JP4686784B2 - 慣性駆動型アクチュエータ - Google Patents
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Description
また、宇宙空間で作動する宇宙機用アクチュエータは、小型で、高性能で、しかも安価なものが求められている。
そのため、さらに小型軽量の2次元方向に精度よく移動できるマイクロアクチュエータの開発が望まれている。また、このようなマイクロアクチュエータを安価に製造する方法が望まれている。
本発明の他の目的は、マイクロマシニング技術を使用して、このようなアクチュエータの製造方法を提供することである。
第2の層の支持構造は、外枠と内枠のダブルジンバル構造であり、内枠は外枠内に支持バネにより支持された1次元方向に移動可能であり、可動マスは内枠内に支持バネにより支持されて他の1次元方向に移動可能であり、その結果、可動マスは2次元方向に移動することができる。
前記外枠と前記内枠を結合する外側支持バネと、前記内枠と前記可動マスを結合する内側支持バネと、前記可動マスと間隔をおいて前記可動マスの4方に配置された2対の駆動電極と、前記駆動電極と前記可動マスとの間に電圧を印加するための電源回路とを備え、
前記駆動電極と前記可動マスとの間に電圧を印加して、前記可動マスを静電引力により前記駆動電極に引き付け、そのとき発生する慣性力によりアクチュエータ全体を移動させることを特徴とする慣性駆動型アクチュエータである。
前記内枠と、前記外側支持バネと、前記内側支持バネとは、前記可動マスを移動可能に支持するため、第2の層に配置され、
前記可動マスは前記上層と前記下層の両方にわたって配置されることが好ましい。
前記内枠は前記外側支持バネにより前記外枠に対して1次元方向に移動可能なように支持され、前記可動マスは前記内側支持バネにより前記内枠に対して他の1次元方向に移動可能なように支持され、その結果前記可動マスは2次元方向に移動可能であることが好ましい。
前記可動マスを衝突させるためのストッパーを備えることが好ましい。前記ストッパーは前記第1の層にあることが好ましい。
前記外側支持バネと内側支持バネとは、それぞれ4本づつあることが好ましい。
外枠内に、内枠と可動マスとを設け、可動マスと内枠の移動方向をそれぞれ1方向に規制することにより、アクチュエータは2次元方向に移動可能であり、しかもきわめて高精度で移動することができる。
前記第1の層の駆動構造は、前記可動マスと間隔をおいて前記可動マスの4方に配置された2対の駆動電極を有し、
前記第2の層の支持構造は、外枠の内側の内枠と、前記外枠と前記内枠を結合する外側支持バネと、前記内枠と前記可動マスを結合する内側支持バネとを有し、
更に、前記駆動電極と前記可動マスとの間に電圧を印加する電源回路を備え、
前記駆動電極と前記可動マスとの間に電圧を印加して、前記可動マスを静電引力により前記駆動電極に引き付け、そのとき発生する慣性力によりアクチュエータ全体を移動させることを特徴とする慣性駆動型アクチュエータである。
前記第1の層に前記可動マスを衝突させるためのストッパーを備えることが好ましい。
(a)裏面にシリコン酸化膜を堆積してパターニングし、前記シリコン酸化膜の上にアルミニウム層を堆積してパターニングし、前記絶縁体上シリコン基板の表面にアルミニウム層を堆積してパターニングし、
(b)裏面から、前記アルミニウム層でマスクされた部分以外の部分をエッチングし、前記可動マスの下部と、前記支持バネを形成し、
(c)裏面の前記アルミニウム層を除去し、前記シリコン酸化膜を露出させ、再び裏面よりエッチングを行い、前記シリコン酸化膜でマスクされた部分以外をエッチングして、前記可動マスと、前記内枠と、前記外側と内側の支持バネが浮いた構造とし、
(d)表面よりエッチングを行い、前記アルミニウム層でマスクされた部分以外をエッチングして、前記駆動電極と、前記可動マスの上部を形成し、
(e)前記絶縁体上シリコン基板のシリコン酸化膜を犠牲層エッチングにより除去し、前記可動マスと、前記内枠と、前記外側と内側の支持バネとを前記外枠から切り離す
