Deprecated: The each() function is deprecated. This message will be suppressed on further calls in /home/zhenxiangba/zhenxiangba.com/public_html/phproxy-improved-master/index.php on line 456
JP4739788B2 - リチウム二次電池の製造方法 - Google Patents
[go: Go Back, main page]

JP4739788B2 - リチウム二次電池の製造方法 - Google Patents

リチウム二次電池の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4739788B2
JP4739788B2 JP2005096848A JP2005096848A JP4739788B2 JP 4739788 B2 JP4739788 B2 JP 4739788B2 JP 2005096848 A JP2005096848 A JP 2005096848A JP 2005096848 A JP2005096848 A JP 2005096848A JP 4739788 B2 JP4739788 B2 JP 4739788B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
negative electrode
active material
electrode active
silicon
perchlorate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005096848A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006278185A (ja
Inventor
拓也 砂川
厚史 福井
勝一郎 澤
泰三 砂野
丸男 神野
博之 南
俊彦 斎藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2005096848A priority Critical patent/JP4739788B2/ja
Publication of JP2006278185A publication Critical patent/JP2006278185A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4739788B2 publication Critical patent/JP4739788B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)

Description

本発明は、負極活物質としてケイ素を含む材料を用いたリチウム二次電池及びその製造方法に係わり、更に詳しくは、当該リチウム二次電池に用いられる非水電解質の改良に関するものである。
近年、携帯電話、ノートパソコン、PDA等の移動情報端末の小型・軽量化が急速に進展しており、その駆動電源としての電池にはさらなる高容量化が要求されている。充放電に伴い、リチウムイオンが正、負極間を移動することにより充放電を行うリチウム二次電池は、高いエネルギー密度を有し、高容量であるので、上記のような移動情報端末の駆動電源として広く利用されている。今後、これらの移動情報端末の更なる小型化、高機能化により、電源であるリチウム二次電池への負荷が大きくなっていくことが予想され、リチウム二次電池の高エネルギー密度化への要求は非常に高いものとなっている。
ここで、電池の高エネルギー密度化には、活物質として、より大きなエネルギー密度を有する材料を用いることが有効な手段である。最近、リチウム二次電池においては、より高いエネルギー密度を有する負極活物質として、現在実用化されている黒鉛等の炭素材料の代わりに、リチウムとの合金化反応によってリチウムを吸蔵するケイ素やケイ素合金が提案され、検討されている。
