しかしなら、1装置内に画像形成機構を複数装備した画像形成装置では、高品質の画像を形成するために、記録媒体上の色や濃度のムラ等のばらつきを抑制する画像処理のみならず、機構間差を考慮する必要がある。例えば、1装置内に画像形成機構を複数装備した画像形成装置では、次の3種類のばらつきを考慮する必要がある。
第1のばらつきは、同一記録媒体上における色ムラや濃度ムラである。第2のばらつきは、経時的な変化に依存する色ムラや濃度ムラである。第3のばらつきは、装備された画像形成機構毎のばらつきに依存する画像形成機構間のばらつきである。これらの3種類のばらつきを考慮しなければ、良質の出力となる画像形成装置を得ることができない。
本発明は、上記事実を考慮してなされたものであり、1装置内に画像形成エンジンを複数装備した画像形成装置の画質を向上することができる形成画像の色合わせ方法及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、入力される画像信号に基づいて、帯電した像担持体を露光して静電潜像を形成し、該像担持体の静電潜像へトナー付着させることで前記像担持体上にトナー像を形成し、直接又は中間転写体を介して前記トナー像を記録媒体へ転写して記録媒体に画像を形成する画像形成エンジンを複数備えた画像形成装置における各画像形成エンジンによる形成画像の色合わせ方法であって、所定濃度の単色画像を形成するための第1画像信号によってトナー像を形成し、前記像担持体上に形成されたトナー像のトナー量又は前記中間転写体上に転写されたトナー像のトナー量を検出し、検出したトナー量が前記所定濃度に対応する予め定めたトナー量となるように前記入力される画像信号を調整する第1工程と、前記画像形成エンジンの各々においてムラ検出として予め定めた所定方向でかつ所定濃度の同一色画像を、前記記録媒体上に形成するための第2画像信号によって、前記第1工程のトナー量の検出位置に対応する前記記録媒体上の位置を含む領域に形成し、形成された所定方向の画像の濃度分布を検出し、前記所定方向を主走査方向として前記第1工程のトナー量の該主走査方向の検出位置を基準として該主走査方向に前記各画像形成エンジンによる濃度分布が略均一となるように前記各画像形成エンジンに対する前記入力される画像信号を調整する第2工程と、前記画像形成エンジンの各々において各エンジン間の色の差の検出として所定濃度でかつ異なる色の複数色パッチからなる色画像を前記記録媒体に形成するための第3画像信号によって前記記録媒体上に形成された色画像に含まれる各色パッチの濃度を検出し、前記各画像形成エンジンによる各色パッチの濃度が略一致するように前記各画像形成エンジンに対する前記入力される画像信号を調整する第3工程とを含んでいる。
本発明の形成画像の色合わせ方法は、画像形成エンジンを複数備えた画像形成装置における各画像形成エンジンによる形成画像の色合わせを可能とするものである。この画像形成エンジンは、帯電手段により周面が所定の極性で一様に帯電された像担持体を周回させながら、入力される画像信号に基づいて、露光手段等によって光ビームを照射することで静電潜像を形成し、現像手段によって前記像担持体の前記静電潜像を現像してトナー像を形成する。形成されたトナー像は直接又は中間転写体を介して記録媒体へ転写されて記録媒体に画像が形成される。
第1工程では、所定濃度の単色画像を形成するための第1画像信号によってトナー像を形成する。形成されたトナー像、すなわち像担持体上に形成されたトナー像のトナー量又は中間転写体上に転写されたトナー像は、そのトナー量が検出される。この検出されたトナー量が所定濃度に対応する予め定めたトナー量となるように画像信号を調整することによって、所定濃度の単色画像を形成するトナー量となるように調整でき、トナー量に対する機差を抑制でき、経時的な変化を解消することができる。
例えば、トナー像を形成する場合、画像信号と該画像信号により形成されるべきトナー像のトナー量との関係を示す予め定めたトナー量特性に基づいて実行される。トナー量特性には、画像信号と露光量との関係を示す露光量特性または画像信号の階調を調整するための入力階調と出力階調との関係を示す階調特性がある。従って、第1工程では、画像信号と該画像信号により形成されるべきトナー像のトナー量との関係を示す予め定めたトナー量特性(露光量特性または階調特性)に基づいて、前記第1画像信号により形成されたトナー像のトナー量を検出し、検出したトナー量が前記所定濃度に対応する予め定めたトナー量となるように前記トナー量特性を調整すればよい。
第2工程では、画像形成エンジンの各々においてムラ検出として予め定めた所定方向でかつ所定濃度の同一色画像を、記録媒体上に形成するための第2画像信号によって記録媒体上に形成する。形成された同一色画像は、その所定方向の画像の濃度分布が検出される。検出された濃度分布から各画像形成エンジンによる濃度分布が略均一となるように各画像形成エンジンに対する画像信号が調整される。これにより、各画像形成エンジンに対する色むら及び濃度むらが解消される。
