JP4737779B2 - 喫煙パイプ - Google Patents
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Description
【0001】
本発明は、喫煙に使用される喫煙パイプに関する。
【背景技術】
【0002】
棒状喫煙物品としてのシガレットの一端に取り付け可能な喫煙パイプは、例えば実開昭51-65988号公報(文献1)に開示されている。この文献1の喫煙パイプはその一端に形成され、シガレットの一端を受け入れ可能なソケット部と、他端に形成されたマウスピースと、フィルタを収容したフィルタホルダとを含み、このフィルタホルダはソケット部とマウスピースとの間に位置付けられている。
【0003】
シガレットが喫煙される前、上述の喫煙パイプはシガレットの一端に取り付けられる。この後、喫煙者はシガレットの他端に火をつけ、喫煙パイプのマウスピースを銜えることにより、シガレットを喫煙することができる。この際、シガレットの主流煙は喫煙パイプ内のフィルタを通過した後、マウスピースから喫煙者の口内に送り込まれるので、主流煙中のタールやニコチン等の粒子相成分の一部はフィルタにより捕獲される。それ故、喫煙者は軽い喫煙フィーリングを味わうことができる。
【0004】
しかしながら、文献1の喫煙パイプのフィルタは、主流煙中に含まれる蒸気相成分(アセトアルデヒド、アセトン、ベンゼン等)及びガス相成分(CO,NO等)を低減することができず、これら蒸気相成分及びガス相成分はフィルタにより除去されることなく、喫煙者の口内に送り込まれる。
【0005】
この点、特開平11-346748号公報(文献2)に開示されたフィルタシガレットはそのチップペーパに形成された開孔列を有し、そして、特開昭56-15683号公報(文献3)に開示された喫煙パイプは、その外周壁に形成された開孔列を有する。喫煙時、上述した開孔列はフィルタ内への外部空気の導入を許容し、この導入空気は主流煙を希釈する。このような主流煙の希釈は、喫煙者の口内に実際に送り込まれるタールやニコチン等の粒子相成分のみならず、蒸気相成分及びガス相成分をも低減する。
【0006】
また、上述した希釈型のフィルタシガレットや喫煙パイプの場合、主流煙の希釈率が過度に高いとき、喫煙者の口内に送出される主流煙中のタール量、即ち、タール中のニコチン量が不所望に減少され、喫煙者はシガレット本来の風味や味覚を味わうことができない。このため、文献2は、主流煙の流れ方向でみてフィルタの上流側に開孔列を位置付けることにより、COの減少率に比べてタール(T)の減少率が抑制されることを明らかにしている。この結果、文献2のフィルタシガレットによれば、C/T(=CO/T)の値が減少されるので、喫煙者の口内に送出されるべきタール量を所望通りに確保できるものと考えられる。この点、文献3の喫煙パイプの場合にも、その開孔はフィルタの上流側に位置付けられているので、文献3の喫煙パイプもまた文献2のフィルタシガレットと同様な利点を有するかも知れない。
【0007】
文献2のフィルタシガレットの場合、フィルタよりも上流側に開孔列を位置付けるためには、開孔列はシガレット側のチップペーパの端部に形成されなければならない。しかしながら、このようなチップペーパの端部はフィルタとシガレットとを結合するための重要な要素であるため、シガレットに対して強固に接着される必要がある。即ち、チップペーパにおける端部の内面には全域に亘って糊を塗布することが要求される。この要求にも拘わらず、チップペーパの端部に開孔列が形成されたとき、その端部の内面には開孔列を除いて糊が塗布され、糊の塗布面積を十分に確保することができない。この結果、チップペーパによるフィルタとシガレットとの結合強度が不足し、チップペーパの端部への開孔列の形成は実質的に困難である。
【0008】
この点、文献3の場合、開孔列は喫煙パイプ自身に形成されているので、文献3の喫煙パイプは、文献2のフィルタシガレットが有する上述の不具合を被ることはない。しかしながら、文献2、3の場合、開孔列は、喫煙時、喫煙者自身の指により部分的に閉塞されてしまう虞がある。開孔列が一部でも閉塞されてしまえば、フィルタ内への空気の導入が不十分になり、主流煙は所望通りに希釈されない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
更に、上述した喫煙パイプは、主流煙中からタールを除去し且つ蒸気相成分及びガス相成分を希釈する通常のベース処理のみならず、喫煙時、主流煙に例えばメンソール等の芳香を加える付加処理をも可能であるのが望ましい。
【0010】
本発明の目的は、喫煙時、主流煙に対する前述した通常のベース機能及び付加機能を確実に発揮することができる喫煙のための喫煙パイプを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するため、本発明の喫煙パイプは、一端部が喫煙可能材料を保持可能なホルダ部分に形成された環状ボディであって、この管状ボディ内にホルダ部分に隣接して形成された上流室と、この上流室の下流に確保された下流室とを含む、管状ボディと、上流室に収容され、喫煙可能材料の主流煙を濾過する吸着型のフィルタと、下流室に収容され、主流煙に付加すべき芳香を発生するフレーバ発生要素と、喫煙パイプが使用前にあるときにフィルタに対してフレーバ発生要素を気密に分離する分離位置と、喫煙パイプが使用されるときにフィルタ側からフレーバ発生要素を経て管状ボディの他端側に向かう空気の流通を許容する流通位置とを有する分離装置と備える(請求項1)。