しかしながら、リチウム二次電池の負極にケイ素やケイ素合金を用いた場合、充放電時にケイ素やケイ素合金自体が急激に体積変化するということに起因して、充放電サイクルの進行に伴い、負極活物質粒子の微粉化、負極活物質粒子表面の多孔質化が進行し、その結果、負極活物質粒子の表面積が急激に増大する。このように、表面積が増大すると、非水電解質と負極活物質粒子との接触面積が増大し、非水電解質の分解とそれに伴う負極活物質粒子表面の変質が促進されるため、電池容量が低下するという課題を有していた。また、非水電解質の分解に由来する分解ガスが発生し、電池の膨れにつながるという課題もあった。
このようなことを考慮して、以下に示すような提案がされている。
(1)下記特許文献1〜3に示すように、ケイ素表面を酸化ケイ素、イオン導電性の無機化合物、銅やニッケルを含む薄膜などで被覆することにより、非水電解質の分解を抑制しサイクル特性を向上させる提案。
(2)下記特許文献4に示すように、非水電解質中に含まれる不飽和結合を有する環状炭酸エステルの分解物でケイ素表面を被覆する提案。
特開2004−171874号公報
特開2004−171875号公報
特開2004−311141号公報
特開2004−171877号公報
しかしながら、上記従来の提案では、以下に示すような課題がある。
(1)の提案の課題
(1)の提案では、ケイ素粒子に被膜処理を行うという工程が別途必要になるということから、電池の製造コストが上昇する。加えて、充放電時の体積変化によって、ケイ素粒子を被覆した膜が剥離したり、亀裂を生じたりするため、充放電サイクル特性を飛躍的に向上させることができない。
(2)の提案の課題
(2)の提案では、有機物の被膜に非水電解質が含浸するため、非水電解質とケイ素表面との反応を十分に防ぐことができず、やはり充放電サイクル特性を飛躍的に向上させるには至らない。
したがって、本発明は、電池の製造コストが上昇するのを抑制しつつ、長期間に亘って非水電解質の分解とそれに伴う負極活物質粒子表面の変質とを抑制することにより、充放電サイクル特性を飛躍的に向上させることができるリチウム二次電池及びその製造方法を提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するために、ケイ素及び/またはケイ素合金からなる負極活物質粒子を含む負極と、リチウム遷移金属複合酸化物からなる正極活物質を含む正極と、非水電解質とを備えた発電要素が、外装体内に収納されたリチウム二次電池において、上記非水電解質中には、Ba、Mg、Zn、Co、Mn、Ni、Ce、及びSrからなる群から選択される少なくとも1種の元素の過塩素酸塩が溶解していることを特徴とする。
非水電解質中に、Ba、Mg、Zn、Co、Mn、Ni、Ce、及びSrからなる群から選択される少なくとも1種の元素の過塩素酸塩が溶解していれば、非水電解質中にはBa等の元素がイオン状態で存在することになる。そして、これらのイオンが、充電時にケイ素及び/またはケイ素合金からなる負極活物質粒子の表面に金属として析出/又は負極活物質粒子表面のケイ素と合金化し、その結果、負極活物質粒子表面に強固な被膜を形成する。この被膜の存在により、負極活物質粒子表面で非水電解質の分解と、負極活物質粒子表面の変質とを抑制することができるので、充放電サイクルに伴う容量の低下を抑制することができる。
また、この方法によると、非水電解質中にBa等の元素の過塩素酸塩を添加させておくだけでよく、負極活物質粒子にあらかじめ被膜を形成する処理を別途行わなくてよいので、電池の製造コストが上昇することもない。
尚、発電要素内部等に存在する非水電解質に含まれるイオンは充電時にケイ素及び/またはケイ素合金粒子からなる負極活物質粒子と反応するため、非水電解質に含まれるイオンが減少する。このように、発電要素内部等に存在する非水電解質に含まれるイオンが減少することに起因して本発明の作用効果が減じるとも考えられる。しかしながら、充放電時に正負極が膨張、収縮することにより、発電要素内部の非水電解質と発電要素外部の非水電解質(発電要素外部の非水電解質に含まれるイオンは充電時に負極活物質粒子と反応しないため、当該非水電解質に含まれるイオンは減少しない)とが交換されるため、発電要素内部等に存在する非水電解質に含まれるイオンが大幅に減少することを抑制できる。この結果、充放電を繰り返している間、ケイ素及び/またはケイ素合金粒子の表面には継続的にBa等のイオンが供給されることになるので、充放電を繰り返しても強固な被膜を維持することができ、本発明の作用効果が減じるのを抑制できる。
