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JP4673778B2 - 無線通信方法 - Google Patents
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JP4673778B2 - 無線通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信方法に係り、特に、セルラ通信を行う無線方式において、複数のアンテナを具備するアレイアンテナ型の無線装置を用いて、時分割にビームを形成しパケット送信を行う無線通信方法に関する。
セルラーシステム基地局において使用するアンテナは、セクタを構成するための指向性アンテナであり、セクタを更に細分化するアレイアンテナは付加されていないものもある。各基地局は同一の周波数チャネルを使用していて、互いの通信が干渉を引き起こしている。基地局はパイロット信号を、例えば無指向性のパターンで送信し、無線端末ではこれらの信号を受信して、それぞれの信号レベルを測定する。無線端末では測定された信号レベルからC/I(搬送波電力対干渉波電力比)が計算できる。無線端末は、計算されたC/Iから下り回線の送信データレートを計算する。計算された送信データレートは、無線を介して最寄りの基地局に送信される。この情報を基に基地局では複数用意された変調器のうち、無線端末によって選択されたデータレートを指定して、ネットワークから送られてくるユーザ情報を変調する。変調された信号は、無線信号として、パイロット信号と同様の放射パターン(例えば無指向性のパターン)を使用して基地局のアンテナから送信される。
セルラーシステムの例として、cdma2000 1xEV−DO(1x evolution−data only)のシステムを取り上げる。本システムの詳細な仕様は、例えば、非特許文献1で得られる。本システムにおいて、基地局から送信するパイロットチャネルとデータチャネルは、時分割により多重される。無線端末ではこの時分割多重されたパイロット信号のC/Iより下り回線の送信データレートを逐次計算し、基地局に対してそのデータレート値を逐次要求する。一方、アレイアンテナによる放射パターン形成、及び、それを用いたシステムでの下り回線データレート決定方法については非特許文献1及び他の文献においても仕様化はなされていない。
cdma2000 1xEV−DOシステムにおいて、アレイアンテナを用いた基地局システムでの下り回線データレートを決定する方式が開示されている(例えば、特許文献1参照)。開示された方式では、例えば、アレイアンテナを用いて狭ビームパターンでセクタを分割し、かつその複数のビームパターンによって送信されたパイロット信号から干渉電力を測定してC/Iを推定し、下りデータレートを求める。なお、特許文献2の出願は、特許文献1の分割出願であり、同様の技術が開示されている。
また、固定無線においてSIR(Signal Interference Ratio)情報を基地局間で共有することで干渉を回避する方式が開示されている(例えば、特許文献3参照)。開示された方式では、例えば、通信開始時、もしくは周期的な動作によって、各通信機(基地局及び端末)の受信側で干渉を推定する。あるいは、信号対総干渉信号比を推定する。それら相互干渉を示すデータを有するデータベースを設置し、各通信機はそのデータベースに干渉情報を格納する。基地局からそのデータベースにアクセスすることによって該当時間スロットにおける干渉を判断し、干渉が充分に低いスロットを選択し通信を行う。もし全てのスロットにおいて強い干渉が推定される場合、スロットを割り当てない。
また、他の方法が特許文献4に開示されている。開示された方式では、複数の基地局が、アレイアンテナを用いて狭ビームパターン化したパイロット信号を送出する。無線端末は、複数の基地局それぞれから送出されたパイロット信号を受信し、それらの伝搬路を推定し、伝搬路情報として基地局に送信する。基地局は、無線端末より受信した伝搬路情報と、周辺基地局と共有するスケジューリング情報を用いて下り回線信号品質を推定し、無線端末への下り回線送信レートを決定する。そして、その下り回線送信レートを用いて、該無線端末の方向へ向けた狭ビームパターンでデータパケットを送出する。
特開2003−338803号公報 特開2005−143148号公報 特開平10−155181号公報 特開2003−304577号公報 The Third GenerationPartnership Project 2 (3GPP2) Specifications、[online]、C.S0024−v4.0cdma2000 High Rate Packet DataAir InterfaceSpecification、[平成18年2月13日検索]、インターネット<URL:http://www.3gpp2.org/Public_html/specs/tsgc.cfm>
cdma2000 1xEV−DOにおいては、パイロット信号及びユーザデータ信号が同じ固定のアンテナパターンによって送信されていたため、無線端末側において、そのパイロット信号からユーザデータ送信時の伝搬路を推定し、推定した伝搬路に適切な下りデータレートを1つ選択して、その値を基地局側に要求することで適切な下りデータレートでの通信をすることができた。しかし、アレイアンテナを有する基地局においては、ユーザデータ信号は、その無線端末の方向へ向けた個別のアンテナパターンによって送信される為、セル境界に位置する無線端末にとって見ると、スロット毎に隣接セルの干渉が発生したりしなかったりすることとなる。それゆえ、ユーザデータの信号品質は干渉有無によって大きく異なることとなるが、無線端末より要求する下りデータレートは共通のパイロット信号から推定した1つの値であり、干渉有無によらない値である為に、隣接セルからの干渉が発生した場合にはそのスロットの信号を受信できない可能性が出てくる。
例えば、基地局は、パイロット信号を無線端末にオムニパターン(無指向性のパターン)として常時送信し伝搬路を推定する。一方、基地局は、ユーザデータ信号をアレイアンテナにより無線端末の方向に、例えば、セクタパターンやビームパターンなどの指向性でスロット毎に切り替えて送信する。この為、隣接セルからの干渉量がパイロット信号を送信した場合とユーザデータ信号を送信した場合では違う場合がある。従来技術では、干渉が発生しているスロットについて、パイロット信号の受信品質に基づいてデータ信号を受信する際の受信品質を正確に予測することは困難である。そのため、干渉が発生しているスロットにおいてパケットロスが発生し、従ってスループットが低下することがある。
このように、アレイアンテナにより時分割にビームを切り替える可変レートの通信システムにおいて、セル境界では隣接セルの干渉発生有無でスロット毎に受信品質が大きく変動するが、端末から要求する下り通信レートは干渉有無によらない単一の値であるため、スロット毎の受信品質変動に対応するレートで通信が出来ないことがある。そのため、適切なスループットが得られない。
