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JP4685387B2 - 生分解性ポリエステル系樹脂組成物 - Google Patents
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本発明は、優れた帯電防止性等の性能を付与した生分解性ポリエステル系樹脂組成物、特に植物由来の再生可能資源であるポリ乳酸系樹脂組成物に関するものである。
石油等化石資源を原料とするポリプロピレン、ポリエチレン或いはポリ塩化ビニル等のプラスチックは食品包装用フィルム、電化製品、工業資材等に形を変え、我々の生活には欠かせない非常に重要なものである。しかしながら、このようなプラスチックは生分解性を有さない為に不必要となった後は自然界に半永久的に残り続け、生態系に大きな影響を及ぼし様々な面で環境破壊に通じていることは周知の事実である。
このような状況のもと、注目されているのが生分解性ポリエステル系樹脂であり、中でも生分解性を有さず、且つ化石資源由来のプラスチックからの転換を図ろうとしているのが、植物を原料とする、即ち植物由来の生分解性樹脂である。特に近年注目されているのが、生産量も飛躍的に増大しているポリ乳酸系樹脂である。ポリ乳酸系樹脂が注目されている要因としては、限りある化石資源を節約し、徹底的に再資源化する物質循環型システムが掲げられている社会背景の中で、化石資源を原料とする各種プラスチックが循環型システムから大きく外れている一方、トウモロコシ或いはジャガイモ等の植物より得られた糖又はそれらを発酵して得られる乳酸から合成されるポリ乳酸が再資源化する物質循環型システムを構築できるものとして期待されているからである。
ポリ乳酸系樹脂の原料は再生可能な資源であるトウモロコシ或いはジャガイモ等の穀物より得られた糖又はそれらを発酵して得られる乳酸から合成され、更に不要になったポリ乳酸系樹脂は自然環境下において容易に加水分解し微生物により分解された後、最終的に水と炭酸ガスになる。
ポリ乳酸系樹脂等の生分解性ポリエステル系樹脂からなるフィルム及びシート等の樹脂成型品は、従来のプラスチックと同等の性能を示すことも知られている。中でもポリ乳酸系樹脂は非常に高い透明性を有しており、透明性を重視する包装用途に大いに利用できる。又水蒸気透過性は従来のOPP或いはOPSフィルム以上の性能があり、これらのフィルムの代替できる期待もある。
しかしながら、いくつもの利点を有しフィルム、シート等の成型品に活用可能な生分解性ポリエステル系樹脂にも一般的な樹脂と同様に樹脂特有の電気絶縁性を有していることから非常に帯電し易く、印刷時でのインキのハジキ、内容物を梱包する際の飛散、或いは製品に埃が付着し外観を損ねる等、帯電による多くの問題がある。
帯電を解決する手段として特許文献1では脂肪族ポリエステルフィルムの少なくとも片面に界面活性剤を含有する水性塗工液を塗布することで帯電防止性を付与することが示されている。又は特許文献2ではポリ乳酸系二軸延伸フィルムに対して特定のアニオン界面活性剤又は特定のノニオン界面活性剤配合液を塗布することで帯電防止性を与えられることが示されている。
しかしながら、一般に塗布方式では樹脂成形後に塗布工程が増える結果、経済的コストが掛かり、又塗布方式特有の滑り性、透明性不良、或いは帯電防止性能の持続性欠如等に問題点がある。
フィルム等の成型品の表面に界面活性剤を塗布する方法以外に界面活性剤を予め樹脂に添加する練り込み方式がある。
練り込み方式は、界面活性剤が樹脂に予め練り込まれている為、成型後に界面活性剤が成型品の表面に滲み出す(ブリードアウト)ことで性能が発現し、表面の界面活性剤を拭き取っても、樹脂内部の界面活性剤が更にブリードアウトすることで効果が回復し、ある程度の持続性を有する利点がある。このように練り込み方式は、界面活性剤が樹脂からブリードアウトすることで性能を発現させているが、このブリードアウトの度合いは結晶化度や結晶の配向状態といった樹脂の結晶性と、樹脂と界面活性剤との相溶性に大きく依存すると言われている。
