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JP4707987B2 - 化学増幅型ポジ型ホトレジスト組成物 - Google Patents
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化学増幅型ポジ型ホトレジスト組成物 Download PDF

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Description

本発明は、1つの基板上に集積回路と液晶ディスプレイ部分が形成された基板製造用のポジ型ホトレジスト組成物に関する。
これまでガラス基板を用いた液晶表示素子製造の分野におけるレジスト材料としては、ghi線露光に適しており、比較的安価で、感度、解像性が良く、形状に優れたレジストパターンを形成できることから、アルカリ可溶性樹脂としてノボラック樹脂を用い、感光性成分としてキノンジアジド基含有化合物を用いたポジ型ホトレジスト組成物が多く利用され、また報告されている(下記特許文献1〜4)。
特開2000−131835号公報 特開2001−75272号公報 特開2000−181055号公報 特開2000−112120号公報
現在、次世代のLCDとして、1枚のガラス基板上に、ドライバ、DAC(デジタル−アナログコンバーター)、画像プロセッサ、ビデオコントローラ、RAMなどの集積回路部分がディスプレイ部分と同時に形成される、いわゆる「システムLCD」と呼ばれる高機能LCDに対する技術開発が盛んに行われている(Semiconductor FPD World 2001.9, pp.50‐67)。
以下、本明細書では、このように1つの基板上に集積回路と液晶ディスプレイ部分が形成された基板を、便宜的にシステムLCDという。
このようなシステムLCDには、アモルファスシリコンに代えて、特に600℃以下の低温プロセスで形成される低温ポリシリコンが、アモルファスシリコンに比べて電気抵抗が小さくて移動度が高いことから好適であるとされている。
したがって、低温ポリシリコンを用いたシステムLCDの製造に適したホトレジスト組成物の開発が望まれている。これまでにシステムLCD用のレジスト材料については種々報告されている(下記特許文献5〜13)。
特開2004−233846号公報 特開2004−191394号公報 特開2004−145207号公報 特開2004−144905号公報 特開2004−77999号公報 特開2004−45707号公報 特開2004−45618号公報 特開2003−233174号公報 特開2003−195496号公報
低温ポリシリコンからなるTFTを製造するには、ガラス基板上に低温プロセスでポリシリコン膜を形成した後、該低温ポリシリコン膜にP(リン)やB(ホウ素)等を打ち込む、いわゆる「インプランテーション工程」において、非常に高濃度の不純物を打ち込むことが必要とされている。
このインプランテーション工程は、ガラス基板上に低温ポリシリコン膜が形成された低温ポリシリコンガラス基板上にレジストパターンが形成された状態で、真空度の高い条件下で行われるが、不純物の打ち込みによる発熱作用により、基板上のレジストパターンが加熱されると、レジストパターンが形状変化を起こしたり、レジストパターン中のある成分がガス化して処理室内の真空度を下げるという問題がある。
この問題を解決する手段として、インプランテーション工程前に「ポストベーク」と呼ばれる加熱処理工程を行うことが有効であるが、このポストベークは、インプランテーション時に加熱される温度に近い温度条件で、例えば200℃以上の高温で行われるため、当該加熱処理においてパターン形状が変化しない高耐熱性のレジストパターンの形成が必須である。
したがって、システムLCDの製造を実現化するためには、それに用いるホトレジスト組成物として耐熱性が良好であることが求められる。
また、システムLCDにあっては、例えば、ディスプレイ部分のパターン寸法が2〜10μm程度であるのに対し、集積回路部分は0.5〜2.0μm程度と微細な寸法で形成されている。そのため、システムLCD製造用のホトレジスト組成物には、微細なパターンとラフなパターンを同時に形状良く形成できる能力(リニアリティ)が求められるほか、従来のLCD製造用レジスト材料よりも高解像度であること、微細なパターンの焦点深度幅(DOF)特性が良好であることなどが厳しく要求される。
ただし、液晶素子の製造分野では、レジスト材料における感度の低下は重大なスループット低下をもたらすので好ましくなく、感度の低下を招くことなく上記の特性を向上させることが望ましい。
本発明は、1つの基板上に集積回路と液晶ディスプレイ部分が形成されるシステムLCDの製造用として要求される耐熱性、解像性、リニアリティ、およびDOF特性を満足するとともに、良好な感度を有するホトレジスト組成物を提供することを課題とする。
本発明の化学増幅型ポジ型ホトレジスト組成物は、1つの基板上に集積回路と液晶ディスプレイ部分が形成された基板製造用の化学増幅型ポジ型ホトレジスト組成物であって、
全フェノール性水酸基の20〜25%が酸解離性溶解抑制基で保護されたノボラック樹脂(A−1)、全フェノール性水酸基の少なくとも一部が酸解離性溶解抑制基で保護されたポリヒドロキシスチレン樹脂(A−2)、並びにi線(波長365nm)の照射により酸を発生する下記一般式(V)、(VI)、及び(X)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上の酸発生剤(B)を有機溶剤に溶解してなり、前記(A−1)成分と前記(A−2)成分との含有割合が、質量比で(A−1)/(A−2)=0.5〜2であることを特徴とする。
Figure 0004707987
Figure 0004707987
(式中、m’は0又は1;Xは1又は2;Rは、1又はそれ以上のC1−C12アルキル基が置換していてもよいフェニル基、ヘテロアリール基、又は、m’が0の場合はさらにC2−C6アルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、CN;R’はC2−C12アルキレン基;RはRと同義;RはC1−C18アルキル基;R’は、X=1のときRと同義、X=2のときC2−C12アルキレン基、フェニレン基;R、Rは独立に水素原子、ハロゲン、C1−C6アルキル基;AはS、O、NR;Rは水素原子、フェニル基を示す。)