記リチウム二次電池を充電した際に、非水電解質中に含まれるBa,Mg、Zn、Co、Mn、Ni、Ce、及びSrからなる群から選択される少なくとも1種の元素が非水電解質から負極活物質粒子の表面に供給されて、当該元素が非水電解質に溶出しない状態で負極活物質粒子の表面に存在することを特徴とする。
このように、リチウム二次電池を充電した際に、非水電解質中に含まれるBa等の元素のイオンが非水電解質から負極活物質粒子の表面に供給され、当該元素が非水電解質に溶出しない状態で負極活物質粒子の表面に存在することにより、本発明の作用効果が十分に発揮されることになる。
記過塩素酸塩として、Mg、Zn、Co、Mn、Ni、及びCeからなる群から選択される少なくとも1種の元素の過塩素酸塩を用いうる。
上記過塩素酸塩を選択した場合には、負極活物質粒子表面により良質な被膜が形成され、負極活物質粒子表面で非水電解質が分解するのを一層抑制することができるので、電池が膨れるのを抑えることが可能となるという作用効果もある。
記リチウム二次電池を充電した際に、非水電解質中に含まれるMg、Zn、Co、Mn、Ni、及びCeからなる群から選択される少なくとも1種の元素が非水電解質から負極活物質粒子の表面に供給されて、当該元素が非水電解質に溶出しない状態で負極活物質粒子の表面に存在する。
このように、リチウム二次電池を充電した際に、非水電解質中に含まれるBa等の元素のイオンが非水電解質から負極活物質粒子の表面に供給され、当該元素が非水電解質に溶出しない状態で負極活物質粒子の表面に存在することにより、本発明の作用効果が十分に発揮されることになる。
記負極活物質粒子における充電前の平均粒子径が15μm以下であることを特徴とする。
このように規制するのは、ケイ素及び/またはケイ素合金からなる負極活物質粒子における充電前の平均粒子径が15μmを超えると、充放電によって負極活物質粒子の体積が変化した時の負極活物質粒子間の位置関係のずれが大きくなりすぎ、負極活物質粒子間の電気的接触が失われやすくなるからである。
具体的には、図1に示すように、充電前に、ケイ素等の粒子20,21の平均粒子径が10μmの場合(粒子20,21間の距離L1=15μm)と、図2に示すように、充電前に、ケイ素等の粒子20,21の平均粒子径が20μmの場合(粒子20,21間の距離L1=30μm)とについて考えてみる。また、ケイ素等の粒子20,21の径は、充電後は充電前の2倍に膨張したものと仮定する。そうすると、図1に示す場合、充電後は、粒子20,21間の距離L2≒30μm程度であるため、負極活物質粒子間の電気的接触が失われ難い一方、図2に示す場合、充電後は、粒子20,21間の距離L2≒60μm程度で大きくなるため、負極活物質粒子間の電気的接触が失われ易くなる。このような理由により、充電前の平均粒子径が大きいと、負極活物質粒子間の電気的接触が失われやすくなるのである。
そして、充電によって十分な被膜が形成されないうちに粒子が電気的接触を失うと、それ以上被膜が形成されることがなくなるので、当該部分において非水電解質の分解が促進されることになる。以上の理由から、平均粒子径は15μm以下であることが望ましい。
記負極活物質粒子がケイ素粒子であることを特徴とする。
このように限定するのは、負極活物質粒子がケイ素粒子のみである場合に、最もリチウム二次電池の高容量化を図ることができるからである、尚、負極活物質粒子がケイ素粒子のみであった場合には、最も充放電時における負極活物質粒子の体積変化が大きくなるが、上記の如く非水電解質中にはBa等のイオンが存在しているため、充電時には負極活物質粒子の表面には被膜が形成され、非水電解質の分解を十分に抑制することが可能である。
記外装体として柔軟性を有する外装体を用いることを特徴とする。
このように制限するのは、柔軟性を有する外装体を用いた場合に電池の膨れが生じ易いので、最も本発明の作用効果を発揮できるからである。尚、柔軟性を有する外装体としては、後述のアルミニウムラミネート外装体が例示されるが、本発明はこれに限定するものではない。
また、上記目的を達成するために、ケイ素及び/またはケイ素合金からなる負極活物質粒子を含む負極と、リチウム遷移金属複合酸化物からなる正極活物質を含む正極と、溶媒及び溶質からなる第1非水電解質とを備えた発電要素を外装体内に収納する第1ステップと、上記発電要素に対して充電を行なう第2ステップと、溶媒及び溶質の他、Ba、Mg、Zn、Co、Mn、Ni、Ce、及びSrからなる群から選択される少なくとも1種の元素の過塩素酸塩が添加された第2非水電解質を、上記外装体内に注液する第3ステップと、を有することを特徴とする。
