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JP4709730B2 - チュアブルタブレット - Google Patents
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Description

本発明は、チュアブルタブレットに関する。詳しくは、コラーゲンペプチドを高配合し、口腔内で舐めたり咀嚼したりして食するタイプのチュアブルタブレットに関する。
近年、機能性のある食品の一つとして、コラーゲンから得られるゼラチンやコラーゲンまたはゼラチンを加水分解して得られるコラーゲンペプチドなどが関心を集めている。前記ゼラチンやコラーゲンペプチドは、蛋白供給源であるとともに、皮膚や毛髪の老化、骨や関節の疾病などを抑制あるいは防止する効能も期待されており、食品の栄養強化に有用であるため、これらを効率良く摂取することのできる食品の開発が望まれている。このような社会的要請に鑑み、最近では、従来嗜好品として飲食されていた飲料、ゼリー食品、バーなどについても、機能性食品としての可能性が探られ、ゼラチンやコラーゲンペプチドを添加した様々な商品が開発され、流通している。
しかし、従来のチュアブルタブレットについては、ゼラチンがバインダーとして使用されていることはあっても、該ゼラチンを高配合しようという試みは、ほとんどなされてこなかった。また、食品に栄養機能性を持たせるために、コラーゲンペプチドを高配合しようという試みはあるが、コラーゲンペプチドの配合量を増加させた場合、具体的には、原料粉末混合物全体量に対してコラーゲンペプチドを25重量%以上配合させた場合、歯付き(歯へのくっつき)が多くて、噛み砕きにくく、口当たりがねっとりとしたものとなってしまい、さっぱりとしたタブレットを作ることは困難であった。
ところで、食感を改良するためには、一般的に、糖類(砂糖、ブドウ糖、乳糖、ソルビトール、キシリトール、パラチニットなど)などの種類、造粒時に使用するゼラチンやアラビアガムなどのバインダーの種類、造粒の形状、などを工夫することが行われる。しかし、コラーゲンペプチドを高配合した場合には、前記した糖類などの量は必然的に少量となってしまうため、糖類などの種類を工夫するだけでは食感を十分に改良することは困難であり、また、コラーゲンペプチドの物性による食感への影響は非常に大きいため、造粒時の工夫によっても食感を十分に改良することは困難である。
そのため、従来の技術で食感の良好なチュアブルタブレットを得ようとした場合、コラーゲンペプチドを高配合することができなかった。そして、このようなチュアブルタブレットでは、目的量のコラーゲンペプチドを摂取しようとした場合、同時に糖類などの他の材料をも多く摂取することになってしまうため、栄養強化を目的とする食品としては、非常に効率が悪いものであった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、コラーゲンペプチドが高配合されているにもかかわらず、歯付きがなく、食感の良いチュアブルタブレットを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を行なった。その結果、コラーゲンまたは該コラーゲンから得られるゼラチンを加水分解して得られるコラーゲンペプチドのうち、特にその平均分子量が一定以下のコラーゲンペプチドを用いれば、コラーゲンペプチドを高配合しつつ、従来問題とされていた食感への悪影響を抑止できることを見出した。加えて、コラーゲンペプチドのN末端アミノ酸においてグリシンの占める割合が65モル%を超えるものとすること、コラーゲンペプチドを構成するアミノ酸単位としてグルタミン酸単位とアスパラギン酸単位の含量、特にアスパラギン酸単位の含量を少なくすること、原料粉末混合物に含まれている糖類の割合が全体量に対して15〜75重量%であること、さらにまた、前記糖類がセルロース系多糖類であること、という各構成は、更なる歯付き抑制、食感改良の実現に有効であることも見出した。本発明は、これらの着想に基づき、完成されたものである。
