JP4733904B2 - Ga窒化物半導体用基板及びその製造方法、Ga窒化物半導体及びその製造方法、並びに該Ga窒化物半導体を用いた発光ダイオード - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光ダイオード(LED)、レーザーダイオード(LD)やその他の発光デバイス等に用いられる窒化物半導体用の基板及びその製造方法、更にその半導体基板を用いて製造される窒化物半導体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
LEDやLD等の発光デバイス用半導体として実用化されている窒化ガリウム(GaN)等の窒化物半導体の基板には、一般にサファイア(Al2O3)結晶や炭化珪素(SiC)結晶が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
窒化物半導体の用途は今後更に広がるものと予想されているが、そのための障害の一つに基板の大型化がある。現在用いられているサファイア結晶やSiC結晶基板は大型化が難しく、量産性の高い窒化物半導体の製造が困難である。
【0004】
石英ガラス基板はサファイア基板やSiC基板よりも安価であるうえに、大面積化が可能である。しかし、アモルファスである石英ガラス基板上にGaNを成長させた場合、GaNは多結晶体となる。このような石英ガラス上の多結晶GaNから強い発光が測定されたという報告があり(K. Iwata, H. Asahi, K. Asami, R. Kuroiwa and S. Gonda: Japanese Journal of Applied Physics 36 (1997) L661)、また、その結晶構造と光学特性の関係も報告されている(N. Murata, H. Tochishita, Y. Shimizu, T. Araki and Y. Nanishi: Japanese Journal of Applied Physics 37 (1998) L1214)。しかし、石英ガラス基板上に成長させた多結晶GaNは配向性が乏しく、乱雑な方向に成長する。このため、多結晶GaNを用いた発光デバイスは、単結晶に比較するとやはり発光効率が低く、明るさが前記サファイア基板を用いた発光デバイスの1/100程度しか得られていない。
【0005】
また、安価かつ大面積化が可能なインジウム錫酸化物(ITO)を基板とし、その表面を窒化処理した後にその表面上に多結晶GaNを成長させた報告もある。この多結晶GaNも、前記石英ガラス基板上に成長させた多結晶GaNと比較すれば配向性がやや勝るものの、実用上望まれる単一配向は実現していない。
【0006】
このように、窒化物半導体の高品質化(高い配向性)や大面積化、及び低価格化のためには、窒化物半導体を成長させる土台となる基板の選択・改良が重要となる。
【0007】
本発明はこのような課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、大面積化が可能で且つ安価であり、その上に形成される結晶の配向性を高くすることができる窒化物半導体用基板及びその製造方法を提供することにある。また併せて、その基板上に形成される窒化物半導体及びその製造方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために成された本発明に係るGa窒化物半導体用基板は、GaN又はGaNにおけるGaの一部がGa以外の3価の元素で置換されたGa窒化物半導体層を直上に形成するための基板であって、石英ガラス基板上に、窒素プラズマを照射することにより形成された窒化珪素層を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るGa窒化物半導体用基板製造方法は、GaN又はGaNにおけるGaの一部がGa以外の3価の元素で置換されたGa窒化物半導体層を直上に形成するための基板を製造する方法であって、石英ガラス基板を400℃〜1200℃に加熱しつつ該石英ガラス基板上に窒素プラズマ照射を行うことを特徴とする。
