JP4674530B2 - 定着方法、定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
この液体現像剤を用いる方法は、トナーを乾式状態で用いる乾式トナーに比べ、トナー粒子の凝集が効果的に防止されるため、微細なトナー粒子を用いることが可能であり、また、結着樹脂として、低軟化点(低軟化温度)のものを用いることができる。その結果、液体現像剤を用いた画像形成装置では、細線画像の再現性が良く、階調再現性が良好で、カラーの再現性に優れた画像を得ることができるという特徴を有している。
しかしながら、液体現像剤を用いた方法では、定着の際にトナー粒子の表面に付着した絶縁性液体が、記録媒体中に染み込み、定着強度を低下させるという問題があった。また、この染み込みにより、記録媒体に対してボールペン等で追記するのが困難となるという問題もあった。
しかしながら、このような方法では、十分に絶縁性液体を除去するのは困難であり、十分な定着強度を得るのが困難であった。また、トナーの定着強度を向上させるために、比較的高い温度で、長時間加熱してトナー粒子を定着させることも考えられるが、近年の画像形成のさらなる高速化、省エネルギー化という要望を満足させるのが困難であった。
本発明の定着方法は、不飽和脂肪酸成分を含む絶縁性液体とトナー粒子とを有する液体現像剤を用いて記録媒体に形成された像を、定着ローラにより前記記録媒体に定着する定着方法であって、
前記定着ローラ表面に、前記不飽和脂肪酸成分の酸化重合反応を促進させる酸化重合促進剤を付与する付与工程と、
前記定着工程において、前記像に含まれる前記不飽和脂肪酸成分と、前記定着ローラに付与された前記酸化重合促進剤とを接触させ、前記記録媒体に前記像を定着させる定着工程と、
を有することを特徴とする。
これにより、より確実に不飽和脂肪酸成分の酸化重合反応を生じさせることができる。
本発明の定着方法では、前記酸化重合促進剤は、前記酸化重合促進剤に不活性な液体に分散または溶解されていることが好ましい。
これにより、酸化重合促進剤の不本意な変質を効果的に防止することができ、酸化重合促進剤の機能を損なうことなく発揮させることができる。
飽和脂肪酸成分で構成された油脂は、脂肪酸金属塩の分散性に特に優れた液体である。また、飽和脂肪酸成分で構成された油脂は、環境に優しい成分である。したがって、定着装置外への漏出や廃棄等による環境への負荷を低減することができる。
本発明の定着方法では、前記定着ローラの温度は、80〜200℃であることが好ましい。
これにより、不飽和脂肪酸成分の酸化重合反応をより効果的に進行させることができ、トナー粒子の定着強度をより効果的に向上させることができる。
前記定着ローラに、酸化重合促進剤を付与する酸化重合促進剤付与部と、を有することを特徴とする。
これにより、特に高い温度に加熱しなくても、トナー粒子を記録媒体上に強固に定着させることができる。さらに、定着に大きな熱量を必要としないため、前述した定着ニップ部を通過する時間を比較的短いものとしても、十分にトナー粒子を記録媒体上に定着させることができる。すなわち、定着に時間がかからないため、印刷速度のさらなる高速化を図ることができる。また、定着に大きい熱量を必要としないため、省エネルギー化も図ることができる。
これにより、より確実に不飽和脂肪酸成分の酸化重合反応を生じさせ、より強固に定着させることができる。
これにより、定着ローラ上により均一に酸化重合促進剤を付与することができる。
本発明の定着装置では、前記酸化重合促進剤付与部は、ブラシであることが好ましい。
これにより、定着ローラ上により均一に酸化重合促進剤を付与することができる。
これにより、酸化重合促進剤を付与する際の定着ローラの表面状態を良好なものとすることができ、より均一に酸化重合促進剤を付与することができる。
本発明の画像形成装置は、不飽和脂肪酸成分を含む絶縁性液体とトナー粒子とを有する液体現像剤を貯留する液体現像剤貯留部と、
前記液体現像剤貯留部より供給された前記液体現像剤を用いて現像する現像部と、
像担持体と、
前記現像部で前記像担持体に現像された像を記録媒体に転写する転写部と、
前記像を、前記記録媒体に定着する定着ローラ、前記定着ローラに押圧して前記記録媒体に対して圧力を加える加圧ローラ、及び前記不飽和脂肪酸成分の酸化重合反応を促進させる酸化重合促進剤を付与する酸化重合促進剤付与手段を有する定着部と、
