満足することを特徴とする。
P2<P1<P3 (8)
【0081】
これにより、前記発散度変更手段に、対物レンズで発生する軸上色収差を補正する役割を持たせることができる。すなわち、前記発散度変更手段で、対物レンズやカップリングレンズ等の光学素子で発生する軸上色収差とは逆の極性の軸上色収差を発生させることによって、対物レンズやカップリングレンズ等の光学素子で発生する軸上色収差を補正することができる。
【0105】
請求項20に記載の光ピックアップ装置は、請求項1乃至19のいずれかに記載の発明において、前記対物レンズの球面収差のうち、3次の球面収差成分をSA1、5次及び7次及び9次の球面収差成分の和をSA2としたとき、次式を満たすことを特徴とする。
|SA1/SA2|>1.0 (11)
ただし、
SA1:収差関数をツェルニケ(Zernike)の多項式に展開したときの3次の球面収差成分
SA2:収差関数をツェルニケ(Zernike)の多項式に展開したときの5次の球面収差成分と7次の球面収差成分と9次の球面収差成分との2乗和の平方根
【0107】
請求項21に記載の光ピックアップ装置は、請求項1乃至19のいずれかに記載の発明において、前記対物レンズの開口数を決定する絞りが、前記対物レンズのもっとも光源側の面の面頂点より前記光情報記録媒体が配置される側に位置することを特徴とする。これにより、発散光が対物レンズに入射する場合に、対物レンズの最も光源側の面の光線通過高さを小さく抑えることが出来るので、対物レンズの小型化あるいは収差補正上好ましい。
請求項22に記載の光ピックアップ装置は、請求項1乃至21のいずれかに記載の発明において、前記発散度変更手段は、ビームエキスパンダーであることを特徴とする。
【0156】
本明細書中で用いる回折面とは、光学素子の表面、例えばレンズの表面に、レリーフを設けて、回折によって光線の角度を変える作用を持たせた形態(又は面)のことをいい、一つの光学面に回折を生じる領域と生じない領域がある場合は、回折を生じる領域をいう。レリーフの形状としては、例えば、光学素子の表面に、光軸を中心とする略同心円状の輪帯として形成され、光軸を含む平面でその断面をみれば各輪帯は鋸歯のような形状が知られているが、そのような形状を含むものである。特に、そのような鋸歯状の輪帯構造であることが好ましい。
【0157】
本明細書中において、対物レンズとは、狭義には光ピックアップ装置に光情報記録媒体を装填した状態において、最も光情報記録媒体側の位置で、これと対向すべく配置される集光作用を有するレンズを指し、広義にはそのレンズと共に、アクチュエータによって少なくともその光軸方向に作動可能なレンズ群を指すものとする。
【0158】
本明細書中において、集光光学系とは、少なくとも対物レンズを含み、光源から対物レンズとの間に配置されて、入射される光束を略平行光束とするためのカップリングレンズ(入射される発散光束を平行光束とするコリメータを含む)を指すものとする。但し、後述するビームエキスパンダー等の一体的に機能される少なくとも光学素子の集合体であって、その集合体を構成する一部の光学素子が光軸方向に沿って変移可能な集合体、及びその集合体の一部の光学素子は、ここでは集光光学系に含まないものとする。尚、カップリングレンズは、複数のレンズからなっていてもよく、また、それらのレンズが離間され、その間に他の光学素子が介在する構成であってもよい。
【0159】
本明細書中において、ビームエキスパンダーとは、少なくとも1つのレンズ等の光学素子を光軸方向に沿って変移可能であり、それにより出射光束の発散角(発散作用、収束作用を含む)を可変可能であって、略平行光束を入射させた際に略平行光束を出射可能なレンズ等の光学素子の集合体(レンズ群等の光学素子群)を指すものとする。それらレンズ等の複数の光学素子が一体化されていることが好ましく、少なくとも1つのレンズ等の光学素子が光軸方向に沿って変移可能に少なくとも構成されたものであれば、実際にその変移を行う変移装置といった駆動手段は、ビームエキスパンダーとしては含んでいなくてもよい。
【0160】
本明細書中において、球面収差の変動と前記軸上色収差とを補正する手段とは、球面収差の変動を補正する手段と軸上色収差を補正する手段とが単一の手段、たとえば一つの光学素子やその集合体(例えば、ビームエキスパンダー)により、2つの補正機能を両方有している構成であることを意味するものであり、例えば、特定のアッベ数の正レンズ及び負レンズで構成したビームエキスパンダーや、回折構造を有する面を備えたビームエキスパンダー等が挙げられる。また、本明細書中において、光ピックアップ装置に関する発明では、特段の規定がない限り、焦点距離としては、使用される光源のうち最も発振波長の短い光を出射する光源のその発振波長に対する焦点距離を指すものとする。
【0161】
本明細書中において、光源の発振波長の微小変動とは、光源の発振波長に対して、±10nmの範囲内での波長変動を指すものとする。また、本明細書中において、各種の収差を(良好に)補正するとは、波面収差を求めたときにいわゆる回折限界性能である0.07λrms以下(ここで、λは使用する光源の発振波長)であることが好ましく、さらに、装置上の機械精度等を考慮して0.05λrms以下であることがより好ましい。これらにより種々の光情報記録媒体に対して、それぞれ適切なスポットサイズを得ることができる。
【0162】
本明細書中において、光情報記録媒体(光ディスク)としては、例えば、CD-R、 CD-RW、 CD-Video、 CD-ROM等の各種CD、DVD-ROM、 DVD-RAM、 DVD-R、 DVD-RW、DVD-Video等の各種DVD、或いはMD等のディスク状の現在の光情報記録媒体および次世代の光情報記録媒体なども含まれる。尚、本明細書中において用いる透明基板とは、厚さが0mmすなわち透明基板が存在しない場合も含む。
【0163】
本明細書中において、情報の記録および再生とは、上記のような光情報記録媒体の情報記録面上に情報を記録すること、情報記録面上に記録された情報を再生することをいう。本発明の光ピックアップ装置は、記録だけ或いは再生だけを行うために用いられるものであってもよいし、記録および再生の両方を行うために用いられるものであってもよい。また、或る光情報記録媒体に対しては記録を行い、別の光情報記録媒体に対しては再生を行うために用いられるものであってもよいし、或る光情報記録媒体に対しては記録または再生を行い、別の光情報記録媒体に対しては記録及び再生を行うために用いられるものであってもよい。なお、ここでいう再生とは、単に情報を読み取ることも含むものである。
【0164】
本発明の光ピックアップ装置は、各種のプレーヤまたはドライブ等、あるいはそれらを組み込んだAV機器、パソコン、その他の情報端末等の音声および/または画像の記録および/または再生装置に搭載することができる。
【0165】
【発明の実施の形態】
本実施の形態において用いられる非球面は、次の[数1]で表される。但し、xは光軸方向の軸、hは光軸と垂直方向の軸、光の進行方向を正とし、rは近軸曲率半径、κは円錐係数、A2iは非球面係数である。
【数1】
【0166】
本実施の形態で用いられる回折面は、光路差関数として[数2]により表される。
【数2】
【0167】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施の形態にかかる光ピックアップ装置の概略構成図である。図1において、第1の光情報記録媒体23に対して記録および/または再生を行う第1光源11と、第2の光情報記録媒体24に対して記録および/または再生を行う第1光源11とは波長の異なる第2光源12とを備え、それぞれの光源から射出される発散光束の発散角を所望の発散角に変換するカップリングレンズ21、22と、上記それぞれの光源からの光束をほぼ同一の方向に進むようにする光路合成手段であるビームスプリッタ62と、ビームスプリッタ62からの光束を光情報記録媒体の情報記録面5に集光する対物レンズ3と、光情報記録媒体からの反射光を受光する光検出器41、42とを備えている。図中、8は絞り、9はシリンドリカルレンズ、71、72は1/4波長板、15は光源11からの発散光束の発散度を小さくするためのカップリングレンズ、16は凹レンズ、17は反射光束を分離するためのホログラムである。
