JP4707809B2 - 再剥離型粘着剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属板、ガラス板、プラスチック板等の運搬、加工、切断等の際の傷防止や汚染防止等のための一時的な表面保護用或いは仮接着用の粘着シートの粘着剤として用いられる再剥離型粘着剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、金属板、ガラス板、プラスチック板等の表面の錆の発生(金属板の場合)や、汚れや損傷を防ぐために、表面の保護シートとして粘着シートが一時的に用いられたり、或いは仮接着等の用途に粘着シートが用いられたりしている。
【0003】
これらの粘着シートに用いられる粘着剤は被着体に貼り付ける際には充分な粘着力を持ち、その後(紫外線照射等により硬化されて)剥離する際には、粘着力が充分に低下し、かつ被着体表面に汚染(粘着剤の残存)が無いという性質を持つことが必要であり、更には金属板を被着体とする場合では金属面に対する非腐食性等も必要である。
【0004】
かかる用途の粘着剤として、例えば、▲1▼特開昭61−28572号公報では、アクリル系粘着剤とウレタンアクリレート系オリゴマーからなる放射線照射硬化性粘着剤が、▲2▼特開昭62−153376号公報では、アクリル系粘着剤と3000〜10000の分子量を有するウレタンアクリレート系オリゴマーからなる粘着剤が提案されている。
【0005】
又、▲3▼特開昭53−121832号公報では、表面保護に用いる光硬化性粘着剤として粘着剤主成分のポリマー中に光反応性を有する不飽和結合を1分子あたり2個以上もたせたもの、あるいは、通常の粘着剤中に感光性のあるモノマーなどの低分子化合物を混合させたものが、▲4▼特開平1−251737号公報では、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、環状酸無水物基、エポキシ基及びイソシアネート基から選ばれる1つまたは2つ以上の官能基とエチレン性不飽和二重結合とを有するアクリル系重合体、及び上記官能基と反応する化合物を主成分とする放射線硬化型アクリル系粘着剤が提案されており、▲5▼特開平2−187478号公報では、分子内に放射線重合性の不飽和基を有するアクリル系重合性ポリマーと放射線重合性の多官能オリゴマーを主成分とする粘着剤が、▲6▼特開2000−44890号公報では、エチレン性不飽和基含有アクリル系粘着剤、ウレタンアクリレート系化合物、光重合開始剤、架橋剤を含有してなる粘着剤が提案されている。
【0006】
更に、▲7▼特開2000−44889号公報では、アセトアセチル基含有アクリル系粘着剤、ウレタンアクリレート系化合物、光重合開始剤、架橋剤を含有してなる粘着剤が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の開示技術を検討した結果、▲1▼及び▲2▼の開示技術においては、粘着剤の再剥離時(硬化後)の粘着力の低下は認められるものの、再剥離後に被着体表面に粘着剤が残存(糊残り)し汚染するという問題があり、▲3▼及び▲4▼の開示技術においては、官能基としてカルボキシル基を含む系では金属への腐食性が大きく、水酸基を含む系では硬化前に充分な粘着力が得られなかったり、又高温下での長時間の使用において粘着シートが被着体より浮いたり剥がれたりするなどの耐久性に劣るという問題がある。
【0008】
更に、▲5▼及び▲6▼の開示技術においても、カルボキシル基を官能基として含むアクリル系粘着剤では金属への腐食性の問題や糊残りによる汚染性の問題が生じる恐れがある。又、▲7▼の開示技術についても糊残りによる汚染性の問題が生じる恐れがあり、▲1▼〜▲7▼の開示技術ではまだまだ満足のいくものではなく、更なる改良が求められる。
【0009】
そこで、本発明ではこのような背景下において、初期粘着力、高温下での耐久性、再剥離性に優れ、更に剥離後の耐汚染性、非腐食性に優れた再剥離型粘着剤組成物を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
しかるに、本発明者等はかかる課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、エチレン性不飽和基及びアセトアセチル基を含有するアクリル系粘着剤(A)、光重合開始剤(B)及び架橋剤(C)を含有してなる再剥離型粘着剤組成物が、上記目的に合致することを見出し、本発明を完成した。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明で使用するアクリル系粘着剤(A)は、分子内に官能基を持ったアセトアセチル基含有アクリル系重合体(a1)に、分子内に上記の官能基と反応する官能基とエチレン性不飽和基とを有する化合物(a2)(官能基含有不飽和化合物という)を反応させて、アセトアセチル基含有アクリル系重合体(a1)の分子内、通常は側鎖にエチレン性不飽和基が導入されてなる構造のものである。
【0012】
かかる分子内に官能基を持ったアセトアセチル基含有アクリル系重合体(a1)は、例えば次の方法により製造することができる。
【0013】