以下、本明細書では、アミノ酸単位およびその具体例であるグルタミン酸単位などについて、言葉を簡略化するために、「単位」を外して称することとする。
すなわち、本発明にかかるチュアブルタブレットは、コラーゲンペプチドを全体量に対して25重量%以上含む原料粉末混合物を打錠してなるチュアブルタブレットであって、前記コラーゲンペプチドは、その平均分子量が4000以下であり、そのN末端アミノ酸においてグリシンの占める割合が65モル%を超えるものであること、を特徴とする。
記コラーゲンペプチドを構成する全アミノ酸に対し、グルタミン酸の割合が4.0モル%以下、アスパラギン酸の割合が4.0モル%以下であること、が好ましい。
前記原料粉末混合物に含まれている糖類の割合が全体量に対して15〜75重量%であること、が好ましい。
前記糖類がセルロース系多糖類であること、が好ましい。
本発明によれば、平均分子量4000以下のコラーゲンペプチドを全体量に対して25重量%以上用いることで、コラーゲンペプチドを高配合したものであるにもかかわらず、歯付きがなく、食感も良好なチュアブルタブレットを得ることができ、栄養価の高いコラーゲンペプチドのより効率的な摂取が可能となる。
以下、本発明にかかるチュアブルタブレットについて詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更実施し得る。
本発明にかかるチュアブルタブレットには平均分子量が4000以下であるコラーゲンペプチドが配合されている。
好ましくは、N末端アミノ酸においてグリシンの占める割合が65モル%を超えるコラーゲンペプチドが配合される。さらに好ましくは、65モル%を超え、99モル%未満である。
コラーゲンペプチドの原料であるコラーゲンまたはゼラチンのアミノ酸配列はGly−X−Yの繰り返し構造を有するが、グリシンは疎水性かつ脂肪族の性質を有し、ハイドロキシアパタイト中のカルシウム成分と静電的な相互作用がほとんど生じない。そのため、N末端アミノ酸においてグリシンの占める割合が65モル%を超えると、コラーゲンペプチドのハイドロキシアパタイトへの吸着をさらに抑制でき、より一層の歯付き防止または抑制、食感改良が可能となる。
ここで、「N末端アミノ酸においてグリシンの占める割合」とは、各コラーゲンペプチドのN末端から数えて一残基目のアミノ酸を分析し、検出されたN末端アミノ酸全体に占めるグリシンの割合をモル百分率で示すものである。コラーゲンペプチド両末端のうち、特に「N末端アミノ酸において」グリシンの占める割合としたのは、C末端アミノ酸では必ずカルボキシル基が存在し、該カルボキシル基がハイドロキシアパタイト中のカルシウム成分と静電的に相互作用するため、C末端アミノ酸の種類がいずれであっても、ハイドロキシアパタイトとの吸着を抑制することがほとんどできないからである。
しかし、N末端アミノ酸においてグリシンの占める割合が少ない場合、例えば、33モル%未満であっても、グリシンと同様に疎水性を示す、アラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、フェニルアラニン、メチオニン、プロリン、ヒドロキシプロリンの占める割合との合計で65モル%を超えるようにすれば、歯付き防止または抑制、食感改良が可能である。
また、前記コラーゲンペプチドを構成する全アミノ酸に対し、グルタミン酸の割合が4.0モル%以下、アスパラギン酸の割合が4.0モル%以下であることが好ましい。さらに好ましくは、グルタミン酸の割合が2.5モル%以下、アスパラギン酸の割合が2.0モル%以下である。アミノ酸のうち、ハイドロキシアパタイトとの相互作用が強い、これらグルタミン酸、アスパラギン酸の含量を少なくすることにより、より一層、歯付きの防止または抑制、食感の改良が実現できる。
前記コラーゲンペプチドの原料となるコラーゲンまたはゼラチンとしては、特に限定されず、例えば、牛や豚などの哺乳動物由来のコラーゲンまたはゼラチン、サメ、鯛などの魚類由来のコラーゲンまたはゼラチンなどが挙げられる。コラーゲンは、前記哺乳動物の骨、皮部分や魚類の骨、皮、鱗部分などから得ることができ、骨などの各種材料に脱脂・脱灰処理、抽出処理など、従来公知の処理を施せばよい。ゼラチンは、前記コラーゲンから従来公知の方法で得ることができ、具体的には、例えば、コラーゲンから熱水抽出することにより得ることができる。