【0010】
本発明に係るGa窒化物半導体製造方法は、
a)石英ガラス基板を400℃〜1200℃に加熱しつつ該基板上に窒素プラズマ照射を行い窒化物半導体用基板を形成するGa窒化物半導体用基板形成工程と、
b)前記窒化物半導体用基板の上に窒素プラズマ及びGaを含む3価の元素の分子線を照射することにより、GaN又はGaNにおけるGaの一部がGa以外の3価の元素で置換されたGa窒化物半導体の半導体バッファ層を形成するバッファ層形成工程と、
c)前記窒化物半導体バッファ層の上に窒素プラズマ及びGaを含む3価の元素の分子線を照射することにより前記Ga窒化物半導体のエピタキシャル層を形成するエピタキシャル層形成工程と、
を含むことを特徴とする。
【0011】
前記エピタキシャル層形成工程においてGaを含む分子線を前記窒化物半導体バッファ層の上に照射すると、Ga窒化物半導体を得ることができる。なお本明細書では、GaNと、Gaの一部がIn、Al等の他の3価の元素で置換された窒化物半導体を総称して「Ga窒化物半導体」と呼ぶ。
【0012】
【発明の実施の形態及び発明の効果】
(1)窒化物半導体用基板
本発明に係る窒化物半導体用基板は、前記のように安価で且つ大面積化の可能な石英ガラス基板表面に窒化珪素層を形成したものである。その製造方法は以下の通りである。石英ガラス基板を400℃〜1200℃に熱し、その表面に窒素プラズマ照射を行う。これにより、石英ガラス基板表面に窒化珪素層が形成された窒化物半導体用基板が得られる。
【0013】
この窒化物半導体用基板製造方法において、石英ガラス基板の温度が低すぎると、窒化珪素層が形成されないか、あるいは形成されたとしても窒化珪素が非晶質となり好ましくない(窒化珪素が非晶質であると好ましくない理由は後述)。逆に石英ガラス基板の温度が高すぎると、基板表面の劣化が生じる。このような条件を満たすために、窒化物半導体用基板を製造する際の石英ガラス基板の温度は、上記のように400℃〜1200℃とした。また、窒素プラズマの照射方法には、高周波(RF)を用いて窒素ガスをプラズマ化して照射する方法や、電子サイクロトン共鳴(ECR)を用いて窒素ガスをプラズマ化して照射する方法等がある。特に、低エネルギーで高密度の窒素プラズマを生成することが可能であるECR法を用いることが望ましい。
【0014】
この窒化物半導体用基板は、窒化物半導体作製において以下の効果を有する。この窒化物半導体用基板の上に窒化物半導体層を形成すると、アモルファス石英ガラスを基板とした場合と比較すると、c軸方向の配向性が向上する。これは、アモルファス石英ガラス基板とは異なり、窒化物半導体用基板表面にある窒化珪素層が何らかの結晶構造を持つため、窒化物半導体層の結晶の成長方向が窒化珪素の結晶構造により決定されるためと考えられる。そのため、プラズマ処理時の石英ガラス基板温度が低く、形成された窒化珪素が非晶質になると、窒化物半導体層のc軸方向の配向性の向上という効果は得られない。また、サファイア結晶やSiC結晶等の従来実用化されている半導体用基板と比較すると、大面積化が可能であり、しかも安価である。
【0015】
(2)窒化物半導体用基板上に形成される窒化物半導体
次に、この窒化物半導体用基板の上に窒化物半導体を製造する方法を説明する。前記窒化物半導体用基板の表面に、窒素プラズマと共に3価の元素の分子線を照射する。窒素プラズマの照射方法には前記と同様の方法を用いることができ、特にECR法を用いることが望ましい。3価の元素の分子線の照射には一般的な分子線エピタキシ(MBE)装置を用いることができる。これにより窒化珪素層の上に、3価の原子と窒素原子から成る第1の窒化物半導体層が形成される。
【0016】