【0168】
更に、本実施の形態においては、対物レンズ3の球面収差の変動を補正する手段及び発散度変更手段として、前記光源側から順に配置された負レンズ5と正レンズ4と、アクチュエータ7を備えている(以下、球面収差補正手段、及び発散度変更手段ともいう)。アクチュエータ7は、光学要素としての負レンズ5を光軸方向に移動させて光束の発散角度を変更する変移装置として機能する。また、本実施の形態に関連して、その具体的な一部の光学系を示す実施例1〜14においては、この変移可能な負レンズ5と正レンズ4とから構成された、いわゆるビームエキスパンダーの一例のことを、球面収差補正手段と表現する場合がある。尚、6は、フォーカシングのため対物レンズ3を光軸方向に駆動するアクチュエータである。第1光源11は波長λ1=405nmのレーザ光を射出し、第2光源12は波長λ2=655nmのレーザ光を射出できるものとする。
【0169】
以下に述べる実施例において、実施例1、2、11、12は、対物レンズ3に回折面を設けて軸上色収差を補正しており、実施例3〜5は、負レンズ5と正レンズ4に特定の素材を用いて軸上色収差を補正しており、実施例6〜8、13、14は、負レンズ5と正レンズ4の少なくとも一方に回折面を設けて対物レンズ3の軸上色収差を補正しており、実施例9、10は、負レンズ5と正レンズ4の特定の素材と、正レンズ4に設けた回折面の相乗効果で対物レンズ3の軸上色収差を補正している。また、実施例4、5、12は、異なる光情報記録媒体に対し、同一の光学系を用いて情報の記録又は再生を行う例である。尚、以下の対物レンズの実施例では、吸水率0.01%以下で、光源波長400nmの光束による透過率が90.5%及び光源波長700nmの光束による透過率が92%であるプラスチック材料を用いて形成した。また、以下の実施例において、図1に示した本実施の形態における第1光源11のみを用いた実施例では、具体的な実施の形態の図面は省略したが、概して図1のピックアップ装置において、例えば、第2光源12と、カップリングレンズ22と、ビームスプリッタ62と、光検出器42と、1/4波長板72と、ホログラム17とを取り除いたような態様とすることができる。以下、各実施例について説明する。
【0170】
(実施例1)
表1に、実施例1における、負レンズ5、正レンズ4、対物レンズ3からなる光学系に関するデータを示す。尚、これより示すレンズデータ内において、10のべき乗数(例えば、2.5×10-3)を、E(例えば、2.5×E−3)を用いて表している。また、回転対称な多項式によって表される回折面の回折による1次光は、回折後収束する方向に光線の角度が変化する光のことを意味する。
【表1】
【0171】
図2は、実施例1に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。図3は、対物レンズ3にかかる球面収差図である。実施例1においては、波長405nmの第1光源11と、対物レンズ3の像側開口数NA0.85との組み合わせにより情報の記録又は再生を行うものとする。本実施例においては、前記球面収差の変動を補正する手段の負レンズ5及び正レンズ4の材料として、それぞれνdN=23.8、νdP=81.6の材料を選び、更に、対物レンズ3の光源側の面に回折面を設けることで、対物レンズ3で発生する軸上色収差を補正している。また、本実施例においては、fN=−8.13(mm)、fP=9.48(mm)であり、f=1.765(mm)、fD=71.483(mm)である。
【0172】
本実施例では、光源の発振波長の微小変動(以下、単に、波長変動ともいう)あるいは温度変化時の球面収差の変動の補正を、以下のように行うことができる。本実施例の場合は、波長が大きくなったとき、あるいは温度が上昇したときに対物レンズ3では、補正過剰の球面収差が発生する。かかる場合、発生した球面収差を、アクチュエータ7により負レンズ5を光軸に沿って動かすことで、負レンズ5と正レンズ4の間隔を小さくすれば、補正不足の球面収差を発生させることができる。適切な量だけ負レンズ5を動かせば、補正過剰の球面収差をキャンセルすることができ、球面収差の補正結果を示す表2から明らかなように、光学系全体の球面収差は良好となる。
【表2】
【0173】
(実施例2)
表3に、実施例2における、負レンズ5、正レンズ4、対物レンズ3からなる光学系に関するデータを示す。
【表3】
【0174】
図4は、実施例2に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。図5は、対物レンズ3にかかる球面収差図である。実施例2においては、波長405nmの第1光源11と、対物レンズ3の像側開口数NA0.85との組み合わせにより情報の記録又は再生を行うものとする。実施例2では、前記球面収差の変動を補正する手段の負レンズ5及び正レンズ4の材料として、それぞれνdN=30.0、νdP=56.5の材料を選び、更に、対物レンズ3の光源側の面に回折面を設けることで、対物レンズ3で発生する軸上色収差を補正している。また、本実施例においては、fN=−4.75(mm)、fP=6.47(mm)であり、f=1.765(mm)、fD=71.483(mm)である。
【0175】
本実施例での波長変動あるいは温度変化時の球面収差の変動の補正については、実施例1と同様なので、説明は省略する。球面収差の補正結果を示す表4から明らかなように、波長変動時あるいは温度変化時の球面収差は良好なものとなっている。また、対物レンズ3及び球面収差の変動を補正する手段として、負レンズ5及び正レンズ4にプラスチック材料を用いることで、光学系の軽量化・可動機構への負担の軽減を図っている。
【表4】
【0176】
(実施例3)
表5に、実施例3における、負レンズ5、正レンズ4、対物レンズ3からなる光学系に関するデータを示す。
【表5】
【0177】
図6は、実施例3に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。図7は、対物レンズ3にかかる球面収差図である。実施例3においては、波長405nmの第1光源11と、対物レンズ3の像側開口数NA0.85との組み合わせにより情報の記録又は再生を行うものとする。実施例3においては、負レンズ5及び正レンズ4の材料として、それぞれνdN=23.8、νdP=81.6の材料を選ぶことで、軸上色収差を補正している。また、本実施例においては、fN=−9.27(mm)、fP=11.08(mm)であり、f=1.765(mm)である。
【0178】
本実施例での波長変動あるいは温度変化時の球面収差の補正は実施例1と同様なので、説明は省略する。球面収差の補正結果を示す表6から明らかなように、波長変動時あるいは温度変化時の球面収差は良好なものとなっている。また、対物レンズ3にプラスチック材料を用いることで、光学系の軽量化・可動機構への負担の軽減を図っている。
【表6】
【0179】
(実施例4)
表7に、実施例4における、負レンズ5、正レンズ4、対物レンズ3からなる光学系に関するデータを示す。
【表7】
【0180】
図8、9は、第4の実施例に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。図10、11は、異なる光情報記録媒体に対してそれぞれ、情報の記録又は再生を行う際における、対物レンズ3にかかる球面収差図である。実施例4においては、同一光学系を用いて、波長405nmの第1光源11と、透明基板厚0.1mmの光情報記録媒体との組み合わせ、又は波長655nmの第2光源11と、透明基板厚0.6mmの光情報記録媒体との組み合わせにより情報の記録又は再生を行う光ピックアップ装置の例である。実施例4においては、負レンズ5及び正レンズ4の材料として、それぞれνdN=30.0、νdP=56.5の材料を選ぶことで、軸上色収差を補正している。また、本実施例においては、fN=−3.82(mm)、fP=6.85(mm)であり、f1=1.765(mm)、fD1=5000000.02(mm)である。なお、発振波長λ2=655nmにおける対物レンズの焦点距離は、f2=1.804である。