Figure 0004707987
(式中、Arは置換又は未置換のフェニル基、ナフチル基;RはC1〜C9のアルキル基
;nは2又は3の整数を示す。)
本明細書において、「構成単位」とは、重合体を構成するモノマー単位を示す。
本明細書におけるホトレジスト組成物の固形分の質量平均分子量(Mw)の値としては、次のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)システムを用いて測定した値を用いている。
装置名:SYSTEM 11(製品名、昭和電工社製)
プレカラム:KF−G(製品名、Shodex社製)
カラム:KF−805、KF−803、KF−802(製品名、Shodex社製)
検出器:UV41(製品名、Shodex社製)、280nmで測定。
溶媒等:流量1.0ml/分でテトラヒドロフランを流し、35℃にて測定。
測定試料調製方法:測定しようとするホトレジスト組成物を、固形分濃度が30質量%になるように調整し、これをテトラヒドロフランで希釈し、固形分濃度が0.1質量%の測定試料を作成する。当該測定試料の20マイクロリットルを上記装置に打ち込んで測定を行う。
本発明の化学増幅型ポジ型ホトレジスト組成物は、感度が良好で、耐熱性に優れ、高解像度が得られるので、システムLCD製造用に好適であり、スループットを向上させることができる。
また、リニアリティに優れているので、1つの基板上に、ラフなパターンと微細なパターンとを同一露光条件で形成できる。したがって、システムLCDのディスプレイ部分と、それよりも微細な集積回路部分のレジストパターンも、同時に高解像度で得ることができるので、システムLCDの製造用として好適である。
また、システムLCD製造用のポジ型ホトレジスト組成物においては、焦点深度(DOF)の幅がある程度大きいことが、製造効率、製造条件の制御の容易性等の点から重要であるが、本発明の化学増幅型ポジ型ホトレジスト組成物は、システムLCD用として実用可能な焦点深度の幅(例えば15μm以上)を実現することができる。
本発明の化学増幅型ポジ型ホトレジスト組成物(以下、単に「ホトレジスト組成物」という場合がある)は、1つの基板上に集積回路と液晶ディスプレイ部分が形成された基板製造用の化学増幅型ポジ型ホトレジスト組成物であって、全フェノール性水酸基の少なくとも一部が酸解離性溶解抑制基で保護されたノボラック樹脂(A−1)、全フェノール性水酸基の少なくとも一部が酸解離性溶解抑制基で保護されたポリヒドロキシスチレン樹脂(A−2)、及び放射線照射により酸を発生する酸発生剤(B)を有機溶剤に溶解してなる。
以下、(A−1)成分と(A−2)成分とを併せて「樹脂成分」という場合がある。
・全フェノール性水酸基の少なくとも一部が酸解離性溶解抑制基で保護されたノボラック樹脂(A−1)
本発明においてノボラック樹脂(保護前)とは、芳香族ヒドロキシ化合物と、アルデヒド類またはケトン類とを酸性触媒下で縮合反応させて得られるものである。
(A−1)成分は、保護前のノボラック樹脂と、上記酸解離性溶解抑制基に相当する化合物とを反応させて得ることができる。
保護前のノボラック樹脂は、フェノール性水酸基を有する芳香族化合物(芳香族ヒドロキシ化合物)と、アルデヒド類またはケトン類とを縮合反応させて得ることができる。
前記芳香族ヒドロキシ化合物としては、例えばフェノール;m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール等のクレゾール類;2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、3,4−キシレノール等のキシレノール類;m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−エチルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2,3,5−トリエチルフェノール、4−tert−ブチルフェノール、3−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−5−メチルフェノール等のアルキルフェノール類;p−メトキシフェノール、m−メトキシフェノール、p−エトキシフェノール、m−エトキシフェノール、p−プロポキシフェノール、m−プロポキシフェノール等のアルコキシフェノール類;o−イソプロペニルフェノール、p−イソプロペニルフェノール、2−メチル−4−イソプロペニルフェノール、2−エチル−4−イソプロペニルフェノール等のイソプロペニルフェノール類;フェニルフェノール等のアリールフェノール類;4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノールA、レゾルシノール、ヒドロキノン、ピロガロール等のポリヒドロキシフェノール類等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、トリメチルアセトアルデヒド、アクロレイン、クロトンアルデヒド、シクロヘキサンアルデヒド、フルフラール、フリルアクロレイン、ベンズアルデヒド、テレフタルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、ケイ皮酸アルデヒド等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのアルデヒド類の中では、入手のしやすさからホルムアルデヒドが好ましいが、特に耐熱性を向上させるためにはヒドロキシベンズアルデヒド類とホルムアルデヒドを組み合わせて用いるのが好ましい。
前記ケトン類として、例えばアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジフェニルケトン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。さらにまた、アルデヒド類とケトン類とを適宜組み合わせて用いてもよい。
芳香族ヒドロキシ化合物とアルデヒド類またはケトン類との縮合反応生成物は、酸性触媒の存在下、公知の方法で製造することができる。その際の酸性触媒としては、塩酸、硫酸、ギ酸、シュウ酸、パラトルエンスルホン酸等を使用することができる。
(A−1)成分中の全フェノール性水酸基の少なくとも一部は、いわゆる酸解離性溶解抑制基で保護されている。