前記コラーゲンまたはゼラチンを加水分解することにより、コラーゲンペプチドを得ることができる。前記加水分解の方法とその処理条件は従来公知のものを採用すればよく、特に限定されない。具体的には、例えば、酵素を用いる方法、酸やアルカリで化学的に処理する方法などにより加水分解を行なうことができる。
前記酵素としては、コラーゲンまたはゼラチンのペプチド結合を切断することが可能な酵素であれば、特に限定されないが、通常、タンパク質分解酵素あるいはプロテアーゼと呼ばれる酵素が用いられる。具体的には、例えば、コラゲナーゼ、チオールプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、酸性プロテアーゼ、アルカリ性プロテアーゼ、メタルプロテアーゼなどが挙げられ、これらを単独で、あるいは複数組み合わせて用いることができる。前記チオールプロテアーゼとしては、植物由来のキモパパイン、パパイン、プロメライン、フィシン、動物由来のカテプシン、カルシウム依存性プロテアーゼなどが知られている。また、前記セリンプロテアーゼとしては、トリプシン、カテプシンDなどが、前記酸性プロテアーゼとしては、ペプシン、キモシンなどが知られている。中でも、N末端アミノ酸においてグリシンの占める割合が65モル%を超えるコラーゲンペプチドや、N末端アミノ酸においてアラニン、グリシン、ロイシン、イソロイシン、バリン、メチオニン、プロリン、ヒドロキシプロリンの占める割合が合計65モル%を超えるコラーゲンペプチドを得るためには、コラゲナーゼ、チオールプロテアーゼ、メタルプロテアーゼ、酸性プロテアーゼ、アルカリ性プロテアーゼを用いることが、特に好ましい。
前記酸としては、特に限定されないが、例えば、塩酸、硫酸、硝酸などが挙げられる。
前記アルカリとしては、特に限定されないが、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウムなどが挙げられる。
加水分解はコラーゲンペプチドの平均分子量が4000以下となるように行なう。4000を超えると、歯付きの問題が十分に防止できなくなる。ただし、500未満では、加水分解が過剰に行なわれており、アミノ酸(分子量100程度)まで加水分解された成分が多く含まれることになり、食味が劣化してしまうおそれがある。従って、好ましくは500以上である。さらに好ましくは1500〜3000である。なお、本発明における「平均分子量」とは、実施例において後述する「パギイ法」によって測定される値である。
前記平均分子量4000以下のコラーゲンペプチドを得るためには、加水分解の処理条件を調整すればよい。具体的には、特に限定するわけではないが、例えば、酵素を用いる場合、コラーゲンまたはゼラチン100重量部に対して0.02〜5重量部用い、30〜70℃で0.5〜24時間加水分解処理すれば、平均分子量4000以下のコラーゲンペプチドを得ることができる。また、酸やアルカリを用いる場合、コラーゲンまたはゼラチン100重量部に対して0.5〜5重量部用い、40〜80℃で5〜10時間加水分解処理すれば、平均分子量4000以下のコラーゲンペプチドを得ることができる。
酵素により加水分解した場合には、該酵素を失活させる必要がある。加熱などによって酵素を失活することができるが、この場合、酵素を失活するのに最低限必要な温度、具体的には70〜90℃で加熱処理すれば十分である。過剰に高温処理すると風味が悪くなってしまうおそれがある。
酸やアルカリにより加水分解した場合には、該酸やアルカリを中和剤で中和したり、イオン交換樹脂などで脱塩したり、といった処理が必要である。
前記加水分解処理を終えた段階では、コラーゲンペプチドは加水分解処理液中に溶解あるいは分散した状態である。この溶液に、通常採用される各種の精製処理を施すことができる。
前記精製処理としては、特に限定されないが、例えば、活性炭を添加することで、非常に簡易に色調、風味の改良および不純物除去を行なうことができる。また、濾過や遠心分離などの従来公知の固液分離処理を施すことによっても、不純物の除去が可能である。
