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JP4707566B2 - 建設機械の遮熱構造 - Google Patents
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Description

本発明は、エンジンを過給する過給機を備えた建設機械の遮熱構造に関する。
従来油圧ショベルのような建設機械には、エンジンを過給することにより、エンジン性能を向上させる過給機(ターボチャージャ)が搭載されたものがある。
前記過給機は、タービンとブロワが同軸に設けられていて、エンジンより排出される排気ガスによりタービンを高速回転させ、タービンによりブロワを駆動することにより、エンジンを過給するように構成されている。
また従来の過給機は、エンジンより排出された直後の排気ガスエネルギーを利用してタービンを高速回転させるため、エンジンの排気マニホールドに直接取り付けられている。
このためエンジンの稼働中は、排気ガスにより特にタービン付近が高温となることから、過給機に誤って触れるのを防止することを目的とした過給機の遮熱装置が例えば特許文献1や2で提案されている。
前記特許文献1に記載された遮熱装置は、排気マニホールドに直給した過給機の排気口に接続した排気管を排気マニホールドの長手方向に沿って設け、排気マニホールドを突設した側のシリンダヘッドから上方へ向って支持板を突設し、この支持板の上端近傍に遮熱板の基端部を取り付け、遮熱板の他端側は、排気管の外側を覆うように排気管に取り付けた構造となっている。
また特許文献2に記載された遮熱装置は、対向する2枚の金属板間に断熱機を充填して遮熱板を形成し、この遮熱板で過給機の全体を覆う断熱構造体を形成すると共に、断熱構造体をエンジン側に取り付けた構成となっている。
特開平9−158743号公報 実開平6−73337号公報
しかし前記特許文献1に記載の遮熱装置のように、遮熱板をシリンダヘッドより突設した支持板と排気管に直接取り付けるようにしたものでは、エンジンや排気管の熱が遮熱板へ熱伝導するため、遮熱板自体が高温となりやすい。
このため前記特許文献1に記載の遮熱装置を建設機械の過給機に適用した場合、エンジン廻りの点検や整備を行う際、高温となった遮熱板に誤って触れてしまう問題がある。
一方特許文献2に記載の遮熱装置は、断熱構造体が過給機全体を覆っているため、過給機に直接触れてしまうことはないが、エンジン側からの熱が金属板よりなる遮熱板に熱伝導して、遮熱板の表面が高温となるため、エンジン廻りの点検整備を行う際、誤って断熱構造体の表面に触れてしまう問題がある。
また遮熱板により過給機全体を覆う構造のため、断熱構造体内にタービン側の熱がこもりやすく、その結果は過給吸気が高温となって吸気充填効率を低下させると共に、インタクーラの負担が増加するため、インタークーラの容量を大きくしなければならない等の問題もある。
本発明はかかる問題を改善するためになされたもので、点検整備時の作業性と安全性を向上させた建設機械の遮熱構造を提供することを目的とするものである。
本発明の建設機械の遮熱構造は、動力用エンジンが収容されたエンジン室と、エンジン室の上面開口部の一部を開閉自在に覆う上部カバーと、エンジン室の上面開口部の残りの部分を覆うとともに、エンジンの一部を覆ってその上面が通路となる上面カバーと、エンジン室内の上部に設置され、かつエンジンより排出される排気ガスにより駆動されてエンジンを過給する過給機とを備えた建設機械の遮熱構造であって、過給機の少なくともタービン部分の上方を覆うように設けられ、かつ上面カバーの側縁部に上面が固定されて、上面カバーを下方より支持する支持部材をエンジン室内に設置し、かつ過給機のブロアにこのブロアの上方を覆うように上部吸気管を接続して設けたものである。
前記構成により、エンジン室内の点検整備作業中、誤って過給機に手や腕等の体の一部が触れる心配がないため、点検整備作業が高温の過給機を気にせずに行えるようになり、これによって作業が短時間で効率よく行える上、安全性も向上する。
本発明の建設機械の遮熱構造は、支持部材を、過給機の少なくともタービン部分の上方を覆うように設けられ、かつ上面カバーの通路となる部分を下方より支持する横杆と、横杆の一端側をエンジン室の前壁に支持するブラケットと、横杆の他端側を支持する縦杆とから形成したものである。
前記構成により、通路となった上面カバーを下方から支持する横杆が、エンジン室の建屋を構成する強度部材と過給機の上方を覆う遮熱部材とを兼ねていて、上面カバー上を通行する作業者の重量を横杆が支持するため、上面カバーが変形することがない上、遮熱カバーを別に設ける必要がないため、遮熱構造の簡素化による部品点数の削減により、部品コストの低減が図れる。