酸解離性溶解抑制基(以下、「酸解離性抑制基」という場合がある)は、ホトレジスト組成物を用いたレジストパターン形成のプロセスにおいて、露光前には(A−1)成分全体をアルカリ難溶性あるいはアルカリ不溶性とするアルカリ溶解抑制性を有し、露光後には後述する(B)成分から発生した酸の作用により解離し、(A−1)成分全体をアルカリ可溶性へと変化させるものである。
(A−1)成分のノボラック樹脂は、全フェノール性水酸基の少なくとも一部において、フェノール性水酸基の水素原子がこのような酸解離性抑制基で置換されていることによって、アルカリ難溶性あるいはアルカリ不溶性を示し、該酸解離性抑制基が解離を起こすことによってアルカリ可溶性を示す。
かかる酸解離性溶解抑制基としては、後述の(B)成分から発生する酸により解離するものであればよく、例えば、1−エトキシメチル基、1−エトキシエチル基、1−プロポキシメチル基、1−プロポキシエチル基、1−n−ブトキシメチル基、1−iso−ブトキシメチル基、1−tert−ブトキシメチル基等のアルコキシアルキル基;t−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニルメチル基、t−ブトキシカルボニルエチル基等のアルコキシカルボニルアルキル基;テトラヒドロフラニル基;テトラヒドロピラニル基;直鎖状または分岐鎖状アセタール基;環状アセタール基;トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリフェニルシリル基等のトリアルキルシリル基が挙げられる。
中でも下記化学式(IV−1)で表されるエチルビニル基(エトキシエチル基)および下記化学式(IV−2)で表されるt−ブトキシカルボニル基が、解像性に優れたホトレジスト組成物を得るうえで好ましく、特にエチルビニル基が好ましい。
Figure 0004707987
Figure 0004707987
ノボラック樹脂の、酸解離性溶解抑制基で保護される前の質量平均分子量(Mw)の好ましい範囲は1000〜200000であり、好ましくは2000〜50000であり、より好ましくは3000〜30000である。(A−1)成分のMwが上記下限値以上であると、解像性が低下する傾向を抑制することができ、上記上限値以下であるとホトレジスト組成物の塗布性が悪くなることを防止できる。
・全フェノール性水酸基の少なくとも一部が酸解離性溶解抑制基で保護されたポリヒドロキシスチレン樹脂(A−2)
本発明において、ポリヒドロキシスチレン(保護前)とは、ヒドロキシスチレンからなる重合体(ヒドロキシスチレン単独重合体)及びその誘導体を含む概念とする。このようなポリヒドロキシスチレンとしては、例えばビニルフェノールの単独重合体、ビニルフェノールとこれと共重合し得るコモノマーとの共重合体等が挙げられる。ここでコモノマーとしては、例えばアクリル酸誘導体、アクリロニトリル、メタクリル酸誘導体、メタクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロロスチレン等のスチレン誘導体が挙げられる。ポリヒドロキシスチレンの中でも、ヒドロキシスチレン単独重合体、ヒドロキシスチレン−スチレンコポリマー等が好ましい。
(A−2)成分のポリヒドロキシスチレン樹脂も、上記(A−1)成分と同様に、全フェノール性水酸基の少なくとも一部において、フェノール性水酸基の水素原子が酸解離性抑制基で置換されていることによって、アルカリ難溶性あるいはアルカリ不溶性を示し、該酸解離性抑制基がフェノール性水酸基から解離することによってアルカリ可溶性となりうるものであればよい。
このような(A−2)成分は、酸解離性溶解抑制基を有さないポリヒドロキシスチレン樹脂(保護前のポリヒドロキシスチレン樹脂)と、酸解離性溶解抑制基に相当する化合物とを反応させることにより得られる。
なお、前記ヒドロキシスチレンとは、その誘導体も含むものとする。具体的には、ヒドロキシスチレン構成単位は、以下の一般式(II)で表される。
Figure 0004707987
(式中、Rは水素原子または低級アルキル基、mは1〜3の整数を表す。)
は水素原子又は低級アルキル基(例えば炭素数1〜5(直鎖でも分岐でもよい)、好ましくはメチル基)であり、好ましくは水素原子である。水酸基の位置は、o−位、m−位、p−位のいずれでもよいが、容易に入手可能で低価格であることからp−位が好ましい。
また、ヒドロキシスチレン−スチレンコポリマーにおいて、スチレンは、ベンゼン環がアルキル基で置換されていないスチレンと、ベンゼン環が炭素数1〜5の低級アルキル基で置換されている化合物も含むものとする。置換基である低級アルキル基の数は1〜3個とされる。
(A−2)成分における酸解離性溶解抑制基としては、上述した(A−1)成分における酸解離性溶解抑制基と同様に、後述の(B)成分から発生する酸により解離するものであればよい。酸解離性溶解抑制基の例示、好ましいもの等は、上記(A−1)成分の説明において示したものと同様である。
上記ポリヒドロキシスチレン樹脂の、酸解離性溶解抑制基で保護される前の質量平均分子量(Mw)の好ましい範囲は1000〜200000であり、好ましくは2000〜50000であり、より好ましくは3000〜30000である。ポリヒドロキシスチレン樹脂のMwが上記下限値以上であると、解像性が低下する傾向を抑制することができ、上記上限値以下であるとホトレジスト組成物の塗布性が悪くなることを防止できる。
本発明のポジ型ホトレジスト組成物は化学増幅型の機構を示すものであるので、未露光部分と露光部分との現像コントラストが強く、樹脂成分として、上記(A−1)成分と(A−2)成分の双方を含むことで、良好な耐熱性、解像性、リニアリティおよびDOF特性を発現することができる。
解像性については、特に低NA条件における解像度が、従来になく高いものとなる。
例えば、NA=0.14の低NA条件で、最小寸法1.1〜1.0μm ラインアンドスペース(L&S)の解像度を有する。また耐熱性については、例えば、このホトレジスト組成物を用いて形成されるレジストパターンを200℃程度の加熱条件においても、ボトム寸法の変化は認められず、パターン形状は良好に保持される。
樹脂成分として、(A−1)成分を単独で用いた場合、特に高解像性の実現が困難である。一方、(A−2)成分を単独で用いた場合、特に高耐熱性の実現が困難である。
