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JP4670865B2 - 産業車両における作業機用ポンプの駆動装置 - Google Patents
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JP4670865B2 - 産業車両における作業機用ポンプの駆動装置 - Google Patents

産業車両における作業機用ポンプの駆動装置 Download PDF

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Description

本発明は、フォークリフトに代表される産業車両における作業機用ポンプの駆動装置に関するものである。
従来からフォークリフトに代表される産業車両における作業機用荷役ポンプの駆動装置として、エンジンに減速ギヤを備える油圧ポンプ駆動部(動力取出し装置、PTO)を装備して作業機用ポンプをエンジンにより常時駆動することが一般的である。その場合に、フォークリフト専用となるミッション(ATM:トルクコンバータ付トランスミッション)の常時回転しているトルクコンバータのポンプインペラに前記油圧ポンプ駆動部を連結して設けている。
ところで、前記作業機用ポンプの吐出容量(一回転当たりの吐出量:cc/rev)が一定のポンプを使用する場合には、エンジンのアイドル回転でも荷役作業、さらには同一の油圧源によりパワーステアリング装置を駆動可能とするためには、エンストを防ぐ観点から、ポンプ容量はあまり大きくできない。このため、荷役負荷が増加した場合における荷役速度は、前記吐出容量とエンジンの出力トルクとの関係より制限される結果となる。
上記課題を解決するものとして、前記作業機用ポンプに吐出容量を任意に変更可能な可変容量ポンプを搭載した作業機用ポンプの駆動装置が提案されている(特許文献1参照)。また、前記作業機用ポンプに複数のポンプをタンデムに装備し、作業機(パワーステアリング装置へも同時に油圧を供給)による要求流量が少ない場合にはいずれか一方のポンプのみにより油圧を供給し、要求流量が増加した場合には両方のポンプにより油圧を供給する作業機用ポンプの駆動装置が提案されている(特許文献2,3参照)。
特開平01−136875号公報 特開2002−226198号公報 特開平07−285787号公報
しかしながら、前者の従来例のように、作業機用ポンプとして可変容量ポンプを用いる場合には、エンジン回転数と吐出容量との関係を可変制御できるため、上記した課題を解決することはできるが、可変容量ポンプは構造が複雑であることに起因して、一般の油圧ポンプに比較して大幅に高価であり、しかもその容量制御のための制御装置も必要とし、装置全体として高価となる課題がある。
また、後者の従来例のように、作業機用ポンプとしてタンデムポンプを用いる場合には、ポンプ吐出量を2段階に変更可能であるため、一個の油圧ポンプを用いる場合の課題は解決できるものの、前者のように、荷役負荷が軽負荷領域から重負荷領域までに対応させたり、エンジンのアイドル回転状態から高回転状態までに対応する理想的特性には程遠いという課題が残るものである。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、作業機の負荷状態とエンジンの回転状態とに対応して吐出量を可変制御可能な安価な産業車両における作業機用ポンプの駆動装置を提供することを目的とする。
本発明は、エンジン動力を、ポンプインペラ・タービンランナ・ステータからなるトルクコンバータと、少なくとも前進段を形成する前進用クラッチパックと後進段を形成する後進用クラッチパックとを走行駆動用クラッチとして備える自動変速機と、を介して駆動車輪に伝達することにより車両を走行駆動すると共に、前記エンジンにより回転駆動するポンプにより発生させた作動油圧により車両の停止中及び前進・後進による走行中においても作業機を作動させる産業車両における作業機用ポンプの駆動装置であり、前記作業機へ供給する作動油圧を発生させる作業機用ポンプを前記タービンランナの回転動力により駆動するようにし、前記作業機用ポンプとタービンランナとの間の駆動系統に前記作業機用ポンプの逆転を阻止する逆回転阻止手段を配置したことを特徴とする。
したがって、本発明では、エンジン動力を、ポンプインペラ・タービンランナ・ステータからなるトルクコンバータと、少なくとも前進段を形成する前進用クラッチパックと後進段を形成する後進用クラッチパックとを走行駆動用クラッチとして備える自動変速機と、を介して駆動車輪に伝達することにより車両を走行駆動すると共に、前記エンジンにより回転駆動する作業機用ポンプにより発生させた作動油圧により車両の停止中及び前進・後進による走行中においても作業機を作動させる産業車両であり、前記作業機へ供給する作動油圧を発生させる作業機用ポンプを前記タービンランナの回転動力により駆動するようにしたため、作業機へ作動油圧を供給するポンプは、荷役負荷(吐出圧)に応じて吐出量(ポンプ回転速度、荷役速度)を自動的に変化させて、重負荷時には比較的低速に、軽負荷時には高速とでき、アクセルの踏込み量に応じて荷役スピードの調整が可能になる。また、エンジンがアイドリング運転状態であっても、トルクコンバータのトルクアップ機能のために、負荷の高い荷役作業であっても、荷役スピードは低下するが、実施することができ、使用上において、違和感の無い操作感を得ることができる。しかも、エンストの心配もない。
しかも、前記作業機用ポンプとタービンランナとの間の駆動系統に前記作業機用ポンプの逆転を阻止する逆回転阻止手段を配置したため、オペレータによるセレクトブレーキ操作に伴いタービンシャフトおよびタービンランナが通常とは逆方向に回転されたとしても、作業機用ポンプが逆回転されることを防止でき、作業機用ポンプの吐出圧力が急激に負圧状態となることによる作業機・荷役装置への悪影響を未然に防止することができる。
