JP4700532B2 - 情報配信システム、方法およびプログラム - Google Patents
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Description
まず、本実施形態の情報配信システム、方法およびプログラムの概要を述べる。本実施形態の情報配信システム、方法およびプログラムは、情報受信者に状況、事態を理解させ、新たな事態が発生する可能性を認知させ、この事態への対応を意思決定させ、かつ、意思決定した対応を実施させることをもたらす情報の配信において、情報受信者のおかれている立場、情報受信者の環境等により一意的に対応付けられた内容で、かつ、情報受信者の情報の読み方、事態の理解の仕方、意思決定の仕方、行動の取り方等の、情報受信者のリテラシータイプに対応した属性を有する情報を、情報受信者の取り巻く状況に合致したタイミングで、情報受信者に配信する。本実施形態では、情報受信者のおかれている立場、情報受信者の環境等の情報対象の判定、情報受信者の情報の読み方、事態の理解の仕方、意思決定の仕方、行動の取り方等の、情報受信者のリテラシータイプ等の判定、事態の進展の状況に対応した情報配信のタイミングの判定を行い、情報受信者に最も対応した内容で、情報受信者のリテラシー等に対応した構成、表現形式等の情報属性を有する情報を選択、フィルタリングし、情報受信者に最も対応したタイミングで情報を情報受信者に配信する。
また、本実施形態の情報配信システム、方法およびプログラムは、前記情報受信者に配信する情報を作成、加工した上で、情報受信者に配信するものである。また、提供する情報は、情報要素を基にし、想定される様々な情報受信者に対応した内容で、かつ、想定する情報受信者の各種リテラシーに対応した情報属性を有する複数の情報を網羅的に作成、加工、構築するものである。
さらに、本実施形態の情報配信システム、方法およびプログラムは、防災情報等のリスク情報やクライシス情報等の配信において、情報受信者の役割、情報配信時の状況、情報に取りあげられている地域の特性等の判定、情報受信者の情報の読み方、リスクやクライシスの捉え方等のリテラシー等の判定、事態の進展の状況に対応した情報配信のタイミングの判定を行い、情報受信者に最も合致する内容で、情報受信者のリテラシー等に対応した構成、表現形式等の情報属性を有する情報を選択、フィルタリングし、情報受信者に対応したタイミングで情報を情報受信者に配信するものである。
防災情報は、少なくとも、現在の状況101、今後の予測102、必要な対応103を備えている。現在の状況101とは、現在何が起きているかを示す。今後の予測102とは、今後どうなるかを示す。必要な対応103とは、現在の状況と今後の予測を基に想定される対応を示す。
現在の状況101、今後の予測102、必要な対応103のそれぞれは、例えば、一つのメッセージを構成する情報単位が複数集まって構成されている。情報単位104,105は、情報を作成する基のデータ等である情報要素を複数組み合わせて構成されている。各情報要素106,107,108は、国や地方自治体等の複数の防災関係機関、防災担当者等が収集、分析、あるいは、意思決定した防災に関する情報であり、これらの情報要素106,107,108を複数活用して情報単位104を構成し、さらに、情報単位104,105を複数組み合わせ、あるいは加工して、防災情報を構築することにより、ローデータである情報要素が、例えば様々な目的に対応した内容の防災情報等にインテリジェント化されている。
防災情報のようなリスク情報、クライシス情報を情報受信者に提供する目的は、情報受信者に当事者として事態を理解させ、災害発生可能性を認知させ、行動をおこさせることにより、災害の発生を防ぐと共に、被害を最小限に抑えることにある。そのため、情報の対象に対応した内容の防災情報を提供することが必要である。また、情報受信者の情報の読み方、リスクやクライシスの捉え方等のリテラシーは、個人の感性的な属性に依存するため、情報受信者が最も読みやすく、リスクやクライシスを自分のこととして捉えて情報受信者が取るべき行動を起こすことを誘起する構成、表現形式等の情報属性を備えている必要がある。さらに、情報そのものだけでなく、情報受信者の置かれている状況、事態の進展に伴い、情報受信者の置かれている状況に合わせたタイミングで提供することも必要である。
