JP4714355B2 - 冷感を抑制したアルゲパック - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、化粧料に関し、更に詳細には、パック用の組成物及びパック化粧料に好適な化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
パック化粧料は、皮膚上に有効成分を含有する化粧料組成物を被膜などで閉塞し、有効成分の吸収を高める化粧料の形態であり、閉塞する手段として、高分子被膜形成剤を利用したもの、高融点ワックスのエマルションを利用したもの、海泥やタルクなどの鉱物と水の作る高粘度組成物を利用したもの、高分子を含有する泡を利用したもの或いはアルギン酸の水不溶性及び/又は難溶性塩の被膜を利用したものなどが、その製剤として例示できる。これらの除去に当たっては、高分子により皮膜を形成するものでは、形成した皮膜をゆっくりと剥離し、それ以外のものについては洗い流すのが常法であった。しかしながら、従来の高分子皮膜に於いては、その強度はさほど強くなく、加えて皮膚との親和性が強いため、皮膚に残ってしまう部分が多く、最終的には洗顔などを行わざるを得ないのが現状であり、その他のものも洗顔が必須となっている。この様な洗顔に於いても皮膚上に残存したパック料は、皮膚と親和性が高いため、水性洗顔でも落としにくく、使用後除去が容易なパック化粧料が求められていた。更に加えて、パックの塗布時においては、製剤の温度と肌の温度に温度差があることが多く、塗布時に著しい冷感を感じ、これがエステティックなどにおいては、心地よさを誘導する際、妨げになっており、この改善も求められていた。
【0003】
他方、エステティックに好適な、使用後除去容易なパックとして、アルギン酸の水不溶性塩を用時に析出させて被膜と為す、アルゲパックが知られているが、このアルゲパックにおいても冷感の問題は解決されておらず、この改良が望まれている。
【0004】
一方、1)アルギン酸及び/又は水可溶性のその塩1〜20重量%と2)グリセリン及び/又は25℃1気圧で液体のポリエチレングリコール20〜80重量部を含有することを特徴とする、パック用の組成物に水性組成物を用時に混合してなるパック化粧料は全く知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、この様な状況下為されたものであり、使用性と使用感に優れ、エステティックのパック化粧料を提供することを課題とする。
【0006】
【課題の解決手段】
本発明者らは、この様な状況に鑑みて、使用性と使用感に優れた、エステティックのパック化粧料を求め、鋭意研究努力を重ねた結果、1)アルギン酸及び/又は水可溶性のその塩1〜20重量%と、2)カルシウムの水可溶性塩と、3)グリセリン及び/又は25℃1気圧で液体のポリエチレングリコール20〜80重量%とを含有するパック用の組成物に、使用時に水性組成物を添加してなるパック化粧料にその様な特性を見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は、以下に示す技術に関するものである。
(1)1)アルギン酸及び/又は水可溶性のその塩1〜20重量%と、2)カルシウムの水可溶性塩と、3)グリセリン及び/又は25℃1気圧で液体のポリエチレングリコール20〜80重量%とを含有するパック用の組成物に、使用時に水性組成物を添加してなるパック化粧料。
(2)前記グリセリンと前記25℃1気圧で液体のポリエチレングリコールとを10:1〜1:10の重量比で含有することを特徴とする、(1)に記載のパック化粧料。
(3)前記カルシウムの水可溶性塩を前記パック用の組成物に対して2〜60重量%含有することを特徴とする、(1)又は(2)に記載のパック化粧料。
(4)エステティック用であることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれか一項に記載のパック化粧料。
(5)水性組成物が水である、(1)〜(4)のいずれか一項に記載のパック化粧料。
【0007】
【発明の実施の形態】
(1)本発明のパック用の組成物本発明のパック用の組成物は、アルギン酸及び/又は水可溶性のその塩1〜20重量%と2)グリセリン及び/又は25℃1気圧で液体のポリエチレングリコール20〜80重量部を含有することを特徴とする。ここで、アルギン酸の水可溶性塩としてはアルギン酸のアルカリ金属塩が好ましく例示でき、中でもアルギン酸ナトリウムが特に好ましく例示できる。アルギン酸やその水可溶性塩は唯一種を含有することもできるし、二種以上を組み合わせて含有させることもできる。本発明のパック用の組成物におけるアルギン酸やその水可溶性塩の好ましい含有量は、組成物全量に対して、総量で、1〜20重量%であり、更に好ましくは、2〜15重量%である。これは、この範囲において、パックに良好な被膜を形成するからである。