この工程により得られた第1の窒化物半導体層は、従来の石英ガラス基板上に直接形成された窒化物半導体よりもc軸方向の配向性が向上する。すなわち、窒化物半導体のc軸が基板に対して垂直に揃う。これは、上記のように窒化物半導体層の成長方向が窒化珪素の結晶構造により決定されるためと考えられる。窒化珪素層はアモルファス石英ガラス基板と窒化物半導体層との間の緩衝層(バッファ層)の役割を果たしていると言える。なお、後述のように実際には窒化珪素層は石英ガラス基板のごく表面(厚さ約2nm以下)にのみ形成され、窒化珪素層と石英ガラスの間にはSi-N-Oから成る層が存在するとみられるが、前記バッファ層の役割を果たしているのは表面にある窒化珪素層と考えられる。
【0017】
優れた結晶性を有する窒化物半導体を得るために、前記の工程に加えて、更に以下の工程を行う。前記第1の窒化物半導体層の上に更に、窒素プラズマと共に3価の元素の分子線を照射する。ここで窒素プラズマの照射方法及び3価の元素の分子線の照射方法には、前記第1の窒化物半導体層を形成する際の方法を用いることができる。これにより第1の窒化物半導体層の上に形成される第2の窒化物半導体層は、第1の窒化物半導体層よりも更に優れたc軸配向性を示す。この場合、第1の窒化物半導体層が窒化物半導体用基板と第2の窒化物半導体層との間のバッファ層となり、第2の窒化物半導体層がエピタキシャル層となる。このようにして作製された窒化物半導体製品は、エピタキシャル層を発光層とするLED等、様々な用途に用いることができる。
【0018】
第1の窒化物半導体層(バッファ層)及び/又は第2の窒化物半導体層(エピタキシャル層)を形成する時にGaの分子線を照射することにより、GaNバッファ層及び/又はエピタキシャル層を得ることができる。或いは、バッファ層及び/又はエピタキシャル層形成時にGaとそれ以外の1種又は複数種類の3価の元素を含む分子線を照射することにより、種々のGa窒化物半導体から成るバッファ層及び/又はエピタキシャル層を得ることができる。例えばGaとInとを含む分子線を照射すればInxGa1-xN(0<x<1)が、GaとAlとを含む分子線を照射すればAlxGa1-xN(0<x<1)を得ることができる。InxGa1-xNは青色LED等の高出力の発光デバイスとして、AlxGa1-xNは深紫外領域発光デバイスとして現在多く用いられている。なお、Ga窒化物半導体を形成する際には、バッファ層とエピタキシャル層は必ずしも同じ組成である必要はない。
【0019】
本発明により、LEDやLD等の発光効率を左右するc軸配向性が優れた窒化物半導体を得ることができる。この窒化物半導体は、前記の窒化物半導体用基板の上に形成するので、従来のサファイア基板やSiC基板を用いて作製された窒化物半導体よりも低価格化及び大口径化が可能になる。また、この窒化物半導体は可視領域から紫外領域までの発光デバイスとして利用されるものであるので、それらの発光デバイスの低価格化や大型化が可能になる。
【0020】
【実施例】
(1)窒化物半導体用基板
(1-1)窒化物半導体用基板の作製
本実施例ではECR-MBE装置を用いて、まず以下のように窒化物半導体用基板を作製した。なお、ECR-MBE装置は電子サイクロトン共鳴(ECR)装置と分子線エピタキシ(MBE)装置を組み合わせたものであるが、ここではECRのみ使用する(MBEは後述のGaN半導体形成時に用いられる)。流量10sccmで流入させた窒素ガスに200Wのマイクロ波を照射することにより窒素プラズマ15を生成し、700℃に加熱した石英ガラス基板11にこの窒素プラズマ15を1時間照射した(図1(a))。これにより石英ガラス基板11上に窒化珪素層12が形成され、窒化物半導体用基板10が完成した(b)。なお、実際には後述のように、石英ガラス基板11と窒化珪素層12との間にはSi-N-Oから成る層が存在するが、ここでは図示していない。
【0021】
(1-2)窒化物半導体用基板の評価
