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JP4731162B2 - 電動工具 - Google Patents
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JP4731162B2 - 電動工具 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばディスクグラインダのように、先端工具の回転運動を利用して加工作業を行う電動工具に関する。
特許第3174056号公報(特許文献1)には、被加工材の研削作業に用いられるディスクグラインダが開示されている。ディスクグラインダにおける先端工具としての砥石は、被動側回転部材としてのスピンドルの先端部位に内側と外側の取付フランジを介して軸方向の両側(上下両面)から挟み込むようにして装着されている。下面側に位置する外側の取付フランジは、砥石の回転中に緩まないように、スピンドルの回転方向に対して逆方向に回すことでネジ締めされる、いわゆる締まり勝手のネジ締め構造である。このような締まり勝手のネジ締めの場合、砥石の回転動作中には、緩みの発生を抑えることができる反面、例えば、機械式のスピンドル停止装置あるいはモータの電気ブレーキ等により砥石の回転動作を瞬時に停止したような場合、外側の取付フランジがその慣性力で緩む可能性がある。このため、特許文献1では、外側の取付フランジの緩み対策として、砥石の回転を停止したとき、内側と外側の取付フランジによる砥石の締め付け圧力が自動的に増大される構成を採用している。
しかしながら、特許文献1に開示されたディスクグラインダのような電動工具において、スピンドル停止装置を用いて砥石の回転を急停止する方式では、砥石の停止時にスピンドル停止装置あるいは動力伝達機構に大きな衝撃が発生することとなる。その結果、それら構成部品の耐久性が害され、あるいは外側の取付フランジが緩むといった問題が生ずることになり、この点でなお改良の余地がある。
特許第3174056号公報
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、回転式の先端工具を備えた電動工具において、先端工具を停止する際の衝撃を低減する上で有効な技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、各請求項記載の発明が構成される。
請求項1に記載の発明によれば、本体部と、本体部に収容されたモータと、モータによって回転される駆動側回転部材と、被動側回転部材と、駆動側回転部材から被動側回転部材に動力を伝達する動力伝達部と、駆動側回転部材および被動側回転部材を介して回転駆動されることで所定の加工作業を遂行する先端工具と、本体部に固定された本体側部材と、当該本体側部材に取付けられて被動側回転部材の回転をロックし、または当該ロックを解除する巻バネと、を有する電動工具が構成される。本発明における「電動工具」としては、典型的には、先端工具としての砥石の回転動作によって被加工材に研削作業や研磨作業を遂行するディスクグラインダがこれに該当するが、ディスクグラインダに限らず、回転動作を行う先端工具によって被加工材に対し所定の加工作業を遂行する電動工具であれば、広く適用することが可能である。巻バネは、本体側部材と被動側回転部材の周面に装着されるとともにそれら各部材に対して巻き方向(周方向)のうちの一方の側に相対回動することで本体側部材および被動側回転部材の周面に巻き付いて当該被動側回転部材の回転をロックし、巻き方向(周方向)のうちの他方の側に相対回動することで巻き付きを解除して被動側回転部材のロックを解除するように構成される。
本発明においては、先端工具を回転駆動する場合には、巻バネに外力を作用させて当該巻バネを拡径状態とし、これによって被動側回転部材のロックを解除した後、動力伝達部を介して駆動側回転部材の回転を被動側回転部材に伝達し、先端工具の回転駆動を停止する場合には、巻バネに対する外力の作用を解除し、これによって巻バネが本体部に固定された本体側部材および被動側回転部材の周面に巻き付く構成としている。なお「動力伝達部」としては、鋼球やころあるいはキー等を好適に用いることができる。