特許文献1で開示されている第1の実施の形態の方式においては、隣接基地局間が連携し、該無線端末において隣接セルの干渉が少なくなるように時空間パケットスケジューリングを行っている。無線端末はそれを前提として、接続する基地局の最も大きいパイロット信号レベルと、干渉する基地局の最も小さいパイロット信号レベルに基づいて、すなわち隣接セルからの干渉が最も少ない場合のC/Iを推定し、その値を基に下りデータレートを選択する方法を取っている。しかし、この方式では、無線端末の分布によっては次の課題が発生する。
まず、隣接セルの基地局配下の無線端末全て(又は複数の無線端末、例えば端末Aとする)が、所望基地局に接続する無線端末B方向に分布する場合においては、隣接セルの基地局が放射するユーザデータ信号は全スロット(又は多くのスロット)において該無線端末B方向にビームパターンが向くこととなる。それゆえ、該所望基地局は該無線端末Bが常に干渉が大きいと判断するため、スロットを割り当てない。従って該無線端末Bが全く通信できなくなり、スループットが低下する場合がある。
さらに、所望基地局配下の複数の無線端末全て(例えば端末Cとする)が、隣接セルの基地局配下のある一台の無線端末Dの方向に分布する場合においては、その隣接セルの基地局が該無線端末Dへ指向性を向けてユーザデータを送出するスロットにおいては、所望基地局配下の複数の無線端末C全てにとって干渉が大きいと判断するため、全ての無線端末Cに該スロットを割り当てず、無駄な空きスロットが発生する。従ってセルスループットが低下する。なお、以上の課題2点は、特許文献3で開示されている方式を移動通信に適用する場合においても同様の課題となる。
また、特許文献1で開示されている第2の実施の形態の方式は、第1の実施の形態の基地局間連携を行わない方式であり、無線端末側でのC/Iの推定方法を変えた方式である。隣接セルから受ける干渉が大きい場合と小さい場合の干渉電力を平均した値でC/Iを推定し、下り回線送信レートを選択している。このため、該無線端末に割り当てられたスロットにおいて、干渉が小さい場合においては、受信品質が良好なのにもかかわらず低いレートを送信する可能性があり、一方、干渉が大きい場合においては、受信品質が劣化するためにパケットロスが発生する可能性がある。従って該無線端末のスループットが低下する。
特許文献4で開示されている方式においては、基地局間でどの方向にビームを向けるかのビームスケジューリング情報を共有する。無線端末側では、隣接セルが放射する各ビームパターンからの干渉量を推定し、その干渉量を基地局に全て報告する。基地局のスケジューラは、それらの情報を基に干渉の有無とその場合における下り回線受信品質を推定し、基地局側において、下り回線送信レートを決定することで、干渉有無に即したデータレートを選択する。しかしながら、次の課題がある。
まず、無線端末側より報告する隣接セルの干渉量は、下りデータを送出するスロットにおいてどのビームが干渉となるか分からないために、全ての干渉情報を報告する。それゆえ上りフィードバック情報量が多く、上りデータ回線容量を低くしてしまう可能性がある。さらに、下りデータレートを基地局側において選択するために、無線端末側はあらゆる送信レートの復調が可能となるように、複数の復調回路を持つ必要があり、回路規模が大きくなる場合がある。
本発明は、以上の点に鑑み、基地局間連携方式適用下において、干渉の回避の結果スループットの低下を防ぎ、干渉発生スロットにおいても適切な下り送信レートでの通信を可能とすることを目的とする。また、基地局間連携方式適用下において、上りフィードバック情報量を少なくし、なおかつ無線端末の復調回路規模が小さく収まるような無線通信方法を提供することを目的とする。
本発明が提供する無線通信システムの一つの構成は、例えば、1つ以上の無線端末と基地局装置を備え、
上記基地局装置は、ビームエリア毎に指向性パターンを用いて個別パイロット信号を多重して送信するステップ1と、
無線端末において、所望する基地局の各々のビームエリア毎の個別パイロット信号を受信し、最も高い受信電力のビームエリアを希望波ビームエリアとし、所望ビームエリアとして基地局に要求するステップ2と、
同じく無線端末において、同一基地局の隣接セクタの各々のビームエリア毎の個別パイロット信号、及び隣接セルの基地局の各々のビームエリア毎の個別パイロット信号を受信し、最も高い受信電力のビームエリアを干渉成分とした場合における、前記希望波ビームエリアの個別パイロット信号をSとおき、前記干渉成分をIとおいたときのS/I(希望信号対干渉信号電力比)を基に第1の下りデータレート(DRC1)を選択するステップ3と、
同じく無線端末において、同一基地局の隣接セクタの各々のビームエリア毎の個別パイロット信号、及び隣接セルの基地局の各々のビームエリア毎の個別パイロット信号を受信し、最も低い受信電力のビームエリアを干渉成分とした場合における、前記希望波ビームエリアの個別パイロット信号をSとおき、前記干渉成分をIとおいたときのS/I(希望信号対干渉信号電力比)を基に第2の下りデータレート(DRC2)を選択するステップ4と、
前記選択した二つの下りデータレート(DRC1、DRC2)を、要求レートとして基地局に要求するステップ5と、
基地局は、他セクタのスケジューラ及び隣接セルの基地局のスケジューラとで互いの送信をどのビームパターンで送信するかというビームスケジューリング情報を共有することで、前記複数の各無線端末における干渉が発生しないようにビームスケジュールを調整するステップ6と、
前記調整にもかかわらず、特異な無線端末の配置により干渉の発生しないビームスケジュールが無い場合において、該干渉の発生する可能性のある無線端末のスループット低減を回避するため、干渉の発生する無線端末へユーザデータをスケジューリングするステップ7と、
前記基地局において、干渉が発生するようなスケジューリングをした場合においては、干渉が発生することを前提として無線端末より要求された第1の下りデータレート要求値(DRC1)を選択し、干渉が発生しないようなスケジューリングをした場合においては、干渉が発生しないことを前提として無線端末より要求された第2の下りデータレート要求値(DRC2)を選択するステップ8と、
前記選択したDRC値に従い基地局より下りデータを変調し送信するステップ9と、
該無線端末において、要求した2値の下りデータレート値(DRC1、DRC2)がどちらの場合においても復調可能なように、2個の復調回路により復調を行うステップ10を含むことを特徴の一つとする。
本発明の解決手段によると、
基地局と無線端末とが通信する無線通信方法であって、
