本発明の半導体モジュールでは、前記半導体部品が、前記ベースフィルムと前記カバーフィルムによって形成される中空空間に実装される構成とするのがよい。ベースフィルム及びカバーフィルムによって形成される中空空間は気密な空間であり外気から遮断されているので、半導体部品の安定動作環境が保持されることになる。
また、前記導電層が前記ベースフィルムに形成される構成とするのがよい。これによって、半導体部品の接続用端子と導体層とを最短距離で電気的に接続し固定することができる。
また、前記受動部品が前記ベースフィルム上の電気絶縁層に内接して形成される構成とするのがよい。これによって、受動部品エリアにおいてカバーフィルムとべースフィルムによって挟まれる受動部品を形成することができる。
また、前記半導体部品エリアと前記受動部品エリアとの間が前記導体層によって接続される構成とするのがよい。これによって、半導体部品と受動部品とを電気的に接続することができ、高度な機能をもつ半導体モジュールを実現することができる。
また、前記ベースフィルム上に外部接続用端子が形成される接続端子エリアを有し、前記接続端子エリアの前記外部接続用端子が少なくとも一方の面に露出する構成とするのがよい。半導体モジュールを小型化することができ、BGA(Ball Grid Array)を用いて、外部の機能回路と最短距離で電気的に接続することができる。
また、前記ベースフィルム上に外部接続用端子が形成される第1及び第2の接続端子エリアを有し、前記一方の面に前記第1の接続端子エリアの前記外部接続用端子が露出され、他方の面に前記第2の接続端子エリアの前記外部接続用端子が露出する構成とするのがよい。これによって、半導体モジュールの最上面及び最下面の2面から外部の機能回路に電気的に接続することができ、多数のベアチップを高密度にベアチップエリアに実装しても配線に問題は生じない。また、このような構成による半導体モジュールでは、3次元実装による半導体装置の構築に用いることができ、半導体装置の小型化を図ることができる。
また、前記半導体部品エリアと前記接続端子エリアとの間が導体層によって接続されている構成とするのがよい。これによって、半導体部品エリアには基本的に半導体部品を高密度に実装して、多数の半導体部品と外部接続用端子とを電気的に接続することができ、外部接続用端子からの制御信号の入力によって半導体部品を制御することができ、制御信号に基づいて処理された結果を、外部接続用端子を介して外部の機能回路に出力することができ、高度な機能をもつ半導体モジュールを実現することができる。
また、前記半導体部品エリアを複数有する構成とするのがよい。これにより複雑な処理を行うことができる高度な半導体モジュールを実現することができる。
また、前記受動部品エリアを複数有する構成とするのがよい。これにより、同上の高度な半導体モジュールを実現することができる。
また、前記半導体部品を覆う金属キャップを有する構成とするのがよい。これによって一方向からの外力から半導体部品を保護して機械的強度をもたせ半導体モジュールの信頼性を向上させることができる。
また、前記半導体部品と前記金属キャップとが密着している構成とするのがよい。この密着により半導体部品の放熱性を向上させると共に半導体モジュールの機械的強度をもたせることができる。
また、前記金属キャップに密着する放熱用部材を有する構成とするのがよい。これによって、半導体部品の放熱性を更に向上させることができる。
また、前記ベースフィルムと前記導体層の間に金属板が配置され、前記半導体部品は、前記金属板と前記金属キャップとの間に配置される構成とするのがよい。上記の一方向とは反対の他方向からの外力から半導体部品を保護して機械的強度をもたせると共に、金属キャップと金属板により両方向からの外力から半導体部品を保護することによって、半導体モジュールの信頼性をより向上させることができる。
本発明の半導体モジュールの製造方法では、前記ベースフィルムと前記カバーフィルムによって、前記半導体部品を実装する中空空間が形成される構成とするのがよい。また、前記導電層を前記ベースフィルムに形成する工程を有する構成とするのがよい。また、前記受動部品が前記ベースフィルム上の電気絶縁層に内接して形成さている構成とするのがよい。また、前記ベースフィルム上に外部接続用端子が形成された接続端子エリアを形成する工程を有する構成とするのがよい。また、前記外部接続用端子を少なくとも一方の面に露出させる工程を有する構成とするのがよい。また、前記ベースフィルム上に外部接続用端子が形成された第1及び第2の接続端子エリアを形成する工程と、一方の面に前記第1の接続端子エリアの前記外部接続用端子を露出させる工程と、他方の面に前記第2の接続端子エリアの前記外部接続用端子を露出させる工程とを有する構成とすることが望ましい。
また、前記半導体部品エリアが複数形成される構成とするのがよい。また、前記半導体部品を金属キャップで覆う工程を有する構成とするのがよい。また、前記半導体部品と前記金属キャップとを密着させる構成とするのがよい。また、前記金属キャップに放熱用部材を密着せせる工程を有する構成とするのがよい。また、前記ベースフィルムと前記導体層の間に金属板を配置する工程と、前記金属板と前記金属キャップとの間に前記半導体部品を配置する工程とを有する構成とするのがよい。
以上によって、従来のフレキシブル基板の製造工程の中に、ベースフィルムと導体層の間に金属板を配置し、半導体部品を金属板と金属キャップとの間に配置し、半導体部品を金属キャップで覆い、半導体部品と金属キャップとを密着させ、金属キャップに放熱用部材を密着させて、ベースフィルムとカバーフィルムとの間に中空空間に半導体部品を実装して、受動部品をベースフィルムとカバーフィルムとの間に形成し、少なくとも一方の側の面に外部接続用端子を露出させる構成とするので、半導体部品を外力から保護し且つ気密性の保持を行い、放熱特性、信頼性を向上させることができ、小型化され、かつ、受動部品を組み合わせた半導体モジュールの製造方法を提供することができる。
ここで、以下の説明で使用する「フィルム」、「銅箔」、「接着剤層」について説明しておく。「フィルム」は、従来のフレキシブル配線基板(又は、シート)で多用されているベースフィルムやカバーフィルムと同様のものであり、電気絶縁性及び柔軟性をもち、屈曲可能なものである。例えば、ポリイミド樹脂、ガラスエポキシ樹脂、フッ素樹脂等からなるフィルム、熱可塑性樹脂からなるフィルムが使用される。「銅箔」、「接着剤層」もそれぞれ、従来のフレキシブル配線基板(又は、シート)で多用されている銅箔、接着剤層と同様のものである。
実施の形態
まず、本実施の形態による半導体モジュール(以下、積層モジュールという)の概要構成について説明する。