本発明の建設機械の遮熱構造は、自走自在な走行体と、走行体上に旋回自在に設けられた旋回体と、旋回体に設けられ、かつ動力用エンジンが収容されたエンジン室と、エンジン室の上面の一部を開閉自在に覆う上部カバーと、エンジン室の上面の残りの部分を覆う上面カバーと、エンジン室内の上部に設置され、かつエンジンより排出される排気ガスにより駆動されてエンジンを過給する過給機とを備えた建設機械の遮熱構造であって、過給機のタービン部分の上方を覆うように設けられ、かつ上面カバーの通路となる部分を下方より支持する横杆と、横杆の一端側をエンジン室の前壁に支持するブラケットと、横杆の他端側を支持する縦杆と、過給機のブロワに一端側が上方より接続され、他端側はエンジンの上方を斜めに横切るようにしてエンジンの前方に設置されたインタークーラへ配管された上部吸気管とから構成したものである。
前記構成により、過給機のタービン部分の上方を覆う上面カバーと、過給機のブロワ側に接続され、かつブロワの上方を覆うように配管された上部吸気管とにより、エンジン室内の点検整備作業中、誤って過給機に手や腕等の体の一部が触れるのを防止するため、点検整備作業が高温の過給機を気にせずに行えるようになり、これによって作業が短時間で効率よく行える上、安全性も向上する。
また通路となった上面カバーを下方から支持する横杆が、エンジン室の建屋を構成する強度部材と過給機の上方を覆う遮熱部材とを兼ねていて、上面カバー上を通行する作業者の重量を横杆が支持するため、上面カバーが変形することがない上、遮熱カバーを別に設ける必要がないため、遮熱構造の簡素化による部品点数の削減により、部品コストの低減が図れる。
本発明の建設機械の遮熱構造によれば、エンジン室内の点検整備作業中、誤って過給機に手や腕等の体の一部が触れる心配がないため、点検整備作業が高温の過給機を気にせずに行えるようになり、これによって作業が短時間で効率よく行える上、安全性も向上する。
本発明の実施の形態を、図面を参照して詳述する。
図1は油圧ショベルよりなる建設機械の側面図、図2は図1のA−A線に沿う拡大断面図、図3は図1のB−B線に沿う拡大断面図、図4は図3のC方向からの矢視図、図5は遮熱構造を示す斜視図である。
図1に示す油圧ショベルよりなる建設機械は、自走自在な走行体1と、走行体1上に旋回自在に設置された旋回体2とからなる。
走行体1は、センタフレーム3aと、その両側に互に平行するよう設けられた一対のサイドフレーム3bよりなるトラックフレーム3を有していて、各サイドフレーム3bの一端側にはアイドラ4が前後移動自在に支承されており、他端側には油圧モータよりなる走行モータ5により回転駆動されるスプロケット6が設けられている。
アイドラ4とスプロケット6の間には無端状の履帯7が捲装されていて、この履帯7をスプロケット6で駆動することにより、走行体1が自走できるようになっていると共に、サイドフレーム3bの上下部には、複数の転輪8が回転自在に支承されている。
トラックフレーム3のセンタフレーム3a上に旋回自在に設置された旋回体2は、断面がほぼI形に形成された互いに平行する一対の車体フレーム10が底部に設けられていて、この車体フレーム10の前部中央に作業機11が装着されている。
作業機11は図1に示すように、基端が車体フレーム10に枢着され、かつブームシリンダ13により起伏自在なブーム12と、ブーム12の先端に基端側が枢着され、かつアームシリンダ14により回動自在なアーム15と、アーム15の先端に枢着され、かつバケットシリンダ16により回動自在なバケット17とより構成されている。
車体フレーム10の前部には、作業機11の左側に運転室18が設置され、車体フレーム10の後部にはエンジン室19が設置されていて、このエンジン室19内に動力用のエンジン20が収容されており、車体フレーム10の後端にはカウンタウエイト21が取り付けられている。
一方エンジン室19は、前後が前壁19aと後壁19bにより、また両側面が側面カバー19cにより、そして上面が上面カバー19dと上部カバー19f及びセンタカバー19jにより覆われたほぼ密閉構造となっていて、エンジン室19内の一部が機械室19gとなっており、エンジン室19内の車体フレーム10上に、図3に示すようにエンジン20が横置きに設置されている。
機械室19g内には、エンジン20により駆動される油圧ポンプや補機(何れも図示せず)が設置されており、エンジン室19の一方の側面を覆う側面カバー19cの上部には、多数のスリットよりなる吸気口22が開口されている。
吸気口22が設けられた側面カバー19cの内面と対向する位置には、エンジン20によりファンベルト23を介して回転駆動される冷却ファン24や、エアコン用のコンプレッサ(図示せず)等が設けられており、冷却ファン24の前方には、ラジエータやオイルクーラ、インタークーラよりなる熱交換器群25が並列に設置されている。