例えば、画像を形成する場合、画像信号と該画像信号により形成されるべき画像の濃度との関係を示す予め定めた濃度特性に基づいて実行される。濃度特性には、前記の画像信号と露光量との関係を示す露光量特性または画像信号の階調を調整するための入力階調と出力階調との関係を示す階調特性を経た特性がある。従って、第2工程では、画像信号と該画像信号により形成されるべき画像の濃度との関係を示す予め定めた濃度特性に基づいて、前記画像形成エンジンの各々においてムラ検出として予め定めた所定方向でかつ所定濃度の同一色画像を前記記録媒体上に形成するための第2画像信号によって前記記録媒体上に形成し、形成された所定方向の画像の濃度分布を検出し、前記各画像形成エンジンによる濃度分布が略均一となるように前記各画像形成エンジンに対する前記所定方向について濃度特性を調整すればよい。
第3工程では、画像形成エンジンの各々において各エンジン間の色の差の検出として所定濃度でかつ異なる色の複数色パッチからなる色画像が、記録媒体に形成するための第3画像信号によって記録媒体上に形成される。形成された色画像は、その色画像に含まれる各色パッチの濃度が検出される。検出された色パッチの濃度から各画像形成エンジンによる各色パッチの濃度が略一致するように各画像形成エンジンに対する画像信号が調整される。これによって、各画像形成エンジン間の色の差を小さくすることができる。
この第3工程における調整でも、前記のように濃度特性を調整するようにしてもよい。
前記画像形成装置の画像形成エンジンの各々にはトナー量を検出するための検出手段を設け、前記第1工程に用いられる前記各検出手段の検出感度を同一画像信号により形成される各画像形成エンジンにおけるトナー像のトナー量が略一致するように調整することができる。
トナー量の調整では、露光量や画像信号を直接調整してもよいが、トナー量を検出する検出手段の感度を調整することで、検出手段の調整のみによって、これ以後の画像形成に反映できる。
例えば、トナー像のと名量を検出する検出手段は、各々検出感度を有しており、その検出感度により検出結果が変動する。その検出感度は、トナー量に応じて変化することがあるので、それを検出特性を予め定めることが好ましい。従って、画像信号と該画像信号により形成されたトナー像のトナー量の検出値との関係を示す検出特性として予め定めることで、この検出特性を調整すればよい。
前記第2工程では、前記第1工程のトナー量の検出位置に対応する記録媒体上の位置を含む領域に前記同一色画像を形成することができる。第1工程と第2工程について同一の位置を含むことにより、工程間の連携を容易にとることができる。
前記第2工程では、記録媒体上に形成する同一色画像は、単色及び該単色の組み合わせからなる複数色の各々について異なる濃度でかつムラ検出の所定方向と交差する方向の異なる位置に複数形成することができる。
同一色画像は、どのような色で形成してもよいが、トナーの色(単色)及び該単色の組み合わせからなる複数色の各々について異なる濃度で形成することにより、少ない回数の画像形成により、調整が可能となる。また、ムラ検出の所定方向と交差する方向の異なる位置に複数形成することによって、ムラ検出方向の方向性を維持したまま異なる条件による検出及び調整が可能となる。
前記第2工程において画像の濃度分布の検出と、第3工程において各色パッチの濃度の検出とを、同一の計測手段で検出することができる。
第2構成の検出及び第3工程の検出は、別個に独立して行うが、各々に個別のセンサを用いると、これらの間で標準化が必要となる。そこで、同一の計測手段で検出することにより、検出結果を共有することができ、工程間の連携を容易にとることができる。
前記第2工程は前記第1工程の終了後に実行しかつ、前記第3工程は前記第2工程の終了後に実行することが好ましい。
各画像形成エンジン間の色の差を調整する場合、画像形成エンジンの各々の個別の調整を完了していることが好ましい。このため、第1工程と第2工程が終了してから第3工程を実行することが好ましい。また、各画像形成エンジンの調整では、トナー像の形成の後に画像形成がなされるので、形成された画像の濃度を検出する調整の以前にトナー量の検出の調整が完了していることが好ましい。このため、第1工程が終了してから第2工程を実行することが好ましい。
前記形成画像の色合わせ方法は、次の画像形成装置で実現可能である。詳細には、入力される画像信号に基づいて、帯電した像担持体を露光して静電潜像を形成し、該像担持体の静電潜像へトナー付着させることで前記像担持体上にトナー像を形成し、直接又は中間転写体を介して前記トナー像を記録媒体へ転写して記録媒体に画像を形成する画像形成エンジンを複数備えた画像形成装置において、所定濃度の単色画像を形成するための第1画像信号によってトナー像を形成し、前記像担持体上に形成されたトナー像のトナー量又は前記中間転写体上に転写されたトナー像のトナー量を検出し、検出したトナー量が前記所定濃度に対応する予め定めたトナー量となるように前記入力される画像信号を調整する第1調整手段と、前記画像形成エンジンの各々においてムラ検出として予め定めた所定方向でかつ所定濃度の同一色画像を、前記記録媒体上に形成するための第2画像信号によって、前記記録媒体上の前記第1調整手段のトナー量の検出位置に対応する前記記録媒体上の位置を含む領域に形成し、形成された所定方向の画像の濃度分布を検出し、前記所定方向を主走査方向として前記第1工程のトナー量の該主走査方向の検出位置を基準として該主走査方向に前記各画像形成エンジンによる濃度分布が略均一となるように前記各画像形成エンジンに対する前記入力される画像信号を調整する第2調整手段と、前記画像形成エンジンの各々において各エンジン間の色の差の検出として所定濃度でかつ異なる色の複数色パッチからなる色画像を前記記録媒体に形成するための第3画像信号によって前記記録媒体上に形成された色画像に含まれる各色パッチの濃度を検出し、前記各画像形成エンジンによる各色パッチの濃度が略一致するように前記各画像形成エンジンに対する前記入力される画像信号を調整する第3調整手段と、を含んでいる。