(1)アセトアセチル基含有エチレン性不飽和モノマー(イ)、官能基含有エチレン性不飽和モノマー(ロ)、更に必要に応じてその他のエチレン性不飽和モノマー(ハ)を共重合する。
ここで、アセトアセチル基含有エチレン性不飽和モノマー(イ)は、例えば次の方法によって製造される。
【0014】
(1−1)官能基含有エチレン性不飽和モノマー(ニ)にジケテンを反応させる。該官能基としてはヒドロキシル基、アミド基、ウレタン基、アミノ基、カルボキシル基等が挙げられ、官能基含有エチレン性不飽和モノマー(ニ)として好適なものは、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−クロロプロピルアクリレート等である。
【0015】
(1−2)該官能基含有エチレン性不飽和モノマー(ニ)とアセト酢酸エステルとをエステル交換反応する。
【0016】
上記の(1−1)の場合のジケテンの反応は、無触媒の他、第3級アミン、酸(硫酸等)、塩基性塩(酢酸ナトリウム等)、有機金属化合物(ジブチルスズラウレート等)の触媒存在下に行うことができる。
上記の(1−2)アセト酢酸エステルの反応は、酢酸カルシウム、酢酸亜鉛、酸化鉛等のエステル交換触媒の存在下に行うことが好ましい。
【0017】
又、官能基含有エチレン性不飽和モノマー(ロ)としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、フマール酸、アクリルアミドN−グリコール酸、ケイ皮酸等のカルボキシル基含有不飽和モノマー、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−クロロ2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−クロロ2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−ヒドロキシ3−フェノキシプロピルアクリレート、ジエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等の水酸基含有不飽和モノマー、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルメタクリレート等のグリシジル基含有不飽和モノマー、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基含有不飽和モノマー、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−(n−ブトキシアルキル)アクリルアミド、N−(n−ブトキシアルキル)メタクリルアミド等のアミド基含有不飽和モノマー、アクリルアミド−3−メチルブチルメチルアミン、ジメチルアミノアルキルアクリルアミド、ジメチルアミノアルキルメタクリルアミド等のアミノ基含有不飽和モノマー、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸あるいはその塩等のスルホン酸基含有不飽和モノマー等が挙げられる。中でも、カルボキシル基含有不飽和モノマー、水酸基含有不飽和モノマー、グリシジル基含有不飽和モノマー、イソシアネート基含有不飽和モノマー、アミド基含有不飽和モノマーが好適に用いられる。
【0018】
その他のエチレン性不飽和モノマー(ハ)としては、例えば(メタ)アクリル酸エステル、特にはアルキル基の炭素数1〜12、好ましくは4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げれ、具体例として、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0019】
又、更にエチレン性不飽和モノマー(ハ)として、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルキルビニルエーテル類、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、スチレン等も挙げられる。
【0020】
かくしてアセトアセチル基含有エチレン性不飽和モノマー(イ)、官能基含有エチレン性不飽和モノマー(ロ)、及びその他のエチレン性不飽和モノマー(ハ)を共重合して、分子内に官能基を持ったアセトアセチル基含有アクリル系重合体(a1)が得られる。
【0021】
かかる共重合に当たっては、有機溶媒中に、上記アセトアセチル基含有エチレン性不飽和モノマー(イ)、官能基含有エチレン性不飽和モノマー(ロ)、及びその他のエチレン性不飽和モノマー(ハ)、重合開始剤(アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル、過酸化ベンゾイル等)を混合あるいは滴下し、還流状態あるいは50〜90℃で4〜20時間重合する。
【0022】
かかるアセトアセチル基含有エチレン性不飽和モノマー(イ)、官能基含有エチレン性不飽和モノマー(ロ)、及びその他のエチレン性不飽和モノマー(ハ)の含有割合しては、特に限定されないが、アセトアセチル基含有エチレン性不飽和モノマー(イ)が0.01〜40重量%(好ましくは0.1〜10重量%)、官能基含有エチレン性不飽和モノマー(ロ)が0.05〜30重量%(好ましくは0.1〜20重量%)、その他のエチレン性不飽和モノマー(ハ)が50〜99重量%(好ましくは60〜92重量%)であることが好ましい。