図2に窒化珪素層12形成前(石英ガラス基板11の窒化前)と窒化珪素層12形成後の基板(窒化後)の反射高エネルギー電子回折(RHEED)パターンを示す。窒化前の基板のRHEEDパターンはハローパターンであり、基板面はアモルファスであることを示している。しかし、窒化後のRHEEDパターンではハローがかった中にストリークパターンがみられる。このことから、窒化を行なうことにより基板表面に結晶構造を持つ何らかの物質(このデータのみからは窒化珪素か否かは不明)が生じたことが考えられる。
【0022】
そこで、窒化前と窒化後の基板表面をX線光電子分光(XPS)により解析を行なった。図3にその結果を示す。図3は上から(a)Si2p、(b)O1s、(c)N1sのピーク図である。Si2pピーク図(a)において窒化前と窒化後のグラフを比べると、結合エネルギーが低エネルギー側へシフトしていることがわかる。これは、窒化によりSi-O結合からSi-N結合が支配的になったことを示している。また、窒化後のスペクトルにおいて、窒化前のスペクトルのピーク位置である104eV付近にも強度を持っていることから、窒化によりSi-N結合のみが生じたとは考えにくく、Si-N-O結合も形成されたことが考えられる。N1sピーク図(b)においても、窒化前と窒化後を比較すると結合エネルギーが約537eVから約536eVへと低エネルギー側へシフトしており、窒化によりSi-N-O結合が増加したことが考えられる。なお、531eV付近にみられるピークは、窒化前後でピークシフトがなく試料ホルダー上の酸化膜であると考えられる。N1sピーク図(c)においては、402eV付近のピークが窒化後のみ見られることから、窒化によりSi-N結合が生じたことが考えられる。以上のことから、窒化により生じた前記の結晶構造を持つ物質は窒化珪素であると考えられる。
【0023】
窒化後の石英ガラス基板の表面は図4のような構造をしていると考えられる。放出される光電子の脱出深さが2nm程度であることを考えると、Si-Nの結合で成る窒化珪素層12はごく表面近傍のみで形成され、それと石英ガラス基板11との間にはSi-N-Oから成る層121が形成されていると考えられる。
【0024】
(2)窒化物半導体用基板上に成長させたGaN半導体
前記(1-2)において、窒化物半導体用基板10上に結晶構造を持つ窒化珪素が形成されていることが確認された。従来の(窒化を行わない)アモルファスの石英ガラス基板上に直接GaNを成長させる場合に比べて、結晶構造を持つ窒化珪素上にGaNを成長させるとGaNの結晶性が向上することが期待される。そこで、前記窒化物半導体用基板10上にGaNの結晶を成長させた。
【0025】
(2-1)窒化物半導体用基板上へのGaN半導体作成方法
前記と同じECR-MBE装置を用いた。ECR装置に流量30sccmで流入させた窒素ガスに80Wのマイクロ波を照射することにより生成された窒素プラズマ15と、MBE装置のGaセルを920℃に加熱することにより生成されたGa分子線16を、450℃に加熱し20Vのバイアス電圧を印加した窒化物半導体用基板10に20分間照射した(図5(a))。これにより、窒化珪素層12上にGaNバッファ層13が形成された(b)。
【0026】
さらに、ECR装置に流量30sccmで流入させた窒素ガスに120Wのマイクロ波を照射することにより生成された窒素プラズマ15と、MBE装置のGaセルを980℃に加熱することにより生成されたGa分子線16を、700℃に加熱し20Vのバイアス電圧を印加した窒化物半導体用基板10上のGaNバッファ層13に2時間照射した(b)。これによりGaNバッファ層13上にGaNエピタキシャル層14が形成され、2層構造のGaN半導体が得られた(c)。
【0027】
(2-2)作製されたGaN半導体の評価
本実施例で窒化物半導体用基板10を用いて作製されたGaN半導体(GaNエピタキシャル層14形成後)のサンプルと、作製途上でありGaNバッファ層13形成後のサンプルについて評価を行った。また、比較例として、窒化を行わない石英ガラス基板上に作製したGaN半導体のサンプルに対しても同様の評価を行った。なお、比較例のサンプルの作成条件は、窒化物半導体用基板10の代わりに石英ガラス基板を用いること以外、(2-1)と同じとした。
