以下、図面を参照して本発明に係る自律移動体および情報表示システムの実施形態を説明するなお、同一の部材、要素については、その説明を省略することがある。
図1は本発明の第一の実施形態に係る自律移動型体としてのモビルロボットおよびその主人としての特定人物を模式的に示す平面図、図2はモビルロボットの構造を示す側面図、図3はモビルロボットと基地局との関係を示す模式図、図4はモビルロボットにおける制御装置の構成を示すブロック図、図5は制御装置におけるディスプレイ表示情報作成部の構成を示すブロック図、図6は基地局の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、主人としての特定人物Mと所定の位置関係を保ちながら移動するモビルロボットRとして構成されている。このモビルロボットRは、特定人物Mの近傍において、特定人物Mおよびその周辺状況を観測しつつその観測情報に基づいて特定人物Mを先導し、あるいは特定人物Mに追従する。
図2に示すように、モビルロボットRは、走行装置1により移動可能なボディR1と、このボディR1に対して回転可能に接続されたヘッドR2とを備えており、ボディR1には、報知、警報、案内などの各種のメッセージを画像や文字により表示可能なディスプレイ2が設置されている。そして、このボディR1には、電源としてのバッテリ3、ヘッドR2を回転駆動するためのヘッド駆動モータ4の他、走行装置1、ディスプレイ2、ヘッド駆動モータ4などを制御するための制御装置5が内蔵されている。
一方、モビルロボットRのヘッドR2には、特定人物Mおよびその周辺に存在する障害物(他の人物や動物、構造物、設置物、車両等)などを含む周辺状況をステレオ画像として観測するための左右一対のCCDカメラ(または赤外線カメラ)6A,6Bと、報知、警報、案内などの各種メッセージの音声を発声可能なスピーカ7とが設置されている。また、ヘッドR2には、他のモビルロボットや基地局との間で送受信を行うためのアンテナ8が設けられている。さらに、ボディR1には、モビルロボットRが自己位置を検出する自己位置検出手段となる位置センサ9が設けられている。位置センサ9は、たとえばGPS装置からなり、衛星と通信などをすることによって、自己の位置を検出している。
また、図3に示すように、モビルロボットR同士、およびモビルロボットRと基地局Bとの間では、信号の送受信が可能となっている。基地局Bは、競技場などに設けられ、センタ制御装置B1、モニタB2、キーボードB3、および送受信用のアンテナB4などを備えている。これらの複数のモビルロボットおよび基地局Bによって、情報表示システムが構成される。
図1および図2に示すように、走行装置1は、例えば、ホイールインモータ1A,1Bにより回転方向および回転速度が左右独立に制御される左右一対の駆動車輪1C,1Dと、360度の旋回が可能なキャスタ車輪1Eと、を有する。
この走行装置1は、左右一対の駆動車輪1C,1Dが同方向に前転駆動または後転駆動されることでモビルロボットRを前進または後退させる。その際、左右一対の駆動車輪1C,1Dの回転速度が同速度であればモビルロボットRを直進させ、左右一対の駆動車輪1C,1Dの回転速度に差があれば駆動車輪1C,1Dのうち回転速度の遅い側にモビルロボットRを旋回させる。そして、この走行装置1は、左右一対の駆動車輪1C,1Dが同速度で相互に逆方向に回転駆動されると、モビルロボットRをその場で左右の何れかに回転させる。
ここで、制御装置5は、ECU(Electric Control Unit)等のマイクロコンピュータのハードウェアおよびソフトウェアを利用して構成されている。この制御装置5は、ホイールインモータ1A,1Bやヘッド駆動モータ4の駆動回路、ディスプレイ2、CCDカメラ6A,6B、スピーカ7等との間の入出力インターフェースI/OおよびA/Dコンバータの他、プログラムおよびデータを記憶したROM(ReadOnly Memory)、入力データ等を一時記憶するRAM(Random Access Memory)、プログラムを実行するCPU(Central ProcessingUnit)等をハードウェアとして備えている。
そして、この制御装置5には、図4に示すように、画像生成部11、特定人物検出部12、ヘッド駆動モータ制御部13、走行障害物検出部14、ホイールインモータ制御部15、報知情報作成部16、およびディスプレイ表示情報作成部17がソフトウェアとして構成されている。