【0012】
上述の喫煙パイプはその使用に先立ち、ホルダ部分に例えばシガレット等の棒状喫煙物品が保持される一方、分離装置が分離位置から流通位置に切換えられる。この状態で、喫煙者は、棒状喫煙物品に火を付け、フィルタホルダの他端から棒状喫煙物品の主流煙を吸い込むことができる。主流煙がフィルタを通過するとき、主流煙中に含まれるタールやニコチン等の粒子相成分の一部がフィルタに捕獲される一方、この後、フィルタを通過した後の主流煙にフレーバ発生要素から発生した芳香が付加される。従って、喫煙者は主流煙本来の風味や味覚に加え、フレーバ発生要素の芳香を味わうことができる。
分離装置は、喫煙パイプの使用前、分離位置にあるので、フレーバ発生要素から発生した芳香成分が吸着型フィルタの吸着されてしまうのを確実に防止し、吸着型フィルタの吸着性能が損なわれることはない。
【0013】
具体的には、吸着型フィルタは、チャコールフィルタであり、そして、フレーバ発生要素はメンソールを揮発させるものである(請求項2)。
更に、管状ボディは、上流室を有する主部分と、下流室を有する副部分と含み、この場合、分離装置は、主部分に対して副部分が押し込み、引き出し又は回転されたとき、分離位置から流通位置への切り換えをなすのが望ましい(請求項3)。
一方、上述の喫煙パイプは、主流煙の流れ方向でみて上流室の上流端を含んだ上流室の上流域にて主流煙に空気を混合させる混合装置を更に備えることができる(請求項4)。
前述した混合装置は、喫煙時、管状ボディ内にて主流煙と空気とを混合させ、主流煙を希釈させる。
【0014】
具体的には、混合装置は、管状ボディの外周面に形成され、管状ボディが喫煙者の指により挟持されても、指による遮蔽が不能な凹所と、凹所に一端が開口し、他端が前記上流域にて管状ボディの内周面に開口した通気孔とを含むことができる(請求項5)。好ましくは、凹所は、管状ボディの外周面に形成された環状溝であり、通気孔は環状溝の底に形成されている(請求項6)。
【0015】
喫煙時、外部の空気は通気孔を通じて管状ボディ内に導入される。このようにして導入された空気は主流煙を希釈する。通気孔は凹所、即ち、環状溝の底に形成されているので、喫煙者がフィルタホルダを指で挟み付けて保持しても、通気孔が指により閉塞されることはない。それ故、喫煙時、主流煙に対する希釈処理は確実に実施される。
【0016】
また、通気孔は、シガレット等の棒状喫煙物品ではなく管状ボディに形成されているので、通気孔の開度を十分に確保することができ、主流煙の希釈率を容易に高めることができる。
通常のフィルタシガレットの場合、主流煙の希釈率が高くなれば、主流煙中のCOの濃度も減少するが、これと同時にタールやニコチン等の粒子相成分もまた減少してしまい、C/Tの値を有効に低下させることはできない。
【0017】
しかしながら、本発明のフィルタホルダに使用されるフィルタは、通常のフィルタシガレットのフィルタに比べて小さな通気抵抗を有し、フィルタによるタールやニコチン等の粒子相成分の濾過率を低下させており、これにより、C/Tの値が有効に低下する。
一方、通常のフィルタシガレットに通気抵抗の小さなフィルタが使用されれば、フィルタシガレット全体の通気抵抗もまた同時に低下してしまうので、喫煙時、喫煙者は大きな違和感を受ける。
【0018】
この点、本発明の喫煙パイプの混合装置は、フィルタが収容される上流室の上流端又はその上流の通気孔を通じて外気の空気を導入するので、フィルタ自身の通気抵抗の減少が補償され、通常のフィルタシガレットと同様な通気抵抗を担保することができる。
この結果、本発明の喫煙パイプによれば、タールやニコチン等の粒子相成分が不所望に減少させることなく、C/Tの低減を図ることができ、しかも、喫煙時の通気抵抗が通常のフィルタシガレットと同様に確保されるため、喫煙者は喫煙物品の本来の風味や味覚を十分に味わうことができる。
【0019】
更に、混合装置は、管状ボディ内にて前記ホルダ部分と上流室との間に位置付けられた希釈室を更に含むことができ、この希釈室は通気孔を通じて環状溝に接続されている(請求項7)。この場合、主流煙は、希釈室内にて外部の空気と良好に混合され、主流煙は均一に希釈される。
更にまた、混合装置は、環状溝内に配置されて通気孔の開度を調整する調整リングを更に含むことができ、この調整リングは、管状ボディの周方向及び軸線方向の一方に移動可能である(請求項8)。このよう調整リングは、主流煙の希釈率、即ち、フィルタホルダの通気度を容易に調整する。
【0020】
上述したように喫煙可能材料がシガレット等の棒状喫煙物品である場合、管状ボディのホルダ部分は、棒状喫煙物品の端部を受け入れる円筒状のソケットとして形成されているのが好ましい(請求項9)。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】 基本構成の喫煙パイプを個々のパーツに分解して示した断面図である。
【図2】 図1の喫煙パイプに使用されるチャコールフィルタやフレーバ発生要素のためのブリスターパックを示した斜視図である。
【図3】 図2のブリスターパックに代わる気密容器を示した斜視図である。
【図4】 図1の喫煙パイプの一部を拡大して示した図である。
【図5】 組み立てられた状態での図1の喫煙パイプの断面図である。
【図6】 第1比較例のフィルタシガレットを示した概略図である。
【図7】 第2比較例のフィルタシガレットを示した概略図である。
【図8】 第3比較例のフィルタシガレットを示した概略図である。
【図9】 本発明の検証対象の喫煙パイプを示した概略図である。