以下、本発明の産業車両における作業機用ポンプの駆動装置の一実施形態を図1〜図7に基づいて説明する。図1は作業機用ポンプの駆動装置の第1実施例の構成図、図2は自動変速機の構成を示すシステム構成図、図3は本実施形態における荷役負荷と荷役スピードの特性を示す特性図、図4は比較例における荷役負荷と荷役スピードの特性を示す特性図、図5は作業機用ポンプの駆動装置の第2実施例の構成図、図6は作業機用ポンプの駆動装置の第3実施例の構成図、図7は作業機用ポンプの駆動装置の第4実施例の構成図である。
図1において、第1実施例の産業車両における作業機用ポンプの駆動装置を適用する車両の駆動系統は、エンジン1よりの動力を、トルクコンバータ2、前後進自動変速機3(ATM)、および図示しない終減速機を介して図示しない駆動車輪に出力する構成を備える。
前記トルクコンバータ2は、エンジン1に連結されるポンプインペラ4と、自動変速機3の入力軸に連結されるタービンランナ5と、ハウジングに固定された固定中空軸に支持される図示しないステータとを備える一般的なものである。前記ポンプインペラ4には、前記ステータを支持する固定中空軸の周りに回転支持される中空軸6が連結され、この中空軸6には自動変速機3の作動用油圧を発生させるポンプ(チャージングポンプ7)が連結されて、エンジン回転中は常時自動変速機3の図示しない電磁比例圧力制御弁に作動油を供給すると共に、後述するように、前記トルクコンバータ2にも一部供給しつつトルクコンバータ2内部の作動油の一部を排出させて、トルクコンバータ2内に充満された作動油を常時循環させるようにしている。
前記前後進自動変速機3は、図示した例では、前進一段/後進一段の自動変速機3であり、トルクコンバータ2のタービンランナ5に連結したタービンシャフト8を前進用クラッチパック9(以下では、単に「前進用クラッチ」若しくは「前進クラッチ」という場合もある)を介して減速ギヤ組10に連結する前進段と、前記タービンシャフト8と平行に配置され、タービンシャフト8に設けた駆動ギヤ11と噛合う従動ギヤ12を介して駆動される後進用入力軸13を後進用クラッチパック14(以下では、単に「後進用クラッチ」若しくは「後進クラッチ」という場合もある)を介して後進用減速ギヤ組15に連結する後進段と、を備える。各減速ギヤ組10,15の従動ギヤは前進段と後進段とで共用されて自動変速機3の出力軸16へ連結されている。なお、自動変速機3の構成は、上記したものに限定されるものでなく、前進2段/後進1段であっても、前進2段/後進2段であっても、その他の構成を備えるものであってもよい。
図2は自動変速機の油圧制御装置を含むシステム構成図であり、チャージングポンプ7の吐出した作動油は調圧弁20により調圧され、前進クラッチ9、後進クラッチ14へのクラッチ圧を制御する電磁比例圧力制御弁21、22(以下、電磁比例弁という)に供給される。調圧弁20の調圧時に生ずる余剰の作動油はトルクコンバータ2に供給され、以下は図示しないが、トルクコンバータ2からクーラを経由して変速機の潤滑系統に供給され、前後進クラッチ14、を潤滑冷却してリザーバへ戻る。前進クラッチ9および後進クラッチ14は、詳細は図示しないが、供給された作動油圧により作動するシリンダと、シリンダの作動により接触するドライブ側とドリブン側の多板ディスクとからなるクラッチパックに構成される。前進クラッチ9および後進クラッチ14は、トルクコンバータ2のタービンシャフト8からの駆動力を図1に示す変速歯車を介して自動変速機3の出力軸16に伝達する。前進クラッチ9は出力軸16を前進方向に駆動し、後進クラッチ14は出力軸16を後進方向に駆動する。
前記前進クラッチ9および後進クラッチ14は、供給される作動油圧に応じて多板ディスクの摩擦伝達力を変化させて伝達駆動力が調整される。作動油圧が低い場合には、前記多板ディスク同士の摩擦伝達力が低く伝達動力も低いが、作動油圧を増加させるにつれて摩擦伝達力および伝達動力が大きくなる。電磁比例弁21、22は、コントローラ30よりの指令に応じて制御電流を発生する駆動回路23、24よりの制御電流に応じて、前進クラッチ9、後進クラッチ14のクラッチ圧を調圧する。内蔵する図示しないソレノイドが励磁されない場合には、クラッチ圧は生じない。ソレノイドが励磁されると、その付勢力に応じたクラッチ圧をシリンダに供給する。なお、電磁比例弁21、22は、上記のように、ソレノイドへの励磁電流を調整することで圧力調整するものの他、ソレノイドへのパルス幅(デューティ比)を調整することで圧力調整するPWMバルブであってもよい。図示しない駆動車輪は、ブレーキペダル25の踏込みにより作動するマスタシリンダ26よりのブレーキ油圧により作動する図示しないブレーキによって制動される。
前記コントローラ30は、アクセルペダル27のペダル踏込み量、前後進切換えレバー28(以下、セレクトレバーという)の操作位置(R−N−F)の位置信号、インチングペダル29の踏込み量、ブレーキペダル25の踏込み量が入力される。また、後述する荷役センサ49よりの操作量、タービンシャフト8の回転センサ31よりの回転速度信号、出力軸16の回転センサ33よりの車速信号が夫々入力される。前記セレクトレバー28のRは後進位置、Nは中立位置、Fは前進位置を夫々示す。前記ブレーキペダル25の踏込み量は、マスタシリンダ26により発生するブレーキ油圧を圧力センサ32により検出してブレーキ油圧信号に代えてもよい。ブレーキペダル25は、インチングペダル29が踏み込まれるとき、その踏込み量が所定量を超えるときにブレーキペダル25が連動して作動し、インチングペダル29によるクラッチ油圧の低下とブレーキ油圧の立ち上がりが連動するよう調整されている。前記コントローラ30は、また、前後進クラッチ9、14のクラッチ圧の指令を駆動回路23、24に出力する。