複数のビームエリアを有する第1及び第2の基地局が、ビームエリア毎に、基地局及びビームエリアを識別する識別情報を含むパイロット信号を、ビームパターンで送信するステップと、
無線端末が、第1及び第2の基地局からビームエリア毎のパイロット信号を受信し、それぞれの受信電力を求めるステップと、
無線端末が、第1の基地局のビームエリアのひとつを希望波ビームエリアとするステップと、
無線端末が、第2の基地局からのパイロット信号の受信電力が最も大きいビームエリア、又は、予め定められた第2の閾値以上のビームエリアである第1の干渉ビームエリアの該受信電力と、希望波ビームエリアのパイロット信号の受信電力とに基づき、第1のデータレートを決定するステップと、
無線端末が、第2の基地局からのパイロット信号の受信電力が、第1の干渉ビームエリアのパイロット信号の受信電力よりも小さいビームエリアのひとつである第2の干渉ビームエリアの該受信電力と、前記希望波ビームエリアのパイロット信号の受信電力とに基づき、第2のデータレートを決定するステップと、
無線端末が、決定された第1及び第2のデータレートと、第1の干渉ビームエリアの識別情報とを、第1の基地局に送信するステップと、
第1の基地局が、無線端末にスロットを割り当てるステップと、
第1の基地局が、第2の基地局が各スロットで用いるビームパターンの識別情報を含むビームスケジュール情報を参照し、前記割り当てるステップで割り当てられたスロットにおいて第2の基地局が用いるビームエリアの識別情報と、無線端末から受信された第1の干渉ビームエリアの識別情報とが一致する場合、無線端末から受信された第1のデータレートを選択し、及び、一致しない場合無線端末から受信された第2のデータレートを選択するステップと、
第1の基地局が、選択された第1のデータレート又は第2のデータレートに従い、データを変調し、無線端末に送信するステップと、
無線端末が、第1の基地局から受信されたデータを第1及び/又は第2のデータレートを用いて復号するステップと
を含む前記無線通信方法が提供される。
本発明によると、基地局間連携方式適用下において、干渉の回避の結果スループットが低下することを無くし、干渉発生スロットにおいても適切な下り送信レートでの通信を可能とすることができる。また、基地局間連携方式適用下において、上りフィードバック情報量を少なくし、なおかつ無線端末の復調回路規模が小さく収まるような無線通信方法、及び無線通信システムを提供することができる。
本発明により、スロット毎の干渉状況変動が発生しても、適切なデータレートを用いて通信を行うことができる。よってこれを原因としたスループットの低下を防ぐことができる。
以下に、本実施の形態を説明するが、これに限定されるものではない。
図1は、本実施の形態における無線通信システムの構成図である。
無線通信システムは、例えば、2台の基地局(201−1、201−2)と、複数の無線端末(211−1、211−2、211−3)を備える。なお、図示の例では基地局を2台、無線端末を3台としているが、それぞれそれ以上(又は以下)の複数備えても構わない。基地局が3台以上の場合は、例えば各複数の基地局同士が2台ずつ対となって構成すると考えればよい。
図1において、例えば無線端末211−1、211−2は、第1の基地局201−1(以下、AP1と記す)に接続するものとし、無線端末211−3は第2の基地局201−2(以下、AP2と記す)に接続するものとする。これらは、例えば、各無線端末211が基地局201から受信したパイロット信号の受信電力が最も大きい(又は予め定められた第1の閾値以上の)基地局と接続することができる。
それぞれの基地局201は、複数のビームエリア(221、222、・・・231、232、・・・等)を形成し、無線端末211に対して時分割にユーザデータを送信するときは、それぞれ無線端末211のいる方向に適したビームエリアの放射ビームパターンでユーザデータを送信する。なお、各基地局201は、複数のセクタを有し、各セクタが複数のビームエリアを有してもよい。
それぞれの基地局AP1(201−1)、AP2(201−2)は、該ユーザデータをスケジューリングするときのビームスケジュール情報、すなわち、どのスロットにおいてどの放射ビームパターンを使用するかを記した情報(識別情報)を、ネットワーク回線(241)を介して共有する。なお、ビームスケジュール情報を格納するデータベースは、それぞれの基地局201内にあってもよいし、ネットワーク上に共有データベースを配置し、そのデータベースで管理してもよい。本実施の形態においてはデータベース管理方法は適宜の方法を用いることができるため、ここではより詳細な説明を省略する。
AP1(201−1)は、例えば、ビームエリア221、222、223、224を形成し、AP2(201−2)は、例えば、ビームエリア231、232、233、234を形成する。なお、ビームエリアは図示の方向以外にも、例えば、基地局の周囲の全方向をカバーするように形成をすることができる。
また、無線端末211−1は、例えば、AP1(201−1)のビームエリア3(223)の範囲に位置し、AP2(201−2)のビーム3(233)等の干渉を受ける。無線端末211−2は、例えば、AP1(201−1)のビームエリア2(222)の範囲に位置し、AP2(201−2)のビーム2(232)等の干渉を受ける。無線端末211−3は、例えば、AP2(201−2)のビームエリア3(233)の範囲に位置し、AP1(201−1)のビーム3(223)等の干渉を受ける。
図2は、本実施の形態のシーケンス図である。
図は、上から下に向かって時間の経過を示す。図及び以下の説明においては、AP1(201−1)、AP2(201−2)、無線端末211−1(以下、AT1と記す)について注目して説明する。しかし、本実施の形態の効果は基地局の数には依存しない。また、無線端末211−2、211−3においても、接続する基地局あるいはビームエリアがAT1と異なるだけであり、シーケンスは同じである。
各基地局(AP1、AP2)はそれぞれ、ビームエリア毎にユニークな個別パイロット信号を送信する(処理101、処理102)。例えば、個別のパイロット信号は、基地局及びビームエリアを識別するための識別情報(例えば、Walsh直交符号)を含む。
AT1(211−1)は、エリアを選択し、通信レートを求める(処理103)。例えば、AT1(211−1)は、自己の接続するAP1(201−1)より送出される各個別パイロット信号の受信レベルを測定し、その中から最も受信レベルの高いものを自己のビームエリア(希望波ビームエリア)と認識する。図1のAT1(211−1)の場合においてはビームエリア3(223)が該当する。次に、AP1(201−1)と隣接するAP2(201−2)より送出される各個別パイロット信号の受信レベルを測定する。ここで、隣接するAP2からのビームの最も受信レベルの高いものを第1の干渉ビームとする。図1のAT1(211−1)の場合においては、隣接基地局AP2(201−2)のビームエリア3(233)が該当する。なお、AT1(211−1)は、自己の接続する基地局(201−1)を意識せずに、受信された各パイロット信号の受信電力が最も大きいものを希望波ビームエリアとしてもよい。また、隣接する基地局を意識せずに、希望波ビームエリアの基地局(201−1)のビームエリア以外で、受信電力が最も大きい又は予め定められた閾値以上のものを第1の干渉ビームエリアとしてもよい。