本発明によれば、巻バネを用いて先端工具の回転をロックする構成であり、先端工具を回転駆動するときは、巻バネに外力を作用させて当該巻バネを拡径状態とし、これによって当該被動側回転部材のロックを解除した後、駆動側回転部材の回転を被動側回転部材に伝達する構成としている。このため、駆動側回転部材から被動側回転部材への動力の伝達を円滑に行うなうことができる。本発明における「巻バネに外力を作用させる」態様としては、典型的には、巻バネの一端部に巻バネの径が広がるように力を加える態様が好適である。一方、先端工具の回転駆動の停止は、巻バネに対する外力の作用を解除することで遂行される。それまで拡径状態に置かれた巻バネは、当該外力の作用が解除されることに基づき本体側部材および被動側回転部材に巻き付く。これにより被動側回転部材にブレーキを掛けて停止することができる。このように、巻バネを利用して被動側回転部材にブレーキを掛ける方式によれば、例えば機械式のスピンドル停止装置を用いた停止方式に比べて、被動側を緩やかに停止することが可能となり、停止時の衝撃の発生を低減できる。その結果、動力伝達機構の構成要素を衝撃から保護することができる。
(請求項2に記載の発明)
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の電動工具における巻バネに対する外力の作用および動力伝達部の回転伝達作用は、それぞれが駆動側回転部材の周方向に設定されている。かかる構成によれば、巻バネに外力を作用させるための手段および駆動側回転部材から被動側回転部材に動力を伝達するための動力伝達部をそれぞれ回転部材の回転軸線回りに配置することが可能となり、その結果、動力伝達機構のコンパクト化、あるいは配置スペースの省スペース化が実現される。
(請求項3に記載の発明)
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の電動工具において、先端工具の回転駆動を停止するとき、本体側部材および被動側回転部材に対する巻バネの巻き付き動作と巻き付き解除動作が交互に行われる構成としている。かかる構成によれば、被駆動側回転部材に対してブレーキが間欠的に繰り返し作用させつつ停止することができ、これにより先端工具をより緩やかに停止することができ、衝撃の低減を図る上で有効となる。
(請求項4に記載の発明)
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれかに記載の電動工具において、モータの回転を駆動側回転部材に伝達する回転伝達要素として互いに噛み合い係合する少なくとも2つのギアを有しており、巻バネに外力が作用したとき、当該巻バネの弾性力が駆動側回転部材側のギアに対しモータ側のギアによる回転方向と逆方向の回転力として作用する構成としている。かかる構成によれば、2つのギア間におけるバックラッシュを吸収して当該バックラッシュに起因するギア音や振動を巻バネの弾性力によって低減することができる。
(請求項5に記載の発明)
請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれかに記載の電動工具において、被動側回転部材が駆動側回転部材の回転によって回転駆動される回転方向とは逆方向へ回転しないように規制する逆回転規制手段を有する構成とされる。本発明における「逆回転規制手段」としては、典型的には、一方向クラッチを好適に用いることができる。かかる構成によれば、被動側回転部材を、その回転方向については、巻バネによってロックされ、回転方向とは逆方向には逆回転規制手段によってロックされる。すなわち、被動側回転部材の両方向の回転をそれぞれ規制できるため、例えば、ディスクグラインダのように、先端工具を着脱する際に、被動側回転部材に当該被動側回転部材を回転させる方向に外力が作用するような電動工具に適用することで、先端工具の着脱作業を支障なく行うことが可能となる。
本発明によれば、回転式の先端工具を備えた電動工具において、先端工具を停止する際の衝撃を低減する上で有効な技術が提供されることとなった。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態につき、図1〜図6を参照しつつ、詳細に説明する。本実施の形態では、電動工具の一例として、金属、コンクリート、石材等の各種被加工材の研削作業あるいは研磨作業に用いられる手持ち式の電動ディスクグラインダを用いて説明する。図1には電動ディスクグラインダ101の全体構成が縦断面図によって示されている。なお便宜上、図1では後側(図示右側)の一部を省略している。図2には動力伝達機構およびブレーキ機構が拡大した状態で示されている。図3には紙面の上側から下側に向って図2の各断面指示線(A−A線、B−B線、C−C線)に基づく断面構造が順次示され、また左側から右側に向って各断面構造部分の作動態様が順次示されており、(I)は初期状態、(II)は駆動モータの電源投入操作(オン)時、(III)は実動時、(IV)は駆動モータの電源非投入操作(オフ)時を示す。