エンジン室19内の車体フレーム10上に横置き設置されたエンジン20の前側面には、排気マニホールド20aが、また後側面には、吸気マニホールド20bが設けられている。
排気マニホールド20aは、エンジン20の各燃焼室より排出される排気ガスを集合して排気口20cより排出するもので、排気マニホールド20aの排気口20cに過給機26のタービン26a側が取り付けられている。
過給機26は、タービン26aとブロワ26b及びこれらタービン26aとブロア26bを直結する回転軸(図示せず)とからなり、排気マニホールド20aの排気口20cより排出される排気ガスによりタービン26aが高速回転されるようになっている。
タービン26aの排気口26dには、機械室19gの上部に設置された消音器28が排気管27を介して接続されており、消音器28により消音された排気ガスは、消音器28よりエンジン室19の上方へ突設された排気筒29により大気へ放出されるようになっている。
過給機26のブロワ26bは、排気ガスにより高速回転されるタービン26aにより回転駆動されることにより、図示しないエアクリーナを介して吸引した空気を加圧するようになっており、ブロワ26bにより加圧された空気は、上部吸気管31を介して熱交換器群25のインタークーラ25aへ送られるようになっている。
上部吸気管31は図4に示すようにブロア26bの上面に開口された吐出口26eに一端側が接続されており、上部吸気管31の中間部は、エンジン20の上面と、エンジン20を覆う上部カバー19fの間を斜めに横切るようにして冷却ファン24側へ配管され、上部吸気管31の他端側は、冷却ファン24の前方に設置されたインタークーラ25aの上部に接続されている。
インタークーラ25aの下部には、図3に示すように下部吸気管32の一端が接続され、下部吸気管32の他端側は、エンジン20の後側面に設けられた吸気マニホールド20bに接続されていて、インタークーラ25aにより冷却された吸気が吸気マニホールド20bを介してエンジン20へ供給されるようになっている。

一方エンジン室19の上面開口部は、ほぼ中央より左右に分割されていて、ほぼ中央より左側の開口部は、上部カバー19fにより覆われている。
上部カバー19fの吸気口22側端部は、ヒンジ33によりエンジン室19の上面に枢着されていて、ヒンジ33を中心に上部カバー19fが左方向へ開閉自在となっており、上部カバー19fの開放端部側には、開閉時使用する把手34が突設されている。
エンジン室19のほぼ中央より右側の開口部は、上面カバー19dにより覆われている。
上面カバー19dは図4に示すように、エンジン20の一部を覆う上面カバー19hと、機械室19gを覆う上面カバー19iに分割されていて、各上面カバー19h,19iには、エンジン室19内を通過した空気を排出するスリット状の排気口35が複数開口されており、エンジン20の一部を覆う上面カバー19hの側縁部は、エンジン室19の上部に設けられた支持部材36の横杆36a上面に固着具37により固定されている。
支持部材36は図5に示すように、例えば1枚の鋼板を断面ほぼL字形に折り曲げることにより形成した横杆36aと、横杆36aの一端側を下方より支持する角柱状の縦杆36bからなる。
エンジン20の一部を覆う上面カバー19h及びエンジン室19の前方を覆うセンタカバー19jは、エンジン室19内に設置されたエンジン20やエアコン用コンプレッサ等の補桟等を点検したり、整備する際の通路として利用するため、上面カバー19hを下方から支持する支持部材36は、作業員が乗ったときの荷重にも十分に耐える強度を有している。
支持部材36の横杆36aは、エンジン室19の中央上部付近に設置された過給機26のタービン26aの上方を覆うように設けられていて、過給機26のブロワ26bに上方より接続された上部吸気管31とにより、過給機26の高温部、特にタービン26aに誤って触れないようにタービン26aの上方を覆う構造となっている。
横杆36aの一端側を下方から支持する縦杆36bの下端部は、図3に示すように車体フレーム10に固着されたエンジン支持部材10aの上部に立設されており、横杆36aの他端側には幅広部36cが形成されていて、エンジン室19の前壁19aより突設されたブラケット38の上面に幅広部36cが固着具37により固着されている。
次に前記構成された建設機械の遮熱構造の作用を説明する。
建設機械の稼働中は、エンジン室19の上面開口部を上部カバー19fが図2及び図3に示すように覆った状態にある。
この状態からエンジン室19内を点検や整備する場合、作動油タンク39側からセンタカバー19jや上面カバー19h上に乗って、ヒンジ33を中心に上部カバー19fをエンジン室19の左側方へ開放し、点検や整備作業を開始するが、このとき図4に示す上面カバー19h及びセンタカバー19jの斜線で囲まれた範囲が作業者の通路に供せられる。