ここで、一般的な、ビーム形成を行わない従来の無線通信技術においては、干渉電力は隣接基地局が出力する単一の電力であったため、希望波電力をC、干渉波電力をIとおいたときのC/IからDRCを推定していた。また、ビーム形成を適用した場合における従来の無線通信技術においては、干渉波電力を最も低い電力、上述のAT1(211−1)の例だと、AP2(201−2)のビームエリア3(233)以外のビームの電力を干渉波電力としてC/Iを推定し、DRCを推定した。もしくは、AP2(201−2)の全ビームの電力全てを、接続する基地局AP1(201−1)に報告していた。
本実施の形態はこれらの方式とは異なる。本実施の形態においては、最も影響の大きいビームエリア(第1の干渉ビームエリア)の干渉がある場合と、それよりも干渉が小さい場合又は干渉が無い場合との2つのC/Iを推定し、2つのDRCを求めて基地局に要求する。すなわち、AP2のビームエリア3(233)が有ることを前提としたC/IからDRC1を求める。さらに、AP2のビームエリア3(233)が無いことを前提としたC/IからDRC2を求める。例えば、第1の干渉ビームエリア以外のビームエリア(第2の干渉ビームエリア)からの干渉がある場合のC/IからDRC2を求める。
例えば、AT1(211−1)は、希望波ビームエリアの基地局のビームエリア以外で、個別パイロット信号の受信電力が、第1の干渉ビームエリアの個別パイロット信号の受信電力の次に大きいビームエリアを第2の干渉ビームエリアとする。なお、AT1(211−1)は、希望波ビームエリアの基地局のビームエリア以外で、個別パイロット信号の受信電力が、予め定められた第3の閾値以上の中で、最小の又は該当するうちのひとつのビームエリアを第2の干渉ビームエリアとしてもよい。また、AT1(211−1)は、第1の干渉ビームエリアの基地局のビームエリアであって、かつ、第1の干渉ビームエリア(例えば図1のビームエリア233)から所定角度以内の複数のビームエリア(例えば図1のビームエリア232〜234)の中で、個別パイロット信号の受信電力が最小のビームエリアを第2の干渉ビームエリアとしてもよい。
そして、AT1(211−1)は、自己の接続する基地局AP1のビームエリア3配下に位置するという情報(自局エリア選択番号)と、AP2のビームエリア3(233)が影響の大きい干渉電力であるという情報(干渉エリア番号)を報告するとともに、それら2つのDRC値(DRC1、DRC2)を所望基地局AP1(201−1)に要求する(処理104)。
一方、AP1(201−1)は、ネットワークから該AT1(211−1)向け下りパケットデータを受信する(処理105)と、一旦データをキューイングする(処理106)。次に、隣接基地局とスケジューリング情報を共有することで、該ATに適したスケジューリングを行う(処理108)。具体的には、AP1(201−1)は、AT1(211−1)がビームエリア3(223)配下に位置し、隣接AP2(201−2)のビームエリア3(233)が干渉となっていることを、処理104におけるAT1(211−1)からの報告により知っている。従って、例えばAP2(201−2)が、ビームエリア3(233)にスケジューリングしないスロットをまず探す。
ここで、基地局間でビームスケジュール情報を共有する従来の無線通信技術においては、干渉が発生しないスロットを選択するために、全スロットが干渉となるような条件下においては該ATへの割当は行わなかった。しかし本実施の形態においてはこれらの方式とは異なる。本実施の形態においては、全スロットが干渉となるような条件下においても該ATへスケジューリングを割り当てることを除外しない。しかしながら、干渉が発生してしまうために従来のような方法ではパケットロスが発生してしまうが、本実施の形態では干渉ありを前提としたDRC1を適用することでパケットロスを回避することが可能である。
すなわち、所望基地局AP1(201−1)は、隣接基地局AP2(201−2)とスケジューリング情報を共有し(処理108)、該AT1(211−1)が干渉を受けるビーム3(233)が送出されるスロットにおいてはDRC1を選択し、一方、ビーム3(233)が送出されない場合にはDRC2を選択する(処理109)。そして、AP1(201−1)は、選択したレートを用いてパケットデータを変調し、パケットをAT1(211−1)に送信する(処理110)。AT1(211−1)は、受信したデータをDRC1とDRC2の両方で復調・復号し、復号が成功したデータパケットを利用(出力)する(処理111)。復号が成功したか否かは、CRC(Cyclic Redundancy Check)により判別できる。例えば、正常に復号されたかどうかを示すフラグにより判別する。
これにより、干渉が発生する場合においてスケジューリング率が著しく低下することを回避し、なおかつ妥当なレートを選択することで、パケットロスが発生しない適切なスループットを得ることが可能となる。
図3は、本実施の形態において、隣接する基地局が共有するビームスケジュール情報のイメージを示した図である。すなわち、図2のシーケンス図における処理108において、隣接する基地局同士が共有する情報のイメージを示した図である。図は左から右に向かって時間の経過を示す。スロット時間(321)は左から右に向かって1スロット毎に+1されるスロット番号(322)である。例えばCDMA2000 1xEV−DOにおいては、非特許文献1の規格において、1980年1月6日0時0分0秒をスロット0とおいた時の累計スロット時間をCDMAシステム時間としている。あるいは、これをあらかじめ規定したスロット数、例えば600スロットで巡回する相対スロット番号とおいてもよい。いずれにしても隣接する基地局同士で同期可能な時間単位とする。共有するビームスケジュール情報は、各基地局が割当を行うビームエリアをスロット毎に格納する。
図3の例では、AP1(201−1)が割り当てるスロット毎のビームスケジューリング情報(311−1)は、時間(N−2)から(N+2)に渡って1スロットおきにビームエリア2(222)をスケジューリングし、時間(N−1)から(N+3)に渡って1スロットおきにビームエリア3(223)をスケジューリングしている例を示す。また、AP2(201−2)が割り当てるスロット毎のビームスケジューリング情報(311−2)は、時間(N−2)から(N+2)に渡ってビームエリア3(233)をスケジューリングし、時間(N+3)において空きスロットとなっていることを示す。