図1に示すように、電動ディスクグラインダ101は、長軸方向を前後方向(図示左右方向)とするものであって、モータハウジング105およびギアハウジング107からなる本体部103によって外郭が構成されている。モータハウジング105は、概ね円筒形状に形成され、当該モータハウジング105内には、駆動モータ111が収容されている。駆動モータ111は、本発明における「モータ」に対応する。駆動モータ111は、モータハウジング105内に回転可能に配置される回転子113と、モータハウジング105内に止着手段としてのネジ114によって固定される固定子115とを主体にして構成されており、回転子113の回転軸線方向が電動ディスクグラインダ101の長軸方向となるように配置されている。駆動モータ111のモータ軸111aの前端部側(図示左側)には、小ベベルギア117が取り付けられるとともに、冷却ファン119が当該モータ軸111aと一体回転するように取り付けられている。
モータハウジング105の前端部に連接されるギアハウジング107内には、駆動モータ111の回転出力を砥石141に伝達する動力伝達機構109が収容されている。砥石141は、本発明における「先端工具」に対応する。動力伝達機構109は、小ベベルギア117、回転筒体121、スピンドル123、を主体として構成される。回転筒体121は、本発明における「駆動側回転部材」に対応し、スピンドル123は、本発明における「被動側回転部材」に対応する。
図2に示すように、回転筒体121は、小ベベルギア117(図1参照)と常時に噛み合い係合する大ベベルギア122を一体に有し、その軸方向が駆動モータ111の回転軸線に直交する方向、すなわち上下方向となるように配置される。スピンドル123は、回転筒体121の筒孔内に相対回動可能に貫通(したがって、同心的に配置)されるとともに、上下の軸受125,126(図1参照)によって回転自在に支持されており、複数(例えば2個)の鋼球(スチールボール)127を介して回転筒体121の回転が伝達される構成とされる。鋼球127は、本発明における「動力伝達部」に対応する。鋼球127は、スピンドル123の外周部における当該スピンドル123の軸線に関して対称位置に配置され、周方向のおよび軸方向の移動が規制された状態で保持されている。回転筒体121の内周面には、周方向に所定長さで延びる溝129(図3の断面C−C参照)が当該回転筒体121の軸線に関して対称に設けられている。そして各溝129に鋼球127が周方向への相対移動可能に配置され、溝129の周方向における一端部(回転筒体121の回転方向後側端部)129aが鋼球127に係合することで回転筒体121の回転がスピンドル123に伝達される構成とされる。すなわち、回転筒体121とスピンドル123は、鋼球127と溝129の周方向端部との間に設定された間隙C(図3の断面C−C参照)に対応する範囲内での相対回転が許容されている。
図1に示すように、スピンドル123の先端(下端)は、ギアハウジング107の下面から突出され、その突出端部には二面幅とネジ部を有する砥石装着部131が形成されている。そして砥石装着部131には、砥石141が内側(砥石上面側)と外側(砥石下面側)の取付フランジ133,135を介して上下方向から挟み込むようにして着脱自在に装着される。砥石141の上面側に位置する内側の取付フランジ133は、砥石装着部131に二面幅を介して相対回動不能に取り付けられ、下面側に位置する外側の取付フランジ135をネジ部にねじ込むことで砥石141を取り付ける構造である。外側の取付フランジ135は、スピンドル123の回転方向と逆方向が締まり方向となるように設定される。つまり砥石141の回転駆動時に締まり勝手となるように設定されている。なお砥石141の後ろ半分は、カバー143によって覆われている。
