以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態による無線タグ情報通信装置(タグラベル作成装置)2の詳細構造を表す概念的構成図である。
図1において、無線タグ情報通信装置2の装置本体8には、凹所としてのカートリッジホルダ部(タグテープロールホルダ、タグテープ設置用ホルダ;図示せず)が設けられ、このホルダ部に、カートリッジ100が着脱可能に取り付けられている。
装置本体8は、カートリッジ100を嵌合させる上記カートリッジホルダ部を備えるとともに外郭を構成する筐体9と、カバーフィルム103に所定の印字(印刷)を行う印字手段としての印字ヘッド(サーマルヘッド)10と、カバーフィルム103への印字が終了したインクリボン105を駆動するリボン巻取りローラ駆動軸11と、カバーフィルム103と基材テープ101とを貼り合わせつつ印字済タグラベル用テープ110としてカートリッジ100から繰り出すための圧着ローラ駆動軸12と、上記印字済タグラベル用テープ110の搬送経路の少なくとも近傍(=通信可能範囲となるように)に設けられ、印字済タグラベル用テープ110に備えられる無線タグ回路素子To(詳細は後述)との間でUHF帯等の高周波を用いて無線通信により信号の送受を行う第2アンテナ14h及び第1アンテナ14v(詳細は後述)と、上記印字済タグラベル用テープ110を所定のタイミングで所定の長さに切断しラベル状の無線タグラベルT(詳細は後述)を生成するカッタ15と、上記無線通信による信号送受時において無線タグ回路素子Toを第2アンテナ14h又は第1アンテナ14vに対向する所定のアクセスエリアに設定保持するとともに、切断後の上記テープ110(=無線タグラベルT)を案内するための一対の搬送ガイド13と、その案内された無線タグラベルTを搬出口16へと搬送し送出する送出ローラ17と、搬出口16における無線タグラベルTの有無を検出する排出センサ18とを有する。
一方、装置本体8はまた、上記第1、第2アンテナ14v,14hを介し上記無線タグ回路素子Toへアクセスする(情報読み取り又は情報書き込みを行う)ための高周波回路21と、無線タグ回路素子Toから読み出された信号を処理するための信号処理回路22と、前述したリボン巻取りローラ駆動軸11、テープ送りローラ駆動軸12を駆動するカートリッジ用モータ23と、このカートリッジ用モータ23の駆動を制御するカートリッジ駆動回路24と、上記印字ヘッド10への通電を制御する印刷駆動回路25と、上記カッタ15を駆動して切断動作を行わせるソレノイド26と、そのソレノイド26を制御するソレノイド駆動回路27と、上記送出ローラ17を駆動する送出ローラ用モータ28と、この送出ローラ用モータ28を制御する送出ローラ駆動回路29と、カートリッジ100に設けた被検出部(カートリッジ側タグ偏波情報保持部)190(詳細は後述)に備えられた複数の識別子のそれぞれの凹凸形状を検出するセンサ(カートリッジ側識別子検出手段)20と、このセンサ20から検出される無線タグ回路素子Toに関する各種のパラメータデータ(詳細は後述)とカートリッジ100の種類との対応関係や、物品情報のアドレス等の各種情報が予め記憶された例えば不揮発性記憶装置からなるデータベース(DB)51と、複数の文字入力キーや各種ファンクションキーからなり操作者が印字に関する文字データや指示データを入力するための操作部52と、例えばLCD(Liquid
crystal display)などからなり上記操作部52から入力した文字データや指示データ又は報知信号などを操作者に対して表示するための表示部53と、上記高周波回路21、信号処理回路22、カートリッジ駆動回路24、印刷駆動回路25、ソレノイド駆動回路27、送出ローラ駆動回路29等を介し、無線タグ情報通信装置2全体の動作を制御するための制御回路30とを有する。
制御回路30は、いわゆるマイクロコンピュータであり、詳細な図示を省略するが、中央演算処理装置であるCPU、ROM、及びRAM等から構成され、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うようになっている。
図2は、上記カートリッジ100の一例として、横アンテナ型無線タグ回路素子を形成した基材テープを備えるカートリッジ100hの詳細構造を説明するための説明図である。
この図2において、カートリッジ100hは、筐体100hAと、この筐体100hA内に配置され帯状の上記基材テープ(タグテープ)101hが巻回された第1ロール(タグテープロール)102hと、上記基材テープ101hと略同じ幅である透明な上記カバーフィルム103が巻回された第2ロール104と、上記インクリボン105(熱転写リボン、但しカバーフィルムが感熱テープの場合は不要)を繰り出すリボン供給側ロール111と、印字後のリボン105を巻取るリボン巻取りローラ106と、上記基材テープ101hと上記カバーフィルム103とを押圧し接着させ上記印字済タグラベル用テープ110としつつ矢印Aで示す方向にテープ送りをする(=テープ送りローラとしても機能する)圧着ローラ107とを有する。
第1ロール102hは、リール部材102haの周りに、テープ長手方向に複数の横アンテナ型無線タグ回路素子Tohが所定の等間隔で順次形成された上記基材テープ101hを巻回している。
基材テープ101hはこの例では(無線タグ回路素子及びその近傍を除くと)基本的には4層構造となっており(図2中部分拡大図参照)、内側に巻かれる側(図2中右側)よりその反対側(図2中左側)へ向かって、適宜の粘着材からなる粘着層101ha、PET(ポリエチレンテレフタラート)等から成る色付きのベースフィルム101hb、適宜の粘着材からなる粘着層101hc、剥離紙101hdの順序で積層され構成されている。
ベースフィルム101hbの裏側(図2中左側)には、情報の送受信を行う2本の細長いダイポールアンテナ(第1タグ側アンテナ)152hが(この例では一体的に)設けられており、これに接続するように情報を記憶するIC回路部(第1IC回路部)151が形成され、これらによって横アンテナ型無線タグ回路素子Tohが構成されている。この図2に示す例では、2本のダイポールアンテナ152hが基材テープ101hのテープ長手方向(テープ搬送方向)に平行な配置(横配置)で設けられている(後述の図4、図9参照)。
ベースフィルム101hbの表側(図2中右側)には、後にカバーフィルム103を接着するための上記粘着層101haが形成され、またベースフィルム101hbの裏側(図2中左側)には、横アンテナ型無線タグ回路素子Tohを内包するように設けた上記粘着層101hcによって上記剥離紙101hdがベースフィルム101hbに接着されている。なお、この剥離紙101hdは、最終的にラベル状に完成した無線タグラベルThが所定の商品等に貼り付けられる際に、これを剥がすことで粘着層101hcにより当該商品等に接着できるようにしたものである。
第2ロール104は、リール部材104aの周りに上記カバーフィルム103を巻回している。第2ロール104より繰り出されるカバーフィルム103は、その裏面側(すなわち上記基材テープ101hと接着される側)に配置されたリボン供給側ロール111及びリボン巻取りローラ106で駆動されるリボン105が、上記印字ヘッド10に押圧されることで当該カバーフィルム103の裏面に当接させられるようになっている。
リボン巻取りローラ106及び圧着ローラ107は、それぞれカートリッジ100h外に設けた例えばパルスモータである上記カートリッジ用モータ23(前述の図1参照)の駆動力が上記リボン巻取りローラ駆動軸11及び上記テープ送りローラ駆動軸12に伝達されることによって回転駆動される。
上記構成のカートリッジ100hにおいて、上記第1ロール102hより繰り出された基材テープ101hは、圧着ローラ107へと供給される。一方、第2ロール104より繰り出されるカバーフィルム103は、その裏面側(すなわち上記基材テープ101hと接着される側)に配置されたリボン供給側ロール111及びリボン巻取りローラ106で駆動されるインクリボン105が、上記印字ヘッド10に押圧されることで当該カバーフィルム103の裏面に当接させられるようになっている。
そして、カートリッジ100hが上記装置本体8のカートリッジホルダ部に装着されロールホルダ(図示せず)が離反位置から当接位置に移動されると、カバーフィルム103及びインクリボン105が印字ヘッド10とプラテンローラ108との間に狭持されるとともに、基材テープ101h及びカバーフィルム103が圧着ローラ107とサブローラ109との間に狭持される。そして、カートリッジ用モータ23の駆動力によってリボン巻取りローラ106及び圧着ローラ107が矢印B及び矢印Dで示す方向にそれぞれ同期して回転駆動される。このとき、前述のテープ送りローラ駆動軸12と上記サブローラ109及びプラテンローラ108はギヤ(図示せず)にて連結されており、テープ送りローラ駆動軸12の駆動に伴い圧着ローラ107、サブローラ109、及びプラテンローラ108が回転し、第1ロール102hから基材テープ101hが繰り出され、上述のように圧着ローラ107へ供給される。一方、第2ロール104からはカバーフィルム103が繰り出されるとともに、上記印刷駆動回路25により印字ヘッド10の複数の発熱素子が通電される。この結果、カバーフィルム103の裏面に印字R(後述の図10参照)が印刷される。そして、上記基材テープ101hと上記印刷が終了したカバーフィルム103とが上記圧着ローラ107及びサブローラ109により接着されて一体化され、印字済タグラベル用テープ110hとして形成され、カートリッジ100h外へと搬出される。なお、カバーフィルム103への印字が終了したインクリボン105は、リボン巻取りローラ駆動軸11の駆動によりリボン巻取りローラ106に巻取られる。