情報内容は、各情報の対象に対応した内容の情報単位から構成されている。各情報単位は、対象に依存しない共通的な情報要素と、対象に依存する個別な情報要素とからなる。図3の例では、対象1、2、3に対応した共通な情報要素としてA−1、対象1、2に対応した共通な情報要素としてA−2、対象2、3に対応した共通な情報要素としてB−1、および、対象1に個別な情報要素としてA−3、B−2がそれぞれ採用されている。ここで、情報要素A−nは、防災機関A、あるいは、防災担当者Aが収集、分析、あるいは、意思決定した防災に関する情報であることを意味しており、同様に、B−nは、防災機関B、あるいは、防災担当者Bが収集、分析、あるいは、意思決定した防災に関する情報であることを意味している。このように、任意の対象に対する情報単位は、複数の防災機関、あるいは、防災担当者による情報要素で構成されるとともに、一防災機関、あるいは、一防災担当者による情報要素が、複数の情報単位の構成要素として使われている。
防災機関、あるいは、防災担当者等の役割分担が細分化されている場合等においては、上位の対象に対する基本的な情報単位の下位層に、細分化された防災機関、あるいは、細分化された防災担当者に固有の情報単位が構成されている。図4の例では、上位の対象である対象1の下位層に細分化された対象として対象1−1、1−2等があり、上位の対象に対応した情報単位1の下位層に、下位層の各対象に対応した情報単位1−1、1−2等がある。
情報受信者個々の情報の読み方、リスクやクライシスの捉え方等のリテラシーは、大まかに複数のタイプに分類することができ、タイプ毎にある情報属性が対応している。本実施形態では、リテラシーA、B等が、それぞれタイプ1、2、3に分類されており、リテラシー毎の各タイプに対して1つの情報属性が対応付けられている。例えば、リテラシーAに対応してタイプ1、2、3の3種類のタイプが存在し、各タイプに、情報属性A−1、A−2、A−3が情報属性として対応付けられている。ここでは、リテラシー毎の各タイプに異なる情報属性が対応している例を示しているが、タイプは異なっても情報属性は同じ場合がありうる。
本実施形態の情報配信システムは、情報共有部601、管理部602、フィルタリング部603を備えている。情報共有部601は、少なくとも1つの情報共有データベース(DB)605を含んでいる。管理部602は、情報配信ルール管理部606、情報蓄積部607、情報設計ルール管理部608を含んでいる。フィルタリング部603は、判定部604、情報フィルタリング部612、情報配信部613、情報抽出部614、情報加工部615を含んでいる。また、判定部604は、タイミング判定部609、対象判定部610、リテラシータイプ判定部611を含んでいる。
対象判定部610は、メモリに格納されている判定材料を参照して、情報受信者の受信者属性に対応させて情報受信者に配信する情報の内容を決定するために必要な判定を行う。受信者属性は、情報の対象と同義であり、受信する情報の内容および受信するタイミングに直接関係する属性である。受信者属性は、後の図11、図12、図13に示すように、例えば、情報受信者の役割、情報受信者の分類(住民か非住民か等)、情報受信者がいる地域の地域特性である。対象判定部610が扱う情報の内容については後に図11、図12、図13を参照して説明する。
より具体的には、メモリは、例えば、判断材料として、情報受信者に対応する情報の内容と、情報を配信するタイミングとに対応している受信者属性を複数格納している。対象判定部610は、情報受信者のアクセスを受け付け、アクセスした情報受信者に基づいて、メモリに格納されている複数の受信者属性から前記アクセスした情報受信者の受信者属性を選択する。
より具体的には、メモリは、例えば、リテラシータイプを複数格納している。リテラシータイプ判定部611は、情報受信者のアクセスを受け付け、アクセスした情報受信者に基づいて、メモリに格納されている複数のリテラシータイプから、アクセスを受け付けた情報受信者に対応するリテラシータイプを選択する。
情報設計ルール管理部608は、受信者属性ごとに、現在の状況と、今後の予測と、必要な対応と、に対応してそれぞれに少なくとも1つの情報要素を対応付けているテンプレートと、複数のリテラシータイプとを含む情報設計ルールを予め格納している。情報設計ルールの詳細については後に図23、図24を参照して説明する。
本実施形態では、判定、情報抽出、情報加工、情報フィルタリング、情報配信を含めてフィルタリングと称し、情報設計ルール管理、情報配信ルール管理、情報蓄積を含めて管理と称す。