即ち、前記前進用クラッチパック9および後進用クラッチパック14は、オペレータによるセレクトレバー28の切換に応じて、前進段が選択された場合には該当する電磁比例弁21により作動油を前進用クラッチパック9に供給して締結作動させ、後進段が選択された場合には該当する電磁比例弁22により作動油を後進用クラッチパック14に供給して締結作動させる。なお、図示しないが、いずれかのクラッチパック9,14が締結された状態において、インチングペダル29が踏み込まれた場合には、当該インチングペダル29の踏み込み量に応じてクラッチパック9,14に供給する油圧を該当する電磁比例弁21,22により減圧して当該クラッチパック9,14が半クラッチ状態とされ、車両のインチング走行を可能としている。以上に説明した構成の車両駆動系統は一般的な構成である。なお、34はリザーバである。
図1に戻り、本実施例の作業機用ポンプの駆動装置は、トルクコンバータ2のタービンランナ5に連結された、自動変速機3のタービンシャフト8に連結して作業機用ポンプ40の駆動装置を構成している。具体的には、前記タービンシャフト8の駆動ギヤ11に噛合いされている従動ギヤ12に噛合わせてポンプ駆動ギヤ41を設け、ポンプ駆動ギヤ41により作業機用ポンプ40を駆動する構成としている。結果として、作業機用ポンプ40はエンジン回転に同期して回転駆動されるのではなく、トルクコンバータ2のタービンランナ5の回転に同期して回転駆動される。作業機用ポンプ40は作動油タンク45より作動油を吸引し、吐出した作動油を荷役制御弁46に供給する。荷役制御弁46は荷役操作レバー47(以下では「荷役レバー」ともいう)の操作に応じて荷役装置48に供給して荷役作業が実施される。
また、前記ポンプ駆動ギヤ41と作業機用ポンプ40との間には、作業機用ポンプ40の逆回転阻止手段として、ワンウェイクラッチ42を配置して備える。前記ワンウェイクラッチ42は、トルクコンバータ2のタービンランナ5の回転方向がポンプインペラ4の回転方向と一致している回転方向である場合には、ポンプ駆動ギヤ41の回転を作業機用ポンプ40に伝達し、タービンランナ5の回転方向がポンプインペラ4の回転方向と反転している回転方向である場合には、ポンプ駆動ギヤ41の回転を作業機用ポンプ40に伝達されるのを遮断するよう作動する。即ち、作業機用ポンプ40の逆転を防止するよう機能する。このワンウェイクラッチ42は、通常は、ポンプ駆動ギヤ41とポンプ駆動ギヤ41を支持するポンプ駆動軸39との間に設けることが、配置スペース上、望ましい。
さらに、本実施例の作業機用ポンプ40の駆動装置においては、作業機用ポンプ40のポンプ駆動軸の回転数を検出する回転速度センサ43(若しくは、タービンシャフト8の回転センサ31)を備え、検出した回転速度信号は、コントローラ30に入力され、コントローラ30により制御される計器板に設置した液晶によるアナログバーによる表示手段44Aにより、オペレータにより視認できるようにしている。これは、本実施例では、エンジン回転速度と荷役スピードが直接的には同期しないので、荷役のスピードを直感的にオペレータに認識させる手段として、作業機用ポンプ40の回転速度を認識させるためのものである。なお、波線で示すように、ポンプ駆動ギヤ41の回転速度(タービンシャフト8の回転速度と同期している)を回転速度センサ43Aにより検出するようにしてもよい。また、表示手段44として、液晶によるアナログバーによる表示手段44Aに代えて、波線で図示するように、指針式のアナログメータ44Bであってもよく、いずれにしてもアナログ表示のものが望ましい。
本実施例においては、作業機用ポンプ40が軽負荷である場合には、その駆動負荷(吐出圧)が低いことから、トルクコンバータ2のポンプインペラ4とタービンランナ5とのすべり率(ストール比)が小さく、エンジン1と同期した状態に近い回転数で高速駆動されることとなるが、荷役負荷が増加するに連れてその駆動負荷も増加するため、その駆動回転数および吐出量が低下する一方、トルクコンバータ2のポンプインペラ4とタービンランナ5とのすべり率に応じて増加するストールトルクにより作業機用ポンプ40の駆動トルクの増加を促してその吐出圧を上昇させるように機能する。結果として、荷役負荷(吐出圧)に応じて吐出量(ポンプ回転速度、荷役速度)が自動的に変化する特性を備える。
ところで、比較例として従来一般に採用されている、作業機用ポンプがエンジン回転と同期して駆動される作業機用ポンプの駆動装置においては、その吐出量、即ちポンプ回転数はエンジン回転数に同期して変化する一方、その(最高)吐出圧はポンプを同期して回転させるエンジンの(最高)出力トルクに依存して変化する。そして、エンジンの(最高)出力トルクは、アイドリング運転状態で最も低く、エンジン回転数の上昇に連れて上昇し、所定の回転数で最も上昇した後、それ以上の回転上昇に連れて低下する特性を備える。即ち、出力トルクはエンジン回転数に依存して変化する。
従って、比較例では、エンジンがアイドリング状態等の低回転で運転されている時に、高い荷役負荷の作業を開始すると、エンジン回転数が低下し、場合によってはエンストする現象が発生する。従って、荷役負荷に必要な吐出圧を得るためには、それに必要な吐出圧になるような駆動トルクをポンプに加えなければならない。このため、アクセルペダルを踏み込んでエンジンの出力トルクを増加させることが必要であり、その際には、エンジンの回転数も上昇される。このことから、一般には、エンジンと作業機用ポンプとの間に、所定の減速比を備えた減速機を介在させて、アクセルペダルを荷役作業のために所定量踏込んだ運転状態において、設定された荷役作業負荷に対応した吐出圧が得られるようにしておき、荷役スピードの調整は、荷役作業のために所定量踏込んで上昇したエンジン回転数によりポンプ吐出量を増加させる一方、荷役装置に送る作動油の流量を荷役制御弁で制限して、スピード調整を行うようにしている。即ち、リフト力(荷役負荷)と荷役スピードとの関係は、図4に示すように、アクセルペダルの踏込み量に応じてリフト力(荷役負荷)を増加させることができる一方、荷役スピードは荷役制御弁により制御される。
このため、比較例では、作業機用ポンプより供給される作動油量が、許容される最大荷役スピードに見合った流量まで増加される一方、荷役制御弁で荷役装置への供給油量を絞ることで荷役スピードが調整され、残余の作動油はタンクへ戻されることとなり、エネルギ効率が低いものとなる。また、作動油の発熱が多くなり、放熱のために作動油のタンク容量を大きくする必要があると共に、作動油クーラを特別に設けて対応する場合には、その容量が大きくなるという不具合もある。