図3は、上記カートリッジ100の一例として、縦アンテナ型無線タグ回路素子を形成した基材テープを備えるカートリッジ100vの詳細構造を説明するための説明図である。
上記図2に示したカートリッジ100hと比較して、この図3に示すカートリッジ100vは、その内部の第1ロール102vに巻回された基材テープ101vに縦アンテナ型無線タグ回路素子Tovが形成されている点で相違しているだけであり、その他同等の構成には同じ符号を付して説明を省略する。
基材テープ101vは、上記カートリッジ100hの基材テープ101と各層同じ材料からなる4層構造となっており(図3中部分拡大図参照)、ベースフィルム101vbの裏側(図3中左側)には、情報の送受信を行う2本の細長いダイポールアンテナ(第1タグ側アンテナ)152vが基材テープ101vのテープ幅方向(テープ搬送方向と略直角な方向)に平行な配置(縦配置)で設けられ(後述の図4、図11参照)、これに接続するように情報を記憶するIC回路部(第1IC回路部)151が形成され、これらによって縦アンテナ型無線タグ回路素子Tovが構成されている。
そして無線タグ情報通信装置2の装置本体8は、上記図2のカートリッジ100hと図3のカートリッジ100vのどちらも上記カートリッジホルダに対し装着可能であり、それぞれのカバーフィルム103に対して同等の印字が行えるようになっている。
図4は、基材テープに設けられた横アンテナ型無線タグ回路素子Toh及び縦アンテナ型無線タグ回路素子Tovのそれぞれのタグ側アンテナの偏波面の配置を概念的に示した説明図である。図4(a)は横アンテナ型無線タグ回路素子Tohの概念的平面図であり、図4(b)は横アンテナ型無線タグ回路素子Tohとこれに対応する上記第2アンテナ14hの偏波面の位置関係を表す概念的斜視図である。図4(c)は縦アンテナ型無線タグ回路素子Tovの概念的平面図であり、図4(d)は縦アンテナ型無線タグ回路素子Tovとこれに対応する上記第1アンテナ14vの偏波面の位置関係を表す概念的斜視図である。
図4(a)及び図4(b)において、前述したように横アンテナ型無線タグ回路素子Tohは、1本の細長いダイポールアンテナ152hを基材テープ101hのテープ搬送方向に平行に配置しており、この結果その偏波面Hthはテープ搬送方向を含む面となっている(言い換えれば偏波方向がテープ搬送方向と平行となっている)。そして、第2アンテナ14hはテープ搬送経路を搬送される無線タグ回路素子Tohのアンテナ152hの真上に(垂直方向に)配置される位置関係となり、第2アンテナ14hから放射された電波の伝播方向に交差して電界(その方向の一例をEで表す)が発生され、その電界の振動方向を含む面である偏波面Hdhがテープ搬送方向を含む面となっている(言い換えれば偏波方向がテープ搬送方向と平行となっている)。なお、図は偏波面を概念的に示している。この場合、1本のダイポールアンテナ152hは比較的長く形成できるため、横アンテナ型無線タグ回路素子Tohは無線通信の感度が比較的高い構成となっている。
また、図4(c)及び図4(d)において、前述したように縦アンテナ型無線タグ回路素子Tovは、1本の細長いダイポールアンテナ152vを基材テープ101vのテープ搬送方向と略直角な方向に平行に配置しており、この結果その偏波面Htvはテープ搬送方向と略直交する面となっている(言い換えれば偏波方向がテープ搬送方向と略直交している)いる。そして、第1アンテナ14vはテープ搬送経路を搬送される無線タグ回路素子Tovのアンテナ152vの真上に(垂直方向に)配置される位置関係となり、第1アンテナ14vから放射された電波の伝播方向に交差して電界(その方向の一例をEで表す)が発生され、その電界の振動方向を含む面である偏波面Hdvがテープ搬送方向と略直交する(略直角な)面となっている(言い換えれば偏波方向がテープ搬送方向と略直交している)。なお、図は偏波面を概念的に示している。この場合、1本ダイポールアンテナ152vは短く限られたテープ幅方向に収める必要があるため短縮して形成されることになり、縦アンテナ型無線タグ回路素子Tovは無線通信の感度が比較的低い構成となっている。
図5は、上記高周波回路21の詳細機能を表す機能ブロック図である。この図5において、高周波回路21は、制御回路30により切り替えられるアンテナスイッチ(切替)回路341と、このアンテナスイッチ回路341を経て第1、第2アンテナ14v,14hを介し無線タグ回路素子To(以下、横アンテナ型無線タグ回路素子Toh及び縦アンテナ型無線タグ回路素子Tovを総称して無線タグ回路素子Tov,Tohという)に対して信号を送信する送信部(第1情報送信手段)32と、第1、第2アンテナ14v,14hにより受信された無線タグ回路素子Tov,Tohからの反射波を入力する受信部33と、送受分離器34とから構成される。
アンテナスイッチ回路341は、周知の高周波用FETやダイオードを用いたスイッチ回路であり、制御回路30からの選択信号により第1、第2アンテナ14v,14hのいずれかを送受分離器34に接続するものである。
送信部32は、無線タグ回路素子Tov,TohのIC回路部151の無線タグ情報にアクセスする(読み取り又は書き込みを行う)ための搬送波を発生させる水晶振動子35、PLL(Phase
Locked Loop)36、及びVCO(Voltage Controlled Oscillator)37と、上記信号処理回路22から供給される信号に基づいて上記発生させられた搬送波を変調(この例では信号処理回路22からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算回路38(但し振幅変調の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信乗算回路38により変調された変調波を、制御回路30からの「TX_PWR」信号によって増幅率を決定し増幅する可変送信アンプ39とを備えている。そして、上記発生される搬送波は、好適にはUHF帯又はマイクロ波等の周波数を用いており、上記送信アンプ39の出力は、送受分離器34を介してアンテナスイッチ回路341を経て第1、第2アンテナ14v,14hに伝達されて無線タグ回路素子Tov,TohのIC回路部151に供給される。
受信部33は、第1、第2アンテナ14v,14hにより受信された無線タグ回路素子Tov,Tohからの反射波と上記発生させられた搬送波とを掛け合わせる受信第1乗算回路40と、その受信第1乗算回路40の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第1バンドパスフィルタ41と、この第1バンドパスフィルタ41の出力を増幅する受信第1アンプ43と、この受信第1アンプ43の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換する第1リミッタ42と、上記第1、第2アンテナ14v,14hにより受信された無線タグ回路素子Tov,Tohからの反射波と上記発生された後に移相器49で位相を90°遅らせた搬送波とを掛け合わせる受信第2乗算回路44と、その受信第2乗算回路44の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第2バンドパスフィルタ45と、この第2バンドパスフィルタ45の出力を増幅する受信第2アンプ47と、この受信第2アンプ47の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換する第2リミッタ46とを備えている。そして、上記第1リミッタ42から出力される信号「RXS−I」及び第2リミッタ46から出力される信号「RXS−Q」は、上記信号処理回路22に入力されて処理される。
また、受信第1アンプ43及び受信第2アンプ47の出力は、RSSI(Received Signal Strength Indicator)回路48にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「RSSI」が信号処理回路22に入力されるようになっている。このようにして、本実施形態の無線タグ情報通信装置2では、I−Q直交復調によって無線タグ回路素子Tov,Tohからの反射波の復調が行われる。
図6は、無線タグ情報通信装置2側の第2アンテナ14h及び第1アンテナ14vの詳細構成を概念的に示した説明図である。