【0023】
又、アセトアセチル基含有アクリル系重合体(a1)を得る方法としては、上記(1)の方法に限定されることなく、例えば、以下の(2)〜(4)の方法により得られるアセトアセチル基含有アクリル系重合体中に官能基含有エチレン性不飽和モノマー(ロ)も含有させておくことでも行うことができる。
【0024】
(2)官能基含有エチレン性不飽和モノマー(ニ)を含むアクリル共重合体にジケテンを反応させる。該反応は、例えば溶液状の共重合体にジケテンを添加して加熱撹拌すればよい。
(3)アセト酢酸エステルとエステル交換可能な官能基(ヒドロキシル基やエステル基)を含有するエチレン性不飽和モノマー成分を含むアクリル共重合体とアセト酢酸エステルとをエステル交換反応する。
(4)アクリル共重合体にアセトアセチル基含有エチレン性不飽和モノマーをグラフト重合又は共存重合する。
【0025】
次に、上記分子内に官能基を持ったアセトアセチル基含有アクリル系重合体(a1)に、分子内に上記の官能基と反応する官能基とエチレン性不飽和基とを有する化合物(a2)(官能基含有不飽和化合物という)を反応させる。
【0026】
官能基含有不飽和化合物(a2)としては、前記カルボキシル基含有不飽和モノマー、水酸基含有不飽和モノマー、グリシジル基含有不飽和モノマー、イソシアネート基含有不飽和モノマー、アミド基含有不飽和モノマー、アミノ基含有不飽和モノマー、スルホン酸基含有不飽和モノマー等を挙げることができ、更にはグリシドールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和基を2個以上と水酸基を有するモノマーも挙げられ、反応活性基と官能基の反応性に応じて適宜選択される。
【0027】
例えば、アセトアセチル基含有アクリル系重合体(a1)中の官能基がカルボキシル基の場合はグリシジル基含有不飽和モノマーやイソシアネート基含有不飽和モノマーが、該官能基が水酸基の場合はイソシアネート基含有不飽和モノマーが、該官能基がグリシジル基の場合はカルボキシル基含有不飽和モノマーやアミド基含有不飽和モノマーが、該官能基がアミノ基の場合はグリシジル基含有不飽和モノマーが、それぞれ用いられる。
【0028】
かかる分子内に官能基を持ったアセトアセチル基含有アクリル系重合体(a1)と官能基含有不飽和化合物(a2)の反応は、特に制限されないが、通常20〜80℃で1〜50時間反応させればよく、必要に応じて適宜触媒を使用してもよい。
【0029】
又、分子内に官能基を持ったアセトアセチル基含有アクリル系重合体(a1)の反応活性点は全て官能基含有不飽和化合物(a2)と反応させてしまってもよいが、多少反応活性点を残しておいたほうが、粘着力や凝集力の向上の点で好ましい。
【0030】
かくして本発明のエチレン性不飽和基及びアセトアセチル基を含有するアクリル系粘着剤(A)が得られるが、かかるアクリル系粘着剤(A)において、本発明では特に、アクリル系粘着剤(A)の重量平均分子量1万当たりに占めるエチレン性不飽和基の個数が0.1〜100個であることが好ましく、更には1〜50個、特には1〜10個であることが好ましい。かかる個数が0.1個未満では紫外線或いは放射線を照射させた後の粘着力の低下が不充分となり、100個を越えると紫外線或いは放射線照射前の光安定性が悪くなったり、照射後に硬化物が硬くなり過ぎて剥離時に粘着剤のワレやカケが起こり好ましくない。
【0031】
又、アクリル系粘着剤(A)において、本発明では特に、アクリル系粘着剤(A)中に占めるアセトアセチル基の含有量が0.01〜40重量%であることが好ましく、更には0.1〜25重量%、特には1〜15重量%であることが好ましい。かかる含有量が0.01重量%未満では再剥離時に粘着剤組成物が被着体面に残存する恐れがあり、40重量%を越えると粘着剤組成物が硬くなり過ぎて好ましくない。
【0032】
アクリル系粘着剤(A)の重量平均分子量については、特に限定されないが、20万〜150万であることが好ましく、更には40万〜100万が好ましい。かかる重量平均分子量が20万未満では再剥離時に粘着剤組成物が被着体面に残存する傾向にあり、150万を越えると粘度が高くなり過ぎて取り扱いが悪くなり好ましくない。
【0033】
本発明で用いられる光重合開始剤(B)としては、特に限定されず、例えばベンゾイン、イソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、クロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、アセトフェノンジエチルケタール、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等が挙げられるが、中でもベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンが好適に用いられる。
【0034】
かかる光重合開始剤(B)の含有量は、エチレン性不飽和基及びアセトアセチル基を含有するアクリル系粘着剤(A)100重量部に対して0.1〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは1.0〜5.0重量部である。かかる含有量が0.1重量部未満では紫外線あるいは照射線を照射させた後の粘着力の低下(再剥離性)が不充分となり、10重量部を越えると被着体面に光重合開始剤(B)が残留して汚染の原因となり好ましくない。
