図1は、本発明の実施形態に係る携帯電子機器としての携帯電話機1の外観を示す斜視図である。
携帯電話機1は、いわゆるフリップ式の携帯電話機により構成されている。すなわち、携帯電話機1は、本体部3と、本体部3に対して折り畳み可能に連結されたフリップ5とを有している。
本体部3は、ケース7と、ケース7に保持された表示部9(ユーザインターフェース)及び操作部11(ユーザインターフェース)とを有している(なお、表示部9と操作部11との組み合わせをユーザインターフェースとして捉えることもできる。)。表示部9及び操作部11は、本体部3の正面3aを構成している。表示部9は本体部3の第1端部3c側に、操作部11は本体部3の第2端部3d側に配置されている。本体部3の正面3aには、通話用のスピーカ13(図3参照)の放音口15と、通話用のマイクロフォン17(図4参照)の収音口19とが開口している。放音口15は、表示部9よりも第1端部3c側に、収音口19は、操作部11よりも第2端部3d側に配置されている。本体部3の側面3eには、不図示の記憶媒体の挿入口20やコネクタの挿入口(不図示)が設けられている。
図2は、携帯電話機1の分解斜視図である。
携帯電話機1の本体部3は、本体部3の背面3b側(図2の紙面下方側)から、ケース7と、種々の電気回路等を有する内部アセンブリ21と、パッキン23と、所定の部材を固定するための枠部材25と、両面テープ27と、本体部3の正面3aを構成する正面部材グループ29とが積層されて構成されている。
ケース7は、リアケース31と、リアケース31の背面側に被せられる蓋体33とを有している。リアケース31及び蓋体33は、例えば樹脂により形成されている。リアケース31は、基部31aと、基部31aの周縁から正面3a側に突出する周壁部31bとを有している。周壁部31bは、例えば、第2端部3d側を除き、基部31aの周縁に沿って延びている。リアケース31において、基部31aに対向する面は開放されており、開放部31cが形成されている。すなわち、リアケース31は、開放部31cを形成する周壁部31bを有している。
リアケース31の基部31aには、不図示のバッテリーを挿入するための開口31dが形成されている。蓋体33は、開口31dを塞ぐようにリアケース31の背面に被せられ、爪部等によりリアケース31に対して固定される。なお、リアケース31の基部31a及び蓋体33により本体部3の背面3bが構成されている。
ケース7の平面形状(正面3a又は背面3bから見た形状)は適宜であるが、例えば長方形である。リアケース31の第1端部3c側(図2の紙面右側)には、報知用のスピーカ35が放音面を基部31a側にして取り付けられている。リアケース31の基部31aには、スピーカ35の放音口37(図6参照)が開口している。リアケース31の第2端部3d側(図2の紙面左側)には、電波を利用した無線通信用の内部アンテナ111(図10参照)等が取り付けられる凹部31eが形成されている。
図3は、内部アセンブリ21の一部を示す分解斜視図である。なお、図3は、携帯電話機1の本体部3の背面3b側から見た図である。
内部アセンブリ21は、本体部3の第1端部3c側に配置される基板アセンブリ41と、本体部3の第2端部3d側に配置されるFPC(フレキシブルプリント配線板。フレキシブル回路基板の一例)43と、基板アセンブリ41及びFPC43に対して積層的に配置されるフレーム(導電性部材の一例)44とを有している。
基板アセンブリ41は、例えば、第1回路基板45、シールド部材47、第2回路基板49が積層されて構成されている。第1回路基板45及び第2回路基板49は、例えば、樹脂をベースとしたプリント配線基板により構成されている。第1回路基板45及び第2回路基板49の実装面には、種々の電子部品が実装されており、基板アセンブリ41には、種々の電気回路が構成されている。また、第1回路基板45及び第2回路基板49の実装面には、基準電位ラインを構成する基準電位層41a(一部のみ図示する)が形成されている。なお、基板アセンブリ41は一枚の回路基板により構成されてもよい。
FPC43は、第1実装部43aと、第2実装部43bと、第1実装部43aと第2実装部43bとを電気的に接続する接続部43cとを有している。第1実装部43aには、例えば、マイクロフォン17、FPC43と第1回路基板45とを電気的に接続するコネクタ51、アンテナ111とFPC43とを接続する給電端子112が設けられている。コネクタ51には、FPC43の基準電位ラインと第1回路基板45の基準電位ラインとを接続する端子も含まれている。第2実装部43bに実装される部品については後述する。