図6において、第2アンテナ14hはこの例では直線状のダイポールアンテナ14hA,14hBを略一直線上に設けた構成のものであり、基材テープ101のテープ搬送方向に対して略平行な配置で設けられている。このため、前述したように、偏波面Hdhはテープ搬送方向を含む面となっている(言い換えれば偏波方向がテープ搬送方向と平行となっている)。但し、図は偏波面を概念的に示している。
また第1アンテナ14vはこの例では略折りたたみ形状となるように屈曲変形させたダイポールアンテナ14vA,14vBを設けた構成のものであり、基材テープ101のテープ搬送方向と略直角な方向に設けられている。このため、偏波面Hdvはテープ搬送方向と略直交する面となっている(言い換えれば偏波方向がテープ搬送方向と略直交している)。但し、図は偏波面を概念的に示している。なお、第1アンテナ14vのダイポールアンテナ14vA,14vBが略折りたたみ形状に形成されている理由としては、信号送受信の際に十分な感度を得るためにアンテナが送受される信号の周波数に対応した長さに形成する必要があるところ、それよりも通常の基材テープ101の幅寸法が短いためそれに合わせるため略折りたたみ形状に屈曲変形させている。しかし、テープ幅寸法が十分に大きい場合や、十分大きな略シート状のテープ(単票状のテープ片)を扱う場合には第1アンテナ14vも直線状のものを利用することができる。
そして、これら第2アンテナ14hと第1アンテナ14vは共に上記のアンテナスイッチ回路341に接続されており、制御回路30からの選択信号によって第2アンテナ14hが送受分離器34に接続する第2接続状態と、第1アンテナ14vが送受分離器34に接続する第1接続状態とに切り替えられる。
図7は、上記センサ20の構成の一例を表す説明図である。
図7において、センサ20は、この例では、凹凸形状を備えた被検出部190の識別子(カートリッジ側識別子)190A〜Dに対しバネ部材20Aで接点20Bを付勢当接させることで凹凸形状を検出するメカニカルスイッチであり、各凹凸部に対応して配置された接点20Bより制御回路30へ検出信号を出力するようになっている。
これら識別子190A〜Dは、上記凹凸の有無によって、カートリッジ100内の上記無線タグ回路素子Tov,Tohに最適な通信パラメータ(無線通信に使用する電波の周波数、通信プロトコル等)やタグ属性パラメータ(基材テープ101内における無線タグ回路素子Tov,Tohの配置間隔(ピッチ)、偏波面、タグ感度、IC回路部のメモリ容量や、基材テープ101のテープ幅等)に関するパラメータデータを表している。なお、通常、1つのカートリッジ内に備えられるすべての無線タグ回路素子Tov,Tohについて、上記通信パラメータ及びタグ属性パラメータはすべてカートリッジごとに共通となっている。
例えば、識別子190A〜Dのいずれか1つの識別子では、上記タグ属性パラメータに関する情報の例として、その内包する基材テープ101hにおける無線タグ回路素子Tohの配置間隔(例えば12cm、16cm等)を表し、また別の識別子には無線タグ回路素子Tov,Tohの偏波情報(テープ搬送方向と略直交する面の偏波面Htvである、あるいはテープ搬送方向を含む面である偏波面Hthである等)を表している。
そして制御回路30は、これら識別子190A〜Dの凹凸状態を示す接点20Bの検出信号からカートリッジ100における上記パラメータデータを知ることができ、さらにこれらパラメータデータの組み合わせから上記データベース51より装着しているカートリッジ100の種類(カートリッジ100h、100v等)を検索することができる。
なお、上記の検出手段としてのセンサ20は、メカニカルスイッチに限られず、他の方式、例えば光の反射を利用したセンサであってもよい。この場合、例えば制御回路30からの信号により発光する発光ダイオードと、その発光の各識別子190A〜Dにおける反射光を受光し対応する検出信号を制御回路30に出力するフォトトランジスタとを備えて構成することができる。また、さらに発展した光学センサとして、各種バーコード(1次元、2次元なども含む)をカートリッジ100や基材テープ101の例えば剥離紙表面に記載し、無線タグ情報通信装置2の装置本体8に設けた読み取り装置で読み込む構成も可能である。また、後述する剥離紙表面に設ける識別用(搬送位置決め用)マークに、この識別子の機能を兼用させることも可能である。この場合、例えば、幅広のマークならテープ搬送方向と略直交する面の偏波面Htvの無線タグ回路素子Tov、幅狭のマークならテープ搬送方向を含む面の偏波面Hthの無線タグ回路素子Tohとすることができる。
このように、カートリッジ100に関するパラメータデータをカートリッジ100自体から取得可能にしていることで、そのための操作者による入力の手間が不要となり、かつ確実にパラメータデータを取得することができる。
図8は、上記無線タグ回路素子Tov,Tohの機能的構成を表す機能ブロック図である。この図8において、無線タグ回路素子Tov,Tohは、無線タグ情報通信装置2側の第1、第2アンテナ14v,14hとUHF帯等の高周波を用いて非接触で信号の送受信を行う上記ダイポールアンテナ152v,152hと、このダイポールアンテナ152v,152hに接続された上記IC回路部151とを有している。
IC回路部151は、ダイポールアンテナ152v,152hにより受信された搬送波を整流する整流部153と、この整流部153により整流された搬送波のエネルギを蓄積しIC回路部151の駆動電源とするための電源部154と、上記ダイポールアンテナ152v,152hにより受信された搬送波からクロック信号を抽出して制御部155に供給するクロック抽出部156と、所定の情報信号を記憶し得る情報記憶手段として機能するメモリ部157と、上記ダイポールアンテナ152v,152hに接続された変復調部158と、上記整流部153、クロック抽出部156、及び変復調部158等を介して上記無線タグ回路素子Tov,Tohの作動を制御するための上記制御部155とを備えている。
変復調部158は、ダイポールアンテナ152v,152hにより受信された上記無線タグ情報通信装置2の第1、第2アンテナ14v,14hからの通信信号の復調を行うと共に、上記制御部155からの応答信号に基づき、ダイポールアンテナ152v,152hより受信された搬送波を変調反射する。
制御部155は、上記変復調部158により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部157において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、上記変復調部158により返信する制御等の基本的な制御を実行する。
図9(a)及び図9(b)は、横アンテナ型無線タグ回路素子Tohを備えた基材テープ101hから、上述のように無線タグ回路素子Tohの情報読み取り又は書き込み及び印字済タグラベル用テープ110hの切断が完了し形成された無線タグラベルThの外観の一例を表す図であり、図9(a)は上面図、図9(b)は下面図である。また図10は、図9中X−X′断面による横断面図である。
これら図9(a)、図9(b)、及び図10において、無線タグラベルThは1つの横アンテナ型無線タグ回路素子Tohを内包し、図10に示すように、図2に示した4層構造にカバーフィルム103が加わった5層構造となっており、カバーフィルム103側(図10中上側)よりその反対側(図10中下側)へ向かって、カバーフィルム103、粘着層101ha、ベースフィルム101hb、粘着層101hc、剥離紙101hdで5層を構成している。そして、前述のようにベースフィルム101hbの裏側に設けられたダイポールアンテナ152hを含む横アンテナ型無線タグ回路素子Tohが粘着層101hc内に備えられるとともに、カバーフィルム103の裏面に印字R(この例では「RF−ID」の文字)が印刷されている。
図11(a)及び図11(b)は、縦アンテナ型無線タグ回路素子Tovを備えた基材テープ101vから、上述のように無線タグ回路素子Tovの情報読み取り又は書き込み及び印字済タグラベル用テープ110vの切断が完了し形成された無線タグラベルTvの外観の一例を表す図であり、図11(a)は上面図、図11(b)は下面図である。また図12は、図11中XII−XII′断面による横断面図である。
これら図11(a)、図11(b)、及び図12において、無線タグラベルTvは1つの縦アンテナ型無線タグ回路素子Tovを内包し、図12に示すように、図3に示した4層構造にカバーフィルム103が加わった5層構造となっており、上記横アンテナ型無線タグ回路素子Tohを内包した無線タグラベルThと同様の積層構造となっている。そして、前述のようにベースフィルム101vbの裏側に縦アンテナ型無線タグ回路素子Tovが粘着層101vc内に備えられている。