また、コラーゲンペプチドを構成する全アミノ酸に対するグルタミン酸の割合を4.0モル%以下、アスパラギン酸の割合を4.0モル%以下とするためには、精製処理として、コラーゲンペプチドが溶解あるいは分散している前記加水分解処理液を、合成ハイドロキシアパタイトに接触させて混合して混合物を得、前記混合物のうち吸着画分を除去し、非吸着画分からなるコラーゲンペプチド分画を得るようにすることが好ましい。
前記加水分解処理液を合成ハイドロキシアパタイトに接触・混合する場合においては、特に限定するわけではないが、コラーゲンペプチドの濃度が0.1〜1重量%、好ましくは0.3〜0.6重量%の加水分解処理液を用い、合成ハイドロキシアパタイトに対して前記加水分解処理液を5〜50倍量(重量基準)の割合で接触・混合することが好ましい。
前記接触・混合後に吸着画分を除去し、非吸着画分からなるコラーゲンペプチド分画を得る方法としては、特に限定するわけではないが、例えば、前記混合物を濾過することにより、固形分としてハイドロキシアパタイトとともに吸着画分を除去し、濾液として得られる非吸着画分からなるコラーゲンペプチド分画を回収することができる。
コラーゲンペプチドをチュアブルタブレットに配合するために、粉末状としておくことが好ましく、粉末化するための方法として、特に限定するわけではないが、例えば、噴霧乾燥などが採用できる。ドラムドライヤーなどの噴霧乾燥以外の乾燥方法を採用してもよい。
本発明では、前記コラーゲンペプチドが、原料粉末混合物の全体量に対して25重量%以上含まれる。そのため、コラーゲンペプチドの効率的な摂取が可能である。
本発明にかかるチュアブルタブレットには、前記コラーゲンペプチドの他に、通常のチュアブルタブレットに使用される材料として、糖類、食物繊維、寒天、甘味料、酸味料などの公知の材料が使用でき、その種類は特に限定されず、目的に応じて任意に決定すればよい。
前記材料のうち、特に糖類の種類や含有量を工夫することで、以下に示すように、本発明にかかるチュアブルタブレットの更なる食感改良が可能となり、好ましい。
前記糖類は、単糖類、少糖類、多糖類に分類でき、それらを単独で、または、複数組み合わせて用いることができる。
前記単糖類・少糖類としては、例えば、砂糖、果糖、ブドウ糖、乳糖、麦芽糖、水あめ、トレハロース、キシロース、パラチノース、マンニトール、還元麦芽糖、還元水あめ、ソルビトール、キシリトール、パラチニット、エリスリトール、デキストリン(環状デキストリン、分枝環状デキストリンなど)、オリゴ糖(イソマルトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、乳化オリゴ糖、キシロオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖など)などが好ましいものとして挙げられる。これらの単糖類・少糖類は口どけがよく、チュアブルタブレットに添加することで、歯付きがより防止される。
また、前記多糖類としては、例えば、セルロース系多糖類などが好ましいものとして挙げられる。さらに、前記セルロース系多糖類としては、例えば、セルロース、カルボキシメチルセルロース、結晶セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースなどが挙げられる。歯付きはコラーゲンペプチドの吸湿性の高さに起因するため、吸湿性の低い前記セルロース系多糖類などを用いることで、歯付きがより防止される。
前記糖類は、原料粉末混合物の全体量に対して15〜75重量%の割合で含有されていることが好ましい。15重量%以上であれば、各糖類を用いることによる十分な食感改良効果が得られ、本発明にかかるコラーゲンペプチドを用いることによる食感改良効果と相俟って、栄養、食感ともに非常に優れたチュアブルタブレットを得ることができる。ただし、75重量%を超えると、コラーゲンペプチドを25重量%以上含有させることができなくなるため、75重量%以下となる。
