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JP4700595B2 - ワイヤボンディング装置並びにワイヤボンディング装置のボンディングツール交換方法及びプログラム - Google Patents
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ワイヤボンディング装置並びにワイヤボンディング装置のボンディングツール交換方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、ワイヤボンディング装置の構造並びにワイヤボンディング装置のボンディングツール交換方法及びプログラムに関する。
ワイヤボンディング装置は、ワイヤによって半導体チップのパッドとリードフレームとを接合する装置である。一般的なワイヤボンディング装置は、ボンディングアームの先端に把持されたキャピラリの位置をパッド位置に合わせてキャピラリを下降させてワイヤをパッドにボンディングした後、ワイヤを繰り出しながらキャピラリを上昇させると共にキャピラリをリードフレームの位置に移動させる。そして、再びキャピラリを降下させてワイヤをリードフレームにボンディングしてから、キャピラリを上昇させてワイヤを切断するというボンディングサイクルを繰り返すことによって多くのパッドとリードフレームとの間にワイヤを連続的に接続していく。
しかし、上記のボンディングの回数が多くなってくるに従って、キャピラリ先端は磨耗し、かつキャピラリ内部のチャンファ部にたとえばリードフレームの銀などが異物として付着し、ワイヤ切れが悪くなる等のボンディングの異常が発生してくる。そこで、キャピラリは、たとえば100万回などの一定回数のボンディング毎に交換していくことが必要となる。通常のワイヤボンディング装置では、一日に2〜3回程度の交換が必要となる。
一般的に、キャピラリの交換は、運転員がワイヤボンディング装置を一端停止させ、手動によって行われている。一方、ワイヤボンディング装置は数十台並べて設置して同時に運転されることが多いことから、各装置での一日3回程度のキャピラリの交換は多大なメンテナンス時間の発生に結びつくという問題があった。
このような問題を解決するために、キャピラリなどのボンディングツールの交換作業を自動化したワイヤボンディング装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された従来技術は、ワイヤボンディング装置にボンディングツールを保持しておくツール保持手段を備え、ボンディングアームが取り付けられているボンディングヘッドの移動機構によってボンディングアーム先端のチャックに把持されているボンディングツールの位置をツール保持手段の位置に移動、位置決めし、チャックの締め付け、及び解除を行う締め付け解除手段によってチャックの締め付け、解除を行うと共に、ボンディングアームのボンディング部に対する接離方向の動作によって前記ツール保持手段への収容と装着を行うことによってボンディングツールの交換を行うことができるようになっているものである。
特許第3034774号明細書
しかし、特許文献1に記載のツール保持手段は、円錐形状の先端部を有する孔開き円柱であるボンディングツールをボンディング部に対する接離方向と平行な方向に保持しているもので、ボンディングツールの長手方向は接離方向と平行な直線方向となっている。一方、ボンディングツールを把持してボンディングツールを接離方向に動作させるボンディングアームは、ある回転中心の周りに回転往復動作を行うものであるので、ボンディングアーム先端はボンディング部に対して円弧状に移動する。このため、特許文献1に記載された従来技術では、交換しようとするボンディングツールの長手方向とボンディングアーム先端の移動方向が同一の方向とならず、ボンディングアーム先端にあるチャックへのボンディングツールの抜差しがスムーズに行なえないという問題があった。
また、ボンディングツールの交換を行う場合には、使用済みボンディングツールに挿通されているワイヤを取り外すことと、交換後のボンディングツールにワイヤを挿通することが必要となる。特許文献1には、ボンディングヘッドとボンディングアームの移動機構及び締め付け解除手段と保持手段を用いることによって、ボンディングツールを交換することについて開示されているが、このようなワイヤの取り外し、挿通を行う機構については記載されていない。このため、特許文献1に記載された従来技術では、ボンディングツールの交換自体を自動化することはできても、それに付帯する作業を自動化することができず、ボンディング工程の中でボンディングツールを交換しながら連続してボンディングをできないという問題があった。
本発明は、ボンディングアームに設けられたチャックへのボンディングツールの抜き差しをスムーズに行うことを目的とする。また、本発明の他の目的は、ボンディング工程の中でボンディングツールを交換しながら連続してボンディングを行うことができるワイヤボンディング装置を提供することである。
本発明のワイヤボンディング装置は、先端に設けられたチャックでボンディングツールを把持し、前記ボンディングツールをボンディング面に対して弧状に接離動作させるボンディングアームと、前記チャックの開閉を行うチャック開閉機構と、ボンディングツールをその長手方向が前記チャックの軸方向となるように保持する保持部と、前記保持部を前記チャックの軸方向に直線移動させる駆動部と、を含み、前記ボンディングアームの静止状態で前記チャック開閉機構と協働して前記チャックへの前記ボンディングツールの抜差しを行うボンディングツール抜差し機構と、を有することを特徴とする。また、前記ボンディングツール抜差し機構の前記保持部は、前記ボンディングツール先端が当接するように前記ボンディングツールを保持し、前記保持部に取り付けられ、前記ボンディングツールを前記チャックに差し込む際に前記ボンディングアームに当接し、前記ボンディングツール先端と前記ボンディングアームとの前記チャックの軸方向の距離を所定の距離に保つスペーサを有することとしても好適である。
また、本発明のワイヤボンディング装置において、前記保持部は、前記保持部と前記チャックとの間の前記ボンディング面に沿った方向の位置ずれを弾性変形によって吸収することができる弾性部を含んでいることとしても好適であるし、前記ボンディングツール抜差し機構は、少なくとも1つの前記ボンディングツール保持部が取り付けられたターレットと、前記ターレットを回転させる回転駆動部と、を有すること、としても好適であるし、前記ボンディングツール抜差し機構は、前記ボンディングアームのボンディング面側に配置されていることとしても好適である。
また、本発明のワイヤボンディング装置において、前記ボンディングアーム先端を移動させる移動機構と、前記保持部の位置を光学的に検出する光学的位置検出手段と、を含み、前記チャックの位置を光学的位置検出手段によって検出した前記保持部の位置に合わせるように前記移動機構によって前記ボンディングアーム先端を移動させることとしても好適であるし、前記ボンディングアーム先端を振動させる振動装置を備え、ボンディングツール抜差し機構によって前記チャックへの前記ボンディングツールの抜差しを行う際に前記振動装置によって前記ボンディングアーム先端を振動させることとしても好適である。
また、本発明のワイヤボンディング装置において、捨てボンドを行う捨てボンドステージと、前記ボンディングツールに挿通されたワイヤを前記ボンディングツールに対して相対的に移動させるワイヤ送り機構と、前記ボンディングアームの動作制御と前記ワイヤ送り機構の動作制御とを行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記ボンディングアームを動作させて捨てボンドステージに捨てボンドを行ない前記ワイヤ先端に形成されたボールを除去する捨てボンド手段と、前記ワイヤ送り機構によって前記ワイヤを前記ボンディングツール後端から引き出すワイヤ引き出し手段と、前記ボンディングアームの静止状態で前記チャック開閉機構と前記ボンディングツール抜差し機構とを協働させて前記チャックへの前記ボンディングツールの抜差しを行うボンディングツール抜差し手段と、前記ワイヤ送り機構によって前記ワイヤを前記ボンディングツールに挿通させるワイヤ挿通手段と、を有することとしても好適であるし、前記ボンディングアームのボンディング面と反対側にある面に隣接して配置され、前記チャックに把持される前記ボンディングツールのワイヤ孔に向かって前記ワイヤをガイドするワイヤガイドを有することとしても好適である。
本発明のワイヤボンディング装置のボンディングツール交換方法は、先端に設けられたチャックでボンディングツールを把持し、前記ボンディングツールをボンディング面に対して弧状に接離動作させるボンディングアームを動作させて捨てボンドステージに捨てボンドを行ない、前記ボンディングツールに挿通されたワイヤ先端に形成されたボールを除去する捨てボンド工程と、前記ワイヤを前記ボンディングツールに対して相対的に移動させるワイヤ送り機構によって前記ワイヤを前記ボンディングツール後端から引き出すワイヤ引き出し工程と、前記ボンディングアームの静止状態で前記チャックを開閉するチャック開閉機構と、前記ボンディングツールをその長手方向が前記チャックの軸方向となるように保持する保持部と前記保持部を前記チャックの軸方向に直線移動させる駆動部と、を含むボンディングツール抜差し機構とを協働させて前記チャックへの前記ボンディングツールの抜差しを行うボンディングツール抜差し工程と、前記ワイヤ送り機構によって前記ワイヤを前記ボンディングツールに挿通させるワイヤ挿通工程と、を有することを特徴とする。