フレーム44は、例えば、概略形状が板状に形成されている。フレーム44の本体部3の第1端部3c側(図3の紙面上方側)においては、リアケース31、基板アセンブリ41、フレーム44の順に積層される。フレーム44の第2端部3d側(図3の紙面下方側)においては、リアケース31、第1実装部43a、フレーム44、第2実装部43bの順に積層される。第1実装部43aはフレーム44の紙面表面側に配され、接続部43cに接続される第2実装部43bはフレーム44の紙面裏面側に取り回されて配される。なお、第1実装部43aとフレーム44とは、例えば、両面テープ81(図5参照)により固定される。なお、第1実装部43aとフレーム44とは、接着剤等やネジ等の他の固定部材によって固定されてもよい。第2実装部43bとフレーム44とは、例えば、両面テープや接着剤等の接着部材により固定される。
フレーム44は、表面又は全体に導電性を有している。例えば、フレーム44は、金属により構成されている。また、例えば、フレーム44は、樹脂部材に導電膜が形成されて構成されている。フレーム44は、基板アセンブリ41やFPC43の基準電位ラインを構成している基準電位層に電気的に接続されて基板アセンブリ41及びFPC43をシールドするシールドケースとして機能する。例えば、フレーム44は、基板アセンブリ41側の面に、基板アセンブリ41側に突出し、第1回路基板45のフレーム44側の実装面の基準電位層41aと同様の形状に延びるリブ44aを有している。そして、リブ44aが基準電位層41aに当接することにより、フレーム44は第1回路基板45の基準電位ラインに電気的に接続される。また、FPC43の基準電位ラインを構成している基準電位層と、フレーム44との当接については後に詳述する。
スピーカ13は、本体部3の第1端部3c側において、第1回路基板45とフレーム44とによって挟持される。スピーカ13は、放音面13cをフレーム44側に向けて配置される。フレーム44には、スピーカ13の放音面13cが対向する位置に、スピーカ13から出力された音を本体部3の正面3a側に導くための孔部44hが形成されている。
マイクロフォン17は、第1実装部43aのうち、本体部3の第2端部3d側へ突出する舌片に設けられている。マイクロフォン17は、舌片が折り曲げられることにより、フレーム44の第2端部3d側の縁部に設けられた切り欠き部44eに嵌合される。マイクロフォン17は、集音面17aを本体部3の正面3a側に向けて配置される。
図4は、内部アセンブリ21の一部を示す分解斜視図である。なお、図4は、携帯電話機1の本体部3の正面3a側から見た図である。
内部アセンブリ21は、図3を参照して説明した構成に加え、表示器53と、複数のスイッチ55とを有している。
表示器53は、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイにより構成されている。表示器53は、種々の情報を表示する表示面53aを有している。表示器53の外形は、例えば、矩形の板状に構成されている。フレーム44の本体部3の正面3a側の面には、表示器53が嵌合する凹部44fが形成されている。表示器53は、表示器53から延在するFPC59を介して基板アセンブリ41と電気的に接続される。
複数のスイッチ55は、FPC43の第2実装部43bにおいて、本体部3の正面3a側の面に設けられている。複数のスイッチ55は、ドームスイッチ等の押圧式のスイッチにより構成されている。スイッチ55が押圧されると、所定の信号が生成され、FPC43を介して基板アセンブリ41に出力される。
なお、第2実装部43bには、複数のスイッチ55の他、操作部11を照明するための複数のLED61、電流を調整するための複数の抵抗体63が、複数のスイッチ55間に設けられている。
図2に示す枠部材25は、導電性を有している。例えば、枠部材25は、一枚の板金から構成されている。枠部材25は、例えば、表示器53の表示面53aに対向する被覆部25aと、被覆部25aの周縁から本体部3の背面3b側に延びる第1固定部25b及び第2固定部25cとを有している。
被覆部25aには、開口25dが形成されており、被覆部25aは、枠状に形成されている。被覆部25aの周縁及び開口25dの形状は適宜に設定されてよいが、例えば矩形である。被覆部25aの周縁及び開口25dは、被覆部25aにより表示器53の周縁を覆うことが可能な大きさ及び形状に設定されている。
