JP4724936B2 - 光スキャナ及び2次元スキャンシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザスキャン型バーコードリーダ,レーザスキャン型障害物センサ等に使用され、光源からの光を反射し、その反射光を用いて1次元的に走査を行う光スキャナ、及びこの光スキャナを組み合わせることにより2次元的な走査を可能とした2次元スキャンシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、レーザスキャン型バーコードリーダや、レーザスキャン型障害物センサ等において、レーザ光を走査するために用いられる低コスト型の光スキャナとして、例えば、特開平9−138366号に開示されているように、鏡面加工された磁石をトーションバネで支持し、外部から交番磁界を作用させることにより、トーションバネが捻れる方向に磁石を揺動させ、光源からの入射光を鏡面にて反射させ、この鏡面からの反射光を用いて走査するように構成されたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来装置では、広い走査角を得るためには、トーションバネが十分に弾性変形できるように、トーションバネの径を細く(ここでは140μm)しなければならない。しかし細径のトーションバネは、走査に必要なねじり方向以外に、延び方向や曲げ方向にも変形し易く、即ち、トーションバネに支持された磁石は、走査に使用するねじり方向以外にも、振動可能な方向(振動の自由度)が多数存在することになる。
【0004】
このため、例えば車載用機器に用いられる等、強い外乱加速度が作用する環境で上述の従来装置(光スキャナ)を使用した場合、これら振動の自由度に応じた様々な振動モードが励振されてしまい、その結果、走査軌跡が乱れてしまうという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題点を解決するために、外乱加速度が作用した場合でも安定した走査が可能な光スキャナ、及び2次元スキャンシステムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための発明である請求項1記載の光スキャナでは、可動部をハウジングに対して揺動可能に支持する支持部が、一端がハウジング、他端が可動部にそれぞれ連結された複数の板状弾性体からなる。そして、これら複数の板状弾性体は、支持部を揺動させる揺動方向への揺動の中心となる回転軸に沿って幅広となり、しかも可動部の静止時には前記回転軸に沿った単一の交差線上にて互いに交差するよう配置されている。
【0007】
これにより、支持部は、板状弾性体が容易に弾性変形する方向、即ち可動部を揺動させる揺動方向への変形に対しては剛性が低く、他の方向、特に板状弾性体の幅方向、即ち回転軸に沿った方向への変形に対しては剛性が高くなる。
また、可動部は、支持部に連結された可動部本体と、この可動部本体と一体化され、前記回転軸側に突出した位置に設けられた慣性体とからなる。つまり、慣性体の形状や重さを適宜選択することで、可動部の重心位置や共振周波数を調整でき、所望の振動特性を容易に実現できるようにされている。
更に、支持部を構成する板状弾性体は、前記可動部の揺動方向に対する剛性が該可動部との固定端側より前記ハウジングとの固定端側ほど大きくなるように構成されている。
【0008】
従って、本発明の光スキャナによれば、可動部における揺動方向以外の不要な振動モードの発生を十分に抑えることができ、その結果、外乱加速度作用時にも、可動部から放射される光ビームの走査軌跡が乱れることなく、安定した走査を行うことができる。
ところで、可動部とハウジングとを連結する板状弾性体は、可動部を片持ち梁状に支持していることになる。このため、可動部に該可動部を揺動させようとする力が加わると、板状弾性体の各部には、可動部との固定端からの距離に比例した大きさの力のモーメントが作用する。この時、板状弾性体の剛性が均一であれば、板状弾性体はハウジングとの固定端側ほど大きく変形し、各部で不均一な変形状態となる。
これに対して、本発明の光スキャナでは、支持部を構成する板状弾性体が、可動部の揺動方向に対する剛性が可動部との固定端側よりハウジングとの固定端側ほど大きくなるように構成されている。このため、可動部を揺動させた時に、板状弾性体の各部がほぼ均一に変形し、応力の集中が防止されるため、板状弾性体の耐久性を向上させることができる。
なお、板状弾性体は、ハウジングと可動部本体との間の梁となる部分を梁部分として、梁部分の幅がハウジングとの固定端で最大となり、可動部との固定端で最小となるように連続的に変化するように構成されていてもよいし(請求項2)、梁部分にハウジングとの固定端側のものほど孔径が小さくなるように多数の孔が形成されていてもよいし(請求項3)、梁部分の厚さがハウジングとの固定端側で最大となり、可動部との固定端で最小となるように連続的に変化するように構成されていてもよい(請求項4)。
【0009】
ところで、慣性体は、請求項5に記載のように、重心位置を調節可能に構成されていてもよい。この場合、慣性体を可動部本体に取り付けた後であっても、慣性体、ひいては可動部の重心位置の微調整が可能となり、製造時における不良率の低減や、振動特性の向上を図ることができる。
なお、慣性体の重心位置の調整は、具体的には、例えば、請求項6に記載のように、慣性体にネジ孔を形成し、これに螺合させるネジの突出量またはねじ込み量を調整することにより行うことが考えられる。
また、特に請求項7記載のように、慣性体を、可動部の重心が可動部の回転軸上に位置するように設けた場合には、外乱加速度作用時であっても、可動部の揺動方向への振動(「1次モードの振動」ともいう)を変化させようとするモーメントが発生しないため、可動部の振動状態が乱れることがなく、より安定した走査を行うことができる。
【0010】
但し、可動部の重心と揺動運動の回転軸とは、必ずしも正確に一致している必要はなく、揺動運動の回転軸の近傍に可動部の重心があれば十分に効果を得ることができる。
また、上述のように複数の板状弾性体を交差線上にて交差させた構成を有する支持部にて支持された可動部では、通常、その揺動運動の回転軸は、交差線近傍に位置する。このため、実用上は、可動部の重心を、交差線に近づけるように設計することで、可動部の重心を、可動部の揺動運動の回転軸に近づけることができる。
【0012】
ところで、可動部本体には、光源を取り付けて光ビームを直接放射させるようにしてもよいし、請求項8記載のように、外部の光源から照射された光を反射する反射面を設けることにより、この反射面から放射される反射光を光ビームとして用いるようにしてもよい。
【0013】
次に、可動部本体の重心が、可動部の回転中心から大きく外れている場合、慣性体は、可動部本体から回転軸方向に大きく突出させて取り付ける必要がある。この場合、請求項9記載のように、可動部本体に、回転軸に沿った方向の両端部の少なくともいずれか一方に、当該可動部本体を塑性変形にて回転軸側に向けて屈曲させてなる取付部を形成し、この取付部に慣性体を取り付けるように構成すれば、可動部本体の一部を慣性体を取り付けるための部材として利用できるため、部品点数及び組立工数の削減を図ることができる。
【0014】
また、請求項10記載のように、取付部に、慣性体を挟持する挟持部を形成し、慣性体は、挟持部のカシメにより取付部に固定されるように構成すれば、慣性体を固定するために特別な部品が不要なだけでなく、接着工程も不要であるため、更なる部品点数の削減や製造コストの低減を図ることができる。
【0015】
次に、支持部を構成する各板状弾性体は、請求項11記載のように、ハウジングから可動部に到る部分の長さが、いずれも同一長に形成されていることが望ましい。
この場合、支持部を簡単に左右対称な構造に構成することができるため、可動部の揺動動作(1次モードでの振動)を安定させることができる。
【0016】
なお、支持部を構成する板状弾性体は、単純な長方形状のものを用いてもよいが、例えば請求項12記載のように、ロの字形状に形成された第1の形状を有するものと、第1の形状を有した板状弾性体の開口部径より外径が小さくなるよう形成された第2の形状を有するものとを用いてもよい。
【0017】