本発明のワイヤボンディング装置のボンディングツール交換プログラムは、先端に設けられたチャックでボンディングツールを把持し、前記ボンディングツールをボンディング面に対して弧状に接離動作させるボンディングアームを動作させて捨てボンドステージに捨てボンドを行ない、前記ボンディングツールに挿通されたワイヤ先端に形成されたボールを除去する捨てボンドプログラムと、前記ワイヤを前記ボンディングツールに対して相対的に移動させるワイヤ送り機構によって前記ワイヤを前記ボンディングツール後端から引き出すワイヤ引き出しプログラムと、前記ボンディングアームの静止状態で前記チャックを開閉するチャック開閉機構と、前記ボンディングツールをその長手方向が前記チャックの軸方向となるように保持する保持部と前記保持部を前記チャックの軸方向に直線移動させる駆動部とを含むボンディングツール抜差し機構と、を協働させて前記チャックへの前記ボンディングツールの抜差しを行うボンディングツール抜差しプログラムと、前記ワイヤ送り機構によって前記ワイヤを前記ボンディングツールに挿通させるワイヤ挿通プログラムと、を有することを特徴とする。
本発明は、ボンディングアームに設けられたチャックへのボンディングツールの抜き差しをスムーズに行うことができるという効果を奏する。また、本発明は、ボンディング工程の中でボンディングツールを交換しながら連続してボンディングを行うことができるという効果を奏する。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1を参照しながら本発明の実施形態であるワイヤボンディング装置の全体構成を説明する。図1において、信号線は1点鎖線で示す。図1に示すように、ワイヤボンディング装置11はXYテーブル20の上にボンディングヘッド19が設置され、ボンディングヘッド19にはボンディングアーム13が取り付けられている。ボンディングアーム13は高速Zモータにて回転中心27の回りに駆動されて、その先端がボンディング面である半導体ダイ15のパッド面に対して弧状に接離動作するように構成されている。ボンディングアーム13の先端は、半導体ダイ15のパッド面又はリードフレーム14の表面の近傍では上下方向であるZ方向に移動する。ボンディングアーム13の先端には、ボンディングツールであるキャピラリ16が取り付けられている。XYテーブル20とボンディングヘッド19は移動機構を構成し、移動機構はXYテーブル20によってボンディングヘッド19をボンディング面に沿った面内(XY面内)で自在な位置に移動することができ、これに取り付けられたボンディングアーム13を高速Zモータで駆動させることによって、ボンディングアーム13先端及びボンディングアーム13先端に取り付けられたキャピラリ16をXYZの方向に自在に移動させることができる。
キャピラリ16は円錐形状の先端部を有する孔開き円柱で、中心部のワイヤ孔に金線等で製造されたワイヤ12を挿通させることができる構造となっている。ボンディングアーム13は、超音波振動子21によって超音波エネルギをキャピラリ16に供給し、キャピラリ16に挿通されたワイヤ12をボンディング面である半導体ダイ15のパッド面、及びリードフレーム14に押し付けて接合させる機能を有している。
ボンディングへッド19にはキャピラリ16に挿通されるワイヤ12を把持、開放する第1クランパ17aと第2クランパ17bとが設けられている。第1クランパ17aはボンディングアーム13と共にZ方向に移動し、ボンディングアーム13の動作と協働してワイヤ12を把持、開放することによってワイヤ12の繰り出しを行うワイヤ送り機構を構成すると共にワイヤの切断を行う機能を有している。第2クランパ17bは第1クランパの動作と協働してワイヤ12の繰り出し、引き出しを行うことができる機能を有している。第1クランパ17aと第2クランパ17bは、少なくともいずれか一方をボンディングアーム13のZ方向動作とは独立してZ方向に動作させることができるように構成し、その差動動作によってキャピラリ16に挿通されたワイヤ12をキャピラリ16に対して相対的に移動させ、ワイヤ12をキャピラリ16から引き出したりワイヤ12をキャピラリに挿入したりするワイヤ送り機構を構成することとしても良い。また、第1クランパ17aと第2クランパ17bと超音波振動子21とによってワイヤ12をキャピラリに挿入するワイヤ送り機構を構成するようにしてもよい。この場合には、第1クランパ17aと第2クランパ17bとを共に開放状態とし、超音波振動子21でキャピラリ16を振動させて、ワイヤ12をキャピラリ16のワイヤ孔に挿通させていく。挿通させる際に後に述べる真空配管によってワイヤ12を吸引して、よりスムーズにワイヤ12の挿通を行えるように構成してもよい。
ボンディングアーム13のボンディング面と反対側で、ボンディングアーム13と第1クランパ17aとの間には、ワイヤ送り機構によってキャピラリ16のワイヤ孔にワイヤ12を挿通していく際に、ワイヤ12をガイドするワイヤガイド28が設けられている。ワイヤガイド28は第1クランパ17aの側に広がった漏斗形状であり、広い側の口から入ったワイヤ12を狭い口からキャピラリ16のワイヤ孔に向かってガイドされるように構成されている。
XYテーブル20のボンディングアーム13の先端側にはリードフレーム14をガイドする2本の搬送ガイド22が設けられ、この搬送ガイド22によって半導体ダイ15の装着されたリードフレーム14が図中のX方向に向かって搬送される。各搬送ガイド22の間には、ボンディングを行うボンディングステージ23が設けられ、ボンディングステージ23に搬送されたリードフレーム14はボンディングステージ23に吸着固定される。
上記のワイヤボンディング装置11は内部にCPUを持つ制御部71によって各部の位置の検出及び動作制御が行われ、半導体ダイ15とリードフレーム14との間をワイヤ12によって接続する。制御部71のCPUは動作制御プログラムによって動作制御指令を出力する。XYテーブル20には、ボンディングへッド19のXY方向位置を検出するXY位置検出手段25が設けられている。XY位置検出手段25は基準点からのX及びY方向の各距離を測定してボンディングへッド19の位置を検出するものであってもよいし、XYテーブルの基準点からボンディングへッド19の基準点までの距離を測定してボンディングへッド19の位置を検出するものであってもよい。XY位置検出手段は、非接触式であってもよいし、接触式であってもよい。また、ボンディングへッド19にはボンディングアーム13の回転中心27の回りの回転角度を検出することによってボンディングアーム13先端のZ方向高さあるいはキャピラリ16先端のZ方向高さを検出するZ位置検出手段26が設けられている。Z位置検出手段は回転角度を検出するものでなく、ボンディングアーム13先端やキャピラリ16先端の位置を直接検出するようなものであってもよい。また、Z位置検出手段26も非接触式であってもよいし、接触式であってもよい。
ボンディングへッド19には、半導体ダイ15、リードフレーム14、ボンディングツール抜差し機構などの画像を取得する撮像手段であるカメラ24が取り付けられている。カメラ24はボンディング面に沿った方向の面(XY面)における各部の平面画像を取得することに加えて、鏡やプリズムなどの光路変更手段を組み合わせることによって各部の立面画像を取得するように構成することができる。カメラ24によって取得された平面画像、立面画像は制御部71によって画像処理され、各部のXYZ方向の位置が検出される。カメラ24と制御部71の画像処理手段は光学的位置検出手段を構成する。カメラ24は画像信号を取得することができるものであれば絞り機構やシャッタ等の無い撮像素子とレンズ等によって構成されるものでもよい。
上記のXY位置検出手段25、Z位置検出手段26、及び撮像手段であるカメラ24の検出信号は、それぞれXY位置検出インターフェース87、Z位置検出インターフェース81、カメラインターフェース77を介してデータバス73から制御部71に接続され、各信号が制御部71に入力されるように構成されている。また、XYテーブル20、Zモータ、第1および第2クランパ17a,17b、及び超音波振動子21はそれぞれXYテーブルインターフェース85、Zモータインターフェース82、クランパ開閉インターフェース79、超音波振動子インターフェース83を介してデータバス73から制御部71に接続され、制御部71からの指令によって各機器が動作するように構成されている。
データバス73には記憶部75が接続されている。記憶部75は制御部71の行う位置検出処理や、制御指令出力動作に必要なデータを保持しており、制御部71からの指令によってデータを制御部71に出力し、或いは入力された信号データなどを記憶、保持する。