本発明のホトレジスト組成物における(A−1)成分と(A−2)成分との含有割合は、質量比で(A−1)/(A−2)=0.1/1〜10/1であることが好ましい。含有割合が当該範囲であることにより、低NA条件で良好な解像度(例えば、NA=0.14で1.1〜1.0μm L&S程度)を、特に安定に実現でき、また耐熱性、リニアリティおよびDOF特性に非常に優れるレジストパターンが形成可能となる。
(A−1)成分と(A−2)成分との含有割合は、さらに好ましくは1/1〜5/1、最も好ましくは、4/1であることが好ましい。
本発明のホトレジスト組成物においては、(A−1)成分と(A−2)成分以外の、レジスト組成物において用いられている公知の樹脂成分を配合することも可能であるが、好ましくは(A−1)成分と(A−2)成分の合計量が、全樹脂成分のうち、70質量%以上、さらには80質量%以上、最も好ましくは100質量%であることが望ましい。
・露光により酸を発生する酸発生剤(B)
(B)成分としては、特に限定はなく、従来から化学増幅型のポジ型ホトレジスト組成物の材料として知られている光酸発生剤、例えばスルホニルジアゾメタン系酸発生剤、オニウム塩系酸発生剤、オキシムスルホネート系酸発生剤などを用いることができる。
特にLCDの製造では、g線、h線、i線の共存する紫外線が用いられることがあり、(B)成分として、このような紫外線の照射を受けたときの酸発生効率の高い化合物が好ましい。また、解像度を向上させるためには、波長の短いi線が好ましく利用され、さらに、システムLCDの製造においては、主にi線が用いられる傾向があるので、(B)成分としては、特に、i線の照射により酸を発生する化合物であることが好ましく、i線露光に対する酸発生効率の高い化合物が特に好ましい。
(B)成分として、例えば以下のような化合物が、i線露光に対する酸発生効率が高いことから、好ましく用いられる。
下記一般式(V)、(VI)で表されるもの。
Figure 0004707987
Figure 0004707987
(式中、m’は0又は1;Xは1又は2;Rは、1又はそれ以上のC1−C12アルキル基が置換していてもよいフェニル基、ヘテロアリール基等、又は、m’が0の場合はさらにC2−C6アルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、CN等;R’はC2−C12アルキレン基等;RはRと同義等;RはC1−C18アルキル基等;R’は、X=1のときRと同義等、X=2のときC2−C12アルキレン基、フェニレン基等;R、Rは独立に水素原子、ハロゲン、C1−C6アルキル基等;AはS、O、NR等;Rは水素原子、フェニル基等を示す。)で表される化合物(USP 6004724)。具体的には、例えば下記式(VII)で表されるチオレン含有オキシムスルホネートなどが挙げられる。
Figure 0004707987
また、下記式(VIII)
Figure 0004707987
(式中、R、Rは、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基を示す。)
で表されるビス(トリクロロメチル)トリアジン化合物、又は、該化合物(VIII)と、下記式(IX)
Figure 0004707987
(式中、Zは、4−アルコキシフェニル基等を示す。)
で表されるビス(トリクロロメチル)トリアジン化合物とを組み合わせたもの(特開平6−289614号公報、特開平7−134412号公報)。
トリアジン化合物(VIII)としては、具体的には、例えば2−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(3−メトキシ−4−エトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(3−メトキシ−4−プロポキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(3,4−ジエトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(3−エトキシ−4−プロポキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメ
チル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(3−プロポキシ−4−メトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(3−プロポキシ−4−エトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(3,4―ジプロポキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−,3,5−トリアジンなどを挙げることができる。これらのトリアジン化合物は単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、上記トリアジン化合物(VIII)と所望に応じて組み合わせて用いられる上記トリアジン化合物(IX)としては、例えば2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−エトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−プロポキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−ブトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−エトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−プロポキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−ブトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシ−6−カルボキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシ−6−ヒドロキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