積層モジュールは、電気的絶縁性及び柔軟性のあるベースフィルム上に半導体部品が固定される半導体部品エリアと、ベースフィルム上に受動部品が形成される受動部品エリアと、ベースフィルム上に外部接続用端子が形成される接続端子エリアとを有しており、少なくとも半導体部品上が電気的絶縁性及び柔軟性のあるカバーフィルムによって覆われており、記ベースフィルムとカバーフィルムとの間に配置される導体層に半導体部品が電気的に接続されており、接続端子エリアの外部接続用端子を積層モジュールの少なくとも一方の面に露出させるように、隣接する2つエリアの間で折り畳まれ積層されている構造をもっている。
本実施の形態による積層モジュールは、ベアチップだけを実装したベアチップ実装エリア、受動部品を配線により形成した受動部品エリア、モジュールを実装するための端子を配置した接続端子エリアから構成され、各エリアは正方形又は長方形の形状をもっている。例えば、高周波回路を、上記の3エリアに分割してフレキシブルシートを用いて形成し、所望のエリア間に銅フレームを折り込むように配置して、3次元的に各エリアを積層して積層モジュールを構成する。
上記の3つのエリア(正方形又は長方形の形状をもつ)の配置による積層モジュールの展開形は、各エリア間を繋ぐ配線長を考慮して作製され、展開形の形状と、展開形の折り畳み方により、モジュールの厚さ及び実装面積を小さくし、放熱、信号のアイソレーションを改善することができる。積層モジュールはフレキシブルシートを用いて形成され、フレキシブルシートが折りやすいことを利用して、展開形の各エリアを折り畳み積層することによって、薄型の小型とすることができ、モジュールの実装面積を小さくすることができ、銅フレームが配置されるエリア位置で信号のアイソレーション、放熱性を改善することができる。
本実施の形態による積層モジュールでは、最小単位の半導体部品(例えば、ベアチップ)の単数又は複数個を導体層に接続し、薄いフレキシブルシートを構成するベースフィルムとカバーフィルムによって形成される中空空間に、半導体部品をパッケージ化することなく実装し、モジュールのより小型化をはかり、このモジュールが使用される周辺基板の形状や配置に合わせることができる。
積層モジュールの展開形の折り畳み実装構造を利用することによって設計の自由度を増し、信号特性、放熱性の保持、改善を考慮しても薄型化、小型化することができる。 積層モジュールの展開形において、各エリアの配置位置を変更することにより、インダクタ値を可変したり、インピーダンスマッチングを調整することができる。また、エリアの数を増やすことにより、積層モジュールに実装する部品数が増えた際にも対応できる。
また、所望のエリア間に折り込んだ銅フレームにより、積層モジュールに実装する部品の数、積層モジュールの実装面積や厚さ、受動部品の電気的LCR値の調整をおこなっても、放熱のためのヒートシンクを形成したり、各エリア間の電気的アイソレーション、受動部品間の信号のアイソレーションを改善させることができる。この銅フレームは熱伝導率が大きく、また電気的抵抗が小さいため高周波回路のQ値が高くできるため、高周波モジュールに向いている。
本実施の形態の積層モジュールでは、受動部品を、フレキシブルシートの配線パターンの一部に形成するので、受動部品の数が多くなってもモジュールをある程度に薄型化、小型化することができ、モジュールが実装され使用される基板の大きさに合わせて設計することができる。また、放熱が必要とされるエリアに銅フレームを付け、モジュールが実装される基板上の放熱できる部位まで、熱伝導率の高い銅フレームで熱を運び冷却することができ、信号ラインのクロストークやアイソレーションを必要とするエリアに接するように銅フレームを挟み、上記の展開形を折り畳んで積層することにより、特性を改善させることができる。
図1は、本発明の実施の形態における積層モジュール10Aの構成を説明する図であり、図1(A)は積層モジュール10Aの展開形を説明する斜視図であり、図1(B)は展開形10aの平面図、図1(C)は積層モジュール10Aの斜視図である。
図2は、本実施の形態における積層モジュール10Aの構成を説明する断面図であり、図2(A)は図1(C)に示すX−X部の断面図、図2(B)は図1(C)に示すY−Y部の断面図である。
なお、図1(A)、図1(B)において、カバーフィルムは図示していない。また、ベアチップ群13は、後述する図5に示すベアチップ13a〜13hをまとめて示している。
また、図2では、接続用端子42、半田ボール31、外部接続用端子43は多数必要であるが、図2では、図を単純にするために2個のみを示している(後述する、図6、図7、図10、図13についても同様である。)。
また、図2では、図を単純にするために、後述する図3、図6、図7に示すベースフィルム20、銅箔26の層、接着剤層24、カバーフィルム34を区別せず纏めてフィルム部19として示し、後述する図9に示す配線パターンの部分を纏めて点線で示した配線部45として示している(後述する図10、図13についても同様である。)。
図1(A)に示すように、積層モジュールの展開形10aは、ベアチップエリア12、受動部品エリア14a、14b、及び、接続端子エリア16から構成され、ベアチップ群13には放熱ヒートシンク18が密着して配置されている。
ベアチップエリア12には、ベアチップ群13の各ベアチップの接続用端子42の配置に対応して接続用端子42が形成されフリップチップ実装によって、ベアチップ群13と配線部45とが電気的に接続される。受動部品エリア14a、14bには受動部品が形成され、受動部品はベースフィルムとカバーフィルムとの間に形成される。接続端子エリア16には、インタポーザ基板又は外部の機能回路部に接続するための外部接続用端子43が形成されている。
図1(C)、図2に示す積層モジュール10Aは、図1(A)及び(B)に示す積層モジュールの展開形10aを、後述する図4に示す工程によって折り畳み、折り畳んだエリアを接着剤17によって他のエリアに接着固定した結果を示している。
この積層モジュール10Aでは、最上部に放熱ヒートシンク18が手前側に折り畳まれて接着剤17によって受動部品エリア14に接着固定されている。そして、最下部に接続端子エリア16が折り畳まれて接着剤17によってベアチップエリア12に接着固定されている。
この接続端子エリア16に形成された外部接続用端子43は外部に露出している。この外部接続用端子43は、例えば、インタポーザ基板に接続され、積層モジュール10Aをインタポーザ基板に実装することができる。或いは、外部接続用端子43を介して積層モジュール10Aを所望の機能を実行する機能回路に接続することができる。