本発明にかかるチュアブルタブレットは、前記コラーゲンペプチドと他の任意成分とからなる原料粉末混合物を打錠して製造される。前記打錠は、原料粉末の形状のまま行なってもよいし、原料の一部または全部を一旦顆粒状とした後に行なってもよい。打錠に用いる打錠機としては、特に限定されず、例えば、ロータリー打錠機、単発打錠機などを用いることができる。
打錠して得られるチュアブルタブレットの直径は、例えば、5〜20mmとすることができる。
以下に、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明の範囲は、これらの実施例に限定されるものではない。
コラーゲンペプチドの平均分子量の測定方法およびコラーゲンペプチドのアミノ酸分析方法を以下に示す。
<平均分子量の測定方法>
コラーゲンペプチドの平均分子量はパギイ法により測定した。ここで「パギイ法」とは、高速液体クロマトグラフィーを用いたゲル濾過法によって、試料溶液のクロマトグラムを求め、分子量分布を推定する方法である。具体的には、以下の方法により測定した。
試料0.2gを100ml容メスフラスコに取り、0.1Mリン酸二水素カリウムと0.1Mリン酸水素二ナトリウムの等量混合液からなる溶離液を加えて1時間膨張させた後、40℃で60分間加熱して溶かし、室温に冷却後、溶離液を正確に10倍に希釈して、得られた溶液を検液とした。
前記検液のクロマトグラムを以下のゲル濾過法により求めた。
カラム:Shodex Asahipak GS 620 7Gを2本直列に装着したものを用いた。
流速:1.0ml/分
カラム温度:50℃
測定波長:230nm
上記条件で保持時間を横軸にとり、対応した230nmの吸光度を縦軸にして、試料の分子量分布曲線を作成し、平均分子量を算出した。
<コラーゲンペプチドのN末端アミノ酸の分析方法>
コラーゲンペプチドのN末端アミノ酸においてグリシンの占める割合は、エドマン法を自動化したアミノ酸分析装置であるプロテインシークエンサー(アプライドバイオシステム社製)を用いて分析した。
<コラーゲンペプチドを構成する全アミノ酸の分析方法>
下記手順に従い分析を行なった。
(アミノ酸分析用試験溶液の調製)
対象となるコラーゲンペプチドを含む溶液を、塩酸を用いてコラーゲンペプチドの濃度が0.1重量%となるよう希釈し、15mlのスクリューキャップ付試験管に入れ、窒素ガスで置換した後、温度105℃のオーブンで24時間加熱し、分解した。1/1000Nの塩酸を用いて分解サンプルを100倍に希釈し、これをアミノ酸分析用試験溶液とした。
(アミノ酸分析)
前記アミノ酸分析用試験溶液に含まれるアミノ酸をo−フタルアルデヒドと反応させた後、TSKgel Aminopackで分画し、蛍光検出器で各種アミノ酸を定量した。
〔コラーゲンペプチドの製造例1〕
酸処理豚皮ゼラチン(新田ゼラチン社製)1kgを75℃の温水2.0kgに溶解した。前記ゼラチン溶液にタンパク質分解酵素としてブロメラインF(天野エンザイム社製)を0.6g添加し、前記酵素の加水分解最適条件下となるように温度50℃、pH7.5に調製した。平均分子量が10000となるまで、2時間掛けて酵素処理を行ない、コラーゲンペプチドを得た後、90℃に加熱することにより酵素を失活させた。
酵素を失活後、色調や風味の改良と不純物除去を目的として、微粉活性炭20gを添加し、精密濾過を行なった後、噴霧乾燥により粉末状のコラーゲンペプチドCpt1を得た。
得られたコラーゲンペプチドCpt1について、前記コラーゲンペプチドのN末端アミノ酸の分析方法により、N末端アミノ酸においてグリシンの占める割合を分析したところ、表1に示す割合であることが確認された。また、前記コラーゲンペプチドを構成する全アミノ酸の分析方法により、コラーゲンペプチドを構成する全アミノ酸に対するグルタミン酸およびアスパラギン酸の占める割合を分析したところ、表1に示す割合であることが確認された。なお、表1中の数値の単位は「モル%」である。
〔コラーゲンペプチドの製造例2〜6〕