【0181】
実施例4においては、異なる光情報記録媒体における透明基板厚の違いに起因して発生する球面収差の変動を、光源側から順に1枚の負レンズ5、1枚の正レンズ4から構成される発散角度変更手段(本発明の球面収差の変動を補正する手段、或いは球面収差の変動と軸上色収差とを補正する手段に相当する)の間隔を変えることで補正している。また、対物レンズ3の光源側の面に回折面を設けることで、上記球面収差をより良好に補正している。更に、光源の波長変動時や温湿度変化時の対物レンズの球面収差劣化も、発散度変更手段の間隔を変えることで良好に補正している。すなわち、表8から明らかなように、負レンズ5と正レンズ4の間隔を適切な間隔に変更することで、基板厚変更時、波長変動時及び温湿度変化時の対物レンズ3の球面収差劣化を、良好に補正している。また、対物レンズ3及び、負レンズ5、正レンズ4にプラスチック材料を用いることで、光学系の軽量化・可動機構への負担の軽減を図っている。
【表8】
【0182】
(実施例5)
表9に、実施例5における、負レンズ5、正レンズ4、対物レンズ3からなる光学系に関するデータを示す。
【表9】
【0183】
図12、13は、実施例5に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。図14、15は、異なる光情報記録媒体に対してそれぞれ、情報の記録又は再生を行う際における、対物レンズ3にかかる球面収差図である。実施例5においては、同一光学系を用いて、波長405nmの第1光源11と、透明基板厚0.1mmの光情報記録媒体との組み合わせ、又は波長655nmの第2光源11と、透明基板厚0.6mmの光情報記録媒体との組み合わせにより情報の記録又は再生を行う光ピックアップ装置の例である。実施例5においては、負レンズ5及び正レンズ4の材料として、それぞれνdN=30.0、νdP=56.5の材料を選ぶことで、軸上色収差を補正している。また、本実施例においては、fN=−6.59(mm)、fP=9.85(mm)であり、f1=3.011(mm)、fD1=849964.33(mm)である。なお、発振波長λ2=655nmにおける対物レンズの焦点距離は、f2=3.076である。
【0184】
実施例4と同様に、表10から明らかなように、負レンズ5と正レンズ4の間隔を適切な間隔に変更することで、透明基板厚変更時、波長変動時及び温湿度変化時の対物レンズの球面収差劣化を、良好に補正出来る。また、対物レンズ3、負レンズ5、正レンズ4にプラスチック材料を用いることで、光学系の軽量化・可動機構への負担の軽減を図っている。
【表10】
【0185】
尚、球面収差の変動を補正する手段としての負レンズ5に入射する光束は、上述した実施例のように平行光だけでなく、発散光あるいは収斂光であっても、本発明の光学系を同様に適用することができ。また、本実施例では図示していないが、光源と球面収差補正手段の間に、光源からの光束の発散度を変えるカップリングレンズを設けることができる。かかるカップリングレンズに回折面を付加して、長波長側でバックフォーカスが短くなるような回折レンズとすることで、対物レンズで発生する軸上色収差を補正できる。
【0186】
本発明による光学系に用いるカップリングレンズは、上記の形態に限らず、同一出願人による特願2000−060843号にあるようなものであれば、対物レンズ3で発生する軸上色収差をより良好に補正できる。
【0187】
また、上記カップリングレンズと球面収差の変動を補正する手段(負レンズ5、正レンズ4)の間に、光源からの光束の非点隔差を緩和し、球面収差補正手段にほぼ円形の光束を入射させることができるビーム整形素子を設ける場合、温湿度変化に起因するカップリングレンズの焦点移動により、カップリングレンズからの光束の発散度が変わって、上記ビーム整形素子により非点収差が発生してしまう。これを抑えるためには、同一出願人による特願2000−053858号にあるようなカップリングレンズを用いることで、ビーム整形素子による非点収差の発生を抑えることができる。
【0188】
尚、実施例4、5において、光源波長655nm、透明基板厚0.6mmの光情報記録媒体に対する収差図は、NA0.65まで図示している。しかし、この時、対物レンズ3には光源波長405nm、NA0.85で決まる絞りを全て通過する光束が入射している。結像に寄与しないNA0.65以上の光束は、対物レンズ3に設けた回折面の効果を利用してフレア成分とすることで、情報記録面上でスポット径がしぼられ過ぎず、光ピックアップ装置の受光素子での不要信号の検出を防止することが出来る。
【0189】
(実施例6)
表11に、実施例6における、負レンズ5、正レンズ4、対物レンズ3からなる光学系に関するデータを示す。
【表11】
【0190】
図16は、実施例6に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。図17は、対物レンズ3にかかる球面収差図である。実施例6においては、波長405nmの第1光源11と、対物レンズ3の像側開口数NA0.85との組み合わせにより情報の記録又は再生を行うものとする。実施例6においては、正レンズ4の光情報記録媒体側の面に回折面を付加し、長波長側でバックフォーカスが短くなるような回折レンズとすることで、対物レンズ3の軸上色収差を補正している。また、本実施例においては、fN=−5.03(mm)、fP=6.81(mm)であり、f=1.765(mm)である。
【0191】
本実施例における光源波長変動あるいは温度変化時の球面収差の変動の補正については実施例1と同様なので、説明は省略する。表12から明らかなように、波長変動時あるいは温度変化時の球面収差は良好なものとなっている。また、対物レンズ3、負レンズ5、正レンズ4にプラスチック材料を用いることで、光学系の軽量化・可動機構への負担の軽減を図っている。
【表12】
【0192】
(実施例7)
表13に、実施例7における、負レンズ5、正レンズ4、対物レンズ3からなる光学系に関するデータを示す。
【表13】
【0193】
図18は、実施例7に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。図19は、対物レンズ3にかかる球面収差図である。実施例7においては、波長405nmの第1光源11と、対物レンズ3の像側開口数NA0.85との組み合わせにより情報の記録又は再生を行うものとする。実施例7においては、正レンズ4の両面に回折面を付加し、長波長側でバックフォーカスが短くなるような回折レンズとすることで、対物レンズ3の軸上色収差を補正している。また、本実施例においては、fN=−4.89(mm)、fP=5.83(mm)であり、f=1.765(mm)である。
【0194】
本実施例における光源波長変動あるいは温度変化時の球面収差の変動の補正については実施例1と同様なので、説明は省略する。表14から明らかなように、波長変動時あるいは温度変化時の球面収差は良好なものとなっている。また、対物レンズ3、負レンズ5、正レンズ4にプラスチック材料を用いることで、光学系の軽量化・可動機構への負担の軽減を図っている。
【表14】
【0195】
(実施例8)
表15に、実施例8における、負レンズ5、正レンズ4、対物レンズ3からなる光学系に関するデータを示す。
【表15】
【0196】