情報抽出部614は、所望の防災情報単位等を作成するために必要な情報要素を、情報設計ルールに則って情報共有部601から抽出する。図7の例では、情報要素a、b、・・・i(情報要素705)が抽出されている。情報要素は、情報を作成する基のデータ等であり、テレメトリングシステム等で収集した降雨量データ、河川の水位データ、風速データ等の各種風水害等に関する観測データ、各防災機関や防災担当者が収集した被災状況等に関する被災状況情報、各種防災機関によりシミュレーションされた各種防災に関するシミュレーション結果情報、各防災機関や担当者が意思決定した意思決定結果情報と実施している災害対策に関する情報、ライフラインや防災に関連する協力事業者や病院等の後方支援等の対策状況情報等で構成されている。
情報加工部615は、情報抽出部614により抽出された情報要素を基にし、情報設計ルールに従って情報受信者に提供する防災情報を作成、加工している。情報加工部615は、情報設計ルールに規定されている情報の対象と情報内容との対応付けに従って、必要な情報要素を組み合わせて情報単位を作成し、また、複数の情報単位により、情報を作成する。情報加工部615は、情報組み立て部801、情報変換部802、情報処理部803、情報階層化部804、情報構成組み替え部805を含んでいる。
情報組み立て部801は、加工された情報をさらに情報要素として、複数の情報要素を組み合わせて情報を組み立てることによって情報を作成する。また、同一の情報要素でも、情報の対象によって活用の仕方が異なっているため、例えば、複数の情報要素を用いて1情報が作成されるとともに、1情報要素が複数の情報作成に用いられることもある。
情報階層化部804は、情報の内容や詳細度等のレベルにより情報を階層化する情報階層化の加工が行われる。
図9では、1防災情報が、情報1、情報2、情報3の複数の種類の情報で構成され、各情報が、さらに、「概要」と、「詳細な情報」(以下「詳細」と略記する)とで構成されている例を示している。構成例1は、図9(a)に示すように、「概要」と「詳細」とが階層化されており、上位の階層でそれぞれの「概要」が一覧できるように一括で示され、各「概要」の下位層に各「詳細」が配置された構成となっている。構造を意識しないで筋道通りに上から下に読めるようになっており、やや難しい根拠や理由付けの情報は必要に応じて読める構成である。構成例2は、図9(b)に示すように、「概要」と「詳細」が順番に一括で配置された構成となっている。構成例3は、図9(c)に示すように、上位階層でタイトルだけを示しておき、その下位層に各情報の「概要」と「詳細」を示す構成となっている。
情報フィルタリング部612は、情報選択部1005、情報マスキング部1006を含んでいる。情報選択部1005は、情報加工部615が作成した情報1、情報2、情報3の中から、情報配信ルールに則り、情報受信者の対象の判定結果に対応した情報内容で、かつ、情報受信者のリテラシータイプの判定結果に対応した情報属性を有する情報を選択し、フィルタリングする。情報配信部613は、情報フィルタリング部612でフィルタリングされた情報に対応した情報受信者にこの情報を配信する。また、情報マスキング部1006は、情報受信者の役割や分類、属性等によっては提供できない情報を隠す。例えば、図10に示すように、隠したい情報レベル3をマスキングし、情報提供時には情報受信者bには全てのレベルの情報を提供するが、情報受信者cにはレベル3の情報を削除して提供する。
情報受信者としては、例えば、防災、減災対策を実施する役割である国や地方自治体等の各種防災機関や防災担当者がいる。また、国や地方自治体等の各種防災機関が実施する対応、対策を後方支援するとともに、場合によっては被災者の避難活動等の援護を行う役割であるライフライン企業等の協力事業者や病院等の後方支援機関がある。さらに、自身で避難等を行い、要援助者の避難等を援助する被災者がいる。それぞれの役割や状況に対して、情報受信者に、事態を理解し、災害発生の可能性を認知させ、行動を起こさせるために必要な情報内容が存在している。情報加工部615は、情報設計ルールを参照して、情報受信者に対応した内容の情報を作成するための情報構成、情報作成手順を踏んで情報を加工する。
情報受信者が被災者の場合、被災者の様々な属性に対応して配信する情報の内容を規定する必要がある。例えば、図12に示すように、被災者は、受信する情報の対象となる地域の住民か、あるいは、たまたま居合わせた人(非住民)なのかという住民、非住民の違い、および、情報受信者が例えば災害に対応して避難等の行動を起こす際に何らかの援護が要るのか不要なのかの違い、さらには、要援護者としては、障害者、高齢者、乳幼児のいる保護者、乳幼児、日本語の理解等が不自由な人等の違いによって分類され、それぞれに対応した内容の情報が存在している。