CCDカメラ6A,6Bは、特定人物Mを含む周辺状況を撮影し、撮影データを計測時刻情報とともに画像生成部11に所定時間毎に出力する。画像生成部11は、左右のCCDカメラ6A,6Bから出力される左右の撮影データおよび計測時刻情報に基づいて各計測時刻におけるステレオ画像を順次生成し、その画像データを計測時刻情報とともに特定人物検出部12および走行障害物検出部14へ所定時間毎に繰り返して出力する。
特定人物検出部12は、画像生成部11から順次出力される画像データに基づいて撮影画像のエッジ処理を行い、予め記憶されている特定人物Mの輪郭モデルとのマッチング処理により特定人物Mを検出する。特定人物検出部12は、検出された特定人物Mのステレオ画像をステレオマッチング処理することにより、特定人物Mの3次元位置を三角測量の原理で所定時間毎に推測して特定人物Mの3次元データを検出する。特定人物検出部12は、検出した特定人物Mの3次元位置データをヘッド駆動モータ制御部13およびホイールインモータ制御部15に出力する。
ヘッド駆動モータ制御部13は、出力された特定人物Mの3次元位置データに基づき、特定人物Mがたとえば画像中央に位置するようにヘッド駆動モータ4の回転を制御してモビルロボットRのヘッドR2を回転させる。
走行障害物検出部14は、画像生成部11から所定時間毎に順次出力された画像データに基づいて撮影画像のエッジ処理を行うことにより、撮影画像中に存在する障害物(他の人物や動物、構造物、設置物、車両等)を検出する。走行障害物検出部14は、検出された障害物のステレオ画像をステレオマッチング処理することにより、障害物の3次元位置を三角測量の原理で所定時間毎に推測して障害物の3次元データを検出する。走行障害物検出部14は、検出した障害物の3次元位置データをホイールインモータ制御部15および報知情報作成部16に出力する。
ホイールインモータ制御部15は、出力された特定人物Mおよび障害物の3次元位置データに基づいて、モビルロボットRが特定人物Mの近傍において障害物を避けつつ特定人物Mを先導し、あるいは特定人物Mに追従するように、ホイールインモータ1A,1Bの回転を個別に制御して走行装置1の駆動車輪1C,1Dの回転方向および回転速度を個別に制御する。
報知情報作成部16は、特定人物検出部12から出力された特定人物Mおよび走行障害物検出部14から出力された障害物の3次元位置データに基づき、モビルロボットRが特定人物Mの近傍において障害物があるか否かを検出する。また、障害物が検出された場合には、スピーカ7に障害物がある旨を報知させるとともに、ディスプレイ2に表示させて、特定人物Mに障害物の存在を知らせる。
ディスプレイ表示情報作成部17は、図5に示すように、自己位置検出部21、自己ID保存メモリ22、通信部23、時刻同期部24、表示内容受信部25、動作リスト格納メモリ26、および表示制御部27を備えている。
自己位置検出部21には、所定時間毎にGPS位置情報が位置センサ9から出力されるとともに、画像生成部11から出力された画像情報に基づいて、マップマッチングを行うことによって自己位置(モビルロボットRの位置)を検出する。自己位置検出部21は、検出した自己位置を通信部23に出力する。自己ID保存メモリ22は、予め決定された自己IDを記憶しており、この自己IDを随時通信部23に出力している。
通信部23は、自己位置検出部21から出力された自己位置および自己ID保存メモリ22から出力された自己IDを、図3に示す基地局Bにアンテナ8を介して送信する。また、通信部23は、基地局Bのセンタ制御装置B1から送信される部分表示内容情報を受信し、受信した部分表示内容情報を表示内容受信部25に出力する。この部分表示内容情報には、モビルロボットRの位置を与える位置情報およびディスプレイ2に表示される表示態様を与える表示態様情報が含まれる。
時刻同期部24は、タイムスタンプなどの時刻同期情報を作成し通信部23に出力する。通信部23は、出力された時刻同期情報をセンタ制御装置B1に送信する。また、通信部23は、センタ制御装置B1から送信される時刻同期情報を受信し、時刻同期部24に出力する。時刻同期部24では、通信部23から出力された時刻同期情報に基づいて、時刻同期を図り、同期時刻情報を生成する。通信部23は、生成した同期時刻情報を表示制御部27に出力する。
表示内容受信部25は、通信部23から出力された部分表示内容情報に基づいて、モビルロボットRの位置およびディスプレイ2に表示する表示内容を決定する。表示内容受信部25は、決定した表示内容情報を動作リスト格納メモリ26および表示制御部27に出力する。