図2に示すように、ボンディングアーム13の先端にはボンディングツールであるキャピラリ16を把持するチャック18aとチャック18aの開閉を行うためのレンチ孔18bが設けられている。ボンディングステージ23のボンディングへッド19と反対側で、ボンディングアーム13のボンディング面側には、ボンディングアーム13のチャック18aにキャピラリ16を抜差しするボンディングツール抜差し機構31と、ボンディングアーム13のレンチ孔18bにレンチ33aを抜差し及び回転させるチャック開閉機構33と捨てボンドが行われる捨てボンドステージ35とが設けられている。捨てボンドステージ35はボンディング面である半導体ダイ15のパッド面と略同一のZ方向位置となるように構成されている。
図3(a)、(b)を参照しながらボンディングアーム先端のチャック18aの構成について説明する。図3(a)に示すように、チャック18aは閉じた状態でキャピラリ16の円筒部を把持する円筒状の孔であり、孔の大きさを拡大して開閉することができるように一端にスリット18cが設けられている。レンチ孔18bの一端は上記のスリット18cにつながっている円筒面形状で他端はボンディングアーム13先端側からボンディングへッド19側に向かって細長く延びた三角形状の孔となっている。レンチ孔18bはボンディングアーム13の長手方向の孔径がボンディングアーム13の幅方向の孔径よりも長くなるように構成されている。図3(b)に示すように、レンチ孔18bは、長円形断面のレンチ33aを差し込んで回転させることによって上記のスリット18c及びそれにつながっているチャック18aを開くことができるように構成されている。チャック18aが開いた状態では、チャック18aの円筒状の孔の内径はキャピラリ16の外径よりも大きくなり、チャック18aにキャピラリ16を抜差しすることができるようになっている。
閉じた状態で円筒形状のキャピラリ16を把持し、開いた状態でキャピラリ16の抜差しをすることができればチャック18aは上記のような構成に限られない。例えばボンディングアーム13に先端からボンディングへッド19に向かって設けられたスリットの両側にキャピラリ16を把持する円筒面を対向して設け、上記のスリットをねじなどの締め付け具によって締め付け、解除してチャック18aの開閉を行うような構成としても良い。この場合締め付け具はチャック18aの軸方向に装着、取り外しするものであっても良いし、チャック18aの軸方向と直角方向から装着、取り外しするものであっても良い。
図1及び図2に示すように、ボンディングツール抜差し機構31は、円筒形状で内面にキャピラリ16の長手方向がチャック18aの軸方向となるようにキャピラリ16を保持する保持部31aと、複数の保持部31aが取り付けられた円板状のターレット31cと、ターレット31cからボンディングアーム13に向かって突出したスペーサ31bと、ターレット31cをチャック18aの軸方向に直線移動させる直線駆動部31dと、ターレット31cを回転させるためのモータ31eと、ターレット31c又はモータ31eの回転軸と共に回転するプーリ31fと、プーリ31fに掛けられてモータ31eの回転力を伝達するベルト31gと、によって構成されている。ボンディングツール抜差し機構31には、保持部31aの内面の空気を排気する真空配管38が接続されており、真空配管38には開閉によって空気の排気と遮断を行う真空バルブ37が設けられている。
本実施形態ではボンディングツール抜差し機構31は、ボンディングアーム13のボンディング面側に配置されるよう構成されているが、キャピラリ16を保持してキャピラリ16をチャック18aへの抜差しが行なえれば、ボンディング面側ではなくボンディング面と反対側に配置されるように構成されてもよい。
ボンディングツール抜差し機構31の直線駆動部31dと、モータ31eはボンディングツール抜差し機構インターフェース91を介して制御部71に接続され、チャック開閉機構33の直線駆動部33dと、モータ33eはチャック開閉機構インターフェース89を介して制御部71に接続され、真空バルブ37は真空バルブインターフェース93を介して制御部71に接続され、制御部71の指令によって駆動制御されるように構成されている。
図2に示すように、チャック開閉機構33は、長円形断面でレンチ孔18bに差し込まれるレンチ33aと、レンチ33aをレンチ孔18bの軸方向に直線移動させる直線駆動部33dと、レンチ33aを回転させるためのモータ33eと、レンチ33a又はモータ回転軸と共に回転するプーリ33fと、プーリ33fに掛けられてモータ33eの回転力を伝達するベルト33gと、によって構成されている。
チャック開閉機構33は、レンチ33aとボンディングツール抜差し機構31に保持されたキャピラリ16とののXY方向の相対位置が、ボンディングアーム13に設けられたチャック18aとレンチ孔18bとの相対位置と略同一位置となるように、ワイヤボンディング装置11のY方向に向かって並んで配置されている。チャック開閉機構33の配置位置はレンチ33aとボンディングツール抜差し機構31に保持されたキャピラリ16とのXY方向の相対位置が、ボンディングアーム13に設けられたチャック18aとレンチ孔18bとの相対位置と略同一位置となるようになっていれば、Y方向に並んで配置されていなくともかまわない。
チャック開閉機構33はボンディングツール抜差し機構31と同様にボンディングアーム13のボンディング面側に配置されているが、レンチ孔18bへのレンチ33aの抜差しと回転ができればボンディングアーム13のボンディング面と反対側に配置されていてもよい。また、チャック開閉機構33はボンディングツール抜差し機構31と同一方向に配置されず、例えばボンディングツール抜差し機構31がボンディングアーム13のボンディング面側に配置され、チャック開閉機構がボンディングアーム13のボンディング面と反対側に配置されるように構成されていてもよい。更に、チャック18aの開閉をねじなどの締結具によって行う場合には、チャック開閉機構33はチャック18aの軸方向と直角方向等他の方向に設けられるように構成されていてもかまわない。
図4を参照しながらターレット31cに取り付けられた保持部31aとスペーサ31bについて説明する。図4(a)、(b)に示すように、保持部31aは円筒状の弾性部42と弾性部42の一端の内面に嵌まり込むように設けられた剛体部43とを備えている。弾性部42の内径はキャピラリ16外径よりも少し小さくなっており、弾性部42の半径方向の弾性変形によってキャピラリ16を挟みこめるように構成されている。剛体部43は弾性部42の内面に嵌まり込むと共に一端がターレット31cに接するように取りつけられている。剛体部43は弾性部42に差し込まれたキャピラリ16の先端が当接することによって、ターレット31cの図示しない基準面とキャピラリ16の先端とのチャック18aの軸方向の距離を所定の距離に保つことができるように構成されている。ターレット31cに複数の保持部31aが設けられている場合には、各保持部31aの剛体部43のキャピラリ16との当接面はターレット31cの図示しない基準面から同一距離になるように構成され、各キャピラリ16とターレット31cの図示しない基準面とのチャック18aの軸方向の各距離を所定の距離に保つことができるように構成されている。
ターレット31cのボンディングアーム13の側にはスペーサ31bが突出して設けられている。図4(b)に示すように、スペーサ31bはターレット31cと一体として構成されてもよいし、別体として製作したものを固定取付けするようにしてもよい。スペーサ31bのボンディングアーム13側はボンディングアーム13のボンディングツール抜差し機構側面に当接してターレット31cの図示しない基準面とボンディングアーム13のボンディングツール抜差し機構側面とのチャック18aの軸方向の距離を所定の距離に保つことができるように構成されている。図4(a)に示すように、スペーサ31bはターレット31cに取り付けられた保持部31aの内周側に連続して突出したリング状に構成されてもよいし、各保持部31aのボンディングアーム13の先端側にそれぞれ設けられた突起として構成されていてもよい。また、保持部31aの外周側にリング状に突出していても良いし、各保持部31aのボンディングアーム13のボンディングへッド側にそれぞれ設けられた突起として構成されていてもよいし、これらを組み合わせた構成となっていてもよい。複数の保持部31aがターレットに取りつけられている場合には、上記のスペーサ31bは各保持部31aに対応して設けられ、そのボンディングアーム13に当接する各面はターレット31cの図示しない基準面から同一距離となるように構成されている。
以上述べたように、保持部31aの剛体部43のキャピラリ16との当接面とスペーサ31bのボンディングアーム13への当接面とは、共にターレット31cの図示しない基準面からのチャック18aの軸方向の距離がそれぞれの所定の距離となるように構成されている。このため、保持部31aの剛体部43のキャピラリ16との当接面とスペーサ31bのボンディングアーム13への当接面との間のチャック18aの軸方向の距離も所定の距離を保つことができる。そして、キャピラリ16の先端が剛体部43に当接し、スペーサ31bの当接面がボンディングアーム13のボンディングツール抜差し機構側面に当接した状態においては、キャピラリ16の先端とボンディングアーム13との相対距離を所定の距離に保持することができる。