自然災害は、災害発生地域の地形、地質、地形に依存する気象条件等に大きく依存することから、災害の状況、予測、対応等が地域特性により異なっている。例えば、積雪が多い地域や、半島、中山間地域など公共交通機関が限られている地域等のように、情報受信者のいる地域の特性に対応した防災情報等を作成し、配信する必要がある。情報加工部615は、情報設計ルールを参照して、これらの地域特性に対応した情報内容の防災情報を作成する情報構成、情報作成手順を踏んで情報を加工する。上述したように、この地域特性は受信者属性に含まれる。
リスク情報、クライシス情報等の配信は、情報受信者に、直ちに情報を読み、内容を理解し、意思決定し、行動してもらうことを目的としているため、個人のリテラシーに対応して、個人が的確、かつ、迅速に事態を理解し、リスク、クライシスを判断し、意思決定し、行動するために最も必要な属性の情報を提供する。個人のリテラシーは、例えば、個人の情報接触力、情報そのものの見方、捉え方、理解の仕方等の情報理解力、リスクやクライシスの判断能力、状況判断能力、情報を元にした意思決定能力、さらには、行動能力がある。
次に、リテラシータイプ判定部611の基本的な構成について図15を参照して説明する。
リテラシータイプ判定部611は、内面的属性判定部1501と、リテラシータイプ判定マップ1502とを含んでいる。内面的属性判定部1501は、設問群管理部1503、マッピング部1504、属性値解析部1505、属性割付部1506を含んでいる。リテラシータイプ判定部611は、リテラシータイプ判定マップ1502上に情報受信者が対応する点をマッピングし、この配置された点の位置に対応した情報受信者の内面的属性タイプを判定する。
各設問項目に対し、「そうではない」、「どちらでもない」、「そうである」までの5段階の中から最もふさわしい回答を選択し、その結果に主成分分析を行って個人の内面的属性を数値化する。
タイプ1は、リテラシー・判断の第三者依存度が高く、ある程度の情報リテラシーを持つが、情報源の論調に影響されやすい内面的属性を有する。タイプ2は、リスクゼロ志向度・判断の第3者依存度が低く、自分で情報収集し判断するとともに、リスクを理解している内面的属性を有する。タイプ3は、情報リテラシー・防災知識度が低く、難しい情報は苦手で、人の言うことに左右されやすい内面的属性を有する。タイプ4は、情報リテラシー、リスクゼロ志向ともに高く、リスクに対して敏感で、情報は自分で確認・判断する内面的属性を有する。
タイプ1の情報受信者には、詳細な情報よりもポイントをまとめた要約と、一言で結論を述べる構成の情報が適している。タイプ2の情報受信者には、正確で、専門的な構成の情報が適している。タイプ3の情報受信者には、詳細な情報よりも、ポイントをまとめ、また、筋道の順に説明し、図表には見方や着目ポイント等を示す構成の情報が適している。タイプ4の情報受信者には、データをそのまま提示し、また、図表を用いて詳細に説明する構成の情報が適している。
例えば、これらのタイプと、図9に示す情報構成との対応付けができる。図9の構成例1は、それぞれの概要が一覧できるように一括で示され、各概要の下位層に各詳細情報が配置された構成となっているため、タイプ1、タイプ3に対応した構成である。図9の構成例2は、概要と詳細が順番に一括で配置された構成となっているため、全情報を読まなければ気が済まないタイプ4に対応した構成である。構成例3は、最初にタイトルだけが示されており、その下位層に各情報の「概要」と「詳細」を示す構成となっているため、全体の構成を把握し、ランダムに必要な情報だけを読むタイプ2に対応した構成である。
防災情報のようなリスク情報、クライシス情報を情報受信者に提供する目的は、情報受信者に当事者として事態を理解させ、災害発生可能性を認知させ、行動をおこさせることにより、災害の発生を防ぐと共に、被害を最小限に抑えることにある。そのため、図19(A)に示すように、情報受信者の置かれている状況、事態の進展に伴い、情報受信者の置かれている状況に合わせて、状況1で情報受信者が事態を理解する情報1A、状況2で情報受信者が災害発生可能性を認知させ、その対応を意思決定する情報2A、状況3で情報受信者が行動を起こす情報3Aを、状況に対応したタイミングで提供している。
事態のレベルがレベル1Bに達したときに、分類Bに該当する情報受信者に、情報内容1Bの情報を配信する。事態が進展してレベルがレベル1Aに達したときに、分類Aに該当する情報受信者に、情報内容1Aの情報を配信する。ここで、情報受信者の分類は、図12に示す住民、非住民、支援者、要援護者等に相当する。図20に示すように、事態のレベルと情報を配信する情報受信者の被災者としての分類、情報内容を予め定めておくことにより、事態のレベルのモニタ等により、情報受信者に応じたタイミングで、対応する情報受信者に、情報受信者に対応した内容等の情報を配信することが可能である。