なお、最上部に露出する放熱ヒートシンク18の他端は、積層モジュール10Aが実装され使用される機器における放熱可能な部位に配置され、放熱ヒートシンク18は、この放熱可能な部位まで熱を運び、積層モジュール10Aの内部に実装されたべアチップ群13、及び、受動部品エリア14bを冷却することができる。
図2に示すように、金属ベース(板)22が埋め込まれたフィルム部19の内部に配線部45が形成され、この配線部45に電気的に繋がる接続用端子42とベアチップ群13の接続用端子42とがフリップチップ実装によって、半田ボール(バンプ)31を介して電気的に接続され、ベアチップ群13が、積層モジュール10Aのベアチップエリア12に実装されている。
ベアチップ群13には、フィルム部19の内部で金属キャップ32が密着して装着され、更に、金属キャップ32には放熱ヒートシンク18が密着して装着されている。この結果、ベアチップ群13は、フィルム部19に覆われる気密な中空空間に実装されることになる。また、ベアチップ群13は、金属キャップ32と金属ベース22によって挟まれ、更に、フィルム部19を構成する後述するベースフィルム20とカバーフィルム34によって挟まれるので、外力から保護され信頼性を保持することができる。
また、ベアチップ群13と金属キャップ32と放熱ヒートシンク18を、接着剤を使用せずダイレクトにコンタクトさせて放熱経路を構成しているので、ベアチップ群13からの放熱による特性変動を改善することができ、更に、金属ベース22、金属キャップ32、放熱ヒートシンク18をそれぞれ、図示しない配線によって、配線部45に形成されている共通グランド線に接続することによって、信号ラインのアイソレーションを向上させ、信号ラインの特性を改善することができる。
このように、最小部品であるベアチップの複数個を集約させて実装することによって実装面積を低減させることができ、しかも、アイソレーション特性及び信頼性を向上させることができる積層モジュール10Aを実現することができる。
以下、本実施の形態における積層モジュールの製造方法について詳細に説明する。
まず、積層モジュールの製造方法の概要について説明する。
積層モジュールの製造方法は、電気的絶縁性及び柔軟性のあるベースフィルムに形成された導体層に、半導体部品を電気的に接続するための接続用端子が形成された半導体部品エリア、電気的絶縁性及び柔軟性のあるカバーフィルムとベースフィルムとの間に受動部品が形成された受動部品エリア、及び、外部の機能回路に接続するための外部接続用端子が形成された接続端子エリアをそれぞれ作成する工程と、半導体部品の接続用端子と導体層とを電気的に接続する工程と、上記のカバーフィルムによって少なくとも半導体部品を覆う工程と、少なくとも一方の面に接続端子エリアの外部接続用端子を露出させるように、隣接するエリアの間で折り畳みを行って積層する工程とを有している。
図3は、本実施の形態における積層モジュール10Aの製造工程を説明する斜視である。
図4は、図3に続く製造工程を説明する図であり、折り畳み手順例を説明する斜視図である。
なお、図3の(4)〜(9)では、ベースフィルム20、銅箔、パターン、カバーフィルム34の厚さを、図3の(9)では放熱ヒートシンク18の厚さを無視して示している。また、図4では、カバーフィルムは図示していない。また、図4の(10)〜(14)では、ベースフィルムの厚さを、図4の(11)〜(14)では放熱ヒートシンク18の厚さを無視して示している。
以下、図3によって、積層モジュールの展開形の製造の各工程について説明する。
(1)所望の厚さと大きさをもつベースフィルム20と金属ベース22を用意する。
(2)ベースフィルム20に凹部を形成して、凹部に金属ベース22を埋め込む。なお、金属ベース22を収納可能な開口部をもつフィルムと開口部のないフィルムを貼り合わせて、凹部21をもつベースフィルム20を作製してもよい。
(3)ベースフィルム20及び露出する金属ベース22の上面に接着剤層24を形成する。
(4)銅箔を貼付けて、導体パターンを形成する。
この銅箔に周知のエッチング技術を用いて、ベアチップエリア12、受動部品エリア14a、14b、接続端子エリア16の各エリアにおける、部品(素子)、端子部、エリア内配線等の所望の導体パターンを形成する。
ベアチップエリア12には、ベアチップ群13の接続用端子42が電気的に接続される接続用端子42が形成され、受動部品エリア14a、14bには、後述するインダクタ、キャパシタ、電気抵抗等の受動部品(素子)が形成され、接続端子エリア16には、外部接続用端子43が形成される。
なお、ベアチップエリア12における導体パターンについては、図6、図7で後述する。また、各エリアにおける導体パターンについては、図9、図10で後述する。
ベアチップエリア12と受動部品エリア14a、14bを繋ぐ配線パターン、ベアチップエリア12と接続端子エリア16を繋ぐ配線パターンも形成される。なお、各エリアの導体パターンは、必要に応じて多層構造とすることもできる。
また、(3)において、銅箔付きのフィルムを、ベースフィルム20及び露出する金属ベース22上に接着して、この銅箔に導体パターンを形成してもよい。
(5)ベアチップ群13をフリップチップ実装によってベアチップエリア12に電気的に接続する。ベアチップ群13の実装例については、図5で詳述する。
(6)ベアチップ群13に金属キャップ32を装着する。
(7)ベースフィルムを切断して、積層モジュールの展開形10aの基本部分を製作する。
(8)金属キャップ32に放熱ヒートシンク18を装着する。
(9)放熱ヒートシンク18が結合されたベアチップエリア12、受動部品エリア14a、14b、接続端子エリア16に、カバーフィルム34を密着させ、各エリアを覆う。
以上のようにして、積層モジュールの展開形10が完成する。この積層モジュールの展開形10は、ほぼフラットであり輸送に好適な形状をもっており、展開形の形で積層モジュールをユーザに提供することもできる。この場合、ユーザは、図4に示す折り畳みの順序にとらわれずに、所望の目的に応じて自由な順序で展開形を折り畳み積層モジュールを製作することができる。
積層モジュールの展開形10aは、図4で説明するように隣接するエリアは折り畳まれ、図2に示すように絶縁性接着剤17によって接合されるので、ベアチップ群13が確実に気密な中空空間に収納されるようにするため、少なくともベアチップエリア12がカバーフィルム34によって覆われる構成としてもよい。
なお、金属キャップ32、ヒートシンク18の装着については、図7で詳述し、ベアチップ群13、金属キャップ32、放熱ヒートシンク18の3者の相互の関係については図8で詳述する。