第1固定部25b及び第2固定部25cは、フレーム44の側面44sに当接してフレーム44を把持可能に構成されている。第1固定部25bには、フレーム44の側面44sから突出するネジボス44t(図4も参照)に係合可能な係合孔が形成されている。第3固定部25cには、フレーム44の側面44sから突出する係合部44u(図4も参照)に係合可能な係合孔が形成されている。
枠部材25が表示器53及びフレーム44に被せられ、第1固定部25b及び第2固定部25cがフレーム44のネジボス44t及び係合部44uに係合することにより、表示器53の凹部44fからの抜けが防止される。
パッキン23は、例えば、スポンジやゴム等の弾性部材により構成されている。パッキン23は、例えば、枠部材25の被覆部25aの表示器53側の面に、被覆部25aの全周に亘って当接可能な大きさ及び形状に形成されている。パッキン23は、枠部材25の被覆部25aと、表示器53及び/又はフレーム44との間に挟まれ、これらの部材に当接する。パッキン23は、例えば、接着剤や両面テープ等の接着部材により枠部材25に固定されている。
正面部材グループ29は、表示器53を保護するための透光板65と、所定の隙間や部材を隠す被覆部材67と、ユーザの操作を受け付けるための操作部材69とを有している。なお、これらの部材により本体部3の正面3aが構成されることを分かり易く説明するために、これらの部材を正面部材グループ29として概念化したが、これらの部材は、直接的に互いに固定されているわけではない。
透光板65は、リアケース31の開放部31cのうち第1端部3c側に嵌合する大きさ及び形状に形成されている。透光板65は、両面テープ27によって枠部材25に対して固定される。なお、両面テープ27は、例えば、枠部材25の全周に亘って透光板65を固定できる大きさ及び形状に設定されている。なお、透光板65は、両面テープに代えて、接着剤等の他の接着部材により枠部材25に固定されてもよい。
被覆部材67は、例えば、枠部材25及び後述する骨部材73上に両面テープや接着剤により固定されている。
操作部材69は、例えば、図2の紙面下方側から、複数のスイッチ55に被せられるキーシート75と、キーシート75をフレーム44側に押さえつけて固定する骨部材73と、骨部材73上に配置され、骨部材73に形成された不図示の孔部を介してキーシート75に接着されたキートップ71とを有している。骨部材73は、キーシート上に配置される部分の縁部からフレーム44側に突出する第3固定部(後述する連結部材77に隠れて不図示)と、第4固定部73cとを有している。第3固定部及び第4固定部73cは、枠部材25の第1固定部25b及び第2固定部25cと同様に、フレーム44のネジボス44t及び係合部44uに係合する。
フリップ5は、本体部3に設けられた連結部材77と、フリップ5に設けられた連結部5aとが連結されることにより、本体部3に対して折り畳み可能に連結される。なお、連結部材77及び連結部5aも本体部3の正面3aを構成している。
以上の構成を有する携帯電話機1の組み立て方法について説明する。
図4を参照して説明したように、表示器53は、フレーム44の凹部44fに挿入される。図2を参照して説明したように、枠部材25は、表示器53及びフレーム44に被せられ、第1固定部25b及び第3固定部25cにより、フレーム44に対して固定される。図2を参照して説明したように、枠部材25と透光板65とは両面テープ27により固定される。なお、枠部材25のフレーム44への固定と、枠部材25と透光板65との固定は、いずれを先に行ってもよい。
図3及び図4を参照して説明したように、スイッチ55が設けられたFPC43は、両面テープ等によりフレーム44に対して固定される。図2を参照して説明したように、操作部材69は、キーシート75、骨部材73、及び、キートップ71が積層されて構成される。そして、操作部材69は、フレーム44上のスイッチ55に被せられ、第3固定部及び第4固定部73cによりフレーム44に対して固定される。
上述のように、枠部材25及び骨部材73がフレーム44に取り付けられると、図1や図2に示されるように、これらの部材はリアケース31内に挿入される。この際、基板アセンブリ41は、フレーム44とリアケース31とにより挟持される。フレーム44は、側面44sがリアケース31の周壁部31bの内周に当接する。すなわち、フレーム44は、リアケース31内に嵌合する。枠部材25の第1固定部25b及び第2固定部25c、並びに、骨部材73の第3固定部及び第4固定部73cは、フレーム44の側面44sと周壁部31bの内側面との間に挿入された状態となる。