を備えることを特徴とする。
本発明の定着方法は、液体現像剤を構成する絶縁性液体として不飽和脂肪酸成分を含むものを用い、該液体現像剤で形成された記録媒体上のトナー画像を、定着ローラにて定着する際に、トナー画像中に含まれる不飽和脂肪酸成分と、該不飽和脂肪酸成分の酸化重合を促進させる酸化重合促進剤とを接触させることにより、不飽和脂肪酸成分を酸化重合させる点に特徴を有している。
<定着装置>
まず、本発明の定着方法に適用される定着装置の第1実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の定着方法が適用される定着装置の第1実施形態を示す断面図である。
定着装置F40は、図1に示すように、熱定着ローラF1と、加圧ローラF2と、耐熱ベルトF3と、ベルト張架部材F4と、クリーニング部材F6と、フレームF7と、酸化重合促進剤付与ローラF8と、スプリングF9とを有している。
また、加圧ローラF2は、パイプ材で構成されたローラ基材F2bと、その外周を被覆する弾性体F2cとを有し、図に矢印で示す時計方向に回転可能になっている。
また、熱定着ローラF1の弾性体F1cの表層にはPFA層が設けられている。これにより、各弾性体F1c、2cの厚みは異なるが、両弾性体F1c、2cは略均一な弾性変形をして、いわゆる水平ニップが形成され、また、熱定着ローラF1の周速に対して、後述する耐熱ベルトF3または記録媒体F5の搬送速度に差異が生じることもないので、極めて安定した画像定着が可能となる。
この耐熱ベルトF3は、0.03mm以上の厚みを有し、その表面(記録媒体F5が接触する側の面)をPFAで形成し、裏面(加圧ローラF2およびベルト張架部材F4と接触する側の面)をポリイミドで形成した2層構成のシームレスチューブで形成されている。なお、耐熱ベルトF3は、これに限定されず、ステンレス管やニッケル電鋳管等の金属管、シリコン等の耐熱樹脂管等の他の材料で形成することもできる。
ベルト張架部材F4は、記録媒体F5が定着ニップ部を通過しない状態において、耐熱ベルトF3を熱定着ローラF1の接線方向に張架するように構成されている。記録媒体F5が定着ニップ部に進入する初期位置で定着圧力が大きいと進入がスムーズに行われなくて、記録媒体F5の先端が折れた状態で定着される場合があるが、このように耐熱ベルトF3を熱定着ローラF1の接線方向に張架する構成にすることで、記録媒体F5の進入がスムーズに行われる記録媒体F5の導入口部が形成でき、安定した記録媒体F5の定着ニップ部への進入が可能となる。
定着装置F40において、後述するような画像形成装置を用いて未定着のトナー画像F5aが形成された記録媒体F5は、上記ニップ初期位置から定着ニップ部に進入して耐熱ベルトF3と熱定着ローラF1との間を通過し、ニップ終了位置から抜け出ることで、記録媒体F5上に形成された未定着トナー画像F5aが定着され、その後、熱定着ローラF1への加圧ローラF2の押圧部の接線方向Lに排出される。
このクリーニング部材F6は耐熱ベルトF3の内周面に摺接して耐熱ベルトF3の内周面の異物や摩耗粉等をクリーニングするものである。このように異物や摩耗粉等をクリーニングすることで、耐熱ベルトF3をリフレッシュし、前述の摩擦係数の不安定要因を除去している。また、ベルト張架部材F4に凹部F4fが設けられており、耐熱ベルトF3から除去した異物や摩耗粉等を収納するよう構成されている。
ところで、従来の液体現像剤を用いた定着方法(定着装置)では、定着の際にトナー粒子の表面に付着した絶縁性液体が、記録媒体中に染み込み、定着強度を低下させるという問題があった。また、この染み込みにより、記録媒体に対してボールペン等で追記するのが困難となるという問題もあった。
なお、液体現像剤および酸化重合促進剤については、後に詳述する。
また、定着装置F40は、記録媒体F5にトナー画像F5aを定着させた後に、熱定着ローラF1の表面に付着(残存)した酸化重合促進剤を除去する酸化重合促進剤除去ブレード(酸化重合促進剤除去手段)F11を有している。これにより、酸化重合促進剤を付与する際の熱定着ローラF1の表面状態を良好なものとすることができ、より均一に酸化重合促進剤を付与することができる。なお、この酸化重合促進剤除去ブレードF11は、酸化重合促進剤を除去するとともに、定着の際に熱定着ローラF1上に移行した絶縁性液体等も同時に除去することができる。