この場合、第1の形状を有する板状弾性体の開口部に、第2の形状を有する板状弾性体を挿入することにより、両板状弾性体を互いに交差させることができる。
また、この場合、第2の形状を有する板状弾性体は、単純な長方形状のものでもよいし、第1の形状と同様に、ロの字形状に形成されていてもよい。但し、揺動方向に対する剛性は、第1の形状を有した板状弾性体と同じであることが望ましい。
【0018】
また、支持部を構成する板状弾性体は、例えば請求項13記載のように、一対の腕部を一端で連結したコの字形状を有し、且つ一対の腕部間に位置する切欠部の幅が、各腕部の幅より大きく形成されたものを用いてもよい。
この場合、腕部の一方を他の板状弾性体の切欠部に挿入し合うことにより、一対の板状弾性体を互いに交差させることができる。
【0019】
そして、請求項12及び請求項13に記載されたいずれの場合も、一つの板状弾性体(特に請求項12の場合は第1の形状を有するもの)を取り付けるだけで、ハウジングと可動部との間に、二つの梁を一度に形成できるため、部品点数及び組立工数の削減を図ることができると共に、組立精度を向上させることができ、ひいては不要な振動モードの発生を抑えることができる。
【0020】
特に後者(請求項13)の場合、一種類の板状弾性体にて支持部を構成できるため、部品点数の削減効果が大きい。
もちろん請求項12に記載されたロの字形状の板状弾性体の開口部に、請求項9に記載されたコの字形状の板状弾性体の腕部の一方を挿入することにより、両板状弾性体を互いに交差させたものを、支持部として使用してもよい。
【0025】
次に、請求項14記載の光スキャナでは、支持部を構成する板状弾性体は、カシメによりハウジング及び可動部に固定されている。
即ち、カシメでは、溶接のように特別な設備を必要としないため、製造コストを低減でき、また、溶接やネジ止め等と比較して作業が簡単なため、組立工数を削減できる。
【0026】
カシメによる固定を行う場合、具体的には請求項15記載のように、ハウジング及び可動部の回転軸に直交する方向の両端部に形成された塑性変形可能な折返部に、板状弾性体の端部を狭持し、この折返部をカシメることにより、板状弾性体とハウジング及び可動部とを一体化できる。
【0027】
この場合、ハウジング及び可動部に形成された折返部を用いてカシメを行っており、カシメのために特別な部材を必要としないため、部品点数の削減、及び組立工数の簡素化を図ることができる。
ところで、板状弾性体を、交差させた状態でハウジング及び可動部の双方に固定するには、ハウジング及び可動部を複雑な形状にしない限り、板状弾性体の全体を平らに保持したまま固定することは困難である。このため、板状弾性体を、プレスにより、取付時の状態に塑性加工することが行われているが、塑性加工を行った場合、スプリングバックが生じて品質の不安定原因となる可能性がある。
【0028】
そこで、請求項16記載のように、板状弾性体を、弾性変形させた状態で組み付ければ、塑性加工が不要となり、工数を削減できるだけでなく、組付後の板状弾性体の品質が安定したものとなるため、不良率を低減できる。
また、カシメによる固定の場合、カシメ時に過大な力が加わると、ハウジングや可動部や板状弾性体が必要以上に変形してしまい、装置全体として重量や形状のバランスをくずしてしまうことになり、不要振動発生の原因となる可能性がある。
【0029】
そこで、請求項17記載のように、支持部を構成する板状弾性体に、ハウジング及び可動部の端部を挟持するクリップ部を形成し、このクリップ部によって板状弾性体とハウジング及び可動部とを一体化するようにしてもよい。
なお、可動部が、反射鏡及び可動部本体等の複数の部材に分かれている場合、こられを一体化する方法として接着剤が考えられる。しかし、接着剤を均一に塗布することが難しく、当該光スキャナのサイズが小さい場合には、不均一に塗布された接着剤の重みや厚さの偏りにより、装置全体のバランスがくずれてしまう。このような場合には、クリップにて複数の部材を一度に挟持するように構成し、接着剤を用いることなく、これらを一体化することが望ましい。
【0030】
また、請求項18記載のように、ハウジング及び可動部と板状弾性体との当接部分には、両者間の位置決めのために、一方の側に突起部、他方の側に突起部と係合する係合部(例えば孔や切欠き等)を設けることが望ましい。
この場合、組立時の位置決めが容易になるため、精度の良い組立を簡単に行うことができ、装置全体のバランスの偏りに基づく不要振動の発生を防止できる。
【0031】
ところで、駆動手段は、例えば請求項19記載のように、可動部と一体に設けられた永久磁石と、永久磁石に作用させる磁界を発生するソレノイドとにより構成することができる。この場合、ソレノイドに周期的に変化する磁界を発生させることにより、可動部を揺動駆動することができる。
【0032】
そして、請求項20記載のように、永久磁石が慣性体を兼ねるように構成すれば、装置構成の簡素化、及び部品点数の削減を図ることができる。
ところで、永久磁石とソレノイドとは、例えば、請求項21記載のように、永久磁石を、両極が前記揺動方向に沿って並ぶように配置し、且つソレノイドを、前記可動部の静止時に前記永久磁石の中心部分と対向するように配置してもよいし、請求項22記載のように、永久磁石を、両磁極が前記回転軸に沿って並ぶように配置し、且つソレノイドを、2つの部分に分割して、永久磁石を挟んだ揺動方向両側にて、それぞれが永久磁石の同一磁極と対向するように配置してもよい。
【0033】
いずれの場合(請求項21,22)も、ソレノイドに交流電流を印加すれば、これに応じてソレノイドが発生する交番磁界に対して、永久磁石の両磁極が吸引,反発を交互に繰り返すため、可動部を揺動駆動することができる。
特に後者(請求項22)の場合、ソレノイドにて発生した磁界が揺動方向の両側から永久磁石に作用するため、可動部を揺動駆動するための駆動力を大きくすることができる。その結果、例えば、外乱加速度により可動部の揺動幅が変化したとしても、短時間で元の揺動幅に戻すことができる。また、後者の場合、ソレノイドに交流電流を印加する代わりに、永久磁石を吸引或いは反発のみさせる直流電流を、ソレノイドの2つの部分に交互に印加することによっても、可動部を揺動駆動できる。
【0034】
なお、駆動手段には、請求項23記載のように、永久磁石の通過経路の近傍に配置され、永久磁石の揺動に伴う磁界強度の変化を検出する磁界強度検出手段を設けてもよい。
このような磁界強度検出手段があれば、その検出結果から、可動部の動作状態(揺動位置や揺動幅)、ひいては光ビームの走査範囲や、その走査範囲内での光ビームの出射方向等の情報を得ることができ、光ビームを用いた各種アプリケーションに役立てることができる。
【0035】
また、駆動手段には、請求項24記載のように、磁界強度検出手段での検出結果に基づき、可動部が予め設定された状態で揺動するようソレノイドの通電状態を制御する通電制御手段を設けてもよい。
この場合、外乱加速度の影響等による可動部の揺動状態の変化は、磁界強度検出手段にて直ちに検出され、その検出結果は、通電制御手段でのソレノイドの通電状態の制御に直ちに反映されるため、可動部の揺動状態を精度よく一定に保つことができる。
【0036】
なお、通電制御手段がソレノイドへの通電を断続的に行う場合には、請求項25記載のように、磁界強度検出手段は、ソレノイドの非通電期間に、ソレノイドを用いて磁界強度の検出を行うように構成してもよい。即ち、駆動手段を構成するソレノイドは、外部磁束の変動により起電力を発生するため、これを検出することにより磁気センサとしても利用できるのである。そして、この場合、新たな構成を追加することなく、可動部の動作状態に応じた高度な制御を可能とする光スキャナを提供でき、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
【0037】
また、駆動手段は、例えば請求項26記載のように、板状弾性体に貼着された圧電素子により構成してもよい。この場合、圧電素子への電圧印加を断続制御して、圧電素子を伸縮させ板状弾性体を変形させることにより、可動部を揺動駆動することができる。また、圧電素子からなる極めて簡易な構成であるため、装置の小型化に対応することができる。
【0038】