更に樹脂の結晶性と界面活性剤の相溶性は樹脂の透明性にも大きな影響を及ぼし、不適当な界面活性剤の添加は透明性に特徴のあるポリ乳酸系樹脂等の生分解性ポリエステル系樹脂の透明性を低下させる。
特許文献3では、ポリ乳酸樹脂に多価アルコール及びその脂肪酸エステルを含有させ帯電防止性のあるフィルム及びシートを提供することが示されている。又は特許文献4では、ポリ乳酸にグリセリン脂肪酸エステルからなるノニオン界面活性剤を含有させ帯電防止性を付与させることが示されている。更に特許文献5では、生分解性樹脂であるカプロラクトン系樹脂中に、グリセリン脂肪酸エステルを含むノニオン界面活性剤を含有させることで帯電防止性を付与させることが示されている。
このように生分解性樹脂に対するノニオン界面活性剤の練り込み方式での検討は数多くなされたが、実際には生分解性ポリエステル系樹脂特有の結晶性、及び樹脂と界面活性剤との相溶性のバランスによりノニオン界面活性剤では十分満足できる帯電防止性が得られていない為、更なる改良が求められていた。
特開平10−86307号公報(第1−14頁) 特開平14−12687号公報(第1−6頁) 特開平9−221587号公報(第1−9頁) 特開平10−36650号公報(第1−14頁) 特開平14−60603号公報(第1−5頁)
本発明の目的は、このような状況のもと、練り込み方式でも優れた帯電防止性を発揮できる生分解性ポリエステル系樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決する為に鋭意研究した結果、帯電防止性等に優れた生分解性ポリエステル系樹脂組成物の発明を完成させた。すなわち本発明は、疎水基の炭素数が8から24であるホウ酸エステル系界面活性剤を0.05重量%〜10.0重量%含有する生分解性ポリエステル系樹脂組成物である。また、本発明の好ましい態様に、該疎水基の炭素数が8から24であるホウ酸エステル系界面活性剤が、グリセリン、ジグリセリン、ソルビトール、ショ糖等の多価アルコール類を炭素数が8〜24である高級脂肪酸でエステル化した化合物とホウ酸との反応物、又はその反応物の塩(K・Na・Ca等)である界面活性剤である前記生分解性ポリエステル系樹脂組成物がある。本発明の生分解性ポリエステル系樹脂組成物は特に帯電防止性に優れ、又ポリ乳酸系樹脂においても好ましい効果を発揮する。更に本発明は上記樹脂組成物からなるフイルム、シート等の樹脂成形品でもある。
本発明の多価アルコール類を炭素数が8〜24である高級脂肪酸でエステル化をした化合物とホウ酸との反応物、又はその反応物の塩(K・Na・Ca等)である界面活性剤を0.05重量%〜10.0重量%含有する生分解性ポリエステル系樹脂は、透明性があり優れた帯電防止性能を発揮することができる。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明はグリセリン、ジグリセリン、ソルビトール、ショ糖等の多価アルコール類を炭素数が8〜24である高級脂肪酸でエステル化をした化合物とホウ酸との反応物、又はその反応物の塩(K・Na・Ca等)である界面活性剤を0.05重量%〜10.0重量%含有する帯電防止性等に優れた生分解性ポリエステル系樹脂組成物に関する。
以下、本発明に係わる界面活性剤について説明する。
本発明における多価アルコール類とエステル化をする高級脂肪酸の炭素数は8〜24であるが、炭素数がこのような範囲であれば良好な帯電防止性が得られ、又樹脂加工工程において界面活性剤の発煙による作業環境の悪化を招くことはない。更に高級脂肪酸は飽和脂肪酸もしくは不飽和脂肪酸でも良く、直鎖もしくは分岐鎖を有していても構わない。具体的には、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、カプリン酸、ノナン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ドコサン酸、ベヘン酸等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
本発明における多価アルコール類と高級脂肪酸とのエステル化合物において、多価アルコールに対する脂肪酸の反応モル比は特に限定しないが、好ましくは1.0〜2.0モルが良い。