図4(b)の1点鎖線で示すように、弾性部42はチャック18aの軸方向と直角方向にも弾性変形することができるように構成されている。これにより、ボンディングアーム13のチャック18aの中心軸のXY方向の位置と保持部31aに保持されているキャピラリ16の中心軸のXY方向の位置とにずれが生じた際には、弾性部42は横方向の変形、及びその横方向への回転変位によって上記のずれを吸収し、キャピラリ16の保持部31aへの抜差しをスムーズに行なうことができる。また、保持部31aに保持されたキャピラリ16の中心軸のXY方向位置とボンディングアーム13のチャック18aの中心軸のXY方向位置とにずれが生じた際にも上記と同様に弾性部42の弾性変形によってそのずれを吸収することができる。弾性部42とスペーサ31bとの間にはクリアランスを設けてありスペーサ31bの方向へのずれ及び上記弾性変形を許容することができるように構成されている。
以上述べた保持部31aの弾性部42は弾性変形ができるゴムによって構成されていてもよいし、弾性変形ができるものであれば、樹脂などによって構成されていてもよいし、コイルバネによって構成されて中心孔にキャピラリ16を保持することができるような構成でもよいし、一部にゴムや樹脂、バネなどの弾性部を有してキャピラリ16の保持と上記のずれの吸収ができるようにした金属などの剛体で構成するようにしてもよい。また、保持部31aの剛体部43は金属やセラミックスなどの剛体によって構成されている。ターレット31c及びスペーサ31bは金属などの剛体部材によって構成されている。
図4(b)に示すように、ターレット31cには真空装置に接続されている真空配管38が取り付けられ、ターレット31cと保持部31aの剛体部43には剛体部43のキャピラリ16の当接面と真空配管38とを連通させる排気孔47が設けられている。排気孔47はキャピラリ16の先端が当接しない位置に設けられ、弾性部42内部の空気を真空装置に排気できるよう構成されている。ターレット31cが回転する場合にはターレット31cと真空配管38との接続部を回転可能に構成することとしても良い。
以上説明した本実施形態のワイヤボンディング装置11によってボンディング工程中において連続してキャピラリ16の交換を行う際の動作について説明する。図5はキャピラリ16の交換シーケンスを示すフローチャートであり、図6から図13は主要な各ステップにおけるワイヤボンディング装置11の動作を示す。
ボンディングサイクルが所定回数に達したり、所定の時間が経過したりした場合には、制御部71は、図5のステップS101に示すように、ワイヤボンディング装置11のボンディング動作を停止する指令を出力して、ボンディング動作を停止して、キャピラリ交換動作を開始する。図6に示すように、ワイヤボンディング装置11のボンディング動作を停止した状態では、キャピラリ16はボンディングステージ23の上の基準位置に位置しており、ボンディングアーム13先端には使用済みキャピラリ16aが把持された状態となっている。
図5のステップS102及び図7に示すように、制御部71は、XYテーブル20によってボンディングヘッド19を移動させ、使用済みキャピラリ16aの位置を捨てボンドステージ35上方の所定の位置に移動させる。制御部71は使用済みキャピラリ16aの位置をXY位置検出手段25によって検出し、その位置が上記の所定の位置となった場合にボンディングヘッド19の移動を停止する。使用済みキャピラリ16aの位置が捨てボンドステージ35上方の所定の位置となったら、図5のステップS103に示すように、制御部71はボンディングアーム13をZモータによって駆動して使用済みキャピラリ16aの先端を捨てボンドステージ35の面に対して接離動作させると共に第1クランパ17aによるワイヤ12の把持、開放の動作を協調させて使用済みキャピラリ16aの先端側のワイヤ12に残っているボール39を捨てボンドステージ35にボンディングしてテールワイヤ41を導出する捨てボンドを行う。以上説明した、図5のステップS102からステップS103は捨てボンド工程を構成する。
図7(a)に示すように、捨てボンドの開始前は、ボンディングアーム13に把持された使用済みキャピラリ16aは捨てボンドステージ35の上方に位置している。使用済みキャピラリ16aのワイヤ孔にはワイヤガイド28を通ったワイヤ12が挿通され、ワイヤ12の先端にはボール39が形成されている。第1クランパ17a及び第2クランパ17bは共に開放状態となっている。
捨てボンドが開始されると、図7(b)に示すように、ボンディングアーム13の下降動作によって使用済みキャピラリ16aが捨てボンドステージ35に向かって降下し、その先端でボール39を捨てボンドステージ35の面に圧着させ、捨てボンドステージ35の面に圧着ボール40を形成する。この際、第1クランパ17aは使用済みキャピラリ16aと共に下降する。
図7(c)に示すように、ボンディングアーム13の上昇動作によって使用済みキャピラリ16aを捨てボンドステージ35から上昇させる。この際、第1クランパ17aも開状態のまま使用済みキャピラリ16aと共に上昇する。使用済みキャピラリ16aに挿通されているワイヤ12の先端は圧着ボール40となって捨てボンドステージ35の面に圧着固定されていることから、この使用済みキャピラリ16aと第1クランパ17aの上昇動作によって使用済みキャピラリ16aの先端にテールワイヤ41が導出される。
図7(d)に示すように、使用済みキャピラリ16aと第1クランパ17aとが所定の高さまで上昇した後、第1クランパ17aを閉じてワイヤ12を把持し、更に第1クランパ17aを閉じた状態で使用済みキャピラリ16aと第1クランパ17aとを上昇させることによって、テールワイヤ41と圧着ボール40とを切断し、使用済みキャピラリ16aの先端からテールワイヤ41が延びた状態となる。この状態で捨てボンド動作は終了する。
この捨てボンド動作によって使用済みキャピラリ16aの先端側のワイヤ12に残っていたボール39が取り除かれるので、ワイヤ12を使用済みキャピラリ16aのワイヤ孔を通して引き出せる状態となる。
捨てボンド工程が終了すると、制御部71は、図5のステップS104及び図8に示すようにワイヤ引き出し工程を行う。第1クランパ17aと第2クランパ17bとを差動させることによってワイヤ12を使用済みキャピラリ16aから引き出すワイヤ引き出し動作を行う。ワイヤ引き出し動作は図8(a1)から(g1)に示すように第1クランパ17aを上下に動作させる方法と図8(a2)から(g2)に示すように第2クランパを動作させる方法と、第1クランパ17aとボンディングアーム13とを共に上下させる方法があるが、いずれの方法によってワイヤの引き出しを行ってもよい。ワイヤ引き出し動作における第1クランパ17a、第2クランパ17b、ワイヤ12の動作を図8(a1)から(g1)を参照しながら説明する。
図8(a1)に示すように、ワイヤ引き出し動作開始前においては、使用済みキャピラリ16aに挿通されているワイヤ12は第1クランパ17a及び第2クランパ17bによって把持されている。使用済みキャピラリ16aの先端からはワイヤ12の一端がテールワイヤ41として延出している。ワイヤ引き出し動作が開始されると、図8(b1)に示すように、第2クランパ17bを開状態とし、次いで、図8(c1)に示すようにワイヤ12を把持している第1クランパ17aを上昇させてワイヤ12を使用済みキャピラリ16aの後端より上に引き出す。ワイヤ12が使用済みキャピラリ16aの後端から引き出され、その先端がワイヤガイド28の位置に達したら、図8(d1)に示すように第1クランパ17aの上昇を停止して第2クランパ17bを閉として第2クランパ17bによってワイヤ12を把持する。次に図8(e1)に示すように、第1クランパ17aを開として第1クランパ17aによるワイヤ12の把持を開放し、図8(f1)に示すように第1クランパ17aを当初の位置に戻す。図8(g1)に示すように、第1クランパ17aが当初の位置に戻ったら、第1クランパ17aを閉として、第1、第2クランパ17a,17aによってワイヤ12を把持する。この状態で、ワイヤ12の先端位置はワイヤガイド28の位置まで上昇し、使用済みキャピラリ16aのワイヤ孔からワイヤ12の引き出しが終了する。また、図8(a2)から(g2)に示すように、第1クランパ17aに代えて第2クランパ17bを上下に移動させてワイヤ孔からワイヤ12を引き出しても良い。更に、図8(a3)から(g3)に示すように、第1クランパ17aとボンディングアーム13とを共に上下に移動させてワイヤ12の引き出しを行ってもよい。
ワイヤ引き出し工程が終了すると、制御部71は、図5のステップS105からS118に示すようにボンディングツール抜差し工程を行なう。図5のステップS105及び図9に示すように、制御部71はボンディングツール抜差し機構31のキャピラリ16の挿入されていない保持部31aの位置とレンチ33aの位置とがチャック18aとレンチ孔18bとのY方向の間隔と同様の間隔でY方向に並ぶ抜差し動作位置に来るようにターレット31cをモータ31eによって回転させる。保持部31aの位置は、カメラ24によって取得した保持部31aの平面画像を制御部71によって処理する光学的位置検出手段によって制御部71に取得される。そして、測定された保持部31aの位置が上記の抜差し動作位置となったら、制御部71はターレット31cの回転を停止する。このように、光学的位置検出手段によって正確な位置検出をすることができ、位置合わせ精度を向上させることができるという効果を奏する。また、位置精度が確保できれば、モータをステッピングモータとして所定の角度を回転させて保持部31aを抜差し動作位置に移動させるようにしてもよいし、ターレット31cの回転角度を測定する角度センサを取り付けて回転角度から保持部31aの位置を検出し、抜差し動作位置にターレット31cの保持部31aを回転させるようにしても良い。