なお、この実施形態では、図11(a)、図11(a)に示すように、無線タグラベルTh,Tvは、それぞれテープ幅Wが一定であり、かつ無線タグ回路素子Tov,Tohを中央に位置させる配置でテープ搬送方向に所定の長さL(但しLは固定でも可変でもよい)で切断されて作成されるものであり、この切断されたラベル長さLは上記タグ属性パラメータのひとつである無線タグ回路素子Tov,Tohの配置間隔と略一致している。
図13は、上述したような無線タグ情報通信装置2による無線タグ回路素子Tov,TohのIC回路部151の無線タグ情報へのアクセス(読み取り又は書き込み)に際して、上記した表示部53に表示される画面の一例を表す図である。
図13において、この例では、タグラベルの種別(この例では、上記通信パラメータ情報であるアクセス周波数や上記タグ属性パラメータ情報であるラベル長さや偏波面の情報等で表されている)、無線タグ回路素子Toに対応して印刷される印字文字R、その無線タグ回路素子Tov,Tohに固有のIDであるアクセス(読み取り又は書き込み)ID、及び上記データベース51に記憶された物品情報のアドレス等が前記表示部53に切り換え可能に表示されている。
そして、タグラベル作成時には上記操作部52の操作により無線タグ情報通信装置2が作動して、カバーフィルム103に上記印字文字Rが印刷されると共に、後述するようにIC回路部151に上記書き込みID及び物品情報等の情報が書き込まれる(又はIC回路部151に予め記憶された物品情報等の無線タグ情報が読みとられる)。なおこのとき、印刷動作に伴い搬送ガイド13を移動中の印字済タグラベル用テープ110に対してアクセスエリア内に保持してアクセス(読み取り又は書き込み)するようにしてもよいし、印字済タグラベル用テープ110を所定位置で停止させて搬送ガイド13にて保持した状態で上記アクセスを行うようにしてもよい。また、上記のような読み取り又は書き込みの際、生成された無線タグラベルTの無線タグ回路素子Tov,TohのIDとその無線タグ回路素子Tov,TohのIC回路部151に書き込まれた情報(又はIC回路部151から読みとられた情報)との対応関係は、前述のデータベース51に記憶され、必要に応じて参照できるようになっている。
ここで、本実施形態の無線タグ情報通信装置2の最も大きな特徴は、カートリッジ100h,100vそれぞれに備えられた無線タグ回路素子Tov,Tohのダイポールアンテナ152v,152hとの間で無線通信により情報の送受信を行うとともに、当該送受信時の偏波面Hdv,Hdhを切替可能に構成された第1、第2アンテナ14v,14hを備えていることであり、特に、この実施形態では、第2アンテナ14hは第1アンテナ14vと相互に偏波面が交差しており、第2アンテナ14hはその偏波面Hdhがテープ搬送方向を含む面で、第1アンテナ14vはその偏波面Hdvがテープ搬送方向と略直交する面であって、さらに送信部32を送受分離器34を介して第2アンテナ14hに接続する第2接続状態と、送信部32を送受分離器34を介して第1アンテナ14vに接続する第1接続状態とに切替可能なことにある。
また、この実施形態では、カートリッジ100に設けた被検出部190に無線タグ回路素子Tov,Tohの偏波面Htv,Hthの方向に関するタグ偏波情報が備えられ、無線タグ情報通信装置2はそのタグ偏波情報を取得しそれに応じて上記第1接続状態と第2接続状態とを切り替える(装置側アンテナの偏波面Hdv,Hdhの方向を切り替える)ことも特徴としている。
図14は、このようにして行われる無線タグラベルTの作成において、カバーフィルム103を搬送し印字ヘッド10で所定の印字を行いつつ基材テープ101を貼り合わせて印字済タグラベル用テープ110とした後印字済タグラベル用テープ110を切断し無線タグラベルTとする際に、制御回路30によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
この図14において、まずステップS105において、上記操作部52を介し無線タグ情報通信装置2の読み取り(後述の変形例では書き込み)操作が行われるとこのフローが開始される。そして、印字ヘッド10により無線タグラベルTへ印字すべき印字情報が上記操作部52を介した入力操作により読み込まれると共に、センサ20により検出されたカートリッジ100の通信パラメータ及びタグ属性パラメータ(無線タグ回路素子Tov,Tohの偏波情報を含む)に関するパラメータデータが読み込まれる(なお、情報書き込みを行う後述の変形例では、無線タグ回路素子Tov,TohのIC回路部151に書き込みたい書込情報もこの手順で読み込まれる)。
そして、ステップS300のアンテナ切替処理において、上記センサ20により読み込まれたタグ属性パラメータ(無線タグ回路素子Tov,Tohの偏波情報)によりカートリッジ100が内包されているのが縦アンテナ型無線タグ回路素子Tovか横アンテナ型無線タグ回路素子Tohかを判定し、それに応じてアンテナスイッチ回路341に選択信号を出力し、第1アンテナ14vを送受分離器34に接続する第1接続状態と、第2アンテナ14hを送受分離器34に接続する第2接続状態とを切り替える。
詳しくは、横アンテナ型無線タグ回路素子Tohが内包されている、つまり偏波面がテープ搬送方向を含む面である(偏波面Hthである)と判定された場合には、第2アンテナ14hを送受分離器34に接続する第2接続状態に切り替えられ、これによりタグ側アンテナの偏波面Hthと装置側アンテナの偏波面Hdhとが合致する。
また、縦アンテナ型無線タグ回路素子Tovが内包されている、つまり偏波面のがテープ搬送方向と直交する面である(偏波面Htvである)と判定された場合には、第1アンテナ14vを送受分離器34に接続する第1接続状態に切り替えられ、これによりタグ側アンテナの偏波面Htvと装置側アンテナの偏波面Hdvとが合致する。
その後、ステップS110において、無線タグ回路素子Toからの応答がないときのリトライ(再試行)の回数をカウントする変数N、及び通信良好か不良かを表すフラグFを0に初期化する。
そして、ステップS115において、カートリッジ駆動回路24に制御信号を出力し、カートリッジ用モータ23の駆動力によってリボン巻取りローラ106及び圧着ローラ107を回転駆動させる。これにより、第1ロール102から基材テープ101が繰り出され圧着ローラ107へ供給され、第2ロール104からはカバーフィルム103が繰り出される。またこのとき、印刷駆動回路25に上記ステップS400で生成した印字信号を出力し、印字ヘッド10を通電して、カバーフィルム103のうち所定の領域に、ステップS105で読み込んだ文字、記号等の印字Rを印刷させる。さらに送出ローラ駆動回路29を介して送出ローラ用モータ28に制御信号を出力し、送出ローラ17Aを回転駆動させる。以上の結果、前述したように基材テープ101と上記印刷が終了したカバーフィルム103とが上記圧着ローラ107及びサブローラ109により接着されて一体化され、印字済タグラベル用テープ110として形成され、カートリッジ100外方向へと搬送される。
その後、ステップS120において、印字済タグラベル用テープ110が所定値C(例えば、対応する印字が施されたカバーフィルム103が貼り合わされた無線タグ回路素子Tov,Tohが搬送ガイド13に到達するだけの搬送距離)だけ搬送されたかどうかを判断する。このときの搬送距離判定は、例えば、上記基材テープ101(例えば剥離紙101hd等)に設けた適宜の識別用マークを別途設けた公知のテープセンサで検出することにより行えば足りる。判定が満たされたら、ステップS200に移る。
ステップS200では、タグ情報読み取り処理を行い、読み込むための問いかけ信号を無線タグ回路素子Tov,Tohに送信し、無線タグ情報を含む返答信号を受信して読み込む(詳細は後述の図15参照)。このとき、上記ステップS300により前述したようにタグ側アンテナの偏波面Htv,Hthと装置側アンテナの偏波面Hdv,Hdhとが合致しているため、このステップS200における信号送受信が高感度で確実に行われる。このステップS200が終了したらステップS125に移る。
ステップS125では、フラグF=0であるかどうかが判定される。読み取り処理が正常に完了していればF=0のまま(後述の図15に示すフローのステップS280参照)であるので、この判定が満たされ、ステップS130に移る。
ステップS130では、上記ステップS200で無線タグ回路素子Tov,TohのIC回路部151より読み取られた情報と、これに対応して既に印字ヘッド10により印字された印字情報との組み合わせが、データベース51内に記憶される。
その後、ステップS135で、カバーフィルム103のうちこの時点で処理対象としている無線タグ回路素子Tov,Tohに対応する領域への印字がすべて完了しているかどうかを確認した後、ステップS140へ移る。
なお、先に述べたステップS125において、何らかの理由で読み取り処理が正常に完了していない場合はF=1とされている(後述の図15に示すフローのステップS280参照)のでステップS125の判定が満たされず、ステップS137に移り、印刷駆動回路25に制御信号を出力して印字ヘッド10の通電を中止し印字を停止させる。このように印字中途停止によって当該無線タグ回路素子Tov,Tohが正常品でないことを明らかに表示するようにした後、ステップS140へ移る。