次に、図3の(9)に続いて行われる、積層モジュールの展開形10aを折り畳む工程について説明する。図4において、(*1)〜(*4)は折り畳みの順序を示し、矢印付きの曲線は折り畳みの方法を示している。以下、折り畳みの各工程について説明する。
(10)折り畳みの順序(*1)〜(*4)を示している。
(11)受動部品エリア14aの上面(カバーフィルム面)又は/及びベアチップエリア12(このエリアには放熱ヒートシンク18が結合されている。)の上面に接着剤17が塗布され、受動部品エリア14aがべアチップエリア12の上面に折り畳まれ(順序(*1))、受動部品エリア14aの上面とベアチップエリア12の上面とが接合された状態を示している。
(12)受動部品エリア14bの上面(カバーフィルム面)又は/及び受動部品エリア14aの下面(ベースカバーフィルム面)に接着剤17が塗布され、受動部品エリア14bが受動部品エリア14aの下面に折り畳まれ(順序(*2))、受動部品エリア14bの上面と受動部品エリア14aの下面とが接合された状態を示している。
(13)接続端子エリア16の下面(ベースカバーフィルム面)又は/及びベアチップエリア12の下面(ベースカバーフィルム面)に接着剤17が塗布され、接続端子エリア16がベアチップエリア12の下面に折り畳まれ(順序(*3))、接続端子エリア16の下面とベアチップエリア12の下面とが接合された状態を示している。
(14)放熱ヒートシンク18の一方の面又は/及び受動部品エリア14bの下面(ベースカバーフィルム面)に接着剤17が塗布され、放熱ヒートシンク18の一方の面が受動部品エリア14bの下面に折り畳まれ(順序(*4))、放熱ヒートシンク18の一方の面と受動部品エリア14bの下面とが接合された状態を示している。
以上のようにして、図1(C)に示す積層モジュール10Aが完成する。柔軟性をもつベースフィルム及びベースフィルムによるフレキシブルシートによって、積層モジュールの展開形は形成されているので、展開形の折り畳みは容易に行うことができる。
なお、図4に示す折り畳み順序において、(*1)と(*3)を入れ替えて、先に(*3)を行い次に(*1)を行ってもよい。また、折り畳み順序(*1)と(*2)とを入れ替えてもよい。更に、(*4)を省略して放熱ヒートシンク18を折り畳まない構造の積層モジュールとしてもよい。
図5は、本実施の形態における積層モジュール10Aのベアチップエリア12におけるベアチップ13a〜13h(ベアチップ群13)の配置例を説明する図であり、図5(A)は斜視図、図5(B)は平面図である。図5では、ほぼ同じ大きさのベアチップ13a〜13g、これらより小さなベアチップ13hを示している。
図15に示す従来技術による携帯電話用RFモジュールの例を、本実施の形態における積層モジュール10Aによって実現するには、例えば、図5に示す例において、ベチップ13gを搭載しない構成として、次のようにして行うことができる。各ベアチップは可能な限り近接させ密集させて実装する。この時、信号干渉を生じなく信号のアイソレーション特性が保持されるように、各ベアチップ間の距離が調整される。
図15に示す携帯電話用RFモジュールにおけるDPX1、DPX2、DPX3の各DPXを、送信用のフィルタが形成された送信チップ、受信用のフィルタが形成された受信チップ、及び、インピーダンス整合や位相シフタなどを構成するインダクタやキャパシタを含む受動部品が形成される受動部品回路部の3つで構成する。
DPX1を構成するために、送信チップをベアチップ13a、受信チップをベアチップ13dとしてベアチップエリア12に搭載し、受動部品回路部を受動部品エリア14aに形成する。DPX2を構成するために、送信チップをベアチップ13b、受信チップをベアチップ13eとしてベアチップエリア12に搭載し、受動部品回路部を受動部品エリア14aに形成する。DPX3を構成するために、送信チップをベアチップ13c、受信チップをベアチップ13fとしてベアチップエリア12に搭載し、受動部品回路部を受動部品エリア14aに形成する。各DPXの制御を行うIC−Chipをベアチップ13hとしてベアチップエリア12に搭載する。
なお、DPX1、DPX2、DPX3の受動部品回路部は、受動部品エリア14a、14bに分けて形成してもよし、図1に示す構成の展開形の接続端子エリア16に対向する位置に受動部品エリア14cを更に追加して、それぞれ異なる受動部品エリア14a、14b、14cに形成することもできる。
図5に示す例では、送信チップ(ベアチップ13a、13b、13c)は相互に隣接させ、受信チップ(ベアチップ13d、13e、13f)は相互に隣接させて実装するが、送信信号と受信信号の分離を確実に行うために、送信チップ(ベアチップ13a、13b、13c)と受信チップ(ベアチップ13d、13e、13f)との距離を離して実装している。
図6は、本実施の形態における積層モジュール10Aのベアチップエリア12を中心とした製造工程を説明する図であり、図1(A)に示すZ−Z部の断面図であり、図7は、図6に続く製造工程を説明する断面図である。
以下、図6及び図7を参照しながら製造の各工程を説明する。
(1)所望のサイズのベースフィルム20を用意する。
(2)ベースフィルム20に金属ベース22を収納可能な凹部21を機械加工又は気相エッチング等の手法を用いて形成する。なお、金属ベース22を収納可能な開口部をもつフィルムと開口部のないフィルムを貼り合わせて、凹部21をもつベースフィルム20を作製することもできる。金属ベース22の大きさは実装する単数又は複数のベアチップをカバーするに十分な大きさとする。
(3)凹部21に金属ベース22を埋め込み、ベースフィルム20及び露出する金属ベース22上に接着剤を塗布して接着剤層24を形成する。接着剤の塗布の代わりに接着剤シートを貼付して接着剤層24を形成することもできる。また、ベースフィルム20に金属ベース22を装着し、ベースフィルム20をその軟化点の近傍の温度まで加温した状態で、金属ベース22をベースフィルム20に加圧圧入させた後、室温に戻すようにして、金属ベース22とベースフィルム20とを一体化させてもよい。
(4)(3)で形成された接着剤層24の上に銅箔26を貼り付ける。この銅箔26の層に、単数又は複数のベアチップを接続する接続用端子、ベアチップエリア12に形成されるこれらの接続用端子と接続端子エリア16の外部接続用端子43とを繋ぐ配線パターン、及び、ベアチップエリア12に形成されるこれらの接続用端子と接続端子エリア16の外部接続用端子43とを繋ぐ配線パターンを形成する。なお、銅箔付きのフィルムを、ベースフィルム20及び露出する金属ベース22上に接着した後に、銅箔に、ベアチップを接続する接続用端子や配線パターンを形成することもできる。