上記構成であれば、本発明に係るリチウム二次電池を容易に作製することができる。
尚、上記方法の如く、先ず第1ステップで過塩素酸塩が添加されていない電解液を注液し、次に第2ステップで充電を行い、更に第3ステップで過塩素酸塩が添加された電解液を追加するのは、以下に示す理由による。
即ち、ケイ素及び/またはケイ素合金からなる負極活物質粒子は、初回の充電でケイ素粒子の膨張により生じる新たな粒子表面(新生面)が多く出現し、2回目以降の充電では初回の充電ほど多くの新生面が出現することはない。このため、初回の充電時から電解液中に過塩素酸塩が存在すると、当該充電中に負極の電位がしだいに低下して、電解液中の金属イオンがケイ素粒子上に析出及び/又はケイ素粒子表面と合金化する電位に達したときに、発電要素内部の電解液中の大部分の金属イオンがケイ素粒子表面と反応してしまい、それ以降の充電で出現した新生面に十分な被膜が形成されなくなる。
これに対して、最初、過塩素酸塩が添加されていない電解液を注液し、初回の充電を行った後に過塩素酸塩が添加された電解液を注液すれば、初回の充電で新生面が多数出現するが、当該充電時には電解液中に過塩素酸塩が存在しないので、ケイ素粒子表面と金属イオンとが反応することはない。そして、初回の充電を行ない、十分に新生面が出現し、且つ、電位が十分に低下した状態で過塩素酸塩が添加された電解液を追加することにより、初回の充電で多数出現した新生面を含むケイ素粒子の表面全体に均一な被膜を形成することができる。また、2回目以降の充電では初回の充電ほど多くの新生面が出現することはないので、電解液中の金属イオンがケイ素粒子上に析出及び/又はケイ素粒子表面と合金化する電位に達した以降も、残余の金属イオンによってケイ素粒子表面と金属イオンとが反応しうるので、粒子全体により均一な被膜を形成することができるという理由による。
前記過塩素酸塩として、Mg、Zn、Co、Mn、Ni、及びCeからなる群から選択される少なくとも1種の元素の過塩素酸塩を用いうる。
(その他、電池の主要構成に関する事項)
[正極に関する事項]
(a)正極活物質としてのリチウム遷移金属複合酸化物としては、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiMnO2、LiCo0.5Ni0.52、LiNi0.33Co0.33Mn0.342などが例示されるが、特に、LiCoO2と、層状構造を有するLiとNiとMnとCoを含むリチウム遷移金属複合酸化物とを好ましく用いることができる。
(b)リチウム遷移金属複合酸化物のBET比表面積は3m2/g以下であることが好ましい。これは、リチウム遷移金属複合酸化物のBET比表面積が3m2/gを超えると、非水電解質との接触面積が大き過ぎるため、非水電解質との反応性が増加し、非水電解質の分解反応によるガス発生等の副反応が生じ易くなるからである。
(c)リチウム遷移金属複合酸化物の平均粒子径(二次粒子の平均粒子径)は、20μm以下であることが好ましい。これは、平均粒子径が20μmを超える場合、リチウム遷移金属複合酸化物粒子内のリチウムの移動距離が大きくなるため、充放電サイクル特性が低下するからである。
(d)正極は、正極活物質としてのリチウム遷移金属複合酸化物と、酸化物と、正極導電剤と、正極バインダーとを含む正極合剤層が、正極集電体としての導電性金属箔上に配置されたものであることが好ましい。
(e)正極導電剤としては、公知の様々な導電剤を用いることができ、例えば、導電性の炭素材料を好ましく用いることができ、特には、アセチレンブラックやケッチェンブラックを好ましく用いることができる。
また、正極合剤層に対する正極導電剤の量は、1質量%以上、5質量%以下であることが好ましい。これは、正極合剤層に対する正極導電剤の量が1質量%未満である場合には、導電剤の量が少なすぎるために正極活物質の周りに十分な導電ネットワークが形成されず、正極合剤層内の集電性が低下し、充放電特性が低下する一方、正極合剤層に対する正極導電剤の量が5質量%を超える場合には、導電剤の量が多すぎるため、導電剤の接着のためにバインダーが消費され、正極活物質粒子間や正極集電体に対する正極活物質の密着性が低下して、正極活物質の脱離が生じやすくなり、充放電特性が低下するからである。