また、定着装置F40は、高速印刷(高速定着、高速画像形成)に適したものであり、具体的には、記録媒体F5の送り速度(繰り出し速度)が0.05〜0.5m/秒であるのが好ましく、0.15〜0.4m/秒であるのがより好ましい。このように、本発明では、比較的高速で記録媒体にトナーを定着した場合であっても、トナー粒子の定着不良が発生するのを効果的に防止することができる。
未定着トナー画像を定着する際の定着温度は、80〜200℃であるのが好ましく、80〜180℃であるのがより好ましい。このような定着温度であると、不飽和脂肪酸成分の酸化重合反応をより効果的に進行させることができ、トナー粒子の定着強度をより効果的に向上させることができる。
次に、本発明で用いる液体現像剤について詳細に説明する。
本発明で用いる液体現像剤は、不飽和脂肪酸成分を含む絶縁性液体中にトナー粒子が分散したものである。
[絶縁性液体]
まず、絶縁性液体について説明する。
この不飽和脂肪酸成分は、定着時において、後に詳述する酸化重合促進剤と接触することにより、酸化重合する成分である。すなわち、不飽和脂肪酸成分は、酸化重合することにより、それ自体が硬化し、トナー粒子の定着性を向上させる機能を有する成分である。また、不飽和脂肪酸成分が硬化することにより、定着したトナー画像に対して、水性ボールペンでの追記を容易かつ確実に行うことができる。
また、不飽和脂肪酸成分は、トナー粒子(トナー粒子を構成する樹脂材料)との親和性が高いため、本発明のように、絶縁性液体として不飽和脂肪酸成分を含むものを用いることにより、トナー粒子の分散性を向上させることができる。その結果、保存時等において、トナー粒子の沈降や凝集等を効果的に防止することができる。
このような共役不飽和脂肪酸成分としては、共役不飽和結合を有するものであれば、いかなるものを用いてもよく、例えば、合成されたものを用いてもよいし、植物油等から直接抽出したものを用いてもよいし、不飽和脂肪酸成分を共役化することにより得られるものを用いてもよい。
上述した中でも脱水ひまし油は、共役リノール酸成分(共役不飽和脂肪酸成分)を多く含むことから、好適に用いることができ、酸化重合反応をより効果的に進行させることができる。その結果、より強固にトナー画像を定着させることができる。
また、絶縁性液体中において、不飽和脂肪酸成分は、いかなる形態をとっていてもよい。例えば、絶縁性液体中において、不飽和脂肪酸成分は、不飽和脂肪酸(または、共不飽和脂肪酸塩)として存在するものであってもよいし、他の成分と結合して化合物を形成していてもよい。このような化合物としては、例えば、不飽和脂肪酸成分とアルコール成分(多価アルコール成分)とのエステル、不飽和脂肪酸成分とアミン成分(多価アミン成分)とのアミド等が挙げられるが、中でも、エステルが好ましく、グリセリンと、不飽和脂肪酸成分とのエステル(以下、「グリセリド」とも言う)がより好ましい。絶縁性液体中において、上記のようなエステルが形成されていることにより、液体現像剤の保存性、長期安定性を優れたものとするとともに、記録媒体へのトナー粒子の定着特性を、より優れたものとすることができる。
飽和脂肪酸成分は、液体現像剤の化学的安定性を高く保つ機能を有する成分である。従って、絶縁性液体中に、飽和脂肪酸成分を含む場合、液体現像剤の化学変化を効果的に防止することができ、その結果、得られる液体現像剤の保存性、長期安定性をより高いものとすることができる。
このような飽和脂肪酸成分を構成する飽和脂肪酸としては、例えば、酪酸(C4)、カプロン酸(C6)、カプリル酸(C8)、カプリン酸(C10)、ラウリン酸(C12)、ミスチリン酸(C14)、パルミチン酸(C16)、ステアリン酸(C18)、アラキジン酸(C20)、ベヘン酸(C22)、リグノセリン酸(C24)等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。上記のような飽和脂肪酸の中でも、分子内の炭素数が、6〜22のものであるのが好ましく、8〜20のものであるのがより好ましく、10〜18のものであるのがさらに好ましい。このような飽和脂肪酸で構成された飽和脂肪酸成分を含むことにより、前述したような効果はさらに顕著なものとして発揮される。
