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JP4701689B2 - 電力システム - Google Patents
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JP4701689B2 - 電力システム - Google Patents

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Description

本発明は、発電機と直流電源との少なくとも一方から負荷に電力を供給する電力システムに関し、特に、電力システムの信頼性を向上させる技術に関するものである。
11は、発電機及び直流電源の両方から負荷に電力を供給可能な電力システムの従来技術を示している。
図において、10は同期機、誘導機、直流機等の発電機であり、図示されていない内燃機関等の駆動源から与えられる機械エネルギーを電気エネルギーに変換する。この電気エネルギーはコンバータ20により所望の直流電力に変換され、負荷(直流負荷)30に供給される。
また、外部の駆動源が停止していて発電機10が駆動源から機械エネルギーを得られない場合や、発電機10が駆動源から得る機械エネルギーを低減したい場合には、負荷30の消費電力の一部または全部を直流電源50から得ることができるように構成されている。
このような電力システムにより、負荷30に直流電力を常時供給することができる。なお、40はコンバータ20と直流電源50との間の直流電圧部、Pは直流電圧部40の正極、Nは負極である。
12は、上記電力システムの主要部の構成の一例を示す回路図である。
11に示した発電機10が三相の交流機である場合、コンバータ20としては、還流ダイオード22が逆並列接続された半導体スイッチング素子21を2個直列接続したアームを三相分備えてなる三相コンバータを用いることができる。なお、23はコンバータ20の直流出力側に接続されたコンデンサ、24はスイッチング素子21のオン・オフ制御信号を出力する制御回路である。
また、直流電源50としては、交流電源に接続されたダイオード51からなるダイオードブリッジを用いることができる。
12に示した構成によれば、コンバータ20によって直流電圧部40の電圧を制御することができ、直流電圧部40の電圧を交流電源の線間電圧のピーク値以上に制御しておけば直流電源50から電流が流入することはなく、すべての負荷電力を発電機10から供給することができる。また、前述したように発電機10の発電電力が少なくなる場合には、直流電圧部40の電圧を交流電源の線間電圧のピーク値よりも低くすることにより、直流電源50から一部または全部の負荷電力を得ることが可能である。
なお、上述したような電力システムは、例えば下記の特許文献1に記載されている。
特開2003−161541号公報([0027]〜[0030]、図2,図3等)
11,図12に示した従来技術において、コンバータ20または直流電源50が故障した場合には以下のような問題を生じる。
コンバータ20が、直流電圧部40を短絡するような状態を招く故障モードになった場合(例えば上下アームの同時オンなど)、直流電圧部40の電圧は負荷30へ電力を供給するために十分な値を保持できなくなり、最悪の場合には、直流電源50からコンバータ20に過大な電流が流入し、これに伴う過熱によって直流電源50自体も故障に至る。この状態では、もはや負荷30に所望の電力を供給することはできない。
特に、負荷30の連続運転が必須の場合、例えば、負荷30が発電機10の駆動源としての内燃機関の冷却用電機品である場合などには、上記電力システムでは信頼性に欠けることになる。
直流電源50についても同様であり、直流電源50が直流電圧部40を短絡するようなモードで故障した場合、コンバータ20は故障するか保護機能により運転を停止するかの何れかの状態となり、前記同様に負荷30への電力供給は不可能になる。