【0028】
GaNバッファ層13形成後のサンプルのRHEEDパターンを図6(a)に、GaNエピタキシャル層14形成後のサンプルのRHEEDパターンを図7(a)に示す。また、比較例として、石英ガラス基板表面の窒化を行わず(窒化珪素層12を形成せず)にGaNバッファ層13を形成したサンプルのRHEEDパターンを図6(b)に、同じく窒化を行わずにGaNエピタキシャル層14を形成したサンプルのRHEEDパターンを図7(b)に示す。
【0029】
図6、図7のRHEEDパターンから、石英ガラス基板表面の窒化を行なっていないサンプルでは、GaNバッファ層13形成後及びGaNエピタキシャル層14形成後共にリングパターンが現れていることがわかる。これは、GaNのc軸配向が揺らいでいることを示している。これに対し、石英ガラス基板表面の窒化を行なったサンプルでは、スポット状のGaN[11-20]方向と[1-100]方向の回折パターンが混在していることが確認でき、GaNのc軸が基板に対して垂直に揃っていることがわかる。石英ガラス基板上のGaNバッファ、エピタキシャル層成長後において、このようなc軸配向性が良いことを反映したRHEEDパターンが得られたのは、この窒化を行なったサンプルが最初である。また、窒化を行なったサンプルは窒化を行なっていないサンプル同様、RHEED測定時に基板回転により電子線入射方向を変化させても回折パターンは変化しなかったことから、GaNはc面内ではa軸方向がランダムな多結晶であることがわかった。
【0030】
石英ガラス基板表面の窒化なし・窒化ありの条件でそれぞれGaNエピタキシャル層14形成を行なった2つのサンプルのX線回折(XRD)測定結果を図8、図9に示す。図8のω-2θスキャン測定結果では、GaN(0002)、(0004)面の回折ピークが得られ、他の面からのピークがないことから、両サンプルのGaNはc軸配向性をもっていることがわかる。しかし、図7のRHEEDパターンから明らかなように、窒化なしサンプルのGaNのc軸配向性は弱いと考えられる。そこで、c軸配向性の強さを知るためGaN(0002)面のX線ωスキャンを行なった結果が図9である。その結果、窒化ありサンプルでは、半値全幅(FWHM):48.9arcminが得られた(図9(a))。それに対し、窒化なしサンプルではピークは得られなかった。従来のサンプル(窒化なし)では、c軸配向性が悪いため図9(b)のようにX線ωスキャンを行なってもピークが得られない。このことを考えると、窒化を行なうことにより、多結晶GaNのc軸配向性を大きく改善することができるといえる。
【0031】
次に、石英ガラス基板表面の窒化を行っていないサンプルと窒化を行ったサンプルのエピタキシャル層14成長後の表面SEM像を図10に、断面SEM像を図11に示す。窒化を行なったサンプルでは柱状ドメインのc軸配向性が良好であることが見た目でも確認できる。また、両サンプル共にGa-rich条件で成長しているため、柱状ドメイン間にGaの存在を確認することができる。また、膜厚は両サンプル共に、約600nmであった。
【0032】
図12は石英ガラス基板表面の窒化を行っていないサンプルと行ったサンプルの室温におけるCLスペクトルである。両サンプル共にバンド端からの鋭い発光が得られた。窒化を行っていないサンプルでは、3.2eV付近に立方晶からの発光がわずかに見られるが、窒化を行ったサンプルでは立方晶からの発光は見られなかった。このCL像からは、両サンプル共に柱状ドメインが発光に寄与していることが分った。特に本発明の窒化を行ったサンプルでは柱状ドメインからのみ発光が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の窒化物半導体用基板の作製方法を説明する図。