ステップを備える製造方法である。
可動マスを静電引力により駆動電極に引き付け、可動マスをストッパーに衝突させて、可動マスの運動エネルギーをストッパーに伝え、アクチュエータ全体を可動マスの移動方向に移動させることができる。
又は、可動マスをストッパーに衝突させることなく、可動マスを静電引力により駆動電極に引き付け、そのときの可動マスの運動の反作用力により、アクチュエータ全体を可動マスの移動方向と反対方向に移動させることができる。
可動マスをストッパーに衝突させて、アクチュエータを斜め上方向にホッピングさせることもできる。
また、製造方法が簡単なので、このようなアクチュエータを安価に製造することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態による慣性駆動型マイクロアクチュエータの斜視図であり、第2の層(下層)の一部を切り欠き、第1の層(上層)の一部を取り外した状態を示す。図2の(a)は第1の層の平面図、(b)は第1の層を取り外した状態での第2の層の平面図である。説明の便宜上、図2の横方向をx方向、縦方向をy方向とする。図3は、図2の3−3線に沿った断面図である。本実施の形態では、第1の層を上層、第2の層を下層として説明するが、第1の層を下層、第2の層を上層とすることもできる。
外枠11上の駆動電極16,17がない部分には、グラウンド18がある。グラウンド18は、電気的に接地され、可動マス15と同じ電位になっている。
内枠12のy方向の2つの辺の中央部12aは、それぞれx軸に平行な2つの外側支持バネ13により外枠11の内側に結合されている。4本の外側支持バネ13は、内枠12を外枠11に対してy方向のみに移動できるように拘束している。力のかからない状態では、内枠12は左右の外枠11の中央部に位置する。
可動マス15のx方向の2つの辺の中央部15aは、それぞれy軸に平行な2つの内側支持バネ14により内枠12に結合されている。4本の内側支持バネ14は、可動マス15を内枠12に対してx方向のみに移動できるように拘束している。力のかからない状態では、可動マス15は左右の内枠12の中央部に位置する。
この(a)〜(c)のサイクルを繰り返すことにより、アクチュエータ10全体が、可動マス15を加速する方向に床の上を進むことができる。
この(a)〜(c)のサイクルを繰り返すことにより、アクチュエータ10全体が、反作用力により可動マス15を加速する方向と反対方向に、床の上を進むことができる。
また、電源供給ラインにより、アクチュエータの移動は制限を受けるが、無線給電にすれば、アクチュエータの移動の制限は、小さくなる。
惑星上等の微小重力下では、ホッピングによる移動が効率的である。
以下の説明で、2つの面を区別するため、表面、裏面と呼ぶが、2つの面は相互に交換可能である。
SOI基板の裏面にシリコン酸化膜24を堆積し、フォトリソグラフィー技術を使用して、可動部分を浮いた状態にするため、所望の形状にパターニングする。このシリコン酸化膜24の上にアルミニウム層25を堆積し、フォトリソグラフィー技術を使用して、アクチュエータ10の下層(第2層)の構造を形成するため、所望の形状にパターニングする。SOI基板の表面にアルミニウム層26を堆積し、フォトリソグラフィー技術を使用して、アクチュエータ10の上層(第1層)の構造を形成するため、所望の形状にパターニングする。
(d)表面より深堀りRIEを行い、アルミニウム層26でマスクされた部分以外をエッチングし、駆動電極16,17と、可動マス15の上部を形成する。駆動電極16,17は、駆動構造を構成する。第2の実施形態のように、ストッパー20がある場合は、これも形成する。
(e)SOI基板のシリコン酸化膜21を犠牲層エッチングにより除去し、可動マス15、内枠12、外側と内側の支持バネ13,14の可動部分を外枠11の支持部から切り離す。これにより、可動部分は移動が可能となる。
また、衛星用、宇宙機用の姿勢制御装置、位置制御装置に使用することができる。
11 外枠
12 内枠
13 外側支持バネ
14 内側支持バネ
15 可動マス
16 駆動電極
17 駆動電極