【0035】
更に、本発明で用いられる架橋剤(C)としては、特に限定されず、例えば、ビスフェノールA・エピクロルヒドリン型のエポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエリスリトール、ジグリセロールポリグリシジルエーテル等のエポキシ系化合物、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、N,N′−ジフェニルメタン−4,4′−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、N,N′−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)等のアジリジン系化合物、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサプロポキシメチルメラミン、ヘキサプトキシメチルメラミン、ヘキサペンチルオキシメチルメラミン、ヘキサヘキシルオキシメチルメラミン、メラミン樹脂等のメラミン系化合物、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物、トリメチロールプロパンのキシリレンジイソシアネート付加物、トリフェニルメタントリイソシアネート、メチレンビス(4−フェニルメタン)トリイソシアネート等のイソシアネート系化合物、グリオキザール、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド、マレインジアルデヒド、グルタルジアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド系化合物、ヘキサメチレンジアミン、トリエチルジアミン、ポリエチレンイミン、ヘキサメチレンテトラアミン、ジエチレントリアミン、トリエチルテトラアミン、イソフォロンジアミン、アミノ樹脂、ポリアミド等のアミン系化合物、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、パナジウム、クロム、ジルコニウム等の多金属のアセチルアセトンやアセトアセチルエステル配位化合物等の金属キレート化合物等が挙げられ、中でも、イソシアネート系化合物、アミン系化合物、金属キレート化合物が好適に用いられる。
【0036】
かかる架橋剤(C)の含有量は、エチレン性不飽和基及びアセトアセチル基を含有するアクリル系粘着剤(A)及び光重合開始剤(B)の合計100重量部に対して0.005〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.05〜4重量部である。かかる含有量が0.005重量部未満では、紫外線あるいは放射線を照射させた後の再剥離時に被着面に粘着剤組成物が残存して汚染の原因となり、10重量部を越えると、紫外線あるいは放射線を照射させる前に硬化が進行してしまい、紫外線或いは放射線照射後の粘着力の低下が十分でないことがあり好ましくない。
【0037】
本発明の再剥離型粘着剤組成物は、上記のエチレン性不飽和基及びアセトアセチル基を含有するアクリル系粘着剤(A)、光重合開始剤(B)及び架橋剤(C)を含有してなるわけであるが、該再剥離型粘着剤組成物の調製法としては、上記の(A)〜(C)を配合(混合)すればよく、その配合順序等は特に限定されない。
【0038】
この時用いられる溶剤としては、アクリル系粘着剤(A)、光重合開始剤(B)及び架橋剤(C)を溶解させるものであれば特に限定されないが、酢酸メチル、酢酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族化合物等が挙げられる。しかし、溶解性、乾燥性、価格等の点から酢酸エチル、トルエンが好適に用いられる。
【0039】
かくして本発明の再剥離型粘着剤組成物が得られるが、本発明の効果を損なわない範囲において、上記アクリル系粘着剤(A)以外の粘着剤、ウレタン樹脂、ロジン、ロジンエステル、水添ロジンエステル、フェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂等の粘着付与剤、公知の添加剤や紫外線あるいは放射線照射により呈色あるいは変色を起こすような化合物を添加することができる。
【0040】
本発明の再剥離型粘着剤組成物は、通常基材シート等に塗布されて粘着シートや粘着テープ等として実用に供されることが多く、かかる粘着シートや粘着テープ等を製造するには、まず本発明の再剥離型粘着剤組成物をそのまま又は適当な有機溶剤により、濃度調整し、シリコン処理等が施された基材の処理面に塗工したり、あるいは直接基材に塗工して、例えば80〜105℃、30秒〜10分間加熱処理等により乾燥させて粘着層を形成させることができる。
【0041】
かかる基材としては、紫外線等が透過するフィルムであれば特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリピロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリブチレンテレフタレート等の透明フィルムや紫外線透過が可能な着色フィルムが挙げられる。