次にスピンドル123の回転駆動を停止するためのブレーキ機構151につき、図2および図3を参照しつつ説明する。ブレーキ機構151は、スピンドル123の回転をロックし、あるいは当該ロックを解除する巻バネ153と、本体部103に固定された第1リング155と、スピンドル123と一体回転するように鋼球(スチールボール)157を介して連接された第2リング159と、回転筒体121から上方へと一体に延びる上方円筒部121aとを主体として構成されている。第1リング155は、本発明における「本体側部材」に対応する。第1リング155は、スピンドル123の外周上部に相対回動可能に嵌合されるとともに、軸方向の一端(上端)には外周に張り出すフランジ部155aが形成されており、当該フランジ部155aに対し本体部103(ギアハウジング107)に突設された回転規制ピン156が係止することによって回り止め(固定)されている。第2リング159は第1リング155の下方において、スピンドル123に嵌合されるとともに、鋼球157を介して軸方向および径方向の移動が規制された状態に組み付けられる。なお図6に示すように、鋼球157によるスピンドル123と第2リング159との組付けは、スピンドル123を本体部103に組付ける前の段階で行われる。
第1リング155と第2リング159は、同心状に配置されるとともに外径が等しく軸方向に互いに対向するように配置されている。回転筒体121の上方円筒部121aは、これら第1リング155と第2リング159の外側に配置されるように上方へと延びている。そして当該上方円筒部121aの内周面と第1リング155および第2リング159の外周面との間には、筒状空間が設定されており、当該筒状空間に巻バネ153が配置されている。すなわち、巻バネ153は、第1リング155と第2リング159の外周面に装着されている。巻バネ153は、図4および図5に示すように、当該巻バネ153の軸線の回りにねじりモーメントを受ける、いわゆるねじりバネであり、一端部(上端部)153aが径方向に突出するとともに、上方円筒部121aに形成された周方向に所定長さで延びる切欠161(図3の断面A−A参照)内に配置され、他端部(下端部)153bが軸方向に突出されるとともに、第2リング159に固定されている。
上記のように装着された巻バネ153は、本体部103に固定された第1リング155との間で、巻き方向(周方向)のうちの一方(回転筒体121およびスピンドル123の回転方向)に相対回動することで第1リング155および第2リング159の外周面に巻き付いて当該第2リング159およびスピンドル123の回転をロックし、巻き方向のうちの他方に相対回動することで第1リング155および第2リング159の外周面に対する巻き付きを解除して当該第2リング159およびスピンドル123のロックを解除する。図3の(I)には、初期状態が示されている。この初期状態では、図3の(I)の上段(断面A−A)に示すように、巻バネ153の一端部153aが切欠161の周方向における一方(回転体121の回転方向後側)の切欠端部161aから離間している。このとき、図3の(I)の下段(断面C−C)に示すように、鋼球127が溝129の一端部129aから最も離間した位置に置かれ、当該一端部129aとの間隙Cが、巻バネ153の一端部153aと切欠161の切欠端部161aとの間の間隔よりも大きくなるように設定されている。なお図3の(I)は、説明の便宜上、図示された初期状態であり、実際には当該図3の(I)に示す状態、あるいは(II)に示す状態、すなわち巻バネ153の一端部153aに切欠161の切欠端部161aが係合(当接)した状態のいずれもあり得る。図1に示すように、本体部103には、砥石141の交換作業に際し、スピンドル123の回転を規制するスピンドルロック装置171が備えられている。このスピンドルロック装置171は、摘み173を押し込み操作することによって棒状のロック部材175を回転筒体121の凹部121bに差し込んで当該回転筒体121の回転をロックする構成とされる。
