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JP4661582B2 - 階段の踏み板の固定構造 - Google Patents
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Description

本願発明は、階段における踏み板を側桁に嵌合して取り付ける階段の踏み板の固定構造に関するものである。
従来、たとえば図9に例示したように、オープン階段と呼ばれる、片側または両側に壁4を設けずに施工して、開放的な空間を演出する階段が知られている(たとえば下記特許文献1も参照)。
図9のオープン階段は、片側にのみ壁4を設けており、壁4に固定される側板3とこれに対向して反対側に設けられる側桁2との間に踏み板1を渡した形態となっている。また、踏み板1間に蹴込板を設けないことで、より開放的な空間演出を図っている。
このオープン階段の施工では、たとえば図10に例示したように、踏み板1に矩形状の嵌合凹部11を設け、側桁2には嵌合凹部11と対応する矩形状の嵌合凸部22を持つ踏み板挿入部21を設けておき、踏み板1を側桁2の踏み板挿入部21に挿入させるとともに嵌合凹部11と嵌合凸部22を嵌合させることで、踏み板1を側桁2に取り付けることがしばしば行われている。
このとき、嵌合凹部11と嵌合凸部22が嵌合しやすいように、幅方向のクリアランスを設けるべく、嵌合凹部11の幅寸法W1を嵌合凸部22の幅寸法W2より大きくしている。
なお、階段には、踏み板1の略中央に側桁2と同様な構成を有する桁が設けられるものもある。
特開平6−322917号公報
しかしながら、踏み板1の嵌合凹部11を側桁2などの桁の嵌合凸部22よりも幅広の形状とすることで、踏み板1を踏んだ際の荷重により、踏み板1にたわみ等が発生して、キシミ音が鳴る場合がある。
本願発明は、以上のとおりの事情に鑑み、踏み板1のたわみ等によるキシミ音の発生を効果的に抑制することのできる、階段の踏み板の固定構造を提供することを課題としている。
本願発明の階段の踏み板の固定構造は、上記の課題を解決するものとして、第1には、踏み板に嵌合凹部が設けられ、桁に嵌合凸部を持つ踏み板挿入部が設けられており、踏み板を桁の踏み板挿入部に挿入させるとともに嵌合凹部と嵌合凸部を嵌合させて、踏み板を桁に取り付ける階段の踏み板の固定構造であって、踏み板の嵌合凹部は、嵌合凸部よりも幅広に形成されて、その左右内壁間に渡した水平板部を有しており、桁の嵌合凸部は、前面から奥に向かう嵌合凸部全幅の水平溝部を有しており、桁に設けられた踏み板挿入部への踏み板の挿入時に、嵌合凹部の水平板部が嵌合凸部の水平溝部にその前面から挿入されて嵌まった状態となることを特徴とする。
第2には、水平溝部の上下内壁間に、前面から奥に向かう接着剤溜まりとしての穿孔が設けられていることを特徴とする。
上記第1の発明によれば、上記のとおりに踏み板の嵌合凹部に設けられた水平板部および桁の嵌合凸部に設けられた水平溝部の存在により、踏み板を桁の踏み板挿入部に挿入させた際の嵌合凹部と嵌合凸部の嵌合状態において、水平板部と水平溝部の接着面積分、踏み板と桁の互いの接着面積を増大させることができ、よって、嵌合凹部が嵌合凸部より幅広に形成されていても、互いの嵌合強度が向上し、踏み鳴りを低減することができる。
また、嵌合凹部と嵌合凸部の幅寸法の差分だけ、水平溝部内での水平板部のスライドとともに踏み板を幅方向スライドすることもでき、これにより、桁と側板が先に固定されていても、踏み板を桁に嵌合させ、さらに幅方向つまり左右水平方向にスライドさせて側板に嵌合させることができ、よって、踏み板、桁、側板のいずれも傷つけることなく、踏み板を容易に後施工できる。
上記第2の発明によれば、上記第1の発明と同様な効果が得られるとともに、上記のとおりの穿孔が接着剤溜まりとして機能することで、水平溝部内での水平板部の表面に接着剤がより確実に行き渡るようになる。これにより、接着剤のはみ出しを防いで、接着不良の可能性を低減でき、よって、互いの嵌合強度のバラツキを低減し、踏み鳴りをより一層効果的に低減することができる。
[第1の実施形態]
図1〜図5は、本願発明の一実施形態を示したものである。
本実施形態において、まず、踏み板1は、壁4に固定される側板3(図5および前記図9を参照)とこれに対向して設けられる側桁2との間に渡して取り付けられる形態となっており、側桁2に取り付けられる部位には、矩形状に形成された嵌合凹部11を備えている。本願発明における桁は、側桁2に限定されず、踏み板1の略中央に配設されるものも含む。踏み板1の略中央に配設される桁にも側桁2と同様な構造を採用することができる。
嵌合凹部11には、左右内壁間に渡した水平板部12が設けられている。水平板部12は、嵌合凹部11の全幅及び全長に渡って形成されており、厚さ方向の略中央に位置している。