そこで本発明の解決課題は、コンバータまたは直流電源の一方の故障が他方に波及して負荷への電力供給が不可能になるのを未然に防止し、信頼性を向上させた電力システムを供給することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載した発明は、発電機と、この発電機による発電電力を直流電力に変換するコンバータと、このコンバータの出力側に直流電圧部を介して接続された直流電源と、前記直流電圧部に接続された負荷と、を備えた電源システムにおいて、
前記コンバータの出力端子の正負極間に小容量のスナバコンデンサを接続すると共に前記直流電圧部としてその正負極間に大容量の電圧平滑用コンデンサを接続し、
前記コンバータと直流電圧部との間の正側直流母線または負側直流母線の少なくとも一方の母線上であって、前記スナバコンデンサの一端と前記電圧平滑用コンデンサの一端との間に、前記コンバータから前記直流電圧部に電力を供給する方向にダイオードを接続し
前記直流電圧部の電圧に基づいて過電圧の判定を行い、かつ、前記コンバータの直流出力電圧に基づいて前記発電機の電流または発電量を制御する制御回路を備えたものである。
請求項2に記載した発明は、発電機と、この発電機による発電電力を直流電力に変換するコンバータと、このコンバータの出力側に直流電圧部を介して接続された直流電源と、前記直流電圧部に接続された負荷と、を備えた電源システムにおいて、
前記コンバータの出力端子の正負極間に小容量のスナバコンデンサを接続すると共に前記直流電圧部としてその正負極間に大容量の電圧平滑用コンデンサを接続し、
前記コンバータと直流電圧部との間の正側直流母線または負側直流母線の少なくとも一方の母線上であって、前記スナバコンデンサの一端と前記電圧平滑用コンデンサの一端との間に、前記コンバータから前記直流電圧部に電力を供給する方向にダイオードを接続し、かつ、前記直流電源と直流電圧部との間の正側直流母線または負側直流母線の少なくとも一方の母線上であって、前記直流電源の正極または負極と前記電圧平滑用コンデンサの一端との間に、前記直流電源から前記直流電圧部に電力を供給する方向にダイオードを接続し
前記直流電圧部の電圧に基づいて過電圧の判定を行い、かつ、前記コンバータの直流出力電圧に基づいて前記発電機の電流または発電量を制御する制御回路を備えたものである。
請求項3に記載した発明は、発電機と、この発電機による発電電力を直流電力に変換するコンバータと、このコンバータの出力側に直流電圧部を介して接続された直流電源と、前記直流電圧部に接続された負荷と、を備えた電源システムにおいて、
前記コンバータの出力端子の正負極間に小容量のスナバコンデンサを接続すると共に、前記直流電圧部としてその正負極間に大容量の電圧平滑用コンデンサを接続し、
前記コンバータと直流電圧部との間の正側直流母線または負側直流母線の少なくとも一方の母線上であって、前記スナバコンデンサの一端と前記電圧平滑用コンデンサの一端との間に、前記コンバータから前記直流電圧部に電力を供給する方向にダイオードを接続し、
前記直流電圧部の直流電圧に基づいて、過電圧判定し、かつ、前記発電機が常に発電を行って前記コンバータから前記直流電圧部に電力を供給することにより前記ダイオードが常時導通状態となるように前記発電機の電流または発電量を制御する制御回路を備えたものである。
請求項4に記載した発明は、発電機と、この発電機による発電電力を直流電力に変換するコンバータと、このコンバータの出力側に直流電圧部を介して接続された直流電源と、前記直流電圧部に接続された負荷と、を備えた電源システムにおいて、
前記コンバータの出力端子の正負極間に小容量のスナバコンデンサを接続すると共に、前記直流電圧部としてその正負極間に大容量の電圧平滑用コンデンサを接続し、
前記コンバータと直流電圧部との間の正側直流母線または負側直流母線の少なくとも一方の母線上であって、前記スナバコンデンサの一端と前記電圧平滑用コンデンサの一端との間に、前記コンバータから前記直流電圧部に電力を供給する方向にダイオードを接続し、かつ、前記直流電源と直流電圧部との間の正側直流母線または負側直流母線の少なくとも一方の母線上であって、前記直流電源の正極または負極と前記電圧平滑用コンデンサの一端との間に、前記直流電源から前記直流電圧部に電力を供給する方向にダイオードを接続し、