動作リスト格納メモリ26は、表示内容受信部25から出力された表示内容情報を逐一格納する。また動作リスト格納メモリ26は、表示制御部27からの要請に応じて、記憶している表示内容情報を表示制御部27に出力する。
表示制御部27は、表示内容受信部25から出力された表示内容情報に含まれる位置情報で与えられるモビルロボットRの位置に移動するように、また、表示内容受信部25から出力された表示内容情報に含まれる表示態様情報に基づいて、表示態様情報で与えられる表示態様をディスプレイ2に表示させる表示制御を行う。表示制御を行う際、時刻同期部24から出力される同期時刻情報に基づいて、センタ制御装置B1との間の時刻同期を行う。また、表示制御を行う際に、動作リスト格納メモリ26に対して、記憶している表示内容情報の出力を要請する。それから、動作リスト格納メモリ26から出力される表示内容情報を過去に使用しているものがあると判断した場合には、過去の表示内容情報に沿った表示制御を行う。さらに、表示制御部27では、表示内容受信部25から出力された位置情報に基づいて、ホイールインモータ制御15にホイールインモータ4を制御させ、位置情報で与えられる位置にモビルロボットRを移動させる。
図6に示すように、センタ制御装置B1は、センタID保存メモリ31、時刻同期部32、通信部33、移動体配置認識部34、表示内容決定部35、移動体指示決定部36、および表示内容保存メモリ37を備えている。また、センタ制御装置B1には、モニタB2、表示内容入力部B3、およびアンテナB4が接続されている。
センタID保存メモリ31は、予め決定されたセンタIDを記憶しており、通信部33に出力している。時刻同期部32は、タイムスタンプなどの時刻同期情報を作成し通信部23に出力する。通信部33は、センタID保存メモリ31から出力されたセンタIDおよび時刻同期部32から出力された時刻同期情報をモビルロボットRに送信する。
また、通信部33は、モビルロボットRからの時刻同期情報を受信した際には、受信した時刻同期情報を時刻同期部32に出力する。時刻同期部32では、通信部33から出力された時刻同期情報に基づいて、時刻同期を図り、同期時刻情報を生成する。時刻同期部32は、生成した同期時刻情報を表示内容決定部35に出力する。
また、通信部33は、モビルロボットRから送信される自己IDおよび自己位置情報を受信した際、受信した自己IDおよび自己位置情報を移動体配置認識部34および表示内容決定部35に出力する。さらに、通信部33は、移動体指示決定部36から出力された部分表示内容情報をモビルロボットRに送信する。
移動体配置認識部34は、通信部33から出力された自己IDおよび自己位置情報に基づいて、これらを送信したモビルロボットRを特定するとともに、そのモビルロボットRの位置を検出する。移動体配置認識部34では、複数のモビルロボットRについて、これらの位置を検出する。移動体配置認識部34は、検出したモビルロボットRの自己位置情報を移動体指示決定部36に出力する。
表示内容決定部35には、表示内容入力部B3が接続されている。表示内容入力部B3では、表示内容入力者が希望する表示内容を入力する。たとえば、複数のモビルロボットRを所定の配列位置に移動させて、それぞれのディスプレイ2に所定の色を表示して、いわゆる人文字の要領で広告表示を情報表示として現す際のその広告表示内容を表示内容として入力する。
表示内容決定部35では、表示内容入力部B3から出力された表示内容と、通信部33から出力されたモビルロボットRの自己IDおよび自己位置情報に基づいて、表示内容を決定する。表示内容決定部35は、決定した表示内容を移動体指示決定部36および表示内容保存メモリ37に出力する。
移動体指示決定部36は、移動体配置認識部34から出力されたモビルロボットRの自己IDおよび自己位置情報並びに表示内容決定部35から出力された表示内容に基づいて、複数のモビルロボットRのそれぞれに対して、部分表示内容情報を決定する。この部分表示内容情報を通信部33に出力する。この部分表示内容には、各モビルロボットRと位置を与える位置情報および各モビルロボットRのディスプレイ2で表示する表示態様情報が含まれる。また、表示内容保存メモリ37には表示内容決定部35で決定され、出力された表示内容が記憶されている。表示内容入力部B3によって入力された表示内容が過去と同一の表示内容である場合には、表示内容決定部35は、表示内容保存メモリに記憶された表示内容を、そのまま表示内容として決定する。