他方、側桁2は、上階と下階の間に渡して取り付けられて、各段の踏み板1を支持する形態となっており、踏み板1が取り付けられる部位には、踏み板1を水平方向に挿入可能な厚さの開口形状に形成された踏み板挿入部21を備えている。この踏み板挿入部21内には、踏み板1の嵌合凹部11に対応する矩形状に形成された、踏み板挿入部21の奥内壁から前方に向かって突出する嵌合凸部22が設けられている。
さらに、この嵌合凸部22には、前面から奥に向かう水平溝部23が設けられている。水平溝部23は、嵌合凸部22の全幅に渡って形成されている。
以上のとおりの踏み板1を側桁2の踏み板挿入部21に挿入させると(図2参照)、嵌合凹部11の水平板部12が嵌合凸部22の水平溝部23にその前面から挿入されて嵌まった状態となる(図3参照)。
これにより、嵌合凹部11と嵌合凸部22の嵌合状態において、水平板部12と水平溝部23の接着面積分、踏み板1と側桁2の互いの接着面積を増大させることができ、よって、嵌合凹部11が嵌合凸部22より幅広に形成されていても、互いの嵌合強度が向上して、踏み板1を踏んだ際の荷重による踏み鳴りの発生を低減することができる。
また、嵌合凹部11の幅寸法W1は嵌合凸部22の幅寸法W2よりも大きくなっているので、その差分だけ、水平溝部23内での水平板部12のスライドとともに踏み板1を幅方向スライドさせることができる。
これにより、図5(a)(b)に例示したように、先に側桁2を上階と下階の間に渡して固定し、且つ側板3を壁4に固定していても、踏み板1を側桁2に取り付けた後にそのまま左右水平方向にスライド移動させて、その左右位置を微調整するだけで、側板3の嵌合凹部31にも嵌合取付できるようになる。したがって、踏み板1、側桁2、側板3のいずれも傷つけることなく、踏み板1を後から容易に施工できるようになり、従来よりも自由度の高い施工手順が実現される。
なお、踏み板1の取付後はスライド動作が不要であるため、水平板部12を水平溝部23内にて接着剤(図示なし)で固定しておくことが好ましい。
この場合は、踏み板1を側桁2の踏み板挿入部21へ挿入させる前に、事前に水平溝部23または水平板部12に接着剤を塗布しておき、接着剤が硬化する前に上記スライド動作を行うことになる。そして嵌合取付後は、接着剤の硬化により水平板部12がしっかりと固定されて、踏み板1もさらにしっかりと固定される。
これによれば、上記接着面積の増大とも相まって、踏み鳴り低減効果をより一層向上できる。
[第2の実施形態]
ところで、接着剤を用いて水平板部12を水平溝部23に固定させる場合、嵌合時に接着剤がはみ出してしまうおそれがある。
そこで、図6〜図8に例示したように、水平溝部23の上下内壁間に、前面から奥に向かう接着剤溜まりとしての穿孔24を設けることが好ましい一つの形態である。
この穿孔24は、水平溝部23の上下内壁で挟まれるように、その前面開口から奥壁にかけて真っ直ぐに一本の円筒状に形成されている。
これにより、穿孔24が接着剤溜まりとして機能することで、水平溝部23内での水平板部12の表面に接着剤がより確実に行き渡るようになり、嵌合時の接着剤のはみ出しを防いで、接着不良の可能性を低減できる。このため、水平板部12と水平溝部23の嵌合強度にバラツキがなくなり、踏み板1を側桁2に対してさらにしっかりと固定でき、踏み鳴りの低減効果をより安定して実現できる。本実施形態も、側桁2に限られず、踏み板1の略中央に配設される桁にも適用できる。
本願発明の一実施形態を示した踏み板取付前の(a)側面図、(b)A−A線断面図。 図1の実施形態における踏み板取付前の正面図。 図1の実施形態における踏み板取付後の縦断面図。 図1の実施形態における踏み板取付後の横断面図。 図1の実施形態における踏み板のスライド動作について説明するための(a)(b)横断面図。 本願発明の別の一実施形態を示した踏み板取付前の(a)側面図、(b)A−A線断面図。 図6の実施形態における踏み板取付前の正面図。 図7の実施形態における踏み板取付後の縦断面図。 従来のオープン階段を例示した斜視図。 従来の踏み板取付構造を例示した(a)側面図、(b)A−A線断面図。
符号の説明
1 踏み板
11 嵌合凹部
12 水平板部
2 側桁
21 踏み板挿入部
22 嵌合凸部
23 水平溝部
24 穿孔
3 側板
31 嵌合凹部
4 壁

Claims (2)

  1. 踏み板に嵌合凹部が設けられ、桁に嵌合凸部を持つ踏み板挿入部が設けられており、踏み板を桁の踏み板挿入部に挿入させるとともに嵌合凹部と嵌合凸部を嵌合させて、踏み板を桁に取り付ける階段の踏み板の固定構造であって、
    踏み板の嵌合凹部は、嵌合凸部よりも幅広に形成されて、その左右内壁間に渡した水平板部を有しており、
    桁の嵌合凸部は、前面から奥に向かう嵌合凸部全幅の水平溝部を有しており、
    桁に設けられた踏み板挿入部への踏み板の挿入時に、嵌合凹部の水平板部が嵌合凸部の水平溝部にその前面から挿入されて嵌まった状態となることを特徴とする階段の踏み板の固定構造。
  2. 水平溝部の上下内壁間に、前面から奥に向かう接着剤溜まりとしての穿孔が設けられていることを特徴とする請求項1記載の階段の踏み板の固定構造。
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