ステップS140では、印字済タグラベル用テープ110がさらに所定量(例えば、対象とする無線タグ回路素子Tov,Toh及びこれに対応するカバーフィルム103の印字領域のすべてがカッタ15を所定の長さ(余白量)分越えるだけの搬送距離)だけ搬送されたかどうかを判断する。このときの搬送距離判定も、前述のステップS120と同様、例えばマーキングをテープセンサで検出することにより行えば足りる。判定が満たされたら、ステップS145に移る。
ステップS145では、カートリッジ駆動回路24及び送出ローラ駆動回路29に制御信号を出力し、カートリッジ用モータ23及び送出ローラ用モータ28の駆動を停止して、リボン巻取りローラ106、圧着ローラ107、送出ローラ17の回転を停止する。これにより、第1ロール102からの基材テープ101の繰り出し、第2ロール104からのカバーフィルム103の繰り出し、及び送出ローラ17による印字済タグラベル用テープ110の搬送が停止する。
その後、ステップS150でソレノイド駆動回路27に制御信号を出力してソレノイド26を駆動し、カッタ15によって印字済タグラベル用テープ110の切断を行う。前述したように、この時点で、無線タグ回路素子Tov,Toh及びこれに対応するカバーフィルム103の印刷可能領域のすべてがカッタ15を十分に越えており、このカッタ15の切断によって、無線タグ回路素子Tov,Tohの無線タグ情報が読み取られかつこれに対応する所定の印字が行われたラベル状の無線タグラベルTが生成される。
その後、ステップS155に移り、送出ローラ用駆動回路29に制御信号を出力し、送出ローラ用モータ28の駆動を再開して、センサ18で無線タグラベルTを検出しなくなるまで送出ローラ17を回転させる。これにより、送出ローラ17による搬送が再開されて上記ステップS150でラベル状に生成された無線タグラベルTが搬出口16へ向かって搬送され、さらに搬出口16から無線タグ情報通信装置2外へと排出される。
図15は、上述したステップS200の詳細手順を表すフローチャートである。
図15において、まず、ステップS210において、印字済みタグラベル用テープ110の印刷後、情報読み取り対象とする無線タグ回路素子Tov,Tohが、
第1、第2アンテナ14v,14hのうち上記ステップS300でアンテナスイッチ回路341を介して送受分離器34に接続された方のアンテナの近傍に搬送される。
その後、ステップS220において、前述のカートリッジ情報に基づく所定の通信パラメータ(上記した周波数帯や通信プロトコル等)に沿う形で無線タグ回路素子Tov,Tohに記憶された情報を読み出す「Scroll All ID」コマンドを信号処置回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22でアクセス情報としての「Scroll
All ID」信号が生成されて高周波回路21を介してアクセス対象の無線タグ回路素子Tov,Tohに送信され、返信を促す。
次に、ステップS230において、上記「Scroll All ID」信号に対応してアクセス対象の無線タグ回路素子Tov,Tohから送信されたリプライ信号(物品情報やタグ識別情報ID等の無線タグ情報)をアンテナ14を介して受信し、高周波回路21及び信号処理回路22を介し取り込む。
次に、ステップS240において、上記ステップS230で受信したリプライ信号に誤りがないか否かを公知の誤り検出符号(CRC符号;Cyclic Redundancy Check等)を用いて判定する。
判定が満たされない場合はステップS250に移ってNに1を加え、さらにステップS260においてNが予め定められた所定のリトライ回数(この例では5回。それ以外の回数に適宜設定してもよい)となったかどうか判定される。N≦4の場合は判定が満たされずステップS220に戻り同様の手順を繰り返す。N=5の場合はステップS270に移り、エラー表示信号を上記表示部53に出力して読み取り失敗(エラー表示)を行わせ、ステップS280で前述のフラグF=1にし、このフローを終了する。このようにして読み取りが不調でも所定回数(この例では5回)までは再試行が行われる。
ステップS240の判定が満たされた場合、読み取り対象とする無線タグ回路素子Tov,Tohからの無線タグ情報の読み取りが完了し、このフローを終了する。
以上のルーチンにより、カートリッジ100内のアクセス対象の無線タグ回路素子Tov,Tohに対し、IC回路部151の無線タグ情報にアクセスしこれを読み取ることができる。
以上において、第1アンテナ14v及び第2アンテナ14hが、各請求項記載の、タグラベル用無線タグ回路素子の第1タグ側アンテナとの間で無線通信により情報の送受信を行うとともに、送受信時の偏波面を切替可能に構成された第1装置側アンテナ手段を構成する。
また、制御回路30及び信号処理回路22が、タグラベル用無線タグ回路素子の第1IC回路部への第1アクセス情報(「Scroll All ID」信号等)を生成する第1アクセス情報生成手段を構成する。また、高周波回路21の送信部32が、第1アクセス情報生成手段で生成した第1アクセス情報を、第1装置側アンテナ手段を介して非接触でタグラベル用無線回路素子に送信し、第1IC回路部へのアクセスを行う第1情報送信部を構成する。
また、アンテナスイッチ回路341が、第1情報送信手段を第1アンテナに接続する第1接続状態と、第1情報送信手段を第2アンテナに接続する第2接続状態とを切替可能な切替接続手段を構成する。
以上説明したように、本実施形態の無線タグ情報通信装置2においては、基材テープ101が繰り出され、制御回路30及び信号処理回路22で生成された「Scroll All ID」信号等が、高周波回路21の送信部32により第1、第2アンテナ14v,14hのいずれか一方を介し、基材テープ101に備えられた無線タグ回路素子Tov,Tohに対し送信されてIC回路部151へのアクセスが行われ、タグラベルTが生成される。
このようにして基材テープ101から無線タグラベルTを作成するとき、偏波面Hdv,Hdhがそれぞれテープ搬送方向と略直角な面とテープ搬送方向を含む面である第1、第2アンテナ14v,14hのいずれか一方を高周波回路21の送信部32に接続し、偏波面Hdv,Hdhが切替可能となっている。これにより、基材テープ101における無線タグ回路素子Tov,Tohの偏波面Htv,Hthと合致するよう、第1、第2アンテナ14v,14hを切替接続してその偏波面Hdv,Hdhを切り替えることが可能となる。これにより、偏波面がテープ搬送方向を含む面となる横アンテナ型無線タグ回路素子Tohが配置されている基材テープ101hを備えたカートリッジ100hが装着された場合でも、偏波面がテープ搬送方向と直交する面である縦アンテナ型無線タグ回路素Tovが配置されている基材テープ101vを備えたカートリッジ100vが装着された場合でも、確実に無線タグ回路素子Tov,Tohに対して無線通信を行うことができる。このように、基材テープ101における無線タグ回路素子Tov,Tohの複数の偏波面にも対応して無線通信を行うことができるので、1つの偏波面にしか対応できない従来構造に比べ、利便性を向上することができる。
また、本実施形態では特に、高周波回路21の送信部32を第1アンテナ14vに接続する第1接続状態と、送信部32を第2アンテナ14hに接続する第2接続状態とを切替可能なアンテナスイッチ回路341を有していることで、両方の接続状態で送信部32を共用できるので、回路構成を簡素化することができる。
なお、本発明は、その趣旨と技術思想の範囲を逸脱しない範囲でさらに種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を説明する。
(1)単一の装置側アンテナで交差する2つの偏波面を切り替える場合
上記実施形態では、装置側アンテナとしてテープ搬送方向と平行に配置した第2アンテナ14hと、テープ搬送方向と略直角な方向に配置した第1アンテナ14vの2つのアンテナを設けて切り替えることにより、テープ搬送方向を含む面である偏波面Hdhとテープ搬送方向に直交する偏波面Hdvの切り替えを行っていたが、本発明はこれに限られず、共通の単一のアンテナで交差する2つの偏波面Hdv,Hdhの方向を選択的に切り替えてもよい。このような本変形例を図16〜図19により説明する。上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図16は、本変形例の無線タグ情報通信装置の詳細構造を表す概念的構成図であり、上記実施形態の図1に相当する図である。図16において、高周波回路21には上記したように共通の(この例では1つの)兼用アンテナ(マイクロストリップアンテナ)14′が接続されており、この兼用アンテナ14′が、基材テープ101に備えられる横アンテナ型無線タグ回路素子Tohと縦アンテナ型無線タグ回路素子Tovの両方にそれぞれ対応して、UHF帯の高周波を用いて無線通信により信号の送受を行う。