本発明における多価アルコール類を高級脂肪酸でエステル化をした化合物に対するホウ酸の反応モル比は特に限定しないが、好ましくは0.1〜5.0モル、更に好ましくは0.5〜2.0モルが良い。
本発明における多価アルコール類は、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、アラビトール、ソルビトール、ペンタエリスリトール、ポリペンタエリスリトール、グルコース、ラクトース、単糖類、ショ糖及び/又はそれらのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイド付加体、或いはエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
本発明における多価アルコール類の脂肪酸エステルとホウ酸との反応物の塩は、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、又はアンモニア、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アミン塩が挙げられるが、好ましくはナトリウム塩、カリウム塩が良い。
本発明における界面活性剤の合成は公知の方法で得ることができる。例えばグリセリン1モルに対してステアリン酸1モルを塩基性触媒下にて230℃でエステル化させ、グリセリンモノステアレートを得た後、続いてその化合物1モルに対しホウ酸1モルを230℃で反応させることで目的物を得ることができる。
本発明における界面活性剤として、具体的にはグリセリンモノラウレートとホウ酸との反応物、グリセリンモノステアレートとホウ酸との反応物、グリセリンモノオレートとホウ酸との反応物、グリセリンジラウレートとホウ酸との反応物、グリセリンジステアレートとホウ酸との反応物、ジグリセリンモノラウレートとホウ酸との反応物、ジグリセリンモノステアレートとホウ酸との反応物、ジグリセリンモノオレートとホウ酸との反応物、ジグリセリンジラウレートとホウ酸との反応物、ジグリセリンジステアレートとホウ酸との反応物、ジグリセリントリラウレートとホウ酸との反応物、ポリグリセリンモノラウレートとホウ酸との反応物、ポリグリセリンジラウレートとホウ酸との反応物、ポリオキシエチレングリセリンモノラウレートとホウ酸との反応物、ポリオキシプロピレングリセリンモノラウレートとホウ酸との反応物、ソルビトールモノラウレートとホウ酸との反応物、ソルビトールモノステアレートとホウ酸との反応物、ソルビトールモノオレートとホウ酸との反応物、ポリオキシエチレンソルビトールモノラウレートとホウ酸との反応物、ポリオキシエチレンソルビトールモノステアレートとホウ酸との反応物、ペンタエリスリトールモノラウレートとホウ酸との反応物、ペンタエリスリトールモノステアレートとホウ酸との反応物、ペンタエリスリトールジラウレートとホウ酸との反応物、ショ糖モノラウレートとホウ酸との反応物、ショ糖モノステアレートとホウ酸との反応物、ショ糖モノオレートとホウ酸との反応物、ポリエチレングリコールモノラウレートとホウ酸との反応物、ポリプロピレングリコールモノラウレートとホウ酸との反応物、グリセリンモノラウレートとホウ酸との反応物のナトリウム塩、グリセリンモノオレートとホウ酸との反応物のナトリウム塩、グリセリンジステアレートとホウ酸との反応物のカリウム塩、ジグリセリンモノラウレートとホウ酸との反応物のナトリウム塩、ポリグリセリンモノステアレートとホウ酸との反応物のカルシウム塩、ソルビトールモノラウレートとホウ酸との反応物のナトリウム塩、ペンタエリスリトールモノステアレートとホウ酸との反応物のカルシウム塩等を例示することができるがこれに限定されるものではなく、これらを単独及び2種以上を併用させても良い。
生分解性ポリエステル系樹脂に対する本発明の界面活性剤の添加量は0.05重量%〜10.0重量%であるが、好ましくは0.1重量%〜5.0重量%であり、更に好ましくは0.5重量%〜2.0重量%である。本発明に係わる界面活性剤の含有量に比例して帯電防止性は向上するが、10.0%重量%以上を超えても帯電防止性に大きな向上はなく、むしろ過剰添加によるコスト高、及び樹脂の機械的物性に影響をもたらすことになる。