【図10】 タール及びCOに関して、第1比較例と検証対象との比較結果を示すグラフである。
【図11】 C/Tに関し、第1比較例と検証対象との比較結果を示すグラフである。
【図12】 メンソールの送出量に関し、第3比較例と検証対象との比較結果を示すグラフである。
【図13】 第2基本構成の喫煙パイプの一部を示した断面図である。
【図14】 第3基本構成の喫煙パイプの一部を示した断面図である。
【図15】 第4基本構成の喫煙パイプの一部を示した断面図である。
【図16】 第5基本構成の喫煙パイプの断面図である。
【図17】 第6基本構成の喫煙パイプの側面図である。
【図18】 第7基本構成の喫煙パイプを示した分解断面図である。
【図19】 第8基本構成の喫煙パイプを示した分解断面図である。
【図20】 基本構成に分離装置が付加された第1実施例の喫煙パイプをその使用前の状態で示す断面図である。
【図21】 図20の喫煙パイプを使用状態で示す断面図である。
【図22】 第2実施例の喫煙パイプを示した断面図である。
【図23】 第3実施例の喫煙パイプを示した断面図である。
【図24】 第4実施例の喫煙パイプを使用前の状態で示す断面図である。
【図25】 図24の喫煙パイプを使用中の状態で示す断面図である。
【図26】 第5実施例の喫煙パイプを示した断面図である。
【図27】 第6実施例の喫煙パイプを使用前の状態で示す断面図である。
【図28】 図27の喫煙パイプの横断面図である。
【図29】 図27の喫煙パイプを使用中の状態で示す断面図である。
【図30】 第7実施例の喫煙パイプを示した断面図である。
【図31】 ペーパフィルタを示した断面である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、本発明の喫煙パイプ10の第1基本構成を概略的に示す。この喫煙パイプ10は合成樹脂から形成された中空の円筒、即ち、管状ボディ12を含み、この管状ボディ12はその両端に開口端をそれぞれ有する。
【0023】
管状ボディ12の一端部及び他端部のそれぞれはホルダ部分としてのソケット部14及びローディング部15として形成され、これらソケット部14及びローディング部15は管状ボディ12内の環状の仕切16により互いに区画されている。環状の仕切16は管状ボディ12の内周面から突出している。それ故、仕切16の内径はソケット部14の内径よりも小さい。ソケット部14の内径は棒状喫煙物品Cの外径よりも若干大きく、それ故、棒状喫煙物品Cはソケット部14内に環状の仕切16に当接するまで差し込み可能である。棒状喫煙物品Cは、両端に切断面をそれぞれ有したシガレット、フィルタシガレット、シガリロ及び葉巻等を含む。
【0024】
環状の仕切16は、管状ボディ12の軸線方向に沿う所定の厚みを有し、その内部を希釈室18として形成している。この希釈室18は、ソケット部14内とローディング部15内とを互いに接続する。ローディング部15内は主流煙の処理室20として形成されている。より詳しくは、希釈室18側に位置付けられた処理室20の一部は上流室としてのフィルタ収容室22に形成され、管状ボディ12の他端部側に位置付けられた処理室20の残部は下流室としてのフレーバ収容室24に形成されている。
【0025】
上述した希釈室18からフィルタ収容室22を経てフレーバ収容室24に至る経路は、棒状喫煙物品の主流煙に対し、前述したベース処理を実施するための処理流路を形成する。
フィルタ収容室22はフィルタ26を収容しており、このフィルタ26は管状ボディ12の他端の開口からフレーバ収容室24を通じてフィルタ収容室22内に取り外し可能にして挿入されている。
【0026】
図1の喫煙パイプの場合、フィルタ26は例えばチャコールフィルタであって、通常のフィルタシガレットが有するフィルタよりも小さな通気抵抗を有する。チャコールフィルタ26は、その中央に配置された主フィルタ部分28と、この主フィルタ部分28の両端にそれぞれ配置された副フィルタ部分30と、これらフィルタ部分28,30を包み込んで、フィルタ部分28,30を結合する成形紙31と含む。主フィルタ部分28は、セルロースアセテートの繊維束から形成されたフィルタ材と、このフィルタ材中に分布された活性炭の粒子と、フィルタ材を円筒状に包み込む巻取紙とを有する。副フィルタ部分30は主フィルタ部分28のフィルタ材と同様なフィルタ材と、このフィルタ材を円筒状に包み込む巻取紙とを有する。
【0027】
上述したチャコールフィルタ26は、主フィルタ部分28の両端に副フィルタ部分30をそれぞれ有しているので、主フィルタ部分28中の活性炭の粒子がチャコールフィルタ26から脱落することはない。なお、チャコールフィルタ26は主フィルタ部分28のみを含むものであってもよい。
【0028】
前述したフレーバ収容室24内には、円筒状のフレーバ発生要素32が取り外し可能に収容されている。フレーバ発生要素32は、例えば上述したフィルタ材と同様なフィルタ材と、このフィルタ材中に添加されたメンソール等の香料と、フィルタ材を円筒状に包み込む巻取紙とを含む。フレーバ発生要素32はその両端に、前述したチャコールフィルタ26の副フィルタ部分30と同様なフィルタ部分を含むこともできる。
【0029】
上述したチャコールフィルタ26及びフレーバ発生要素32は消耗品であって、管状ボディ12の収容室22,24内にそれぞれ収容される前にあっては、気密に包装されているのが望ましい。ここで、チャコールフィルタ26及びフレーバ発生要素32の包装には例えば、図2に示されるようにチャコールフィルタ26又はフレーバ発生要素32を個々に包装可能なブリスターパック34や、図3に示されるように、チャコールフィルタ26又はフレーバ発生要素32を所定の個数だけ纏めて収容可能なチューブ状の気密容器38が好適し、この気密容器38は開閉可能なキャップ36を有する。