【0008】
本発明のパック用の組成物は、もう一つの必須成分として、グリセリン及び/又は25℃1気圧で液体のポリエチレングリコール20〜80重量%、更に好ましくは、30〜50重量%を含有することを特徴とする。かかる成分は、前記の含有量の範囲において、本発明のパック用の組成物を水と混合してパック料とする際に、水との混和熱を発生させて、パック化粧料に温感を付与させる作用を有する。又、かかる成分はパックを施す皮膚に潤いを与える作用も合わせて有する。前記成分において、25℃1気圧で液体のポリエチレングリコールとしては、平均分子量100〜1500のポリエチレングリコールが好ましく例示でき、200〜1000のポリエチレングリコールが更に好ましく例示できる。勿論これらは唯一種を用いることもできるし、二種以上を組み合わせて用いることもできる。又、本発明のパック用の組成物においては、かかるポリエチレングリコールのみを含有させることもできるし、これにグリセリンを組み合わせて含有させることもできる。好ましいものは、グリセリンと25℃1気圧で液体のポリエチレングリコールとを組み合わせて含有させる形態である。この様な場合において、グリセリンと25℃1気圧で液体のポリエチレングリコールとの好ましい重量混合比は、10:1〜1:10であり、更に好ましくは、5:1〜1:5である。この様な混合比において、パック料を形成させた場合、心地よい感触が得られ、エステティックではディープリラクゼーションを提供することができる。
【0009】
本発明のパック料においては最終形態において、アルギン酸の水不溶性塩を形成させることが必要であり、この為には組成物乃至は水性組成物中にアルギン酸の水不溶性塩を形成させる対イオン生成物質を含有させることが必須であり、組成物に含有させる形態が特に好ましい。これは、均一な被膜をこの方が形成させやすいためである。この様な対イオン生成物質としては、カルシウムなどのアルカリ土類金属の鉱酸塩等の水可溶性塩が好ましく例示でき、カルシウムの水可溶性塩が特に好ましく例示できる。これらの対イオン生成物質の好ましい含有量は、組成物全量に対し、総量で2〜60重量%であり、更に好ましくは10〜30重量%である。
【0010】
上記の成分以外に、本発明のパック用の組成物は、通常化粧料で使用される任意の成分を含有することができる。この様な任意成分としては、例えば、スクワランや流動パラフィン、固形パラフィンなどの炭化水素類、ジメチコンやフェメチコンなどのシリコーン類、ホホバ油やゲイロウなどのエステル類、ステアリン酸やオレイン酸などの脂肪酸類、ベヘニルアルコールやセタノール、オレイルアルコールなどの高級アルコール類、牛脂やオリーブオイル等のトリグリセライド類、ステアリン酸モノグリセリド、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンステアレート等の非イオン界面活性剤、ソジウムラウリルステアレートなどのアニオン界面活性剤、4級アルキルアンモニウム塩等のカチオン界面活性剤類、1,3−ブタンジオール、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオールなどのグリセリンやポリエチレングリコール以外の多価アルコール類、結晶セルロースや架橋型メチルポリシロキサン等の粉体類、キサンタンガムやヒドロキシプロピルセルロースなどの増粘剤、ビタミンやグリチルリチンなどの有効成分などが好ましく例示できる。但し、本発明のパック用組成物には、水はキャリーオーバーなどを除いて極力含まないようにすることが好ましい。これは、本発明のパック料の温感が前記パック用組成物に水性組成物を添加して発生する混和熱に由来するものであり、パック用組成物に水が多く含まれるとこの混和熱の発生を妨げるからである。
【0011】
(2)本発明のパック化粧料
本発明のパック化粧料は、上記パック用の組成物に用時、水性組成物を添加してなることを特徴とする。かかる水性組成物は、水を含有する形態であれば、本発明の効果を損なわない範囲において、化粧料で通常使用される任意成分を含有することができる。かかる任意成分は上記の組成物に於ける任意成分に準じる。又、上記組成物において、アルギン酸の水不溶性塩を形成させる対イオン生成物質を含有しない場合には、かかる成分は前記水性組成物に含有される必要がある。もっとも好ましい形態は、アルギン酸の水不溶性塩を形成させる対イオン生成物質を上記組成物に含有させ、水性組成物として水のみを用いる形態である。これは、この様な形態にすることにより、組成物のみを持ち運ぶことによりどこでもパックが行えるからである。かくして得られたパック化粧料は、水性組成物と組成物とを混合した際に、混和熱を発生し、パック化粧料の温度を上昇させるので、エステティックに用いた場合、パック施術時において冷感を感じることなく、ディープリラクゼーションを得ることができるので、エステティック用のパック化粧料として好ましい。