図20は、実施例8に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。図21は、対物レンズ3にかかる球面収差図である。実施例8においては、波長405nmの第1光源11と、対物レンズ3の像側開口数NA0.85との組み合わせにより情報の記録又は再生を行うものとする。実施例8においては、負レンズ5及び正レンズ4の両面に回折面を付加し、長波長側でバックフォーカスが短くなるような回折レンズとすることで、対物レンズ3の軸上色収差を補正している。また、本実施例においては、fN=−5.54(mm)、fP=7.42(mm)であり、f=1.765(mm)である。
【0197】
本実施例における光源長変動あるいは温度変化時の球面収差の補正については、実施例1と同様なので説明は省略する。表16から明らかなように、波長変動時あるいは温度変化時の球面収差は良好なものとなっている。また、対物レンズ3、負レンズ5、正レンズ4にプラスチック材料を用いることで、光学系の軽量化・可動機構への負担の軽減を図っている。
【表16】
【0198】
(実施例9)
表17に、実施例9における、負レンズ5、正レンズ4、対物レンズ3からなる光学系に関するデータを示す。
【表17】
【0199】
図22は、実施例9に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。図23は、対物レンズ3にかかる球面収差図である。実施例9においては、波長405nmの第1光源11と、対物レンズ3の像側開口数NA0.85との組み合わせにより情報の記録又は再生を行うものとする。実施例9においては、正レンズ4の光情報記録媒体側の面に回折面を付加し、長波長側でバックフォーカスが短くなるような回折レンズとすることで、対物レンズ3の軸上色収差を補正している。また、上記球面収差補正手段の負レンズ5及び正レンズ4の材料として、それぞれN=30.0、P=56.5の材料を選ぶことで、より良好に対物レンズの軸上色収差を補正している。また、本実施例においては、fN=−4.15(mm)、fP=5.91(mm)であり、f=1.765(mm)である。
【0200】
本実施例における光源波長変動あるいは温度変化時の球面収差の変動の補正については実施例1と同様なので、説明は省略する。表18から明らかなように、波長変動時あるいは温度変化時の球面収差は良好なものとなっている。また、対物レンズ3、負レンズ5、正レンズ4にプラスチック材料を用いることで、光学系の軽量化・可動機構への負担の軽減を図っている。
【表18】
【0201】
(実施例10)
表19に、実施例10における、負レンズ5、正レンズ4、対物レンズ3からなる光学系に関するデータを示す。
【表19】
【0202】
図24は、実施例10に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。図25は、対物レンズ3にかかる球面収差図である。実施例10においては、波長405nmの第1光源11と、対物レンズ3の像側開口数NA0.85との組み合わせにより情報の記録又は再生を行うものとする。実施例10においては、正レンズ4の両面に回折面を付加し、長波長側でバックフォーカスが短くなるような回折レンズとすることで、対物レンズ3の軸上色収差を補正している。このとき、対物レンズ3と、球面収差補正手段としての負レンズ5及び正レンズ4とを合わせた合成系の軸上色収差を補正過剰とすることで、図25に示されているように、第1光源11の発振波長(405nm)の球面収差カーブと長・短波長側の球面収差カーブとを交差させている。これにより、光源のモードホップ現象や高周波重畳時の波面収差の劣化が非常に小さく、例えば、光源の発振波長が微小変動した際でも、最適書き込み位置の移動を小さく抑えることができる。さらに、球面収差補正手段としての可動要素である負レンズ5を両面非球面レンズとしたことで、負レンズ5の偏芯やトラッキングエラー時の波面収差の劣化を小さく抑えている。また、負レンズ5及び正レンズ4の材料として、それぞれνdN=24.3、νdP=56.5の材料を選ぶことで、対物レンズ3の軸上色収差を補正しており、正レンズ4に付加した回折構造の負担を軽減している。また、本実施例においては、fN=−7.78(mm)、fP=9.95(mm)であり、f=1.765(mm)である。
【0203】
本実施例では、光束を規制する絞りを、対物レンズ3の光源側の面の頂点より光情報記録媒体側に配置しているので、発散光束が入射する場合に、対物レンズ3の最も光源側の面の光線通過高さを小さく抑えることができる。これは、対物レンズ3の小径化、あるいは収差補正上も好ましい。
【0204】
本実施例における光源の波長変動あるいは温度変化時の球面収差の変動の補正については実施例1と同様なので、説明は省略する。表20から明らかなように、波長変動時あるいは温度変化時の球面収差は良好なものとなっている。また、対物レンズ3、負レンズ5、正レンズ4にプラスチック材料を用いることで、光学系の軽量化、可動機構への負担の軽減を図っている。また、短波長の光に対して透過率が高いプラスチック材料を用いているので、安価に大量生産でき、かつ光の利用効率の高い光学系を達成している。なお、可動機構は、本明細書中の実施例では、負レンズ5の変移装置及び対物レンズ3のフォーカシング機構である。
【表20】
【0205】
なお、本実施例においては、図25には図示していないが、図1の実施の形態に示したように、実際の光ピックアップ装置では、光源と球面収差補正手段との間にコリメータ等のカップリングレンズが設けられている。その場合に、カップリングレンズで発生する軸上色収差も本実施例の構成によって補正することができ、色収差が良好な集光光学系を得ることができる。
【0206】
更にまた、光情報記録媒体の片面に第1情報記録層と第2情報記録層との2つの相変化膜を設け、それぞれに情報の記録を行うことで、光情報記録媒体の記録容量を略2倍に高めた、いわゆる2層記録方式の光情報記録媒体が知られているが、本実施例のものは、そのような2層記録方式の光情報記録媒体に対して情報の記録又は再生を行うことにも適用することができ、各情報記録層の情報記録面まで厚さの違いによって発生する球面収差を補正することができる。たとえば、光情報記録媒体の表面側から順に第1情報記録層、第2情報記録層としたすると、図26に示すように、球面収差補正手段としての負レンズ5と正レンズ4との間隔を小さくすることにより、第2情報記録層の情報記録面に対して情報の記録又は再生をすることができる。
【0207】
(実施例11)
表21に、実施例11における、負レンズ5、正レンズ4、対物レンズ3からなる光学系に関するデータを示す。
【表21】
【0208】
図27は、実施例11に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。図28は、対物レンズ3にかかる球面収差図である。実施例11においては、波長405nmの第1光源11と、対物レンズ3の像側開口数NA0.85との組み合わせにより情報の記録又は再生を行うものとする。実施例11においては、対物レンズ3の光源側の面に回折面を付加し、長波長側でバックフォーカスが短くなるような回折レンズとすることで、対物レンズ3の軸上色収差を補正している。さらに、球面収差補正手段としての可動要素である負レンズ5を両面非球面レンズとしたことで、負レンズ5の偏芯やトラッキングエラー時の波面収差の劣化を小さく抑えている。また、本実施例においては、fN=−8.32(mm)、fP=12.30(mm)であり、f=1.765(mm)、fD=28.417(mm)である。
【0209】
本実施例における光源の波長変動あるいは温度変化時の球面収差の変動の補正については実施例1と同様なので、説明は省略する。表22から明らかなように、波長変動時あるいは温度変化時の球面収差は良好なものとなっている。また、対物レンズ3、負レンズ5、正レンズ4にプラスチック材料を用いることで、光学系の軽量化、可動機構への負担の軽減を図っている。また、短波長の光に対して透過率が高いプラスチック材料を用いているので、安価に大量生産でき、かつ光の利用効率の高い光学系を達成している。