図17(a)は、上記兼用アンテナ14′の詳細構造を表す側面図であり、図17(b)はその断面図である。これら図17(a)及び図17(b)において、兼用アンテナ14′は、一方側(図中上側)にマイクロストリップアンテナ素子14′Aを備え、他方側(図中下側)に地板14B′を備え、それらに挟まれるように中間に誘電体14′Cを備えている。
地板14′B及び誘電体14′Cの径方向2箇所にはそれぞれ貫通孔14′Ba、14′Caが備えられている。そして、一端が高周波回路21Cに接続された(後述の図19参照)兼用アンテナ14′への給電線としてのマイクロストリップライン50が偏波面切替スイッチ350(偏波面制御手段)に接続され、さらにこの偏波面切替スイッチ350から分岐するように接続された2本の給電線50Aがそれぞれ貫通孔14′Ba,14′Caを介してマイクロストリップアンテナ素子14′Aの2箇所に設けた給電点P1,P2へと延設され、接続されている。
図18(a)は、マイクロストリップアンテナ素子14′A及び誘電体14′Cの上面概略構造を表す斜視図であり、図18(b)は地板14′Bの下面概略構造を表す斜視図である。また図18(c)は兼用アンテナ14′及び高周波回路21Cの電気的接続関係を表す説明図である。
これら図18(a)〜(c)において、上記アンテナ素子14′A上には、前述した2つの給電点Pとして、上記横アンテナ型無線タグ回路素子Tohへの通信に対応した偏波面Hdhを兼用アンテナ14′に生じさせるための第1偏波用給電点P1と、上記縦アンテナ型無線タグ回路素子Tovへの通信に対応した偏波面Hdvを兼用アンテナ14′に生じさせるための第2偏波用給電点P2とが設けられている。
図19は、上記高周波回路21Cの詳細構造を表す機能ブロック図であり、上記実施形態の図5に相当する図である。この図19及び上記図18(c)に表すように、高周波回路21Cは制御回路30からの切替信号により切り替えられる上記偏波面切替スイッチ350を備えている。この偏波面切替スイッチ350は、図18(a)中第1偏波側に切り替えられたときには高周波回路送信部32からの高周波信号を第1偏波用給電点P1に導いて横アンテナ型無線タグ回路素子Tohとの送受信に好適な第1偏波面Hdhを生成する一方、図18(a)中第2偏波側に切り替えられたときには高周波信号を第2偏波用給電点P2に導いて縦アンテナ型無線タグ回路素子Tovとの送受信に好適な(上記第1偏波面Hdhと略直交する)第2偏波面Hdvを生成する。
そして、本変形例では、上記第1偏波用給電点P1への給電により生じる第1偏波面Hdhは、搬送ガイド13にてアクセスエリアに支持された状態での上記横アンテナ型無線タグ回路素子Tohのダイポールアンテナ152hによる偏波面Hthと略平行で(=ともにテープ搬送方向を含む面となる)かつ縦アンテナ型無線タグ回路素子Tovのダイポールアンテナ152vによる偏波面Htvと略直交する。また上記第2偏波用給電点P2への給電により生じる第2偏波面Hdvは、搬送ガイド13にてアクセスエリアに支持された状態での上記横アンテナ型無線タグ回路素子Tohのダイポールアンテナ152hによる偏波面Hthと略直交しかつ縦アンテナ型無線タグ回路素子Tovのダイポールアンテナ152vによる偏波面Htvと略平行となる(=ともにテープ搬送方向と略直交する面となる)ように構成されている。これにより、両方の場合で送信部32を共用できるので、回路構成を簡素化することができる。
(2)2つの装置側アンテナを重ねて2つの直交する偏波面とそれらに対し所定の角度をなす合成偏波面とを切り替える場合
上記実施形態では、装置側アンテナとしてテープ搬送方向と平行に配置した第2アンテナ14hと、テープ搬送方向と略直角な方向に配置した第1アンテナ14vの2つのアンテナをテープ搬送方向に併設していずれか一方だけを作動するよう切り替えることにより、テープ搬送方向を含む面である偏波面Hdhとテープ搬送方向を略直交する偏波面Hdvのいずれか一方だけを生じさせるよう切り替えていた。しかしながら、本発明はこれに限られず、第1アンテナ14vと第2アンテナ14hとの2つのアンテナを相互に重ねる配置で設けていずれか一方又は両方で作動するよう切り替えることにより、テープ搬送方向を含む面である偏波面Hdhとテープ搬送方向と直交する偏波面Hdvの他にも、テープ搬送方向と所定の角度をなす偏波面Hdiをも選択的に切り替えて生じさせてもよい。このような本変形例を図20〜図24により説明する。上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図20は、本変形例の通信対象とする、基材テープに設けられた傾斜アンテナ型無線タグ回路素子Toiの偏波面の配置を概念的に示した図であり、上記実施形態の図4に相当する図である。図20において、情報の送受信を行う細長いダイポールアンテナ(第1タグ側アンテナ)152iが基材テープ101iのテープ搬送方向に所定の角度をなす配置(傾斜配置)で設けられ、これに接続するように情報を記憶するIC回路部(第1IC回路部)151が形成され、これらによって傾斜アンテナ型無線タグ回路素子Toiが構成されている。
このため、ダイポールアンテナ152iにより生じる偏波面Htiの方向は、テープ搬送方向に所定の角度をなす(テープ搬送方向と略直角な方向に上記所定の角度をなす)配置となっている(但し、図では偏波面を概念的に示している)。そして、この偏波面Htiがテープ搬送方向とテープ搬送方向と略直角な方向の両方に対して十分な交差角をもつ場合には、上記実施形態のような第1、第2アンテナ14v,14hとの間の通信信号の強度が十分に得られない。従って、テープ搬送方向に上記所定の角度をなす偏波面Hdiを生じさせることのできる装置側アンテナが必要となる。
本変形例では、上記第1、第2アンテナ14v,14hを組み合わせて構成する組合せアンテナ114を備え(後述の図21参照)、これによりテープ搬送方向を含む面である偏波面Hdhやテープ搬送方向と略直交する偏波面Hdvの他にも、テープ搬送方向と所定の角度をなす偏波面Hdiをも選択的に切り替えて生じさせる。
図21は、無線タグ情報通信装置側の上記組合せアンテナ114の構成を表し、発生可能な偏波面の配置を概念的に示した図である。図21において、組合せアンテナ114は、テープ搬送方向に平行な上記第2アンテナ14hとテープ搬送方向と略直角な方向の上記第1アンテナ14vとを重ね合わせ、それぞれの中心を一致させる配置で設けた構成となっている。そしてこれら第2アンテナ14hと第1アンテナ14vは共に偏波面角度スイッチ360(例えば高周波回路21に設けられている)に接続されており、制御回路30からの切替信号によって第2アンテナ14hだけが送受分離器34に接続してテープ搬送方向を含む面である偏波面Hdhを生じる第2接続状態と、第1アンテナ14vだけが送受分離器34に接続してテープ搬送方向と略直交する偏波面Hdvを生じる第1接続状態と、第2アンテナ14hと第1アンテナ14vの両方が共に送受分離器34に接続してテープ搬送方向に所定の角度をなす偏波面Hdiを合成する第3接続状態とに切り替えられる(但し、図では偏波面を概念的に示している)。
図22は、偏波面角度スイッチ360の詳細構造を表した図である。図22において、偏波面角度スイッチ360は、3つの3点切替スイッチSW1,SW2,SW3とカップラー55を備えている。3点切替スイッチSW1,SW2,SW3は、それぞれ制御回路30からの切替信号によって1つの基点Coに3つの接続接点Ca,Cb,Ccのうちのいずれか1つを接続するよう切り替えるスイッチである。カップラー55は、1つの共通端子C0と2つの分岐端子C1,C2を備えており、共通端子C0から入力される高周波信号を分岐端子C1,C2に同相分配するか、分岐端子C1,C2のいずれかから入力された高周波信号を共通端子C0にだけ出力する。
そして、3点切替スイッチSW1において、基点Coが送受分離器34に接続され、接続端子Caが縦アンテナラインLvに接続され、接続端子Cbがカップラー55の共通端子C0に接続され、接続端子Ccが横アンテナラインLhに接続されている。また、3点切替スイッチSW2において、基点Coが組合せアンテナ114中の第2アンテナ14hに接続され、接続端子Caがカップラー55の分岐端子C1に接続され、接続端子Cbが横アンテナラインLhに接続され、接続端子Ccが抵抗Rhを介して接地されている。さらに、3点切替スイッチSW3において、基点Coが組合せアンテナ114中の第1アンテナ14vに接続され、接続端子Caが縦アンテナラインLvに接続され、接続端子Cbがカップラー55の分岐端子C2に接続され、接続端子Ccが抵抗Rvを介して接地されている。
ここで、上記カップラー55については、例えば好適にはウィルキンソン型カップラーが用いられる。このウィルキンソン型カップラーは、具体的に図示しないが、マイクロストリップラインを用いたインピーダンス整合回路などにより構成され、入出力のインピーダンスを整合させつつ、第1、第2アンテナ14v,14h間の干渉を避けながら2つの第1、第2アンテナ14v,14hと高周波回路21を結合することができる。