(f)正極バインダーとしては、公知の様々なバインダーにおいて、本発明における非水電解質の溶媒に溶解しないものであれば制限なく用いることができ、例えば、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアクリロニトリルなどを好ましく用いることができる。
正極バインダーの量は、正極合剤層の1質量%以上、5質量%以下であることが好ましい。これは、正極バインダーの量が正極合剤層の1質量%未満である場合には、正極活物質粒子間の接触面積が増えて接触抵抗は低下するが、バインダーの量が少なすぎるために正極活物質粒子間や正極集電体に対する正極活物質の密着性が低下して、正極活物質の脱離が生じやすくなり、充放電特性が低下する一方、正極バインダーの量が正極合剤層の5質量%を超える場合には、正極活物質粒子間や正極集電体に対する正極活物質の密着性は向上するが、バインダーの量が多すぎるために正極活物質粒子間の接触面積が減り接触抵抗が増加し、充放電特性が低下するからである。
(g)正極集電体としての導電性金属箔としては、充放電時に正極に加わる電位において、非水電解質に溶解せず安定に存在するものであれば制限なく用いることができ、例えばAl箔を好ましく用いることができる。
(h)正極合剤層の密度は、3.0g/cm3以上であることが好ましい。これは、正極合剤層の密度が3.0g/cm3以上である場合、正極活物質間の接触面積が増加して、正極合剤層内の集電性が向上するため、優れた充放電特性を得ることができるからである。
[非水電解質に関する事項]
(a)非水電解質の溶媒は、特に限定されるものではないが、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどの環状カーボネートや、ジメチルカーボネート、メチルエーテルカーボネート、ジエチルカーボネートなどの鎖状カーボネートや、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトンなどのエステル類や、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,2−ジオキサン、2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテル類や、アセトニトリル等のニトリル類や、ジメチルホルムアミド等のアミド類などを用いることができ、これらを単独または複数組み合わせて使用することができる。特に環状カーボネートと鎖状カーボネートとの混合溶媒を好ましく用いることができる。
(b)非水電解質の溶質としては、特に限定されるものではないが、LiPF6、LiBF4、LiAsF6などの化学式LiXFy(式中、XはP、As、Sb、B、Bi、Al、Ga、またはInであり、XがP、AsまたはSbのときyは6であり、XがB、Bi、Al、Ga、またはInのときyは4である)で表されるものや、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C25SO2)2、LiN(CF3SO2)(C49SO2)、LiC(CF3SO2)3、LiC(C25SO2)3、LiClO4、Li210Cl10、Li212Cl12などのリチウム化合物を用いることができる
。これらの中でも、特にLiPF6を好ましく用いることができる。
(c)非水電解質としては、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリルなどのポリマー電解質に電解質を含浸したゲル状ポリマー電解質や、LiI、Li3Nなどの無機固体電解質が挙げられる。本発明における非水電解質は、リチウムイオン導電性を発現させる溶質としてのリチウム化合物と、これを溶解、保持する溶媒が電池の充放電時あるいは保存時に分解しない限り、制約なく用いることができる。
[負極に関する事項]
(a)負極は、負極活物質としてのケイ素及び/またはケイ素合金を含む粒子と負極バインダーとを含む負極合剤層を、負極集電体としての導電性金属箔の表面上に配置したものであることが好ましい。
(b)上記ケイ素合金としては、ケイ素と他の1種以上の元素との固溶体、ケイ素と他の1種以上の元素との金属間化合物、ケイ素と他の1種以上の元素との共晶合金などが挙げられる。