これに対して、本実施例では、前述のように、荷役負荷(吐出圧)に応じて吐出量(ポンプ回転速度、荷役速度)が自動的に変化する、即ち、荷役負荷(吐出圧)と吐出量(ポンプ回転速度、荷役速度)とは、図3に示すように、反比例になる理想的な特性を備える。即ち、重負荷時には比較的低速に、軽負荷時には高速になる。また、アクセルペダル27の踏込み量に応じて荷役スピードの調整が可能になる。
このため、エンジン1がアイドリング運転状態であっても、トルクコンバータ2のトルクアップする機能のために、負荷の高い荷役作業であっても、荷役スピードは低下するが、実施することができ、使用上において、違和感の無い操作感を得ることができる。しかも、エンストの心配もない。
また、作業機用ポンプ40の吐出油圧をトルクコンバータ2のトルクアップ機能により上昇させることができるため、荷役装置48のシリンダーサイズを変更しない場合には、可能な荷役の荷重を増やすことができる。一方、荷役装置48の定格荷重は車両仕様で決めるため、荷役装置48のシリンダーサイズを小さくできるという特徴もある。
また、荷役制御弁46で供給油量を絞ることが少なくなるので、作動油の発熱が少なくなり、作動油の油量を減らす(作動油タンク45の容量も減らす)ことができる。また、一般に作動油クーラを特別に設けずに対応することも可能であり、また、作動油のクーラを設ける場合には、その容量を小さくすることが可能になる。
また、基本操作(荷役操作はインチングペダル29によるインチング走行時若しくは自動変速機3のニュートラル状態でのパーキングブレーキによる停車状態でされる)から外れて、自動変速機3をニュートラル状態とすることなく車両をブレーキペダル25の操作により停車させての荷役操作時にあっては、作業機用ポンプ40はタービンシャフト8を経由して回転される状態となるが、自動変速機3は前進用クラッチパック9若しくは後進用クラッチパック14が締結状態となっている。この状態で、荷役操作のためにエンジン回転を上げていけば、トルクコンバータ2はストール状態での高回転入力状態となっていくが(トルクコンバータ2での発熱も増え、故障の要因になりやすい)、タービンシャフト8が回転していないので、作業機用ポンプ40も回転されておらず、荷役装置48が作動しないことから、オペレータに対して荷役運転操作の間違いに気付かせ易いという効果がある。
また、本実施例においては、前記ポンプ駆動ギヤ41と作業機用ポンプ40との間に、作業機用ポンプ40の逆回転阻止手段として、ワンウェイクラッチ42を配置して備えることにより、作業機用ポンプ40が逆回転されることを防止しており、作業機用ポンプ40の吐出圧力(吐出方向)が急激に負圧状態となることによる作業機・荷役装置48への悪影響を未然に防止するようにしている。
これは、産業車両の一つであるフォークリフトの使用方法として、荷役作業のために頻繁に前後進の切換えが実施されるが、その進行方向の転換時に、車両をブレーキで十分に減速しない状態で、例えば、セレクトレバー28を後進状態から前進状態へ切換える(その逆もある)「セレクトブレーキ」という使い方(オペレータマニュアル等で禁止されている)がされる場合がある。このような異常操作が行なわれると、車両は後進しているのに、自動変速機3内にある前後進切換えのクラッチパック9,14は前進側に切換わってしまう状況が生じる。このとき、トルクコンバータ2のタービンランナ5は、一時的に、通常の回転方向とは逆方向に回転しようとする。タービンランナ5の回転を作業機用ポンプ40の駆動源とする本実施例にあっては、作業機用ポンプ40の逆回転を避けるために、前記ワンウェイクラッチ42を介在させることによって、作業機・荷役装置48への悪影響を回避することができる。
なお、前記ポンプ駆動ギヤ41と作業機用ポンプ40との間に、作業機用ポンプ40の逆回転阻止手段として、ワンウェイクラッチ42を配置することに代えて、図示しないが、前記ポンプ駆動ギヤ41と作業機用ポンプ40との間に動力伝達をON-OFFするクラッチパックを配置し、タービンランナ5の回転方向を検出して、タービンランナ5の回転方向が通常の回転方向である場合には前記クラッチパックをON状態として作業機用ポンプ40を駆動状態とし、タービンランナ5の回転方向が通常の回転方向と逆方向に反転する際には、前記クラッチパックをOFFすることで作業機用ポンプ40の駆動状態を解放するようにしてもよい。なお、前記したワンウェイクラッチ42を使用することが、安価でありしかも比較的簡単に実施することができる。
また、本実施例においては、自動変速機3の動作に必要な作動油圧を発生するチャージングポンプ7は、作業機用ポンプ40とは独立して、ポンプインペラ4からエンジン回転同期(エンジン回転に対し、一定の比率)により駆動する構成としているため、チャージングポンプ7付きの自動変速機3の基本構造を変えることなく合理的に配置することができると共に、タービンランナ5からの出力を作業機用ポンプ40の駆動手段として利用することができる。
さらに、本実施例においては、自動変速機3のタービンシャフト8の駆動ギヤ11と噛合い自動変速機3の後進段を構成する従動ギヤ12に、ポンプ駆動ギヤ41を噛合わせて、タービンランナ5の回転を作業機用ポンプ40の駆動源としている。このため、一般的にトルクコンバータ2の回転(自動変速機3の入力軸の回転)を取出そうとすると、新たにアイドラギヤが必要になるが、本来自動変速機3に装備されている従動ギヤ12を利用することとなり、新たなアイドラギヤを不要とすることができ、構造を簡素化でき、安価に構成することができる。
また、本実施例においては、作業機用ポンプ40のポンプ駆動軸39の回転数、タービンランナ5の回転数、若しくは、タービンランナ5と同期する従動ギヤ41の回転数をアナログ表示する表示手段44を備えるため、荷役可能なスピードを直感的にオペレータに認識させることができる。荷役スピードが出にくくなるモード(セレクトブレーキ時)をオペレータに認知させ、荷役スピードの低下を故障と誤解することを防止する効果もある。