図21では、状況把握の段階、避難準備の段階、避難決断の段階、行動開始の段階等が想定される。また、図22では、事態の発生直前、事態の発生時、事態の発生直後等の段階が想定される。本実施形態では、情報配信部613が、これらの状況に応じて、情報受信者に対応した対処を促すタイミングで、情報受信者に対応した情報を配信している。
情報設計ルールのテンプレートには、防災情報を構成する、現在の状況、今後の予測、必要な対応等の内容に対応して、その情報を構成しうる共通的な情報要素と、各防災機関個別の情報を構成する情報要素がそれぞれ記されている。また、防災機関においても、担当毎に必要な情報は異なることから、さらに詳細に担当毎に必要な情報を構成しうる情報要素が階層化して示されている。さらには、地域特性に必須な内容等を付加する必要がある場合には、地域特性とその特性に必要な情報を構成しうる情報要素も記されている。
例えば、図23の「現在の状況」−「共通項目」の欄に記載されている「情報要素A−1、情報要素A−2…」は、防災機関が情報受信者である場合の「現在の状況」として「情報要素A−1、情報要素A−2…」を必要な情報要素であると判定することを示している。すなわち、情報抽出部614は、情報共有部601から取得した複数の情報要素のうち、情報要素A−1、情報要素A−2…のいずれかの情報要素がある場合には、その情報要素を「現在の状況」−「共通項目」に入れるべき情報として抽出する。
さらに言えば、図23の各欄、例えば、「今後の予測」−「個別項目 機関1」の欄(情報要素B−3、情報要素B−4…が記載されている)に記載されている情報要素が情報共有部601に格納された場合には、情報抽出部614は対応する欄にその情報要素を抽出するということである。
その後、情報抽出部614での抽出処理が終了して、情報加工部615に渡す抽出結果は、例えば、図23の各欄に1つまたはそれ以上の数の情報要素が含まれている。図23の欄で対応する情報要素が情報共有部601に無い場合にはこの欄は空欄となる。情報配信部613が、空欄があるリスク・クライシス情報を配信する際には、空欄に対応する情報を提示するとき、例えば、「情報なし」と表示させるようにする。
図23では、防災機関を対象にした場合について説明したが、後方支援等の場合も同様である。
被災者の場合、状況に応じて避難等を行うことが求められることから、全ての被災者に伝えられる情報の内容は基本的に共通である。ただし、図12に示す情報受信者の分類等によって個別な情報要素が必要な場合は、リスク・クライシス情報には、防災情報を構成する現在の状況、今後の予測、必要な対応毎に、その情報を構成する共通的な情報要素と、各被災者個別の情報を構成する情報要素とがそれぞれ記されている。さらには、図13に示す地域特性等に対応して、地域特性に必要な情報を構成する情報要素も記されている。各欄の意味は、図23の例と同様である。各欄に記載されている情報要素は、情報受信者によって変りうる。
情報共有部601が、新規な情報要素が情報共有部601に入力されたことを検知する(ステップS2501)。情報抽出部614、情報加工部615が、この検知をトリガーとして、この新規な情報要素を用いた防災情報を作成、加工するための情報設計ルールを参照し(ステップS2502)、必要な情報の対象に対応した内容で、かつ、情報受信者のリテラシータイプに対応した情報属性を有する情報単位を作成、加工する(ステップS2503)。さらに、情報加工部615は、この情報単位を用いて、必要な情報の対象に対応した内容で、かつ、情報受信者のリテラシータイプに対応した情報属性を有する情報を作成、加工し(ステップS2504)、情報蓄積部607に蓄積する(ステップS2505)。
情報フィルタリング部612は、新規情報が情報蓄積部607に蓄積されたことの検知をトリガーとして(ステップS2601)、情報配信ルールを参照し(ステップS2602)、必要な情報フィルタリング処理を行う(ステップS2603)。情報配信部613は、情報配信ルールに則り、かつ、タイミング判定部609のタイミング判定結果に従って(ステップS2604)、情報受信者に必要な情報を配信する(ステップS2605)。
図26の例では、情報受信者への情報配信は、新規情報の作成をトリガーとして、プッシュ型で情報受信者に情報を配信している。情報受信者からのアクセスは、平常時にも行ってよく、この平常時のアクセス時に情報の対象、リテラシータイプ等を登録することにより、必要な時にプッシュ型で情報を配信する。また、情報配信が継続して行われている時に、情報受信者の情報の対象等に変更が生じた場合、情報受信者がアクセスして変更した情報の対象等を登録することにより、配信する情報をこの情報の対象に対応した内容の情報に変更することが可能である。