前記直流電圧部の直流電圧に基づいて、過電圧判定し、かつ、前記発電機が常に発電を行って前記コンバータから前記直流電圧部に電力を供給することにより前記ダイオードが常時導通状態となるように前記発電機の電流または発電量を制御する制御回路を備えたものである。
請求項5に記載した発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載した電力システムにおいて、前記発電機は、電磁石または永久磁石からなる界磁手段を備えていることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、請求項1〜5の何れか1項に記載した電力システムにおいて、前記コンバータの制御回路の電源を前記直流電圧部から供給するものである。
請求項7に記載した発明は、請求項に記載した電力システムにおいて、前記制御回路の電源を、前記直流電圧部の直流電圧を所定電圧に変換する安定化回路を介して供給するものである。
本発明によれば、コンバータ−直流電圧部間または直流電源−直流電圧部間の直流母線にダイオードを接続するだけで、コンバータまたは直流電源の一方の故障時にその故障が他方に波及するのを防止することができ、負荷への安定した電力供給を可能にして信頼性の高い電力システムを実現することができる。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
まず、図1は本発明の第1実施形態を示す構成図であり、図11と同一の構成要素には同一の参照符号を付して説明を省略し、以下では異なる部分を中心に説明する。
図1において、コンバータ20と直流電圧部40との間の正側直流母線60P及び負側直流母線60Nには、コンバータ20から直流電圧部40に電力を供給する方向に正極側ダイオード70P及び負極側ダイオード70Nがそれぞれ接続されている。
上記構成により、コンバータ20がその出力端子を短絡させるようなモードで故障したとしても、ダイオード70P,70Nの作用により直流電源50から直流電圧部40を介してコンバータ20側へ電流が流入するのが防止される。このため、コンバータ20の短絡故障が直流電源50側に波及することがなく、例えば直流電源50からコンバータ20側に過電流が流れて直流電源50が過熱により故障するのを防止することができる。
よって、コンバータ20の故障時には、負荷30への電力を直流電源50から供給することが可能になる。
なお、ダイオード70P,70Nは必ずしも両方必要ではなく、何れか一方を挿入するだけでも上記と同様の作用を果たすことができる。
次に、図2は本発明の第2実施形態を示す構成図である。
この実施形態は、直流電源50と直流電圧部40との間の直流母線60P,60Nに、直流電源50から直流電圧部40に電力を供給する方向に正極側ダイオード80P、負極側ダイオード80Nをそれぞれ接続した例である。なお、Pは直流電源50の正極、Nは同じく負極を示す。
本実施形態では、直流電源50がその出力端子を短絡させるようなモードで故障したとしても、ダイオード80P,80Nの作用により直流電源50の短絡故障がコンバータ20側に波及することがなく、例えばコンバータ20から直流電圧部40を介し直流電源50側に過電流が流れてコンバータ20が過熱により故障するのを防止することができる。
すなわちこの実施形態では、直流電源50の故障時に負荷30への電力をコンバータ20から供給することが可能である。
なお、ダイオード80P,80Nは、前記同様に何れか一方を挿入するだけでも良い。
図3は、本発明の第3実施形態を示す構成図である。
この実施形態は第1,第2実施形態を組み合わせたものに相当しており、コンバータ20側、直流電源50側の直流母線60P,60Nにダイオード70P,70N,80P,80Nが接続されている。
本実施形態によれば、コンバータ20または直流電源50の何れか一方がその出力端子を短絡させるモードで故障したとしても、その故障が他方に波及することはないため、他方から負荷30に対して電力を供給することができる。
この実施形態でも、ダイオード70P,70Nの何れか一方、及び、ダイオード80P,80Nの何れか一方を挿入するだけでも良い。