図23は、3つの3点切替スイッチSW1,SW2,SW3における切替接続の組み合わせと、それにより生じる偏波面Hdv,Hdh,Hdiとの対応関係を示す図である。図23において、スイッチSW1を接続端子Ccに切り替え、スイッチSW2を接続端子Cbに切り替え、スイッチSW3を接続端子Ccに切り替えることで、送受分離器34を第2アンテナ14hにだけ直接接続する第2接続状態となり(上記図22参照)、偏波面Hdhを生じさせることができる。
また、スイッチSW1を接続端子Caに切り替え、スイッチSW2を接続端子Ccに切り替え、スイッチSW3を接続端子Caに切り替えることで、送受分離器34を第1アンテナ14vにだけ直接接続する第1接続状態となり(上記図22参照)、偏波面Hdvを生じさせることができる。
さらに、スイッチSW1を接続端子Cbに切り替え、スイッチSW2を接続端子Caに切り替え、スイッチSW3を接続端子Cbに切り替えることで、送受分離器34をカップラー55を介して第2アンテナ14hと第1アンテナ14vの両方に接続する第3接続状態となり(上記図22参照)、テープ搬送方向に所定の角度をなす偏波面Hdiを合成することができる。
本変形例における制御回路によって行われるアンテナ切替処理(上記実施形態における図14のステップS300に相当)を図24を用いて説明する。図24は、本変形例の上記制御回路30によって実行されるアンテナ切替処理の詳細手順を表すフローチャートである。
この図24において、まずステップS305′において、図14のステップS105で読み込んだタグ偏波情報から、アンテナ152i,152iが生じさせる偏波面がテープ搬送方向を含む面である偏波面Hthであるか否か(言い換えれば横アンテナ型無線タグ回路素子Tohであるか否か)を判定する。判定が満たされた場合には、ステップS310′へ移り、送受分離器34を第2アンテナ14hにだけ直接接続する上記第2接続状態となるよう偏波面角度スイッチ360へ切替信号を出力し、このフローを終了する。
一方、ステップS305′で、判定が満たされなかった場合には、ステップS315′へ移り、タグ側アンテナが生じさせる偏波面がテープ搬送方向に略直交する偏波面Htvであるか否か(縦アンテナ型無線タグ回路素子Tovであるか否か)を判定する。判定が満たされた場合には、ステップS320′へ移り、送受分離器34を第1アンテナ14vにだけ直接接続する上記第1接続状態となるよう偏波面角度スイッチ360へ切替信号を出力し、このフローを終了する。
また、ステップS315′で、判定が満たされなかった場合には、ステップS325′へ移り、タグ側アンテナが生じさせる偏波面がテープ搬送方向に所定の角度をなす偏波面Htiであるとして、送受分離器34を第2アンテナ14h及び第1アンテナ14vに接続する第3接続状態となるよう偏波面角度スイッチ360へ切替信号を出力し、このフローを終了する。
以上説明した本変形例においては、無線タグ回路素子の偏波面が斜め方向であった場合にも、装置側アンテナがこれに合致させる偏波面を合成できるため、確実に無線通信を行うことができ、さらに利便性を向上することができる。
なお、図20に示す傾斜アンテナ型無線タグ回路素子Toiは、2本のダイポールアンテナ152iを縦アンテナ型無線タグ回路素子Tovのダイポールアンテナ152vより長く形成できるため、縦アンテナ型無線タグ回路素子Tovと比較して無線通信の感度を高くできる。また、傾斜アンテナ型無線タグ回路素子Toiを備えたタグラベルTiは、横アンテナ型無線タグ回路素子Tohを備えたタグラベルThと比較してラベル長手方向の長さを短くできる利点がある。
(3)2つの装置側アンテナを重ねて両方の位相差を切り替えることにより2つの直交する合成偏波面を切り替える場合
本変形例は、装置側アンテナとして2つの直線状アンテナを重ねた構成の合成アンテナを設け、2つの直線状アンテナに入力する信号の位相を同位相と逆位相(位相差が180°)とに切り替えることにより、テープ搬送方向と略直角な面である合成偏波面と、テープ搬送方向を含む合成偏波面とを選択的に切り替えて生じさせる合成アンテナを用いる場合である。このような本変形例を図25〜図27により説明する。上記実施形態と同等の部分には、同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図25は、タグラベル装置側の上記合成アンテナ314の構成を表す図である。図25において、合成アンテナ314は、2つの直線状のダイポールアンテナ214aA,214aBを併設した構成の第1アンテナ214aと、2つの直線状のダイポールアンテナ214bA,214bBを併設した構成の第2アンテナ214bとを備えている。第1アンテナ214aと第2アンテナ214bは同じ長さの直線状アンテナであって、共にテープ搬送方向に対し同じ所定の角度をなし、かつ(図示のような上面視において)相互にテープ搬送方向に平行な直線Lpに関して対称(線対称)となるよう重なるように配置されている。また、第1アンテナ214aと第2アンテナ214bとがなす交差角のうち、テープ長手方向側に位置する交差角Xは鋭角となっており、テープ幅方向側に位置する交差角Yは鈍角となっている。
また、これら第1アンテナ214aと第2アンテナ214bは共に同相逆相分配器450(後述のように高周波回路21に設けられている)に接続されており、両方に送受分離器34からの信号を分配入力する。そしてこの信号の分配入力の際に、制御回路30からの切替信号によって第1アンテナ214aと第2アンテナ214bに互いに同位相で信号を分配入力する第4接続状態と、互いに逆位相で信号を分配入力する第5接続状態とに切り替えられる。
図26は、合成アンテナ314において上記第4接続状態と第5接続状態でそれぞれ生じる偏波面の配置を概念的に示した図である。図26において、第1、第2アンテナ214a,214bに同位相の信号を分配入力する第4接続状態では、第1、第2アンテナ214a,214b間の鈍角交差角Yの中心位置に仮想縦アンテナ214dが合成され、つまり合成アンテナ314は全体がテープ搬送方向と略直角な方向のアンテナとして機能する。これにより、第4接続状態ではテープ搬送方向に略直交する合成偏波面Hdvが生じる(但し、図では偏波面を概念的に示している)。
また、第1、第2アンテナ214a,214bに逆位相の信号を分配入力する第5接続状態では、第1、第2アンテナ214a,214b間の鋭角交差角Xの中心位置に仮想横アンテナ214cが合成され、つまり合成アンテナ314は全体がテープ搬送方向に平行なアンテナとして機能する。これにより、第5接続状態ではテープ搬送方向を含む面である合成偏波面Hdhが生じる(図では偏波面を概念的に示している)。
図27は、上記高周波回路21Dの詳細構造を表す機能ブロック図であり、上記実施形態の図5に相当する図である。この図27及び上記図25に表すように、高周波回路21Dは制御回路30からの切替信号により切り替えられる上記同相逆相分配器450を備えている。この同相逆相分配器450の内部構成としては、例えば信号の波長の半分の長さの導波路を一方の入力ラインに挿入することで他方の入力ラインとの間にちょうど半波長分のライン長の差を生じさせ、これによって互いに逆位相の分配入力を行う構成などが適用できる。
以上説明した本変形例においては、テープ搬送方向を含む面である偏波面Hthを生じる横アンテナ型無線タグ回路素子Tohに対しては逆相分配入力の第5接続状態とし、テープ搬送方向と略直交する偏波面Htvを生じる縦アンテナ型無線タグ回路素子Tovに対しては同相分配入力の第4接続状態とすることで、いずれの場合も確実に無線通信を行うことができる。この結果、両方の場合で高周波送信部32を共用できるので、回路構成を簡素化することができる。なお、合成する移相や振幅を適宜制御することで第1アンテナ214aと第2アンテナ214bとを直交する態様でなく所定の角度で交差する態様で配置することも可能となり、その場合には、第4接続状態と第5接続状態とで、生じる合成偏波面の領域広さを変化させることも可能となる。
さらに、第1アンテナ214aと第2アンテナ214bとを所定の角度で交差する態様で配置できることにより、第1、第2アンテナ214a,214bの両方を屈曲変形(図6の第1アンテナ14v参照)させることなく十分な感度が得られる長さに形成できるとともに、両アンテナを共にテープ幅内に収めるよう配置できる利点がる。
(4)カートリッジにタグ偏波情報保持部を設けないセンサレスの場合