本実施形態の情報配信システムに情報受信者が役割判定情報を入力する(ステップS2701)。情報受信者が、例えば、各種防災機関や防災担当者、協力事業者や後方支援機関、被災者の選択肢の中から、該当する項目を選択する。対象判定部610が、情報受信者の役割を判定する(ステップS2702)。ステップS2702で被災者でないと判定された場合、対象判定部610が情報受信者の役割から情報対象を特定し(ステップS2703)、図26に示す情報配信フローに従って該当する情報が配信される(ステップS2704)。
また、記憶媒体からコンピュータや組み込みシステムにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーションシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワーク等のMW(ミドルウェア)等が本実施形態を実現するための各処理の一部を実行してもよい。
さらに、本願発明における記憶媒体は、コンピュータあるいは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。
また、記憶媒体は1つに限られず、複数の媒体から本実施形態における処理が実行される場合も、本発明における記憶媒体に含まれ、媒体の構成は何れの構成であってもよい。
また、本願発明の実施形態におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本発明の実施形態における機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
Claims (7)
- 情報受信者に対応する情報の内容と、該情報を配信するタイミングとに対応している受信者属性を複数格納している受信者属性格納手段と、
情報受信者のアクセスを受け付ける受付手段と、
前記アクセスした情報受信者に基づいて、複数の前記受信者属性から前記アクセスした情報受信者の受信者属性を選択する受信者属性選択手段と、
情報受信者の情報理解力、リスクまたはクライシスを判断する判断能力、状況判断能力、意志決定能力、行動能力を示すリテラシータイプを複数格納しているタイプ格納手段と、
前記アクセスした情報受信者に基づいて、複数の前記リテラシータイプから前記アクセスした情報受信者のリテラシータイプを選択するタイプ選択手段と、
複数の受信者属性と複数の情報内容とを対応付けているテーブルと、複数のリテラシータイプと複数の情報属性とを対応付けているテーブルとを含む情報配信ルールを格納している配信ルール格納手段と、
現在の状況および今後の予測の少なくともいずれか1つと、必要な対応とを含むリスク・クライシス情報を複数格納している情報格納手段と、
前記情報配信ルールを参照して、前記選択されたリテラシータイプに対応する情報属性を選択する情報属性選択手段と、
前記情報配信ルールを参照して、前記選択された受信者属性に対応する情報内容を選択する内容選択手段と、
複数の前記リスク・クライシス情報から、前記選択された情報属性と前記選択された情報内容に対応するリスク・クライシス情報を選択する情報選択手段と、
前記現在の状況および前記今後の予測の少なくともいずれか1つと、前記必要な対応と、前記選択された受信者属性とに基づいて、前記選択されたリスク・クライシス情報を前記アクセスした情報受信者に配信するタイミングを決定する決定手段と、
前記決定されたタイミングで前記選択されたリスク・クライシス情報を前記アクセスした情報受信者に配信する配信手段と、を具備し、
前記決定手段は、前記現在の状況および前記今後の予測の少なくともいずれか1つを示す所定量が基準値に達すると想定される時点を前記タイミングとし、前記情報受信者が行動のために必要とする時間が長いほど前記タイミングを早くすることを特徴とする情報配信システム。 - 各前記格納されているリスク・クライシス情報は、複数の情報要素を含んでいて、
受信者属性ごとに現在の状況と今後の予測と必要な対応とに対応してそれぞれに少なくとも1つの情報要素を対応付けているテンプレートと、複数のリテラシータイプとを含む情報設計ルールを格納している格納手段と、
前記情報設計ルールを参照して、複数の情報要素から各受信者属性に対応する情報要素を少なくとも1つ抽出する抽出手段と、