前記画像形成装置では、前記画像形成エンジンの各々にはトナー量を検出するための検出手段が設けられ、前記第1調整手段に用いられる前記各検出手段の検出感度を同一画像信号により形成される各画像形成エンジンにおけるトナー像のトナー量が略一致するように調整することができる。
前記画像形成装置では、前記第2調整手段では、前記第1調整手段のトナー量の検出位置に対応する記録媒体上の位置を含む領域に前記同一色画像を形成することができる。
前記画像形成装置において、前記第2調整手段では、記録媒体上に形成する同一色画像は、単色及び該単色の組み合わせからなる複数色の各々について異なる濃度でかつムラ検出の所定方向と交差する方向の異なる位置に複数形成することができる。
前記画像形成装置では、前記第2調整手段において画像の濃度分布の検出と、第3調整手段において各色パッチの濃度の検出とを、同一の計測手段で検出することができる。
前記画像形成装置では、前記第2調整手段は前記第1調整手段の終了後に実行しかつ、前記第3調整手段は前記第2調整手段の終了後に実行することが好ましい。
本発明によれば、単色画像を形成するためのトナー像から検出したトナー量が所定濃度に対応するトナー量となるように調整し、所定濃度の同一色画像を形成するための同一色画像から検出した濃度分布が各画像形成エンジンで略均一となるように調整し、所定濃度でかつ異なる色の複数色パッチからなる色画像を形成するための色画像から検出した色パッチの濃度が略一致するように各画像形成エンジンを調整するので、経時的な変化を解消でき、色むら及び濃度むらを解消でき、各画像形成エンジン間の色の差を小さくすることができる、という効果がある。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施の形態で適用した画像形成装置は、感光体、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置、クリーニング装置、定着装置等で構成される電子写真エンジンをYMCKの4色で直列に配列したカラーマーキングエンジン(以下、画像形成エンジンという)を2台並列に並べ、両方の画像形成エンジンに同一の用紙トレイから用紙を供給し、それぞれの画像形成エンジンから出力された用紙を一箇所に出力させるものである。本実施の形態では、この2台の画像形成エンジン間における色や濃度のばらつきを低減するものである。
(画像形成装置)
図2には本発明の実施形態に係る一例の画像形成装置10が示されている。画像形成装置10は2個の画像形成エンジン12,14を含んで構成されている。これらの画像形成エンジン12,14には、画像データ処理装置16を介してコンピュータ24が接続されている。画像データ処理装置16は、コンピュータ24から画像形成のために出力された画像データが入力され、その画像データを処理して画像形成エンジン12,14の何れかまたは両方に出力する。この画像データ処理装置16には、むら補正装置18及び色補正装置20(詳細後述)が接続されており、補正装置18及び色補正装置20は、画像検知センサ22が接続されている。また、画像形成装置10には、記録媒体としての用紙を収容する用紙トレイ26が設けられている。
ここで、画像形成エンジン12と画像形成エンジン14とは、略同一構成である。次に、画像形成エンジン12を説明するが、画像形成エンジン14については、画像形成エンジン12と同一構成のものは、同一符号を付して詳細な説明を省略する。なお、画像形成エンジン12と画像形成エンジン14の混同を避けるため、同一符号に対して画像形成エンジン12に符号「A」を付し、画像形成エンジン14に符号「B」を付して区別表記する。
画像形成エンジン12は、YMCKの4色の感光体を備えている。YMCKの4色の感光体は、その順序で搬送方向に独立して配設された構成(所謂タンデム構成)とされている。
Y色を担当する感光体34Aの上方には、感光体34Aの外周面を帯電させる帯電装置44Aが設けられている。帯電装置44Aの上方には露光装置32Aが設けられている。露光装置32Aは、レーザ制御装置30Aを介して画像データ処理装置16に接続されており、形成すべき画像の画像データが入力される構成になっている。露光装置32Aは、光源から射出される1又は複数本のレーザビームを、形成すべき画像に応じて変調すると共に、主走査方向に偏向し、感光体34Aの外周面上を感光体34Aの軸線と平行に走査させる。これにより、感光体34Aの外周面上に静電潜像が形成される。
感光体34Aの側方には現像装置36Aが配置されている。現像装置36Aは内部にY色のトナーを貯留している。また感光体34Aを挟んで現像装置36Aの反対側には、感光体34Aの外周面を除電する機能及び外周面上に残留している不要トナーを除去する機能を備えたクリーニング装置46Aが設けられている。