(c)負極活物質の粒度分布は、できる限り狭いことが好ましい。これは、幅広い粒度分布である場合、粒径が大きく異なる活物質粒子間において、リチウムの収蔵、放出に伴う体積の膨張、収縮の絶対量に大きな差が存在することになるため、合剤層内で歪みが生じる。この結果、バインダーの破壊が生じ、電極内の集電性が低下することにより、充放電特性が低下するからである。
(d)負極集電体としての導電性金属箔は、負極合剤層が配置される面の表面粗さRaが0.2μm以上であることが好ましい。このような表面粗さRaを有する導電性金属箔を負極集電体として用いることにより、集電体の表面凹凸部分にバインダーが入り込み、バインダーと集電体との間にアンカー効果が発現するため、高い密着性が得られる。このため、リチウム吸蔵、放出に伴う活物質粒子の体積の膨張、収縮による合剤層の集電体からの剥離が抑制されるからである。尚、集電体の両面に負極合剤層を配置する場合には、集電体の両面の表面粗さRaが0.2μm以上であることが好ましい。表面粗さRaを0.2μm以上とするためには、導電性金属箔に粗面化処理を施してもよい。このような粗面化処理としては、めっき法、気相成長法、エッチング法、及び研磨法などが挙げられる。
上記の表面粗さRaと局部山頂の平均間隔Sは、100Ra≧Sの関係を有することが好ましい。表面粗さRa及び局部山頂の平均間隔Sは、日本工業規格(JIS B 0601−1994)に定められており、例えば、表面粗さ計により測定することができる。
導電性金属箔負極集電体としては、例えば、銅、ニッケル、鉄、チタン、コバルト等の金属またはこれらの組み合わせからなる合金の箔が挙げられる。
(e)導電性金属箔負極集電体は、高い機械的強度を有していることが特に好ましい。これは、集電体が高い機械的強度を有していることにより、リチウムの吸蔵、放出時にケイ素負極活物質の体積変化によって発生する応力が集電体に加えられた場合でも、集電体が破壊や塑性変形を生じること無くこれを緩和できるため、合剤層の集電体からの剥離が抑制されて、電極内の集電性が保持され、優れた充放電特性を得ることができるからである。
(f)導電性金属箔負極集電体の厚みは、特に限定されるものではないが、10μm〜100μmの範囲であることが好ましい。
また、本発明における導電性金属箔負極集電体の表面粗さRaの上限は、特に限定されるものではないが、上記のように導電性金属箔の厚みが10〜100μmの範囲にあることが好ましいので、実質的には表面粗さRaの上限は10μm以下である。
(g)負極においては、負極合剤層の厚みXが、負極導電性金属箔の厚みY及び表面粗さRaと、5Y≧X、250Ra≧Xの関係を有することが好ましい。これは、合剤層厚みXが5Yまたは250Ra以上の場合、充放電時の合剤層の体積の膨張収縮が大きいために金属箔集電体表面上の凹凸によっては合剤層層と集電体との密着性が保てられなくなり合剤層の集電体からの剥離が生じるからである。
負極合剤層の厚みXは、特に限定されるものではないが、1000μm以下が好ましく、さらに好ましくは10μm〜100μmである。
(g)負極バインダーは、高い機械的強度を有し、更には弾性に優れていることが好ましい。これは、バインダーが優れた機械的特性を有していることにより、リチウムの吸蔵、放出時にケイ素負極活物質の体積変化が生じた場合でもバインダーの破壊が生じず、ケイ素活物質の体積変化に追随した合剤層の変形が可能となるので、電極内の集電性が保持され、優れた充放電特性を得ることができるからである。このように高い機械的特性を有したバインダーとしては、ポリイミド樹脂を好ましく用いることができる。また、ポリフッ化ビニリデンやポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂も好ましく用いることができる。
(h)負極バインダーの量は、負極合剤層の総質量の5%以上、バインダーの占める体積が負極合剤層の総体積の5%以上であることが好ましい。これは、バインダー量が合剤層の総質量の5%未満、バインダーの占める体積が合剤層の総体積の5%未満である場合には、負極活物質粒子に対してバインダー量が少なすぎるためにバインダーによる電極内の密着性が不十分となる一方、バインダー量を増加させすぎた場合、電極内の抵抗が増加するため、初期の充電が困難になる。従って、負極バインダー量が負極合剤層の総質量の50%以下、バインダーの占める体積が負極合剤層の総体積の50%以下であることが好ましい。尚、上記負極合剤層の総体積とは、合剤層内に含まれる活物質やバインダーなどの材料それぞれの体積を総和したものであり、合剤層内に空隙が存在する場合にはこの空隙が閉める体積を含まないものとする。