(2−フリル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(5−メチル−2−フリル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(5−エチル−2−フリル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(5−プロピル−2−フリル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(3,5−ジメトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(3−メトキシ−5−エトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(3−メトキシ−5−プロポキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(3−エトキシ−5−メトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(3,5−ジエトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(3−エトキシ−5−プロポキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(3−プロポキシ−5−メトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(3−プロポキシ−5−エトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−2−(3,5−ジプロポキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。これらのトリアジン化合物は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、下記式(X)
Figure 0004707987
(式中、Arは置換又は未置換のフェニル基、ナフチル基;RはC1〜C9のアルキル基;nは2又は3の整数を示す。)で表される化合物を挙げることができる。これらの化合物は単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。以上例示した化合物の中でも、特に、上記式(VII)で表される化合物および下記式(XI)で表される化合物は、i線に対する酸発生効率に優れるため、好ましく用いられる。
Figure 0004707987
(B)成分は、1種または2種以上混合して用いることができる。
(B)成分の配合量は、(A−1)成分及び(A−2)成分の合計100質量部に対して、好ましくは1〜30質量部、さらに好ましくは1〜10質量部とされる。
・塩基性化合物(C)
本発明のホトレジスト組成物においては、引置き安定性を高めるために、(C)成分として、塩基性化合物(好ましくはアミン類)を配合することが好ましい。
当該化合物としては、ホトレジスト組成物に対する相容性を有するものであれば良く、特に制限されるものではないが、例えば特開平9−6001号公報に記載の化合物を挙げることができる。
特に、下記一般式(I)で表される比較的嵩高い特定の塩基性化合物(c1)を配合することにより、経時的にレジスト組成物中に副生成される酸成分の量を抑制する効果もあり、レジスト組成物の長期保存安定性を向上させることができる。
Figure 0004707987
一般式(I)においては、X、Y、Zのうちのひとつ以上(好ましくは2以上、最も好ましくは3つ)が、下記(1)〜(4)
(1)炭素数4以上のアルキル基、
(2)炭素数3以上のシクロアルキル基、
(3)フェニル基、
(4)アラルアルキル基
から選ばれる基である。
また、当該X、Y、Zのうち、前記(1)〜(4)ではないものは、
(1’)炭素数3以下のアルキル基、
(2’)水素原子、の中から選ばれる基または原子である。
X、Y、Zは相互に同じでもよいし、異なっていてもよいが、X、Y、Zのうち、2つ以上が前記(1)〜(4)から選ばれる基である場合には、これらに該当する基どうしは同じであることが、効果の安定性の点から、好ましい。
・・(1)炭素数4以上のアルキル基
前記(1)の場合、炭素数が4未満では、経時安定性を向上させることが難しい。炭素数はさらには5以上、特には8以上であることが好ましい。上限値は特に限定しないが、経時安定効果が認められ、また商業的に入手用である点から20以下、特には15以下が好ましいとされる。なお、20を超えると塩基性強度が弱くなり、保存安定性の効果が低下する。
アルキル基は直鎖状、分岐鎖状のいずれでもよい。
具体的には、例えばn−デシル基、n−オクチル基、n−ペンチル基等が好ましい。
・・(2)炭素数3以上のシクロアルキル基
当該シクロアルキル基において、特に炭素数4〜8のシクロアルキル基が商業的に入手可能であり、かつ経時安定性を向上させる効果に優れ好ましい。特に炭素数が6であるシクロヘキシル基が好ましい。
・・(4)アラルアルキル基
アラルアルキル基は、一般式、−R’−P(R’はアルキレン基、Pは芳香族炭化水素基)で表されるものである。
Pとしてはフェニル基、ナフチル基等が挙げられるが、フェニル基が好ましい。
R’の炭素数は1以上であればよく、好ましくは1〜3である。
アラルアルキル基としては、例えばベンジル基、フェニルエチル基等が好ましい。
なお、X、Y、Zのうち、前記(1)〜(4)ではないものは、前記(1’)、(2’)の中から選ばれる基または原子である。
(1’)は、直鎖または分岐鎖のいずれでもよい。特にメチル基、エチル基が好ましい。
(c1)成分としては、第3級アミンを構成するものが好ましい。すなわち、X、Y、Zのうち、前記(1)〜(4)でないものは、(1’)の中から選ばれることが好ましい。
(c1)成分としては、例えば、具体的には、トリ−n−デシルアミン、メチル−ジ−n−オクチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン、トリベンジルアミン等が挙げられる。
中でも、トリ−n−デシルアミン、メチル−ジ−n−オクチルアミン、トリ−n−ペンチルアミンから選ばれる1種以上が好ましく、特にトリ−n−デシルアミンが好ましい。