なお、駆動手段は、請求項27記載のように、可動部の質量及び支持部のばね定数から決定される共振周波数にて、可動部を揺動させることが望ましい。
この場合、可動部が共振することで、可動部の振幅を最大にでき、また同じ振幅を得るのであれば、駆動手段での消費電力を最小限に抑えることができる。
【0039】
次に、請求項28記載の2次元スキャンシステムでは、第1の光スキャナが、光源からの入射光を、予め設定された第1の方向に沿った走査方向の任意の角度方向に出射し、第2の光スキャナが、この第1の光スキャナからの入射光を、第1の方向と交差する第2の方向に沿って走査するように構成されており、これら第1及び第2の光スキャナのうち、少なくともいずれか一方が、上述の請求項1ないし請求項17いずれか記載の光スキャナからなる。
【0040】
このように構成された本発明の2次元スキャンシステムによれば、例えば、一次元的な走査を行う場合に、当該システムが設置された土台が傾斜する等したとしても、その傾斜を相殺するように走査方向を修正することが可能となり、常に安定した走査軌跡を得ることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の光スキャナ10の全体構成を表す斜視図、図2はその分解図である。
【0042】
図1及び図2に示すように、本実施形態の光スキャナ10は、装置の筐体等に固定されるハウジング11と、光源からの入射光を反射する反射面を備えた可動部12と、可動部12をハウジング11に対して揺動可能に支持する支持部13と、可動部12を揺動駆動するための駆動部14とを備えている。
【0043】
このうち、可動部12は、反射面を形成する反射鏡15と、反射鏡15が固定される可動部本体16と、可動部本体16の反射鏡取付面とは反対側の面に固定される慣性体17とからなる。
そして、可動部本体16は長方形状に機械加工された鉄板(厚さ0.5mm程度)からなり、一方の面(反射鏡取付面)に反射鏡15が接着により固定され、他方の面(慣性体取付面)に慣性体17がネジ止めにより固定されている。また、可動部本体16の長手方向両端部には、該両端部を慣性体取付面側に折り返してなる折返部16aが形成されている。
【0044】
また、反射鏡15は、ガラス板(厚さ0.2mm程度)からなり、その表面には、光を効率よく反射できるようにアルミが蒸着されている。なお、光源からの入射光が均一な特定波長(例えば赤外線)を有している場合、ガラス板の表面には、アルミを蒸着する代わりに、その特定波長を反射する薄膜を形成してもよい。
【0045】
また、慣性体17の可動部本体16への取付端とは反対側の端部(以下「後端部」という)には、永久磁石18が接着されている。
次に、ハウジング11は、ロの字形状に機械加工された鉄板(厚さ0.5mm程度)からなり、その長手方向(図中の矢印H方向)両端部は、該両端部を一方の側に折り返してなる折返部11aが形成されている。また、ハウジング11の開口部は、慣性体17の後端部を挿通し、可動部12が所定範囲内の振幅で揺動していれば、慣性体17が接触することのない大きさに形成されている。
【0046】
また次に、支持部13は、バネ用ステンレス鋼(厚さ0.05mm程度)からなり、エッチングや打ち抜き加工等によりロの字形状に加工された第1及び第2スプリング19,20からなる。第2スプリング20の開口部は、慣性体17を挿通可能な大きさに形成され、また、第1スプリング19の短手方向の開口部径L1は、第2スプリング20の短手方向の外径L2より若干大きく形成されている。
【0047】
そして、第1スプリング19の開口部に、第2スプリング20を挿入することで、第1及び第2スプリング19,20は立体交差するように配置され、その状態で、各スプリング19,20の両端部は、それぞれ一端がハウジングの折返部11aに、他端が可動部本体16の折返部16aに挟持されている。
【0048】
なお、ハウジング11及び可動部本体16には、プレス加工により形成された突起23が、折返部11a,16aの近くに4箇所ずつ形成されており、一方、第1及び第2スプリング19,20には、開口部の4隅にそれぞれ切欠き24が形成されている(図2参照)。また、第1及び第2のスプリング19,20は、組立前の状態では、単純な平面形状をしており、しかもハウジング11及び可動部本体16に取り付けられる両端間が長さが等しくされている。
【0049】
ここで、ハウジング11及び可動部本体16と、第1及び第2スプリング19,20を連結する組立作業の手順について説明する。
この組立作業では、まず、可動部本体16に形成された突起23と、第1及び第2スプリング19,20に形成された切欠き24とを係合させることにより、両者間の位置決めをする。この状態で、可動部本体16の両端(図2中点線部分)を折り返すことにより折返部16aを形成し、この折返部16aに第1及び第2スプリング19,20を挟み込んで、折返部16aをカシメることで、可動部本体16に第1及び第2スプリング19,20を固定する。次に、第1及び第2スプリング19,20をハウジング11の方向に弾性変形させ、ハウジング11に形成された突起(図示せず)と、第1及び第2スプリング19,20に形成された切欠き24とを係合させることにより、両者間の位置決めをする。この状態で、ハウジング11の両端(図2中点線部分)を折り返すことにより折返部11aを形成し、この折返部11aに第1及び第2スプリング19,20を挟み込んで、折返部11aをカシメることで、ハウジング11に第1及び第2スプリング19,20を固定する。
【0050】
これにより、第1及び第2スプリング19,20を立体交差させてなる支持部13が形成され、この支持部13を介してハウジング11と可動部12とが一体化されることになる。
この時、可動部本体16に固定された慣性体17は、第1及び第2スプリング19,20の開口部、更にハウジング11の開口部を貫通した状態に配置される。なお、永久磁石18を含む可動部12(反射鏡15,可動部本体16,慣性体17)の重心が、第1及び第2スプリング19,20が交差する位置を通る交差線の近傍に位置するように、慣性体17の形状や重さは設計されている。
【0051】
また、慣性体17の後端部には、永久磁石18が接着されていない部分に、図示しないが、ネジ孔が形成されており、このネジ孔に螺合されるネジのねじ込み量を調節することにより、可動部12の重心位置を微調整できるように構成されている。
【0052】
このように支持部13を介してハウジング11に連結された可動部12は、ハウジング11が固定されている場合、第1及び第2スプリング19,20が交差する交差線の近傍を回転軸Xとして揺動する。
次に駆動部14は、慣性体17の後端部に接着された永久磁石18と、この永久磁石18に対向配置されるソレノイド21と、ソレノイド21への通電状態を制御する通電制御回路22とからなる。
【0053】
但し、永久磁石18は、ハウジング11の長手方向(図1中の矢印H方向)に沿って両磁極が並ぶように配置されている。従って、ソレノイド21の永久磁石18側にN極を発生させた場合、永久磁石18のS極が吸引され、N極が反発することにより、可動部12は、図1中では右回りに回転するモーメントを受け、逆に、ソレノイド21の永久磁石18側にS極を発生させた場合、永久磁石18のS極が反発し、N極が吸引されることにより、可動部12は、図1中では左回りに回転するモーメントを受ける。
【0054】
このため、通電制御回路22により、正弦波や矩形波等の周期的な駆動信号をソレノイド21に印加して交番磁界を発生させると、この交番磁界と永久磁石18との相互作用により、可動部12が回転軸Xを中心に揺動する。
その結果、反射鏡15が形成する反射面に照射された光ビームは、可動部12の揺動方向Rに沿って反射方向が直線的に変化するため、この反射面からの反射光を用いることにより、回転軸Xに直交する面に沿った一次元的な走査を行うことが可能となる。なお、光ビームの走査速度は、可動部12の揺動周期、即ち駆動信号の周波数にて制御され、また、光ビームの走査範囲は、可動部12の揺動の大きさ、即ち駆動信号の振幅(電圧レベル)にて制御される。
【0055】
但し、本実施形態では、通電制御回路22が生成する駆動信号の周波数を、可動部12の慣性モーメントと支持部13を構成する第1及び第2スプリング19,20のばね定数から決定される共振周波数と一致させており、可動部12が共振状態で揺動するようにされている。