上記実施形態では、ラベル作成装置2の装置本体8に設けたセンサ20により、カートリッジ100に設けた被検出部(タグ偏波情報保持部)190から、タグ偏波情報を含むタグ属性パラメータ(パラメータデータ)を検出し、そのタグ偏波情報に応じて2つの第1、第2アンテナ14v,14hを切り替えていたが、本発明はこれに限られない。すなわち、基材テープ101が備える無線タグ回路素子Toに対し、(タグ側アンテナの偏波面が未だ不明な状態で)装置側アンテナの偏波面を順次切り替えてそれぞれで読み取った返答信号に基づきそのカートリッジに対して使用する装置側アンテナ及びその偏波面を決定してもよい。このような本変形例を図28、図29により説明する。上記実施形態と同等の部分には、同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図28は、本変形例における無線タグラベルTの作成において、制御回路30によって実行される制御手順を表すフローチャートであり、上記実施形態における図14に相当するものである。なお、本変形例は組合せアンテナ114を備える上記第2変形例と同じハードウェア構成であるとする。
図28において、図14のフローチャートとの違いは、ステップS105において印字情報だけを読み込む点と、ステップS300のアンテナ切替処理を行わずにステップS120の次のステップS400で偏波面検知処理を行う点だけである。ステップS120でのテープ搬送により、基材テープ101が備える無線タグ回路素子Toが組合せアンテナ114の近傍に位置した際に、ステップS400の偏波面検知処理を行うことで、無線タグ回路素子Toの偏波面を検知し(言い換えれば無線タグ回路素子Tov,Toh,Toi等のいずれであるかを検出し)、最適な装置側アンテナに切り替えて無線通信を行うことができる。
図29は、本変形例の制御回路によって実行される偏波面検知処理の詳細手順を表すフローチャートである。この図29において、まずステップS405において、制御回路30からの切替信号により偏波面角度スイッチ360を切り替えて、第2アンテナ14hだけを送受分離器34に接続する第2接続状態とする。
そしてステップS410に移り、無線タグ回路素子Toに記憶された情報を読み出す「Scroll
All ID」コマンドを信号処置回路22に出力する。これに基づき信号処理回路22でアクセス情報としての「Scroll All ID」信号が生成されて高周波回路21を介してアクセス対象の無線タグ回路素子Toに送信され、返信を促す。
その後、ステップS415において、上記「Scroll All ID」信号に対応してアクセス対象の無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号があれば当該信号をアンテナ14を介して受信し、そのリプライ信号の強度を示すRSSI信号を受信部33内のRSSI回路48(図5等を参照)から取り込んで保存する。
次にステップS420に移り、制御回路30からの切替信号により偏波面角度スイッチ360をさらに切り替えて、第1アンテナ14vだけを送受分離器34に接続する第1接続状態とする。
そしてステップS425に移り、上記ステップS410と同様に「Scroll All
ID」信号をアクセス対象の無線タグ回路素子Toに送信し、次のステップS430において、上記ステップS415と同様に無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号があれば当該信号を受信して、そのRSSI信号を取り込み保存する。
次にステップS435に移り、制御回路30からの切替信号により偏波面角度スイッチ360をさらに切り替えて、第1、第2アンテナ14v,14hの両方を送受分離器34に接続する第3接続状態とする。
そしてステップS440に移り、上記ステップS410と同様に「Scroll All
ID」信号をアクセス対象の無線タグ回路素子Toに送信し、次のステップS445において、上記ステップS415と同様に無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号があれば当該信号を受信して、そのRSSI信号を取り込み保存する。
次にステップS450に移り、上記ステップS415、ステップS430、ステップS445でそれぞれ保存した3つのRSSI信号を比較して最も値の大きいRSSI信号を選択する。そして次のステップS455において、選択したRSSI信号に対応する接続状態となるよう偏波面角度スイッチ360を切り替えてこのフローを終了する。
以上説明した本変形例においては、装置側アンテナの偏波面を複数に順次切り替えつつ、無線通信を行い無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号を受信して、そのリプライ信号の強度を示すRSSI信号を取り込み保存する。このとき、例えば装置側アンテナの偏波面が無線タグ回路素子Tov,Toh,Toiの偏波面と合致しているときと合致していないときとでは、各リプライ信号の挙動に差が出ることから、本変形例ではこの性質を利用し、偏波面決定手段(上記ステップS450が相当)がそれら各偏波面における各返答信号に基づき、対応する装置側アンテナの偏波面を決定する。つまり、各RSSI信号のうち最も大きなものに対応する装置側アンテナの偏波面を選択することで、タグ偏波面に合致するように偏波面を切り替えることが可能となる。
なお、上記ステップS400の偏波面検知処理において、無線タグ回路素子Toと無線通信する際に同時にタグ偏波情報以外の無線タグ情報(タグID等)も十分に取得でき、これで足りる場合には、それ以後のステップS200におけるタグ情報読み取り処理を省略することもできる。
(5)カートリッジにタグ偏波情報を保持するカートリッジ識別用無線タグ回路素子を設けた場合
上記実施形態では、凹凸形状を検出するメカニカルスイッチからなるセンサ20により、カートリッジ100に設けた被検出部(タグ偏波情報保持部)190から、タグ偏波情報を含むタグ属性パラメータ(パラメータデータ)を検出していたが、本発明はこれに限られない。すなわち、カートリッジ100の本体にタグ偏波情報を保持する第2IC回路部と第2タグ側アンテナとを備えたカートリッジ識別用無線タグ回路素子を設け、無線タグ情報通信装置2の装置本体8に設けた第3アンテナ(第2装置側アンテナ手段)によってタグ偏波情報を読み込む構成としてもよい。
このようにした変形例においては、メカニカルスイッチによるセンサや光学センサよりも多くのパラメータデータ(タグ偏波情報を含む)を確実に取得でき、かつそのための操作者の手間が不要となるので、利便性が向上する。なお、第3アンテナは第1、第2アンテナ14v,14hと共通に構成してもよいし、もしくは独立したアンテナとして構成してもよい。
(6)その他
(A)情報書き込みを行う場合
以上においては、無線タグ回路素子Tov,Toh,ToiのIC回路部151から情報を読み取る処理を行う場合を例にとって説明したが、これに限られず、情報の書き込みが可能な無線タグ回路素子Tov,Toh,Toiを備えた無線タグラベルTの無線タグ情報通信装置に本発明を適用してもよい。この場合も同様の効果を得る。また、本発明において基材テープ101に印字する構成は必須ではなく、無線タグ回路素子Tov,Toh,ToiのIC回路部151に対する情報の読み取り又は書き込みを行うだけでも同様の効果を得る。
(B)ロール内蔵のカートリッジではないタイプ
以上においては、無線タグ回路素子Toを備えた基材テープ101を巻回した第1ロール102がカートリッジ100に備えられ、各種のカートリッジ100がカートリッジホルダに着脱自在に装着される場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、そのようなカートリッジ化された構造ではなく、第1ロール102を直接装置本体8の所定の箇所(ロールホルダ)に装着して基材テープ101を繰り出すようにしてもよい。またロールにも限られず、それぞれに1つ又は数個の無線タグ回路素子Toが形成された平紙状の複数のラベル素材を、平積み方向に積層して収納するトレイ部材(いわゆるスタックタイプのもの)を装置本体8の所定の箇所(トレイホルダ、タグテープ設置用ホルダ)に取り付け、そのトレイ部材から取り出したラベル素材を搬送し、ラベル素材に備えられた無線タグ回路素子Toへ情報読み取り又は書き込みを行うようにしてもよい。この場合も同様の効果を得る。
(C)貼り合わせを行わない場合
すなわち、以上のように、無線タグ回路素子Toを備えたタグテープ(基材テープ)101とは別のカバーフィルム103に印字を行ってこれらを貼り合わせるのではなく、タグテープに備えられたカバーフィルムに印字を行う無線タグ情報通信装置に本発明を適用してもよい。この場合、印字対象のテープに無線タグ回路素子Toが備えられることとなるが、当該テープとして感熱テープを用いることもできる。この場合も、上記実施形態と同様の効果を得る。
(D)ネットワークを形成する場合
また、上記の実施形態及び各変形例では、無線タグ情報通信装置2にデータベース51を備えて独立して必要な情報を記憶、検索できるスタンドアローンタイプの場合を例にとって説明したが、これに限られず、無線タグ情報通信装置2にインターフェースを備え、有線あるいは無線による通信回線を介してルートサーバ、端末、汎用コンピュータ、及び複数の情報サーバに接続された無線タグ作成システムに本発明を適用してもよい。この場合も同様の効果を得る。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。