【0030】
上述したブリスターパック34及び気密容器38は喫煙パイプ10とともに、喫煙パイプユニットを構成する一部となる。
更に、喫煙パイプ10はマウスピース40を含むことができる。このマウスピース40は合成樹脂から形成され、管状ボディ12の他端に取り外し可能に接続される。
【0031】
図4に示されるように、管状ボディ12はその外周面に環状溝42を有する。この環状溝42は管状ボディ12の全周に亘って延び、前述した希釈室18を囲むように位置付けられている。環状溝42の幅は、喫煙者の指の幅サイズよりも充分に狭く、これにより、指が環状溝42内に侵入するようなことはない。
【0032】
環状溝42には複数の通気孔44が形成されている。これら通気孔44は環状溝42の底に開口した一端と、希釈室18に連通する他端とをそれぞれ有し、環状溝42の周方向に所定の間隔を存して分布されている。従って、環状溝42及び通気孔44は、外部の空気を希釈室18に導入するための空気導入口を形成する。前述した環状溝42、通気孔44及び希釈室18は、主流煙に空気を混合させる混合装置を構成する。
【0033】
上述した第1基本構成の場合、喫煙パイプ10の組立は以下の手順により実施される。
先ず、管状ボディ12の収容室20内にチャコールフィルタ26及びフレーバ発生要素32が管状ボディ12の他端から順次挿入され、これらチャコールフィルタ26及びフレーバ発生要素32はフィルタ収容室22内及びフレーバ収容室24内にそれぞれ配置される。この後、管状ボディ12の他端にマウスピース40が取付けられる。
【0034】
このようにして喫煙パイプ10の組立が完了した後、図5に示されるように例えば棒状喫煙物品としてのシガレットCが管状ボディ12のソケット部14に差し込まれ、シガレットC及び喫煙パイプ10は互いに接続される。この状態で、喫煙者は喫煙パイプ10のマウスピース40を銜える一方、シガレットCの先端に火を付けることにより、シガレットCを喫煙することができる。
【0035】
喫煙時、喫煙者により吸い込まれるシガレットCの主流煙は先ず希釈室18内に流入し、一方、主流煙の吸い込みは、外部の空気を環状室42の通気孔44を通じて希釈室18に導入させる。このようにして導入された空気は、希釈室18内にて主流煙を希釈し、希釈後の主流煙がチャコールフィルタ26内及びフレーバ発生要素32内を通じて喫煙者の口内に送り込まれる。このような主流煙の希釈は、喫煙者の口内に実際に送り込まれる主流煙中のタールやニコチン等の粒子相成分の量や、主流煙中の蒸気相成分及びガス相成分の量をそれぞれ減少させる。
【0036】
通気孔44は環状溝42の底に形成されているので、喫煙時、通気孔44が喫煙者の指により閉塞されることはない。それ故、通気孔44及び環状溝44は希釈室18内に外部の空気を確実に導入させることができ、主流煙の希釈率は高い。
【0037】
希釈された主流煙はチャコールフィルタ26内を通過し、この際、チャコールフィルタ26のフィルタ材は主流煙中からタールやニコチン等の粒子相成分を一部捕獲し、また、フィルタ材中の活性炭の粒子は主流煙中の蒸気相成分を部分的に吸着する。それ故、主流煙中の蒸気成分は、上述した希釈作用及び吸着作用により大幅に低減される。
【0038】
主流煙の希釈率が高く、且つ、チャコールフィルタ26の通気抵抗が小さい場合、前述したようにタールやニコチン等の粒子相成分を不所望に低減することなく、喫煙者に吸い込まれる主流煙中のCO濃度を低下させることができ、C/Tは大幅に減少する。
【0039】
一方、主流煙の流れ方向でみて、希釈室18はチャコールフィルタ26の直上流に位置付けられ、また、主流煙の希釈率が高いので、喫煙パイプ10は、希釈後の主流煙がチャコールフィルタ26を通過することで、通常のフィルタシガレットと同様な通気抵抗を喫煙者に付与することができる。
【0040】
上述したようにC/Tが低下しても、ニコチンやタール等の粒子相成分や喫煙抵抗が不所望に低減されることはないので、喫煙時、喫煙者は違和感を受けることなく、シガレットCが有する本来の風味及び味覚を十分に味わうことができる。
【0041】
この後、主流煙はチャコールフィルタ26からフレーバ発生要素32内に流入し、フレーバ発生要素32を通過する。この際、主流煙には、フレーバ発生要素32の香料から揮発した芳香成分が加えられ、これら芳香成分及び主流煙が一緒にマウスピース40を通じて喫煙者の口内に送り込まれ、この結果、喫煙者はシガレットCの風味及び味覚とともに香料の芳香を味わうことができる。
【0042】
後述の説明から明らかになるように、喫煙パイプ10が使用されるまでの間、フレーバ発生要素32は喫煙パイプ10内にて気密に保持されているのが望ましい。それ故、喫煙パイプ10の使用前、即ち、シガレットCの喫煙前において、チャコールフィルタ26内の活性炭の粒子がフレーバ発生要素32の香料から揮発した芳香成分で被毒されることはない。この結果、喫煙時、チャコールフィルタ26はその本来の機能を十分に発揮する。
【0043】
上述した第1基本構成の喫煙パイプの利点を検証するため、図6〜図8に示されるような第1〜3比較例のフィルタシガレットがそれぞれ準備された。