【0056】
また、ソレノイド21に過大な駆動信号が印加され、可動部12の揺動の振幅が大きくなり過ぎると、慣性体17がハウジング11の開口部の縁部に当接し、可動部12の揺動が制限されるように構成されている。
以上説明したように、本実施形態の光スキャナ10では、可動部12を揺動自在に支持する支持部13が、板状に形成された第1及び第2スプリング19,20を立体交差させた構造を有しており、しかも、スプリング19,20の幅方向が、可動部12の揺動の中心となる回転軸Xに沿った方向Vと一致するように配置されている。つまり、第1及び第2スプリング19,20は、可動部12の揺動方向Rへの変形に対する剛性が低く、それ以外の方向、特に回転軸Xに沿った方向Vへの変形に対する剛性が高くなるようにされている。
【0057】
これに加えて、本実施形態の光スキャナ10では、可動部12の重心を、可動部12の回転軸Xにほぼ一致させ、当該光スキャナ10に外乱加速度が作用しても、可動部12の光走査に使用する揺動方向Rの振動を乱すようなモーメントが発生しないようにされている。
【0058】
つまり、本実施形態の光スキャナ10によれば、支持部13が、走査軌跡を乱す不要な振動を発生し難い構造とされているだけでなく、外乱加速度が作用しても、不要振動を励振するモーメントが発生し難いように可動部12の重心位置が設定されているため、当該光スキャナ10を、外部から様々な振動が作用する車載装置等に適用した場合でも、可動部12の揺動に基づく光ビームの走査軌跡が乱れることがなく、安定した走査を行うことができる。
【0059】
しかも、本実施形態の光スキャナ10では、慣性体17が可動部12と一体に設けられており、この慣性体17の形状や重さ等を適宜選択することにより、可動部12の重心位置や共振周波数を調整できるため、所望の振動特性を容易に実現することができる。
【0060】
これに加えて、慣性体17の後端部に形成されたネジ孔へのネジのねじ込み量を調節することで、組立後の可動部12の重心位置を微調整できるようにされているため、寸法誤差等による重心位置のばらつきに基づく不良の発生率を低減できる。
【0061】
また、本実施形態の光スキャナ10では、第1及び第2スプリング19,20により支持された可動部12が、動作時に摩擦を生じないため、耐久性に優れており、しかも、ハウジング11の開口部にて、慣性体17の動作、ひいては可動部12の過大な揺動動作を制限し、支持部13(第1及び第2スプリング19,20)が、必要以上に変形して破損してしまうことを防止しているため、装置の信頼性を向上させることができる。
【0062】
更に、本実施形態の光スキャナ10では、永久磁石18及びソレノイド21からなる単純な構成の駆動部14を用いているため、装置を安価に構成することができ、また、可動部12を共振状態となるように駆動し、小さな駆動力で大きな揺動が得られるようにされているため、駆動部14での消費電力を低減できる。
【0063】
また更に、本実施形態の光スキャナ10では、同一長さに形成された第1及び第2スプリング19,20を用いており、しかも組立時に、ハウジング11及び可動部本体16に形成された突起と、第1及び第2スプリング19,20に形成された切欠きとを係合させることにより、両者間の位置決めを行っているため、当該装置を左右対称な形状に簡単かつ精度よく組み立てることができる。
【0064】
その結果、本実施形態の光スキャナ10は、バランスのよい形状に構成され、非対象な構造に基づく不要振動の発生が防止されるため、安定した走査を行うことができる。
また、第1及び第2スプリング19,20の変形が必要な箇所では、塑性変形を用いることなく弾性変形だけで対応しているため、品質の不安定原因となるスプリングバックがなく、また、カシメの際に、第1及び第2スプリング19,20を、ハウジング11及び可動部本体16の折返部11a,16aの面全体にて押さえているため、応力集中が無く、これらの組立作業に基づく不良の発生率を低減できる。
【0065】
更に、本実施形態では、第1及び第2スプリング19,20の端部を固定する際に、ハウジング11及び可動部本体16を塑性変形させた折返部11a,16aを用いてカシメを行っており、カシメ用に特別な部材を必要としないため、部品点数を削減でき、また、ロの字形状の第1及び第2スプリング19,20を用いることで、それぞれがハウジング11と可動部本体16との間に一度に2本の梁を形成することになるため、支持部13の組立工数を削減できる。
【0066】
なお、本実施形態では、支持部13を平面状に形成されたロの字形状の第1及び第2スプリング19,20を用いて構成したが、図3(a)に示すように、取り付けた状態では弾性変形しないように、ハウジング11及び可動部本体16との当接部分(カシメ部分)を塑性変形により屈曲させたもの19a,20aを用いてもよい。
【0067】
また、ロの字形状の第1及び第2スプリング19,20の代わりに、コの字形状のスプリング19b,20bを使用し、図3(b)に示すように、両スプリング19b,20bが形成する梁が交互に配置されるように構成してもよい。この場合、スプリング19b,20bの形状を同一とすることができるため、部品点数を削減できる。
【0068】
また、支持部13は、図3(c)に示すように、単純な長方形状のスプリング19c,20cを用いて構成してもよい。この場合、スプリング19c,20cの形状が同一となるだけでなく、より単純な形状となるため、支持部13をより安価に構成することができる。
【0069】
また、本実施形態では、ハウジング11と可動部本体16との間の梁となる部分(以下「梁部分」という)が全て同じ幅に形成された第1及び第2スプリング19,20を用いて支持部13が構成されているが、図4(a)に示すように、この梁部分の幅がハウジング11との固定端で最大(幅W1)となり、可動部本体16との固定端で最小(幅W2)となるよう連続的に変化させた形状のスプリング19d,20dを用いて支持部13を構成してもよい。
【0070】
ここでは、第1スプリング19dの外形を長方形状、開口を台形状に形成し、第2スプリング20dの外形を台形状、開口を長方形状に形成することにより、各梁部分の幅がW1>W2となるようにされている。
このように構成された第1及び第2スプリング19d,20dの梁部分は、ハウジング11との固定端に近付くほど、この梁部分に作用する力のモーメントの大きさに応じて剛性が高くなっているため、可動部12を揺動させようとする力が作用して支持部13が動作した時に、梁部分は全体にわたってほぼ均等に変形する。従って、梁部分の一部に応力が集中することがなく、第1及び第2スプリング19d,20dの耐久性を向上させることができる。
【0071】
また、図4(b)に示すように、梁部分に、ハウジング11との固定端側のものほど孔径が小さくなるように多数の孔が形成されたスプリング19e,20eを用いて支持部13を構成してもよい。
この場合も、ハウジング11との固定端に近付くほど剛性が大きくなるため、上述の第1及び第2スプリング19d,20dの場合と同様の効果を得ることができる。また、孔の代わりに、梁部分の厚さによって、梁部分の剛性を変化させるようにしても、同様の効果を得ることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
【0072】
図5は、本実施形態の光スキャナ30の全体構成を表す斜視図であり、図6は、その分解図である。なお、第1実施形態とは、一部構成が異なるだけであるため、この構成の相異する部分を中心に説明する。
図5及び図6に示すように、本実施形態の光スキャナ30は、第1実施形態と同様に、ハウジング31、可動部32、支持部33(支持部13と同様)、駆動部34を備えている。
【0073】
更に、本実施形態では、駆動部34を構成する回路基板44を固定するためのベース45が設けられており、ベース45の回路基板取付面には、ハウジング31を固定するための一対の支柱46が立設されている。支柱46には、ハウジング31の折返部31aが挿入される溝46aが形成されており、支柱46により、ハウジング31は、その下端とベース45の回路基板取付面との間に隙間を有する位置に固定されている。
【0074】