絶縁性液体中に飽和脂肪酸成分が含まれている場合、絶縁性液体中における全脂肪酸成分に対する飽和脂肪酸成分の割合は、特に限定されないが、0.5〜40mol%であるのが好ましく、1〜30mol%であるのがより好ましい。これにより、絶縁性液体の電気絶縁性を高いものとしつつ、定着時において、酸化重合反応をより効果的に進行させることができる。
また、液体現像剤(絶縁性液体)中には、絶縁性液体の酸化を防止・抑制する機能を有する酸化防止剤が含まれていてもよい。これにより、不飽和脂肪酸成分の不本意な酸化を防止することができる。
絶縁性液体中における前記酸化防止剤の含有量は、絶縁性液体100重量部に対して、0.01〜15重量部であるのが好ましく、0.1〜7重量部であるのがより好ましく、1〜7重量部であるのがより好ましい。これにより、液体現像剤の保存時等における絶縁性液体の酸化による劣化をより確実に防止しつつ、必要時(定着時)においては絶縁性液体の硬化(酸化重合反応)を効率良く進行させることができる。
上述したような絶縁性液体の室温(20℃)での電気抵抗は、1×109Ωcm以上であるのが好ましく、1×1011Ωcm以上であるのがより好ましく、1×1013Ωcm以上であるのがさらに好ましい。
また、絶縁性液体の誘電率は、3.5以下であるのが好ましい。
次に、トナー粒子について説明する。
(トナー粒子の構成材料)
トナー粒子(トナー)は、少なくとも、結着樹脂(樹脂材料)を含むものである。
1.樹脂材料
液体現像剤を構成するトナーは、主成分としての樹脂材料を含む材料で構成されている。
また、トナーは、着色剤を含んでいてもよい。着色剤としては、例えば、顔料、染料等を使用することができる。このような顔料、染料としては、例えば、カーボンブラック、スピリットブラック、ランプブラック(C.I.No.77266)、マグネタイト、チタンブラック、黄鉛、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、パーマネントイエローNCG、クロムイエロー、ベンジジンイエロー、キノリンイエロー、タートラジンレーキ、赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、ベンジジンオレンジG、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、ウオッチングレッドカルシウム塩、エオシンレーキ、ブリリアントカーミン3B、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC、群青、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、カルコオイルブルー、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、ファイナルイエローグリーンG、ローダミン6G、キナクリドン、ローズベンガル(C.I.No.45432)、C.I.ダイレクトレッド1、C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシッドレッド1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.モーダントレッド30、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー15、C.I.ベーシックブルー3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モーダントブルー7、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー5:1、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー162、ニグロシン染料(C.I.No.50415B)、金属錯塩染料、シリカ、酸化アルミニウム、マグネタイト、マグヘマイト、各種フェライト類、酸化第二銅、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム等の金属酸化物や、Fe、Co、Niのような磁性金属を含む磁性材料等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、トナーは、上記以外の成分を含んでいてもよい。このような成分としては、例えば、ワックス、帯電制御剤、磁性粉末等が挙げられる。