図6のフィルタシガレット(第1比較例)は、市販のマイルドセブンスーパライト(商品名)であって、シガレットCmと、開孔列を備えたデュアルフィルタとを含む。このデュアルフィルタは、チャコールフィルタCFと、プレーンフィルタAFとを有し、チャコールフィルタCFは前述した主フィルタ部分28(図1参照)に相当する。なお、プレーンフィルタAFは前述した副フィルタ部分30と同様なものである。
【0044】
図7のフィルタシガレット(第2比較例)は、シガレットCmと、第1比較例のフィルタシガレットと同様なデュアルフィルタとを含むが、このデュアルフィルタはそのチャコールフィルタCF’に含まれる活性炭の粒子の量が第1比較例のチャコールフィルタCFに含まれる活性炭の粒子の量よりも多い。
【0045】
図8のフィルタシガレット(第3比較例)もまた、シガレットCmと、デュアルフィルタとを含み、このデュアルフィルタは、第2比較例のチャコールフィルタと同様なチャコールフィルタCF’と、前述したフレーバ発生要素と同様なフレーバ発生要素32とを有する。
なお、図9は、マウスピース40が除かれた検証対象となる第1基本構成の喫煙パイプ10を概略的に示し、この喫煙パイプ10には第1〜第3比較例と同様なシガレットCmが接続される。
【0046】
以下の表1は、第1〜第3比較例のフィルタシガレット及び検証対象(喫煙パイプ10)の詳しい仕様を示す。
【0046】
【表1】
表1中、Vf,D,Lf,Rf,Rw,Qc,Qmは以下の通りである。
Vf:フィルタの通気度
D:フィルタの吸い口端から開孔列までの距離
Lf:フィルタの実質的な長さ
Rf:フィルタの通気抵抗
Rw:フィルタシガレット全体の通気抵抗
Qc:活性炭の粒子の添加量
Qma:メンソールの添加量
【0047】
第1〜第3比較例及び検証対象に対して喫煙試験が実施され、そして、これら比較例のフィルタシガレット及び検証対象(喫煙パイプ10)の吸い口端から送出される主流煙(喫煙者の口内に送り込まれる主流煙)中の煙成分、蒸気相成分及びメンソールの量が測定される。この測定結果は以下の表2に示されている。
【0048】
また、表2にはC/Tに関し、第1比較例を基準(0.00)として検証対象でのC/Tの減少率ΔCT、そして、蒸気相成分の送出量に関し、第1比較例を基準(0.00)として第2、第3実施例及び検証対象での送出量の減少率ΔVを示す。
【0046】
【表2】
【0049】
なお、表2中、蒸気相成分の値はガスクロマトグラフィーにより検出された。
表2から図10〜図12のグラフが得られる。図10は、タール及びCOの送出量に関し、第1比較例と検証対象とを比較した結果を示す。図10から明らかなように、第1比較例と検証対象との間にてタールの送出量に余り差は認められないものの、検証対象のCOの送出量は第1比較例に比べて大きく減少されている。これは、検証対象の場合、第1比較例のフィルタシガレットに比べて、シガレットCmからの主流煙が大きく希釈されていることに起因するものと考えられる。
従って、図11に示されるように、検証対象のC/Tは第1比較例に比べて大きく改善される。図10,11の結果は、検証対象(喫煙パイプ10)が前述した構造を有することに起因する。
【0050】
一方、図12は、メンソールの送出量Qmdに関し、第3比較例と検証対象とを比較した結果を示す。図12から明らかなように第3比較例と検証対象との間にてメンソールの添加量Qmaに差は無いものの、検証対象での送出量Qmdは第3比較例での送出量Qmdに比べて大幅に増加されている。これは、第3比較例の場合とは異なり、フレーバ発生要素32が喫煙試験の直前に例えば前述したブリスターパック又は気密容器から取り出され、そして、喫煙パイプ10内に収容されたことに起因するものと考えられる。即ち、検証対象の喫煙パイプ10の場合、チャコールフィルタ26及びフレーバ発生要素32は喫煙試験の直前にて互いに隣接するので、喫煙試験前にてフレーバ発生要素32のメンソールがチャコールフィルタ26の活性炭に吸着されることがなく、これにより、検証対象の喫煙パイプ10は、多量のメンソールを送出することができる。
【0051】
これに対し、第3比較列のフィルタシガレットの場合、チャコールフィルタCF’及びフレーバ発生要素32はフィルタシガレットの製造直後から互いに隣接した状態にある。このため、喫煙試験までの間にフレーバ発生要素32のメンソールがチャコールフィルタCF’の活性炭に吸着され、これにより、喫煙試験時、フィルタシガレットからのメンソールの送出量が殆ど無くなってしまう。
【0052】
本発明の喫煙パイプ10は上述の第1基本構成に制約されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、喫煙パイプ10は、環状溝42に代えて複数の縦溝を有することができる。これら縦溝は喫煙パイプ10の軸線方向に延び、喫煙パイプ10の周方向に間隔を存して配置され、喫煙者の指よりも狭い幅を有する。更に、各縦溝の底には通気孔が形成されており、これら通気孔は希釈室18に連通する。このような通気孔もまた、喫煙時、喫煙者の指により閉塞されることはなく、希釈室18内に外部の空気を確実に導入させることができる。
【0053】
また、喫煙パイプ10は、チャコールフィルタ26に代えて、活性炭の粒子以外の粒子状の吸着剤を含んだ吸着型フィルタを収容することができる。
更に、喫煙パイプ10は必ずしもマウスピース40を必要としない。
【0054】
図13は第2基本構成の喫煙パイプ10を示す。
