JP4675466B2 - 流路切替機能付水栓 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、切替レバーを同時止水位置から吐水管側又はシャワーヘッド側の何れか一方へ操作して湯水を供給することのできる流路切替機能付水栓に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来浴室等で使用される水栓で、切替レバーの同時止水位置からの吐水操作で吐水管側又はシャワーヘッド側へ湯水の流路を切替可能としたものに、特公平5−36675号公報の図1及び図3(本願図面の図12(a),(b))のものがある。この図12(a),(b)について簡単に説明すると、水栓40は水流路42,湯流路43より供給される水,湯を、水用,湯用の各ハンドル44,44aにより操作し混合比率を調節する本体41と、該本体41で調節された湯水の吐水先を吐水管50側,又はシャワーホース51先端のシャワーヘッド52側に切替える切替弁部45とからなり、該切替弁部45にはセラミックスで構成された3枚の円盤状の弁体46,47,48が設けられ、第1固定弁体46と第2固定弁体47の間に設けられた可動弁体48には切替レバー49が連繋しており、この切替レバー49を中央の止水位置から左右にスライドさせることで、吐水管50側又はシャワーヘッド52側への流路の切替え,及び流量調節を行うものである。
【0003】
上記の水栓は、止水位置から吐水管又はシャワーヘッドへの流路の切替えは、切替レバーの水平方向のみの操作で可能であるが、止水位置が操作範囲の中間であるため、吐水管又はシャワーヘッドの何れかから湯水を吐水中に止水位置に向けて切替レバーを勢いよく操作してしまうと、使用者の意図する中間の止水位置でうまく停止させることができずに通り越してしまい、例えばいきなりシャワーヘッドから熱湯を吐水させてしまって火傷をしたり、衣服を水浸しにしてしまう恐れがあり、切替レバーの慎重な操作が要求され使い勝手が悪く、誰にでも安心して使用することができるものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、切替レバーの操作により吐水管側とシャワーヘッド側への湯水の同時止水及び流路切替えを行う流路切替機能付水栓において、切替レバーの操作性及び安全性の向上を図ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は請求項1では、切替レバーの操作により吐水管側とシャワーヘッド側への湯水の同時止水及び流路切替えを行う流路切替機能付水栓において、湯水の止水位置から吐水管側又はシャワーヘッド側への流路切替えを、切替部材と連繋した切替レバーの一方への傾動と他方への回動の、それぞれ異なる操作で行い、切替レバーは止水位置から一方への傾動操作による吐水時に回動不能とし、止水位置から他方への回動操作による吐水時に、傾動不能としたものである。
【0006】
請求項2では、前記切替部材は湯水入口,吐水管用出口,シャワー用出口を貫通して形成した固定板と、該固定板に重ね合わせて湯水入口を吐水管用出口又はシャワー用出口のどちらか一方と連通させる連通孔を形成した可動板とからなるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳細に説明する。
浴室等の壁面に装着される水栓Aの本体1は図1に示すように横長に形成され、給水源に連通する水供給管2から水が、給湯源に連通する湯供給管3から湯が供給され、正面から見て右側に湯水の温度を調節する温調ハンドル4が取付けられ、本体1の中央正面側に、吐水管30又はシャワーホース31先端に取付けたシャワーヘッド32への湯水の流路切替えと流量調節を行う切替レバー5、及び該切替レバー5と連繋した切替部材11を装着している。
【0010】
図2及び図3に示すように、前記切替部材11は上ケース7と下ケース10とを上下に嵌合した円筒状のカートリッジケース6に収容され、セラミックス又は樹脂を素材とする成型により円盤型を呈する一対の固定板12及び可動板16からなり、該固定板12は図4に示すように、湯水入口13,吐水管用出口14,及びシャワー用出口15を両面に貫通して形成し、湯水入口13は本体1の湯水が混合された混合室に、吐水管用出口14は吐水管30に、シャワー用出口15はシャワーホース31にそれぞれ連通するように対応させてある。
【0011】
前記可動板16は図5に示すように、固定板12と比較してひと回り外径が小さく、連通孔17が両面に貫通して形成され、固定板12と上下に重ね合わせて摺動させることで、連通孔17は固定板12の湯水入口13を吐水管用出口14又はシャワー用出口15のどちらか一方と連通させ、湯水を吐水管30又はシャワーヘッド32へ供給することができる。なお、固定板の湯水入口,吐水管用出口,シャワー用出口,及び可動板の連通孔の形状又は位置等は特に限定されるものではない。