【0042】
本発明の再剥離型粘着剤組成物は、金属板、ガラス板、プラスチック板等の運搬、加工、切断等の際の傷防止や汚染防止等のための一時的な表面保護用或いは仮接着用の粘着シート等の粘着剤として用いられるものである。
【0043】
例えば、被着体の表面を保護する時には充分な粘着剤を有しており、運搬、加工、切断等の処理が行われた後には、粘着シートまたは粘着テープ等の基材側から紫外線あるいは放射線を照射して硬化させ、粘着力を低下させて再剥離する。
【0044】
紫外線照射を行う時の光源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライト等が用いられる。高圧水銀ランプの場合は、例えば5〜3000mJ/cm2、好ましくは10〜500mJ/cm2の条件で行われる。照射時間は、光源の種類、光源と塗布面との距離、塗工厚、その他の条件によっても異なるが、通常は数秒、場合によっては数分の1秒でもよい。電子線照射の場合には、例えば、50〜1000Kevの範囲のエネルギーを持つ電子線を用い、2〜50Mradの照射量とするのがよい。
【0045】
硬化前後の粘着力(JIS Z 0237による180度ピール強度)は、基材の種類によっても変わるが、硬化前で200g/25mm以上、好ましくは500g/25mm以上、照射後(再剥離時)で5〜30g/25mm程度が好ましい。又、半導体ウエハの一時保護の場合では、硬化前で150g/25mm以上、好ましくは300g/25mm以上、照射後(再剥離時)で5〜30g/25mm程度が好ましい。
【0046】
かくして本発明の再剥離型粘着剤組成物は、エチレン性不飽和基及びアセトアセチル基を含有するアクリル系粘着剤(A)、光重合開始剤(B)及び架橋剤(C)を含有してなるため、初期粘着力、高温下での耐久性、再剥離性に優れ、更に剥離後の耐汚染性、非腐食性に優れた効果を示すものであり、金属板、ガラス板、プラスチック板等一時的な表面保護用或いは仮接着用の粘着シートや半導体ウエハ等のダイシング工程の半導体固定用の粘着シートに用いられる粘着剤として非常に有用である。
【0047】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
尚、実施例中「%」、「部」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
【0048】
実施例1
[分子内に官能基を持ったアセトアセチル基含有アクリル系重合体(a1)]
2−ヒドロキシエチルメタクリレート150部を仕込み、ジケテン付加反応の触媒としてトリエチルアミン0.05部を加え、60℃まで昇温後、ジケテン96.9部(2−ヒドロキシエチルメタクリレートに対し当量)を2時間にわたって撹拌下に滴下し、更に5時間反応を続行して2−ヒドロキシエチルメタクリレートのヒドロキシル基をアセトアセチル化し、2−ヒドロキシエチルメタクリレートのヒドロキシル基の全てがアセトアセチル化したアセトアセチル化2−ヒドロキシエチルメタクリレートを得た。
【0049】
次に、ブチルアクリレート70部、2−ヒドロキシエチルアクリレート20部、上記アセトアセチル化2−ヒドロキシエチルメタクリレート10部及び酢酸エチル80部を仕込み、加熱還流開始後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.07部を加え、酢酸エチル還流温度で3時間反応後、アゾビスイソブチロニトリル0.07部、トルエン5部を加え、更に4時間反応し、トルエンにて希釈してアセトアセチル基含有アクリル系重合体(a1)溶液(樹脂分40%、粘度12000mPa・s(25℃))を得た。
【0050】
[エチレン性不飽和基及びアセトアセチル基を含有するアクリル系粘着剤(A)]
得られたアセトアセチル基含有アクリル系重合体(a1)溶液(樹脂分40%)100部に、ジラウリル酸ジ−n−ブチルスズ0.004部、ヒドロキノンモノエチルエーテル0.006部及び官能基含有不飽和化合物として2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(a2)6.6部を仕込み、50℃で20時間反応させて、最後にトルエンにて希釈し、側鎖にエチレン性不飽和基を、2−ヒドロキシエチルアクリレートに対して60モル%付加したアクリル系粘着剤(A)溶液(樹脂分35%、粘度1900mPa・s(25℃))を得た。
【0051】
かかるアクリル系粘着剤(A)の重量平均分子量は55万で、エチレン性不飽和基の個数は重量平均分子量1万当たり2.6個、アセトアセチル基の含有量は8.6重量%であった。
尚、重量平均分子量はゲルパーミションクロマトグラフィーで測定した。
【0052】
[再剥離型粘着剤組成物の製造]
紫外線の遮断された部屋にて、250mlのポリエチレン容器にトルエン30部、上記アクリル系粘着剤(A)溶液(樹脂分35%)100部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(B)(日本チバガイギー社製、「イルガキュア184」)1部、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物の55%酢酸エチル溶液(C)(日本ポリウレタン社製、「コロネートL−55E」)0.25部を加えて撹拌し均一な溶液として再剥離型粘着剤組成物溶液を得た。