そして、図2に示すように、複数のネジ79がリアケース31の周壁部31bに挿通される。複数のネジ79は、第1固定部25b又は第3固定部にも挿通される。そして、複数のネジ79は、フレーム44の側面44sに設けられたネジボス44tに螺合される。第1固定部25b及び第3固定部は、ネジ79によりフレーム44と共締めされ、フレーム44に当接し、フレーム44を介して基板アセンブリ41のグランドラインと電気的に接続される。なお、ネジ79は、例えば、金属により構成されている。
本実施形態の携帯電話機1は、以上の概略構成に加え、FPC43の基準電位ラインと、フレーム44とを導通させるために、以下の構成を備えている。
図5は、フレーム44及び両面テープ81をFPC43の第1実装部43a側から見た斜視図である。
フレーム44と第1実装部43aとを固定する両面テープ81は、例えば、絶縁性の樹脂により形成されたシートの両面に粘着性の材料が配置されて形成されている。両面テープ81は、第1実装部43aと略同程度の広さを有している。両面テープ81の所定の領域には、開口81aが形成されている。従って、フレーム44と第1実装部43aとは、開口81aを介して当接可能となっている。
フレーム44の開口81aから露出する部分には、第1実装部43a側へ突出する突出部44pが形成されている。突出部44pは、例えば一体成形によりフレーム44と一体的に形成される。ただし、突出部44pは、半田がフレーム44に固着されて形成されるなど、フレーム44に取り付けられるものであってもよい。突出部44pの数及び配置は適宜であるが、本実施形態では、3つの突出部44pが一列に配列されている場合を例示している。突出部44pの高さは、例えば両面テープ81の厚さよりも大きい。ただし、両面テープ81の材質が柔軟性をもち、両面テープ81が押圧されることによって、突出部44pの高さより低くなることが可能であれば、両面テープ81の厚さよりも小さくしてもよい。また、面形状の2つの物体を接着できるものであれば、両面テープ81に限らない。
図6は、リアケース31(筐体)を筐体内部側から見た斜視図である。
リアケース31の内側面には、振動部品としてのバイブレータ83が配置されている。バイブレータ83は、例えば、携帯電話機1の着信、携帯電話機1の起動、ユーザの誤操作等の適宜な情報をユーザに報知するためのものである。
リアケース31の内側面には、バイブレータ83が嵌合する凹部31fが形成されている。携帯電話機1の組み立て時においては、バイブレータ83は凹部31fに嵌合される。そして、上述のように、FPC43等が装着されたフレーム44がリアケース31内に嵌合されて、フレーム44がリアケース31に固定されることにより、バイブレータ83は、フレーム44とリアケース31とに挟持される(図2参照)。ただし、フレーム44とバイブレータ83との間にはFPC43の第1実装部43aが介在しており、バイブレータ83は、第1実装部43aとリアケース31の内側面とにより挟まれることになる。
図7は、携帯電話機1が組み立てられたときのバイブレータ83の位置を説明する図である。図7(a)は、フレーム44とバイブレータ83を背面3b側から示す斜視図であり、図7(b)は、図7(a)の領域VIIbにおける拡大図である。なお、上述のように、実際には、フレーム44とバイブレータ83との間には、両面テープ81やFPC43の第1実装部43aが配置されるが、図7ではこれらを省略して図示している。
図7において、領域AR′は、FPC43の第1実装部43aの領域AR(図9(a)参照。所定の領域の一例)の位置を示している。第1実装部43aは、領域ARにおいて、基準電位ラインがフレーム44側に露出している。バイブレータ83は、領域AR(AR′)と重なるように配置されている。また、バイブレータ83及び領域ARの重なり部分は、開口81a及び突出部44pとも重なっている。
図8(a)は、リアケース31の背面側から見た平面図であり、図8(b)は、図8(a)のVIIIb−VIIIb線における断面図であり、図8(c)は、図8(b)の領域VIIIcにおける拡大図である。