図5に示す作業機用ポンプ40の駆動装置の第2実施例においては、ポンプ駆動軸39にトルク伝達断接用のクラッチパック50を配置し、荷役装置48による荷役作業中はトルク伝達断接用のクラッチパック50を接続状態とし、荷役作業されていない場合若しくは荷役作業が中断された場合にはトルク伝達断接用のクラッチパック50を切断状態とするようにしたものである。そして、荷役操作レバー47に操作検出スイッチ49を設けると共に、操作検出スイッチ49によりの検出信号をコントローラ30に入力し、コントローラ30により荷役操作レバー47が操作状態であると判定された場合に、前記トルク伝達断接用のクラッチパック50を接続状態とするよう構成する。
なお、前記トルク伝達断接用のクラッチパック50は、例えば、図2に示すように、コントローラ30の指令により制御電流を発生する駆動回路51と、駆動回路51よりの制御電流に応じてクラッチ圧力を調圧する電磁比例圧力制御弁52とによりON−OFF制御するよう構成する。その他の構成は第1実施例と同様である。
一般に荷役作業はフォークリフト作業時間のうちの一部の時間でしか使わないが、作業機用ポンプ40が常に駆動される場合には、エネルギ消費の観点、作動油の発熱の観点から改良が望まれる。本実施例では、作業機用ポンプ40のポンプ駆動軸39にトルク伝達断接用のクラッチパック50を設けて、荷役作業中のみ当該クラッチパック50を接続状態として作業機用ポンプ40を駆動するようにしているため、エネルギ消費を抑制でき、作動油の発熱も抑制できる効果がある。
また、本実施例では、作業機用ポンプ40にタンデム化して、ブレーキブースタ55等の油圧源としてのポンプ53を同時駆動させる場合も例示している。この場合には、プレーキペダル5の操作を検出するブレーキペダルスイッチ54を設けて、その検出信号をコントローラ30に入力するよう構成する。コントローラ30はブレーキペダルスイッチ54よりの検出信号によって、ブレーキペダル25が踏込み操作中であることを判定した場合には、前記と同様に、トルク伝達断接用のクラッチパック50を接続状態として作業機用ポンプ40およびプレーキ用ポンプ53を駆動し、ブレーキブースタ55にブレーキ作動に必要な作動油を供給することができる。一般に、ブレーキ作動の頻度もフォークリフト作業時間のうちの一部の時間でしか使わないため、上記のように必要時のみポンプ53を駆動することにより、エネルギ消費を抑制でき、作動油の発熱も抑制できる効果がある。
図6に示す作業機用ポンプ40の駆動装置の第3実施例においては、油圧パワーステアリング装置60用の油圧源としてのポンプ61を作業機用ポンプ40と別個に設けると共にエンジン回転と同期して駆動するようにした構成を第2実施例に追加したものである。
本実施例の作業機用ポンプ40の駆動装置においては、油圧パワーステアリング装置60の油圧源ポンプ61を作業機用ポンプ40と別個に設けてエンジン回転と同期して駆動するようにしたものである。即ち、第2実施例(図3)から油圧ブレーキブースタ55およびブースタ用ポンプ53を分離し、油圧パワーステアリング装置60と共に、エンジン回転と同期して駆動されるポンプ61による作動油により作動するよう構成したものである。即ち、油圧パワーステアリング装置60に供給する作動油の経路に油圧ブレーキブースタ装置55を配置して、油圧ブレーキブースタ55も同じ作動油により作動するようにしている。なお、油圧源ポンプ61と油圧ブレーキブースタ55との間には、流量を所定量に制限する流量制御バルブ62が配置され、油圧ブレーキブースタ55および油圧パワーステアリング装置60へ供給する作動油量がエンジン回転数に依存しない所定量となるようにしている。
前記油圧パワーステアリング装置60として、ステアリングハンドル63により操作される操舵制御バルブ64と、図示しない操舵車輪を操舵する操舵シリンダ65とを備える全油圧式の油圧パワーステアリング装置を使用するのが一般的である。即ち、前記操舵制御バルブ64は、ステアリングハンドル63の操舵によって回転する図示しないオービットロールポンプと称されるメータリング装置および切換えバルブとを備え、供給される作動油を、操舵方向に対応して切換えられる切換えバルブにより操舵方向に対応させ且つその操舵速度に応じて回転するオービットロールポンプにより計量した流量だけ操舵シリンダ65に対し供給する。操舵シリンダ65は両ロッドタイプであって、操舵制御バルブ64から操舵方向に対応して供給される作動油によって動作し、ピストンロッド65Aを操舵方向に応じて変位させ、図示しないナックルアームを操舵方向に応じて回動させ、図示しない操舵輪を左操舵又は右操舵する。
なお、油圧パワーステアリング装置60は、上記した形式に限定されるものでなく、通常の自動車に一般的に使用されている形式、即ち、図示しない操舵リンケージにより操舵量がフィードバックされ、フィードバックされた操舵量とステアリングハンドルの操舵量とを比較して操舵シリンダのいずれかのシリンダ室を選択して操舵油圧を供給するフィードバック式の油圧パワーステアリング装置であってもよい。
本実施例においては、作業機用ポンプ40と油圧パワーステアリング装置60用ポンプとを分離すると、荷役装置48の使用頻度は比較的低い走行中である場合には、エンジン1の動力は前進用クラッチパック9または後進用クラッチパック14を経由して走行エネルギに使用されると共に、油圧パワーステアリング装置60用(油圧ブレーキブースタ用)の油圧源ポンプ61の駆動エネルギに主に消費される。また、荷役装置48の使用頻度が比較的高い、低車速(インチングペダル29を踏込んで走行駆動用クラッチパック9,14での伝達トルクを低減させての走行)並びに自動変速機3をニュートラル状態として車両をパーキングブレーキによる停車時にある場合には、荷役操作レバー47が操作されない状態では作業機用ポンプ40の回転が停止されておりエンジン1の動力消費が抑制されており、また、荷役操作レバー47が操作されている状態では作業機用ポンプ40が回転されエンジン1の動力は専ら荷役操作に消費される。このため、それぞれの目的に応じた容量のポンプを使用することができ、両者を共用する場合に生ずる容量の大きい共用ポンプを常時回転することによるエネルギロスを回避することができる。