18 グラウンド
19 電源回路
20 ストッパー
21 シリコン酸化層
22 シリコン層
23 シリコン層
24 シリコン酸化膜
25 アルミニウム層
26 アルミニウム層
Claims (7)
- 外枠と、
前記外枠の内側の内枠と、
前記内枠の内側の可動マスと、
前記外枠と前記内枠を結合する4本の外側支持バネと、
前記内枠と前記可動マスを結合する4本の内側支持バネと、
前記可動マスと間隔をおいて前記可動マスの4方に配置された2対の駆動電極と、
前記駆動電極と前記可動マスとの間に電圧を印加するための電源回路とを備え、
アクチュエータの下面に平行な平面において、前記内枠の一方向に対向する2つの辺の中央部は、それぞれ前記一方向と直角な方向に延びる2つの前記外側支持バネにより前記外枠の内側に結合され、
前記可動マスの前記一方向と直角な方向に対向する2つの辺の中央部は、それぞれ前記一方向に延びる平行な2つの前記内側支持バネにより前記内枠に結合され、
前記駆動電極と前記可動マスとの間に電圧を印加して、前記可動マスを静電引力により前記駆動電極に引き付け、そのとき発生する慣性力によりアクチュエータ全体を移動させることを特徴とする慣性駆動型アクチュエータ。 - 前記駆動電極は、静電引力により前記可動マスを駆動するため、第1の層に配置され、 前記内枠と、前記外側支持バネと、前記内側支持バネとは、前記可動マスを移動可能に支持するため、第2の層に配置され、
前記可動マスは前記第1の層と前記第2の層の両方にわたって配置される請求項1に記載の慣性駆動型アクチュエータ。 - 前記可動マスを衝突させるためのストッパーを備える請求項1に記載の慣性駆動型アクチュエータ。
- 外枠内に配置された可動マスを駆動するための駆動構造を含む第1の層と、前記可動マスを2次元方向に移動可能に支持するための支持構造を含む第2の層の2層を備え、
前記第1の層の駆動構造は、前記可動マスと間隔をおいて前記可動マスの4方に配置された2対の駆動電極を有し、
前記第2の層の支持構造は、外枠の内側の内枠と、前記外枠と前記内枠を結合する外側支持バネと、前記内枠と前記可動マスを結合する内側支持バネとを有し、
更に、前記駆動電極と前記可動マスとの間に電圧を印加する電源回路を備え、
前記駆動電極と前記可動マスとの間に電圧を印加して、前記可動マスを静電引力により前記駆動電極に引き付け、そのとき発生する慣性力によりアクチュエータ全体を移動させることを特徴とする慣性駆動型アクチュエータ。 - 前記第1の層に前記可動マスを衝突させるためのストッパーを備える請求項4に記載の慣性駆動型アクチュエータ。
- シリコン酸化膜を介して2枚のシリコン基板を接合した絶縁体上シリコン基板から、外枠と、内枠と、可動マスと、外側支持バネと、内側支持バネと、2対の駆動電極とを備える慣性駆動型アクチュエータを一体に形成する製造方法であって、
(a)裏面にシリコン酸化膜を堆積してパターニングし、前記シリコン酸化膜の上にアルミニウム層を堆積してパターニングし、前記絶縁体上シリコン基板の表面にアルミニウム層を堆積してパターニングし、
(b)裏面から、前記アルミニウム層でマスクされた部分以外の部分をエッチングし、前記可動マスの下部と、前記支持バネを形成し、
(c)裏面の前記アルミニウム層を除去し、前記シリコン酸化膜を露出させ、再び裏面よりエッチングを行い、前記シリコン酸化膜でマスクされた部分以外をエッチングして、前記可動マスと、前記内枠と、前記外側と内側の支持バネが浮いた構造とし、
(d)表面よりエッチングを行い、前記アルミニウム層でマスクされた部分以外をエッチングして、前記駆動電極と、前記可動マスの上部を形成し、
(e)前記絶縁体上シリコン基板のシリコン酸化膜を犠牲層エッチングにより除去し、前記可動マスと、前記内枠と、前記外側と内側の支持バネとを前記外枠から切り離す、
ステップを備えることを特徴とする製造方法。 - 前記(b)、(c)、(d)のエッチング工程は、深堀りリアクティブイオンエッチングで行う請求項6に記載の製造方法。
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