また、感光体34Aの略下方には無端ベルト状の中間転写体42Aが設けられている。中間転写体42Aはローラ39Aに巻掛けられており、外周面が感光体34Aの外周面に接触するように配置されている。ローラ39Aは図示しないモータの駆動力が伝達されて回転し、中間転写体42Aを図2矢印h方向に移動させる。
中間転写体42Aを挟んで感光体34Aの反対側には一次転写装置38Aが設けられており、感光体34Aの外周面上に形成されたトナー像は一次転写装置38Aによって中間転写体42Aの画像形成面に転写される。なお、感光体34Aの外周面上に形成されたトナー像が中間転写体42Aに転写されると、感光体34Aの外周面のうち転写されたトナー像を担持していた領域は、クリーニング装置46Aによって清掃される。
なお、画像形成エンジン12に含まれる他色、すなわちY色以外のMCKの3色の各々を担当する構成ついては、Y色と同様のため、詳細な説明を省略する。以下の説明では、YMCKの4色の各々の構成を個別に説明する場合、色を示す符号を付した表記とする。例えば、露光装置32Aについて、Y色担当として説明する場合にはY色用露光装置32AYと表記し、M色担当として説明する場合にはM色用露光装置32AMと表記し、C色担当として説明する場合にはC色用露光装置32ACと表記し、K色担当として説明する場合にはK色用露光装置32AKと表記する。
K色を担当するK色用感光体34AKの下流側には、トナー量検知センサ48Aが設けられている。トナー量検知センサ48Aは、中間転写体42Aに転写された各色のトナー量を検出するものである。このトナー量検知センサ48Aは演算装置50Aを介してレーザ制御装置30A及び画像データ処理装置16に接続されている。
中間転写体42Aを挟んでローラ39Aの反対側には二次転写装置40Aが設けられている。二次転写装置40Aの図2の左方には用紙トレイ26が設けられている。用紙トレイ26内には記録材料としての用紙Pが多数枚積層された状態で収容されている。用紙トレイ26の図2の右方には取り出しのための取出搬送ローラ54が配置されており、取出搬送ローラ54による用紙Pの第1の取り出し方向(図2のD1方向)下流側にローラ39Aと二次転写装置40Aが位置している。積層状態で最も上方に位置している用紙Pは、取出搬送ローラ54が回転されることにより用紙トレイ26から取り出されるとともに、画像データ処理装置16よりの制御信号により作動する取出搬送ローラ54の方向切替機構(図示省略)により用紙Pを第1の取り出し方向(図2の矢印D1方向)または第2の取り出し方向(図2の矢印D2方向)に搬送される。
二次転写装置40Aの用紙搬送方向下流側には、定着装置52A及び合流搬送ローラ56が順に設けられている。この定着装置52Aでは、用紙P上に転写されたトナー像が定着された後、合流搬送ローラ56により画像検知センサ22を備えた画像検出部23へ搬送される。合流搬送ローラ56は、第1の取り出し方向(図2の矢印D1方向)および第2の取り出し方向(図2の矢印D2方向)に搬送されて、画像形成エンジン12および画像形成エンジン14の各々で画像形成された用紙Pを合流させて同一の画像検出部23へ導くものである。
画像検出部23の画像検知センサ22は、用紙P上に形成された画像の色や濃度を検出するものである。画像検知センサ22は、むら補正装置18を介して画像データ処理装置16に接続されると共に、色補正装置20を介して画像データ処理装置16に接続される。
むら補正装置18は、P上に形成される画像の色むらや濃度むらを補正するための装置であり、テストチャートの画像を形成させたときの画像検知センサ22の検出結果によって、画像データ処理装置16のむらに関するパラメータすなわち画像上の画素の位置と色や濃度との関係を示す特性を調整する補正量を画像データ処理装置16へ出力する。また、色補正装置20は、画像形成エンジン12および画像形成エンジン14の各々で用紙P上に形成される画像の画像形成エンジン間の色の差を補正するための装置であり、画像形成エンジン12、14の各々でテストチャートの画像を形成させたときの画像検知センサ22の検出結果(差分等)によって、画像形成エンジン間の色の差に関するパラメータすなわち画像形成エンジン毎の色特性を調整する補正量を画像データ処理装置16へ出力する。
一方、取出搬送ローラ54による用紙Pの第2の取り出し方向(図2の矢印D2方向)下流側には案内ローラ58が設けられている。この案内ローラ58は、第2の取り出し方向(図2の矢印D2方向)に搬送された用紙Pを、画像形成エンジン14のローラ39Bと二次転写装置40Bに案内するためのものである。二次転写装置40Bの用紙搬送方向下流側には、定着装置52B及び搬送ローラ60が順に設けられている。搬送ローラ60は、定着装置52Bによる定着後の用紙Pを56へ搬送するものである。
次に、第1の画像形成エンジン12でのカラーの画像の形成について簡単に説明する。第1の画像形成エンジン12は、YMCKの4色の各々の感光体で独立して形成された色画像(トナー像)を中間転写体42A上で合成(重ね合わせて)され用紙Pに転写後に定着装置52Aで定着される。すなわち、感光体34AYには形成すべきカラー画像のうちY画像を表すY画像データに応じて変調したレーザビームを感光体の外周面上で走査させることを露光装置32AYでなされ、感光体34AYの回転に同期した中間転写体42Aに転写される。