図5のステップS106に示すように、制御部71は、XYテーブル20によって、光学的位置検出手段によって検出した保持部31aの位置にボンディングアーム13先端のチャック18aの位置を合わせるようにボンディングへッドを移動させる。この移動によって使用済みキャピラリ16aの中心軸位置は、保持部31aの中心位置に移動する。制御部71はチャック18aのXY位置又は使用済みキャピラリ16aのXY位置をXY位置検出手段25によって検出し、その位置が保持部31aの中心位置となった場合にボンディングヘッド19の移動を停止して使用済みキャピラリ16aの位置合わせを終了する。上記の位置合わせでも、保持部31aの位置を光学的位置検出手段によって正確に検出することができることから、位置合わせ精度を向上させることができる。位置合わせの終了した状態では、保持部31aの中心線のXY方向の位置は、ボンディングアーム13のチャック18aの中心軸のXY方向の位置と略同一の位置となっている。また、ボンディングアーム13のレンチ孔18bのXY方向位置は、チャック開閉機構33のレンチ33aのXY方向位置と略同一位置となっている。
そして、制御部71は使用済みキャピラリ16aの先端位置がボンディング面と同一高さとなるようにZ方向の位置合わせを行う。制御部71はZ位置検出手段26によって使用済みキャピラリ16a先端のZ方向データを取得しながら、使用済みキャピラリ16aの先端のZ方向位置がボンディング面と同一位置となるようにZモータによってボンディングアーム13を動作させる。制御部71はZ位置検出手段26からの使用済みキャピラリ16a先端のZ方向データが所定の値になった場合に使用済みキャピラリ16aの先端がボンディング面と同一のZ方向位置となったと判断してボンディングアーム13の動作を停止させ、Z方向の位置合わせを終了する。本実施形態では、上記のようにXY方向の位置合わせとZ方向の位置合わせとを別々に行うこととして説明したが、これらの位置合わせを同時に行うようにしてもよい。
上記のように、ボンディングアーム13に把持された使用済みキャピラリ16aの中心軸の位置と保持部31aの中心軸の位置との位置あわせと、レンチ孔18bの位置とレンチ33aの位置との位置合わせが終了すると図10(a)に示すような状態となる。制御部71はボンディングアーム13の位置をこの静止状態に保持させる。静止状態の保持は、例えばZモータのコイル電流を制御してその状態を保持させることとしても良いし、Zモータ或はボンディングアーム13の回転機構にブレーキを掛けることなどによって行うことができる。
ボンディングアーム13を静止状態とした後、制御部71は、図5のステップS107,S108及び図10(b)に示すように、ボンディングツール抜差し機構31の直線駆動部31dをボンディングアーム13に向かって直線駆動させる。この動作によって直線駆動部31dに接続されているターレット31c及びターレット31cに取りつけられている保持部31a、スペーサ31bも同時にボンディングアーム13に向かって直線的に上昇移動する。するとボンディングアーム13の先端に把持された使用済みキャピラリ16aが保持部31aの中に入り込んでくる。保持部31aの円筒状の弾性部42の内径は使用済みキャピラリ16aの外径よりも少し小さくなっているので、弾性部42の弾性変形によって保持部31aに使用済みキャピラリ16aが挟み込まれて保持される。そして、所定の高さ、例えば、スペーサ31bの当接面がボンディングアーム13のボンディングツール抜差し機構側の面に当接するZ方向位置となると、制御部71は直線駆動部31dの直線駆動を停止する。上記の直線移動は保持部31aをボンディングアーム13に把持された使用済みキャピラリ16aの軸方向、あるいはボンディングアーム13のチャック18aの軸方向に向かっての動きであるため、ボンディングアーム13に把持された使用済みキャピラリ16aを保持部31aにスムーズに差し込むことができるという効果を奏する。
使用済みキャピラリ16aを保持部31aに保持させた後、制御部71は、図5のステップS109及び図10(c)に示すように、チャック開閉機構33の直線駆動部33dを駆動させてレンチ33aをボンディングアーム13に向かって直線駆動させる。そして、レンチ33aの先端部がレンチ孔18bに入る所定の位置までレンチ33aを上昇移動させると制御部71はレンチ33aの直線移動を停止する。
レンチ33aがレンチ孔18bに入り込んだら、制御部71は、図5のステップS110及び図10(d)に示すように、チャック開閉機構33のモータ33eを回転させて、プーリ33f、ベルト33gを介してレンチ33aを所定の角度、例えば、90度回転させてチャック18aを開放する。先に図3で説明したように、レンチ33aを回転させるとチャック18aの内径が使用済みキャピラリ16aの外径よりも大きくなり、使用済みキャピラリ16aをチャック18aに抜差しすることができるようになる。この状態において、制御部71は、図5のステップS111、S112及び図10(d)に示すように、ボンディングツール抜差し機構31の直線駆動部31dをボンディングアーム13から離れる方向に向かって直線駆動させる。この下降動作によって直線駆動部31dに接続されているターレット31c及びターレット31cに取りつけられている保持部31a、スペーサ31bも同時にボンディングアーム13から離れる方向に向かって直線的に下降移動する。すると保持部31aに挟まれて保持された使用済みキャピラリ16aがチャック18aからチャック18aの軸方向に直線的に引き抜かれる。そして、制御部71は、保持部31aのZ方向位置が例えば、初期位置などの所定の位置まで移動してくると、直線駆動部31dの直線駆動を停止して使用済みキャピラリ16aの引き抜きを終了する。
上記の保持部31aの直線移動も保持部31aをボンディングアーム13に把持された使用済みキャピラリ16aの軸方向、あるいはボンディングアーム13のチャック18aの軸方向に向かっての動きであるため、使用済みキャピラリ16aをボンディングアーム13のチャック18aからスムーズに引き抜くことができるという効果を奏する。また、使用済みキャピラリ16aをチャック18aから引き抜く際に、ボンディングアーム13に取り付けられた超音波振動子21によってボンディングアーム13の先端部を振動させてもよい。これによって、使用済みキャピラリ16aをチャック18aからよりスムーズに引き抜くことができるという効果を奏する。
使用済みキャピラリ16aの引き抜きが終了した状態では、ボンディングツール抜差し機構31のターレット31cとターレット31cに取りつけられている保持部31aとスペーサ31bとは初期のZ方向位置に戻っており、保持部31aに挟み込まれた使用済みキャピラリ16aとボンディングアーム13のボンディングツール抜差し機構側面との間にはクリアランスがある状態となっている。
制御部71は、図5のステップS113及び図11(a)に示すように、ボンディングツール抜差し機構31のモータ31eを回転させて、交換用キャピラリ16bの保持されている保持部31aを抜差し動作位置に回転移動させる。そして、図5のステップS114に示すように、制御部71は、モータ31eの回転によって保持部31aの位置を抜差し動作位置に合わせる。制御部71は、モータ31eがステッピングモータのように角度制御のできるモータである場合には、使用済みキャピラリ16aを引き抜く際のターレット31cの角度位置からターレット31cに取りつけられている各保持部31aの間の回転角度だけ回転するような指令を出力することによって角度位置合わせを行う。また、ターレット31cの回転角度を測定する角度測定手段を設けて、その角度信号を制御部71にフィードバックして回転角度を制御して角度合わせを行うようにしてもよい。
上記のように、交換用キャピラリ16bの保持されている保持部31aの位置を抜差し動作位置に合わせた後、制御部71は、図5のステップS115,S116及び図11(b)に示すように、ボンディングツール抜差し機構31の直線駆動部31dによってターレット31cとターレット31cに取りつけられている保持部31aとスペーサ31bと保持部31aに保持されている交換用キャピラリ16bとをボンディングアーム13に向かって直線的に上昇移動させる。ボンディングアーム13はZモータあるいはブレーキなどによって回転移動しないよう静止状態に保たれており、チャック18aはレンチ33aによって開かれている状態となっていることから、交換用キャピラリ16bはその後端側からチャック18aに差し込まれていく。チャック18aに交換用キャピラリ16bが更に差し込まれていくと、図11(b’)に示すように、スペーサ31bのボンディングアーム13側の当接面がボンディングアーム13のボンディングツール抜差し機構側面に当接する。制御部71は、スペーサ31bがボンディングアーム13に当接すると、直線駆動部31dの直線駆動を停止する。交換用キャピラリ16bは保持部31aの剛体部43にその先端が当接するようにセットされていることから、スペーサ31bがボンディングアーム13に当接することによって、交換用キャピラリ16bの先端位置とボンディングアーム13のボンディングツール抜差し機構側面との距離は所定の距離に保たれ、交換用キャピラリ16bの先端のZ方向位置を所定の位置にセットすることができるという効果を奏する。