ハウジング31は、プレスにより打ち抜き加工されたステンレス鋼板からなり、折返部31a(折返部11aと同様)が曲げ加工により形成されたものであり、開口部がないこと以外は、第1実施形態のハウジング11と同様に構成されている。
【0075】
可動部32は、反射面を形成する反射鏡35(反射鏡15と同様)と、反射鏡35が固定される可動部本体36と、可動部本体36の反射鏡取付面とは反対側に突出するアーム36c,36d(本発明の取付部に相当)の先端に固定された慣性体37,38とからなる。
【0076】
可動部本体36は、プレスにより打ち抜き加工されたステンレス鋼板からなり、折返部36a(折返部16aと同様)の他、上述のアーム36c,36dが曲げ加工により形成されている。
アーム36c,36dは、折返部36aが形成された辺を左右辺として、これが形成されていない上下辺に設けられており、支持部33を介して連結されたハウジング31を、これと接触することなく上下から挟むように突設されている。そして、アーム36c,36dのハウジング31を越えて突出した先端部分に、慣性体37,38が接着されている。特に、下側のアーム36dに接着された慣性体38は永久磁石からなり、この永久磁石(慣性体)38は、ハウジング31の長手方向(図中の矢印H方向)に沿って磁極が並ぶように配置されている。
【0077】
なお、可動部32(反射鏡35,可動部本体36,慣性体37,38)は、その重心が、支持部33を構成する第1及び第2スプリング39,40の交差位置を通る交差線の近傍に位置するように形状や重さが設計されている。
また、ベース45に固定された回路基板44には、永久磁石38に対向配置された表面実装型のコイルからなるソレノイド41、及びソレノイド41を駆動する駆動信号を生成するドライバIC42等が表面実装されている。
【0078】
以上のように構成された本実施形態の光スキャナ30では、主に可動部32に対する慣性体37,永久磁石38の取り付け方が異なるだけで、その他の主要部の構成に変わりはなく、第1実施形態の光スキャナ10と同様に動作するため、これと同様の効果を得ることができる。
【0079】
特に、本実施形態の光スキャナ30では、ソレノイド41が、永久磁石38に対して位置決めされた状態で作製されているため、当該光スキャナ30を他の装置に実装する際に、ソレノイド41及び永久磁石38間の位置決めを行う必要がなく、当該光スキャナ30を実装する際の組立工数を削減することができる。
【0080】
また、本実施形態の光スキャナ30では、可動部本体36の慣性体取付用のアーム36c,36d、及びスプリング固定用の折返部36aを、平板を曲げ加工することにより一体に形成しているため、これらの固定のために他の部品を必要としないため、部品点数及び組立工数の削減を図ることができる。
【0081】
ところで、上記第1及び第2実施形態では、ハウジング及び可動部本体と支持部(第1及び第2スプリング)との固定方法として、かしめを用いているが、溶接による固定、スナップ構造によるはめ込みなど他の固定方法を用いてもよい。また、上記第1及び第2実施形態では、慣性体や永久磁石の固定方法として接着を用いているが、スナップ構造によるはめ込み等他の固定方法を用いてもよい。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。
【0082】
図7は、本実施形態の光スキャナ30aの全体構成を表す斜視図である。なお、第2実施形態とは、一部構成が異なるだけであるため、この構成の相異する部分を中心に説明する。
即ち、本実施形態では、可動部本体36のアーム36c,36dには、アーム36c,36dの先端部を塑性変形することにより成形された断面コの字状の挟持部36e,36fがそれぞれ設けられており、これらアーム36c,36dの間に、慣性体を兼ねた永久磁石68が保持されている。なお、永久磁石68の両端は、挟持部36e,36fに挟持され、更に、この挟持部36e,36fのかしめによりアーム36c,36dに固定されており、これにより永久磁石68は可動部本体36と一体化されている。また、永久磁石68は、回転軸Xに沿って磁極が並ぶように配置され、ここでは、アーム36c側(図中上側)にN極、アーム36d側(図中下側)にS極が位置するようにされている。
【0083】
また、ベース45上には、永久磁石68を挟んだ揺動方向の両側に、一対のソレノイド61,62が実装され、更に、ベース45に固定された回路基板44には、可動部32が静止している時に永久磁石68と対向するよう配置された磁気センサ63(例えば、ホール素子やソレノイド等)、及びソレノイド61,62を駆動する駆動信号を生成するドライバIC64や、磁気センサ63の検出信号を処理する信号処理回路65等が表面実装されている。
【0084】
このように構成された本実施形態の光スキャナ30aでは、ソレノイド61がN極、ソレノイド62がS極となるように駆動すると、永久磁石68(下端のS極)は、ソレノイド61に吸引され、ソレノイド62と反発することにより、可動部32は、図7中の右回りに回転するモーメントを受ける。逆に、ソレノイド61がS極、ソレノイド62がN極となるように駆動すると、永久磁石68は、ソレノイド61と反発し、ソレノイド62に吸引されることにより、可動部32は、図7中の左回りに回転するモーメントを受ける。
【0085】
このため、ドライバIC64により、正弦波や矩形波等の周期的な駆動信号をソレノイド61,62に印加して交番磁界を発生させると、この交番磁界と永久磁石68との相互作用により、可動部32が回転軸Xを中心に揺動する。
また、磁気センサ63は、永久磁石68の移動に伴う磁界強度の変化を検出し、その検出結果に基づいて、信号処理回路65が、可動部32の揺動の振幅や揺動位置を特定し、振幅が一定となるようにドライバIC64を介して供給されるソレノイド61,62の駆動電流を制御する。
【0086】
なお、本実施形態において、磁気センサ63が磁界強度検出手段に相当し、ドライバIC64,信号処理回路65が通電制御手段に相当する
以上説明したように、本実施形態の光スキャナ30aでは、永久磁石68が慣性体を兼ねており、また、この永久磁石68を保持する挟持部36e,36fは、アーム36c,36dの先端を塑性変形することにより形成され、この挟持部36e,36fのかしめにより、接着剤やビス等を用いることなく永久磁石68を可動部32と一体化しているため、部品点数や組付工数を削減でき、ひいては製造コストを低減することができる。
【0087】
また、本実施形態では、磁気センサ63により検出された可動部32の揺動状態に応じて、ソレノイド61,62の駆動電流を制御するようにされていると共に、永久磁石68を挟んで揺動方向の両側に配置された一対のソレノイド61,62によって、可動部32を駆動するようにされている。
【0088】
従って、本実施形態の光スキャナ30aによれば、揺動状態のわずかな変化にも直ちに対応できるため、揺動動作の安定性が向上するだけでなく、単一のソレノイド41で駆動する第2実施形態の場合より、大きな駆動力を発生させることができるため、揺動状態が大きく変化したときにも、速やかに元の揺動状態に復帰させることができる。
【0089】
なお本実施形態では、可動部32の揺動状態を検出するために、ソレノイド61,62とは別に磁気センサ63を備えているが、磁気センサ63を省略し、ソレノイド61,62のいずれか一方を、磁気センサとして使用するように構成してもよい。即ち、永久磁石68の移動に応じて、ソレノイド61,62を通過する磁束が変化し、ソレノイド61,62には起電力が発生するため、これを検出することにより、可動部32の揺動状態(位置や振幅)についての情報を得ることができるのである。
【0090】
また、図8に示すように、ソレノイド61,62のうち、いずれか一方をドライバIC64に接続し、いずれか他方を信号処理回路65に接続する切替スイッチ66を設け、ドライバIC64に接続され駆動力発生に利用するソレノイドと、信号処理回路65に接続され磁気センサとして利用するソレノイドを交互に切り換えて使用するように構成してもよい。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。
【0091】
図9は、本実施形態の光スキャナ50の全体構成を表す斜視図である。