得られた再剥離型粘着剤組成物について、下記の如く粘着シートを作製し、以下の各物性を評価した。
【0053】
[粘着シートの作製]
紫外線の遮断された状態で、再剥離型粘着剤組成物溶液をシリコーン剥離処理した厚さ38μmのポリエステルフィルムに乾燥後の厚みが20μmとなるように塗工し、100℃、2分間加熱乾燥した。その後基材となる110μmポリオレフィンフィルム上に転写して、40℃で3日間エージングすることにより粘着シートを得た。
【0054】
(初期粘着力)
上記粘着シートを被着体(▲1▼SUS板、▲2▼ガラス板)に貼着して、0.5時間放置した後、JIS Z 0237に準じて、紫外線照射前の180度ピール強度(g/25mm)を測定した。
【0055】
(耐久性)
上記粘着シートを、被着体(▲1▼SUS板、▲2▼ガラス板)に貼り付け面積が25mm×25mmになるように貼着し、20℃で1日間放置した後更に60℃で1日間放置する工程を5サイクル行った後の被着体からの粘着シートの浮き具合を観察した。評価基準は下記の通りである。
○・・・浮きは見られなかった
×・・・浮きが見られた
【0056】
(再剥離性)
上記粘着シートを被着体(▲1▼SUS板、▲2▼ガラス板)に貼着して、1時間放置した後、紫外線照射(高圧水銀ランプにて250mJ/cm2)を行い、更に0.5時間放置した後、JIS Z 0237に準じて、紫外線照射後の180度ピール強度(g/25mm)を測定した。
【0057】
(耐汚染性)
異物が付着していない4インチ角の被着体(▲1▼SUS板、▲2▼ガラス板)の表面に上記粘着シートを貼着し、23℃、65%RHの条件下に1時間放置した後、紫外線照射(高圧水銀ランプにて250mJ/cm2)を行い、その後被着体の表面から粘着シートを剥離し、剥離後の各被着体について、表面に残存する0.15μm以上の異物の個数をレーザ表面検査装置を用いて測定し、下記の通り評価した。
○・・・4個以下
△・・・5〜29個
×・・・30個以上
【0058】
(非腐食性)
上記粘着シートを銅板に貼着して、60℃、65%RHの暗室に1週間放置した後、23℃、65%RHの条件下に1時間放置し、紫外線照射(高圧水銀ランプにて250mJ/cm2)を行い、銅板から粘着シートを剥離して、銅板の剥離面をブランクの銅板と目視にて比較し、下記の通り評価した。
○・・・ブランクの銅板表面と変わらない
△・・・銅板表面がわずかに変色して、若干の腐食が見られた
×・・・銅板表面が著しく変色して、かなりの腐食が見られた
【0059】
実施例2
実施例1において、エチレン性不飽和基及びアセトアセチル基を含有するアクリル系粘着剤(A)を下記の如く変更した以外は同様に行い、再剥離型粘着剤組成物を得、実施例1と同様の評価を行った。
【0060】
[エチレン性不飽和基及びアセトアセチル基を含有するアクリル系粘着剤(A)]
実施例1において、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(a2)を11.5部に変更し、側鎖にエチレン性不飽和基を、2−ヒドロキシエチルアクリレートに対して105モル%付加した以外は同様に行い、アクリル系粘着剤(A)溶液(樹脂分35%、粘度1800mPa・s(25℃))を得た。
かかるアクリル系粘着剤(A)の重量平均分子量は55万で、エチレン性不飽和基の個数は重量平均分子量1万当たり4.6個、アセトアセチル基の含有量は7.0重量%であった。
【0061】
実施例3
[分子内に官能基を持ったアセトアセチル基含有アクリル系重合体(a1)]
ブチルアクリレート75部、2−ヒドロキシエチルアクリレート20部、実施例1で用いたアセトアセチル化2−ヒドロキシエチルメタクリレート5部及び酢酸エチル80部を仕込み、加熱還流開始後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.07部を加え、酢酸エチル還流温度で3時間反応後、アゾビスイソブチロニトリル0.07部、トルエン5部を加え、更に4時間反応し、トルエンにて希釈してアセトアセチル基含有アクリル系重合体(a1)溶液(樹脂分40%、粘度11000mPa・s(25℃))を得た。
【0062】
[エチレン性不飽和基及びアセトアセチル基を含有するアクリル系粘着剤(A)]
得られたアセトアセチル基含有アクリル系重合体(a1)溶液(樹脂分40%)100部に、ジラウリル酸ジ−n−ブチルスズ0.004部、ヒドロキノンモノエチルエーテル0.006部及び官能基含有不飽和化合物として2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(a2)6.6部を仕込み、50℃で20時間反応させて、最後にトルエンにて希釈し、側鎖にエチレン性不飽和基を、2−ヒドロキシエチルアクリレートに対して60モル%付加したアクリル系粘着剤(A)溶液(樹脂分35%、粘度1900mPa・s(25℃))を得た。
【0063】
かかるアクリル系粘着剤(A)の重量平均分子量は56万で、エチレン性不飽和基の個数は重量平均分子量1万当たり2.5個、アセトアセチル基の含有量は4.3重量%であった。