図13の喫煙パイプ10は、フィルタ収容室22の上流端を囲むように位置付けられた環状溝42を有し、この環状溝42の底に複数の通気孔44が形成されている。この場合、喫煙時、外部の空気は通気孔44からチャコールフィルタ26の上流端内にその巻紙を通過して導入され、シガレットからの主流煙を希釈する。
【0055】
図14は第3基本構成の喫煙パイプ10の一部を示す。
第3基本構成の喫煙パイプ10は調整リング46を更に含む。この調整リング46は合成樹脂から形成され、管状ボディ12の環状溝42に填め込まれている。調整リング46は管状ボディ12の周方向に回転であり、環状溝42の通気孔44に対応した複数のスロット48を有する。これらスロット48は調整リング46の周方向に延び、喫煙時、喫煙者の指により完全に閉塞されない長さを有する。調整リング46はその回転操作により、通気孔44を完全に開閉するか、又は、通気孔44の開度を調整することができる。図14の上半分は、通気孔44が調整リング46のスロット48により開かれた状態を示し、そして、図14の下半分は通気孔44が調整リング46により閉じられた状態を示す。
【0056】
図15は第4基本構成の喫煙パイプ10の一部を示す。
第4基本構成の喫煙パイプ10は、調整リング46とは異なる調整リング50を更に含む。この調整リング50もまた合成樹脂から形成され、環状溝42内に填め込まれている。調整リング50は管状ボディ12の軸線方向に摺動可能である。調整リング50の摺動操作は通気孔44の開閉、又は、通気孔44の開度調整を許容する。図15の上半分は、通気孔44が調整リング50により開かれた状態を示し、図15の下半分は通気孔44が調整リング50により閉じられた状態を示す。
【0057】
上述した調整リング46,50は、喫煙時、希釈室18内に導入される空気量を調整することができ、これにより、フィルタホルダ10の通気度は簡単に可変される。
図16は、第5基本構成の喫煙パイプ10を示す。
第5基本構成の喫煙パイプ10は、マウスピース40と一体成形された管状ボディ12を含む。この場合、フレーバ発生要素32及びチャコールフィルタ26はシガレットCと同様に、ソケット部14側から管状ボディ12内に順次収容される。
【0058】
図16から明らかなように、第5基本構成の喫煙パイプ10は、シガレットCとフィルタ収容室22との間に希釈室18を有しておらず、希釈室18の代わりに環状室51を有する。環状室51はソケット部14の内周面に形成され、そして、ソケット部14の外周面に通気孔44を備えた環状溝42が形成されている。ソケット部14にシガレットCが差し込まれたとき、環状室51はシガレットCの端部を囲むことができる。この場合、通気孔44を通じて導入される外部の空気は環状室51に一旦流入した後、環状室51からシガレットCの巻紙を通過してシガレットCの端部内に流入し、主流煙を希釈する。
【0059】
図17は、第6基本構成の喫煙パイプ10を示す。
第6基本構成の喫煙パイプ10は前述したソケット部14に代えて、ボウル52を有する。ボウル52内には喫煙材料としての刻みたばこが詰め込まれ、詰め込まれた刻みたばこは着火され、主流煙を発生する。主流煙はマウスピース40を通じて喫煙者の口内に送出される。フィルタホルダ10はその全体が木材から形成されているか、又は、少なくともボウル52は耐熱性を有した合成樹脂から形成されている。
【0060】
図18は、第7基本構成の喫煙パイプ10を示す。
第7基本構成の喫煙パイプ10は分割型の管状ボディを備え、管状ボディは主部分12a及び副部分12bを含む。主部分12aは、ソケット部14及びフィルタ収容室22を有し、副部分12bはフレーバ収容室24を有する。副部分12bは主部分12aの下流端に外側から取り外し可能に結合される。
【0061】
図19は、第8基本構成の喫煙パイプ10を示す。
第8基本構成の喫煙パイプ10もまた、第7実施例のフィルタホルダと場合と同様に、分割型の管状ボディを含む。この場合、管状ボディの主部分12aは、その下流端の外周面に雄ねじ13を有し、これに対し、管状ボディの副部分12bはその上流端の内周面に雄ねじ13に螺合する雌ねじ15を有する。それ故、主部分12a及び副部分12bは、雄ねじ13を副部分12bの雌ねじ15内にねじ込むことにより、互いに分離可能に結合される。
第7及び第8基本構成の場合、副部分12bはマウスピースを兼用しているのが好ましい。
【0062】
図20,21は、前述した基本構成に後述する分離装置を組み込んだ第1実施例の喫煙パイプ10を示す。
第1実施例の喫煙パイプ10は、第7及び第8基本構成の場合と同様な分割型の管状ボディを含む。管状ボディは、主部分12aと、マウスピースを兼用した副部分12bとを有する。副部分12bは、主部分12aの下流端部内に分離可能に予め挿入され、主部分12aに対し、主部分12aの軸線方向に摺動可能である。この場合、副部分12b内にはフレーバ発生要素32が予め収容され、そして、副部分12bの両端がアルミフィルム等のシール60a,60bにより閉塞されているのが好ましい。これらシール60a,60bはフレーバ発生要素32から揮発した芳香成分が副部分12bから放出されるのを阻止する。
【0063】
更に、主部分12a内には仕切壁62が形成され、この仕切壁62は主部分12aのフィルタ収容室22と副部分12bとの間に位置付けられている。仕切壁62の中央には中空の破断ニードル64が一体に形成されている。破断ニードル64は主部分12aに対して同心的に位置付けられ、副部分12bに向けて突出し、フィルタ収容室22と副部分12bの収容室とを互いに連通させている。破断ニードル64は、副部分12bの内径(フレーバ発生要素32の外径)よりも若干小さい外径と、主部分12aの肉厚と同程度の肉厚を提供する内径と、副部分12bに向けて先細状をなす尖端とを有する。前述したシール60a,60b及び破断ニードル64は前記分離装置を構成する。