ここで、(N+1)のスロットについて考える。(N+1)のスロットでは、例えば、AP2(201−2)においてはビームエリア3(233)をスケジュールする。なぜなら、図1の例においてAP2(201−2)に接続する無線端末はビームエリア3(233)配下のAT3(211−3)のみしかいないためである。一方、AP1(201−1)においては、AT1(211−1)が位置するビームエリア2(222)、もしくはAT2(211−2)が位置するビームエリア3(223)のいずれかを選択可能である。この条件下において、スケジュール情報を共有して無線端末のスケジューリングを行う従来の無線通信技術では、必ずAT2(211−2)を選択した。なぜならAT1(211−1)を選択するとAP1(201−1)のビーム3(223)と、AP2(201−2)のビーム3(233)が干渉しあうためである。しかしそうするといつまでもAT1(211−1)の割当が発生せず、スループットが著しく低下するという課題があった。
しかし本実施の形態においては異なる。本実施の形態では、干渉が発生する(N+1)のスロットにおいてもAT1(211−1)を割り当ててよい。なぜなら、AT1(211−1)よりあらかじめ干渉が有る(又は大きい)ことを前提とした下り送信レートDRC1と、干渉が無い(又は小さい)ことを前提とした下り送信レートDRC2の二つを要求されるからである。AP1(201−1)は、干渉が発生する(N+1)のスロットにおいてはDRC1を選択し、一方、干渉が発生しない(N+3)のようなスロットにおいてはDRC2を選択する。これにより、干渉下においても著しいスループット低下を回避し、適切な下り送信レートでの通信が可能となる。
図4は、本実施の形態において、無線端末211が基地局201に報告・要求するフィードバック情報の要素を示した図である。すなわち、図2のシーケンス図における処理104において、無線端末211が基地局201に送信する情報である。情報は、例えば4つの要素を含む。すなわち、自己の接続する基地局のエリア番号(401−1)と、隣接する基地局の干渉エリア番号(401−2)と、干渉有りを前提とした下り送信レート要求値(401−3)と、干渉無しを前提とした下り送信レート要求値(401−4)である。なお、エリア番号以外にも、エリア又はビームを識別する適宜の識別情報を用いてもよい。図1に示すAT1(211−1)がAP1(201−1)に報告する例においては、自己の接続する基地局のエリア番号(401−1)はビームエリア3(223)、隣接する基地局の干渉エリア番号(401−2)はビームエリア3(233)、干渉有りを前提とした下り送信レート要求値(401−3)はDRC1、干渉無しを前提とした下り送信レート要求値(401−4)はDRC2である。
ここで、スケジュール情報を共有して無線端末のスケジューリングを行う従来の無線通信技術では、下り送信レート要求値は1つのみであったか、あるいは、要求レート値の変わりに隣接する基地局の全てのビーム受信電力値を送信していた。下り送信レート要求値が1つのみであった従来方式と比較すると、本実施の形態においてレート要求値を2つにすることでフィードバック量が増えることとなるが、要求レート値は通常数ビット程度であり、上り回線を圧迫するには至らない。また、別の従来方式である、隣接する基地局の全てのビーム受信電力値を送信した従来方式の場合、それぞれの電力値というのは浮動小数点32ビットか、あるいは固定小数点にした16ビットないし8ビットであり、これをビームエリア数だけ倍にしたデータ量となるため、上り回線を圧迫した。これに比較し本実施の形態においては下り送信レート要求値の数ビットが増えるだけであり、上り回線を圧迫しないという利点がある。
図5は、本実施の形態の基地局(201)の構成図である。
基地局(201)は、アレーアンテナ(520)と、高周波部(521)と、上りビーム制御部(RLBF)(504)と、復調器(DEM)(505)と、下りビーム制御部(FLBF)(508)と、変調器(MOD)(509)と、スケジューラ部(SCHED)(510)と、ネットワークインタフェース部(NW)(511)とを備える。また、アレーアンテナ(520)は、複数のアンテナ素子(501)を有する。高周波部(521)は、デュプレクサ(DUP)(502)と、受信側高周波回路(RX)(503)と、送信側高周波回路(TX)(507)を有する。
まず、基地局(201)における上り回線について説明する。無線端末(211)からの上り信号は、アレーアンテナ(520)のアンテナ素子(501)によって受信され、高周波部(521)のデュプレクサ(DUP)(502)を通り、受信側高周波回路(RX)(503)に入力される。デュプレクサ(DUP)(502)は、上り受信信号と下り送信信号の分離を行うもので、例えば、それぞれの信号を選択する帯域選択型フィルタで構成されるか、あるいはサーキュレータで構成されることができる。受信側高周波回路(RX)(503)は、アンテナ素子(501)からの信号を増幅、周波数変換等を行って所定の感度にした後、A/D変換器によりデジタル信号へ変換する。
アレーアンテナ(520)は複数のアンテナ素子(501)を備える。例えば、12素子アレーアンテナを用いる場合、アレーアンテナ(520)は12個のアンテナ素子(501)を備える。また、12素子アレーアンテナを用いる場合は、高周波部(521)のデュプレクサ(DUP)(502)、受信側高周波回路(RX)(503)及び送信側高周波回路(TX)(507)も各アレーアンテナに対応してそれぞれ12個備える。従って、この場合、上りビーム制御部(RLBF)(504)は、12個の受信側高周波回路(RX)(503)より各アンテナ素子(501)からの上り信号を入力する。また、下りビーム制御部(FLBF)(508)は、12個の送信側高周波回路(TX)(507)に対して下り信号を出力する。
上りビーム制御部(RLBF)(504)は、12個の受信側高周波回路(RX)(503)より上り信号を入力し、複数の無線端末(211)に対して個別に上りビーム係数を生成し、ベクトル的に12個の上り信号を合成することで、それぞれの無線端末(211)に適した方向で受信を行う。あるいは、上りビーム制御部(RLBF)(504)は、複数の無線端末(211)に対して全て同じビーム係数によって、12個の上り信号をオムニパターンとして合成し受信を行う。上りビーム制御部(RLBF)(504)は、上記いずれかの方法により合成された上り信号を、復調器(DEM)(505)に出力する。