【0012】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明について更に詳細に説明を加えるが、本発明がかかる実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
【0013】
<実施例1>
下記に示す処方に従って、本発明のパック用の組成物を作製した。即ち、処方成分をニーダーに秤込み、混合して本発明のパック用の組成物1を得た。
アルギン酸ナトリウム 4.3重量部
硫酸カルシウム 12.8重量部
ポリ燐酸ナトリウム 1.3重量部
カオリン 2.6重量部
タルク 12.4重量部
シリカ 6.4重量部
結晶セルロース 1.5重量部
ポリエチレングリコール400 30.4重量部
グリセリン 28.3重量部
【0014】
<実施例2>上記のパック用の組成物1の70重量部に水60重量部を加えて良く混練りし、本発明のパック化粧料1とした。このものの温度の時間変化を測定した。同時に、組成物1のポリエチレングリコール400とグリセリンを水の方に移し水性組成物とした比較例1(従来のアルゲパック)も作製し、同様に温度の時間変化を追った。これより本発明のパック化粧料は使用時に体温付近の温度を維持していることがわかる。又、従来のアルゲパックでは使用時の温度が25℃付近であり、これが冷感を示す原因であったことも確認された。
【0015】
<実施例3>
上記の本発明のパック化粧料1と比較例1のパック化粧料とを用いて、リラクゼーションの比較を行った。即ち、6名づつのパネラーでパック後のリラクゼーションの程度を唾液中のプラステロンの濃度のパック前に対する上昇率として測定した。プラステロンの濃度は、プラステロンとアルブミンをコンジュゲートした検体でマウスを感作し得られた抗体をウェルに固相化し、これに唾液とプラステロンとワサビペルオキシダーゼのコンジュゲートを加えて、基質として過酸化水素、発色薬としてパラメチレンジアミンを加えて、発色させ、吸光度を測定して定量した。結果を表1に示す。この表より、本発明のパック化粧料は従来のアルゲパックに比較して、より快適感を被験者に与えていることがわかった。即ち、本発明のパック化粧料によればディープリラクゼーションが得られることがわかる。
【0016】
【表1】
【0017】
<実施例4>
下記に示す処方に従って、本発明のパック用の組成物を作製した。即ち、処方成分をニーダーに秤込み、混合して本発明のパック用の組成物2を得た。この組成物2の70重量部に水60重量部を加えて良く混練りし、本発明のパック化粧料2とした。このものは混合直後34℃になった。これより、このパックにおいても冷感が抑制されていることがわかる。
アルギン酸ナトリウム 4.3重量部
硫酸カルシウム 12.8重量部
ポリ燐酸ナトリウム 1.3重量部
カオリン 2.6重量部
タルク 12.4重量部
シリカ 6.4重量部
結晶セルロース 1.5重量部
ポリエチレングリコール400 59.7重量部
【0018】
<実施例5>
下記に示す処方に従って、本発明のパック用の組成物を作製した。即ち、処方成分をニーダーに秤込み、混合して本発明のパック用の組成物3を得た。この組成物3の70重量部に水60重量部を加えて良く混練りし、本発明のパック化粧料3とした。このものは混合直後33℃であり、冷感が抑制されていることがわかる。
アルギン酸ナトリウム 4.3重量部
硫酸カルシウム 12.8重量部
ポリ燐酸ナトリウム 1.3重量部
カオリン 2.6重量部
タルク 12.4重量部
シリカ 6.4重量部
結晶セルロース 1.5重量部
グリセリン 59.7重量部
【0019】
<実施例6>
下記に示す処方に従って、本発明のパック用の組成物を作製した。即ち、処方成分をニーダーに秤込み、混合して本発明のパック用の組成物4を得た。この組成物4の70重量部に水60重量部を加えて良く混練りし、本発明のパック化粧料4とした。このものは混合直後32℃であり、冷感が抑制されていることがわかる。
アルギン酸ナトリウム 4.3重量部
硫酸カルシウム 12.8重量部
ポリ燐酸ナトリウム 1.3重量部
カオリン 2.6重量部
タルク 12.4重量部
シリカ 6.4重量部
結晶セルロース 1.5重量部
ポリエチレングリコール100 30.4重量部
グリセリン 28.3重量部
【0020】
<実施例7>
下記に示す処方に従って、本発明のパック用の組成物を作製した。即ち、処方成分をニーダーに秤込み、混合して本発明のパック用の組成物5を得た。この組成物5の70重量部に水60重量部を加えて良く混練りし、本発明のパック化粧料5とした。このものは混合直後33℃であり、冷感が抑制されていることがわかる。
アルギン酸ナトリウム 4.3重量部
硫酸カルシウム 12.8重量部
ポリ燐酸ナトリウム 1.3重量部
カオリン 2.6重量部