以上の構成を有する本実施形態に係る情報表示システムの制御手順について説明する。モビルロボットRは、競技場などの複数のモビルロボットRが集合する場所ではない場所では、制御装置5における特定人物検出部12で特定人物Mを検出し、特定人物Mに随伴して走行するとともに、走行障害検出部14で障害物を検出した際には、障害物を避けるように特定人物Mを誘導したり、障害物の存在を特定人物Mに報知したりする。また、競技場などの複数のモビルロボットが集合した際に、下記の手順の制御が行われる。
まず、モビルロボットRにおける制御手順について説明する。図7はモビルロボットにおける制御装置の制御手順を示すフローチャートである。
図7に示すように、モビルロボットRにおける制御装置5では、まず、位置センサ9から出力されるGPS位置情報および画像生成部11から出力される画像情報に基づいて、モビルロボットRの自己位置を取得する(S1)。次に、通信部23において、センタ制御装置B1から送信されるセンタIDを取得する(S2)。それから、センタIDを取得できたか否かを判断する(S3)。
その結果、通信部23がセンタIDを取得できていないと判断した場合には、情報表示を行うことはないので、処理を終了する。一方、通信部23がセンタIDを取得していると判断した場合には、通信部23から自己位置情報および自己IDをセンタ制御装置B1に送信する(S4)。センタ制御装置B1では、後の図8に示す工程を経て、表示内容情報または表示不能情報をモビルロボットRに送信する。
モビルロボットRでは、センタ制御装置B1から送信される表示内容情報を通信部23が受信しているか否かを判断する(S5)。ここでの表示内容情報は部分表示内容情報である。その結果、通信部23が表示内容を受信していないと判断した場合には、センタ制御装置B1から送信される表示不能情報を通信部23が受信しているか否かを判断する(S6)。通信部23が表示不能情報を受信していると判断した場合には、制御を終了する。一方、通信部23が表示不能情報を受信していないと判断した場合には、表示内容情報または表示不能情報を受信するまでステップS4に戻って、通信部23から自己位置情報および自己IDをセンタ制御装置B1に送信する。
また、ステップS5において、通信部23が表示内容を受信していると判断した場合には、時刻同期を行う(S7)。時刻同期では、通信部23が受信したセンタ制御装置B1から送信される同期時刻情報に基づいて、時刻同期部24においてセンタ制御装置B1との間で時刻同期を行い、同期時刻情報を生成し、表示制御部27に出力する。表示制御部27では、この同期時刻情報に基づいて、内容表示の際の時刻を調整する。
続いて、表示内容を表示する(S8)。表示内容を表示する際には、時刻同期部24から出力される同期時刻情報を参照しながら、部分表示内容情報に含まれる位置情報に基づいてホイールインモータ制御部15によってホイールインモータ4を駆動させ、位置情報で与えられる位置にモビルロボットRを移動させる。また、部分表示内容情報に含まれる表示態様情報に基づいて、表示態様情報で与えられる表示態様をディスプレイ2に表示させる。
次に、センタ制御装置B1における制御手順について説明する。図8は、センタ制御装置における制御手順を示すフローチャートである。
図8に示すように、センタ制御装置B1においては、まず、通信部33において、モビルロボットRから送信されるモビルロボットRの位置(移動体位置)およびモビルロボットRの自己ID(移動体ID)を受信しているか否かを判断する(S11)。その結果、移動位置および移動体IDを受信していない場合には、処理を終了する。次に、各モビルロボットRに表示させる表示内容が決定済であるか否かを判断する(S12)。
その結果、表示内容が決定済である場合には、そのまま次のステップS14に進む。一方、表示内容が決定済ではない場合には、表示内容の入力を行い(S13)、表示内容を決定する。表示内容の入力は、表示内容入力部B3を操作することによって行う。ここでの表示内容としては、たとえば所定の広告や応援内容などである。
こうして表示内容が入力済となったら、入力された表示内容が表示可能であるか否かを判断する(S13)。表示内容が表示可能であるか否かの判断は、表示内容に対するもモビルロボットRの数や性能が、表示内容を表示しうるものであるかを判断することによって行われる。たとえば、モビルロボットRの数が少ない場合や、表示内容を示す色や形状をモビルロボットRのディスプレイ2が表示できない場合には、表示内容を表示可能ではないと判断する。