復調器(DEM)(505)は、内蔵される逆拡散器、RAKE合成器、復号器などによって無線端末(211)毎に上り信号を復調する。さらに、この上りデータ信号は、ネットワークインタフェース部(NW)(511)を介してネットワーク網に送出される。また、復調器(DEM)(505)は、復調された上り信号の中に含まれる自局エリア選択番号(401−1)、干渉エリア番号(401−2)、二つの下りデータレート要求値DRC1(401−3)・DRC2(401−4)、すなわち無線端末フィードバック情報(401)の一式を、スケジューラ部(SCHED)(510)に出力する。スケジューラ部(SCHED)(510)が入力したこれらの無線端末フィードバック情報(401)は、後述する下りスケジューリング動作に使用される。以上が上り回線についての説明である。
次に、基地局(201−1)における下り回線について説明する。ネットワークインタフェース部(NW)(511)がネットワーク網より入力した下りデータ信号は、スケジューラ部(SCHED)(510)に入力される。
スケジューラ部(SCHED)(510)は、各無線端末(211)に対して下りデータ信号を送信する為にスケジューリング動作を行うが、その動作の一例を次に説明する。スケジューラ部(SCHED)(510)は、復調器(DEM)(505)より入力された無線端末フィードバック情報(401)のうち、二つの下りデータレート要求値DRC1(401−3)・DRC2(401−4)を基に、各無線端末(211)のスケジューリング評価値を算出する。例えば、各無線端末(211)毎の下り平均レートRと、隣接基地局の最大干渉ビームが無い(又は小さい)ことを前提としたDRC2(401−4)とを用いたDRC2/Rを評価値としてもよいし、又は、これらの値に加え、隣接基地局の最大干渉ビームが有る(又は大きい)ことを前提としたDRC1(401−3)とを用いた(DRC1+DRC2)/Rを評価値としてもよい。これらの方法は、従来技術で用いているプロポーショナルフェアネス方式の拡張形である。この評価値が、各無線端末(211)において均等となるようにスケジューリングを行い、それらの無線端末(211)の自局エリア選択番号(401−1)を、下りデータ信号を送信する際の放射ビームパターンとする。なお、放射ビームパターンは、例えば、図1のようにあらかじめ定められた複数のビームパターンの中から選択することが出来る。この放射ビームパターンを各スロット毎に対応付けて管理する情報を、ビームスケジューリング情報(311−1)とする。
次に、スケジューラ部(SCHED)(510)は、ネットワーク回線(241)を介して隣接の基地局(201−2)とビームスケジュール情報(311−1、311−2)を共有する。なお、このネットワーク回線(241)は、ビームスケジュール情報(311−1、311−2)を共有することを目的とした専用回線でもよいし、あるいは上り・下りデータ信号を通信するためのネットワーク網と共用してもよい。
さらに、スケジューラ部(SCHED)(510)は、復調器(DEM)(505)より入力する干渉エリア番号(401−2)のうち、前ステップにおいてスケジューリングした無線端末(211)より受信した干渉エリア番号(401−2)を参照する。この干渉エリア番号(401−2)と、共有する隣接基地局(201−2)のビームスケジュール情報(311−2)とを基に、該無線端末(211)が、該スケジューリングしたスロットにおいて隣接基地局(201−2)から干渉を受けるかどうかを判定する。例えば、スケジューリングしたスロットにおいて、隣接基地局(201−2)が用いるビームエリアの識別情報と、無線端末から受信された第1の干渉ビームエリアの識別情報とが一致する場合、干渉を受ける(又は干渉が大きい)と判定し、一方、一致しない場合干渉を受けない(又は干渉が小さい)と判定する。
もしその該スロットにおいて該無線端末(211)が干渉を受けない場合、該無線端末(211)が最大干渉ビームを受けないことを前提としたDRC2(401−4)を下り送信レートに決定する。もしその該スロットにおいて該無線端末(211)が干渉を受ける場合、干渉を受けない別のスロットを検索し、新たにビームスケジューリングをやり直して、自局のビームスケジュール情報(311−1)を更新する。また、空きとなったスロットについては前ステップにおいてスケジューリング評価値が次に高い無線端末(211)を選択し、再度ビームスケジューリング情報(311−1)を更新する。
ここで、基地局間でビームスケジュール情報を共有する従来の無線通信技術においては、干渉が発生しない無線端末(211)を選択しようとするために、全無線端末(211)が干渉となるような条件下においては、該スロットにおいて全無線端末(211)に対してデータパケット割り当てを行わなかった。あるいは、該無線端末(211)にとっての干渉が発生しないスロットを選択するために、全スロットが干渉となるような条件下においては該無線端末(211)への割当は行わなかった。しかし、本実施の形態においてはこれらの方式とは異なる。本実施の形態においては、全スロットが該無線端末(211)にとって干渉となるような条件下に有る場合、または、該スロットにおいて全無線端末(211)が干渉となるような条件下にある場合、該無線端末(211)が最大干渉ビームを受けることを前提としたDRC1(401−3)を下り送信レートに決定する。これにより、干渉が発生する場合においてスケジューリング率が著しく低下することを回避し、なおかつ妥当なレートを選択することで、パケットロスが発生しない適切なスループットを得ることが可能となる。
次に、スケジューラ部(SCHED)(510)は、上記決定した放射ビームパターンに対応するビームパターン番号を下りビーム制御部(FLBF)(508)に出力する。なお、ビームパターン番号は、番号に限らず文字、角度などのビーム又はビームの方向を識別するための適宜の情報を用いることができる。また、スケジューラ部(SCHED)(510)は、上記決定した下り送信データレートと、ネットワークインタフェース部(NW)(511)より入力した該無線端末(211)向け下りデータ信号を、変調器(MOD)(509)に出力する。
なお、変調器(MOD)(509)及び下りビーム制御部(FLBF)(508)は、下りデータパケット送信とは独立に、個別パイロット信号を各ビームパターンに向けて送信する。また、下りビーム制御部(FLBF)(508)は、個別パイロット信号をビーム形成する際、放射ビームパターン番号に従い、Walsh直交符号を個別パイロット信号系列に対して掛ける。これは、無線端末(211)がどのビームパターン配下にいるかを識別するためである。なお、個別パイロット信号の送出について、本実施の形態においてはその送出方法は問わない。例えば、各ビームパターンを定期的に巡回して送出する方法でもよいし、同時に送出する方法でもよい。
変調器(MOD)(509)は、入力した下り送信データレートを用いて、内蔵する符号器、拡散器などによって、下りデータ信号を変調し、個別パイロット信号、MAC(Medium Access Control)信号などを時分割多重して、下りビーム制御部(FLBF)(508)に出力する。