本実施の形態に係る上記のように構成されている。図3の(I)に示す初期状態では、巻バネ153はその内周面で第1リング155および第2リング159の外周面を締め付けており、スピンドル123の回転がロックされている。駆動モータ111を通電駆動するべく、電源スイッチを入れると、図3の(II)に示すように、駆動モータ111のモータ軸111aから小ベベルギア117、大ベベルギア122を経て回転筒体121が回転し、当該回転筒体121の切欠端部161aが巻バネ153の一端部153aに係合(断面A−A参照)する。回転筒体121とスピンドル123は、溝129と鋼球127との間に設定された間隙Cの範囲内で相対回転が可能とされているため、スピンドル123は、初期位置に置かれたままとなる(断面C−C参照)。そして回転筒体121の切欠端部161aに係合された巻バネ153の一端部153aを回転させると、図3の(III)に示すように、当該巻バネ153には、拡径方向に外力が入力される。このとき、巻バネ153の他端部153bが未だ回転していない第2リング159に固定されているため、巻バネ153が拡径し、これにより第1リング155および第2リング159の外周面に対する締め付けが解除されてスピンドル123のロックが解除される。このようにして、スピンドル123のロックが解除された後、回転筒体121の溝129の一端部129aが鋼球127に係合(図3の(II)の断面C−C参照)し、スピンドル123は、回転筒体121と一体回転する。すなわち、砥石141が回転駆動されることになり、当該砥石141による被加工材の研削作業あるいは研磨作業が可能とされる。
駆動モータ111に対する通電駆動を停止するべく、電源スイッチを切ると、回転筒体121およびスピンドル123は、共に慣性力で回転するが、摩擦抵抗の差(駆動モータ111の回転子113の回転抵抗が大)により、スピンドル123の回転が回転筒体121の回転より速くなる。このため、図3の(IV)に示すように、第2リング159に固定された巻バネ153の他端部153bが当該第2リング159の回転方向へと引張られる。これにより、巻バネ153は縮径され、第1リング155および第2リング159の外周面に巻き付く。かくして、スピンドル123にブレーキが作用する。
このスピンドル123に対するブレーキ作用により、当該スピンドル123の回転速度が回転筒体121の回転速度よりも遅くなれば、巻バネ153の一端部153aに対して再び回転筒体121の切欠161の切欠端部161aが拡径方向に外力を作用することになる。これにより、巻バネ153が拡径し、スピンドル123に対するブレーキが解除される。このように、巻バネ153は、回転筒体121とスピンドル123との回転速度差、すなわち、回転筒体121に対するスピンドル123の回転速度の遅速に対応してブレーキ作用とブレーキ解除作用を交互に行いつつスピンドル123を停止する。
このように、本実施の形態によれば、砥石141の回転駆動時には、巻バネ153によるスピンドル123のロックを解除した後、鋼球127を介して回転筒体121の回転をスピンドル123に伝達することができる。このため、駆動側の動力を被動側に円滑にかつ安定した状態で伝達することができる。また本実施の形態によれば、砥石141が回転動作を開始してから定常回転に達するまで、あるいは定常回転状態において、巻バネ153の弾性力が回転筒体121に対し当該回転筒体121の回転方向と逆方向に作用する構成である。このため、互いに噛み合い係合する回転筒体121の大ベベルギア122とモータ側の小ベベルギア117との間のバックラッシュを吸収することができ、その結果、当該バックラッシュに起因するギア音や振動を低減することができる。
また本実施の形態では、砥石141の回転駆動を停止する場合において、スピンドル123に対して巻バネ153を介してブレーキを掛ける構成のため、従来の電気ブレーキや機械式のスピンドル停止装置を用いて砥石の回転を瞬時に停止する方式とは異なり、砥石141を緩やかに停止することが可能となる。その結果、停止時の衝撃の発生を低減することが可能となり、動力伝達機構109の構成要素を衝撃から保護することができる。またディスクグラインダ101の場合、砥石141の停止時において、当該砥石141を固定している外側の取付フランジ135には、当該取付フランジ135の緩み方向に慣性力が作用する。しかるに、本実施の形態によれば、上記のように砥石141の停止動作が緩やかに行われることで、取り付けフランジ135に作用する慣性力が小さくなり、これにより当該取付フランジ135の緩みを防止することが可能となる。