【表22】
【0210】
(実施例12)
表23に、実施例12における、負レンズ5、正レンズ4、対物レンズ3からなる光学系に関するデータを示す。
【表23】
【0211】
図29、30は、実施例12に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。図31、32は、異なる光情報記録媒体に対してそれぞれ、情報の記録又は再生を行う際における、対物レンズ3にかかる球面収差図である。実施例12においては、同一光学系を用いて、波長405nmの第1光源11と、透明基板厚0.1mmの光情報記録媒体との組み合わせ、又は波長655nmの第2光源11と、透明基板厚0.6mmの光情報記録媒体との組み合わせにより情報の記録又は再生を行う光ピックアップ装置の例である。実施例12においては、対物レンズ3の光源側の面に回折構造を設けることにより、透明基板厚の違いにより発生する球面収差および色の球面収差とを補正している。具体的には、球面収差補正手段としての負レンズ5が光軸方向に動かすことで、光情報記録媒体の透明基板厚に対応して対物レンズ3に入射される光束の発散角を変えることにより行う。また、本実施例においては、fN=−6.39(mm)、fP=10.51(mm)であり、f1=1.765(mm)、fD1=45.46(mm)である。なお、発振波長λ2=655nmにおける対物レンズの焦点距離は、f2=1.79である。
【0212】
本実施例における光源の波長変動あるいは温度変化時の球面収差の変動の補正については実施例1と同様なので、説明は省略する。表24から明らかなように、波長変動時あるいは温度変化時の球面収差は良好なものとなっている。また、対物レンズ3、負レンズ5、正レンズ4にプラスチック材料を用いることで、光学系の軽量化、可動機構への負担の軽減を図っている。また、短波長の光に対して透過率が高いプラスチック材料を用いているので、安価に大量生産でき、かつ光の利用効率の高い光学系を達成している。
【表24】
【0213】
尚、実施例4、5と同様に、光源波長655nm、透明基板厚0.6mmの光情報記録媒体に対するNA0.65以上の光束は、対物レンズ3に設けた回折面の効果を利用してフレア成分とすることで、情報記録面上でスポット径がしぼられ過ぎず、光ピックアップ装置の受光素子での不要信号の検出を防止することが出来る。
【0214】
(実施例13)
表25に、実施例13における、カップリングレンズ21又はカップリングレンズ15、21に対応するコリメータ、負レンズ5、正レンズ4、対物レンズ3からなる光学系に関するデータを示す。
【表25】
【0215】
図33は、実施例13に係るコリメータ、負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。図34は、対物レンズ3にかかる球面収差図である。実施例13においては、波長405nmの第1光源11と、対物レンズ3の像側開口数NA0.85との組み合わせにより情報の記録又は再生を行うものとする。実施例13においては、球面収差補正手段中の負レンズ5を光軸方向に沿って変移することで、対物レンズ3に入射する光束の発散角を変化させ、集光光学系(コリメータ及び対物レンズ3)の各光学面で発生する球面収差の変動を補正するようにした。また、本実施例においては、fN=−10.71(mm)、fP=13.18(mm)であり、f=1.765(mm)である。
【0216】
また、正レンズ4の両面に回折面を付加し、球面収差補正手段自体では集光光学系の光学面で発生する軸上色収差とは逆の極性の軸上色収差を発生させることで、集光光学系の光学面で発生する軸上色収差を補正し、情報記録面上に焦点を結んだときの波面の軸上色収差を良好にした。本実施例の集光光学系において、その光学素子であるコリメータと対物レンズ3で発生する軸上色収差量をそれぞれΔfB1、ΔfB2として、その比を概略的に求めてみたところ、コリメータの焦点距離は12mm、球面収差補正手段の倍率は1.23倍、対物レンズの諸点距離は1.765mmであるので、ΔfB1/ΔfB2=1/30となる。すなわち、球面収差補正手段で発生させる逆極性の軸上色収差の絶対値を対物レンズで発生する軸上色収差の絶対値とほぼ同じにすると、情報記録面上に焦点を結んだときの波面の軸上色収差を良好にできる。このとき、集光光学系と、球面収差補正手段としての負レンズ5及び正レンズ4とを合わせた合成系の軸上色収差を補正過剰とすることで、図34に示されているように、第1光源11の発振波長(405nm)の球面収差カーブと長・短波長側の球面収差カーブとを交差させている。これにより、光源のモードホップ現象や高周波重畳時の波面収差の劣化が非常に小さく、例えば、光源の発振波長が微小変動した際でも、最適書き込み位置の移動を小さく抑えることができる。さらに、球面収差補正手段中の可動要素である負レンズ5を両面非球面レンズとしたことで、負レンズ5の偏芯やトラッキングエラー時の波面収差の劣化を小さく抑えている。
【0217】
表26から明らかなように、波長変動時あるいは温度変化時等、様々な要因により集光光学系の各光学面で発生する球面収差の変動を補正でき、良好な球面収差となっている。また、集光光学系を構成するコリメータ及び対物レンズ3、および球面収差補正手段を構成する負レンズ5及び正レンズ4の全てをプラスチック材料を用いることで、光学系の軽量化、可動機構への負担の軽減を図っている。また、短波長の光に対して透過率が高いプラスチック材料を用いているので、安価に大量生産でき、かつ光の利用効率の高い光学系を達成している。
【表26】
【0218】
なお、本実施例においては、球面収差補正手段中の負レンズ5を変移可能としたが、正レンズ4を変移可動としても良く、また、両レンズを変移可能としても、同様に集光光学系の球面収差の変動を補正することができる。また、本実施例においては、球面収差補正手段中の正レンズ4に設けた回折構造により集光光学系と球面収差補正手段の軸上色収差を補正するようにしたが、回折構造を他のレンズの面に設けてもよく、他に回折構造を設けた面を有する光学素子を別途付加してもよい。
【0219】
(実施例14)
表27に、実施例14における、カップリングレンズ15、負レンズ5、正レンズ4、対物レンズ3からなる光学系に関するデータを示す。
【表27】
【0220】
図35は、実施例14に係るカップリングレンズ15、負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。本実施例のカップリングレンズ15は、第1光源11からの強い発散光束を弱い発散光束とする機能を有している。図36は、対物レンズ3にかかる球面収差図である。実施例14においては、波長405nmの第1光源11と、対物レンズ3の像側開口数NA0.85との組み合わせにより情報の記録又は再生を行うものとする。実施例14においては、球面収差補正手段中の負レンズ5を光軸方向に沿って変移することで、対物レンズ3に入射する光束の発散角を変化させ、集光光学系(カップリングレンズ15及び対物レンズ3)の各光学面で発生する球面収差の変動を補正するようにした。また、本実施例においては、fN=−14.67(mm)、fP=11.66(mm)であり、f=1.765(mm)である。
【0221】
また、正レンズ4の両面に回折面を付加し、球面収差補正手段自体では集光光学系の光学面で発生する軸上色収差とは逆の極性の軸上色収差を発生させることで、集光光学系の光学面で発生する軸上色収差を補正し、情報記録面上に焦点を結んだときの波面の軸上色収差を良好にした。このとき、集光光学系と、球面収差補正手段としての負レンズ5及び正レンズ4とを合わせた合成系の軸上色収差を補正過剰とすることで、図36に示されているように、第1光源11の発振波長(405nm)の球面収差カーブと長・短波長側の球面収差カーブとを交差させている。これにより、光源のモードホップ現象や高周波重畳時の波面収差の劣化が非常に小さく、例えば、光源の発振波長が微小変動した際でも、最適書き込み位置の移動を小さく抑えることができる。