(C)成分は1種または2種以上を混合して用いることができる。
(C)成分は、前記(A−1)成分及び(A−2)成分の合計100質量部に対して0.01〜5.0質量部、特には0.1〜1.0質量部の範囲で配合することが、効果の点から好ましい。
・有機溶剤
本発明のホトレジスト組成物における有機溶剤としては、化学増幅型のポジ型ホトレジスト組成物に用いられるものであれば、特に限定せずに用いることができる。
有機溶剤として、例えば、エステル系溶剤、非エステル系溶剤が挙げられる。
エステル系溶剤としては、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート(例えばプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)等)、乳酸エステル(例えば乳酸エチル等)等が例示される。
非エステル系溶剤には、ケトン類、多価アルコール類およびその誘導体、環式エーテル類等がある。
ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノン等が挙げられる。多価アルコール類およびその誘導体としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、あるいはこれらのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルまたはモノフェニルエーテル等が挙げられる。環式エーテル類としては、ジオキサン等が例示される。
なおエステル系溶剤は、有機カルボン酸とアルコールとの反応生成物であることから、遊離酸である有機カルボン酸を含有する。
そのため、前記の(c1)成分を配合しないレジスト組成物、または後述の保存安定剤を配合しないレジスト組成物においては、そのような遊離酸を含有しない非エステル系溶剤を選択することが好ましく、特にケトン類(ケトン系の溶剤)は好ましい。その中でも2−へプタノンは、塗膜性の点からも好適である。
なお、エステル系溶剤も非エステル系溶剤も、ともに経時的に分解して酸を副生成する場合があるが、前記(c1)成分の存在下、あるいは後述の保存安定剤の存在下においては、当該分解反応は抑制される。特にエステル系溶剤においてはその効果が顕著であり、当該(c1)成分、保存安定剤の存在下においては、むしろエステル系溶剤が好ましく、特にPGMEA等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテートは好適である。
なお、上記分解により副生成する酸成分としては、例えば2−ヘプタノンの場合、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等を生じることが確認されている。
有機溶剤は1種または2種以上混合して用いることができる。
本発明のホトレジスト組成物において、保存安定性向上のため及び塗膜性を安定的に確保するためには、有機溶剤を、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート及び2−ヘプタノンから選ばれる少なくとも1種を含むものとすることが好ましい。
本発明の化学増幅型ポジ型ホトレジスト組成物には、この他、必要に応じて以下の様な保存安定剤を配合すると好ましい。
当該保存安定剤としては、溶剤の分解反応を抑制する作用を有するものであれば特に限定されず、例えば、特開昭58−194834号公報に記載されているような酸化防止剤を挙げることができる。酸化防止剤としてはフェノール系化合物とアミン系化合物が知られているが、特にフェノール系化合物が好ましく、中でも2,6−ジ(tert−ブチル)−p−クレゾール及びその誘導体が、エステル系溶剤、ケトン系溶剤の劣化に対して有効であり、商業的に入手可能、かつ安価であって、さらに保存安定効果に優れる点で好ましい。特にプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、2−ヘプタノンに対する劣化防止効果に極めて優れる。
当該保存安定剤の配合量は、(A−1)成分および(A−2)成分を合計した量100質量部に対して0.01〜3質量部、特には0.1〜1.0質量部の範囲であることが好ましい。
また、本発明のホトレジスト組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて相容性のある添加物、例えばレジスト膜の性能などを改良するための付加的樹脂、可塑剤、安定剤、界面活性剤、現像した像をより一層可視的にするための着色料、より増感効果を向上させるための増感剤やハレーション防止用染料、密着性向上剤などの慣用の添加物を含有させることができる。
本発明のホトレジスト組成物は、その固形分の質量平均分子量(Mw)が、3000〜100000であることが好ましく、5000〜50000であることがさらに好ましい。ホトレジスト組成物のMwが3000〜100000であることにより、ホトレジスト組成物が、高耐熱性、高解像性、焦点深度幅特性(DOF特性)についてさらに優れるものとなる。なお、ポジ型ホトレジスト組成物の固形分は、(A−1)、(A−2)、(B)成分及び所望に応じて用いられるその他の成分の合計である。
本発明のポジ型ホトレジスト組成物は、上記(A−1)成分、(A−2)成分、(B)成分、及び所望に応じてその他の成分を、有機溶剤に溶解させることによって製造することができる。
有機溶剤の使用量は、好ましくは(A−1)、(A−2)、(B)成分及び所望に応じて用いられるその他の成分を溶解したときに、均一なポジ型ホトレジスト組成物が得られるように適宜調整される。好ましくは固形分濃度が10〜50質量%、さらに好ましくは20〜35質量%となる様に用いられる。
ホトレジスト組成物の固形分のMwを上記好適範囲となるように調整する工程を実施する方法としては、例えば、(1)全成分を混合した後のMwが上記範囲となるように、混合前に(A−1)成分および(A−2)成分に対して分別操作を行うなどして、樹脂成分のMwを予め適宜の範囲に調整しておく方法、(2)Mwの異なる(A−1)成分あるいは(A−2)成分を複数用意し、これを適宜配合して該固形分のMwを上記の範囲に調整する方法などがある。
これらの調製方法の中でも、特に上記(2)による調製方法が、レジスト分子量の調整、および感度調整が容易である点でより好ましい。