図7に示す作業機用ポンプ40の駆動装置の第4実施例においては、油圧パワーステアリング装置60の油圧源ポンプを作業機用ポンプ40と共用する構成としたものである。即ち、作業機用ポンプ40との吐出油は分岐コネクタ67を介して、一方では荷役制御弁46に供給されると共に、他方では油圧パワーステアリング装置60へ供給されるよう構成している。また、荷役制御弁46を操作する荷役操作レバー47には夫々操作検出スイッチ49が設けられると共に、油圧パワーステアリング装置60のハンドル63にもハンドル回転速度センサ68が設けられて、夫々の検出信号をコントローラ30に入力するようにしている。また、作業機用ポンプ40のポンプ駆動軸39の回転数、タービンランナ5の回転数、若しくは、タービンランナ5と同期する従動ギヤの回転数を検出する回転速度センサ31,43を備え、検出信号はコントローラ30に入力される。
本実施例においては、ハンドル回転速度センサ68より入力されるハンドル回転速度が設定回転速度以上であるとコントローラ30で判断した場合には、トルク伝達断接用のクラッチパック50を接続状態として油圧パワーステアリング装置60にステアリング操作のための作動油を供給するよう作動する。また、荷役操作レバー47に設けた操作検出スイッチ49の検出信号により、荷役操作レバー47が操作状態であるとコントローラ30が判定した場合に、前記トルク伝達断接用のクラッチパック50を接続状態とするよう構成する。上記両状態が同時に発生した場合も同様である。
そして、タービンシャフト8の回転センサ31より入力されるタービン回転速度が設定速度以下と判定された場合には、走行駆動用クラッチ(走行用として作動している前進用クラッチパック9若しくは後進用クラッチパック14)の調整圧を設定値以下に減圧するよう作動する。
即ち、作業機用ポンプ40と油圧パワーステアリング装置用ポンプとを共用する場合には、作業機用ポンプ40を駆動するタービンシャフト8の回転が低下した状態で、ステアリングハンドル63の操作をすると、ステアリングのための十分な油量が確保できないために、ハンドル操作が重くなる場合がある。このように、ハンドル操作に影響が出るくらいにタービンシャフト8の回転速度が低下するのは、ブレーキングをインチングペダル29で行わずに、ブレーキペダル25で行い、車両が停止寸前の速度もしくはそれ以下になったときである。その状態はエンジンブレーキが不要なモードであり、また燃費・エンジン負荷・作動油の冷熱の観点からも、走行駆動用クラッチ9,14の接続を遮断もしくは緩めたほうがよい。そのため、タービン回転数が低い状態でのハンドル操作を検出した場合には、走行駆動用クラッチ9,14の接続を緩めて(クラッチ圧を下げる)、タービン回転を上昇させるようにするものである。なお、走行駆動用クラッチ9,14のクラッチ圧は電子制御で直接制御するので、対応が容易である。
以上のように、第2〜4実施例では、作業機用ポンプ40のポンプ駆動軸39にトルク伝達断接用のクラッチ50を設け、作業機用ポンプ40の駆動必要時以外はクラッチパック50を切断し、これらの作業機用ポンプ40の駆動必要時に接続することで、エネルギ消費を抑制できると共に作動油の発熱も抑制できる。
本実施形態においては、以下に記載する効果を奏することができる。
(ア)エンジン動力を、ポンプインペラ4・タービンランナ5・ステータからなるトルクコンバータ2と、少なくとも前進段を形成する前進用クラッチパック9と後進段を形成する後進用クラッチパック14とを走行駆動用クラッチとして備える自動変速機3と、を介して駆動車輪に伝達することにより車両を走行駆動すると共に、前記エンジン1により回転駆動する作業機用ポンプ40により発生させた作動油圧により作業機を作動させる産業車両であり、前記作業機へ供給する作動油圧を発生させる作業機用ポンプ40を前記タービンランナ5の回転動力により駆動するようにしたことを特徴とするため、作業機としての荷役装置48へ作動油圧を供給する作業機用ポンプ40は、荷役負荷(吐出圧)に応じて吐出量(ポンプ回転速度、荷役速度)を自動的に変化させて、重負荷時には比較的低速に、軽負荷時には高速とでき、アクセルペダル27の踏込み量に応じて荷役スピードの調整が可能になる。また、エンジン1がアイドリング運転状態であっても、トルクコンバータ2のトルクアップ機能のために、負荷の高い荷役作業であっても、荷役スピードは低下するが、実施することができ、使用上において、違和感の無い操作感を得ることができる。しかも、エンストの心配もない。
また、作業機用ポンプ40の吐出油圧をトルクコンバータ2のトルクアップ機能により上昇させることができるため、荷役装置48のシリンダーサイズを変更しない場合には、可能な荷役の荷重を増やすことができる。一方、荷役装置48の定格荷重は車両仕様で決めるため、荷役装置48のシリンダーサイズを小さくできるという特徴もある。
また、荷役制御弁46で供給油量を絞ることが少なくなるので、作動油の発熱が少なくなり、作動油の油量を減らす(作動油タンクの容量も減らす)ことができる。また、一般に作動油クーラを特別に設けずに対応することも可能であり、また、作動油のクーラを設ける場合には、その容量を小さくすることが可能になる。
また、基本操作(荷役操作はインチングペダル29によるインチング走行時若しくは自動変速機3のニュートラル状態でのパーキングブレークによる停車状態でされる)から外れて、自動変速機3をニュートラル状態とすることなく車両をブレーキペダル25の操作により停車させての荷役作業時にあっては、作業機用ポンプ40はタービンシャフト8を経由して回転される状態となるが、自動変速機3は前進用クラッチパック9若しくは後進用クラッチパック14が締結状態となっており、荷役操作のためにエンジン回転を上げていけば、トルクコンバータ2はストール状態での高回転入力状態となっていくが(トルクコンバータ2での発熱も増え、故障の要因になりやすい)、タービンシャフト8が回転していないので、作業機用ポンプ40も回転されておらず、荷役装置が作動せず、荷役運転操作の間違いに気付かせ易いという効果がある。