【0064】
第1実施例の喫煙パイプが使用される前、副部分12bは図20に示された状態にある。この状態から、喫煙に先立ち、副部分12bの外端のシール60bが先ず剥がされ、この後、副部分12bは主部分12a内に向けて押し込まれる。それ故、図21に示されるように副部分12bの内端のシール60aは破断ニードル64の尖端により突き破られ、破断ニードル64の尖端が副部分12b内に侵入し、この時点にて、チャコールフィルタ26及びフレーバ発生要素32が破断ニードル64を介して互いに接続される。
【0065】
従って、図21に示された状態にて、喫煙パイプ10を使用してシガレットが喫煙されたとき、チャコールフィルタ26を通過した後の主流煙はフレーバ発生要素32内を通じて流れ、主流煙にフレーバ発生要素32から揮発した芳香成分が付加される。
【0066】
上述したように破断ニードル64は副部分12b内に侵入されるので、副部分12bの内端側のシール60aとフレーバ発生要素32との間には破断ニードル64の侵入を許容するスペースが確保されなければならない。しかしながら、図20,21から明らかなように、上述のスペースはフレーバ発生要素32の両側にそれぞれ確保されていてもよい。
【0067】
図22は第2実施例の喫煙パイプ10を示す。
第2実施例の喫煙パイプ10は、第1実施例と同様な分割型の管状ボディと、マウスピース66とを含み、マウスピース66は、副部分12bの外端上に取り付けられ、副部分12bに対して喫煙パイプ10の軸線方向に摺動可能である。マウスピース66はその内部に主部分12aの仕切壁62及び破断ニードル64と同様な仕切壁68及び破断ニードル70を有し、この破断ニードル70は副部分12bに向けて突出している。
【0068】
第2実施例の場合、喫煙に使用されるに先立ち、主部分12a及びマウスピース66は互いに近接する方向に移動される。この際、副部分12bの両側のシール60a,60bは破断ニードル64,70により突き破られる。この場合、シール60bの引き剥がしは不要である。
【0069】
図23は第3実施例の喫煙パイプ10を示す。
第3実施例の喫煙パイプ10は、第2実施例(図20,21)の喫煙パイプ10から仕切壁62及び破断ニードル64を除いたものに相当する。この場合、図23の喫煙パイプ10が喫煙に使用されるに先立ち、副部分12bのシール60a,60bはそれぞれ引き剥がされる。
【0070】
図24,25は第4実施例の喫煙パイプ10を示す。
第4実施例の喫煙パイプ10は、第1実施例(図20,21)の喫煙パイプと以下の点で相違する。
第4実施例の喫煙パイプ10は、破断ニードル64に代えてプラグ72を含み、このプラグ72は仕切壁62から副部分12bに向けて突出し、先細状の先端を有する。更に、仕切壁62に複数の連通孔78が形成され、これら連通孔78はプラグ72の外側にプラグ72の周方向に間隔を存して配置されている。一方、副部分12bは、シール60aに代わりの内端壁74と、この内端壁74の中央に形成された連通孔76とを有する。図24に示されているように、プラグ72は副部分12bの連通孔76に差し込まれ、連通孔76を閉塞している。
【0071】
第4実施例の喫煙パイプ10はその使用前、図24に示された状態にある。喫煙パイプ10が喫煙に使用されるに先立ち、図25に示されるように主部分12aから副部分12bが引き出されたとき、プラグ76は副部分12bの連通孔76から抜け出す。それ故、副部分12b内のフレーバ発生要素32は、連通孔76、仕切壁62と副部分12bとの間のスペース及び連通孔78を介して主部分12a内のチャコールフィルタ26に接続される。従って、チャコールフィルタ26を通過した後の主流煙は、副部分12b内のフレーバ発生要素32内に流入し、この際、主流煙に芳香成分が付加される。
【0072】
図26は第5実施例の喫煙パイプ10を示す。
第5実施例の喫煙パイプ10は、図24の喫煙パイプに図22のマウスピースと同様な機能をなすマウスピース66を付加にしたものに相当する。このマウスピース66は、破断ニードル70の代わりに、前述した仕切壁62、プラグ72及び連通孔78と同様な仕切壁68、プラグ80及び連通孔84をそれぞれ有し、プラグ80は副部分12bに向けて突出している。一方、副部分12bは、シール60bの代わりに外端壁と、この外端壁に形成された連通孔82とを有する。プラグ80は連通孔82内に差し込まれ、連通孔82を閉塞している。
【0073】
第5実施例の喫煙パイプ10の場合、喫煙に使用されるに先立ち、主部分12aから副分12bが引き出され、そして、副部分12bからマウスピース66が引き出される。これにより、プラグ72,80は対応する連通孔76,82からそれぞれ抜け出し、チャコールフィルタ26とフレーバ発生要素32との間を接続する流路が形成される。
【0074】
図27〜図29は、第6実施例の喫煙パイプ10を示す。
第6実施例の喫煙パイプ10は、第4実施例(図24)の喫煙パイプと以下の点で相違する。
第6実施例の場合、主部分12aに対して副部分12bは回転可能に挿入されている。主部分12aの仕切壁62は、プラグ72及び連通孔78の代わりに大きなセンタ孔86を有する。センタ孔86の内周縁には4つの爪88が形成され、これら爪88は図28から明らかなように矩形の四隅にそれぞれ位置付けられ、副部分12bに向けて突出している。これら爪88間には矩形のカバープレート90が保持され、このカバープレート90はセンタ孔86を横断する方向に延びている。