【0222】
表28から明らかなように、波長変動時あるいは温度変化時等、様々な要因により集光光学系の各光学面で発生する球面収差の変動を補正でき、良好な球面収差となっている。また、集光光学系を構成するカップリングレンズ15及び対物レンズ3、および球面収差補正手段を構成する負レンズ5及び正レンズ4の全てをプラスチック材料を用いることで、光学系の軽量化、可動機構への負担の軽減を図っている。また、短波長の光に対して透過率が高いプラスチック材料を用いているので、安価に大量生産でき、かつ光の利用効率の高い光学系を達成している。さらに、本実施例においては、球面収差補正手段への入射光を弱い発散光束としたので、カップリングレンズ15のパワーおよび球面収差補正手段中の負レンズ5のパワーが小さくてすみ、それぞれのレンズの偏芯による波面収差の劣化を小さく抑えることができた。
【表28】
【0223】
なお、本実施例においては、球面収差補正手段中の負レンズ5を変移可能としたが、正レンズ4を変移可動としても良く、また、両レンズを変移可能としても、同様に集光光学系の球面収差の変動を補正することができる。また、本実施例においては、球面収差補正手段中の正レンズ4に設けた回折構造により集光光学系と球面収差補正手段の軸上色収差を補正するようにしたが、回折構造を他のレンズの面に設けてもよく、他に回折構造を設けた面を有する光学素子を別途付加してもよい。
【0224】
以上に例示した各実施例は、球面収差補正手段として、ビームエキスパンダーを用いたものであり、そのビームエキスパンダーとしては、変移可能な単玉負レンズと、単玉正レンズとから構成した例を示したが、勿論、それに限定されるものではなく、複数のレンズからなる2群又はそれ以上のレンズ群からなる構成であってもよく、本発明を逸脱しない限り、種々の変更が可能である。
【0225】
図37は、異なる実施の形態にかかる光学系を示す図である。カップリングレンズCLと、対物レンズOLとの間に、球面収差の変動を補正する素子SEを挿入している。かかる光学系は、図1の負レンズ5,正レンズ4,対物レンズ3と置換されて用いられることが出来る。
【0226】
素子SEは、4枚のガラス板SE4の間に、カップリングレンズCL側からX方向液晶素子SE1、1/2波長板SE2、Y方向液晶素子SE3をそれぞれ挟んでいる。両液晶素子SE1,SE2を電気的に駆動させることによって、球面収差の変動の補正が可能である。更に、カップリングレンズCLにおける対物レンズ側の面に、輪帯状の回折構造(不図示)を設けることで、対物レンズOLで発生する軸上色収差とは逆位相の色収差、すなわち短波町側ではオーバー、長波長側ではアンダーな軸上色収差を発生させることが出来る。その結果、軸上色収差がキャンセルされるので、球面収差の変動を補正する素子SEと対物レンズOLとを透過して、光情報記録媒体(不図示)上に焦点を結んだときの波面は、軸受色収差が小さく抑えられた状態となる。
【0227】
図38は、本実施の形態の変形例にかかる光学系を示す図である。図38においては、対物レンズOLと、球面収差の変動を補正する素子SEは、図37に示す実施の形態と同一であるので説明を省略する。図38においては、カップリングレンズCLが、負レンズCL1と正レンズCL2とを張り合わせた構成となっており、負レンズCL1のアッベ数νdNと、正レンズCL2のアッベ数νdPとは、νdN<νdPなる関係が成立している。
【0228】
このように負レンズCL1と正レンズCL2のアッベ数を調整することで、対物レンズOLで発生する軸上色収差とは逆位相の色収差、すなわち短波町側ではオーバー、長波長側ではアンダーな軸上色収差を発生させることが出来る。その結果、軸上色収差がキャンセルされるので、球面収差の変動を補正する素子SEと対物レンズOLとを透過して、光情報記録媒体(不図示)上に焦点を結んだときの波面は、軸受色収差が小さく抑えられた状態となる。
【0229】
図39は、本実施の形態の光ピックアップ装置に使用可能な対物レンズ3’を模式的に示した断面図(a)及び光源側から見た正面図(b)である。〔一点鎖点は光軸を示している。〕
【0230】
この対物レンズ3’は、異なる光情報記録媒体の透明基板の厚さの違いによる球面収差変動の補正を行うことが出来るものである。図36において、光源側の屈折面S1及び光ディスク側の屈折面S2は共に非球面形状を呈した正の屈折力を有する凸レンズである。また、対物レンズの光源側の屈折面S1は、光軸と同心状に4つの分割面b1〜b4から構成されている。分割面の境界は段差を設けて、それぞれの分割面を形成している。それに伴って、対物レンズの球面収差及び波面収差は上記境界部分に該当する箇所で段差を生じている。
【0231】
通常の対物レンズでは、異なる光情報記録媒体の透明基板厚さの違いによる球面収差発生は避けられない。しかしながら、本実施の形態に使用される対物レンズ3’では完全な球面収差補正は出来ないものの、次に説明するように、かかる収差をより緩和するように設計されている。
【0232】
まず、第1の光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行う場合、最良像面位置において波面収差の球面収差成分が0.05λ1rms以内になるように屈折面S1及び屈折面S2を設計する。これにより設計された屈折面S1を第1分割面b1及び第4分割面b4に適用する。そして透明基板厚さt3(t1≦t3≦t2)で最良像面位置において波面収差の球面収差成分が0.05λ2rms以内になるように、前記屈折面S2を変数とせずに新たな屈折面S1’を設計する。
【0233】
この屈折面S1’を第2分割面b2及び第3分割面b3とするのであるが、透明基板厚さt3で最適化しているので、第1の光ディスク10使用時において、第1分割面b1と第4分割面b4のつくる最良像面位置とは異なる位置に最良像面位置を見かけ上形成する。しかしながら、その波面収差は、分割面内での波面収差の傾きを変化させ、例えば第1の光情報記録媒体(例えばDVDよりも高密度・大容量の次世代光ディスク)では右肩下がりの波面収差となり、第2の光情報記録媒体(例えばDVD)では逆に若干の右肩上がりとなる。このような分割面を2つ以上屈折面S1に一部設ける事で、異なる光情報記録媒体における波面収差両立が容易となる。
【0234】
これらの各分割面の境界位置や分割面の軸上厚を適宜設計することで、DVDよりも高密度・大容量の次世代光ディスクではビームスポット最小錯乱円位置及びDVDでは前ピン位置それぞれにおいて波面収差補正が可能となる。すなわち、DVDよりも高密度・大容量の次世代光ディスクでは対物レンズによりビームスポット最小錯乱円位置に集光して第1〜4光束LB1〜LB4内の光線は、前記最小錯乱円位置においてほぼ波長λ1の整数倍、すなわち miλ1( miは整数でi=1、2、…、k)の波面収差を有する。
【0235】
また、DVDでは必要開口数NA2がNA1よりも小さいため、第1〜4光束LB1〜LB4をすべて有効活用しなくてもよく、本実施の形態の光ピックアップ装置では、第1〜3光束LB1〜LB3内の光線が、前記前ピン位置においてほぼ波長λ2の整数倍niλ1(niは整数でi=1、2、…、k)の波面収差を有する。第4光束LB4はDVDの場合不要光であり、光ディスクの記録面上ではメインのスポット光から間隔をおいた場所にフレアーとして照射する。このフレアーはメインスポット光に対して十分に小さいので、絞り8をDVDよりも高密度・大容量の次世代光ディスクの必要開口数相当にしておくだけで、絞り8の開口数を変える手段を必要とせすにDVD再生が可能となる。勿論、DVD使用時に第4光束LB4を遮蔽する機能を持つ絞り8を用いてもよい。
【0236】