次に、本発明の第4実施形態を説明する。
図1または図3の構成において、コンバータ20として図13に示すように直流出力端子にコンデンサ23が接続されたものを用いる場合、発電機10が停止している状態でシステムを起動する際に、ダイオード70P,70Nの存在によって直流電源50からコンバータ20に電流が流入することはできない。このため、上記コンデンサ23が充電されず、コンバータ20を起動することができない。
そこで、この第4実施形態は、発電機10が電磁石や永久磁石からなる界磁子を有するものである場合、発電機10が駆動源により回転することによって固定子巻線に無負荷誘起電圧が発生するので、この電圧を用いればコンデンサ23を充電できる点に着目したものである。
すなわち、発電機10から無負荷誘起電圧が発生すれば、コンバータ20の全てのスイッチング素子がオフしていても、これらのスイッチング素子に逆並列接続されたダイオードが整流器として動作してコンバータ20のコンデンサ23が充電されることになり、コンバータ20の起動が可能になる。
図4は、本発明の第5実施形態を示す構成図である。この実施形態は、図3の実施形態において、コンバータ20の制御回路25の電源を直流電圧部40から供給するようにしたものである。なお、図4の制御回路25に付した記号a,bは電源端子を示す。
電力システムの運転中は、コンバータ20または直流電源50の何れか一方が故障している場合も含めて、直流電圧部40の電圧は負荷30に電力を供給している限り維持されている。従って、コンバータ20の制御回路25の消費電力(電源)を直流電圧部40から得ることにより、故障時を含めてコンバータ20の制御回路25を動作させることができ、システムの信頼性を向上させることができる。
なお、本実施形態のようにコンバータ20の制御回路25の電源を直流電圧部40から供給する着想は、図1,図2の実施形態にも適用可能である。
図5は、本発明の第6実施形態を示す構成図である。この実施形態は、コンバータ20の制御回路26内に安定化回路27を設けてその電源端子a,bを介して直流電圧部40の電圧を供給し、安定化回路27から出力される一定の直流電源電圧を制御回路26の電源として使用するものである。
ここで、安定化回路27は、入力直流電圧に変動があっても一定の直流電圧を出力するスイッチングレギュレータ等により構成されている。
例えば、図4の実施形態において、直流電源50が短絡故障し、しかもコンバータ20が停止している状態では、発電機10が駆動源により回転して無負荷誘起電圧が発生すると、コンバータ20内の還流ダイオードによって整流された電圧がダイオード70P,70Nを介して直流電圧部40に印加される。このとき、直流電源50側への電流の流入はダイオード80P,80Nによって阻止されている。
ここで、発電機10の回転速度が低いと、この回転速度に依存する無負荷誘起電圧も低い値となり、直流電圧部40の電圧も通常動作時の値よりも低い値となる。従って、図4における制御回路25を、通常動作時の直流電圧部40の電圧を電源電圧として構成すると、制御回路25の正常動作が保証されず、コンバータ20が正常に起動しない。
そこで、図5に示す如く直流電圧部40の電圧を安定化回路27に取り込み、その入力電圧を所定値まで昇圧し安定化して制御回路26内に供給すれば、制御回路26の正常動作が可能になり、コンバータ20を支障なく起動することができる。その後はコンバータ20を制御可能になるため、スイッチング素子の動作により発電機10の発電電力を直流電力に変換して直流電圧部40の電圧を所定値にまで昇圧し、通常運転に移行することが可能である。
上記各実施形態において、直流電圧部40の電圧を常に安定させるためには、図示されていないコンデンサを直流電圧部40に並列に接続しても良い。または、負荷30の入力側にコンデンサを並列に接続しても同様の効果を得ることができる。
次に、図6は本発明の第7実施形態の構成図である。図6において、前述した各実施形態及び図13の従来技術と同一の構成要素には同一の番号を付してある。なお、20Aは半導体スイッチング素子21及び還流ダイオード22からなるコンバータを示す。