(レジストパターンの形成方法)
以下に、本発明のホトレジスト組成物を用いてシステムLCDを製造する方法の好適な一例を示す。
まず、本発明のホトレジスト組成物を、スピンナー等で基板に塗布して塗膜を形成する。
基板としては、シリコン膜の設けられたガラス基板が好ましい。シリコン膜の形成においては、通常アモルファスシリカが用いられるが、システムLCDの分野においては、低温ポリシリコン等が好ましいとされる。また、300mm×400mm以上、特には550mm×650mm以上の大型の基板を用いることができる。
次いで、この塗膜が形成された基板を、例えば90〜140℃で加熱処理(プリベーク)して残存溶媒を除去し、レジスト被膜を形成する。プリベーク方法としては、ホットプレートと基板の間に隙間を持たせるプロキシミティベークを行うことが好ましい。
次いで、上記レジスト被膜に対し、集積回路用のマスクパターンと液晶ディスプレイ部分用のマスクパターンの双方が描かれたマスクを用いて選択的露光を行う。
ここで用いる光源としては、微細なパターンを形成するためにi線(365nm)を用いることが好ましい。また、この露光で採用する露光プロセスは、NAが0.3以下、好ましくは0.2以下、より好ましくは0.15以下の低NA条件の露光プロセスであることが好ましい。低NA条件での露光プロセスを採用することにより、一回の露光面積を広くとることができ、スループットの向上が図れる。
次いで、選択的露光後のレジスト被膜に対し、加熱処理(ポストエクスポージャーベーク:PEB)を施す。PEB方法としては、ホットプレートと基板の間に隙間を持たせるプロキシミティベーク、隙間を持たせないダイレクトベークが挙げられ、基板の反りを生じさせることをなく、PEBによる拡散効果を得るために、プロキシミティベークを行った後、ダイレクトベークを行う方法が好ましい。なお、加熱温度は90〜150℃、特には100〜140℃が好ましい。
上記PEB後のレジスト被膜に対し、現像液、例えば1〜10質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液のようなアルカリ水溶液を用いた現像処理を施すと、露光部分が溶解除去されて、基板上に集積回路用のレジストパターンと液晶ディスプレイ部分用のレジストパターンが同時に形成される。
次いで、レジストパターン表面に残った現像液を純水などのリンス液で洗い落とすことによりレジストパターンを形成できる。
上記選択的露光を行う工程において、上記マスクとして、2.0μm以下のレジストパターン形成用マスクパターンと、2.0μm超のレジストパターン形成用マスクパターンの双方が描かれたマスクを用いることが好ましい。
本発明の化学増幅型ポジ型ホトレジスト組成物は、リニアリティに優れているので、マスクパターンのラフなパターンと微細なパターンの両方を忠実に再現したレジストパターンが得られる。したがって、基板上に、パターン寸法2.0μm以下の集積回路用のレジストパターンと、2.0μm超の液晶ディスプレイ部分用のレジストパターンを同時に形成することができる。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[ポジ型ホトレジスト組成物の評価方法]
下記の実施例または比較例のポジ型ホトレジスト組成物について下記の諸物性(1)〜(5)の評価方法を以下に示す。
(1)感度評価:ポジ型ホトレジスト組成物を大型基板用レジスト塗布装置(装置名:TR36000東京応化工業(株)製)を用いてTi膜が形成されたガラス基板(550mm×650mm)上に塗布したのち、90℃、90秒間の加熱条件で、約1mmの間隔をあけたプロキシミティベークによりプリベークを行って、膜厚1.5μmのレジスト被膜を形成した。
次いで1.5μmL&Sのレジストパターンと3.0μmL&Sのレジストパターンを再現するためのマスクパターンが同時に描かれたテストチャートマスク(レチクル)を介して、i線露光装置(装置名:FX−702J、ニコン社製;NA=0.14)を用いて、1.5μmL&Sを忠実に再現することのできる露光量(Eop露光量)にて選択的露光を行った。
次いで、110℃、90秒間の条件で、0.5mmの間隔をあけたプロキシミティベークにより、PEBを施した。
次いで、23℃、2.38質量%TMAH水溶液を用いて90秒間の現像処理を行った後、純水で30秒間リンスし、スピン乾燥した。
感度評価の指標として、1.5μmL&Sのレジストパターンを忠実に再現できる露光量(Eop、単位:mJ)を用いた。
(2)DOF特性評価:上記Eop露光量において、焦点を適宜上下にずらし、1.5μmL&Sが±10%の寸法変化率の範囲内で得られた焦点深度(DOF)の幅をμm単位で求めた。
(3)耐熱性評価:上記Eop露光量において、1.5μmL&Sが描かれた基板を、200℃に設定されたホットプレート上に30分間静置した後、断面形状を観察した。その結果、1.5μmL&Sのボトム寸法変化率が±3%以内であったものを○、3〜5%または−5〜−3%の範囲内であったものを△、±5%を超えたものを×として表した。
(4)解像性評価: 上記Eop露光量における限界解像度を求めた。
(5)リニアリティ評価:上記Eop露光量で得られる3.0μmL&Sのレ
ジストパターンの断面形状をSEM(走査型電子顕微鏡)写真にて観察し、3.0μmL&Sのレジストパターンの再現性を評価した。3.0μmL&Sの寸法変化率が±10%以内であったものを○、±10%を超えたものを×として表した。
以下、「質量平均分子量」はいずれも、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算質量平均分子量を示す。
以下の実施例において、(A−1)成分として下記のものを用いた。
・(A−1)成分
全フェノール性水酸基の20〜25%が1−エトキシエチル基で保護されたノボラック樹脂。
なお、1−エトキシエチル基で保護する前のノボラック樹脂は、フェノール類としてm−クレゾール/p−クレゾール=4/6(モル比)の混合物を用い、縮合剤としてホルムアルデヒド/サリチルアルデヒド=3/1(モル比)の混合物を用いて常法により合成したポリスチレン換算質量平均分子量(Mw)5000のアルカリ可溶性ノボラック樹脂を再沈法と酸水溶液による洗浄処理により精製したものを用いた。
上記再沈法は、上記樹脂を30質量%メタノール水溶液に溶解し、これに純水を加えて樹脂を析出させることにより行った。