エンジン室19内の点検作業としては、冷却ファン24のファンベルト23の弛みや、エアコン用コンプレッサとエンジン20を連動させるベルト(図示せず)の弛み、エンジンオイルの油量、冷却水の水量等の点検が主となるが、これら作業は上面カバー19h上の通路を移動しながら行うため、エンジン20を停止した直後の点検整備では、高温となった過給機26に誤って触れやすい。
しかし本発明の実施の形態では、エンジン室19の上部に設置された過給機26のタービン26a側を、図4に示すように支持部材36の横杆36aと上面カバー19hが覆った構造となっている。
また過給機26のブロワ26b側に接続された上部吸気管31がブロワ26bの上方を覆うように配管されているため、点検整備作業中、誤って過給機26に手や腕等の体の一部が触れる心配がなく、これによってエンジン室19内の点検整備作業が高温の過給機26を気にせずに行えるため、作業が短時間で効率よく行える上、安全性も向上する。
一方通路となった上面カバー19hを下方から支持する支持部材36の横杆36aが、エンジン室19の建屋を構成する強度部材と過給機26の上方を覆う遮熱部材とを兼ねていて、上面カバー19h上を通行する作業者の重量を支持部材36が支持するため、上面カバー19hが変形することがない上、遮熱カバーを別に設ける必要がないため、遮熱構造の簡素化と、部品点数の削減により、部品コストの低減が図れる等の効果も得られる。
なお前記実施の形態では、過給機26がエンジン室19の前側上部に設置された油圧ショベルの場合について説明したが、エンジン室19の後側上部に過給機26が設置された油圧ショベルの場合にも、同様に実施できるものである。
また油圧ショベルに限定されることはなく、過給機26が搭載されたエンジン20を動力源とする建設機械全般に適用できるものである。
本発明の実施の形態になる遮熱構造を採用した建設機械の側面図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 図1のB−B線に沿う断面図である。 図3のC方向からの矢視図である。 本発明の実施の形態になる建設機械の遮熱構造を構成する支持部材の斜視図である。
符号の説明
1 走行体
2 旋回体
19 エンジン室
19a 前壁
19d 上面カバー
19f 上部カバー
19h 上面カバー
20 エンジン
25a インタークーラー
26 過給機
26a タービン
26b ブロワ
31 上部吸気管
36 支持部材
36a 横杆
36b 縦杆

Claims (3)

  1. 動力用エンジンが収容されたエンジン室と、前記エンジン室の上面開口部の一部を開閉自在に覆う上部カバーと、前記エンジン室の上面開口部の残りの部分を覆うとともに、前記エンジンの一部を覆ってその上面が通路となる上面カバーと、前記エンジン室内の上部に設置され、かつ前記エンジンより排出される排気ガスにより駆動されて前記エンジンを過給する過給機とを備えた建設機械の遮熱構造であって、
    前記過給機の少なくともタービン部分の上方を覆うように設けられ、かつ前記上面カバーの側縁部に上面が固定されて、前記上面カバーを下方より支持する支持部材を前記エンジン室内に設置し、かつ前記過給機のブロアにこのブロアの上方を覆うように上部吸気管を接続して設けたことを特徴とする建設機械の遮熱構造。
  2. 前記支持部材を、前記過給機の少なくともタービン部分の上方を覆うように設けられ、かつ前記上面カバーの通路となる部分を下方より支持する横杆と、前記横杆の一端側を前記エンジン室の前壁に支持するブラケットと、前記横杆の他端側を支持する縦杆とから形成してなる請求項1に記載の建設機械の遮熱構造。
  3. 自走自在な走行体と、前記走行体上に旋回自在に設けられた旋回体と、前記旋回体に設けられ、かつ動力用エンジンが収容されたエンジン室と、前記エンジン室の上面の一部を開閉自在に覆う上部カバーと、前記エンジン室の上面の残りの部分を覆う上面カバーと、前記エンジン室内の上部に設置され、かつ前記エンジンより排出される排気ガスにより駆動されて前記エンジンを過給する過給機とを備えた建設機械の遮熱構造であって、前記過給機のタービン部分の上方を覆うように設けられ、かつ前記上面カバーの通路となる部分を下方より支持する横杆と、前記横杆の一端側を前記エンジン室の前壁に支持するブラケットと、前記横杆の他端側を支持する縦杆と、前記過給機のブロワに一端側が上方より接続され、他端側は前記エンジンの上方を斜めに横切るようにして前記エンジンの前方に設置されたインタークーラへ配管された上部吸気管とを具備したことを特徴とする建設機械の遮熱構造。
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