上記アクリル系粘着剤(A)溶液を用いて実施例1と同様にして再剥離型粘着剤組成物溶液を得、実施例1と同様の評価を行った。
【0064】
実施例4
実施例3において、エチレン性不飽和基及びアセトアセチル基を含有するアクリル系粘着剤(A)を下記の如く変更した以外は同様に行い、再剥離型粘着剤組成物を得、実施例1と同様の評価を行った。
【0065】
[エチレン性不飽和基及びアセトアセチル基を含有するアクリル系粘着剤(A)]
実施例3において、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(a2)を11.2部に変更し、側鎖にエチレン性不飽和基を、2−ヒドロキシエチルアクリレートに対して105モル%付加した以外は同様に行い、アクリル系粘着剤(A)溶液(樹脂分35%、粘度1850mPa・s(25℃))を得た。
かかるアクリル系粘着剤(A)の重量平均分子量は57万で、エチレン性不飽和基の個数は重量平均分子量1万当たり4.5個、アセトアセチル基の含有量は3.1重量%であった。
【0066】
実施例5
実施例1において、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(B)(日本チバガイギー社製、「イルガキュア184」)を、ベンジルジメチルケタール(日本チバガイギー社製、「イルガキュア651」)1部に変更した以外は同様に行い、再剥離型粘着剤組成物を得、実施例1と同様の評価を行った。
【0067】
実施例6
実施例1において、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物の55%酢酸エチル溶液(C)(日本ポリウレタン社製、「コロネートL−55E」)を、ポリアミド系化合物(日本合成化学工業社製、「コーポニールN−3331」)0.25部に変更した以外は同様に行い、再剥離型粘着剤組成物を得、実施例1と同様の評価を行った。
【0068】
比較例1
実施例1で得られたアセトアセチル基含有アクリル系重合体(a1)溶液(樹脂分40%)100部に、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(a2)を反応させることなく、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(B)(日本チバガイギー社製、「イルガキュア184」)1.14部、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物の55%酢酸エチル溶液(日本ポリウレタン社製、「コロネートL−55E」)0.29部を加えて撹拌し均一な溶液として再剥離型粘着剤組成物溶液を得、実施例1と同様の評価を行った。
【0069】
比較例2
ブチルアクリレート80部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート20部及び酢酸エチル80部を仕込み、加熱還流開始後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.07部を加え、酢酸エチル還流温度で3時間反応後、アゾビスイソブチロニトリル0.07部、トルエン5部を加え、更に4時間反応し、トルエンにて希釈してアクリル系重合体溶液(樹脂分35%、粘度15000mPa・s(25℃))を得た後、該アクリル系重合体溶液(樹脂分35%)100部に、ジラウリル酸ジ−n−ブチルスズ0.004部、ヒドロキノンモノエチルエーテル0.006部及び官能基含有不飽和化合物として2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(a2)7.6部を仕込み、50℃で20時間反応させて、最後にトルエンにて希釈し、側鎖にエチレン性不飽和基を、2−ヒドロキシエチルアクリレートに対して80モル%付加したアクリル系粘着剤溶液(樹脂分30%、粘度2500mPa・s(25℃))を得た。
【0070】
かかるアクリル系粘着剤の重量平均分子量は52万で、エチレン性不飽和基の個数は重量平均分子量1万当たり3.36個であった。
上記アクリル系粘着剤溶液を用いて実施例1と同様にして再剥離型粘着剤組成物溶液を得、実施例1と同様の評価を行った。
【0071】
比較例3
ブチルアクリレート64部、メチルメタクリレート30部、アクリル酸1部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート5部及び酢酸エチル90部を仕込み、加熱還流開始後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.07部を加え、酢酸エチル還流温度で3時間反応後、アゾビスイソブチロニトリル0.07部、トルエン5部を加え、更に4時間反応し、トルエンにて希釈してアクリル系重合体溶液(樹脂分35%、粘度14500mPa・s(25℃))を得、該アクリル系重合体溶液(樹脂分35%)100部に、ジラウリル酸ジ−n−ブチルスズ0.004部、ヒドロキノンモノエチルエーテル0.006部及び官能基含有不飽和化合物として2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(a2)1.9部を仕込み、50℃で30時間反応させて、最後にトルエンにて希釈し、側鎖にエチレン性不飽和基を、2−ヒドロキシエチルアクリレートに対して80モル%付加したアクリル系粘着剤溶液(樹脂分30%、粘度2800mPa・s(25℃))を得た。
