JP4739609B2 - コンバインの走行フレーム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
クローラ走行装置の左右を接続する連結パイプを湾曲させ、クローラ間の空間を拡張し湿田の走行抵抗を軽減した走行フレームの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンバインで湿田を走行する場合、クローラが沈下して左右のトラックフレームを接続する連結パイプが直線状の架設であれば泥中に埋没し、走行抵抗が増大するので前記連結パイプを湾曲させたものが実公昭62−32135号公報に記載され公知技術であるが、機台を水平に積設する支持構造の溶接作業では、曲げ加工部に生じた残留応力によって機台や前記トラックフレームが歪み、その修正に手間がかかる問題点がある。このような曲げ加工による溶接歪みを軽減させるとともに、前記連結パイプの断面係数を中央付近で増加させトラックフレームの支持剛性を高めた走行フレームの構成にしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
湿田走行をしても連結パイプが泥中に埋没しないように湾曲させ、トラックフレームの曲げ荷重に耐える断面形状にするとともに、前後を連結パイプのみで接合したフレーム構造が簡素化され、左右のクローラ空間が拡張して湿田走行性能を向上させた走行フレームの提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、左右一対のクローラ走行装置を形成するトラックフレームを湾曲した連結パイプで接合し、クローラ間の空間を拡張したコンバインの走行フレームにおいて、角材からなる前記連結パイプ(1)には、プレス成形により湾曲させて湾曲部を形成するとともに、湾曲部の下面を陥没させることにより形成した凹状溝(3)と、湾曲部の上面を陥没させることにより形成した内向曲面(45)を設けて、湾曲部の断面をH型として素材形状よりも断面形状を縮少させながら湾曲させ、トラックフレーム(5)には、角材からなる支持アーム(32)を重設することにより上下2重とした内側と、角材からなる四角パイプ(26)を重設することにより上下2重とした内側に接合面(27)をそれぞれ形成して、この接合面(27)に斜切りした連結パイプ(1)の端面を接合させたことを特徴とするコンバインの走行フレームを提供せんとするものである。
【0008】
【発明実施の形態】
【実施例】
本発明による湿田作業を行うコンバインの走行フレームについて実施例図を参照に説明すると、図5はコンバインの全体側面図であって、機台(8)に固設して走行駆動をさせるミッションケース(16)の左右に車軸ケース(33)を延設し、軸端に設けたスプロケット(17)と複数の転輪(18)を配設したトラックフレーム(5)の後端にアイドラー(20)を連設して転輪体を形成し、クローラ(21)が捲回する左右一対のクローラ走行装置(10)にしたものである。その前後に連結パイプ(1)を架設して上方に支柱(7)を立設させ水平に支持した機台(8)と連結した走行フレームにしてあり、脱粒処理と選別を行う脱穀部(A)を搭載するとともに、前方に据付け台(11)を配設して刈取部(B)を昇降自在にする回動支点(P)を設け、運転席(C)に植立させた操縦レバー(13)や変速レバー(15)によって刈高さと速度調節をしながら収穫作業をするものである。
【0009】
図1は、走行フレームの要部を断面した後面図であって、フレーム構造の概要を説明すると、左右一対のクローラ走行装置(10)は複数の転輪(18)を回転自在にトラックフレーム(5)に嵌着し、その内側に設けた接合面(27)に湾曲する連結パイプ(1)の両端を斜切りして溶接長さを確保し、地上高さ(L)に拡張した円弧状の空間をクローラ(21)間に形成させたものである。又、角材を湾曲させた前記連結パイプ(1)の湾曲角(θ)内の裏面(2)側に凹状溝(3)を設け、湾曲終端部(6)から支柱(7)を立設させて機台(8)を水平に支持し、穀稈を脱粒処理をする脱穀部(A)を搭載した走行フレームの構成にしたものである。
【0010】
図4は、連結パイプの接続構造を示す拡大図であって、連結パイプ(1)の底面(2)に設けた凹状溝(3)について説明すると、角材の湾曲成形にともない表面側は伸張し前記底面(2)側が圧縮される材料変化を生じ、成形後に残留応力が両面に発生するようになり、支柱(7)等の関連部品を固着する溶接熱で復元方向に変形を起こし、走行フレーム全体が歪み修正に手間がかかる。このような歪みの発生を防止するために、圧縮される前記底面(2)に凹状溝(3)を設けて余分の材料を吸収して残留応力を軽減するとともに断面係数を増加させ、前記連結パイプ(1)の中央付近における剛性を高めた走行フレームの構造にしたものである。
【0011】