中間転写体42A上に形成済みのY画像(トナー像)は、中間転写体42Aの回転によりM色用の感光体34AMへ至る。M画像を表すM画像データの出力は、レーザ制御装置30Aにより制御されており、Y画像とM画像との位置が一致するように露光装置32AMを制御する。これによりトナー像であるY画像にM画像が積層される。この処理をC画像およびK画像の各々でも順次処理する。
これにより、中間転写体42A上には、その回転によって、Y,M,C,Kの各色のトナー像が互いに重なるように順次形成されることになり、中間転写体42A上にフルカラーのトナー像が形成されることになる。
中間転写体42A上に形成されたトナー像は、取出搬送ローラ5により用紙トレイ26から取り出され、第1の取り出し方向(図2の矢印D1方向)に搬送された用紙Pに、二次転写装置40Aによって転写される。このトナー像が転写された用紙Pは、転写されたトナー像が定着装置52Aによって溶融定着された後に画像検出部23へ搬送されて画像見地された後に、画像形成装置10の機体外へ排出され、図示しない排紙トレイ上に載置される。
(色・濃度の補正)
図1には本発明の実施形態に係る画像形成装置10の色および濃度のばらつきを低減する処理の流れが示されている。この色・濃度のばらつきを低減する処理は、トナー量の安定化による経時的変化低減のための補正処理、色分布および濃度分布の均一化による色むらやの濃度むら低減のための補正処理、および画像形成エンジン間の色の差低減のための補正処理の3種類の補正処理を含んで構成されている。
図1のステップ100乃至ステップ106の処理により、トナー量の安定化による経時的変化低減のための第1補正処理を実行する。次に、ステップ108乃至ステップ120の処理により、色分布および濃度分布の均一化による色むらやの濃度むら低減のための第2補正処理を実行する。そして、ステップ122乃至ステップ128の処理によって画像形成エンジン間の色の差低減のための第3補正処理を実行する。
これらの補正処理は、オペレータによるコンピュータ24からの指示によって画像データ処理装置16で実行されるようにしてもよいし、画像データ処理装置16で直接実行してもよい。なお、後述するテストチャートを形成するための画像データや各種データは、画像データ処理装置16にあらかじめ格納してもよいし、コンピュータ24から入力するようにしてもよい。
(第1補正処理)
まず、第1補正処理では、ステップ100において、単色のトナー像を作成する。すなわち、Y,M,C,Kの各々の単色を一次色として、そのトナー像の各々を中間転写体42A上に作成する。この処理では、画像データ処理装置16が内蔵メモリ17に格納されたテストチャート用の画像データを出力することによって、トナー像が形成される。
図3に示すように、例えば、用紙P上に作成する画像と画像の間に、テストチャートとしてトナー量検出用トナー像62を形成する。図3の例ではYMCKの単色各色に対して濃度が80%と20%のトナー像となる合計8つのトナーセル62Sを形成する場合の一例を示した。この8個のトナーセル62Sによるトナー量検出用トナー像62を形成するための画像データは、画像データ処理装置16の内蔵メモリ17に予め格納してもよく、コンピュータ24から読み取ってもよい。
次に、図1のステップ102では、上記形成された各トナー像62(8個のトナーセル62S)のトナー量をトナー量検知センサ48Aにより検出し、目標トナー量との差分値を演算する。これらの処理は、演算装置50Aに実行させる。演算装置50Aは、内蔵メモリ51Aを備えており、この内蔵メモリ51Aには、トナー量検出用トナー像62を形成するための画像データにより形成されるトナー像の各々について、目標とするトナー量が予め格納されている。従って、演算装置50Aは、内蔵メモリ51Aから読み取った各色のトナー量と、トナー量検知センサ48Aで検出したトナー量(図3の例では、濃度が80%と20%のトナーセル62Sのトナー量)との差分を計算する。
次のステップ106では、上記ステップ104の計算結果の差分値を用いて、階調補正を実行する。ステップ106の階調補正処理は、レーザ制御装置30Aによる各感光体への露光量の調整処理、および画像データ処理装置16においてなされる画像処理における階調補正パラメータの変更処理の少なくとも一方の処理である。
図11には、ステップ106における補正処理の概念を示した。図11(A)示すように、現時点で設定されている画像データの階調とトナー量との関係を示す階調特性70が、画像データ処理装置16から出力される画像データの階調からトナー量検知センサ48Aで検出されるトナー量までの関係である。従って、上記ステップ104の計算結果に差分値が存在する場合は、この階調特性70を調整すればよい。具体的には、画像データ処理装置16が出力する画像データの値を増減したり、レーザ制御装置30Aから射出する光ビームの露光量を増減したりすればよい。階調特性70の調整では、例えば、YMCKの単色の各々について、濃度が80%のトナーセル62Sのトナー量(打点74)と20%のトナーセル62Sのトナー量(打点72)とを求め(図11(B)参照)、そのいずれかを通過する特性76を求めた後に両方を通過する特性78を求める(図11(C)参照)処理が考えられる。