ステップS13における判断の結果、表示内容の表示が可能であると判断した場合には、各モビルロボットRの位置および表示内容を決定する(S15)。各モビルロボットRの位置および表示内容は、現在の各モビルロボットRの位置と各モビルロボットRの表示性能、および決定済である表示内容に基づいて決定される。
こうして、表示内容を決定したら、決定した表示内容に基づいて、各モビルロボットRに送信する部分表示内容を決定し、これらの部分表示内容からなる表示内容を各モビルロボットRに送信する(S16)。こうして、制御を終了するまた、ステップS14で表示可能ではないと判断した場合には、表示不能情報を各モビルロボットRに送信する(S17)。こうして、制御を終了する。
以上のような制御が行われるモビルロボットRおよび基地局Bにおいては、たとえば競技場などの多数のモビルロボットRおよびその主人である特定人物Mと、が集合する場所において制御が行われる。たとえば、競技場において球技などの競技が行われており、モビルロボットRと所定の位置関係を維持しながら移動するモビルロボットが多数競技場の観客席に参集した場合、多数のモビルロボットRのディスプレイ2を利用した一文字と同様の要領の応援を送ることができる。
たとえば、図9に示すように、観客席Aに「FIGHT」の文字からなる人文字が表示内容入力部B3から表示内容として表示された場合、部分表示情報として、まず観客席Aにおける多数のモビルロボットRをそれぞれ所定の位置に移動させる。次に、図9に示すように、「FIGHT」の文字を構成する位置に配置された複数のモビルロボットRAについては、基地局Bからディスプレイ2に同一の色彩を表示する部分表示情報を送信する。一方、「FIGHT」の文字を構成しない位置に配置されたモビルロボットRBについては、基地局Bからディスプレイ2になにも表示しない部分表示情報を送信する。こうして、人文字としての「FIGHT」の文字を観客席Aに形成することができる。
このように、本実施形態に係る自律移動体および表示システムにおいては、多数のモビルロボットが集合する競技場などの施設において、人文字の要領で競技者の応援を行うことができる。また、企業などの広告文字等などを表示すれば、対向する観客席に位置する者や競技場を撮影した映像などに広告などを行うこともできる。このように、モビルロボットRでは、特定人物Mとの位置関係を保ちながら移動する機能を活かしながら、新たな活用を行うことができる。
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。本実施形態では、基地局が存在せず、複数のモビルロボットのいずれかが基地局としての機能を果たすものである。図10は、本実施形態に係るモビルロボットの制御装置におけるディスプレイ表示情報制御部の構成を示すブロック図である。
図10に示すように、本実施形態に係るディスプレイ表示情報作成部50は、および自己検出部51、自己ID保存メモリ52、および通信部53を備えている。また、時刻同期部54、表示内容受信部55、動作リスト格納メモリ56、および表示制御部57を備えている。これらの要素は、上記第一の実施形態におけるディスプレイ表示情報作成部17と同様の構成を有している。
また、ディスプレイ表示情報作成部50は、他移動体ID受信部58およびマスタ判定部59を備えている。他移動体ID受信部58は、通信部53で受信され出力された他のモビルロボットRの自己IDを受信し、マスタ判定部59および移動体指示決定部62に出力する。
マスタ判定部59は、自己ID保存メモリ52から出力される自己IDと、他移動体ID受信部58から出力された自己IDとを比較し、マスタとなるか否かを判定する。ここでのマスタとは、上記第一の実施形態における基地局のように、複数のモビルロボットの全体の表示内容を決定するモビルロボットとなることを意味する。
ここで、たとえば自己IDは自然数からなる。また、マスタとなるか否かは、自分の自己IDと他のモビルロボットRの自己IDとを比較し、他のモビルロボットRの自己IDよりも小さい場合にマスタとなり、大きい場合にマスタとはならないというように判断して行われる。マスタ判定部59は、マスタであると判定した場合には、その旨を表示内容受信部55、移動体配置認識部60、および表示内容決定部61に出力する。
さらに、ディスプレイ表示情報作成部50は、移動体配置認識部60、表示内容決定部61、移動体指示決定部62、および表示内容保存メモリ63を備えている。これらの要素は、上記第一の実施形態におけるセンタ制御装置B1と同様の構成を有している。また、表示内容保存メモリ63に記憶された表示内容は、表示内容決定部61および移動体指示決定部62を介して通信部53に出力され、通信部53から他のモビルロボットRに送信される。