【0075】
一方、副部分12bの内端には矩形の孔92が形成され、この孔92はカバープレート90よりも小さい。図27に示されるように、喫煙パイプが使用前の状態にあるとき、孔92はカバープレート90と同様な姿勢(図28中、2点鎖線で示される横向きの姿勢)にあり、カバープレート90により閉塞されている。
【0076】
喫煙に使用されるに先立ち、副部分12bにおける外端のシール60bが剥がされた後、主部分12aに対して副部分12bがその軸線回りに90°だけ回転されたとき、孔92はカバープレート90に対して直交する姿勢(図28中、実線で示される縦向きの姿勢)に変更される。このとき、図29に示されるように、孔92の両端はカバープレート90から外れ、センタ孔86に連通する。この結果、チャコールフィルタ26とフレーバ発生要素32とを接続する流路が形成される。
【0077】
図30は第7実施例の喫煙パイプ10を示す。
第7実施例の喫煙パイプ10は、第6実施例の喫煙パイプにシール60bに代えて図26のマウスピースに対応したマウスピース66を付加にしたものに相当する。マウスピース66は副部分12bに対して回転可能に取り付けられており、その仕切壁68に前述したセンタ孔86及び爪88に対応するセンタ孔94及び爪96を有する。これら爪96には矩形のカバープレート98が保持されている。一方、副部分12bは、外端壁と、この外端壁に形成された矩形の孔100とを有する。
第7実施例の喫煙パイプ10の場合、副部分12b及びマウスピース66がそれぞれ回転されたとき、チャコールフィルタ26とフレーバ発生要素32とを接続する経路が形成される。
【0078】
図31は、前述したチャコールフィルタ26に代えて使用可能なペーパフィルタ26pを示す。このペーパフィルタ26pは、セルロースアセテートの繊維束の代わりに薄い紙を棒状に形成したフィルタ材と、このフィルタ材中に分布された活性炭の粒子とを含む。
【0079】
図20〜図30に示された喫煙パイプ10の内部には、チャコールフィルタ26及びフレーバ発生要素32が共存する。しかしながら、喫煙パイプ10の使用前において、副部分12b内のフレーバ発生要素32は、分離装置、即ち、シール60a,60bや、プラグ72,80又はカバープレート90,98により保護されているので、フレーバ発生要素32から揮発した芳香成分が副部分12bの外部に放出されることはない。
図18〜図30に示された喫煙パイプ10は何れも環状溝42及び通気孔44を含んでいるが、環状溝42及び通気孔44は省略することも可能である。
Claims (9)
- 一端部が喫煙可能材料を保持可能なホルダ部分に形成された管状ボディであって、この管状ボディ内に前記ホルダ部分に隣接して形成された上流室と、この上流室の下流に確保された下流室とを含む、管状ボディと、
前記上流室に収容され、前記喫煙可能材料の主流煙を濾過する吸着型のフィルタと、
前記下流室に収容され、前記主流煙に付加すべき芳香を発生するフレーバ発生要素と、
喫煙パイプが使用前にあるときに前記フィルタに対して前記フレーバ発生要素を気密に分離する分離位置と、喫煙パイプが使用されるときに前記フィルタ側から前記フレーバ発生要素を経て前記管状ボディの他端側に向かう空気の流通を許容する流通位置とを有する分離装置と
を備えたことを特徴とする喫煙パイプ。 - 前記フィルタは、チャコールフィルタであり、前記フレーバ発生要素はメンソールを揮発させることを特徴とする請求項1に記載の喫煙パイプ。
- 前記管状ボディは、前記上流室を有する主部分と、前記下流室を有する副部分と含み、
前記分離装置は、前記主部分に対して前記副部分が押し込み、引き出し又は回転されたとき、前記分離位置から前記流通位置への切り換えをなすことを特徴とする請求項1又は2に記載の喫煙パイプ。 - 前記主流煙の流れ方向でみて前記上流室の上流端を含んだ前記上流室の上流域にて前記主流煙に空気を混合させる混合装置を更に備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の喫煙パイプ。
- 前記混合装置は、
前記管状ボディの外周面に形成され、前記管状ボディが喫煙者の指により挟持されても、前記指による遮蔽が不能な凹所と、
前記凹所に一端が開口し、他端が前記上流域にて前記管状ボディの内周面に開口した通気孔と
を含むことを特徴する請求項4に記載の喫煙パイプ。 - 前記凹所は、前記管状ボディの外周面に形成された環状溝であり、
前記通気孔は前記環状溝の底に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の喫煙パイプ。 - 前記混合装置は、前記管状ボディ内にて前記ホルダ部分と前記上流室との間に位置付けられた希釈室を更に含み、この希釈室は前記通気孔を通じて前記環状溝に接続されていることを特徴とする請求項6に記載の喫煙パイプ。
- 前記混合装置は、前記環状溝内に配置され、前記通気孔の開度を調整する調整リングを更に含み、この調整リングは前記管状ボディの周方向及び軸線方向の一方に移動可能であることを特徴とする請求項6に記載の喫煙パイプ。
- 前記ホルダ部分は、棒状喫煙物品の端部を受け入れる円筒状のソケットとして形成されていることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の喫煙パイプ。
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