(イ)作業機へ供給する作動油圧を発生させる作業機用ポンプ40とタービンランナ5との間の駆動系統に前記作業機用ポンプ40の逆転を阻止する逆回転阻止手段(ワンウェイクラッチ42)を配置したことにより、オペレータによるセレクトブレーキ操作に伴いタービンシャフト8およびタービンランナ5が通常とは逆方向に回転されたとしても、作業機用ポンプ40が逆回転されることを防止でき、作業機用ポンプ40の吐出圧力(吐出方向)が急激に負圧状態となることによる作業機・荷役装置48への悪影響を未然に防止することができる。
(ウ)逆回転阻止手段として、トルクコンバータ2のタービンランナ5の回転方向がポンプインペラ4の回転方向と一致している回転方向である場合には、ポンプ駆動ギヤ41の回転を作業機用ポンプ40に伝達し、タービンランナ5の回転方向がポンプインペラ4の回転方向と反転している回転方向である場合には、ポンプ駆動ギヤ41の回転を作業機用ポンプ40に伝達されるのを遮断するワンウェイクラッチ42で構成することにより、安価でありしかも比較的簡単に実施することができる。
(エ)自動変速機3は、エンジン回転と同期する前記トルクコンバータ2のポンプインペラ4の回転により駆動されるチャージングポンプ7により発生する油圧により前記走行駆動用クラッチパック9,14が断接作動されることにより、チャージングポンプ7付きの自動変速機3の基本構造を変えることなく合理的に配置することができると共に、タービンランナ5からの出力を作業機用ポンプ40の駆動手段として配置することができる。
(オ)作業機用ポンプ40は、トルクコンバータ2のタービンランナ5と連結した自動変速機3のタービンシャフト8に設けた駆動ギヤ11と噛合い自動変速機3の後進段を形成する従動ギヤ12に、ポンプ駆動ギヤ41を噛合わせて、タービンランナ5の回転により駆動されることにより、本来自動変速機3に装備されている従動ギヤ12を利用することとなり、新たなアイドラギヤを不要とすることができ、構造を簡素化でき、安価に構成することができる。
(カ)作業機用ポンプ40の回転数、タービンランナ5の回転数、若しくは、タービンランナ5と同期する従動ギヤの回転数のいずれか一つを検出する回転センサ31,43を備え、回転センサ31,43で検出した回転速度を計器板に設置したアナログメータ44により表示することにより、荷役のスピードを直感的にオペレータに認識させることができる。荷役スピードが出にくくなるモード(セレクトブレーキ時)をオペレータに認知させ、荷役スピードの低下を故障と誤解することを防止する効果もある。
(キ)図5に示す第2実施例の作業機用ポンプ40の駆動装置においては、作業機用ポンプ40は、供給先である作業機としての荷役装置48または機器としてのブレーキブースタ55からの油圧供給の要求がない場合には切断状態とし、油圧供給を要求されている間は接続状態とするトルク伝達断接用のクラッチパック50を介してタービンランナ5の回転駆動力が入力されるため、フォークリフト作業時間のうちの一部の時間でしか使わない荷役作業中や供給先である機器の動作中にのみ当該クラッチパック50を接続状態として作業機用ポンプ40を駆動でき、エネルギ消費を抑制でき、作動油の発熱も抑制できる効果がある。
(ク)図6に示す第3実施例の作業機用ポンプ40の駆動装置においては、油圧パワーステアリング装置60用の油圧源としてのポンプ61を作業機用ポンプ40と別個に、エンジン回転と同期して駆動するようにしたため、荷役装置48の使用頻度は比較的低い走行中である場合には、エンジン1の動力は前進用クラッチパック9または後進用クラッチパック14を経由して走行エネルギに使用されると共に、油圧パワーステアリング装置60用(油圧ブレーキブースタ55用)の油圧源ポンプ61の駆動エネルギに主に消費される。また、荷役装置48の使用頻度が比較的高い、低車速(インチングペダル29を踏込んで走行駆動用クラッチパック9,14での伝達トルクを低減させての走行)並びに自動変速機3をニュートラル状態として車両をパーキングブレーキによる停車時にある場合には、荷役操作レバー47が操作されない状態では作業機用ポンプ40の回転が停止されてエンジン1の動力消費が抑制され、また、荷役操作レバー47が操作されると作業機用ポンプ40が回転されエンジン1の動力は専ら荷役操作に消費される。このため、それぞれの目的に応じた容量のポンプを使用することができ、両者を共用する場合に生ずる容量の大きい共用ポンプを常時回転することによるエネルギロスを回避することができる。
(ケ)図7に示す第4実施例の作業機用ポンプ40の駆動装置においては、ステアリングハンドル63の回転速度信号と前記作業機用ポンプ40の回転数、タービンランナ5の回転数、若しくは、タービンランナ5と同期する従動ギヤ12の回転数のいずれか一つを検出する回転センサ31,43を備え、作業機用ポンプ40は、トルク伝達断接用のクラッチパック50を介してタービンランナ5の回転駆動力により駆動されて、吐出する作動油の少なくとも一部を前記油圧パワーステアリング装置60へも供給するよう構成され、前記ステアリングハンドル63の回転速度信号が予め設定した回転速度を超える場合には前記トルク伝達断接用のクラッチパック50を接続状態とし、前記トルク伝達断接用のクラッチパック50の接続状態において前記作業機用ポンプ40の回転数、タービンランナ5の回転数、若しくは、タービンランナ5と同期する従動ギヤ12の回転数のいずれか一つを検出する回転センサ31,43より検出した回転速度が予め設定した回転速度以下である場合には、自動変速機3の走行駆動用クラッチ9,14の締結圧を予め設定した値に低下させる制御手段としてのコントローラ30を備えるため、タービン回転数が低い状態でのハンドル操作を検出した場合には、走行駆動用クラッチ9,14の接続を緩めて(クラッチ圧を下げる)、タービン回転を上昇させ、ハンドル操作が重くなることを防止できる。