図7は、連結パイプの湾曲部を圧縮成形した別途の実施例図であって、図8に示す断面図を併用して凹状溝(3)を溝深さ(T)にした構造を説明すると、湾曲させた連結パイプ(1)の中央で前記凹状溝(3)の深さが最大になるように、四角材の素材高さ(H1)を加工高さ(H2)に圧縮して、底面(2)側に材料を送り込むことで前期凹状溝(3)の深い成形が可能となり、湾曲部が完了する湾曲終端部(6)にかけて前記凹状溝(3)の深さを順次浅くしながら素材高さ(H1)に戻した形状にしたものである。このように成形することによってトラックフレーム(5)から伝達される曲げモーメントに対抗できる連結パイプ(1)の断面形状になり、断面係数を高めて前記連結パイプ(1)のみで接合する簡素化フレームの構成にしたものである。
【0012】
図9は、角材の上下面を陥没させた連結パイプの別途実施例図であって、図10に示す内向曲面を設けた連結パイプの断面図を併用して、断面形状を説明すると、プレス成形時に湾曲部の表面に浅い内向曲面(45)を押込むことによって曲面深さ(t)にし、前述するように底面(2)側に凹状溝(3)を溝深さ(T)に深く成形したものであり、湾曲部の断面をH型に陥没させた形状にするとともに、図9に鎖線で図示する素材形状よりも断面形状が縮少した別途の実施例である。
【0013】
連結パイプ(1)に立設する支柱(7)の構造を図4で説明すると、角材の湾曲成形が完了する湾曲終端部(6)の上面両側に支柱(7)を溶着し、機台(8)の下面と連結したもので、L字型に折曲げた補強板(25)を前記支柱(7)の前後面に添設し、下方に延長した前記補強板(25)の下端部(22)で連結パイプ(1)の側面を挟持するように溶着し、トラックフレーム(5)から伝達される車体重量の曲げモーメントを確持する支持構造にしてある。
【0014】
トラックフレームと連結パイプの接合構造は、図2の平面図に示すようにトラックフレーム(5)の前方で車軸ケース(33)を保持する支持アーム(32)と、後方でアイドラー(20)を装着する四角パイプ(26)を夫々前後に重設したトラックフレーム(5)の構造にしてあり、このように上下2重にした内側に長辺の接合面(27)を形成させ、角材を斜切りした連結パイプ(1)の両端を溶着して接合長さを拡大させ、前後面にアイドラー(20)を装着する取付座(28)を添着して接合部の溶接強度を増大させてある。尚(30)は、十手状のアイドラ軸(31)を挿通させるアイドラー取付穴である。
【0015】
図2は、クローラ走行装置の側面図であって、トラックフレーム(5)の構造は、両側の前方に車軸ケース(33)を保持する支持アーム(32)と、クローラ(21)を矢印(イ)方向にテンション調節をする取付座(28)を重設した四角パイプ(26)に溶接した構成にし、その内側を長辺とする接合面(27)に連結パイプ(1)の両端を斜切りにして溶着した走行フレームの構成にしてある。又、複数個の転輪(18)をローラボス(37)に嵌挿させ、ミッションケース(16)から左右に延設した車軸ケース(33)の軸端に走行駆動をするスプロケット(17)を設け、後端のアイドラー(20)にクローラ(21)を捲回させたクローラ走行装置(10)にしたものである。尚(35)はミッションケース(16)を機台(8)に取付けた締結板である。
【0016】
図3は、クローラ走行装置の平面図であって、機台(8)を水平に載設する支柱(7)の配置は、連結パイプ(1)の湾曲部を回避した左右の湾曲終端部(6)から立設させた4箇所で前記機台(8)を支持してあり、補強板(25)を両側に添設したことによって連結パイプ(1)と機台(8)をより強固に一体化させるとともに、トラックフレーム(5)に適当間隔で配置したローラボス(37)を溶着し、転輪(18)を回転自在に嵌着した片側支持の走行フレームにしたものである。
【0017】
図6は、連結パイプとアイドラの調節構造を示す拡大図であって、四角パイプ(26)を重設したトラックフレーム(5)の後方部と連結パイプ(1)の端部を接合させ、十手状に並設されたアイドラ軸(31)が挿通するアイドラー取付穴(30)を穿孔した取付け座(28)を両側に溶着し、角パイプ材を重合させたトラックフレーム(5)の接合構造にして前後の強度を増大し、転輪(18)と前記アイドラー(20)にかかる機体重量の曲げモーメントに対抗する走行フレームにしたものである。
【0018】
【発明の効果】
本発明は以上説明したような構成にしたので以下に掲げる効果を発揮するものである。
【0019】
請求項1記載の本発明では、左右一対のクローラ走行装置を形成するトラックフレームを湾曲した連結パイプで接合し、クローラ間の空間を拡張したコンバインの走行フレームにおいて、角材からなる前記連結パイプ(1)には、プレス成形により湾曲させて湾曲部を形成するとともに、湾曲部の下面を陥没させることにより形成する凹状溝(3)と、湾曲部の上面を凹状溝(3)よりも浅く陥没させることにより形成する内向曲面(45)とを設け、連結パイプ(1)の湾曲終端部(6)から支柱(7)を立設させて機台(8)を水平に支持したことにより、断面係数を増大させたフレーム剛性の向上と、湾曲成形時に残留する応力を吸収させたので、連結パイプの中央部が増強された湾曲状になって湿田走行をする泥土の抵抗が減少した。