図9に示すように、本実施形態の光スキャナ50は、ハウジング51、可動部52、支持部53を備えている。
ハウジング51は、長方形状のステンレス鋼板からなり、長手方向両端部に突起51aが形成されている。
【0092】
可動部52は、反射鏡55(反射鏡15と同様)、及び反射鏡55と同じ大きさに形成され、ハウジング51と同様に長手方向両端部に突起56aが形成された可動部本体56からなる。
支持部53は、立体交差するように配置された第1及び第2スプリング59,60からなる。このうち、第1スプリング59は、ロの字形状に形成された板バネからなり、その両端部を、それぞれ断面コの字形状に屈曲させることによりクリップ部59a,59bが形成されている。一方、第2スプリング60は、第1スプリング59の開口を非接触にて挿通可能な幅を有する板バネからなり、その両端を、それぞれ断面コの字形状に屈曲させることによりクリップ部60a,60bが形成されている。
【0093】
これら第1及び第2スプリング59,60の各一方のクリップ部59a,60aは、ハウジング51の端部に形成された突起51aを挿通孔に挿通させた状態で、ハウジング51の端部を強固に保持できる大きさに形成され、しかも、ハウジング51の可動部52との対向面に形成された位置決め用の凸部(図示せず)と係合する係合孔59c,60cが4個ずつ形成されている。
【0094】
また、他方のクリップ部59b,60bは、可動部本体56の端部に形成された突起56aを挿通孔に挿通させた状態で、反射鏡55及び可動部本体56を重ね合わせてなる可動部52の端部を強固に保持できる大きさに形成され、しかも、可動部本体56のハウジング51との対向面に形成された位置決め用凸部(図示せず)と係合する係合孔(図示せず)が4個ずつ形成されている。
【0095】
つまり、突起51a,56aとこれを挿通する挿通孔により、クリップ部からハウジング51や可動部52が脱落することを防止し、凸部と係合孔59c,60cとにより、正確に位置決めされるように構成されている。
また、可動部52を構成する反射鏡55と可動部本体56とは、接着剤を用いることなく、クリップ部59b,60bの挟持力のみにより一体化されている。
【0096】
そして、第1及び第2スプリング59,60の板バネ部分には、それぞれ圧電素子(図示せず)が貼着されており、第1スプリング59に貼着された圧電素子と、第2スプリング60に貼着された圧電素子とを交互に通電することにより、圧電素子の伸縮に伴って第1及び第2スプリング59,60が交互に伸縮し、その結果、第1及び第2スプリング59,60が交差する部分を通過する交差線の近傍を回転軸Xとして、可動部52が揺動する。
【0097】
従って、反射鏡55が形成する反射面に照射された光ビームは、可動部52の揺動に従って、反射方向が直線的に変化するため、この反射面からの反射光を用いることにより、回転軸Xに直交する面に沿った一次元的な走査を行うことが可能となる。なお、光ビームの走査速度は、可動部52の揺動周期、即ち圧電素子への通電の断続周期にて制御され、また、光ビームの走査範囲は、可動部12の揺動の大きさ、即ち圧電素子への通電量の大きさにて制御される。
【0098】
そして、第1及び第2実施形態と同様に、可動部52の慣性モーメントと支持部53を構成する第1及び第2スプリング59,60のばね定数から決定される共振周波数にて、可動部52が揺動するように圧電素子への通電を制御すれば、低消費電力にて駆動することができる。
【0099】
以上説明したように、本実施形態の光スキャナ50では、可動部52を揺動自在に支持する支持部53が、板状に形成された第1及び第2スプリング59,60を立体交差させた構造を有しており、しかも、スプリング59,60の幅方向が、可動部52の揺動運動の回転軸Xに沿った方向と一致するように配置されている。つまり、第1及び第2スプリング59,60は、可動部52の揺動方向への変形に対する剛性が低く、それ以外の方向、特に回転軸Xに沿った方向への変形に対する剛性が高くなるようにされている。
【0100】
即ち、本実施形態の光スキャナ50によれば、支持部13が、走査軌跡を乱す不要な振動を発生し難い構造とされているため、可動部52の揺動に基づく光ビームの走査軌跡が乱れ難く、安定した走査を行うことができる。
また、本実施形態の光スキャナ50では、第1及び第2スプリング59,60により支持された可動部52が、動作時に摩擦を生じないため、優れた耐久性を得ることができる。
【0101】
更に本実施形態の光スキャナ50では、第1及び第2スプリング59,60にクリップ部を形成し、接着剤を用いることなく、各部を一体化しているため、接着剤が不均一に塗布されることにより、装置のバランスがくずれてしまうことがなく、性能の安定した装置を提供することができ、特に、装置全体の重量と比較して接着剤の重量や接着剤の層の厚さが無視できない程、小型の光スキャナを構成する場合に極めて有効となる。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態について説明する。
【0102】
図10(a)は、本実施形態の光スキャナ70の概略構成を表す説明図である。
図10(a)に示すように、本実施形態の光スキャナ70は、ハウジング71,可動部72,支持部73を備えている。
【0103】
可動部72は、長方形状に形成された厚みを有する板材からなり、その4隅には、後述するスプリング73a〜73dを取り付けるためのフランジ部72a〜72dが突設されている。なお、可動部72の一方の面(以下「表面」という)は鏡面加工またはミラーの接着により反射面75が形成され、他方の面(以下「裏面」という)には、永久磁石(図示せず)が取りつけられている。なお、永久磁石は、可動部72の揺動運動の回転軸Xに直交する方向(図中の矢印H方向)に沿って両磁極が並ぶように配置されている。
【0104】
ハウジング71は、可動部72の揺動時に接触しないように、可動部72と対向する部分に開口部が形成されている。
支持部73は、一端が可動部72の各フランジ部72a〜72d、他端がハウジング71に固定された4枚の板状のスプリング73a〜73dからなる。なお、スプリング73a〜73dの固定は、カシメにより行ってもよいし、接着やネジ止めにより行ってもよいが、カシメで行うことが望ましい。そして、図中可動部72の上部に位置するフランジ部72a,72bに取り付けられた一対のスプリング73a,73b、及び可動部の下部に位置するフランジ部72c,72dに取り付けられた一対のスプリング73c,73dが、それぞれ立体交差している。
【0105】
また、スプリング73a〜73dが交差する位置を通る交差線が、可動部72(裏面に固定された永久磁石を含む)の重心位置と一致し、しかも、各スプリング73a〜73dの幅方向が、いずれも可動部72の揺動運動の回転軸Xに沿った方向(図中の矢印V方向)と一致するように配置されている。
【0106】
つまり、上記第1,第2実施形態では、可動部本体に慣性体を取り付けることにより、可動部の重心をその回転中心に接近させていたが、本実施形態の光スキャナ70では、可動部72の重心に、その回転中心が位置するように、支持部73を構成している。
【0107】
このように構成された本実施形態の光スキャナ70では、可動部72の裏面に固定された永久磁石に対向してソレノイド(図示せず)を配置し、このソレノイドに交番磁界を発生させることにより、上述の第1及び第2実施形態と同様に、可動部72を、スプリング72a〜72dの交差位置を通る交差線の近傍を回転軸Xとして揺動させることができる。
【0108】
従って、反射面(可動部72の表面)に照射された光ビームは、可動部72の揺動に従って、反射方向が直線的に変化するため、この反射面からの反射光を用いることにより、可動部72の揺動運動の回転軸Xと直交する面に沿って一次元的な走査を行うことが可能となる。
【0109】
以上説明したように、本実施形態の光スキャナ70では、可動部72を揺動自在に支持する支持部73が、板状に形成されたスプリング73a〜73dを立体交差させた構造を有しており、しかも、スプリング73a〜73dの幅方向が、可動部72の揺動運動の回転軸Xに沿った方向と一致するように配置されている。つまり、スプリング73a〜73dは、可動部72の揺動方向Rへの変形に対する剛性が低く、それ以外の方向、特に回転軸Xに沿った方向への変形に対する剛性が高くなるようにされている。