図5のステップS117及び図11(c)に示すように、制御部71はチャック開閉機構33のモータ33eを回転させることによってレンチ33aを、所定の角度、例えば90度回転させて、チャック18aを閉状態としてチャック18aよって交換用キャピラリ16bを把持させる。先に説明したように、チャック18aを閉状態にするようにレンチ33aを回転させると、ボンディングアーム13のレンチ孔18bとレンチ33aとの間にはクリアランスができる。図5のステップS118及び図11(c)に示すように、制御部71は直線駆動部33dによってレンチ33aをボンディングアーム13から離れる方向に向かって下降移動させ、レンチ33aを初期位置に収納する。これによってボンディングツール抜差し工程を終了する。
図11(d)に示すように、この状態では、交換用キャピラリ16bは保持部31aに保持されたままボンディングアーム13のチャック18aに把持されている状態となっているが、交換用キャピラリ16bのワイヤ孔にはワイヤ12は挿通されていない状態である。
ボンディングツール抜差し工程が終了すると、制御部71は、図5のステップS119からS123に示すように、交換用キャピラリ16bにワイヤ12を通すワイヤ挿通工程を行なう。図5のステップS119及び図12(a1)に示すように、制御部71は真空バルブ37を開状態として保持部31aの空気を真空装置に排気する。この排気動作によって交換用キャピラリ16bのワイヤ孔には後端側から先端側に向かって空気の流れが形成される。また、制御部71はボンディングアーム13に取り付けられた超音波振動子21によってボンディングアーム13の先端部を振動させる。この振動によってワイヤ12の先端をよりスムーズに交換用キャピラリ16bのワイヤ孔に導くことができる。
制御部71は、図5のステップS120及び図12(b1)〜(g1)に示すように、ワイヤ12を交換用キャピラリ16bに繰り出していく。図12(b1)に示すように、第2クランパ17bを閉とした状態で第1クランパ17aを開とした後、第1クランパ17aを上昇させる。次いで、図12(c1)に示すように第1クランパ17aが所定の高さまで上昇したら、その上昇を停止し、図12(d1)、(e1)に示すように、第1クランパ17aを閉じて、第1クランパ17aでワイヤ12を把持し、第2クランパ17bを開として第2クランパ17bによるワイヤ12の把持を開放する。そして、図12(f1)に示すように、第1クランパ17aを下降させてワイヤ12をワイヤガイド28から交換用キャピラリ16bのワイヤ孔に挿通させていく。この際、真空装置への空気の流れと超音波振動子21による振動とワイヤガイド28によってワイヤ12をスムーズに交換用キャピラリ16bのワイヤ孔に挿通させていくことができる。そして、図12(g1)に示すように、第1クランパ17aが初期位置に戻ったところで第2クランパ17bを閉とする。この状態で、ワイヤ12は交換用キャピラリ16bの中間位置まで繰り出されている。
次に制御部71は、図5のステップS121及び図12(h1)〜(n1)に示すように交換用キャピラリ16bの先端にテールワイヤを導出する。図12(h1)に示すように、制御部71は、ボンディングツール抜差し機構31の直線駆動部31dをボンディングアーム13から離れる方向に直線駆動して、ターレット31cとターレット31cに取りつけられている保持部31a、スペーサ31bを下降移動させる。そして、交換用キャピラリ16bの先端と保持部31aの底部にある剛体部43との間に隙間を開ける。所定の隙間が開くまで、直線駆動部31dによって保持部31aを下降移動させた後、直線駆動部31dの直線駆動を停止する。そして、図12(i1)〜(n1)に示すように、先に説明したと同様に第1クランパ17aと第2クランパ17bとを差動させることによってワイヤ12を更に繰り出していく。交換用キャピラリ16bのワイヤ孔は先端に向かってテーパー状に内径が小さくなっているので、ワイヤ12が空気の流れと第1クランパ17aと第2クランパ17bとの差動によって交換用キャピラリ16bの先端に送られてくると、排気動作によって交換用キャピラリ16bの先端からワイヤ12が吸い出されるように導出されてくる。先端に導出されたワイヤ12はテールワイヤ41を形成する。上記のワイヤ繰り出し動作は、第2クランパ17bの位置を固定し、第1クランパ17aを上下に動作させてワイヤの繰り出しを行うことで説明したが、図12(a2)から(n2)に示すように、第1クランパ17aを固定し、第2クランパ17bを上下に動作させて上記と同様の差動を行いワイヤの繰り出しをすることとしてもよい。また、第1、第2クランパ17a、17bを共に開として超音波振動子21によってボンディングアーム13及び交換済みキャピラリ16bを振動させることによってワイヤ12を使用済みキャピラリ16bの中に挿通させてもよい。
図5のステップS122に示すように、交換用キャピラリ16bの先端にテールワイヤ41が導出されると、制御部71は真空バルブ37を閉として排気動作を停止する。そして、図5のステップS123及び図13(a)に示すように、制御部71はボンディングツール抜差し機構31の直線駆動部31dによってターレット31cとターレット31cに取りつけられている保持部31a、スペーサ31bをボンディングアーム13から離れる方向に下降移動させ、初期位置に戻す。交換用キャピラリ16bはボンディングアーム13のチャック18aに把持されており、ボンディングアーム13は静止状態となっているので、この動作によって保持部31aから交換用キャピラリ16bを引き抜くことができる。直線駆動部31dによって保持部31aはボンディングアーム13のチャック18aの軸方向に直線移動することから、ボンディングアーム13に把持された交換用キャピラリ16bを保持部31aからスムーズに引き抜くことができる。また、ボンディングアーム13に取り付けられた超音波振動子21によってボンディングアーム13の先端部を振動させて交換用キャピラリ16bを保持部31aから引き抜くようにしてもよい。これによって、交換用キャピラリ16bを保持部31aからよりスムーズに引き抜くことができる。
図5のステップS124からステップS125に示すように、制御部71は、XYテーブル20によってボンディングへッド19をXY方向に移動させて、ボンディングアーム13に把持された交換用キャピラリ16bの先端位置を図示しない放電装置のあるスパークポジションに移動させる。そして放電装置によって交換用キャピラリ16bの先端に導出しているテールワイヤ41をボール39に成形する。そして、図5のステップS126及び図13(b)に示すように、制御部71はXYテーブル20によってボンディングへッド19をXY方向に移動させて、交換用キャピラリ16bの先端位置をボンディングステージ23の上のボンディング位置に復帰させる。そして、図5のステップS127に示すように、再度ボンディング動作を開始する。
以上説明した本実施形態のワイヤボンディング装置11は、ボンディング動作の停止からワイヤ12の引き出し、キャピラリ16の交換、ワイヤ12のキャピラリ16への挿通を連続的に行い、再びボンディング動作を開始することができる。このため、ボンディング工程の中でボンディングツールを交換しながら連続してボンディングを行うことができるという効果を奏する。また、ターレット31cによって複数の交換用キャピラリ16bを保持部31aに保持し、ターレット31cを回転させながら複数回のキャピラリ交換をボンディング工程の中で連続的に行うことができることから、長時間の連続運転を可能とすることができるという効果を奏する。
以上述べた実施形態においては、回転式のターレット31cに複数の保持部31aとスペーサ31bを取り付けた構成として説明したが、回転式ではなく、例えばY方向に直線的に移動する直線移動式のスライダに複数の保持部31aとスペーサ31bを取り付けて構成してもよい。
また、上記の実施形態においては、保持部31aはキャピラリ16を保持する円筒状の弾性部42と円筒状の弾性部42に嵌まり込んだ剛体部43によって構成され、弾性部42の弾性変形によってボンディングアーム13のチャック18aの中心線と保持部31aの中心との位置ずれを吸収することができるような構造として説明したが、保持部31aの構成はこのような構成に限られない。例えば、図14に示すように、ターレット31cに取りつけられている剛体の基板45に弾性体によって構成された弾性部46を設け、弾性部46にキャピラリ16を保持する剛体の保持筒44を取り付けた構成としてもよい。このように構成することによって、ボンディングアーム13のチャック18aの中心線と保持部31aの中心との位置ずれを弾性部46の弾性変形によって吸収することができる。図14に示すような構造の保持部31aでは、キャピラリ16の先端の当接面とターレット31cとの間に弾性部46が挟まれることから、スペーサ31b’はターレット31cに取り付けるのではなく、キャピラリ16の先端が当接している保持筒の側面に取り付けられる構造となっている。このような構造とすることによって、キャピラリ先端とボンディングアーム13のボンディングツール抜差し機構側面との距離を所定の距離に保つことができる。