(i)負極においては、合剤層内に導電性粉末を混合してもよい。これは、導電性粉末を混合することにより、活物質粒子の周囲に導電性粉末による導電性ネットワークが形成されるので、電極内の集電性を更に向上させることができるからである。導電性粉末としては、上記導電性金属箔と同様の材質のものを好ましく用いることができる。具体的には、銅、ニッケル、鉄、チタン、コバルト等の金属またはこれらの組み合わせからなる合金または混合物である。特に、金属粉末としては銅粉末が好ましく用いられる。また、導電性カーボン粉末も好ましく用いることができる。
(j)負極合剤層内への導電性粉末の混合量は、負極活物質との総質量の50%以下、導電性粉末の占める体積が負極合剤層の総体積の20%以下であることが好ましい。これは、導電性粉末の混合量が多すぎると負極合剤層内の負極活物質の割合が相対的に少なくなるので、負極の充放電容量が小さくなるからである。また、この場合、合剤層内での活物質と導電剤との総量に比べたバインダー量の割合が低下するため、合剤層の強度が低下し、充放電特性が低下するという問題も生じるからである。
導電性粉末の平均粒子径は、特に限定されるものではないが、100μm以下であることが好ましく、更に好ましくは50μm以下、最も好ましくは10μm以下である。
(k)負極は、負極活物質としてのケイ素及び/またはケイ素合金を含む粒子と負極バインダーとを含む負極合剤層を、負極集電体としての導電性金属箔の表面上で焼結して配置したものであることが更に好ましい。これは、合剤層が焼結により集電体表面上に配置されることにより、焼結の効果によって活物質粒子間の密着性及び合剤層と集電体間の密着性が大きく向上されており、リチウムの吸蔵、放出時にケイ素負極活物質の体積変化が生じた場合でも、合剤層の集電性が保持され、優れた充放電特性を得ることができるからである。
(l)上記(k)の場合、負極バインダーは、熱可塑性であることが特に好ましい。例えば、負極バインダーがガラス転移温度を有する場合、ガラス転移温度より高い温度で負極合剤層を負極集電体表面上に焼結して配置するための熱処理を行うことにより、バインダーが活物質粒子や集電体と熱融着し、活物質粒子間や合剤層と集電体との密着性が更に大きく向上し、電極内の集電性を大きく向上させることができ、更に優れた充放電特性を得ることができる。
(m)上記(k)の場合、負極合剤層を負極集電体表面上に焼結して配置するための熱処理後も負極バインダーは完全に分解せずに残存しているものが好ましい。これは、熱処理後にバインダーが完全に分解された場合、バインダーによる粘着効果が失われてしまうめ、電極内の集電性が大きく低下し、劣悪な充放電特性となってしまうからである。
(n)負極合剤層を負極集電体表面上に配置するための焼結は、真空下または窒素雰囲気下またはアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。また、水素雰囲気などの還元性雰囲気下で行ってもよい。焼結する際の熱処理の温度は、上記のように焼結のための熱処理後も負極バインダーが完全に分解せずに残存していることが好ましいため、バインダー樹脂の熱分解開始温度以下であることが好ましい。また、焼結の方法としては、放電プラズマ焼結法やホットプレス法を用いてもよい。
(o)本発明における負極は、負極バインダーの溶液中に負極活物質としてのケイ素及び/またはケイ素合金を含む粒子を均一に混合、分散させた負極合剤スラリーを、負極集電体としての導電性金属箔の表面上に塗布して、製造されることが好ましい。これは、活物質粒子がバインダー溶液中に均一に混合、分散されたスラリーを用いて形成された合剤層は、活物質粒子周りにバインダーが均一に分布した構造となるため、バインダーの機械的特性が最大限に活かされ、高い電極強度が得られ、優れた充放電特性を得ることができるからである。
本発明によれば、負極活物質としてケイ素を含む材料を用いたリチウム二次電池におけるサイクル特性を飛躍的に向上させることができるという優れた効果を奏する。