上述したように、バイブレータ83は、第1実装部43aの領域ARに重なるように配置されている。一方、バイブレータ83は、後述するように、その外形が弾性部材89によって構成されている。従って、図8(c)に示すように、第1実装部43aの領域ARは、バイブレータ83が挟持されることによる、弾性部材89の弾性変形によって生じた復元力により、フレーム44側へ付勢され、両面テープ81の開口81aを介してフレーム44に当接する。これにより、第1実装部43aの基準電位ラインのうち領域ARにおいてフレーム44側に露出している部分がフレーム44に当接し、第1実装部43aの基準電位ラインとフレーム44とが電気的に接続される。ひいては、フレーム44を介して、基板アセンブリ41の基準電位ラインとFPC43の基準電位ラインとが電気的に接続される。
以下、FPC43の基準電位ラインを構成する基準電位層43eとフレーム44とが当接する様子を詳述する。
図9は、FPC43の基準電位ラインとフレーム44とが当接する様子を説明する図である。図9(a)は、図7(b)のIXa−IXa線矢視方向においてバイブレータ83等を見た分解図であり、図9(b)は、図9(a)のIXb−IXb線矢視方向の断面図であり、図9(c)は、図9(a)のIXc−IXc線矢視方向の断面図である。ただし、各図において、両面テープ81は省略されている。図9(a)及び図9(b)では、バイブレータ83は側面図となっている。図9(c)では、バイブレータ83に関して、弾性部材89のみを示す。また、各図は、概念図であり、突出部44pを大きく記載するなど、各種の構成要素の形状が適宜に誇張されたり、各種の構成要素が省略されて図示されている。
バイブレータ83は、図6、図7(b)及び図9に示すように、モータ85(図7(b)、図9(a)、図9(b))と、モータ85によって回転される分銅87と、モータ85を包み込む弾性部材89とを有している。
モータ85は、例えば、振動発生部としての本体部85a(図7(b)、図9(a)、図9(b))と、本体部85aから突出し、本体部85aに対して回転する出力軸85b(図7(b)、図9(a))と、本体部85aから突出する第1端子85c及び第2端子85d(図6、図9(a)、図9(b))とを有している。
本体部85aは、例えば、特に図示しないが、本体部85aの外形を構成するケースと、ケースに固定されたステータと、ステータに対して回転可能なロータとを有している。ステータ及びロータの一方は界磁であり、他方は電機子である。界磁及び電機子は、例えば一方が電磁石により、他方が永久磁石により構成されている。電磁石は、第1端子85c及び第2端子85dにより電力が供給される。出力軸85bは、ロータに対して固定されている。
第1端子85c及び第2端子85dは、弾性端子により構成されている。例えば、第1端子85c及び第2端子85dは、板バネにより形成されている。具体的には、第1端子85c及び第2端子85dは、本体部85aの、出力軸85b回りの側面から、出力軸85bに傾斜する方向に延びる板金により構成されている。そして、第1端子85c及び第2端子85dは、出力軸85bに直交する方向において、第1実装部43aに設けられた第1端子面43h(図9(a))及び第2端子面43j(図9(a)、図9(b))に当接し、これらの端子面から受ける力により弾性変形する。
分銅87は、モータ85の出力軸85bに対して偏心して固定されている。すなわち、分銅87の重心は、出力軸85bの軸線に対してずれている。従って、出力軸85bが回転すると、バイブレータ83は振動する。なお、分銅87は、出力軸85bと一体的に形成されていてもよい。分銅87は、例えば金属により形成されている。
弾性部材89は、弾性を有する材料、例えば、ゴムにより形成されている。弾性部材89は、例えば、外形が概ね直方体状に形成されている。また、弾性部材89の内部には、モータ85の本体部85aが嵌合する空洞89a(図9(c)参照)が形成されている。弾性部材89は、本体部85aを包み込む作業を容易にするために、空洞と外部とを連通する溝89b(図9(c)参照)が形成されている。
弾性部材89は、図9(c)に示すように、第1実装部43aに当接する第1当接部89cと、第1当接部89cの縁部からリアケース31の背面側の内側面へ延びる側面部89dと、第1当接部89cとモータ85の本体部85aを挟んで対向し、リアケース31に当接する第2当接部89eとを有している。第1当接部89cは、モータ85の本体部85aの第1実装部43a側の面を覆い、本体部85aと第1実装部43aとの間に挟まれている。側面部89dは、本体部85aの第1実装部43aに沿う方向に向く面を覆い、第1実装部43aとリアケース31の内側面との間に挟まれている。第2当接部89eは、本体部85aのリアケース31側の面を覆い、本体部85aとリアケース31の内側面との間に挟まれる。