従って本実施例の光ピックアップ装置は、4つの分割面b1〜b4を設けてはいるが、従来技術の対物レンズと異なり、各ディスクにおいて焦点位置を複数持たないので、スポット光量損失を少なくできる。そして、各光ディスク使用時において必要開口数内の光線の波面収差をほぼ波長整数倍としており、必要開口数内を通った光束が互いに干渉して強め合うためスポット光の中心強度を高め、結果として光ディスクから充分な反射光量が得られ、互換性のある光ピックアップ装置として安定した動作が可能となる。
【0237】
なお、本実施例においては、対物レンズに4つの分割面を設けたが、基本的には3つの分割面となるような、入射光束を実質的に3つの光束に分割する3つの部分を有する面をもつ対物レンズを本発明の対物レンズに用いることもできる。たとえば、少なくとも1面に、光軸側からその外周に向かって順に、屈折作用により光源から出射された光束を複数の光束に分割する、少なくとも第1の部分、第2の部分及び第3の部分を有し、 その第1の部分及び第3の部分は、透明基板厚t1の第1の光情報記録媒体の情報記録面に対して情報の記録または再生を行うことができるように、光源からの光束をその情報記録面上に集光可能であり、また、その第1の部分及び第2の部分は、透明基板厚t2(t1<t2)の第2の光情報記録媒体の情報記録面に対して情報の記録または再生を行うことができるように、光源からの光束を情報記録面上に集光可能であるように構成された、良く知られた対物レンズである。
【0238】
以上述べた本実施の形態によれば、半導体レーザのモードホップに起因する球面収差の変動を効果的に補正できる光ピックアップ装置及び光学系、温度・湿度変化等に起因する対物レンズの球面収差の変動を効果的に補正できる光ピックアップ装置及び光学系、短波長レーザと高NA対物レンズとを備え、異なる光情報記録媒体に対して情報の記録又は再生を行える光ピックアップ装置を提供することが出来る。なお、本発明は勿論、以上の実施の形態や種々の実施例に限定されるものではない。
【0239】
【発明の効果】
本発明によれば、光ピックアップ装置において、球面収差の変動を効果的に補正できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる光ピックアップ装置の概略構成図である。
【図2】実施例1に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。
【図3】実施例1の光学系に係る対物レンズ3にかかる球面収差図である。
【図4】実施例2に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。
【図5】実施例2の光学系に係る対物レンズ3にかかる球面収差図である。
【図6】実施例3に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。
【図7】実施例3の光学系に係る対物レンズ3にかかる球面収差図である。
【図8】実施例4に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。
【図9】実施例4に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。
【図10】実施例4の光学系に係る対物レンズ3にかかる球面収差図である。
【図11】実施例4の光学系に係る対物レンズ3にかかる球面収差図である。
【図12】実施例5に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。
【図13】実施例5に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。
【図14】実施例5の光学系に係る対物レンズ3にかかる球面収差図である。
【図15】実施例5の光学系に係る対物レンズ3にかかる球面収差図である。
【図16】実施例6に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。
【図17】実施例6の光学系に係る対物レンズ3にかかる球面収差図である。
【図18】実施例7に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。
【図19】実施例7の光学系に係る対物レンズ3にかかる球面収差図である。
【図20】実施例8に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。
【図21】実施例8の光学系に係る対物レンズ3にかかる球面収差図である。
【図22】実施例9に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。
【図23】実施例9の光学系に係る対物レンズ3にかかる球面収差図である。
【図24】実施例10に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。
【図25】実施例10の光学系に係る対物レンズ3にかかる球面収差図である。
【図26】実施例10に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。
【図27】実施例11に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。
【図28】実施例11の光学系に係る対物レンズ3にかかる球面収差図である。
【図29】実施例12に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。
【図30】実施例12に係る負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。
【図31】実施例12の光学系に係る対物レンズ3にかかる球面収差図である。
【図32】実施例12の光学系に係る対物レンズ3にかかる球面収差図である。
【図33】実施例13に係るコリメータと、負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。
【図34】実施例13の光学系に係る対物レンズ3にかかる球面収差図である。
【図35】実施例14に係るコリメータと、負レンズ5と、正レンズ4と、対物レンズ3の光学系構成図である。
【図36】実施例14の光学系に係る対物レンズ3にかかる球面収差図である。
【図37】異なる実施の形態にかかる光学系を示す図である。
【図38】本実施の形態の変形例にかかる光学系を示す図である。
【図39】本実施の形態の光ピックアップ装置に使用可能な対物レンズ3’を模式的に示した断面図(a)及び光源側から見た正面図(b)である。
【符号の説明】
3 対物レンズ4 正レンズ5 負レンズ6 対物レンズのアクチュエータ7
負レンズのアクチュエータ8 絞り9 シリンドリカルレンズ11 第1光源12 第2光源15 カップリングレンズ16 凹レンズ17 ホログラム21
カップリングレンズ41、42 光検出器62 ビームスプリッタ71、72 1/4波長板
Claims (22)
- 光源と、前記光源から出射された光束を光情報記録媒体の透明基板を介して情報記録面上に集光させるための対物レンズを含む集光光学系と、前記光情報記録媒体からの反射光を受光するための光検出器とを有する光ピックアップ装置であって、
前記光源は、少なくとも500nm以下の波長に発振波長を持ち、
前記対物レンズは、少なくとも1面に非球面を有する単玉対物レンズであり、
前記対物レンズの像側開口数NAは、0.75以上であり、
前記光ピックアップ装置は、光情報記録媒体の表面側から順に透明基板と情報記録層とが複数積層された光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生が可能となっており、
それぞれの情報記録層にそれぞれ集光させる際にその情報記録層に応じて、前記対物レンズに入射する光束の発散度を変える発散度変更手段が、前記光源と前記対物レンズとの間に設けられ、
前記対物レンズが、以下の式を満たすことを特徴とする光ピックアップ装置。
1.1≦d1/f≦3.0
ただし、
d1:軸上レンズ厚(mm)