例えば、図3の例ではYMCK単色で濃度が80%と20%のトナー像を作成している。トナー量検知センサ48Aでこれらのトナー像のトナー量を検出し、80%のトナー量が所定量となるようレーザの露光量を調整し、さらにその状態において20%のトナー量が所定量となるよう、画像処理の階調補正パラメータを変更する。
従って、ステップ106の処理は、上記ステップ104の計算結果の差分値について、画像データ処理装置16が出力する画像データの値を増減する画像処理のパラメータの設定、及びレーザ制御装置30Aから射出する光ビームの露光量を増減するパラメータの設定のどちらか一方または両方の設定を行うことにより、中間転写体42A上の一次色(YMCKの単色)のトナー量が目標の量になるように調整する。
なお、この調整は、演算装置50Aから出力される差分値により画像処理のパラメータ調整を画像データ処理装置16で処理してもよく、画像データ処理装置16でレーザ制御装置30Aの露光量の調整が行われるように制御してもよい。また、画像データ処理装置16の指示により、演算装置50Aがレーザ制御装置30Aを直接調整してもよい。
上記では、トナー量検知センサ48Aの検出結果による調整について説明したが、ステップ100乃至ステップ106の処理を繰り返して、中間転写体42A上の一次色(YMCKの単色)のトナー量が目標のトナー量になるように調整してもよい。
なお、同様の処理は、画像形成エンジン14においても実行される。
ここで、上記第1補正処理を実行するに当たり、各画像形成エンジンのトナー量検知センサ48A、48Bの感度は事前に次のように校正することが好ましい。
図4に示すように、出力画像作成エリアとして用紙Pに転写される領域にトナー量検出用トナー像62を作成し、そのトナー量をトナー量検知センサ48Aで検出する。検出されたトナー像は用紙Pに転写・定着され、その画像の色・濃度を画像検知センサ22で検出する。これを両方の画像形成エンジン12、14で行う。中間転写体42A上で目標のトナー像としても用紙P上の色・濃度が2つの画像形成エンジンで異なる場合は、演算装置50Aでのトナー量の目標値に反映させる。
詳細には、画像データ処理装置16において、図10に示す校正処理ルーチンが実行される。まずステップ200では、テストチャートの画像データを出力することによって、出力画像作成エリアとして用紙Pに転写される領域にトナー量検出用トナー像62を作成する。次のステップ202では、そのトナー量をトナー量検知センサ48Aで検出し、次のステップ204で、上記検出されたトナー像を用紙Pに転写・定着する処理が実行される。次のステップ206において、用紙P上に定着されたテストチャートの画像の色・濃度を画像検知センサ22で検出する。次のステップ208では、上記処理が未完の画像形成エンジンが残存するか否かを判断し、否定されるとステップ200へ戻り、上記処理が未完の画像形成エンジンに対して処理を実行する。ステップ208で否定されると、ステップ210において上記ステップ206の検出結果について画像形成エンジン間の差分を算出し、差分値が予め定めた許容範囲内であるときは(ステップ212で肯定)、そのまま本ルーチンを終了する。一方、ステップ212で否定されると、ステップ214において、許容範囲外の対象となる画像形成エンジンを決定する。ステップ214の決定は、予め定めた基準値からもっとも離間した値の画像形成エンジンを定めたり、YMCKの色の順序で定めたり、予め定めた特定色を定めたりすることができる。次のステップ216では、上記ステップ214で決定した画像形成エンジンについて、上記ステップ210で求めた差分値を減少するように、トナー量テーブルすなわち、上述の階調特性70を調整する処理を実行する。これによって、各画像形成エンジンについて、中間転写体42A上で目標のトナー像として用紙P上の色・濃度が各画像形成エンジンで一致する。
(第2補正処理)
上述のようにして第1補正処理が終了すると、第2補正処理へ移行する。まず、ステップ108において、主走査方向に対する複合色の画像(テストチャート)を用紙P上に形成する。なお、このテストチャートは、後述する一次色、二次色、及び三次色の何れの画像でも良い。
図5に示すように、例えば、用紙P上に、テストチャートとして色・濃度ムラ検出のための主走査分布検出像64を形成する。図5の例では主走査方向に均一な濃度分布のパターン画像を形成するためのパターンセル64Sを形成する場合の一例を示した。主走査分布検出像64は、複数のパターンセル64Sが連続して構成される。本実施の形態では、YMCKの4色の各トナーで形成される単色と複数色で構成される。図5の例では、YMCKの単色である4つの一次色と、複数色の組み合わせとして、YとM、YとM、MとCの2種類のトナーで形成される3つの二次色、及びYMCのトナーで形成される1つの三次色(グレー)とで構成され、各色に対して濃度が80%と20%の画像となる合計16個の主走査方向のパターンセル64S(帯)が形成されている。これらのパターンセル64Sによる主走査分布検出像64を形成するための画像データは、画像データ処理装置16の内蔵メモリ17に予め格納してもよく、コンピュータ24から読み取ってもよい。