ワックスとしては、例えば、オゾケライト、セルシン、パラフィンワックス、マイクロワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム、フィッシャー・トロプシュワックス等の炭化水素系ワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸メチル、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ブチル、キャンデリラワックス、綿ロウ、木ロウ、ミツロウ、ラノリン、モンタンワックス、脂肪酸エステル等のエステル系ワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化型ポリエチレンワックス、酸化型ポリプロピレンワックス等のオレフィン系ワックス、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド等のアミド系ワックス、ラウロン、ステアロン等のケトン系ワックス、エーテル系ワックス等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
磁性粉末としては、例えば、マグネタイト、マグヘマイト、各種フェライト類、酸化第二銅、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム等の金属酸化物や、Fe、Co、Niのような磁性金属を含む磁性材料で構成されたもの等が挙げられる。
また、混練物の構成材料(成分)としては、上記のような材料のほかに、例えば、ステアリン酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化セリウム、シリカ、酸化チタン、酸化鉄、脂肪酸、脂肪酸金属塩等を用いてもよい。
上記のような材料で構成されたトナー粒子の平均粒径は、0.1〜5μmであるのが好ましく、0.1〜4μmであるのがより好ましく、0.5〜3μmであるのがさらに好ましい。トナー粒子の平均粒径が前記範囲内の値であると、液体現像剤(トナー)により形成される画像の解像度を十分に高いものとすることができる。
R=L0/L1・・・(I)
(ただし、式中、L1[μm]は、測定対象のトナー粒子の投影像の周囲長、L0[μm]は、測定対象のトナー粒子の投影像の面積に等しい面積の真円の周囲長を表す。)
液体現像剤中におけるトナー粒子の含有率は、10〜60wt%であるのが好ましく、20〜50wt%であるのがより好ましい。
本発明で用いる酸化重合促進剤としては、不飽和脂肪酸成分の酸化重合を促進するものであれば、特に限定されないが、脂肪酸金属塩を用いるのが好ましい。これにより、より確実に不飽和脂肪酸成分の酸化重合反応を生じさせることができる。
このような脂肪酸金属塩としては、例えば、樹脂酸金属塩(例えば、コバルト塩、マンガン塩、鉛塩等)、リノレン酸金属塩(例えば、コバルト塩、マンガン塩、鉛塩等)、オクチル酸金属塩(例えば、コバルト塩、マンガン塩、鉛塩、亜鉛塩、カルシウム塩等)、ナフテン酸金属塩(例えば、亜鉛塩、カルシウム塩等)等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
酸化重合促進剤含有液として付与する場合、熱定着ローラF1上により均一に酸化重合促進剤を付与することができる。
酸化重合促進剤に対して不活性な液体としては、例えば、鉱物油や、主として前述したような飽和脂肪酸成分で構成された油脂等が挙げられる。
酸化重合促進剤含有液中における、酸化重合促進剤の含有量は、0.5〜5.0wt%であるのが好ましく、0.5〜3.0wt%であるのがより好ましい。これにより、より効率良く不飽和脂肪酸成分の酸化重合反応を進行させることができる。
記録媒体上の(未定着の)トナー画像は、例えば、以下に説明するような画像形成装置を用いて形成することができる。