下りビーム制御部(FLBF)(508)は、スケジューラ部(SCHED)(510)より入力された放射ビームパターン番号を用いて、変調器(MOD)(509)により時分割多重された下りデータ信号をビーム形成する。下りビーム制御部(FLBF)(508)にてビーム形成したそれらの信号は、12個の下り信号となり、それぞれ12個の送信側高周波回路(TX)(507)に対して出力される。それぞれの送信側高周波回路(TX)(507)は、下りビーム制御部(FLBF)(508)より入力した下り信号をD/A変換器によりアナログ信号に変換後、増幅、周波数変換等を行う。また、送信側高周波回路(TX)(507)は、変換された下り信号を、デュプレクサ(DUP)(502)を介して、アレーアンテナ(520)を構成するアンテナ素子(501)に出力し、下り信号がアンテナ素子(501)より放射される。以上が下り回線についての説明である。
図6に、無線端末(211)の構成図を示す。
無線端末(211)は、アンテナ部(601)と、デュプレクサ(DUP)(602)と、受信側高周波回路(RX)(603)と、復調器(DEM)(604)と、データパケット復号部(605)と、有効データパケット選択部(606)と、受信品質測定部(607)と、DRC推定部(608)と、エリア測定部(609)と、送信側高周波回路(TX)(610)と、変調器(MOD)(611)と、PCインタフェース部(620)とを備える。
まず、無線端末(211)における下り回線について説明する。基地局(201−1)からの下り信号は、アンテナ部(601)によって受信され、デュプレクサ(DUP)(602)を通り、受信側高周波回路(RX)(603)に入力される。受信側高周波回路(RX)(603)は、入力した下り信号を増幅、周波数変換等を行って所定の感度にした後、A/D変換器によりデジタル信号へ変換し、復調器(DEM)(604)に出力する。復調器(DEM)(604)は、内蔵される逆拡散器、RAKE合成器などによって下り信号を復調し、時分割多重化された復号前の下りデータ信号、個別パイロット信号、MAC信号などに分離する。復調器(DEM)(604)により分離された復号前の下りデータ信号は、二つのデータパケット復号部(605−1、605−2)に出力される。それぞれのデータパケット復号部(605−1、605−2)は、二つの下り要求レート(DRC1、DRC2)によってそれぞれ復号される。二つのデータパケット復号部(605−1、605−2)で復号を行う理由は、該無線端末(211)が、基地局(201−1)がどちらの送信レートで下り送信データパケットを符号化するか、該当の受信スロットにならないと分からないためである。なお、データパケット復号部(605)は必ずしも物理的に2つ用意する必要は無い。例えば、短時間の間に二つの下り要求レート(DRC1、DRC2)で復号を行うことでも代用できる。
二つのデータパケット復号部(605−1、605−2)は、それぞれ二つの下り要求レート(DRC1、DRC2)で復号した下りデータ信号と、正常に復号できたかどうかを示すフラグを有効データパケット選択部(606)に出力する。なお、正常に復号できたかどうかは、CRC(Cyclic Redundancy Check)、すなわち巡回冗長検査の方法にて判別する。この判別方法については一般的な方法であるためにここでは省略する。なお、基地局(201−1)において符号化するのはDRC1、DRC2のいずれか片方であるので、正常に復号できるのは二つのデータパケット復号部(605−1、605−2)のいずれかである。
有効データパケット選択部(606)は、正常に復号できたほうの下りデータ信号を選択し、その下りデータ信号をPCインタフェース部(PC)に出力し、上位レイヤへと送信する。また、復調器(DEM)(604)は、分離された個別パイロット信号を、エリア測定部(609)と、受信品質測定部(607)とにそれぞれ出力する。
エリア測定部(609)は、入力された各個別パイロット信号、具体的には自己の接続する基地局AP1(201−1)が送出する各個別パイロット信号のWalsh直交符号及び受信電力レベルより、自己が接続する基地局AP1(201−1)のどのエリアに存在するかを判定し、自局エリア選択番号(401−1)として変調器(MOD)(611)に出力する。また、エリア測定部(609)は、入力された各個別パイロット信号、具体的には隣接する基地局AP2(201−2)が送出する各個別パイロット信号のWalsh直交符号及び受信電力レベルより、隣接する基地局AP2(201−2)のどのエリアから干渉を受けているかを判定し、干渉エリア番号(401−2)として変調器(MOD)(611)に出力する。
また、受信品質測定部(607)は、入力された各個別パイロット信号、具体的には自己の接続する基地局AP1(201−1)と、隣接する基地局AP2(201−2)のそれぞれが送出する各個別パイロットの各受信品質(例えば、C/I)を測定する。例えば、隣接する基地局AP2(201−2)より受ける干渉のうち、最も影響の大きな干渉を示すビームエリアの個別パイロット信号電力をI成分(干渉成分)に含めた場合のC/I(第1のC/I)と、最も影響の大きな干渉を示すビームエリアの個別パイロット信号電力をI成分(干渉成分)に含めない場合のC/I(第2のC/I)とを測定し、DRC推定部(608)に出力する。
DRC推定部(608)は、入力した2つの受信品質(第1のC/I、第2のC/I)を基に、それぞれのC/Iを想定した時の下り回線に最も適した2つのデータレート要求値(DRC)を推定し、変調器(MOD)(611)に出力する。すなわち、第1のC/Iより推定した、干渉を受ける(又は大きい)ことを前提としたDRC1(401−3)と、第2のC/Iより推定した、干渉を受けない(又は小さい)ことを前提としたDRC2(401−4)とを、変調器(MOD)(611)に出力する。なお、DRC推定部(608)は、決定したDRC1、DRC2を、データパケット復号部(605−1、605−2)に出力してもよい。
次に、無線端末(211)における上り回線について説明する。上位レイヤからの上りデータ信号は、PCインタフェース部(620)を通して変調器(MOD)(611)に入力される。変調器(MOD)(611)は、その上りデータ信号と、DRC推定部(608)より出力される2つの下りデータレート要求値DRC1(401−3)、DRC2(401−4)と、エリア測定部(609)より出力される自局エリア選択番号(401−1)と、干渉エリア番号(401−2)とを符号多重し、さらに、符号化・拡散し、変調して上り信号を生成する。送信側高周波回路(TX)(610)は、変調器(MOD)(611)により生成された上り信号を入力し、内蔵するD/A変換機によりアナログ信号に変換後、増幅、周波数変換等を行う。変換された信号は、デュプレクサ(DUP)(602)を通り、アンテナ部(601)より放射される。