【0110】
これに加えて、本実施形態の光スキャナ70では、可動部72の重心を、可動部72の回転中心にほぼ一致させ、当該光スキャナ70に外乱加速度が作用しても、可動部72の光走査に使用する揺動方向Rへの振動を乱すようなモーメントが発生しないようにされている。
【0111】
つまり、本実施形態の光スキャナ70によれば、支持部73が、走査軌跡を乱す不要な振動を発生し難い構造とされているだけでなく、外乱加速度が作用しても、不要振動を励振するモーメントが発生し難いように可動部72の重心位置が設定されているため、上述の第1及び第2実施形態の光スキャナ10,30と同様の効果を得ることができる。
【0112】
また、本実施形態の光スキャナ70では、可動部72の揺動時に、支持部73に摩擦が生じないため、耐久性に優れており、しかも、ハウジング71の開口部にて、可動部72の過大な揺動動作を制限し、支持部73(スプリング73a〜73d)が、必要以上に変形して破損してしまうことを防止しているため、装置の信頼性を向上させることができる。
【0113】
更に、本実施形態の光スキャナ70では、ハウジング71に開口部が形成されており、可動部72の裏面をトリミング加工して可動部72の重心位置を調節できるため、寸法誤差等による重心位置のばらつきに基づく不良の発生率を低減できる。
【0114】
なお、本実施形態では、可動部72の4隅にスプリング73a〜73dを固定するためのフランジ部72a〜72dを設けているが、図10(b)に示すように、可動部72の対角上にフランジ部72e,72fを設け、可動部72の上部にて交差配置されるスプリング73a,73bの各一端を、フランジ部72eに固定し、可動部72の下部にて交差配置されるスプリング73c,73dの各一端を、フランジ部72fに固定し、スプリング73a〜73dの各他端を、図示しないハウジングに固定するように構成してもよい。
【0115】
また、図11(a)に示すように、図10(b)に示す構成から、スプリング73b,73cを省略し、可動部72を挟んで交差配置される一対のスプリング73a,73dのみで支持部73を構成してもよい。
更に、図11(b)に示すように、可動部72を挟んで交差配置される一対のスプリング73a,73dのみからなる支持部73を備えた図11(a)の構成において、フランジ部72e,72fを対角上ではなく、いずれか一方の辺の両端部に配置してもよい。
【0116】
これら、図10(b),図11(a)(b)に示すいずれの場合も、図10(a)に示す光スキャナ70と同様の作用効果を得ることができる。
なお、上記第1〜第4実施形態では、光源から入射される光ビームを、可動部に設けられた反射面にて反射させることにより光走査を行なっているが、可動部に反射面を設ける代わりに、可動部に光源を搭載して、光源から放射する光ビームを用いて直接走査するように構成してもよい。
【0117】
また、上記第1,第2,第4実施形態では、ソレノイド及び永久磁石を用いて駆動部を構成しているが、第3実施形態のように、圧電素子を用いて駆動部を構成してもよい。また、上記実施形態では、可動部を共振状態で振動させる駆動方法を用いているが、例えば、共振周波数より低く、共振現象を起こさない周波数で変化する三角波等をソレノイドに入力して、一定速度での光走査を行なうことも可能である。
[第6実施形態]
ところで、上記第1〜第5実施形態にて説明した光スキャナ10,30,50,70は、単独で1次元的な走査を行う場合に用いてもよいが、例えば、他の光スキャナと組み合わせて、2次元的な走査が可能な2次元スキャンシステムを構成するために用いてもよい。
【0118】
ここで、図12は、第6実施形態の2次元スキャンシステムの概略構成を表す説明図である。
図12に示すように、本実施形態の2次元光スキャンシステムは、光源2、縦スキャナ4、横スキャナ6、及び、これら各部品を固定するための樹脂製又は金属製のベース8から構成される。以下、ベース8の部品載置面に沿った方向を横方向、この部品載置面と直交する方向を縦方向とよぶ。
【0119】
光源2は半導体レーザ、コリメートレンズからなり、コリメートされたレーザ光を出射する。縦スキャナ4は、光源2から入射される光ビームを反射し、しかも、縦方向に±1°程度の範囲で、反射角度を任意に変更可能に構成されている。横スキャナ6としては、上述した第1〜第5実施形態の光スキャナ10,30,50,70のいずれかが用いられており、縦スキャナ4からの光ビームが反射面に入射され、且つ反射面に反射した反射光が横スキャナ6の揺動によって横方向に沿って変化するように配置されている。
【0120】
このように構成された2次元スキャンシステムは、縦スキャナ4での反射角度を固定し、横スキャナ6を揺動駆動することで、横方向(図中の矢印H方向)への一次元的な走査を行うことができる。また、縦スキャナ4を駆動してその反射角度を変更することにより、横スキャナ6の走査線の位置を縦方向(図中のV方向)に適宜ずらすことができる。
【0121】
以上説明したように、本実施形態の2次元スキャンシステムでは、横スキャナ6として第1〜第5実施形態の光スキャナ10,30,50,70のいずれかを用いているため、当該システムに外乱加速度が作用しても横方向の走査軌跡が乱れることがない。また、何等かの原因でベース8に傾きが生じる等して、光ビームの照射方向が、縦方向に変動した場合でも、縦スキャナ4を作動させることにより、この変動を相殺して横方向の走査が行われる位置を常に一定に保持することができる。
【0122】
このため、本実施形態の2次元スキャンシステムは、例えば、車両に装着され、車両前方を水平方向にスキャンして障害物を検出する車載用センサを構成する場合等に好適に用いることができる。
即ち、車載用センサの検出エリアは、通常、所定距離だけ前方の地面上に存在する障害物を検出できるように設定されるが、車両後部に荷物を積載し、車両が進行方向に対して上向きになってしまったり、道路の勾配が変化する地点など、走査に用いる光ビームが、検出エリアから縦(上下)方向に外れて照射される場合がある。このような場合に、縦スキャナを用いて、光ビームの縦方向への照射方向を修正することで、検出エリア内に光ビームが照射されるように補正することができ、前方の検出エリア内の認識を可能とすることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の光スキャナの全体構成を表す斜視図である。
【図2】 第1実施形態の光スキャナの分解図である。
【図3】 第1実施形態の変形例を表す説明図である。
【図4】 第1実施形態の変形例を表す説明図である。
【図5】 第2実施形態の光スキャナの全体構成を表す斜視図である。
【図6】 第2実施形態の光スキャナの分解図である。
【図7】 第3実施形態の光スキャナの全体構成を表す斜視図である。
【図8】 駆動回路の構成を表すブロック図である。
【図9】 第4実施形態の光スキャナの全体構成を表す斜視図である。
【図10】 第5実施形態の光スキャナの全体構成、及びその変形例を表す説明図である。
【図11】 第5実施形態の変形例を表す説明図である。
【図12】 第6実施形態の2次元スキャンシステムの構成を表す説明図である。
【符号の説明】
2…光源、4…縦スキャナ、6…横スキャナ、8…ベース、10,30,30a,50,70…光スキャナ、11,31,51,71…ハウジング、12,32,52,72…可動部、13,33,53,73…支持部、14,34…駆動部、15,35,55…反射鏡、16,36,56…可動部本体、17,37…慣性体、18,38,68…永久磁石、19,19a〜19e,39,59…第1スプリング、20,20a〜20e,40,60…第2スプリング、21,41,61,62…ソレノイド、22…通電制御回路、23…突起、24…切欠き、42,64…ドライバIC、44…回路基板、45…ベース、46…支柱、46a…溝、59a,59b,60a,60b…クリップ部、63…磁気センサ、65…信号処理回路、72a〜72f…フランジ部、73a〜73d…スプリング、75…反射面
Claims (28)
- 被取付体に固定されるハウジングと、
光ビームを放射する可動部と、