なお、ベアチップを接続する接続用端子や配線パターンの形成と同時に又は並行して、後述する図9で説明する、接続端子エリア16の外部接続用端子43及びこれに繋がる配線パターン、及び、受動部品エリア14a、14bのインダクタ、キャパシタ、電気抵抗等の受動部品及びこれらに繋がる配線パターンを形成する。
(5)ベアチップを接続する接続用端子42を除く、銅箔26の層の領域を接着剤層24によって覆う。接着剤層24は絶縁性接着剤の塗布、接着フィルムの貼り付け、エポキシ樹脂のBステージフィルムの使用によって形成できる。
(6)露出する接続用端子42にベアチップ群13をフリップチップ実装する。単数のベアチップのフリップチップ実装の場合があってもよい。
(7)実装されたベアチップ群13が露出するように、(6)で形成された接着剤層24に中間フィルム28を装着する。なお、(6)に続いて、ベアチップ群13が実装される領域を露出するように、形成された接着剤層24に中間フィルム28を装着した後に、露出する接続用端子42にベアチップ群13をフリップチップ実装してもよい。
(8)実装されたベアチップ群13及び中間フィルム28に密着するように、金属キャップ32を装着する。金属キャップ32の大きさは、単数又は複数のベアチップをカバーするに十分な大きさとし、金属ベース22とほぼ同じ大きさかそれよりも小さくする。
(9)金属キャップ32に密着するように、放熱ヒートシンク(ヒートシンク銅フレーム)18を装着する。
(10)中間フィルム28、放熱ヒートシン18を覆うように接着剤層24を形成する。
(11)(10)で形成された接着層24にカバーフィルム34を装着する。なお、カバーフィルム34の装着に先立って、機械的強度増大させるために、ベアチップの上部に、金属キャップ32を覆うに十分な大きさをもつ基板をカバーとして装着した後に、この基板を接着剤層で覆い、この接着剤層及び(10)で形成された接着層24にカバーフィルム34を装着してもよい。
以上の工程によって、ベアチップ群13がベアチップエリア12に収納実装され、ベアチップエリア12が、受動部品エリア14a、14b、及び、接続端子エリア16に配線パターンによって電気的に接続された、積層モジュールの展開形10aが完成する。ベアチップ群13は、金属キャップ32と金属ベース22とによって挟まれ、更に、ベースフィルム20とカバーフィルム34によって挟まれて形成される気密な中空空間に実装されることになる。
なお、(6)から(11)を乾燥した希ガス又は中性ガスの雰囲気で行うことによって、中空空間は乾燥した希ガス又は中性ガスが残留するので、ベアチップ群13は乾燥ガス雰囲気に封止され、結露を生じることはない。中空空間の気密性を良好にするためには、ベースフィルム20、中間フィルム28、カバーフィルム34として、ガス透過率が小さいポリイミドフィルムを使用するのが好ましい。
また、カバーフィルム34に接着固定される金属キャップ32の大きさを、ベースフィルム20に埋め込まれこれと一体化された金属ベース22とほぼ同じ大きさかそれよりも小さくするので、金属キャップ32の側からの外力は金属ベース22によって受け止められ、金属ベース22の側からの外力は直接にベアチップ群13に加わることがないので、ベアチップ群13は外力から保護される。
また、ベースフィルム20、中間フィルム28、カバーフィルム34として、熱可塑性フィルムを使用しそのヒートシール性を利用して、接着剤層24を設けずに各層間、例えば、ベースフィルム20と銅箔26との間、銅箔26と中間フィルム28との間、中間フィルム28とカバーフィルム34との間を貼り合わせることもできる。この場合、積層モジュールの展開形10aの最大厚さをより薄型にすることができる。
図8は、本実施の形態における積層モジュール10A(積層モジュールの展開形10a)のベアチップ群13の近傍の金属キャップ32及び放熱ヒートシンク18の配置を説明する図であり、放熱ヒートシンク18を内部より見た斜視図である。
図8に示すように、ベアチップ群13は金属キャップ32の内部に収納され、銅箔26の層に接続される接続用端子42が形成された側、即ち、ベアチップ群13の実装面の側で、ベアチップ群13の一部分が金属キャップ32の外側に出ている。そして、放熱ヒートシンク18の一端に、金属キャップ32全体を収納できる収納部をもち、他端は、ベアチップ群13が実装されるベアチップエリア12から、積層モジュール10Aが実装され使用される機器における放熱可能な部位に配置され、放熱ヒートシンク18は、この放熱可能な部位まで熱を運び、積層モジュール10Aの内部を冷却することができる。
この結果、例えば、パワーICのパワーロスを低減するためにICの放熱が必要な場合は、ヒートシンク18によって放熱性を向上させることができる。
本実施の形態では、ベアチップ群13と金属キャップ32と放熱ヒートシンク18とを、接着剤を使用せずダイレクトにコンタクトさせて放熱経路を構成しているので、ベアチップ群13からの放熱による特性変動を改善することができ、更に、金属ベース22、金属キャップ32、放熱ヒートシンク18をそれぞれ、図示しない配線によって、銅箔26の層に形成されている共通グランド線に接続することによって、信号ラインのアイソレーションを向上させ、信号ラインの特性を改善することができる。
図8では、ベアチップ群13について示しているが、ベアチップが1個の場合でも同様な構成とすることは言うまでもない。
以下、積層モジュール10Aの大きさ、その各層の厚さの例、及び、積層モジュールの展開形10aの大きさ及び厚さの例について説明する。
金属ベース22の厚さは100μm、ベースフィルムの厚さは110μmである。ベースフィルム20を覆う接着層24の厚さは10μmである。銅箔26の層の厚さは5μm、銅箔26に形成される接着層24の厚さは10μmである。中間フィルム28の厚さは10μm、中間フィルム28及び放熱ヒートシンク18を覆う接着層24の厚さは10μmである。カバーフィルム34の厚さは10μmである。
金属ベース22の大きさは5mm×5mm、金属キャップ32の大きさは5.5mm×5.5mmである。金属キャップ32のベアチップ群13に重なる部分の厚さは100μmであり、金属キャップ32に重なる部分の放熱ヒートシンク18の厚さは100μmである。ベアチップ群13の面積を4mm×4mm、高さは200μmである。
以上の各値をとる場合、積層モジュールの展開形10aにおいて、ベアチップエリア12の厚さは約0.55mm、大きさは4mm×4mm、受動部品エリア14a、14bの厚さは200μm、大きさは5mm×5mm、接続端子エリア16の厚さは約0.17mm、大きさは5mm×5mmである。