図7(b)、図9(a)及び図9(c)に示すように、弾性部材89の第1当接部89c側には、第1端子85c及び第2端子85dを第1実装部43a側に露出させるための切り欠き部89fが形成されている。
第1実装部43aは、導電層43d(図9(b))と、基準電位層43e(図9(a)、図9(b)、図9(c))と、導電層43d及び基準電位層43eのフレーム44側を被覆する第1絶縁層43fと、導電層43d及び基準電位層43eのバイブレータ83側を被覆する第2絶縁層43gとを有している。基準電位層43eは、FPC43の基準電位ラインを構成している。
第1実装部43aにおいて、領域ARは、第1絶縁層43fの非配置位置となっており、基準電位層43eが露出している。すなわち、第1実装部43aの基準電位ラインの、領域ARにおいてフレーム44側に露出する部分が、基準電位層43eのうち第1絶縁層43fの非配置位置における部分により形成されている。
第1実装部43aにおいて、バイブレータ83の第1端子85c及び第2端子85dの当接位置は、第2絶縁層43gの非配置位置となっており、導電層43d及び基準電位層43eが露出している。すなわち、第1端子85cが当接する第1実装部43aの第1端子面43h(図9(b))は、導電層43dのうち、第2絶縁層43gの非配置位置における部分により形成され、第2端子85cが当接する第1実装部43aの第2端子面43j(図9(a)、図9(b)、図9(c))は、導電層43dのうち、第2絶縁層43gの非配置位置における部分により形成されている。
図7(b)及び図9(c)に示すように、フレーム44の突出部44pは、第1実装部43aのフレーム44への積層方向に見て、弾性部材89の第1当接部89cの縁部(側面部89d)に重なる位置に設けられている。従って、図7(b)に示すように、3つの突出部44pのうち、紙面下方の2つの突出部44pと重なる位置においては、第1当接部89cの縁部により第1実装部43aが付勢される。そして、図9(c)に示すように、第1実装部43aの基準電位層43eは、突出部44pに当接する。つまり、基準電位層43e、第1実装部43aは、側面部89dと、突出部44pに挟まれる構成となる。このような構成配置になることにより、弾性部材89の部分のうち、最も加圧方向に対して弾性をもつ側面部89dが基準電位層43eと突出部44pを押圧することになるので、より安定した電気的接続が基準電位層43eと突出部44pの間にとられることとなる。
また、図9(a)及び図9(b)に示すように、3つの突出部44pのうち、図9(a)の紙面右側の1つの突出部44pと重なる位置においては、モータ85の第2端子85dが配置されている。そして、第2端子85dは端子面43jに当接し、その弾性変形により生じた復元力により基準電位層43eをフレーム44側に付勢する。これにより第1実装部43aの基準電位層43eは、突出部44pに当接する。
第1当接部89cの厚さは、バイブレータ83の第1端子85c及び第2端子85dと、第1実装部43aの第1端子面43h及び第2端子面43jとの当接を妨げず、且つ、弾性部材89の復元力により第1実装部43aをフレーム44側へ付勢可能に設定されている。すなわち、切り欠き部89fにおけるクリアランスs(図9(a)、第1当接部89cの厚さ)が、第1端子85c及び第2端子85dの弾性変形前のモータ85の本体部85aからの高さよりも小さく、第1端子85c及び第2端子85dが本体部85a側へ最も弾性変形したときのモータ85の本体部85aからの高さよりも大きく設定されている。なお、第1端子85c及び第2端子85dが本体部85a側へ最も弾性変形する状態は、例えば、本実施形態のように第1端子85c及び第2端子85dが板バネによって構成されている場合には、第1端子85c及び第2端子85dの先端側が本体部85aに当接してしまう状態である。
図10は、携帯電話機1の信号処理系の構成を示すブロック図である。
携帯電話機1は、CPU101、メモリ103、通信処理部105、音響処理部107及び画像処理部109、モータドライバ113等を備えている。これら各部は例えば基板アセンブリ41に設けられたICにより構成されている。