この実施形態において、直流電圧部40の正負極間には電圧平滑用コンデンサ41が接続されている。直流電源50は交流電源電圧をダイオードブリッジにより整流して直流電圧を得ているため、整流によるリプル分を平滑化するために電圧平滑用コンデンサ41が必要となる。通常、この用途には体積当たりの容量の大きい電解コンデンサが用いられることが多く、電解コンデンサは一般に容量が大きいことから、例えば交流電源が停電した場合に、蓄積した電荷によって負荷へ電力を供給するという機能も担っている。
一方、コンバータ20Aの出力端子の正負極間には、スナバコンデンサ28が接続されている。このスナバコンデンサ28は、コンバータ20Aのスイッチング動作と配線インダクタンスの影響により、コンバータ20Aを構成するスイッチング素子21に過大な電圧が印加されるのを防ぐために設けられている。通常、この用途には、高周波特性が良好なフィルムコンデンサやQPコンデンサ等が用いられる。
なお、発電機10及びコンバータ20Aが発電動作をしており、すなわちコンバータ20Aから直流電圧部40に連続的に電流が流れている状態では、コンバータ20Aと直流電圧部40との間に設けられたダイオード70P,70Nが導通し、電圧平滑用コンデンサ41とスナバコンデンサ28の電圧は等しくなる。
このような構成とすることにより、コンバータ20Aの上下アームが誤動作によって同時にオン状態となった場合でも、スイッチング素子21が過電流により過熱して瞬時に破壊することを防止することができる。すなわち、通常のコンバータのように直流出力端子の正負極間に大容量の電圧平滑用コンデンサが接続されている場合には、コンバータの上下アームが同時にオンすると電圧平滑用コンデンサが短絡されるため、スイッチング素子に瞬時に過電流が流れて過熱し、破壊に至る。
しかし、本実施形態ではコンバータ20Aの上下アームが同時にオンしても、短絡されるのは小容量のスナバコンデンサ28のみであり、大容量の電圧平滑用コンデンサ41はダイオード70P,70Nによって遮断されるため、コンバータ20Aのスイッチング素子21に過電流が流れることはない。
このように本実施形態によれば、コンバータ20Aの上下アームが同時にオン状態となっても瞬時にスイッチング素子21の破壊に至らないため、システムの信頼性を高めることができる。
図7は、本発明の第8実施形態の構成図である。
この実施形態における電力システムの主回路の構成は図6と同一であり、本実施形態ではコンバータ20Aの制御回路90に特徴がある。
制御回路90は、発電機電流または発電量(発電電力)制御部91と、過電圧判定部92とを備えている。発電機電流または発電量制御部91は、コンバータ20Aの出力電圧検出値を入力し、これが目標値を維持するような発電機10の電流または発電量を計算し、発電機10がこの発電量または電流を出力するようにコンバータ20Aを制御する。
一方、過電圧判定部92は、直流電圧部40(電圧平滑用コンデンサ41)の電圧検出値が規定値以上となった場合に過電圧を判定する。そして、過電圧を判定した場合には、コンバータ20Aの運転を停止して発電動作を停止する等の処理が行われる。
ここで、発電機電流または発電量制御部91がコンバータ20Aの出力端子電圧に基づいて制御を行い、過電圧判定部92が直流電圧部40の電圧に基づいて制御を行っているのは、次のような理由による。
まず、ダイオード70P,70Nの作用により、コンバータ20Aの出力端子電圧よりも直流電圧部40の電圧が低くなることがあるが、その逆はあり得ない。よって、仮に発電機電流または発電量制御部91が直流電圧部40の電圧に基づいて制御を行うと、直流電圧部40の電圧が目標値よりも高くなった場合に、当該電圧を下げるために発電量を負、つまりコンバータ20A側から発電機10へ電力を送るような発電量ないし発電機電流の指令値を設定してしまう。しかし、この場合、ダイオード70P,70Nの作用によって直流電圧部40からコンバータ20Aには電力を供給できないため、スナバコンデンサ28のみから発電機10へ電力を供給しようとする。しかし、スナバコンデンサ28の容量は本来小さいため、その電圧が急激に低下し、コンバータ20Aの動作を正しく維持できなくなる。