【0012】
図2及び図3に示すように、前記可動板16の連通孔17には上部からパッキン18を介して円盤型のスライダー19が水密的に嵌合され、該スライダー19の上面で中心より偏心した位置には、上部を開口した軸受部20が形成され、図6に示すように該軸受部20から水平方向に細長のストッパー21を上部に突出して形成し、該ストッパー21の先端部21aはスライダー19の外周面から僅かに突出させている。
【0013】
前記スライダー19の上部に嵌合された円筒状のスライダーガイド22は、中央の垂直方向に開口した挿通孔25内で、水平方向に穿設した軸孔に挿通したピン26を支点に棒状のレバー27を揺動自在に枢支し、該レバー27の上部はスライダーガイド22から突出して切替レバー5を固定しており、この突出したレバー27の略中間から両側に鍔部28を水平方向に突出させて形成し、下端の係合部29は前記スライダ−19の軸受部20に係合している。
【0014】
また、スライダーガイド22は図7に示すように、側部外周面を円弧状に切り欠いて形成された複数個の溝部23,23,23と、該溝部23,23,23の間で中心から対称位置に向かい合わせて形成された一対の係止突起24,24を備えている。
【0015】
前記カートリッジケース6の上ケース7は、下ケース10と上下に嵌合させて内部に切替部材11,スライダー19及びスライダーガイド22を収容し、図8に示すように外側面には横孔8を穿設し、切替レバー5の傾動操作で前記スライダー19が図9(a)から(b)に移動してストッパー21の先端部21aが横孔8に挿入された状態では、スライダー19及び可動板16は回転を防止され、切替レバー5を回動方向へ操作することができない。また、上ケース7の内周には前記スライダーガイド22の係止突起24が回転時に当接して切替レバー5の回転角度を制限することのできる円弧状の係止部9,9を一対形成し、図10(a),(b)に示すように前記スライダーガイド22の各係止突起24,24は、上ケース7の両係止部9,9の間に形成される溝孔9a,9a上の範囲でのみ回転可能である。
【0016】
図11は切替レバー5を操作した場合の切替部材11の位置関係を示し、切替レバー5が水栓Aの正面から見て中央に位置するとき、図11(a)に示すように固定板12の湯水入口13と可動板16の連通孔17は連通していないので、湯水は吐水管30及びシャワーヘッド32の何れからも吐水されない止水状態である。
【0017】
次に図11(a)の止水状態から図1の矢印Pに示すように、切替レバー5を本体1から手前方向へ傾動操作すると、図11(b)に示すように可動板16が固定板12に対し直線方向に移動し、可動板16の連通孔17は固定板12の湯水入口13及び吐水管用出口14と連通し、該吐水管用出口14と連通している吐水管30から湯水を吐水することができる。この場合切替レバー5を止水位置から手前方向へ操作するほど、可動板16の連通孔17に対する固定板12の湯水入口13及び吐水管用出口14の重なり面積が増加し、吐水管30からの吐水量を増加させることができる。
【0018】
また切替レバー5と可動板16の間で連繋しているスライダー19は、カートリッジケース6の内部で図9(a)から(b)に移動し、(b)ではストッパー21の先端部21aが上ケース7の横孔8に挿入され、スライダー19は回転ができなくなるので、この状態からは切替レバー5を回転させることはできない。即ち、切替レバー5が吐水管30からの吐水位置にある場合に、流路を切替えシャワーヘッド32から吐水しようとする際に切替レバー5を回転させることができず、切替レバー5を奥に向けて傾動操作して図9(a)に示す止水位置にいったん戻す必要がある。
【0019】
次に切替レバー5を正面の止水位置から図1の矢印Qに示すように左方向へ回動操作すると、図9(c)及び図11(c)に示すように可動板16が固定板12に対し回転方向に移動し、可動板16の連通孔17は固定板12の湯水入口13及びシャワー用出口15と連通し、該シャワー用出口15と連通しているシャワーホース31を介してシャワーヘッド32から湯水を吐水することができる。この場合切替レバー5を止水位置から左方向へ操作するほど、可動板16の連通孔17に対する固定板12の湯水入口13及びシャワー用出口15の重なり面積が増加し、シャワーヘッド32からの吐水量を増加させることができる。そして、吐水管30から吐水するため吐水位置から切替レバー5を傾動操作しようとすると、図9(c)に示すようにスライダー19はストッパー21の先端21aが上ケース7の内周面に当接してしまうので、傾動させることができず、吐水管30からの吐水に切替えるにはいったん切替レバー5を右方向へ回転操作して図9(a)に示す止水位置に戻す必要がある。