f:前記光源の発振波長における焦点距離(mm)(ただし、前記光源に発振波長が異なる複数の光源を有する場合には、最も波長が短い発振波長における焦点距離、また前記対物レンズに回折面を備えている場合には、屈折パワーと回折パワーとを合わせた全体の焦点距離) - 前記発散度変更手段は、球面収差の変動を補正する手段であり、
前記球面収差の変動を補正する手段は、0.2λrmsまでの球面収差を0.07λrms以下に補正可能であることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。 - 前記球面収差の変動を補正する手段は、0.5λrmsまでの球面収差を0.07λrms以下に補正可能であることを特徴とする請求項2に記載の光ピックアップ装置。
- 前記発散度変更手段は、前記光源の発振波長の微小変動に起因して前記対物レンズで発生する球面収差の変動を補正することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
- 前記対物レンズはプラスチックレンズであり、
前記発散度変更手段は、前記光源と前記対物レンズとの間に設けられ、温度変化に起因して前記集光光学系で発生する球面収差の変動を補正することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の光ピックアップ装置。 - 前記発散度変更手段は、前記光源と前記対物レンズとの間に設けられ、湿度変化に起因して前記集光光学系で発生する球面収差の変動を補正することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
- 前記発散度変更手段は、少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとを含み、少なくともその一方は光軸方向に変移可能な可動要素となっていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
- 前記発散度変更手段が、次式を満たすことを特徴とする請求項7に記載の光ピックアップ装置。
νdP>νdN
ただし、
νdP:前記正レンズを含む全正レンズのd線のアッベ数の平均
νdN:前記負レンズを含む全負レンズのd線のアッベ数の平均 - 前記νdPと前記νdNが次式を満たすことを特徴とする請求項8に記載の光ピックアップ装置。
νdP>55
νdN<35 - 次式が成立することを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
Δd・│fP/fN│/Δνd≦0.05
ただし、
Δd:情報の記録又は再生が可能な任意の1つの光情報記録媒体の1つの情報記録面に対して情報の記録又は再生を行う際の前記可動要素の移動量(mm)
fP:前記正レンズの焦点距離(mm)(ただし、前記正レンズに回折面を備えている場合には、屈折パワーと回折パワーとを合わせた全体の焦点距離)
fN:前記負レンズの焦点距離(mm)(ただし、前記負レンズに回折面を備えている場合には、屈折パワーと回折パワーとを合わせた全体の焦点距離)
Δνd:前記正レンズのアッベ数の最大値と前記負レンズのアッベ数の最小値との差 - 前記光ピックアップ装置は、少なくとも2種類の光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生が可能となっており、
前記発散度変更手段は、透明基板厚が互いに異なる少なくとも2種類の光情報記録媒体に対して、それぞれの透明基板厚に応じて、前記対物レンズに入射する光束の発散度を変えることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の光ピックアップ装置。 - 前記2種類の光情報記録媒体の透明基板厚をそれぞれa、b(a<b)としたとき、前記透明基板厚aの光情報記録媒体の情報記録面に対して情報を記録又は再生する際には、 前記透明基板厚bの光情報記録媒体の情報記録面に対して情報を記録又は再生する際よりも前記負レンズと前記正レンズの間隔を増加させることを特徴とする請求項11に記載の光ピックアップ装置。
- 前記発散度変更手段は、少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとを含み、少なくともその一方は光軸方向に変移可能な可動要素となっており、次式を満たすことを特徴とする請求項11又は12に記載の光ピックアップ装置。
|fP/fN|≧1.3
ただし、
fP:前記正レンズの焦点距離(ただし、前記正レンズに回折面を備えている場合には、屈折パワーと回折パワーとを合わせた全体の焦点距離)
fN:前記負レンズの焦点距離(ただし、前記負レンズに回折面を備えている場合には、屈折パワーと回折パワーとを合わせた全体の焦点距離) - 前記正レンズ及び前記負レンズの少なくとも一方は、プラスチック材料から形成されていることを特徴とする請求項7乃至13のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
- 前記発散度変更手段は、前記1枚の正レンズと前記1枚の負レンズとから構成されたことを特徴とする請求項7乃至14のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
- 前記発散度変更手段は、前記光源側に前記1枚の負レンズを有し、前記対物レンズ側に前記1枚の正レンズを有することを特徴とする請求項7乃至15のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
- 前記負レンズが、光軸方向に変移可能な可動要素であることを特徴とする請求項7乃至16のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
- 前記対物レンズと、前記負レンズと、前記正レンズとを合わせた合成系の軸上色収差を補正過剰とすることを特徴とする請求項7乃至17のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
- 前記発散度変更手段は、少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとを含み、少なくともその一方は光軸方向に変移可能な可動要素となっており、
前記光源の発振波長における近軸パワーをP1とし、前記発振波長より10nm短い波長における近軸パワーをP2とし、前記発振波長より10nm長い波長における近軸パワーをP3としたとき、次式を満足することを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
P2<P1<P3 - 前記対物レンズの球面収差のうち、3次の球面収差成分をSA1、5次及び7次及び9次の球面収差成分の和をSA2としたとき、次式を満たすことを特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
|SA1/SA2|>1.0
ただし、
SA1:収差関数をツェルニケ(Zernike)の多項式に展開したときの3次の球面収差成分
SA2:収差関数をツェルニケ(Zernike)の多項式に展開したときの5次の球面収差成分と7次の球面収差成分と9次の球面収差成分との2乗和の平方根 - 前記対物レンズの開口数を決定する絞りが、前記対物レンズのもっとも光源側の面の面頂点より前記光情報記録媒体が配置される側に位置することを特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
- 前記発散度変更手段は、ビームエキスパンダーであることを特徴とする請求項1乃至21のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
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