従って、図1(A)に示す積層モジュールの展開形10aの、ベアチップエリア12、受動部品エリア14a、14b、及び、接続端子エリア16からなる部分のx方向での長さは5.5mm、y方向での長さは5.5mmとなる。なお、ベアチップエリア12とオーバーラップしない部分の放熱ヒートシンク18の厚さは100μmである。
また、積層モジュール10Aの高さは1.3mm、放熱ヒートシンク18を除く面積は約36mm2となる。
なお、本実施の形態において、より実装密度を大きくするために、図1、図6、図7に示すz方向で複数のベアチップを積層し電気的に接続して中空空間に実装してもよいことは言うまでもない
図9は、本実施の形態における積層モジュール10Aの受動部品エリア14a、14b、接続端子エリア16の各エリアにおける配線パターンの例の概略を説明する平面図である。
ベアチップエリア12、受動部品エリア14a、14b、接続端子エリア16の各エリアにおける配線パターン(受動部品エリア14a、14bでは、インダクタ70a〜70j、キャパシタ72、電気抵抗74、及び、これらの間を結ぶ線路を含む。)、及び、各エリアを電気的に接続する線路は、必要ならば、多層配線技術を用いて形成されるが、図9では、これらの配線パターンを同じ一つの面に投影して示している。
図9において、渦巻き型によって示すインダクタ70a〜70jは、2層の薄膜導体層、又は、3層以上の薄膜導体層によって形成される。電気抵抗74は、電気抵抗率の比較的大きな金属、合金を使用して形成され、キャパシタ72は薄膜導体層に誘電体を挟みこんだ構造をもっている。図9に示す配線パターン及び受動部品は、ベースフィルム20とカバーフィルム34との間に形成される。
図9では、図を単純にするために、受動部品エリア14a、14bの各エリアにおける受動素子の例とこれらの間を結ぶ配線の一部を図示し、接続端子エリア16における外部接続用端子43の配置例と配線の一部を図示している。
なお、図9では、図5に示すベアチップ群13の接続用端子42(図2を参照。)に対応して形成される端子でありベアチップエリア12における接続用端子42(図2を参照。)、ベアチップエリア12と受動部品エリア14aとの間の接続、ベアチップエリア12と受動部品エリア14bとの間の接続、ベアチップエリア12と接続端子エリア16との間の接続は図示していない。
図9に示す配線パターンは単なる例示であり、積層モジュール10Aの機能を達成するように、単層又は多層の導体層を使用して周知の技術によって配線パターン、インダクタ、キャパシタ、電気抵抗、及び、これらの間を結ぶ線路を作成すればよい。
図10は、本実施の形態における積層モジュール10Aの受動部品エリア14a、ベアチップエリア12の構成を説明する図であり、図10(A)は、図10(B)に示すT−T部の断面図であり、図10(B)は、図1(A)と同一の斜視図であり、断面部位を示している(但し、カバーフィルムは図示せず。)。
図10に示すベアチップエリア12の構成は、図7の(11)と同じである。図10に示す受動部品エリア14aに形成される、配線パターン及び受動部品は、図9に関する説明と同じように、ベースフィルム20とカバーフィルム34との間に形成される。
図10(A)では、銅箔26の層と電気抵抗74(導体)の間に挟まれる誘電体73によってキャパシタ72が形成されており、直列に結合されるキャパシタ72と電気抵抗74、及び、銅箔26の層に接続されるインダクタ70が模式的に示されている。
図11は、本実施の形態における積層モジュールの製造工程を説明する図であり、折り畳み手順の変形例を説明する図である。
なお、図11では、図4と同様に、カバーフィルムは図示していない。また、図11の(1)〜(6)では、ベースフィルムの厚さを、図11の(2)〜(6)では放熱ヒートシンク18の厚さを無視して示している。
以下では、図4に示す折り畳み順序と異なる順序によって積層モジュールを製作する。
図11において、(*1)〜(*5)は、図3の(9)に続いて行われる積層モジュールの展開形10aの折り畳みの順序を示し、矢印付きの曲線は折り畳みの方法を示している。以下、折り畳みの各工程について説明する。
(1)折り畳みの順序(*1)〜(*5)を示している。
(2)受動部品エリア14aの上面(カバーフィルム面)又は/及びベアチップエリア12(このエリアには放熱ヒートシンク18が結合されている。)の上面に接着剤17が塗布され、受動部品エリア14aがベアチップエリア12の上面に折り畳まれ(順序(*1))、受動部品エリア14aの上面とベアチップエリア12の上面とが接合された状態を示している。
(3)受動部品エリア14aの下面(ベースカバーフィルム面)又は/及び放熱ヒートシンク18の一方の面に接着剤17が塗布され、放熱ヒートシンク18が受動部品エリア14aの下面に折り畳まれ(順序(*2))、受動部品エリア14aの下面と放熱ヒートシンク18の一方の面とが接合され、更に、放熱ヒートシンク18が折り畳まれ(順序(*2))、その一方の面と他方の面とが接着剤17によって接合され、放熱ヒートシンク18の他方の面が露出した状態を示している。
(4)受動部品エリア14bの上面(カバーフィルム面)又は/及び放熱ヒートシンク18の他方の面に接着剤17が塗布され、受動部品エリア14bが放熱ヒートシンク18の他方の面に折り畳まれ、(順序(*3))受動部品エリア14bの上面と放熱ヒートシンク18の他方の面とが接合された状態を示している。
(5)接続端子エリア16の下面(ベースカバーフィルム面)又は/及びベアチップエリア12の下面(ベースカバーフィルム面)に接着剤17が塗布され、接続端子エリア16がベアチップエリア12の下面に折り畳まれ(順序(*4))、接続端子エリア16の下面とベアチップエリア12の下面とが接合された状態を示している
(6)放熱ヒートシンク18が他の部分と接合されていない部分を折り畳まれた(順序(*5))後の状態を示している。また、積層モジュール10Bから放熱ヒートシンク18のみを取り出した場合の、U-U部の断面を示している。
以上のようにして、積層モジュール10Bが完成する。柔軟性をもつベースフィルム及びベースフィルムによるフレキシブルシートによって、積層モジュールの展開形は形成されているので、展開形の折り畳みは容易に行うことができる。
なお、図11に示す折り畳み順序において、(*1)と(*4)を入れ替えて、先に(*4)を行い次に(*1)を行ってもよい。また、折り畳み順序(*1)と(*3)とを入れ替えてもよい。更に、(*5)を省略して放熱ヒートシンク18を折り畳まない構造の積層モジュールとしてもよい。
図12は図11に示す手順によって得られる積層モジュール10Bの斜視図である。