次に、本実施形態に係るモビルロボットにおける制御装置の制御について説明する。図11は、モビルロボットにおける制御装置の制御手順を示すフローチャートである。
図11に示すように、本実施形態に係るモビルロボットの制御装置においては、上記第一の実施形態と同様、まず位置センサ9から出力されるGPS位置情報および画像生成部11から出力される画像情報に基づいて、モビルロボットRの自己位置を取得する(S21)。次に、通信部23において、他のモビルロボットRから送信される他のモビルロボットRの自己位置および自己ID、並びにセンタ制御装置B1から送信されるセンタIDを取得する(S22)。続いて、センタIDを受信したか否かを判断する(S23)。その結果、センタIDを受信している場合には、上記第一の実施形態における図7のステップS4〜ステップS6と同様の処理からなるセンタID受信時の処理を行う(S31)。また、センタ制御装置B1では、図8に示す処理が行われる。
一方、センタIDを受信していないと判断した場合には、他のモビルロボットから送信された他のモビルロボットの自己IDと、自分の自己IDとを比較し、自分の自己IDがもっとも小さいか否かを判断する(S24)。その結果、自分の自己IDがもっとも小さいと判断した場合には、他のモビルロボットの希望表示内容を受信する(S25)。ここで、希望表示内容は、各モビルロボットRの表示内容保存メモリ63に記憶された表示内容であり、他のモビルロボットから送信される。
続いて、複数のモビルロボットRの配置を構成し(S26)、続いて、各移動体の位置および表示内容を決定する(S27)。表示内容の決定は、各移動体から送信される希望表示内容を比較して決定する。また、各移動体の位置および表示内容は、現在の各移動体の位置や各移動体の機能等に基づいて決定される。また、自分の表示内容についてもこのステップで決定される。こうして、各移動体の位置および表示内容を決定したら、それぞれの位置および表示内容を各移動体に送信する(S28)。
一方、ステップS24において自己IDが最小ではないと判断した場合には、表示内容保存メモリ63に記憶された表示内容から、適宜の表示内容を選択して、自己IDがもっとも小さいモビルロボットRに送信する(S29)。ここで、自己IDがもっとも小さいモビルロボットでは、ステップS25〜ステップS28の手順で表示内容を送信するので、この送信された位置および表示内容を受信する(S30)。
こうして、表示内容が決定されたら、時刻同期を行う(S32)。時刻同期では、通信部23が受信したセンタ制御装置B1から送信される同期時刻情報または他のモビルロボットRから送信された同期時刻情報に基づいて、時刻同期部24において時刻同期を行い、同期時刻情報を生成し、表示制御部27に出力する。表示制御部27では、この同期時刻情報に基づいて、内容表示の際の時刻を調整する。
続いて、表示内容を表示する(S33)。表示内容を表示する際には、時刻同期部24から出力される同期時刻情報を参照しながら通信部23で受信した表示内容情報に基づいて、ディスプレイ2に表示内容を表示させる。
このように、本実施形態に係る表示システムでは、上記第一の実施形態と同様、多数のモビルロボットが集合する競技場などの施設において、人文字の要領で競技者の応援を行うことができる。また、企業などの広告文字等などを表示すれば、対向する観客席に位置する者に対して、広告などを行うこともできる。このように、特定人物との位置関係を保ちながら移動する機能を活かしながら、新たな活用を行うことができる。
さらに、本実施形態に係る表示システムでは、各モビルロボットRが基地局としての機能も有している。このため、基地局が存在しない施設などにおいても、同様の広告や応援などを行うことができる。
1…走行装置、2…ディスプレイ、5…制御装置、6A,6B…カメラ、7…スピーカ、8…アンテナ、9…位置センサ、17…ディスプレイ表示情報作成部、21…自己位置検出部、22…自己ID保存メモリ、23…通信部、24…時刻同期部、25…表示内容受信部、26…動作リスト格納メモリ、27…表示制御部、31…センタID保存メモリ、32…時刻同期部、33…通信部、34…移動体配置認識部、35…表示内容決定部、36…移動体指示決定部、37…表示内容保存メモリ、A…観客席、B…基地局、B1…センタ制御装置、B2…モニタ、B3…表示内容入力部(キーボード)、B4…アンテナ、M…特定人物、R…モビルロボット。