CPU101及びメモリ103は、操作部11等の各種手段からの信号に基づいて所定の演算を行い、画像処理部109等の各種手段の制御を実行する制御部として機能する。例えば、携帯電話機1において着信があった場合には、モータドライバ113に制御信号を出力する。
通信処理部105は、高周波回路を含んで構成されている。通信処理部105は、電波を利用した遠距離無線通信を行うために、CPU101で処理された音響データ、画像データ等の各種データを変調して、アンテナ111を介して送信する。また、通信処理部105は、アンテナ111を介して受信した信号を復調してCPU101に出力する。
音響処理部107は、CPU101からの音響データを電気信号に変換して通話用のスピーカ13、着信等を報知するためのスピーカ35に出力する。スピーカ13及びスピーカ35は、音響処理部107からの電気信号を音響に変換して出力する。一方、マイクロフォン17は、入力された音響を電気信号に変換して音響処理部107に出力する。音響処理部107は、マイクロフォン17からの電気信号を音響データに変換してCPU101に出力する。
画像処理部109は、CPU101からの画像データを画像信号に変換して表示部9へ出力する。また、所定のカメラモジュール115から出力される撮像信号(画像データ)を所定のフォーマットの画像データに変換してCPU101へ出力する。
モータドライバ113は、CPU101からの制御信号に応じた電力をバイブレータ83のモータ85に供給する。モータ85は供給された電力に応じた回転数で回転する。
以上の実施形態によれば、ケース7と、ケース7に対して固定され、導電性を有するフレーム44と、ケース7においてフレーム44に対して積層して設けられ、フレーム44と重なる所定の領域ARにおいてフレーム44側に露出する基準電位ラインを有するFPC43の第1実装部43aと、モータ85と、モータ85の本体部85aを包み込む弾性部材89とを有し、領域ARに重なる位置にて、第1実装部43aとケース7の内側面とに挟持され、前記弾性部材の復元力により第1実装部43aの領域ARをフレーム44側へ付勢するバイブレータ83とを有することから、第1実装部43aの基準電位ラインととフレーム44とを適切な接触圧で当接させ、確実に導通させることができる。しかも、バイブレータ83の周波数の高い振動を吸収したり、バイブレータ83とケース7との衝突による騒音を防止することを目的とする弾性部材89により、第1実装部43aを付勢する力を得ることから、部材点数の増加や作業工程の増加は生じない。
その結果、例えば、フレーム44を介して基板アセンブリ41の基準電位ラインとFPC43の基準電位ラインとの接続を強化することができる。フレーム44は、表示器53等を保持するとともに、シールドケースとして機能する部材であるから、コネクタ等の部品点数を増加させずに、基板アセンブリ41の基準電位ラインとFPC43の基準電位ラインとの接続を強化することができる。このような接続の強化により、FPC43を介して基板アセンブリ41と接続されているアンテナ111のアンテナ性能も向上する。
第1実装部43aは、フレキシブルであることから、弾性部材89による付勢力により、フレーム44側へ容易に撓み、確実にフレーム44に対して当接する。
第1実装部43aは、領域ARにおいてバイブレータ83側に露出し、バイブレータ83の第1端子85c及び第2端子85dが当接する第1端子面43h、第2端子面43jを有することから、第1端子85c及び第2端子85dの弾性変形による復元力も利用して領域ARをフレーム44へ付勢することができる。その結果、弾性部材89のみにより付勢する場合に比較して領域ARをより広くすることができる。
第1実装部43aは、基準電位ラインを構成する基準電位層43eと、基準電位層43eのフレーム44側を被覆する第1絶縁層43fと、基準電位層43eのバイブレータ83側を被覆する第2絶縁層43gとを有し、第1実装部43aの基準電位ラインの、領域ARにおいてフレーム44側に露出する部分は、基準電位層43eの、第1絶縁層43fの非配置位置における部分により構成され、第2端子面43jは、基準電位層43eの、第2絶縁層43fの非配置位置における部分により構成されていることから、より簡素な構成で第1実装部43aの第2端子面43jが形成されるとともに、バイブレータ83の第2端子85dにより基準電位層43eを直接的に付勢し、確実に基準電位層43eをフレーム44に接続することができる。