該可動部をハウジングに対して揺動可能に支持する支持部と、
前記可動部を予め設定された揺動方向に揺動駆動する駆動部と、
を備え、前記可動部から放射された光ビームにより対象物を走査する光スキャナにおいて、
前記支持部は、
一端が前記ハウジング、他端が前記可動部にそれぞれ連結された複数の板状弾性体からなり、該複数の板状弾性体は、前記揺動方向への揺動運動の中心となる回転軸に沿って幅広となり、且つ前記可動部の静止時には前記回転軸に沿った単一の交差線上にて互いに交差するよう配置され、
前記可動部は、
前記支持部に連結された可動部本体と、
該可動部本体と一体化され、前記回転軸側に突出した位置に設けられた慣性体と、
からなり、
前記支持部を構成する板状弾性体は、前記可動部の揺動方向に対する剛性が該可動部との固定端側より前記ハウジングとの固定端側ほど大きくなるように構成されていることを特徴とする光スキャナ。 - 前記板状弾性体は、前記ハウジングと前記可動部本体との間の梁となる部分を梁部分として、該梁部分の幅が前記ハウジングとの固定端で最大となり、前記可動部との固定端で最小となるように連続的に変化していることを特徴とする請求項1に記載の光スキャナ。
- 前記板状弾性体は、前記ハウジングと前記可動部本体との間の梁となる部分を梁部分として、該梁部分に前記ハウジングとの固定端側のものほど孔径が小さくなるように多数の孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光スキャナ。
- 前記板状弾性体は、前記ハウジングと前記可動部本体との間の梁となる部分を梁部分として、該梁部分の厚さが前記ハウジングとの固定端側で最大となり、前記可動部との固定端で最小となるように連続的に変化していることを特徴とする請求項1に記載の光スキャナ。
- 前記慣性体は、重心位置を調節可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4いずれか記載の光スキャナ。
- 前記慣性体には、螺合させるネジの突出量またはねじ込み量を調整することにより、前記慣性体の重心位置を調整するためのネジ孔が形成されていることを特徴とする請求項5記載の光スキャナ。
- 前記慣性体は、前記可動部の重心が該可動部の回転軸上に位置するように設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項6いずれか記載の光スキャナ。
- 前記可動部本体は、外部の光源から照射された光を反射する反射面を有し、該反射面から放射される反射光を前記光ビームとして用いることを特徴とする請求項1ないし請求項7いずれか記載の光スキャナ。
- 前記可動部本体は、前記回転軸に沿った方向の両端部の少なくともいずれか一方に、当該可動部本体を塑性変形にて屈曲させてなる取付部を有し、該取付部に前記慣性体が取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項8いずれか記載の光スキャナ。
- 前記取付部に、前記慣性体を挟持する挟持部を形成し、
前記慣性体は、前記挟持部のカシメにより前記取付部に固定されていることを特徴とする請求項9記載の光スキャナ。 - 前記支持部を構成する各板状弾性体は、前記ハウジングから前記可動部に到る部分の長さが、いずれも同一長に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項10いずれか記載の光スキャナ。
- 前記支持部を構成する板状弾性体は、ロの字形状に形成された第1の形状を有するものと、該第1の形状を有した板状弾性体の開口部径より外径が小さくなるよう形成された第2の形状を有するものとからなり、
前記第1の形状を有する板状弾性体の開口部に、前記第2の形状を有する板状弾性体を挿入することにより、両板状弾性体を互いに交差させていることを特徴とする請求項1ないし請求項11いずれか記載の光スキャナ。 - 前記支持部を構成する板状弾性体は、一対の腕部を一端で連結してなるコの字形状を有し、且つ前記一対の腕部間に位置する切欠部の幅が、各腕部の幅より大きく形成され、
前記腕部の一方を他の板状弾性体の前記切欠部に挿入し合うことにより、一対の板状弾性体を互いに交差させていることを特徴とする請求項1ないし請求項11いずれか記載の光スキャナ。 - 前記支持部を構成する板状弾性体は、カシメにより前記ハウジング及び可動部に固定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項13いずれか記載の光スキャナ。
- 前記ハウジング及び可動部は、前記回転軸とは直交する方向の両端部に塑性変形可能な折返部を有し、
該折返部に前記板状弾性体の端部を狭持し、該折返部をカシメることにより、前記板状弾性体と前記ハウジング及び可動部とが一体化されていることを特徴とする請求項14記載の光スキャナ。 - 前記板状弾性体は、弾性変形させた状態で組み付けられていることを特徴とする請求項14又は請求項15記載の記載の光スキャナ。
- 前記支持部を構成する板状弾性体は、前記ハウジング及び可動部の端部を挟持するクリップ部を有し、該クリップ部によって前記ハウジング及び可動部と一体化されていることを特徴とする請求項1ないし請求項13いずれか記載の光スキャナ。
- 前記ハウジング及び可動部と前記板状弾性体との当接部分には、両者間の位置決めのために、一方の側に突起部が、他方の側に該突起部と係合する係合部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項17いずれか記載の光スキャナ。
- 前記駆動手段は、
前記可動部と一体に設けられた永久磁石と、
該永久磁石に対向して設けられたソレノイドと、
を備え、前記ソレノイドに周期的に変化する磁界を発生させることにより前記可動部を揺動駆動することを特徴とする請求項1ないし請求項18いずれか記載の光スキャナ。 - 前記永久磁石は、前記慣性体を兼ねていることを特徴とする請求項19記載の光スキャナ。
- 前記永久磁石を、両極が前記揺動方向に沿って並ぶように配置し、且つ前記ソレノイドを、前記可動部の静止時に前記永久磁石の中心部分と対向するように配置したことを特徴とする請求項19又は請求項20記載の光スキャナ。
- 前記永久磁石を、両磁極が前記回転軸に沿って並ぶように配置し、且つ前記ソレノイドを、2つの部分に分割して前記永久磁石を挟んだ揺動方向両側にて、それぞれ前記永久磁石の同一磁極と対向するように配置したことを特徴とする請求項19又は請求項20記載の光スキャナ。
- 前記駆動手段は、前記永久磁石の通過経路の近傍に配置され、該永久磁石の揺動に伴う磁界強度の変化を検出する磁界強度検出手段を備えることを特徴とする請求項19ないし請求項22いずれか記載の光スキャナ。
- 前記駆動手段は、前記磁界強度検出手段での検出結果に基づき、前記可動部が予め設定された状態で揺動するよう前記ソレノイドの通電状態を制御する通電制御手段を備えることを特徴とする請求項23記載の光スキャナ。
- 前記通電制御手段は、前記ソレノイドへの通電を断続的に行い、
前記磁界強度検出手段は、前記ソレノイドの非通電期間に、該ソレノイドを用いて磁界強度の検出を行うことを特徴とする請求項23又は請求項24記載の光スキャナ。 - 前記駆動手段は、前記板状弾性体に貼着された圧電素子を備え、該圧電素子を伸縮させて前記板状弾性体を変形させることにより前記可動部を揺動駆動することを特徴とする請求項1ないし請求項18いずれか記載の光スキャナ。
- 前記駆動手段は、前記可動部の質量及び支持部のばね定数から決定される共振周波数にて、前記可動部を揺動させることを特徴とする請求項1ないし請求項26いずれか記載の光スキャナ。
- 光源からの入射光を、予め設定された第1の走査方向に沿った任意の角度方向に出射する第1の光スキャナと、
該第1の光スキャナからの入射光を、前記第1の方向と交差する第2の走査方向に沿って走査する第2の光スキャナと、
を備えた2次元スキャンシステムにおいて、
前記第1及び第2の光スキャナのうち、少なくともいずれか一方を、請求項1ないし請求項27いずれか記載の光スキャナにて構成したことを特徴とする2次元スキャンシステム。
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