図2は、接触方式の画像形成装置の一例を示す図である。
画像形成装置P1は、液体現像剤を貯留する現像剤容器P11と、像(トナー画像)を現像する円筒状の感光体(現像部)P2と、現像剤容器P11から感光体P2に液体現像剤を供給する現像器P10と、記録媒体に感光体P2で現像された像を転写する中間転写(転写部)ローラP18とを有している。
現像器P10は、現像剤容器P11中にその一部が浸漬された塗布ローラP12と、現像ローラP13とを有している。塗布ローラP12は、例えば、ステンレス等の金属製のグラビアローラであり、現像ローラP13と対向して回転する。また、塗布ローラP12の表面には、液体現像剤塗布層P14が形成され、メータリングブレードP15によってその厚さが一定に保持される。
また、感光体P2から中間転写ローラP18へのトナー画像の転写の後には、感光体P2は、除電光P21によって除電されるとともに、感光体P2上に残留した転写残りトナーは、ウレタンゴム等で構成されたクリーニングブレードP22によって除去される。
感光体P2上に形成されたトナー画像は、中間転写ローラP18に対して転写された後に、二次転写ローラP19に転写電流を通電して、両者の間を通過する紙等の記録媒体F5に画像が転写される。
その後、紙等の記録媒体F5上に転写されたトナー画像(転写像)は、前述した定着装置F40に搬送され、定着が行われる。
なお、図2、図3共に一色の液体現像剤による画像形成について説明したが、複数色のカラートナーを用いて画像形成する場合には、複数色の現像器を用いて各色の画像を形成してカラー画像を形成することができる。
次に、本発明の定着方法に適用される定着装置の第2実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。以下、本実施形態について、前述した実施形態との違いを中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
図4は、本発明の定着方法に適用される定着装置の第2実施形態を示す断面図である。
定着装置F40’は、図4に示すように、酸化重合促進剤付与手段として、酸化重合促進剤付与ブラシF8’を有しており、形状がブラシ状である点において、前述した第1実施形態と異なっている。
以上、本発明について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、本発明の定着方法に適用される定着装置を構成する各部は、同様の機能を発揮する任意のものと置換、または、その他の構成を追加することもできる。
また、前述した実施形態では、熱定着について説明したが、熱定着でなくてもよく、例えば、紫外線照射によって定着するものであってもよい。
(液体現像剤Aの製造)
まず、自己分散型樹脂としての、側鎖に多数の−SO3 −基(スルホン酸Na基)を有するポリエステル樹脂(ガラス転移点:55℃、軟化温度:123℃、):80重量部と、着色剤としてのシアン系顔料(大日精化社製、ピグメントブルー15:3):20重量部とを用意した。これらの各成分を20L型のヘンシェルミキサーを用いて混合し、トナー製造用の原料を得た。
上記のようにして冷却された混練物を粗粉砕し、平均粒径:1.0mm以下の粉末とした。混練物の粗粉砕にはハンマーミルを用いた。
次に、混練物の粗粉砕物:100重量部をトルエン:250重量部に添加し、超音波ホモジナイザー(出力:400μA)を用いて、1時間処理することにより、混練物の自己分散型樹脂が溶解した溶液を得た。なお、この溶液中において、顔料は均一に微分散していた。
この水系液体をホモミキサー(特殊機化工業社製)で攪拌回転数を調整した。
このような攪拌状態の水系液体中に、上記溶液(混練物のトルエン溶液)を滴下した。これにより、平均粒径が1.2μmの分散質が均一に分散した水系乳化液が得られた。
その後、温度:100℃、雰囲気圧力:80kPaの条件下で、水系乳化液中のトルエンを除去し、さらに、室温まで冷却することにより、固形微粒子が分散した水系懸濁液を得た。得られた水系懸濁液中には、実質的にトルエンは残存していなかった。得られた水系懸濁液の固形分(分散質)濃度は30.5wt%であった。また、懸濁液中に分散している分散質(固形微粒子)の平均粒径は0.8μmであった。なお、分散質の平均粒径の測定は、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所社製、LA−920)を用いて行った。