本実施の形態では、回転筒体121に切欠161を設け、この切欠161の切欠端部161aに巻バネ153の一端部153aを係合させることで、当該巻バネ153に対して拡径方向の外力を入力する構成である。また回転筒体121とスピンドル123との間に配置した鋼球127を介して回転筒体121の回転をスピンドル123に伝達する構成である。かかる構成によれば、巻バネ153を拡径状態とする外力の作用方向、および回転筒体121からスピンドル123への回転伝達方向が、それぞれスピンドル123の軸線を中心とする周方向とされる。その結果、巻バネ153に外力を作用させるための手段および回転筒体121からスピンドル123に回転を伝達する手段をそれぞれ回転部材121の回転軸線回りに配置することが可能となり、動力伝達機構109あるいはブレーキ機構151のコンパクト化、配置スペースの省スペース化が実現される。
ところで、上述した実施の形態では、スピンドル123の砥石装着部131に対する砥石141の着脱作業を行う場合、外側の取付フランジ135を緩める方向については、巻バネ153の他端部153bに対しスピンドル123を介して巻バネ153を縮径する方向への回転力が入力されることになる。このため、外側の取付フランジ135を緩める方向の回転力に対しては、巻バネ153によるスピンドル123のロックが有効に作用することなり、スピンドルロック装置171を用いることなく、外側の取付フランジ135を砥石装着部131から取り外すことができる。一方、外側の取付フランジ135を締め付ける方向については、巻バネ153の他端部153bに対して当該巻バネ153を拡径する方向に回転力が作用し、その結果、巻バネ153によるスピンドル123のロックが解除されることになる。
しかしながら、砥石141を砥石装着部131に取付けるときの外側フランジ135の締め付け方向は、砥石141を回転駆動する実動時に締まり勝手である。このことから、砥石141の取付け方向については、必ずしも外側フランジ135を強固に締め付ける必要はない。このことに鑑み、図1に示されたスピンドルロック装置171を省略した構成とすることも可能である。すなわち、砥石141の回転を規制する手段として、第1の実施形態において説明した巻バネ153を利用したブレーキ機構151のみを有する構成のディスクグラインダ101を提供することが可能であり、このことによってスピンドルロック装置171を省略することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、図7に示すように、スピンドル123の上端側軸端部に逆回転規制手段としての一方向クラッチ145を設け、これによりスピンドル123が研削作業あるいは研磨作業のための回転方向とは逆方向へ回転しないように規制する構成としている。このような一方向クラッチ145を設けることによって、巻バネ153によるスピンドル123のロックとの組み合わせによって、外側フランジ135の締め付け方向および緩める方向との両方向につきスピンドル123をロックできるため、既存のスピンドルロック装置171(図1参照)を省略することが可能となるし、スピンドル123をわざわざロックする作業を必要としないため、作業性が向上する。
なお本実施の形態は、電動工具の一例として研削作業あるいは研磨作業に用いられるディスクグラインダ101の場合で説明したが、これに限られるものではなく、例えばマルノコのように、先端工具の回転動作によって所定の加工作業を行う電動工具であれば、適用することが可能である。
上記発明の趣旨に鑑み、以下の態様を構成することが可能とされる。
(態様1)
「請求項1〜3のいずれかに記載の電動工具であって、
前記巻バネに作用する外力は、前記駆動側回転部材の回転動作時に当該駆動側回転部材に係合する前記巻バネの一端部を介して入力される構成としたことを特徴とする電動工具。」
(態様2)
「請求項1〜3のいずれかに記載の電動工具であって、
前記動力伝達部は、前記被動側回転部材の外周面と当該被動側回転部材の外周に相対回転可能に嵌合された前記駆動側回転部材の内周面との間に配置された鋼球であり、当該鋼球は、前記駆動側回転部材または被駆動側回転部材のいずれか一方に対しては周方向の移動が規制された状態で保持され、他方に対しては周方向に延びる溝を介して回転部材の軸線回りの所定角度につき相対移動が可能とされていることを特徴とする電動工具。」