上記の不都合を回避するためには、図7に示すようにコンバータ20Aの出力端子電圧に基づいて発電量を制御すればよい。これにより、スナバコンデンサ28の電圧は目標値に維持され、かつ、直流電圧部40の電圧が一時的に上昇した場合でも負荷30や制御回路90が電力を消費することによって電圧は徐々に低下し、やがてスナバコンデンサ28の電圧に一致することになる。
一方、過電圧の判定をコンバータ20Aの出力端子電圧に基づいて行うと、直流電圧部40の電圧だけが高くなってもこれを検知できず、最悪の場合には過電圧となって電圧平滑用コンデンサ41や直流電源50内のダイオードブリッジを破壊してしまう。過電圧の判定を直流電圧部40の電圧に基づいて行えば、この問題は解決可能である。
なお、図8は前記発電機電流または発電量制御部91の構成を示すブロック図である。 すなわち、検出された電圧の目標値に対する偏差を加算器911により計算し、これを調節器912に入力すると共に、調節器912の出力をコンバータ20Aへの指令値(発電機電流指令値または発電量指令値)とし、コンバータ20Aはこの指令値に従って発電機10を制御し、コンバータ20Aの出力端子に直流電流を発生させる。加算器913により上記直流電流から直流負荷電流を差し引いたものがスナバコンデンサ28に流入し、スナバコンデンサ28の電圧を変化させる。なお、914はコンバータ20Aの出力電圧検出値(スナバコンデンサ28の電圧検出値)からノイズ成分を除去するノイズ除去フィルタであり、このフィルタ914を介した電圧検出値が前記加算器911に入力される。
ここで、ダイオード70P,70Nが導通している場合と非導通の場合とでは、コンデンサのゲインが大きく異なる点に注意が必要である。
すなわち、ダイオード70P,70Nが導通している場合には、コンバータ20A側から見たコンデンサ容量は電圧平滑用コンデンサ41を含む大容量である一方、ダイオード70P,70Nが非導通(直流電圧部40の電圧>コンバータ20Aの出力端子電圧)の場合には、コンバータ20A側から見たコンデンサ容量はスナバコンデンサ28のみで小容量となる。
従って、コンバータ20Aが出力する同じ直流電流に対するコンバータ20Aの出力端子電圧の変動は、ダイオード70P,70Nの導通時には小さく、非導通時には大きい。
これは、コンデンサのゲインが前者では小さく、後者では大きいと言い換えることができる。すなわち、導通時に合わせて調節器912のゲインを設定しておくと、非導通時に制御系が不安定となる。
上記の問題を回避するには、例えばダイオード70P,70Nの導通状態を何らかの方法で検知するか、あるいは、直接的に直流電圧部40の電圧とコンバータ20Aの出力端子電圧とを比較し、ダイオード70P,70Nが非導通である場合には調節器912のゲインを下げる等の手段を講じればよい。
次いで、図9は本発明の第9実施形態の構成図であり、図10は図9における制御回路90A内の発電機電流または発電量制御部91Aの構成を示すブロック図である。
この実施形態では、直流電圧部40の電圧のみを検出し、この電圧検出値を発電機電流または発電量の制御と過電圧判定の両方に用いる。これにより、電圧検出器が単一で済むため、低コスト化とシステムの簡素化を図ることができる。
この実施形態の動作として、過電圧判定部92の動作は第8実施形態と同様であるが、発電機電流または発電量制御部91Aの動作が異なっている。
本実施形態では、直流電圧部40の電圧検出値を発電機電流または発電量の制御に用いているので、前述したように直流電圧部40の電圧が目標値よりも高くなった場合に問題が生じる。この問題の対策としては、発電機10が常に発電を行い、コンバータ20Aから直流電圧部40に電力を供給することにより、ダイオード70P,70Nが常時導通状態となるようにすればよい。そのためには、図10に示すごとく、調節器912が出力する発電量指令値が常にゼロ以上(非負)となるような発電量下限値リミッタ915を設ければよい。また、調節器912の出力が発電機電流指令値である場合には、結果として得られる発電量が非負となるような電流指令値を設定すればよい。