得られたトナー粒子:40重量部と、絶縁性液体としての脱水ひまし油(伊藤製油社製):160重量部と、分散剤としてのポリアミン脂肪族縮重合体(日本ルーブリゾール社製、商品名「ソルスパース11200」):4重量部と、帯電制御剤としてのステアリン酸マグネシウム:0.56重量部とを用意した。
得られた液体現像剤A中における、トナー粒子の平均粒径は1.0μm、各トナー粒子間での粒径の標準偏差は0.45μmであった。
まず、樹脂材料としてのエポキシ樹脂(エピコート1004、軟化温度Tf:128℃):80重量部と、着色剤としてのシアン系顔料(大日精化社製、ピグメントブルー15:3):20重量部とを用意した。これらの各成分を20L型のヘンシェルミキサーを用いて混合し、トナー製造用の原料を得た。
次に、上記のようにして得られた粗粉砕物:100重量部と、第1の液体としてオレイン酸メチル:100重量部と、分散剤としてのポリアミン脂肪族縮重合体(日本ルーブリゾール社製、商品名「ソルスパース11200」):10重量部と、帯電制御剤としてのステアリン酸マグネシウム:1.4重量部とを用意した。
得られた液体現像剤B中における、トナー粒子の平均粒径は1.5μm、各トナー粒子間での粒径の標準偏差は0.48μmであった。
まず、樹脂材料としてのエポキシ樹脂(エピコート1004、軟化温度Tf:128℃):80重量部と、着色剤としてのシアン系顔料(大日精化社製、ピグメントブルー15:3):20重量部とを用意した。これらの各成分を20L型のヘンシェルミキサーを用いて混合し、トナー製造用の原料を得た。
次に、上記のようにして得られた粗粉砕物:100重量部と、アイソパーH(エクソン化学社の商品名):100重量部と、分散剤としてのポリアミン脂肪族縮重合体(日本ルーブリゾール社製、商品名「ソルスパース11200」):10重量部と、帯電制御剤としてのステアリン酸マグネシウム:1.4重量部とを用意した。
得られた液体現像剤C中における、トナー粒子の平均粒径は1.5μm、各トナー粒子間での粒径の標準偏差は0.48μmであった。
(実施例1)
上記のようにして得られた液体現像剤Aを図2に示す画像形成装置に投入し、記録媒体(富士ゼロックスオフィスサプライ製、J紙)上に未定着のトナー像を形成した。
形成した未定着トナー像を図1に示すような定着装置を用いて、記録媒体上に定着した。
また、酸化重合促進剤供給部には、酸化重合促進剤としてのオクチル酸コバルトが飽和脂肪酸トリグリセライド(日本油脂社製、商品名「パナセート800」)に溶解した酸化重合促進剤含有液を投入した。なお、酸化重合促進剤含有液中のオクチル酸コバルトの含有量は、1wt%であった。
酸化重合促進剤含有液として、オクチル酸コバルトが鉱物油に溶解した酸化重合促進剤含有液(シントーファイン社製、商品名「オクトライフCo8%」)を用いた以外は、前記実施例1と同様にして定着を行った。
(実施例3)
液体現像剤として、上記のようにして得られた液体現像剤Bを用いた以外は、前記実施例1と同様にして定着を行った。
酸化重合促進剤として、リノレン酸コバルトを用いた以外は、前記実施例1と同様にして定着を行った。
(実施例5)
上記のようにして得られた液体現像剤Aを図2に示す画像形成装置に投入し、記録媒体(富士ゼロックスオフィスサプライ製、J紙)上に未定着のトナー像を形成した。
形成した未定着トナー像を図4に示すような定着装置を用いて、記録媒体上に定着した。
また、酸化重合促進剤供給部には、酸化重合促進剤としてのオクチル酸コバルトの粉末を投入した。
液体現像剤として、上記のようにして得られた液体現像剤Bを用いた以外は、前記実施例6と同様にして定着を行った。
(実施例7)
酸化重合促進剤として、ナフテン酸亜鉛を用いた以外は、前記実施例1と同様にして定着を行った。
上記のようにして得られた液体現像剤Aを図2に示す画像形成装置に投入し、記録媒体(富士ゼロックスオフィスサプライ製、J紙)上に未定着のトナー像を形成した。
形成した未定着トナー像を図5に示すような定着装置を用いて、記録媒体上に定着した。