本発明の一実施形態の第1実施例を示す産業車両における作業機用ポンプの駆動装置の構成図。 自動変速機の構成を示すシステム構成図。 本実施形態における荷役負荷と荷役スピードの特性を示す特性図。 比較例における荷役負荷と荷役スピードの特性を示す特性図。 作業機用ポンプの駆動装置の第2実施例の構成図。 作業機用ポンプの駆動装置の第3実施例の構成図。 作業機用ポンプの駆動装置の第4実施例の構成図。
符号の説明
1 エンジン
2 トルクコンバータ
3 自動変速機
4 ポンプインペラ
5 タービンランナ
7 チャージングポンプ
8 タービンシャフト
9 前進用クラッチパック、前進クラッチ
11 駆動ギヤ
12 従動ギヤ
14 後進用クラッチパック、後進クラッチ
30 制御手段としてのコントローラ
31、43 回転センサ
39 ポンプ駆動軸
40 作業機用ポンプ
41 ポンプ駆動ギヤ
42 ワンウェイクラッチ
44,44A、44B 表示手段
46 荷役制御弁
47 荷役操作レバー、荷役レバー
48 作業機としての荷役装置
49 荷役センサ
50 トルク伝達断接用のクラッチパック
60 油圧パワーステアリング装置
61 油圧源としてのポンプ
68 ハンドル回転速度センサ

Claims (8)

  1. エンジン動力を、ポンプインペラ・タービンランナ・ステータからなるトルクコンバータと、少なくとも前進段を形成する前進用クラッチパックと後進段を形成する後進用クラッチパックとを走行駆動用クラッチとして備える自動変速機と、を介して駆動車輪に伝達することにより車両を走行駆動すると共に、前記エンジンにより回転駆動する作業機用ポンプにより発生させた作動油圧により車両の停止中及び前進・後進による走行中においても作業機を作動させる産業車両における作業機用ポンプの駆動装置において、
    前記作業機へ供給する作動油圧を発生させる作業機用ポンプを前記タービンランナの回転動力により駆動するようにし
    前記作業機用ポンプとタービンランナとの間の駆動系統に前記作業機用ポンプの逆転を阻止する逆回転阻止手段を配置したことを特徴とする産業車両における作業機用ポンプの駆動装置。
  2. 前記逆回転阻止手段は、トルクコンバータのタービンランナの回転方向がポンプインペラの回転方向と一致している回転方向である場合には、ポンプ駆動ギヤの回転を作業機用ポンプに伝達し、タービンランナの回転方向がポンプインペラの回転方向と反転している回転方向である場合には、ポンプ駆動ギヤの回転を作業機用ポンプに伝達されるのを遮断するワンウェイクラッチで構成することを特徴とする請求項に記載の産業車両における作業機用ポンプの駆動装置。
  3. 車両を操舵する油圧パワーステアリング装置を備え、
    前記油圧パワーステアリング装置用の油圧源としてのポンプを作業機用ポンプと別個に、エンジン回転と同期して駆動するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の産業車両における作業機用ポンプの駆動装置。
  4. 前記作業機用ポンプは、供給先である作業機または機器からの油圧供給の要求がない場合には切断状態とし、油圧供給を要求されている間は接続状態とするトルク伝達断接用のクラッチパックを介してタービンランナの回転駆動力が入力されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の産業車両における作業機用ポンプの駆動装置。
  5. 前記自動変速機は、エンジン回転と同期する前記トルクコンバータのポンプインペラの回転により駆動されるチャージングポンプにより発生する油圧により前記走行駆動用クラッチパックが断接作動されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の産業車両における作業機用ポンプの駆動装置。
  6. 前記作業機用ポンプは、トルクコンバータのタービンランナと連結した自動変速機のタービンシャフトに設けた駆動ギヤと噛合い自動変速機の後進段を形成する従動ギヤに、ポンプ駆動ギヤを噛合わせて、タービンランナの回転により駆動されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の産業車両における作業機用ポンプの駆動装置。
  7. 前記作業機用ポンプの回転数、タービンランナの回転数、若しくは、タービンランナと同期する従動ギヤの回転数のいずれか一つを検出する回転センサを備え、回転センサで検出した回転速度を計器板に設置したアナログメータにより表示することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一つに記載の産業車両における作業機用ポンプの駆動装置。
  8. 車両を操舵する油圧パワーステアリング装置を備えると共に、ステアリングハンドルの回転速度信号と前記作業機用ポンプの回転数、タービンランナの回転数、若しくは、タービンランナと同期する従動ギヤの回転数のいずれか一つを検出する回転センサを備え、
    前記作業機用ポンプは、トルク伝達断接用のクラッチパックを介してタービンランナの回転駆動力により駆動されて、吐出する作動油の少なくとも一部を前記油圧パワーステアリング装置へも供給するよう構成され、
    前記ステアリングハンドルの回転速度信号が予め設定した回転速度を超える場合には前記トルク伝達断接用のクラッチパックを接続状態とし、前記トルク伝達断接用のクラッチパックを接続状態において前記作業機用ポンプの回転数、タービンランナの回転数、若しくは、タービンランナと同期する従動ギヤの回転数のいずれか一つを検出する回転センサより検出した回転速度が予め設定した回転速度以下である場合には自動変速機の走行駆動用クラッチの締結圧を予め設定した値に低下させる制御手段を備える請求項1または請求項2に記載の産業車両における作業機用ポンプの駆動装置。
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