図13は、図12に示す積層モジュール10Bの構成を示す図であり、図13(A)は図12に示したV−V部の断面図、図13(B)は図12に示したW−W部の断面図である。
図1、図2に示す積層モジュール1Aと、図12、図13に示す積層モジュール10Bとの相違点は、放熱ヒートシンク18の配置にある。図11の(6)、図12、図13に示すように、積層モジュール10Bでは、放熱ヒートシンク18は受動部品エリア14a、14bの間にも配置され、受動部品エリア14a、14bからの放熱が可能な構成となっている。
また、図13(B)に示すように、図11に示す順序(*5)によって、放熱ヒートシンク18が、積層モジュール10Bの右側壁に近接するように折り曲げられ、積層モジュール10Bの全体からの放熱可能なようにしている。
なお、図11において、先に(*4)を行い次に(*1)を行って、(*2)の実行する際に、上記での説明に、図13(B)に示す積層モジュール10Bの左側壁に近接するように折り曲げて左側壁に接合しておく手順を加えることによって、最終的に積層モジュール10Bの右側壁、左側壁、及び、上面を、放熱ヒートシンク18よって覆うことができるので、積層モジュール10Bの全体から放熱が更に可能とすることもできる。
更に、積層モジュール10Bの実装を容易にするために、積層モジュール10Bの底面とほぼ同面となるように、放熱ヒートシンク18を折りまげている。
図12、図13に示す積層モジュール10Bにおいて、放熱ヒートシンク18を除く面積は積層モジュール10Aと同じであり、接着剤17の厚さを無視すると、高さは、積層モジュールAよりも放熱ヒートシンク18の厚さだけ増加するのみであり、実質的に積層モジュール10Aと同じサイズである。
図14は、本実施の形態における積層モジュールの展開形のその他の例を説明する平面図である。
なお、図14では、図1(B)と同様に、カバーフィルムは図示していない。
図14に示す展開形は、各エリアが1次元方向に配置される展開形10eを除く他の展開形では各エリアが全て2次元方向に配置されているので、より複雑な処理が実行可能な積層モジュールを製作することができ、各エリア間を繋ぐ配線長さを短くできるので、配線遅延を低減することができ、判ふぉ謡モジュールの高速動作を確保に寄与することができる。
また、展開形10c〜10e、10hでは、2つのベアチップエリア12a、12bを有しているので、より多数のベアチップを実装することができ、同様に、より複雑な処理が実行可能な積層モジュールを製作することができる。
展開形10e、10fでは、受動部品エリアが配置されておらず、受動部品を必要としない半導体モジュールも積層化することができる。
図14(A)に示す積層モジュールの展開形10a’は、図1に示す積層モジュールの展開形10aにおいて放熱ヒートシンク18を使用しない構成である。図14(B)に示す展開形10bは、展開形10a’に、更に、受動部品エリア14cを追加している。
図14(A)〜(E)において、放熱ヒートシンク18を配置する構成とするもできる、例えば、図14(B)に示す構成では、受動部品エリア14a、14b、14cの何れかをベアチップエリア12の裏面に折り畳んだ後に、ベアチップエリア12において、放熱ヒートシンク18をベアチップ群13に金属キャップ32を装着する。
図14(F)〜(H)において、受動部品エリア14、14a、14b、14c、ベアチップエリア12、12a、12bにおける放熱が無視できる場合には、放熱ヒートシンク18を配置しない構成とすることもできる。
図14(C)〜(F)、図14(H)に示すように、ベアチップエリア12a、12bが2個隣接して存在する場合、これらが電気的に接続されて協調的に機能するする構成をとしてもよいし、相互に独立して機能する構成であってもよい。
図14(H)において、ベアチップエリア12aを受動部品エリアとすることもできる。この場合、4つの受動部品エリアが配置されるので、これら4つの受動部品エリアにより多数の受動部品を配置してより複雑な構成の回路を構成することができる。
図14(D)、(E)のように、接続端子エリア16が2つ配置される場合には、最上面及び最下面のそれぞれに続端子エリア16の外部接続用端子43が露出するように、展開形を折り畳み積層モジュールを製作することによって、上下の2面から外部の機能回路に接続することができるので多数のベアチップを高密度に実装しても配線に問題は生じない。このような積層モジュールは、3次元実装による半導体装置の構築に用いることができ、半導体装置の小型化を図ることができる。
また、積層モジュールの展開形において、ベアチップエリア12a、12bの2個を有し、ベアチップエリア12a、12bの間に受動部品エリア14が配置される構成をとることもできる。この場合、ベアチップエリア12a、12bが電気的に接続されて協調的に機能するする構成をとる時は、ベアチップエリア12a、12bを結ぶ電気的な配線は、ベアチップエリア12a、12bの間に配置される受動部品エリア14に形成される。
また、積層モジュールの展開形において、ベアチップエリア12と接続端子エリア16がそれぞれ1個からなる構成、ベアチップエリア12と接続端子エリア16と受動部品エリア14がそれぞれ1個からなる構成も可能であることは言うまでもない。
本実施の形態では、ベアチップエリア12、受動部品エリア14、接続端子エリア16の各エリアの数を変更すること、展開形において各エリアを配置する位置及び放熱ヒートシンク18を配置する位置を変更することができるので、モジュールの設計の自由度を増大させることができる。従って、目的に合わせて効率よく積層モジュールを設計、製造することができる。
以上説明した本実施の形態によれば、機械的強度、放熱特性、アイソレーション特性を向上させ、半導体部品の実装の信頼性を高めることができる半導体モジュールが実現できる。特に、最小部品であるベアチップの複数個を同じ1つの中空空間に実装することによって、実装面積を低減し高密度実装を可能とすることができ、携帯電話、モバイル通信等の情報機器に使用される半導体モジュールの小型化を図ることができる。
また、本実施の形態では、積層モジュールの面積、高さに大きく影響し小型化に限界を与える単体の受動部品を、ベースフィルムに搭載するのではなく、特許文献2に記載の技術とは異なり、受動部品をベースフィルムとカバーフィルムとの間に、薄膜技術、多層配線技術、高密度配線技術等を用いて、薄型で小型の受動部品を形成して使用するので、面積及び高さ寸法に対する影響が少なく、小型の積層モジュールを実現することができる。受動部品の数を増大させる必要がある場合でも、展開形に新たに受動部品エリアを配置することにより対応することもできるので、積層モジュールの小型化を妨げる要因とはならない。