また、酸化重合促進剤供給部には、酸化重合促進剤としてのオクチル酸コバルトが飽和脂肪酸トリグリセライド(日本油脂社製、商品名「パナセート800」)に溶解した酸化重合促進剤含有液を投入した。なお、酸化重合促進剤含有液中のオクチル酸コバルトの含有量は、1wt%であった。
酸化重合剤付与手段を用いず、定着ローラ上に酸化重合促進剤の付与を行わなかった以外は、前記実施例1と同様にして定着を行った。
(比較例2)
酸化重合剤付与手段を用いず、定着ローラ上に酸化重合促進剤の付与を行わなかった以外は、前記実施例6と同様にして定着を行った。
(比較例3)
液体現像剤として、上記のようにして得られた液体現像剤Cを用いた以外は、前記実施例1と同様にして定着を行った。
上記各実施例および各比較例で得られた記録媒体上の定着トナー画像を消しゴム(ライオン事務機社製、砂字消し「LION 261−11」)を押圧荷重1.0kgfで5回擦り、画像濃度の残存率をX−Rite Inc社製「X−Rite model 404」により測定し、以下の5段階の基準に従い評価した。
◎ :画像濃度残存率が90%以上95%未満。
○ :画像濃度残存率が80%以上90%未満。
△ :画像濃度残存率が70%以上80%未満。
× :画像濃度残存率が70%未満。
また、定着装置の定着温度を、140℃、120℃、100℃、80℃に変更し、上記と同様にして定着強度を評価したところ、同様の結果が得られた。このことから、本発明の定着方法および定着装置は、低温定着に適したものであることがわかる。
また、定着装置の記録媒体の搬送速度を、200mm/秒から、250mm/秒、300mm/秒と速くし、上記と同様にして定着強度を評価したところ、同様の結果が得られた。このことから、本発明の定着方法および定着装置は、高速印刷に適したものであることがわかる。
Claims (11)
- 不飽和脂肪酸成分を含む絶縁性液体とトナー粒子とを有する液体現像剤を用いて記録媒体に形成された像を、定着ローラにより前記記録媒体に定着する定着方法であって、
前記定着ローラ表面に、前記不飽和脂肪酸成分の酸化重合反応を促進させる酸化重合促進剤を付与する付与工程と、
前記定着工程において、前記像に含まれる前記不飽和脂肪酸成分と、前記定着ローラに付与された前記酸化重合促進剤とを接触させ、前記記録媒体に前記像を定着させる定着工程と、
を有することを特徴とする定着方法。 - 前記酸化重合促進剤は、脂肪酸金属塩である請求項1に記載の定着方法。
- 前記酸化重合促進剤は、前記酸化重合促進剤に不活性な液体に分散または溶解されている請求項1または2に記載の定着方法。
- 前記酸化重合促進剤に不活性な液体は、飽和脂肪酸成分を有する油脂である請求項3に記載の定着方法。
- 前記定着ローラの温度は、80〜200℃である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の定着方法。
- 定着ローラと、
前記定着ローラに、酸化重合促進剤を付与する酸化重合促進剤付与部と、を有することを特徴とする定着装置。 - 前記定着ローラに押圧して、記録媒体に対して圧力を加える加圧ローラを有する請求項6に記載の定着装置。
- 前記酸化重合促進剤付与部は、ローラである請求項6または7に記載の定着装置。
- 前記酸化重合促進剤付与部は、ブラシである請求項6または7に記載の定着装置。
- 前記記録媒体に像を定着させた後に、前記定着ローラに付着した前記酸化重合促進剤を除去する酸化重合促進剤除去部を有する請求項6ないし9のいずれか1項に記載の定着装置。
- 不飽和脂肪酸成分を含む絶縁性液体とトナー粒子とを有する液体現像剤を貯留する液体現像剤貯留部と、
前記液体現像剤貯留部より供給された前記液体現像剤を用いて現像する現像部と、
像担持体と、
前記現像部で前記像担持体に現像された像を記録媒体に転写する転写部と、
前記像を、前記記録媒体に定着する定着ローラ、前記定着ローラに押圧して前記記録媒体に対して圧力を加える加圧ローラ、及び前記不飽和脂肪酸成分の酸化重合反応を促進させる酸化重合促進剤を付与する酸化重合促進剤付与手段を有する定着部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
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