タルク 12.4重量部
シリカ 6.4重量部
結晶セルロース 1.5重量部
ポリエチレングリコール600 30.4重量部
グリセリン 28.3重量部
【0021】
<実施例8>
下記に示す処方に従って、本発明のパック用の組成物を作製した。即ち、処方成分をニーダーに秤込み、混合して本発明のパック用の組成物6を得た。この組成物6の70重量部に水60重量部を加えて良く混練りし、本発明のパック化粧料6とした。このものは混合直後30℃であり、冷感が抑制されていることがわかる。
アルギン酸ナトリウム 4.3重量部
硫酸カルシウム 12.8重量部
ポリ燐酸ナトリウム 1.3重量部
カオリン 2.6重量部
タルク 12.4重量部
シリカ 6.4重量部
結晶セルロース 1.5重量部
イソプレングリコール 30.4重量部
グリセリン 28.3重量部
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、使用性と使用感に優れ、エステティックのパック化粧料を提供することができる。
Claims (5)
- 1)アルギン酸及び/又は水可溶性のその塩1〜20重量%と、2)カルシウムの水可溶性塩と、3)グリセリン及び/又は25℃1気圧で液体のポリエチレングリコール20〜80重量%とを含有するパック用の組成物に、使用時に水性組成物を添加してなるパック化粧料。
- 前記グリセリンと前記25℃1気圧で液体のポリエチレングリコールとを10:1〜1:10の重量比で含有することを特徴とする、請求項1に記載のパック化粧料。
- 前記カルシウムの水可溶性塩を前記パック用の組成物に対して2〜60重量%含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のパック化粧料。
- エステティック用であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載に記載のパック化粧料。
- 水性組成物が水である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のパック化粧料。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2001049514A JP4714355B2 (ja) | 2001-02-26 | 2001-02-26 | 冷感を抑制したアルゲパック |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001049514A JP4714355B2 (ja) | 2001-02-26 | 2001-02-26 | 冷感を抑制したアルゲパック |
Publications (3)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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Family
ID=18910607
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001049514A Expired - Lifetime JP4714355B2 (ja) | 2001-02-26 | 2001-02-26 | 冷感を抑制したアルゲパック |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
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Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4677125B2 (ja) * | 2001-06-07 | 2011-04-27 | ポーラ化成工業株式会社 | 冷感を抑制したアルゲパック |
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|---|---|---|---|---|
| JP2000256160A (ja) * | 1999-03-10 | 2000-09-19 | Lion Corp | 皮膚化粧料 |
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2001
- 2001-02-26 JP JP2001049514A patent/JP4714355B2/ja not_active Expired - Lifetime
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| JP2002255779A (ja) | 2002-09-11 |
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