また上記酸水溶液による洗浄処理は、上記析出した樹脂を塩酸水溶液で1回、純水で2回洗浄することにより行った。
また、(A−2)成分として下記のものを用いた。
・(A−2)成分
全フェノール性水酸基の30〜40%が1−エトキシエチル基で保護されたポリヒドロキシスチレン樹脂。
なお、1−エトキシエチル基で保護する前のポリヒドロキシスチレン樹脂のMwは、20000のものを用いた。
(実施例1)
上記(A−1)成分(酸解離性溶解抑制基で保護される前のMw:5000):33質量部
上記(A−2)成分(酸解離性溶解抑制基で保護される前のMw:20000):17質量部
(B)成分[上記式(XI)の化合物]:3質量部
(C)成分[トリ−n−デシルアミン]:0.2質量部
上記各種成分をPGMEAに溶解し、さらに界面活性剤としてXR−104(商品名;大日本インキ社製)を500ppm配合し、35質量%濃度の溶液に調整した後、これを孔径0.2μmのメンブランフィルターを用いてろ過し、ホトレジスト組成物を調製した。
このホトレジスト組成物について前記(1)〜(5)の物性を評価した。その結果を下記表1に示す。
(実施例2)
実施例1において、上記(A−1)成分の配合量を33質量部から25質量部に代え、(A−2)成分の配合量を17質量部から25質量部に代えた以外は実施例1と同様にしてホトレジスト組成物を調製した。このホトレジスト組成物について前記(1)〜(5)の物性を評価した。その結果を下記表1に示す。
(実施例3)
実施例1において、上記(A−1)成分の配合量を33質量部から17質量部に代え、(A−2)成分の配合量を17質量部から33質量部に代えた以外は実施例1と同様にしてホトレジスト組成物を調製した。このホトレジスト組成物について前記(1)〜(5)の物性を評価した。その結果を下記表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、上記(A−1)成分の配合量を33質量部から50質量部に代え、(A−2)成分の配合量を17質量部から0質量部に代えた以外は実施例1と同様にしてホトレジスト組成物を調製した。このホトレジスト組成物について前記(1)〜(5)の物性を評価した。その結果を下記表1に示す。
(比較例2)
実施例1において、上記(A−1)成分の配合量を33質量部から0質量部に代え、(A−2)成分の配合量を17質量部から50質量部に代えた以外は実施例1と同様にしてホトレジスト組成物を調製した。このホトレジスト組成物について前記(1)〜(5)の物性を評価した。その結果を下記表1に示す。
Figure 0004707987
表1から明らかなように、本発明に係る実施例では、感度、DOF特性、耐熱性、解像性、リニアリティがいずれも良好であり、システムLCDの製造用として好適であることが示された。一方、上記ポリヒドロキシスチレン樹脂を用いなかった比較例1では感度、DOF特性、耐熱性、解像性、リニアリティの全てが、上記ノボラック樹脂を用いなかった比較例2では耐熱性、リニアリティが、それぞれ実施例よりも劣り、システムLCDの製造用として不十分であった。

Claims (5)

  1. 1つの基板上に集積回路と液晶ディスプレイ部分が形成された基板製造用の化学増幅型ポジ型ホトレジスト組成物であって、
    全フェノール性水酸基の20〜25%が酸解離性溶解抑制基で保護されたノボラック樹脂(A−1)、全フェノール性水酸基の少なくとも一部が酸解離性溶解抑制基で保護されたポリヒドロキシスチレン樹脂(A−2)、並びにi線(波長365nm)の照射により酸を発生する下記一般式(V)、(VI)、及び(X)で表される化合物からなる群から選ばれる1種以上の酸発生剤(B)を有機溶剤に溶解してなり、前記(A−1)成分と前記(A−2)成分との含有割合が、質量比で(A−1)/(A−2)=0.5〜2であることを特徴とする化学増幅型ポジ型ホトレジスト組成物。
    Figure 0004707987
    Figure 0004707987
    (式中、m’は0又は1;Xは1又は2;Rは、1又はそれ以上のC1−C12アルキル基が置換していてもよいフェニル基、ヘテロアリール基、又は、m’が0の場合はさらにC2−C6アルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、CN;R’はC2−C12アルキレン基;RはRと同義;RはC1−C18アルキル基;R’は、X=1のときRと同義、X=2のときC2−C12アルキレン基、フェニレン基;R、Rは独立に水素原子、ハロゲン、C1−C6アルキル基;AはS、O、NR;Rは水素原子、フェニル基を示す。)
    Figure 0004707987
    (式中、Arは置換又は未置換のフェニル基、ナフチル基;RはC1〜C9のアルキル基
    ;nは2又は3の整数を示す。)
  2. 塩基性化合物(C)をさらに含有する請求項に記載の化学増幅型ポジ型ホトレジスト組成物。
  3. 前記(C)成分は、下記一般式(I)で表される化合物(c1)を含有することを特徴とする請求項に記載の化学増幅型ポジ型ホトレジスト組成物。
    Figure 0004707987
    [式中、X、Y、Zのうちのひとつ以上が、下記(1)〜(4)
    (1)炭素数4以上のアルキル基、
    (2)炭素数3以上のシクロアルキル基、
    (3)フェニル基、
    (4)アラルアルキル基、
    から選ばれる基であり、
    当該X、Y、Zのうち、前記(1)〜(4)ではないものは、
    (1’)炭素数3以下のアルキル基、
    (2’)水素原子、の中から選ばれる基または原子である。]
  4. 前記(C)成分の含有量は、前記(A−1)成分及び(A−2)成分の合計100質量部に対し0.01〜5.0質量部である請求項2または3に記載の化学増幅型ポジ型ホトレジスト組成物。
  5. 前記有機溶剤は、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート及び2−ヘプタノンから選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の化学増幅型ポジ型ホトレジスト組成物。
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