酵素の添加量を変える以外は、コラーゲンペプチドの製造例1と同様の方法により、平均分子量の異なるコラーゲンペプチドCpt2〜Cpt6を作製した。具体的には、1.8gの酵素添加により平均分子量5000のCpt2、2.4gの酵素添加により平均分子量4000のCpt3、4.0gの酵素添加により平均分子量3000のCpt4、5.5gの酵素添加により平均分子量2000のCpt5、6.0gの酵素添加により平均分子量1000のCpt6をそれぞれ製造した。
得られた各コラーゲンペプチドCpt2〜Cpt6について、前記コラーゲンペプチドの製造例1と同様、N末端アミノ酸においてグリシンの占める割合と、コラーゲンペプチドを構成する全アミノ酸に対するグルタミン酸およびアスパラギン酸の占める割合を分析したところ、表1に示す割合であることが確認された。
〔コラーゲンペプチドの製造例7〜12〕
酵素失活後の微粉活性炭添加、精密濾過に代えて、下記操作を行なった点以外はコラーゲンペプチドの製造例1〜6と同様にして、平均分子量10000のCpt7、5000のCpt8、4000のCpt9、3000のCpt10、2000のCpt11、1000のCpt12をそれぞれ製造した。
すなわち、酵素失活後の平均分子量の異なる各コラーゲンペプチドを含む溶液50重量部を、合成ハイドロキシアパタイト1重量部と混合し、20分後に前記混合物を濾過して、ハイドロキシアパタイトに吸着しなかった非吸着画分を濾液として回収した。
得られた各コラーゲンペプチドCpt7〜Cpt12について、前記コラーゲンペプチドの製造例1と同様、N末端アミノ酸においてグリシンの占める割合と、コラーゲンペプチドを構成する全アミノ酸に対するグルタミン酸およびアスパラギン酸の占める割合を分析したところ、表1に示す割合であることが確認された。
〔コラーゲンペプチドの製造例13〕
酵素をブロメラインF(天野エンザイム社製)0.6gに代えてパパイン(天野エンザイム社製)を5.5g用いた点、前記酵素による処理を、前記酵素の加水分解最適条件下となるように温度60℃、pH7.5に調製した点以外は、コラーゲンペプチドの製造例1と同様にして、コラーゲンペプチドCpt13を製造した。コラーゲンペプチドCpt13の平均分子量は2000であった。
得られたコラーゲンペプチドCpt13について、前記コラーゲンペプチドの製造例1と同様、N末端アミノ酸においてグリシンの占める割合と、コラーゲンペプチドを構成する全アミノ酸に対するグルタミン酸およびアスパラギン酸の占める割合を分析したところ、表1に示す割合であることが確認された。
〔コラーゲンペプチドの製造例14〕
酵素をブロメラインF(天野エンザイム社製)0.6gに代えてプロテアーゼA(天野エンザイム社製)を6.0g用いた点、前記酵素による処理を、前記酵素の加水分解最適条件下となるように温度50℃、pH7.0に調製した点以外は、コラーゲンペプチドの製造例1と同様にして、コラーゲンペプチドCpt14を製造した。コラーゲンペプチドCpt14の平均分子量は2000であった。
得られたコラーゲンペプチドCpt14について、前記コラーゲンペプチドの製造例1と同様、N末端アミノ酸においてグリシンの占める割合と、コラーゲンペプチドを構成する全アミノ酸に対するグルタミン酸およびアスパラギン酸の占める割合を分析したところ、表1に示す割合であることが確認された。
Figure 0004709730
〔チュアブルタブレットの製造〕
上記操作で得られた各コラーゲンペプチドCpt1〜Cpt14を用いて、以下の操作により各チュアブルタブレットを作成した。
表2に示す配合割合で各原料を粉体混合し、フローコーター(フロイント産業社製)を用いて顆粒化し、ロータリー式打錠機(畑鉄工社製)を用いて直径15mm、1g/粒に打錠することにより、配合1〜9に対応する各チュアブルタブレットを得た。
Figure 0004709730
以上のようにして得られた、配合1〜9に対応する各チュアブルタブレットについて、歯付き、食感を以下の基準により評価した。結果を表3に示す。
◎・・・全く歯付きがなく、食感もよい。
○・・・歯付きがなく、食感もよい。
△・・・若干歯付きがあり、食感も少し劣る。
×・・・歯つきがあり、非常に食感が悪い。
Figure 0004709730
〔評価〕