第1の実施形態に係る電動ディスクグラインダの全体構成を示す縦断面図である。 動力伝達機構およびブレーキ機構の拡大図である。 図2の断面指示線(A−A線、B−B線、C−C線)に基づく断面図であり、(I)〜(IV)は動力伝達機構およびブレーキ機構の作動態様を示している。 巻バネを示す側面図である。 図4のX矢視図である。 スピンドルと第2リングとを結合する鋼球の組付けを説明する図である。 第2の実施形態を示す電動ディスクグラインダを示す断面図である。
101 ディスクグラインダ(電動工具)
103 本体部
105 モータハウジング
107 ギアハウジング
109 動力伝達機構
111 駆動モータ(モータ)
111a モータ軸
113 回転子
115 固定子
117 小ベベルギア
119 冷却ファン
121 回転筒体(駆動側回転部材)
121a 上方円筒部
121b 凹部
122 大ベベルギア
123 スピンドル(被動側回転部材)
125 軸受
126 軸受
127 鋼球(動力伝達部)
129 溝
129a 一端部
131 砥石装着部
133 内側の取付フランジ
135 外側の取付フランジ
141 砥石(先端工具)
143 カバー
145 一方向クラッチ
151 ブレーキ機構
153 巻バネ
153a 一端部
153b 他端部
155 第1リング(本体側部材)
155a フランジ部
156 回転規制ピン
157 鋼球
159 第2リング
161 切欠
161a 切欠端部
171 スピンドルロック装置
173 摘み
173 ロック部材

Claims (5)

  1. 本体部と、
    前記本体部に収容されたモータと、
    前記モータによって回転される駆動側回転部材と、
    被動側回転部材と、
    前記駆動側回転部材から前記被動側回転部材に動力を伝達する動力伝達部と、
    前記駆動側回転部材および被動側回転部材を介して回転駆動されることで所定の加工作業を遂行する先端工具と、
    前記本体部に固定された本体側部材と、
    前記本体側部材に取付けられて前記被動側回転部材の回転をロックし、または当該ロックを解除する巻バネと、を有し、
    前記巻バネは、前記本体側部材と前記被動側回転部材の周面に装着されるとともにそれら各部材に対して巻き方向のうちの一方の側に相対回動することで前記本体側部材および前記被動側回転部材の周面に巻き付いて当該被動側回転部材の回転をロックし、巻き方向のうちの他方の側に相対回動することで前記巻き付きを解除して前記被動側回転部材のロックを解除するように構成された電動工具であって、
    前記先端工具を回転駆動する場合には、前記巻バネに外力を作用させて当該巻バネを拡径状態とし、これによって当該前記被動側回転部材のロックを解除した後、前記動力伝達部を介して前記駆動側回転部材の回転を被動側回転部材に伝達し、前記先端工具の回転駆動を停止する場合には、前記当該巻バネに対する外力の作用を解除し、これによって当該巻バネが前記本体側部材および前記被動側回転部材の周面に巻き付く構成としたことを特徴とする電動工具。
  2. 請求項1に記載の電動工具であって、
    前記巻バネに対する外力の作用および前記動力伝達部の回転伝達作用は、それぞれ前記駆動側回転部材の周方向に設定されていることを特徴とする電動工具。
  3. 請求項1または2に記載の電動工具であって、
    前記先端工具の回転駆動を停止するとき、前記本体側部材および前記被動側回転部材に対する前記巻バネの巻き付き動作と巻き付き解除動作は、前記駆動側回転部材の回転と前記被動側回転部材の回転との相対的な回転差に基づき交互に行われることを特徴とする電動工具。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の電動工具であって、
    前記モータの回転を前記駆動側回転部材に伝達する回転伝達要素として互いに噛み合い係合する少なくとも2つのギアを有しており、前記巻バネに外力が作用したとき、当該巻バネの弾性力が前記駆動側回転部材側のギアに対し前記モータ側のギアによる回転方向と逆方向の回転力として作用することを特徴とする電動工具。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の電動工具であって、
    前記被動側回転部材が前記駆動側回転部材の回転によって回転駆動される回転方向とは逆方向へ回転しないように規制する逆回転規制手段を有することを特徴とする電動工具。
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