このように構成された保持部31aを1つ又は複数個ターレット31cに配置してボンディングツール抜差し機構31を構成してもよいし、1つ又は複数個を直線移動式のスライダに取り付けてボンディングツール抜差し機構を構成してもよい。
上記の実施形態では、第1、第2クランパ17a,17bの差動動作と保持部31aの空気を真空装置に排気することによって交換用キャピラリ16bにワイヤを挿通させることとして説明したが、保持部31aの空気を真空装置に排気せずに、第1、第2クランパ17a,17bの差動動作によって交換用キャピラリ16bにワイヤを挿通させることとしても良い。このように、保持部31aの空気を真空装置に排気せず、第1、第2クランパ17a,17bの差動動作によって交換用キャピラリ16bにワイヤを挿通させる実施形態について説明する。
保持部31aの空気を真空装置に排気しないので、上記のような実施形態のワイヤボンディング装置11は、図1に示したワイヤボンディング装置11から真空バルブ37、真空配管38、真空バルブインターフェース93を取り外したものであり、ターレット31cの排気孔47も有していない。このようなワイヤボンディング装置11によってボンディング工程中において連続してキャピラリ16の交換を行う際の動作を説明する。先に示した図5〜図13の動作と同様の動作については説明を省略する。
図15は、上記のように保持部31aの空気を真空装置に排気しない実施形態のキャピラリの交換シーケンスを示すフローチャートである。図15において、ステップS201からステップS218までの各工程は先に説明した実施形態の動作と同様である。
図15のステップS218でボンディングツール抜差し工程は終了し、交換用キャピラリ16bはボンディングアーム13のチャック18aによって把持され、レンチ33aは降下して初期位置に収納されている。
図15のステップS219及び図16(a1),(b1)に示すように、制御部71は、ボンディングツール抜差し機構31の直線駆動部31dによって保持部31aをボンディングアーム13から離れる方向に下降移動させ、初期位置に戻す。交換用キャピラリ16bはボンディングアーム13のチャック18aに把持されており、ボンディングアーム13は静止状態となっているので、この動作によって保持部31aから交換用キャピラリ16bを引き抜くことができる。直線駆動部31dによって保持部31aはボンディングアーム13のチャック18aの軸方向に直線移動することから、ボンディングアーム13に把持された交換用キャピラリ16bを保持部31aからスムーズに引き抜くことができる。また、ボンディングアーム13に取り付けられた超音波振動子21によってボンディングアーム13の先端部を振動させて交換用キャピラリ16bを保持部31aから引き抜くようにしてもよい。これによって、交換用キャピラリ16bを保持部31aからよりスムーズに引き抜くことができる。
このように保持部31aを降下させて交換用キャピラリ16bを保持部31aから引き抜くと、図16(b1)に示すように、ボンディングアーム13はZ方向に自在に動くことができる状態となる。次に、制御部71は交換用キャピラリ16bにワイヤを挿通させるワイヤ挿通工程を行う。図5のステップS220及び図16(c1)〜(h1)に示すように、制御部71はワイヤ12を交換用キャピラリ16bに繰り出していく。図16(c1)に示すように、第2クランパ17bを閉とした状態で第1クランパ17aを開とした後、ボンディングアーム13及び第1クランパ17aを上昇させる。ワイヤ12は第2クランパ17bによって把持されていることから、ボンディングアーム13を上昇させていくことによってワイヤ12をワイヤガイド28から交換用キャピラリ16bのワイヤ孔に挿通させていく。この際、超音波振動子21による振動とワイヤガイド28によってワイヤ12をスムーズに交換用キャピラリ16bのワイヤ孔に挿通させていくことができる。次いで、図16(d1)に示すようにボンディングアーム13及び第1クランパ17aが所定の高さまで上昇し、ワイヤ12が交換用キャピラリ16bの中間位置まで挿入されたら、その上昇を停止する。そして、図16(e1)、(f1)に示すように、第1クランパ17aを閉じて、第1クランパ17aでワイヤ12を把持し、第2クランパ17bを開として第2クランパ17bによるワイヤ12の把持を開放する。次いで、図16(g1)に示すように、ボンディングアーム13と第1クランパ17aを初期位置まで下降させていく。そして、図16(h1)に示すように、第1クランパ17aが初期位置に戻ったところで第2クランパ17bを閉とする。この状態で、ワイヤ12は交換用キャピラリ16bの中間位置まで繰り出されている。
次に、制御部71は、図15のステップS221及び図16(i1)〜(o1)に示すように交換用キャピラリ16bの先端にテールワイヤを繰り出す。先に説明したと同様に制御部71は、図16(i1)〜(o1)に示すように、第1クランパ17aと第2クランパ17bとを差動させることによってワイヤ12を更に繰り出していく。先端に繰り出されたワイヤ12はテールワイヤ41を形成する。上記のワイヤ繰り出し動作は、ボンディングアーム13と第1クランパ17aとを共に上下に移動させてワイヤの繰り出しを行うこととして説明したが、先に示した実施形態と同様に第2クランパ17bの位置を固定し、第1クランパ17aを上下に動作させてワイヤの繰り出しを行うこととしても良いし、第1クランパ17aを固定し、第2クランパ17bを上下に動作させて上記と同様の差動を行いワイヤの繰り出しをすることとしてもよい。また、第1、第2クランパ17a、17bを共に開として超音波振動子21によってボンディングアーム13及び交換済みキャピラリ16bを振動させることによってワイヤ12を使用済みキャピラリ16bの中に挿通させてもよい。
交換用キャピラリ16bの先端にテールワイヤ41が繰り出されると、図15のステップS222,223に示すように、制御部71は、XYテーブル20によってボンディングへッド19をXY方向に移動させて、ボンディングアーム13に把持された交換用キャピラリ16bの先端位置を図示しない放電装置のあるスパークポジションに移動させ、テールワイヤ41をボール39に成形する。そして、図15のステップS224に示すように、制御部71はXYテーブル20によってボンディングへッド19をXY方向に移動させて、交換用キャピラリ16bの先端位置をボンディングステージ23の上のボンディング位置に復帰させる。そして、図15のステップS225に示すように、再度ボンディング動作を開始する。
以上説明した実施形態のワイヤボンディング装置11は、先に説明した実施形態と同様、ボンディング工程の中でボンディングツールを交換しながら連続してボンディングを行うことができるという効果を奏する。
本発明の実施形態におけるワイヤボンディング装置の全体構成と制御系統を示す図である。 本発明の実施形態におけるワイヤボンディング装置の一部とボンディングツール抜差し機構とチャック開閉機構を示す斜視図である。 本発明の実施形態におけるワイヤボンディング装置のボンディングアーム先端のチャックとレンチ孔を示す説明図である。 本発明の実施形態におけるワイヤボンディング装置のボンディングツール抜差し機構を構成するターレットと保持部とスペーサの斜視図と断面説明図である。 本発明の実施形態におけるワイヤボンディング装置によるキャピラリの交換シーケンスを示すフローチャートである。 図5のキャピラリ交換シーケンスにおけるワイヤボンディング装置の初期状態を示す説明図である。 図5のキャピラリ交換シーケンスにおける捨てボンド動作を説明する動作説明図である。 図5のキャピラリ交換シーケンスにおけるワイヤ引き出し動作を説明する動作説明図である。 図5のキャピラリ交換シーケンスにおける保持部の回転と位置合わせ動作を説明する動作説明図である。 図5のキャピラリ交換シーケンスにおける保持部及びレンチの上昇動作とレンチの回転動作並びに保持部の下降動作による使用済みキャピラリの引き抜き動作を示す動作説明図である。 図5のキャピラリ交換シーケンスにおける保持部の回転と保持部の上昇動作による交換用キャピラリの差し込み動作とレンチの回転、下降動作による交換用キャピラリの把持を示す動作説明図である。 図5のキャピラリ交換シーケンスにおける交換用キャピラリにワイヤを繰り出してテールワイヤを導出させるワイヤ挿通動作を示す動作説明図である。 図5のキャピラリ交換シーケンスにおける保持部の下降とボンディング動作への復帰を示す動作説明図である。 本発明の他の実施形態の保持部の斜視図と断面説明図である。 本発明の他の実施形態におけるワイヤボンディング装置によるキャピラリの交換シーケンスを示すフローチャートである。 図15のキャピラリ交換シーケンスにおける交換用キャピラリにワイヤを繰り出してテールワイヤを導出させるワイヤ挿通動作を示す動作説明図である。
符号の説明