また、本実施の形態の構成によって、積層モジュールの展開形を折り畳む際に加わる外力から、及び、3次元的に積層された後の積層モジュールに加わる外力から、ベアチップや受動部品を保護することができるので、信頼性を確保することができる。
また、フレキシブルシートを構成するベースフィルムとカバーフィルムによって気密な中空空間を形成することができるので、この中空空間に、MEMS(Micro Electro Mechanical System)などのデバイスもダイレクトに実装することもでき、気密な中空空間で安定した動作が可能な、光MEMS、RF−MEMS、センサMEMS等が実装された半導体モジュールが実現可能となる。更に、ベースフィルム中に金属ベース22を配置すると共に、中空空間でのMEMSなどのデバイスの動作を妨害しないように、このデバイスに金属キャップ32を装着することによって、デバイスを外力から保護するので高い信頼性を保持することができる。
以上、本発明を実施の形態について説明したが、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、ベースフィルム上に半導体部品が固定された半導体部品エリアと、ベースフィルム上に受動部品が形成され半導体部品エリアに隣接した受動部品エリアとが形成され、少なくとも半導体部品上がカバーフィルムによって覆われ、半導体部品エリア及び受動部品エリアの一方が他方に対して、少なくとも部分的に重なり合うように折曲され、半導体部品が、ベースフィルムとカバーフィルムによって形成される気密な中空空間に実装されるようにするという、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、変形例として下記に説明する構成が可能である。
(1)放熱ヒートシンク18に代えて、金属キャップ32に直接銅リードを付けてヒートシンクとして機能させることもできる。
(2)ベアチップ群13の端子を半田バンプ31を介して銅箔26の層に形成される端子に接続したが、ベアチップ群13の端子と銅箔26の層に形成される端子とをワイヤーボンディングによって接続し、ボンデイングワイヤーのループ部が接触しないように、ベアチップン群13を金属キャップ32によって覆い、金属キャップ32を中間フィルム28に接着固定して、更に、金属キャップ32を接着剤層24及びカバーフィルムで覆い固定する構成をとることもできる。
(3)銅箔26の層を接着剤層24を介して複数層設けて、配線パターンを複数の銅箔26の層によって形成することもできる。また、中間フィルム28に銅箔層を設けて、これに配線パターンの一部を形成しスルーホールを介して銅箔26の層に接続する構成をとることもできる。
また、本実施の形態による積層モジュール及び積層モジュールの製造方法は、光電変換素子を含む光半導体素子チップを構成要素とする、光学関連の半導体装置で使用される、光電変換モジュールに適用することができる。
ここで、「光電変換素子」とは、物質の電気的性質や電子状態が変化すると発光することを利用して、電気信号を光信号に変換する素子(例えば、発光ダイオード(LED)、半導体レーザなど)、また、光と物質の相互作用により、物質の電気的性質や電子の状態が変化することを利用して、光のもつ情報を電気信号に変換する素子(例えば、光の入射により抵抗が変化する光伝導デバイス、光起電力を生じるフォトダイオード、フォトトランジスタ、光電池、光電放出を利用する光電管、光電増倍管など)を意味するものとする。
光半導体素子チップ(PDIC(PhotoDiode IC))は、受光素子であり光信号を電気信号に変換するPD(PhotoDiode)素子チップ、光電流の前置増幅処理を行う素子チップ、AD変換処理を行う素子チップ、暗電流相殺処理を行う素子チップ、電気信号を光信号に変換する発光素子チップ、発光素子の駆動等を行う素子チップ等である。これらの各素子チップは独立したチップとして使用することもでき、また、これらの素子チップの複数種類を適宜組み合わせて1チップ化された複合化チップとし、所望の機能を実行するためも使用することができる。
従って、ベアチップ群13として、上記の独立したチップ、又は、複合化チップ、あるいは、独立したチップと複合化チップとを用いて、これらのベアチップをベアチップエリア12に実装することができる。この場合、受光素子の受光面へ外部からの入射光が入射する必要、又は/及び、発光素子の発光面からの出射光が外部に出射する必要があるので、一方の最も外側にベアチップエリア12が配置され、他方の最も外側に接続端子エリア16が配置されるように、受動部品エリア14a、14b、接続端子エリア16、放熱ヒートシンク18を折り畳み積層して、積層モジュール10Aを製作する。
即ち、図1(A)に示す積層モジュールの展開形10aにおいて、例えば、まず先に、受動部品メリア14a、14bを、ベアチップ群13が実装される側の反対側の面の方向に折り畳み、次いで、同じ方向に設続端子エリア16を折り畳み積層して、放熱ヒートシンク18は折り畳まないで、積層モジュール10Aを得ることができる。
この積層モジュール10Aにおいて、更に、光の入射又は/及び出射を可能とするために、ベアチップ群13に装着する金属キャップ32に光の入射又は/及び出射を可能とする開口部を設け、金属キャップ32に装着される放熱ヒートシンク18のうちこの開口部に対向する部分、及び、ベアチップエリア12を覆うカバーフィルム34のうちこの開口部に対向する部分に、開口部を設ける構成とし、そして、紫外、可視、近赤外領域の波長をほぼ100%透過する石英ガラス板によってカバーフィルム34の開口部を塞ぎ、ベアチップ群13が実装される中空空間を気密に保持する構成とする。
または、金属キャップ32に代えて石英ガラス製のキャップをベアチップ群13に装着して、上記と同様に、放熱ヒートシンク18及びカバーフィルム34に開口部を設ける構成とし、カバーフィルム34の開口部を塞ぎ、ベアチップ群13が実装される中空空間を気密に保持する構成とする。なお、ここで使用されるベアチップ群13の蓄熱、放熱が問題とならない場合には、放熱ヒートシンク18を使用する必要がないので、カバーフィルム34に開口部を設け、この開口部を石英ガラスによって塞ぎベアチップ群13が実装される中空空間を気密に保持する構成とすればよい。
なお、半導体モジュールを構成する各層の材質及び厚さ、配線パターンの形状及び寸法等は、必要に応じて任意に変更可能であることは言うまでもない。本実施の形態で示した数値は例示であって、それらの数値に限定されるものではなく、目的に応じて適宜好ましい値に設定されるものであり、必要に応じて任意に変更可能である。