(1)表3を見ると、いずれのコラーゲンペプチドを用いた場合であっても、コラーゲンペプチドが高配合されるほど、また、該コラーゲンペプチドの平均分子量が大きくなるほど歯付きや食感が酷くなる傾向にあることが分かる。
(2)表2の配合1,2に対応するチュアブルタブレットは、コラーゲンペプチド配合による歯付きや食感への影響が小さく、特に平均分子量4000以下のチュアブルタブレットはいずれも評価が◎となっている。ただし、コラーゲンペプチドの配合割合が全体量の25重量%未満であるが故に、コラーゲンペプチドの効率的な摂取が実現できない。
(3)次に、コラーゲンペプチドが全体量の25重量%以上含有され、コラーゲンペプチドの効率的な摂取が可能であるチュアブルタブレット、すなわち、配合3〜9の各チュアブルタブレットについてみると、平均分子量が4000を超える場合には、全て歯付きがあり、非常に食感が悪いものとなってしまっている。それに対して、平均分子量4000以下の本発明にかかる各チュアブルタブレットは、歯付きや食感が解消され、優れた食品となっていることが分かる。
(4)平均分子量4000以下で原料としてコラーゲンペプチドを全体量に対して25重量%以上を用いている、本発明にかかる配合3〜9の各チュアブルタブレットのうち、特に、配合3〜8のチュアブルタブレットについてみると、コラーゲンペプチドが全体量の25重量%以上含有され、かつ、糖類(表2において、ラクチトール、還元麦芽糖水あめ、結晶セルロース)が15重量%以上含まれており、栄養機能面に不足するところなく、歯付きがなく食感も極めて良好な、非常に好ましい食品となっていることが分かる。
(5)さらに、表3を見ると、コラーゲンペプチドを構成する全アミノ酸に対するグルタミン酸、アスパラギン酸の割合が食感に与える影響が顕著に現れている。具体的には、合成ハイドロキシアパタイトによって吸着画分を除去し、コラーゲンペプチドを構成する全アミノ酸に対するグルタミン酸の割合が4.0モル%以下、アスパラギン酸の割合が4.0モル%以下である、コラーゲンペプチドCpt7〜12を用いた各チュアブルタブレット(表1参照)が、前記割合を満たさないコラーゲンペプチドCpt1〜6(表1参照)を用いた各チュアブルタブレットよりも歯付きや食感の評価が格段に優れたものとなっていることが分かる。
(6)コラーゲンペプチドCpt13,14は他のコラーゲンペプチドCpt1〜12と異なり、N末端アミノ酸においてグリシンの占める割合が65モル%以下である(表1参照)。そのため、平均分子量が4000以下で原料としてコラーゲンペプチドを全体量に対して25重量%以上用いている、本発明にかかる配合3〜9の食感の評価はいずれも○であるものの、同じ平均分子量、配合割合について他のチュアブルタブレットと比較すると、N末端アミノ酸においてグリシンの占める割合が65モル%を超えるコラーゲンペプチドCpt1〜12(表1参照)を用いた他のチュアブルタブレットの方が、総じて歯付きが抑制され食感が良好であることが分かる。
本発明にかかるチュアブルタブレットは、例えば、コラーゲンペプチドが少ないか、または、歯付きが生じやすい従来のチュアブルタブレットに代わる、栄養機能性のあるチュアブルタブレットとして好適に使用することができる。

Claims (4)

  1. コラーゲンペプチドを全体量に対して25重量%以上含む原料粉末混合物を打錠してなるチュアブルタブレットであって、前記コラーゲンペプチドは、その平均分子量が4000以下であり、そのN末端アミノ酸においてグリシンの占める割合が65モル%を超えるものであことを特徴とする、チュアブルタブレット。
  2. 前記コラーゲンペプチドを構成する全アミノ酸に対し、グルタミン酸の割合が4.0モル%以下、アスパラギン酸の割合が4.0モル%以下である、請求項1に記載のチュアブルタブレット。
  3. 前記原料粉末混合物に含まれている糖類の割合が全体量に対して15〜75重量%である、請求項1または2に記載のチュアブルタブレット。
  4. 前記糖類がセルロース系多糖類である、請求項に記載のチュアブルタブレット。
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