フレーム44は、第1実装部43aの領域ARに対向する位置に突出部44pを有することから、局部的に接触圧を高めて確実に第1実装部43aの基準電位ラインとフレーム44とを接続することができる。特に、上述のように、第1実装部43aの基準電位ラインのうち領域ARにおいてフレーム44側に露出する部分が、基準電位層43eのうち第1絶縁層43fの非配置位置における部分により形成されている場合には、突出部44pが非配置位置に入り込むことにより、スペーサとして機能してしまう第1絶縁層43fの影響を低減できるから有効である。
弾性部材89は、第1実装部43aとモータ85の本体部85aとに挟まれる第1当接部89bと、第1当接部89bの縁部から第1実装部43aの積層方向に延び、回路基板とケース7の内側面とに挟まれる側面部89dとを有し、突出部44pは、第1実装部43aのフレーム44に対する積層方向に見て第1当接部89bの縁部と重なる位置に設けられていることから、図9(c)に示すように、第1当接部89bの厚さsよりも大きい高さhを有する側面部89dの弾性変形を利用できる。その結果、例えば、突出部44pを比較的高く設定しても、過大な付加が各部材にかかることなく、適切な接触圧で突出部44pと第1実装部43aの基準電位ラインとを当接させることができる。
なお、以上の実施形態において、携帯電話機1は本発明の携帯電子機器の一例であり、ケース7又はリアケース31は本発明の筐体の一例であり、フレーム44は本発明の導電性部材の一例であり、FPC43の第1実装部43aは、本発明の回路基板及びフレキシブル回路基板の一例であり、バイブレータ83は、本発明の振動部品の一例であり、モータ85の本体部85aは本発明の振動発生部の一例であり、第1端子85c及び第2端子85dは、本発明の弾性端子の一例である。
本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
携帯電子機器は、携帯電話機に限定されない。例えば、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ノートパソコン、ゲーム機であってもよい。
筐体は、リアケースのみにより構成されるものに限定されない。回路基板、導電性部材及び振動部品を挟み込む、フロントケースとリアケースとで構成される筐体であってもよい。
導電性部材は、本実施形態のように、シールドケース、及び/又は、インターフェースや回路基板を保持する部材に限定されない。例えば、回路基板と振動部品とを挟み込む、フロントケースとリアケースとで筐体全体が形成される場合、フロントケースを導電性部材、リアケースを本発明の筐体として捉えてもよい。導電性部材の突出部は本発明の必須要件ではなく、突出部は省略されていてもよい。
回路基板は、フレキシブル回路基板に限定されない。例えば、硬質の樹脂をベースとする回路基板であってもよい。回路基板の基準電位ラインの導電性部材側又は振動部品側への露出は、絶縁層に被覆された基準電位層自体の露出に限定されない。例えば、板金により構成された端子面が絶縁層上に配置され、当該端子面と基準電位層とが導通されていてもよい。また、例えば、基準電位層が絶縁性のベースの表面に設けられることにより露出していてもよい。第1絶縁層及び第2絶縁層の非配置位置において両面側へ露出する基準電位層は、内部にベースが配置されていてもよい。
振動部品はバイブレータに限定されない。振動発生部はモータの本体部に限定されない。例えば、振動部品はスピーカであり、振動発生部はスピーカの振動板及び当該振動板を保持する筐体部であってもよい。また、振動部品は、結果として振動を生じるものであればよく、バイブレータのように振動を目的とするものに限定されない。例えば、機器を冷却するためのファンを回転させるモータであってもよい。
弾性部材は、ゴムにより形成されるものに限定されない。例えば、スポンジや発砲スチロールにより構成されるものであってもよい。弾性部材の外形は、矩形に限定されない。例えば円形、三角形、5角形以外の多角形や複雑な形状であってもよい。導電性部材の突出部との当接位置は弾性部材の適宜な位置に設定されてよく、弾性部材の回路基板への当接面の縁部に限定されない。
1…携帯電話機(携帯電子機器)、7…ケース(筐体)、31…リアケース(筐体)、43…FPC(回路基板)、43e…基準電位層(基準電位ライン)、44…フレーム(導電性部材)、83…バイブレータ(振動部品)、85…モータ、85a…モータの本体部(振動発生部)、89…弾性部材、AR…領域(所定の領域)。