上記のように構成することにより、コンバータ20Aの出力端子電圧(スナバコンデンサ28の電圧)が直流電圧部40の電圧よりも継続的に低くなることがなくなるため、前述したような制御上の問題は解決する。
なお、直流負荷30が無負荷であって発電量が正である場合には、コンバータ20Aから直流電圧部40に送られた電力は消費されないため、電圧平滑用コンデンサ41の電圧が上昇し続けてしまう。このことを図10に照らしてみれば、「直流負荷電流」がゼロであってコンバータ20Aが出力する直流電流が正の場合には、積分要素である電圧平滑用コンデンサ41の電圧が上昇し続ける、と解釈することができる。
この場合、直流電圧部40の過電圧はいずれは過電圧判定部92によって判定されるため、その時点でコンバータ20Aの運転を停止させることによって問題は解決する。ただし、過電圧判定部92における過電圧判定レベルに至る前に直流電圧部40の電圧上昇を止めたい場合には、もう一つ別の過電圧判定レベルを設けておき、直流電圧部40の電圧検出値がこの過電圧判定レベルに至った場合にコンバータ20Aの運転を停止するようにすればよい。
なお、直流負荷30の最低消費電力が決まっており、かつ発電量の下限値をこの最低消費電力未満に設定しておく場合には、上記のような問題は生じない。
なお、上述した各実施形態では、発電機10として三相交流機、コンバータ20または20Aとして三相コンバータを用いる場合を中心に説明したが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
例えば、発電機として直流機を用い、コンバータとしてチョッパ回路を用いる場合にも本発明を適用可能である。また、発電機として交流機を用いる場合にも、その相数は任意であり、更に、発電機に応じたコンバータの相数やその構成についても、発電機の出力を電力変換して直流を出力するものであれば、特に限定されるものではない。
本発明の第1実施形態を示す構成図である。 本発明の第2実施形態を示す構成図である。 本発明の第3実施形態を示す構成図である。 本発明の第5実施形態を示す構成図である。 本発明の第6実施形態の主要部を示す構成図である。 本発明の第7実施形態を示す構成図である。 本発明の第8実施形態を示す構成図である。 図7における主要部の構成図である。 本発明の第9実施形態を示す構成図である。 図9における主要部の構成図である。 従来技術を示す構成図である。 図11における主要部の一例を示す回路図である。
符号の説明
10:発電機
20,20A:コンバータ
25,26:制御回路
25A:電源線
27:安定化回路
28:スナバコンデンサ
30:負荷
40:直流電圧部
41:電圧平滑用コンデンサ
50:直流電源
60P,60N;直流母線
70P,70N,80P,80N:ダイオード
90,90A:制御回路
91,91A:発電機電流または発電量制御部
911,913:加算器
912:調節器
914:ノイズ除去フィルタ
915:発電量下限値リミッタ
92:過電圧判定部

Claims (7)

  1. 発電機と、この発電機による発電電力を直流電力に変換するコンバータと、このコンバータの出力側に直流電圧部を介して接続された直流電源と、前記直流電圧部に接続された負荷と、を備えた電源システムにおいて、
    前記コンバータの出力端子の正負極間に小容量のスナバコンデンサを接続すると共に、前記直流電圧部としてその正負極間に大容量の電圧平滑用コンデンサを接続し、
    前記コンバータと直流電圧部との間の正側直流母線または負側直流母線の少なくとも一方の母線上であって、前記スナバコンデンサの一端と前記電圧平滑用コンデンサの一端との間に、前記コンバータから前記直流電圧部に電力を供給する方向にダイオードを接続し、
    前記直流電圧部の電圧に基づいて過電圧の判定を行い、かつ、前記コンバータの直流出力電圧に基づいて前記発電機の電流または発電量を制御する制御回路を備えたことを特徴とする電力システム。
  2. 発電機と、この発電機による発電電力を直流電力に変換するコンバータと、このコンバータの出力側に直流電圧部を介して接続された直流電源と、前記直流電圧部に接続された負荷と、を備えた電源システムにおいて、