前記抽出された情報要素を使用して、各リテラシータイプに対応する情報を作成する作成手段と、
前記作成された情報を蓄積する蓄積手段と、をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の情報配信システム。 - 前記受信者属性選択手段は、少なくとも、前記アクセスした情報受信者の役割、アクセスした時の状況、および、前記アクセスした情報受信者がいる地域に基づいて、前記受信者属性を選択し、
前記タイプ格納手段は、少なくとも、情報受信者の情報の読み方、リスクやクライシスの事態の捉え方、該リスクや該クライシスへの対応に関する意思決定の仕方、および、該意思決定に対応した行動の取り方による、複数のリテラシータイプを格納していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報配信システム。 - 情報受信者に対応する情報の内容と、該情報を配信するタイミングとに対応している受信者属性を複数格納している受信者属性格納手段を用意し、
情報受信者のアクセスを受け付け、
前記アクセスした情報受信者に基づいて、複数の前記受信者属性から前記アクセスした情報受信者の受信者属性を選択し、
情報受信者の情報理解力、リスクまたはクライシスを判断する判断能力、状況判断能力、意志決定能力、行動能力を示すリテラシータイプを複数格納しているタイプ格納手段を用意し、
前記アクセスした情報受信者に基づいて、複数の前記リテラシータイプから前記アクセスした情報受信者のリテラシータイプを選択し、
複数の受信者属性と複数の情報内容とを対応付けているテーブルと、複数のリテラシータイプと複数の情報属性とを対応付けているテーブルとを含む情報配信ルールを格納している配信ルール格納手段を用意し、
現在の状況および今後の予測の少なくともいずれか1つと、必要な対応とを含むリスク・クライシス情報を複数格納している情報格納手段を用意し、
前記情報配信ルールを参照して、前記選択されたリテラシータイプに対応する情報属性を選択し、
前記情報配信ルールを参照して、前記選択された受信者属性に対応する情報内容を選択し、
複数の前記リスク・クライシス情報から、前記選択された情報属性と前記選択された情報内容に対応するリスク・クライシス情報を選択し、
前記現在の状況および前記今後の予測の少なくともいずれか1つと、前記必要な対応と、前記選択された受信者属性とに基づいて、前記選択されたリスク・クライシス情報を前記アクセスした情報受信者に配信するタイミングを決定し、
前記決定されたタイミングで前記選択されたリスク・クライシス情報を前記アクセスした情報受信者に配信し、
前記タイミングを決定することは、前記現在の状況および前記今後の予測の少なくともいずれか1つを示す所定量が基準値に達すると想定される時点を前記タイミングとし、前記情報受信者が行動のために必要とする時間が長いほど前記タイミングを早くすることを特徴とする情報配信方法。 - 各前記格納されているリスク・クライシス情報は、複数の情報要素を含んでいて、
受信者属性ごとに現在の状況と今後の予測と必要な対応とに対応してそれぞれに少なくとも1つの情報要素を対応付けているテンプレートと、複数のリテラシータイプとを含む情報設計ルールを格納している格納手段を用意し、
前記情報設計ルールを参照して、複数の情報要素から各受信者属性に対応する情報要素を少なくとも1つ抽出し、
前記抽出された情報要素を使用して、各リテラシータイプに対応する情報を作成し、
前記作成された情報を蓄積する蓄積手段を用意することを特徴とする請求項4に記載の情報配信方法。 - 前記受信者属性を選択することは、少なくとも、前記アクセスした情報受信者の役割、アクセスした時の状況、および、前記アクセスした情報受信者がいる地域に基づいて、前記受信者属性を選択し、
前記タイプ格納手段は、少なくとも、情報受信者の情報の読み方、リスクやクライシスの事態の捉え方、該リスクや該クライシスへの対応に関する意思決定の仕方、および、該意思決定に対応した行動の取り方による、複数のリテラシータイプを格納していることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の情報配信方法。 - コンピュータに、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の情報配信システムを実行させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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