本発明の帯電防止剤は、生分解性ポリエステル系樹脂の水分による加水分解を防止する為に、予め乾燥させることが望ましい。好ましくは界面活性剤内の水分量が1.0重量%以下である。
以下、本発明の生分解性ポリエステル系樹脂について説明する。
本発明に用いられる生分解性ポリエステル系樹脂は、例えばポリ乳酸(L−乳酸又はD−乳酸、もしくはこれらの混合物を重合することにより得られるポリ乳酸、単量体単位がL−乳酸のみからなるポリ乳酸、同じくD−乳酸のみからなるポリ乳酸の混合物を含む)、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリブチレンサクシネートテレフタレート、ポリブチレンサクシネートカーボネート、ポリブチレンアジペートテレフタレート、ポリエチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネートアジペート、ポリカプロラクトン、ポリグリコール酸系樹脂等が挙げられる。これらの単量体単位は化学修飾されていてもよく、異種の単量体単位の共重合物であってもよい。また単量体単位としてグリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸等のヒドロキシカルボン酸、コハク酸、アジピン酸等の多価カルボン酸、酢酸セルロース、エチルセルロース等の多糖類、エチレングリコール、ジエチレングリコール等の多価アルコールのうち1種又は2種以上と上記樹脂の単量体単位との混合物との共重合体であってもよい。更に本発明の目的を阻害しない範囲で、例えばデンプン系、キトサン系、ポリビニルアルコール系などの樹脂や石油系樹脂を配合しても構わない。
本発明に用いる生分解性ポリエステル系樹脂の製造方法は、公知の方法が用いられる。ポリ乳酸系樹脂の場合、乳酸を直接脱水縮重合する方法、或いは乳酸の環状2量体であるラクチドを開環重合する方法等、公知の方法が用いられるが、これに限定されるものではない。
本発明に用いる生分解性ポリエステル系樹脂の分子量は、フィルム、シート、成型品等の成型加工条件において最適な分子量であれば、特に限定されるものではない。
本発明の目的を損なわない範囲で、必要により本発明以外の公知のアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤を単独或いは2種以上併用させても良い。
本発明の目的を損なわない範囲で可塑剤、酸化防止剤、滑剤、着色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、無機フィラー等の各種添加剤、改質剤、充填剤を付加成分として添加することができる。
生分解性ポリエステル系樹脂を加熱加工するにあたり、水分による加水分解を抑制する為にポリエステル系樹脂の十分な乾燥が必要である。従って予め使用する樹脂は窒素雰囲気下の80℃にて10時間の乾燥を行うことが好ましい。
本発明の界面活性剤の添加方法は、公知の方法で行われる。すなわち、高濃度のマスターバッチを別に作製し、これをフィルム及びシート等の成型品を得るまでの任意の工程で混合しても良いし、生分解性ポリエステル系樹脂パウダーとあらかじめ混合しても良い。
本発明における生分解性ポリエステル系樹脂は押し出し機及びTダイ、インフレーション等によりフィルム、シート等に成型可能である。押し出し時の温度は樹脂の溶融粘度を考慮すると180〜250℃が好ましい。
更に、本発明に係わる界面活性剤を配合させることにより、生分解性ポリエステル系樹脂組成物に防曇性、潤滑性、柔軟性、可塑性を付与することもできる。また、本界面活性剤の配合による生分解性ポリエステル系樹脂の分子量低下もわずかである。
次に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
<1>界面活性剤Aの合成