    前記コンバータの出力端子の正負極間に小容量のスナバコンデンサを接続すると共に、前記直流電圧部としてその正負極間に大容量の電圧平滑用コンデンサを接続し、
    前記コンバータと直流電圧部との間の正側直流母線または負側直流母線の少なくとも一方の母線上であって、前記スナバコンデンサの一端と前記電圧平滑用コンデンサの一端との間に、前記コンバータから前記直流電圧部に電力を供給する方向にダイオードを接続し、かつ、前記直流電源と直流電圧部との間の正側直流母線または負側直流母線の少なくとも一方の母線上であって、前記直流電源の正極または負極と前記電圧平滑用コンデンサの一端との間に、前記直流電源から前記直流電圧部に電力を供給する方向にダイオードを接続し、
    前記直流電圧部の電圧に基づいて過電圧の判定を行い、かつ、前記コンバータの直流出力電圧に基づいて前記発電機の電流または発電量を制御する制御回路を備えたことを特徴とする電力システム。
  3. 発電機と、この発電機による発電電力を直流電力に変換するコンバータと、このコンバータの出力側に直流電圧部を介して接続された直流電源と、前記直流電圧部に接続された負荷と、を備えた電源システムにおいて、
    前記コンバータの出力端子の正負極間に小容量のスナバコンデンサを接続すると共に、前記直流電圧部としてその正負極間に大容量の電圧平滑用コンデンサを接続し、
    前記コンバータと直流電圧部との間の正側直流母線または負側直流母線の少なくとも一方の母線上であって、前記スナバコンデンサの一端と前記電圧平滑用コンデンサの一端との間に、前記コンバータから前記直流電圧部に電力を供給する方向にダイオードを接続し、
    前記直流電圧部の直流電圧に基づいて、過電圧判定し、かつ、前記発電機が常に発電を行って前記コンバータから前記直流電圧部に電力を供給することにより前記ダイオードが常時導通状態となるように前記発電機の電流または発電量を制御する制御回路を備えたことを特徴とする電力システム。
  4. 発電機と、この発電機による発電電力を直流電力に変換するコンバータと、このコンバータの出力側に直流電圧部を介して接続された直流電源と、前記直流電圧部に接続された負荷と、を備えた電源システムにおいて、
    前記コンバータの出力端子の正負極間に小容量のスナバコンデンサを接続すると共に、前記直流電圧部としてその正負極間に大容量の電圧平滑用コンデンサを接続し、
    前記コンバータと直流電圧部との間の正側直流母線または負側直流母線の少なくとも一方の母線上であって、前記スナバコンデンサの一端と前記電圧平滑用コンデンサの一端との間に、前記コンバータから前記直流電圧部に電力を供給する方向にダイオードを接続し、かつ、前記直流電源と直流電圧部との間の正側直流母線または負側直流母線の少なくとも一方の母線上であって、前記直流電源の正極または負極と前記電圧平滑用コンデンサの一端との間に、前記直流電源から前記直流電圧部に電力を供給する方向にダイオードを接続し、
    前記直流電圧部の直流電圧に基づいて、過電圧判定し、かつ、前記発電機が常に発電を行って前記コンバータから前記直流電圧部に電力を供給することにより前記ダイオードが常時導通状態となるように前記発電機の電流または発電量を制御する制御回路を備えたことを特徴とする電力システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載した電力システムにおいて、
    前記発電機は、電磁石または永久磁石からなる界磁手段を備えていることを特徴とする電力システム。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載した電力システムにおいて、
    前記コンバータの制御回路の電源を前記直流電圧部から供給することを特徴とする電力システム。
  7. 請求項に記載した電力システムにおいて、
    前記制御回路の電源を、前記直流電圧部の直流電圧を所定電圧に変換する安定化回路を介して供給することを特徴とする電力システム。
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