【0072】
かかるアクリル系粘着剤の重量平均分子量は49万で、エチレン性不飽和基の個数は重量平均分子量1万当たり0.78個であった。
上記アクリル系粘着剤溶液を用いて実施例1と同様にして再剥離型粘着剤組成物溶液を得、実施例1と同様の評価を行った。
【0073】
比較例4
ブチルアクリレート64部、メチルメタクリレート30部、アクリル酸1部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート5部及び酢酸エチル90部を仕込み、加熱還流開始後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.07部を加え、酢酸エチル還流温度で3時間反応後、アゾビスイソブチロニトリル0.07部、トルエン5部を加え、更に4時間反応し、トルエンにて希釈してアクリル系重合体溶液(樹脂分35%、粘度14500mPa・s(25℃))を得、該アクリル系重合体溶液(樹脂分35%)100部に、下記のウレタンアクリレート25部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(B)(日本チバガイギー社製、「イルガキュア184」)0.85部、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物の55%酢酸エチル溶液(C)(日本ポリウレタン社製、「コロネートL−55E」)0.35部を加えて撹拌し均一な溶液として再剥離型粘着剤組成物溶液を得、実施例1と同様の評価を行った。
【0074】
[ウレタンアクリレート]
イソホロンジイソシアネート17.5部、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート82.5部、ジラウリル酸ジ−n−ブチルスズ0.02部、ヒドロキノンモノエチルエーテル0.03部を仕込み50℃にて7時間反応させ、重量平均分子量1300のウレタンアクリレートを得た。
【0075】
比較例5
実施例1で得られたアセトアセチル基含有アクリル系重合体(a1)溶液(樹脂分40%)100部に、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(a2)を反応させることなく、上記比較例4で用いたウレタンアクリレート25部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(B)(日本チバガイギー社製、「イルガキュア184」)0.85部、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物の55%酢酸エチル溶液(日本ポリウレタン社製、「コロネートL−55E」)0.35部を加えて撹拌し均一な溶液として再剥離型粘着剤組成物溶液を得、実施例1と同様の評価を行った。
実施例及び比較例の評価結果を表1に示す。
【0076】
【0077】
【発明の効果】
本発明の再剥離型粘着剤組成物は、エチレン性不飽和基及びアセトアセチル基を含有するアクリル系粘着剤(A)、光重合開始剤(B)及び架橋剤(C)を含有してなるため、初期粘着力、高温下での耐久性、再剥離性に優れ、更に剥離後の耐汚染性、非腐食性に優れた効果を示すものであり、金属板、ガラス板、プラスチック板等一時的な表面保護用或いは仮接着用の粘着シートや半導体ウエハ等のダイシング工程の半導体固定用の粘着シートに用いられる粘着剤として非常に有用である。
Claims (5)
- エチレン性不飽和基及びアセトアセチル基を含有するアクリル系粘着剤(A)、光重合開始剤(B)及び架橋剤(C)を含有してなることを特徴とする再剥離型粘着剤組成物。
- エチレン性不飽和基及びアセトアセチル基を含有してなるアクリル系粘着剤(A)において、該アクリル系粘着剤(A)の重量平均分子量1万当たりに占めるエチレン性不飽和基の個数が0.1〜100個であることを特徴とする請求項1記載の再剥離型粘着剤組成物。
- エチレン性不飽和基及びアセトアセチル基を含有してなるアクリル系粘着剤(A)において、該アクリル系粘着剤(A)中に占めるアセトアセチル基の含有量が0.01〜40重量%であることを特徴とする請求項1又は2記載の再剥離型粘着剤組成物。
- 光重合開始剤(B)の含有量が、エチレン性不飽和基及びアセトアセチル基を含有してなるアクリル系粘着剤(A)100重量部に対して0.1〜10重量部であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の再剥離型粘着剤組成物。
- 架橋剤(C)の含有量が、エチレン性不飽和基及びアセトアセチル基を含有してなるアクリル系粘着剤(A)及び光重合開始剤(B)の合計100重量部に対して0.005〜10重量部であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の再剥離型粘着剤組成物。
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