11 ワイヤボンディング装置、12 ワイヤ、13 ボンディングアーム、14 リードフレーム、15 半導体ダイ、16 キャピラリ、16a 使用済みキャピラリ、16b 交換用キャピラリ、17a 第1クランパ、17b 第2クランパ、18a チャック、18b レンチ孔、18c スリット、19 ボンディングヘッド、20 XYテーブル、21 超音波振動子、22 搬送ガイド、23 ボンディングステージ、24 カメラ、25 XY位置検出手段、26 Z位置検出手段、27 回転中心、28 ワイヤガイド、31 ボンディングツール抜差し機構、31a 保持部、31b スペーサ、31c ターレット、31d 直線駆動部、31e モータ、31f プーリ、31g ベルト、33 チャック開閉機構、33a レンチ、33d 直線駆動部、33e モータ、33f プーリ、33g ベルト、35 捨てボンドステージ、37 真空バルブ、38 真空配管、39 ボール、40 圧着ボール、41 テールワイヤ、42,46 弾性部、43 剛体部、44 保持筒、45 基板、47 排気孔、71 制御部、73 データバス、75 記憶部、77 カメラインターフェース、79 クランパ開閉インターフェース、81 Z位置検出インターフェース、82 Zモータインターフェース、83 超音波振動子インターフェース、85 XYテーブルインターフェース、87 XY位置検出インターフェース、89 チャック開閉機構インターフェース、91 ボンディングツール抜差し機構インターフェース、93 真空バルブインターフェース。

Claims (11)

  1. ワイヤボンディング装置において、
    先端に設けられたチャックでボンディングツールを把持し、前記ボンディングツールをボンディング面に対して弧状に接離動作させるボンディングアームと、
    前記チャックの開閉を行うチャック開閉機構と、
    ボンディングツールをその長手方向が前記チャックの軸方向となるように保持する保持部と、前記保持部を前記チャックの軸方向に直線移動させる駆動部と、を含み、前記ボンディングアームの静止状態で前記チャック開閉機構と協働して前記チャックへの前記ボンディングツールの抜差しを行うボンディングツール抜差し機構と、
    を有することを特徴とするワイヤボンディング装置。
  2. 請求項1に記載のワイヤボンディング装置において、
    前記ボンディングツール抜差し機構の前記保持部は、前記ボンディングツール先端が当接するように前記ボンディングツールを保持し、
    前記保持部に取り付けられ、前記ボンディングツールを前記チャックに差し込む際に前記ボンディングアームに当接し、前記ボンディングツール先端と前記ボンディングアームとの前記チャックの軸方向の距離を所定の距離に保つスペーサ
    を有することを特徴とするワイヤボンディング装置。
  3. 請求項1または2に記載のワイヤボンディング装置において、
    前記保持部は、
    前記保持部と前記チャックとの間の前記ボンディング面に沿った方向の位置ずれを弾性変形によって吸収することができる弾性部を含んでいること
    を特徴とするワイヤボンディング装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のワイヤボンディング装置において、
    前記ボンディングツール抜差し機構は、
    少なくとも1つの前記ボンディングツール保持部が取り付けられたターレットと、
    前記ターレットを回転させる回転駆動部と、
    を有することを特徴とするワイヤボンディング装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のワイヤボンディング装置において、
    前記ボンディングツール抜差し機構は、前記ボンディングアームのボンディング面側に配置されていることを特徴とするワイヤボンディング装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のワイヤボンディング装置において、
    前記ワイヤボンディング装置は、
    前記ボンディングアーム先端を移動させる移動機構と、
    前記保持部の位置を光学的に検出する光学的位置検出手段と、を含み、
    前記チャックの位置を光学的位置検出手段によって検出した前記保持部の位置に合わせるように前記移動機構によって前記ボンディングアーム先端を移動させること
    を特徴とするワイヤボンディング装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のワイヤボンディング装置において、
    前記ワイヤボンディング装置は、
    前記ボンディングアーム先端を振動させる振動装置を備え、
    ボンディングツール抜差し機構によって前記チャックへの前記ボンディングツールの抜差しを行う際に前記振動装置によって前記ボンディングアーム先端を振動させること
    を特徴とするワイヤボンディング装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載のワイヤボンディング装置において、
    前記ワイヤボンディング装置は、
    捨てボンドを行う捨てボンドステージと、
    前記ボンディングツールに挿通されたワイヤを前記ボンディングツールに対して相対的に移動させるワイヤ送り機構と、
    前記ボンディングアームの動作制御と前記ワイヤ送り機構の動作制御とを行う制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記ボンディングアームを動作させて捨てボンドステージに捨てボンドを行ない前記ワイヤ先端に形成されたボールを除去する捨てボンド手段と、
    前記ワイヤ送り機構によって前記ワイヤを前記ボンディングツール後端から引き出すワイヤ引き出し手段と、
    前記ボンディングアームの静止状態で前記チャック開閉機構と前記ボンディングツール抜差し機構とを協働させて前記チャックへの前記ボンディングツールの抜差しを行うボンディングツール抜差し手段と、
    前記ワイヤ送り機構によって前記ワイヤを前記ボンディングツールに挿通させるワイヤ挿通手段と、
    を有することを特徴とするワイヤボンディング装置。
  9. 請求項8に記載のワイヤボンディング装置において、
    前記ワイヤボンディング装置は、
    前記ボンディングアームのボンディング面と反対側にある面に隣接して配置され、前記チャックに把持される前記ボンディングツールのワイヤ孔に向かって前記ワイヤをガイドするワイヤガイド
    を有することを特徴とするワイヤボンディング装置。
  10. ワイヤボンディング装置のボンディングツール交換方法であって、
    先端に設けられたチャックでボンディングツールを把持し、前記ボンディングツールをボンディング面に対して弧状に接離動作させるボンディングアームを動作させて捨てボンドステージに捨てボンドを行ない、前記ボンディングツールに挿通されたワイヤ先端に形成されたボールを除去する捨てボンド工程と、
    前記ワイヤを前記ボンディングツールに対して相対的に移動させるワイヤ送り機構によって前記ワイヤを前記ボンディングツール後端から引き出すワイヤ引き出し工程と、
    前記ボンディングアームの静止状態で前記チャックを開閉するチャック開閉機構と、前記ボンディングツールをその長手方向が前記チャックの軸方向となるように保持する保持部と前記保持部を前記チャックの軸方向に直線移動させる駆動部と、を含むボンディングツール抜差し機構とを協働させて前記チャックへの前記ボンディングツールの抜差しを行うボンディングツール抜差し工程と、
    前記ワイヤ送り機構によって前記ワイヤを前記ボンディングツールに挿通させるワイヤ挿通工程と、
    を有することを特徴とするワイヤボンディング装置のボンディングツール交換方法。
  11. ワイヤボンディング装置のボンディングツール交換プログラムであって、
    先端に設けられたチャックでボンディングツールを把持し、前記ボンディングツールをボンディング面に対して弧状に接離動作させるボンディングアームを動作させて捨てボンドステージに捨てボンドを行ない、前記ボンディングツールに挿通されたワイヤ先端に形成されたボールを除去する捨てボンドプログラムと、
    前記ワイヤを前記ボンディングツールに対して相対的に移動させるワイヤ送り機構によって前記ワイヤを前記ボンディングツール後端から引き出すワイヤ引き出しプログラムと、
    前記ボンディングアームの静止状態で前記チャックを開閉するチャック開閉機構と、前記ボンディングツールをその長手方向が前記チャックの軸方向となるように保持する保持部と前記保持部を前記チャックの軸方向に直線移動させる駆動部と、を含むボンディングツール抜差し機構とを協働させて前記チャックへの前記ボンディングツールの抜差しを行うボンディングツール抜差しプログラムと、
    前記ワイヤ送り機構によって前記ワイヤを前記ボンディングツールに挿通させるワイヤ挿通プログラムと、
    を有することを特徴とするワイヤボンディング装置のボンディングツール交換プログラム。
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