次のステップ110では、主走査分布検出像64として形成されたテストチャートにおける主走査方向の色・濃度ムラを、各色のパターンセル64Sについて画像検知センサ22で検出し、検出結果から次のステップ112において補正パターンを算出して画像データに処理を施すためのむら補正処理を実行する。これらの処理は、むら補正装置18に実行させる。むら補正装置18は、用紙Pに形成されて画像検知センサ22で検出された各色の色または濃度の分布が、主走査方向の位置にわたって均一となるように、補正パターンを算出する。この補正パターンは、色または濃度の分布が均一(平坦)でないときに、均一とするための補正量の特性を表す。例えば、むら補正装置18は、各色に対して濃度が80%と20%の画像から読み取った画像検知センサ22の検出量と、主走査方向の所定位置の色または濃度の値との差分を求め、差分値に対応する予め定めた画像データの補正パラメータを画像データ処理装置16へ出力する。この補正パラメータの値はテーブルとしてむら補正装置18の内蔵メモリ19に記憶されている。
この場合、トナー量検知センサ48Aの主走査方向の検出位置を基準として上記補正をすることが好ましい。例えば、図6に示すように、トナー量検知センサ48Aが主走査方向中央に位置する場合は、全体の色を主走査方向中央の位置の色に合わせる。濃度の場合も同様である。
図7に示すように、トナー量検知センサ48Aの位置の色や濃度に合わせずに、全体の平均的な色や濃度に合わせることを想定する。この場合、画像形成エンジン12,14の2つの画像形成エンジン間で色むらの形状が違うときには、むら補正した後の色や濃度がエンジン間でずれてしまう。これを解消するためには、図6に示すように、トナー量検知センサ48Aの主走査方向の検出位置を基準として上記補正をすることが好ましい。
本実施の形態の画像形成装置10に装備した画像形成エンジン、すなわち複数色のトナーの各々を個別に順次積層する構造のカラーエンジンでは、一旦、中間転写体に形成されたトナー像が他色の転写装置を通過するときに感光体に剥ぎ取られてしまうリトランスファーという現象が発生しやすい。そのリトランスファー現象は最上層のトナーが剥ぎ取られるため、例えば、Y色のみの単色トナー像形成時にはC色の一次転写装置38ACにおけるリトランスファー現象によりY色のトナーが剥ぎ取られる。また、Y色とM色により形成されたR色のトナー像形成時にはC色の一次転写装置38ACの通過により上層のM色のトナーにだけリトランスファー現象が発生し、Y色には生じない。従って、リトランスファー現象による色ムラは、一次色のトナー像と二次色のトナー像及び三次色のトナー像で異なった状態となる。
このため、本実施の形態では、図5に示すように、一次色、二次色、及び三次色の各々について帯(パターンセル64S)を形成している。また、リトランスファー現象は中間転写体上のトナー量によっても変化することが予測されるので、複数の濃度でパターンセル64Sを作成している。本実施の形態では、一例として各色毎に濃度が80%と20%のパターンセル64Sを形成した場合を示しているが、これに限定されるものではなく、3つ以上の種類の濃度でもよい。
以上のようにして主走査方向に均一な濃度分布に補正する処理が終了すると、ステップ114へ進み、副走査方向のむら補正処理を実行するか否かを判断する。この判断は、図示を省略した入力装置により指示したりコンピュータ24からの入力信号により指示してもよく、予め設定しておいてもよい。副走査方向のむら補正処理は、上述の主走査方向のむら補正処理とほぼ同様である。すなわち、副走査方向(用紙搬送方向)の色むらを補正する場合は、図8に示すテストチャートを用紙上に画像を形成すればよい。
まず、ステップ116において、図8に示す副走査方向に対する複合色の画像(テストチャート:副走査分布検出像66)を用紙P上に形成する。図8の例では副走査方向に均一な濃度分布のパターン画像を形成するためのパターンセル66Sを形成する場合の一例を示した。なお、このテストチャートに形成するパターンセルの色は、一次色、二次色、及び三次色の何れでも良い。
次のステップ118では、副走査分布検出像66として形成されたテストチャートにおける副走査方向の色・濃度ムラを、各色のパターンセル66Sについて画像検知センサ22で検出し、検出結果から次のステップ120において補正パターンを算出して画像データに処理を施すためのむら補正処理を実行する。すなわち、むら補正装置18は、用紙Pに形成されて画像検知センサ22で検出された各色の色または濃度の分布が、副走査方向の位置にわたって均一となるように、補正パターンを算出し、対応する予め定めた画像データの補正パラメータを画像データ処理装置16へ出力する。
なお、画像検知センサ22の位置によるばらつきを回避するために、画像検知センサ22の同一箇所における検出を望む場合には、1枚の用紙に一つの帯(パターンセル66S)を形成させ、帯の数だけ用紙を出力しても良い。
上記では、主走査方向のむら補正の後に副走査方向のむら補正を処理した場合を説明したが、その順番はどちらでもよく、また、いずれか一方のみでもよい。また、双方の補正を行う場合には、主走査方向の補正後に副走査方向の補正を処理することが好ましい。これは、主走査方向の位置に対して均一化された後に副走査を行うことにより、図8に示すように主走査方向に各色を配置することが可能となるためである。