ガラス製オートクレーブにグリセリン1.0モル及びラウリン酸1.0モルを仕込み、Nガスを導入しつつ塩基性触媒下220〜250℃に昇温し5時間エステル化しグリセリンモノラウレートを合成した。続いて合成したグリセリンモノラウレート1.0モルに対して1.0モルのホウ酸を仕込み、130〜135℃まで徐々に加熱脱水し、その後230℃まで徐々に昇温し、目的のグリセリンモノラウレートとホウ酸との反応物を合成した。得られた界面活性剤Aを後記の実施例及び比較例の評価に供する。
<2>界面活性剤B〜Eの合成
界面活性剤Aと同様の合成方法で表1に示した処方で多価アルコールの脂肪酸エステルを合成し、続いて得られた合成物に対してホウ酸を反応させた。得られた界面活性剤B〜Eを後記の実施例の評価に供する。
<3>界面活性剤Fの合成
上記1.0モルの界面活性剤Aをメタノールに溶解し、NaOH(3.0モル)水溶液にて中和し、そのまま再結晶精製して界面活性剤Fを得た。得られた界面活性剤Fを後記の実施例の評価に供する。
<4>界面活性剤Gの合成
ガラス製オートクレーブにグリセリン1.0モル及びラウリン酸1.0モルを仕込み、Nガスを導入しつつ塩基性触媒下220〜250℃に昇温し5時間エステル化しグリセリンモノラウレートを合成した。得られた界面活性剤Gを後記の比較例の評価に供する。
Figure 0004685387
生分解性ポリエステル系樹脂100重量部に対して実施例1〜10の本発明の界面活性剤を表1に示した含有量で添加し、ラボプラストミルとローラミキサー((株)東洋精機製作所製)にて200℃で溶解混合した後、混合した樹脂をプレス機にて厚さ2mm、縦100mm、横100mmのシート状に成型した。このシートを温度23℃、相対湿度50%の恒温恒湿条件下に14日間放置した後、帯電防止性及び透明性を評価し、結果を表2に示す。
生分解性ポリエステル系樹脂は実施例1〜8ではポリ乳酸(レイシアH−100:三井化学(株)製)、実施例9及び10ではポリ乳酸/サクシネート系ポリエステル(ビオノーレ3001:昭和高分子(株)製)=70重量%/30重量%の配合樹脂を使用した。
比較例
実施例と同様に得られたシートの評価結果を比較例1〜4として表2に示す。
<評価方法>
シートの性能評価は、具体的に下記の方法によって実施した。
(1)帯電防止性
JIS−K−6911に準じ、成型シートの表面固有抵抗値((株)川口電気製作所製 超絶縁計 P−616)を測定した。数値が小さい程、帯電防止性が優れていることを示す。Log(表面固有抵抗値Ω/□)は13以下が目標である。
(2)透明性
HAZE測定装置(東京電色(株)製 HAZEMETER TC−HIIIDPK)にて成型シートのHAZE値を測定し、界面活性剤無添加シートとの差ΔHAZEで評価した。ΔHAZEが小さい程、界面活性剤無添加シートに近い透明性を示す。ΔHAZEは10以下が目標である。
Figure 0004685387
さらに実施例1〜10、比較例1〜4で作成したシートの潤滑性を、JIS
K7125−ISO8295に基づきトライボギア TYPE HEIDON−14DR(HEIDON社製)より評価した。結果を表3に示す。
Figure 0004685387
表2に示すように、実施例1〜10に示す本発明に係わる界面活性剤を添加した生分解性ポリエステル系樹脂組成物は、優れた帯電防止性能を発揮することができる。また、表3に示すように、シート等、生分解性ポリエステル系樹脂組成物の成形品の表面に潤滑性を付与することもできる。

Claims (4)

  1. 疎水基の炭素数が8から24であるホウ酸エステル系界面活性剤を0.05重量%〜10.0重量%含有する帯電防止性に優れたポリ乳酸系樹脂組成物であって、該ホウ酸エステル系界面活性剤が、多価アルコール類を炭素数が8〜24である高級脂肪酸でエステル化をした化合物とホウ酸との反応物、又はその反応物の塩である、ポリ乳酸系樹脂組成物(ただし、ポリアセタール樹脂を含まない)。
  2. 請求項1に記載の樹脂組成物からなるフィルム。
  3. 請求項1に記載の樹脂組成物からなるシート。
  4. 請求項1に記載の樹脂組成物からなる樹脂成型品。
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