セルラ通信を行う基地局、複数のアンテナを具備するアレイアンテナ型の無線装置、時分割にビームを形成しパケット送信する基地局、及び、無線通信システムに関する産業に利用可能である。
本実施の形態のシステム構成図。 本実施の形態の流れ図。 本実施の形態のスケジューリング情報共有イメージ図。 本実施の形態の無線端末フィードバック情報要素図。 本実施の形態の基地局装置の構成図。 本実施の形態の無線端末の構成図。
符号の説明
101 AP2が送出する複数ビームエリアの個別パイロット信号
102 AP1が送出する複数ビームエリアの個別パイロット信号
103 ATにて行うエリア選択及び通信レート選択
104 ATからの自エリア選択・干渉情報報告及び複数レート要求
105 NWからの下りパケットデータ転送
106 APでのデータキューイング
108 スケジューリング情報共有動作
109 下りレート(DRC)選択
110 下りパケット送信
111 ATにて行う2DRCのデータ復調、有効パケット選択動作
201−1 所望基地局AP1
201−2 干渉基地局AP2
211−1 AP1配下の無線端末AT1
211−2 AP1配下の無線端末AT2
211−3 AP2配下の無線端末AT3
221 AP1のビームエリア1
222 AP1のビームエリア2
223 AP1のビームエリア3
224 AP1のビームエリア4
231 AP2のビームエリア1
232 AP2のビームエリア2
233 AP2のビームエリア3
234 AP2のビームエリア4
241 スケジュール情報共有用ネットワーク回線
311−1 AP1のスロット毎ビームスケジューリング情報
311−2 AP2のスロット毎ビームスケジューリング情報
321 スロット時間
322 スロット毎に付与されたユニークなスロット時間
401 無線端末フィードバック情報
401−1 自局エリア番号
401−2 他局干渉エリア番号
401−3 干渉有りを仮定したときの下り送信レート値
401−4 干渉無しを仮定したときの下り送信レート値
501 アンテナ素子
502 デュプレクサ(DUP)
503 受信側高周波回路(RX)
504 上りビーム制御部(RLBF)
505 復調器(DEM)
507 送信側高周波回路(TX)
508 下りビーム制御部(FLBF)
509 変調器(MOD)
510 スケジューラ部(SCHED)
511 ネットワークインタフェース部(NW)
520 アレーアンテナ
521 高周波部
601 アンテナ部
602 デュプレクサ(DUP)
603 受信側高周波回路(RX)
604 復調器(DEM)
605 データパケット復号部
606 有効データパケット選択部
607 受信品質測定部
608 DRC推定部
609 エリア測定部
610 送信側高周波回路(TX)
611 変調器(MOD)
620 PCインタフェース部(PC)

Claims (6)

  1. 基地局と無線端末とが通信する無線通信方法であって、
    複数のビームエリアを有する第1及び第2の基地局が、ビームエリア毎に、基地局及びビームエリアを識別する識別情報を含むパイロット信号を、ビームパターンで送信するステップと、
    無線端末が、第1及び第2の基地局からビームエリア毎のパイロット信号を受信し、それぞれの受信電力を求めるステップと、
    無線端末が、第1の基地局のビームエリアのひとつを希望波ビームエリアとするステップと、
    無線端末が、第2の基地局からのパイロット信号の受信電力が最も大きいビームエリア、又は、予め定められた第2の閾値以上のビームエリアである第1の干渉ビームエリアの該受信電力と、希望波ビームエリアのパイロット信号の受信電力とに基づき、第1のデータレートを決定するステップと、
    無線端末が、第2の基地局からのパイロット信号の受信電力が、第1の干渉ビームエリアのパイロット信号の受信電力よりも小さいビームエリアのひとつである第2の干渉ビームエリアの該受信電力と、前記希望波ビームエリアのパイロット信号の受信電力とに基づき、第2のデータレートを決定するステップと、
    無線端末が、決定された第1及び第2のデータレートと、第1の干渉ビームエリアの識別情報とを、第1の基地局に送信するステップと、
    第1の基地局が、無線端末にスロットを割り当てるステップと、
    第1の基地局が、第2の基地局が各スロットで用いるビームパターンの識別情報を含むビームスケジュール情報を参照し、前記割り当てるステップで割り当てられたスロットにおいて第2の基地局が用いるビームエリアの識別情報と、無線端末から受信された第1の干渉ビームエリアの識別情報とが一致する場合、無線端末から受信された第1のデータレートを選択し、及び、一致しない場合無線端末から受信された第2のデータレートを選択するステップと、
    第1の基地局が、選択された第1のデータレート又は第2のデータレートに従い、データを変調し、無線端末に送信するステップと、
    無線端末が、第1の基地局から受信されたデータを第1及び/又は第2のデータレートを用いて復号するステップと
    を含む前記無線通信方法。
  2. 前記第1のデータレートを決定するステップ、及び、前記第2のデータレートを決定するステップは、
    無線端末が、前記希望波ビームエリアのパイロット信号の受信電力と、前記第1又は第2の干渉ビームエリアの受信電力とに基づき、希望信号対干渉信号電力比を求めるステップと、
    無線端末が、求められた希望信号対干渉信号電力比に応じた第1又は第2のデータレートを決定するステップと
    を含む請求項1に記載の無線通信方法。
  3. 前記無線端末に送信するステップは、データが正常に復号されたか確認するためのフラグを変調して送信することを含み、
    前記復号するステップは、
    第1の基地局から受信されたデータ及びフラグを、第1のデータレートと第2のデータレートの双方で復号するステップと、
    第1及び第2のデータレートで復号された各フラグを参照し、該フラグが検出された一方のデータを出力するステップと
    を含む請求項1に記載の無線通信方法。
  4. 前記第2の干渉ビームエリアは、第2の基地局からのパイロット信号について、パイロット信号の受信電力が、第1の干渉ビームエリアのパイロット信号の受信電力の次に大きいビームエリアである請求項1に記載の無線通信方法。
  5. 前記第2の干渉ビームエリアは、第2の基地局からのパイロット信号について、パイロット信号の受信電力が、予め定められた第3の閾値以上の中で最小のビームエリアである請求項1に記載の無線通信方法。
  6. 前記第2の干渉ビームエリアは、第2の基地局のビームエリアであって、かつ、第1の干渉ビームエリアから所定角度以内の複数のビームエリアの中で、パイロット信号の受信電力が最小のビームエリアである請求項1に記載の無線通信方法。
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