(第3補正処理)
上述のようにして第1補正処理及び第2補正処理が終了すると、第3補正処理へ移行する。まず、ステップ122において、画像形成エンジン12,14の各々について主走査方向及び副走査方向に対する複合色の画像(テストチャート)を用紙P上に形成する。
図9に示すように、例えば、用紙P上に、テストチャートとして用紙P面内における色・濃度ムラ検出のための複合分布検出像68を形成する。図9の例では主走査方向及び副走査方向に所定距離の単位パターンセル68Sを縦横に複数形成する場合の一例を示した。この単位パターンセル68Sには、Y色,M色,C色の各濃度を独立に変更して一次色から三次色を用紙上に形成されるようにデータが対応される。
なお、一次色から三次色の単位パターンセル68Sが形成される複合分布検出像68は、用紙P内においてムラの分布性を抑制するために、少なくとも隣り合う単位パターンセル68Sの画像データが同一色とならないように設定することが好ましい。これら単位パターンセル68Sによる複合分布検出像68を形成するための画像データは、画像データ処理装置16の内蔵メモリ17に予め格納してもよく、コンピュータ24から読み取ってもよい。
次のステップ124では、複合分布検出像68として形成されたテストチャートにおける主走査方向及び副走査方向に複数配設された各色のパターンセル64Sについてその位置と色や濃度との対応を画像検知センサ22で検出する。この場合、画像形成エンジン12、14のいずれで画像形成されたものであるかを併せて把握する。これにより、各画像形成エンジンで形成された複合分布検出像68による色や濃度の画像について、単位パターンセル68Sの位置毎に検出することができる。
なお、第3補正処理で検出に用いる画像検知センサ22は、上記第2補正処理で用いた同一の画像検知センサ22を用いている。すなわち、第2補正処理と第3補正処理では、画像検知センサ22を共用している。
次のステップ126では、画像形成エンジン12により形成された複合分布検出像68と、画像形成エンジン14により形成された複合分布検出像68の各々から、単位パターンセル68Sの位置毎に、色や濃度の差分を求める。次のステップ128では、上記ステップ126で求めた差分値に基づいて画像形成エンジン間の色の差を補正する処理を実行する。この処理は、色補正装置20に実行させる。色補正装置20は、各画像形成エンジンで複合分布検出像68が形成された用紙Pから画像検知センサ22で検出された単位パターンセル68Sの位置に対応する各色の色または濃度について、差分を演算すると共に、求めた差分値から各画像形成エンジン12,14の間の色の差を求める。ここでいう色の差とは、画像形成エンジン12で形成される画像の色分布(例えばGamut)の差であり、色の傾向をいう。従って、ステップ126の演算結果から、画像形成エンジン12または画像形成エンジン14の色の傾向を補正する予め定めた補正パラメータの値を求めて、その結果を画像データ処理装置16へ出力する。画像データ処理装置16では、入力された補正パラメータの値によって、画像形成エンジン12または14の色の傾向を補正することによって、画像形成エンジン12、14の間の色の差を均一にする画像データを出力することができる。これによって複数の画像形成エンジン間の色の差を低減することができる。この補正パラメータの値はテーブルとして色補正装置20の内蔵メモリ21に予め記憶されている。
このように本実施の形態では、第1補正処理によって、所定濃度の単色画像形成によるトナー像の濃度検出値に基づいて、検出されたトナー量が所定濃度に対応する予め定めたトナー量となるように補正することができるので、トナー量に対する機差を抑制でき、経時的な変化を解消することができる。
また、第2補正処理によって、主走査方向及び副走査方向に形成された同一色または濃度の分布から各画像形成エンジンによる濃度分布が略均一となるように補正することができるので、各画像形成エンジンに対する色むら及び濃度むらを解消することができる。
さらに、第3補正処理によって、画像形成エンジン間の色の差を検出して検出した色濃度から各画像形成エンジンにより形成される画像の色が略一致するように補正するので、各画像形成エンジン間の色の差を小さくすることができる。
なお、上記実施の形態では、画像形成エンジンの色や濃度の調整及び画像形成エンジン間の色の差の調整を行うために、第1補正処理、第2補正処理、及び第3補正処理を順に処理したが、この順序で行うことがもっとも好ましい。これは、各画像形成エンジン間の色の差を調整する場合、画像形成エンジンの各々の個別の調整を完了していることが好ましいため、第1補正処理と第2補正処理が終了してから第3補正処理を実行することが好ましいためである。また、各画像形成エンジンの調整では、トナー像の形成の後に画像形成がなされるので、形成された画像の濃度を検出する調整の以前にトナー量の検出の調整が完了していることが好ましいため、第1補正処理が終了してから第2補正処理を実行することが好ましいためでもある。ただし、上記の順序に限定されるものではなく、第1補正処理乃至第3補正処理を実行することで本発明の目的は達成される。