さらに、残留応力の少ない湾曲終端部から支柱を立設させ機台を水平に支持する走行フレームの構成にしたので、溶接歪が軽減され歪取り作業の手間が省略された簡素化構造の走行フレームになった。
【0021】
本発明では、左右一対のクローラ走行装置を形成するトラックフレームを湾曲した連結パイプで接合し、クローラ間の空間を拡張したコンバインの走行フレームにおいて、角材からなる前記連結パイプ(1)には、プレス成形により湾曲させて湾曲部を形成するとともに、湾曲部の下面を陥没させることにより形成した凹状溝(3)と、湾曲部の上面を陥没させることにより形成した内向曲面(45)を設けて、湾曲部の断面をH型として素材形状よりも断面形状を縮少させながら湾曲させ、トラックフレーム(5)には、角材からなる支持アーム(32)を重設することにより上下2重とした内側と、角材からなる四角パイプ(26)を重設することにより上下2重とした内側に接合面(27)をそれぞれ形成して、この接合面(27)に斜切りした連結パイプ(1)の端面を接合させたことにより、曲げ強度が連結パイプの中央で一層増大し、走行フレームの変形や捩れを防止することができ、さらに、転輪にかかる曲げモーメントに対抗する強度になって、クローラ間の空間に障害物がない走行フレームを構成し、泥土の通過を容易にし湿田の走行性能が向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】走行フレームの要部を断面した後面図である。
【図2】クローラ走行装置の側面図である。
【図3】クローラ走行装置の平面図である。
【図4】連結パイプの接続構造を示す拡大図である。
【図5】コンバインの全体側面図である。
【図6】連結パイプとアイドラの調節構造を示す拡大図である。
【図7】湾曲部を圧縮成形した別途の実施例図である。
【図8】圧縮成形した連結パイプの断面図である。
【図9】角材の上下面を陥没させた連結パイプの別途実施例図である。
【図10】内向曲面を設けた連結パイプの断面図である。
【符号の説明】
L・・地上高さ θ・・湾曲角 t・・曲面深さ
H1・・素材高さ H2・・加工高さ T・・溝深さ
1・・連結パイプ 2・・底面 3・・凹状溝
5・・トラックフレーム 6・・湾曲終端部 7・・支柱
8・・機台 10・・クローラ走行装置16・・ミッションケース
17・・スプロケット 18・・転輪 20・・アイドラー
21・・クローラ 25・・補強板 26・・四角パイプ
27・・接合面 28・・取付座 30・・アイドラー取付穴
31・・アイドラー軸 32・・支持アーム 33・・車軸ケース
45・・内向曲面
矢印(イ)・・アイドラーの調節方向
Claims (1)
- 左右一対のクローラ走行装置を形成するトラックフレームを湾曲した連結パイプで接合し、クローラ間の空間を拡張したコンバインの走行フレームにおいて、
角材からなる前記連結パイプ(1)には、プレス成形により湾曲させて湾曲部を形成するとともに、湾曲部の下面を陥没させることにより形成した凹状溝(3)と、湾曲部の上面を陥没させることにより形成した内向曲面(45)を設けて、湾曲部の断面をH型として素材形状よりも断面形状を縮少させながら湾曲させ、
トラックフレーム(5)には、角材からなる支持アーム(32)を重設することにより上下2重とした内側と、角材からなる四角パイプ(26)を重設することにより上下2重とした内側に接合面(27)をそれぞれ形成して、
この接合面(27)に斜切りした連結パイプ(1)の端面を接合させたことを特徴とするコンバインの走行フレーム。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2001266861A JP4739609B2 (ja) | 2001-09-04 | 2001-09-04 | コンバインの走行フレーム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001266861A JP4739609B2 (ja) | 2001-09-04 | 2001-09-04 | コンバインの走行フレーム |
Publications (2)
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|---|---|
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Family Applications (1)
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2001
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