【0020】
また切替レバー5と可動板16の間で連繋しているスライダーガイド22は、図10(a)に示す止水位置では係止突起24が上ケース8の係止部9に当接しているため時計回り方向にのみ回転可能であり、切替レバー5を正面の止水位置から左方向へ操作して、図10(b)に示すように係止突起24がもう一方の係止部9に当接したところで回転が停止される。
【0021】
以上のように本発明の水栓は、湯水を吐水管から吐水する場合とシャワーヘッドから吐水する場合では、切替レバーの操作に加わる力の方向が異なる。即ち、切替レバーの傾動操作では吐水管からの湯水の吐水,止水を切替え、切替レバーの回動方向の操作ではシャワーヘッドからの吐水、止水を切替え、切替レバーを止水方向へ操作すれば必ず止水位置でいったん止まるので、誤操作する心配がない。なお、本実施例では切替レバーの傾動操作で吐水管からの吐水とし、切替レバーの回動操作でシャワーヘッドからの吐水としているが、逆に切替レバーの傾動操作でシャワーヘッドからの吐水とし、切替レバーの回動操作で吐水管からの吐水を行うようにしてもよい。また、切替レバーの傾動操作は止水位置から奥への操作で吐水となるようにしてもよく、切替レバーの回動操作は止水位置から右方向への操作で吐水となるようにしてもよい。
【0022】
【発明の効果】
本発明では、切替レバーの操作により吐水管側とシャワーヘッド側への湯水の同時止水及び流路切替えを行う流路切替機能付水栓において、湯水の止水位置から吐水管側又はシャワーヘッド側への流路切替えを、切替レバーの止水位置からの傾動と回動のそれぞれ異なる操作で行い、切替レバーは止水位置から一方への傾動操作による吐水時に回動不能とし、止水位置から他方への回動操作による吐水時に、傾動不能としたので、湯水の吐水状態から切替レバーを止水方向へ操作すると必ず止水位置でいったん止まり、止水操作を迅速かつ確実に行うことができる。
【0023】
また、吐水管又はシャワーヘッドからの吐水状態から切替レバーを止水方向へ操作すると必ずいったん止水状態となり、従来のように切替レバーを操作すると止水位置を通りこして吐水流路が切替り、使用者の意図に反して湯水が吐水されてしまう恐れがなく、安全に使用することができる。
【0024】
さらに、切替レバーは止水位置から傾動操作による吐水時に、左右への回動不能とし、止水位置から回動操作による吐水時に、上下への傾動不能としたので、切替レバーをいったん止水位置へ操作しないと吐水方向を切替えることができず、切替レバーを無意識に操作して吐水流路が切替ることがなく、誤吐水を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】流路切替機能付水栓の斜視図である。
【図2】切替部材を収容したカートリッジケースの止水状態の断面図である。
【図3】切替部材を収容したカートリッジケースの吐水管側からの吐水状態の断面図である。
【図4】固定板の平面図である。
【図5】可動板の平面図である。
【図6】スライダーの平面図である。
【図7】スライダーガイドの平面図である。
【図8】上ケースの平断面図である。
【図9】スライダーと上ケースの説明図で、(a)は止水位置、(b)は吐水管からの吐水位置,(c)はシャワーヘッドからの吐水位置である。
【図10】スライダーガイドと上ケースの説明図で、(a)は止水位置で、(b)はシャワーヘッドからの吐水位置である。
【図11】切替部材の説明図で、(a)は止水位置、(b)は吐水管からの吐水位置、(c)はシャワーヘッドからの吐水位置である。
【図12】従来技術の説明図で、(a)は水栓の斜視図、(b)は切替弁部の斜視図である。
【符号の説明】
5 切替レバー
11 切替部材
12 固定板
13 湯水入口
14 吐水管用出口
15 シャワー用出口
16 可動板
17 連通孔
30 吐水管
32 シャワーヘッド
A 水栓
Claims (2)
- 切替レバーの操作により吐水管側とシャワーヘッド側への湯水の同時止水及び流路切替えを行う流路切替機能付水栓において、湯水の止水位置から吐水管側又はシャワーヘッド側への流路切替えを、切替部材と連繋した切替レバーの一方への傾動と他方への回動の、それぞれ異なる操作で行い、切替レバーは止水位置から一方への傾動操作による吐水時に回動不能とし、止水位置から他方への回動操作による吐水時に、傾動不能としたことを特徴とする流路切替機能付水栓。
- 前記切替部材は湯水入口,吐水管用出口,シャワー用出口を貫通して形成した固定板と、該固定板に重ね合わせて湯水入口を吐水管用出口又はシャワー用出口のどちらか一方と連通させる連通孔を形成した可動板とからなることを特徴とする請求項1記載の流路切替機能付水栓。
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