【図2】 石英ガラス基板窒化前と窒化後の基板のXRHEEDパターンを表す図。
【図3】 石英ガラス基板窒化前と窒化後の基板のXPS測定の結果を表す図。
【図4】 窒化後の基板を、Si-N-O層を含めて表す図。
【図5】 窒化物半導体用基板上にGaN半導体層を作製する方法を説明する図。
【図6】 GaNバッファ層13形成後のサンプルのRHEEDパターンを表す図。
【図7】 GaNエピタキシャル層14形成後のサンプルのRHEEDパターンを表す図。
【図8】 GaNエピタキシャル層14形成後のサンプルに対するXRDの2θ-ωスキャンの結果を表す図。
【図9】 GaNエピタキシャル層14形成後のサンプルに対するXRDのωスキャンの結果を表す図。
【図10】 GaNエピタキシャル層14形成後のサンプルの表面SEM像。
【図11】 GaNエピタキシャル層14形成後のサンプルの断面SEM像。
【図12】 GaNエピタキシャル層14形成後のサンプルの室温におけるCLスペクトルを表す図。
【符号の説明】
11…石英ガラス基板
12…窒化珪素層
121…Si-N-O層
13…GaNバッファ層
14…GaNエピタキシャル層
15…窒素プラズマ
16…Ga分子線
Claims (7)
- GaN又はGaNにおけるGaの一部がGa以外の3価の元素で置換されたGa窒化物半導体層を直上に形成するための基板であって、石英ガラス基板上に、窒素プラズマを照射することにより形成された窒化珪素層を備えることを特徴とするGa窒化物半導体用基板。
- GaN又はGaNにおけるGaの一部がGa以外の3価の元素で置換されたGa窒化物半導体層を直上に形成するための基板を製造する方法であって、石英ガラス基板を400℃〜1200℃に加熱しつつ該石英ガラス基板上に窒素プラズマ照射を行うことを特徴とするGa窒化物半導体用基板製造方法。
- 前記窒素プラズマが電子サイクロトン共鳴(ECR)により生成されることを特徴とする請求項2に記載のGa窒化物半導体用基板製造方法。
- a)石英ガラス基板上に窒化珪素層が形成された窒化物半導体用基板と、
b)前記窒化物半導体用基板の上に形成された、GaN又はGaNにおけるGaの一部がGa以外の3価の元素で置換された材料から成るGa窒化物半導体バッファ層と、
c)前記窒化物半導体バッファ層の上に形成された、GaN又はGaNにおけるGaの一部がGa以外の3価の元素で置換された材料から成るGa窒化物半導体エピタキシャル層と、
を含むことを特徴とするGa窒化物半導体。 - 前記バッファ層及びエピタキシャル層がいずれもGaNから成ることを特徴とする請求項4に記載のGa窒化物半導体。
- a)石英ガラス基板を400℃〜1200℃に加熱しつつ該基板上に窒素プラズマ照射を行い窒化物半導体用基板を形成するGa窒化物半導体用基板形成工程と、
b)前記窒化物半導体用基板の上に窒素プラズマ及びGaを含む3価の元素の分子線を照射することにより、GaN又はGaNにおけるGaの一部がGa以外の3価の元素で置換されたGa窒化物半導体の半導体バッファ層を形成するバッファ層形成工程と、
c)前記窒化物半導体バッファ層の上に窒素プラズマ及びGaを含む3価の元素の分子線を照射することにより前記Ga窒化物半導体のエピタキシャル層を形成するエピタキシャル層形成工程と、
を含むことを特徴とするGa窒化物半導体製造方法。 - a)石英ガラス基板上に窒化珪素層が形成されたGa窒化物半導体用基板と、
b)前記窒化物半導体用基板の上に形成された、GaN又はGaNにおけるGaの一部がGa以外の3価の元素で置換された材料から成るGa窒化物半導体バッファ層と、
c)前記窒化物半導体バッファ層の上に形成された、GaN又はGaNにおけるGaの一部がGa以外の3価の元素で置換された材料から成るGa窒化物半導体エピタキシャル層を含む発光層と、
を備えることを特徴とする発光ダイオード。
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