以下、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の最良の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
〔負極の作製〕
先ず、負極活物質材料としての平均粒子径3μmのケイ素粉末(純度99.9%)を、バインダーとしてのガラス転移温度190℃の熱可塑性ポリイミドを20質量%の割合で含むN−メチルピロリドン溶液に混合し、負極合剤スラリーとした。尚、この負極合剤スラリー中のケイ素粉末とポリイミドとの質量比は9:1とした。
次に、上記負極合剤スラリーを、集電体としての、片面が粗面化された厚み35μmの電解銅箔の粗面化された側に塗布し、更に乾燥した。次いで、得られたものを380×52mmに切り抜き、圧延した後、アルゴン雰囲気下、400℃で1時間熱処理し、焼結を行なった。最後に、得られた焼結体の端に負極集電タブとなるニッケル金属片を取付けることにより負極を作製した。
〔正極の作製〕
先ず、出発原料として、Li2CO3及びCoCO3を用いて、Li:Coの原子比が1:1となるように秤量して乳鉢で混合し、これを直径17mmの金型でプレスし、加圧成形した後、空気中において、800℃で24時間焼成し、LiCoO2の焼成体を得た。次に、この焼成体を乳鉢で粉砕し、平均粒子径20μmに調製した。
次いで、得られたLiCoO2粉末と、導電剤として人工黒鉛粉末と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデンとを、N−メチルピロリドンを溶媒として混合し、正極合剤スラリーとした。尚、LiCoO2粉末と人工黒鉛粉末とポリフッ化ビニリデンとの質量比は94:3:3とした。
この後、上記正極合剤スラリーを、集電体としてのアルミニウム箔の片面に塗布し、乾燥した後、圧延を行った。最後に、得られたものを340×50mmに切り抜き、端に正極集電タブとなるアルミニウム金属片を取付けることにより正極を作製した。
〔非水電解液の調製〕
非水電解液として、以下に示す2種類のものを調製した。
・第1非水電解液
先ず、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを体積比3:7で混合した混合溶媒に対し、LiPF6を1モル/リットルの割合で溶解させることにより第1非水電解液を調製した。
・第2非水電解液
上記第1非水電解液に、過塩素酸バリウムを0.08モル/リットル溶解させて、過塩素酸塩が添加された第2非水電解液を調製した。
〔電池の作製〕
上記の正極と負極とを、厚さ27μmのポリエチレン多孔質体のセパレータを挟み込みながら中空の円筒状に巻き取った。この円筒状の電極巻取体を押し潰して扁平にしたあと、この扁平な電極巻取体及び第1非水電解液(3ml)を常温、常圧のアルゴン雰囲気下でアルミニウムラミネートからなる外装体内に挿入した後、外装体の周縁同士をヒートシールした。次に、25℃において、電流値500mAで電池電圧4.2Vまで定電流充電した後、電池電圧を4.2Vに維持した状態で電流値が25mAになるまで定電圧充電した。次いで、上記ヒートシールした部位の一部を切り取って開口し、当該開口から第2非水電解液を1ml注液した。最後に、上記開口を再度ヒートシールして放置することにより、電極巻取体に過塩素酸塩が添加された第2非水電解液を含浸させ、これによりリチウム二次電池を作製した。
尚、第1非水電解液中には過塩素酸塩が添加されておらず、第2非水電解液には0.08モル/リットルの割合で過塩素酸塩が添加されており、且つ、第1非水電解液の量は3mlであり、第2非水電解液の量は1mlであるということから、非水電解液中の過塩素酸塩の添加量は0.02モル/リットルとなっている。
上記リチウム二次電池の具体的な構造は、図3及び図4に示すように、正極1と負極2とがセパレータ3を介して対向配置されており、これら正極1と負極2とセパレータ3とにより、発電要素を構成している。上記正極1と負極2は、それぞれ、アルミニウム金属製の正極集電タブ4とニッケル金属製の負極集電タブ5とに接続され、二次電池としての充電及び放電が可能な構造となっている。尚、上記正極1と負極2とセパレータ3とから成る発電要素は、周縁同士がヒートシールされた閉口部7を備えるアルミラミネート外装体6の収納空間内に配置されている。
(実施例1)
実施例1としては、前記発明を実施するための最良の形態で示したリチウム二次電池を用いた。
このようにして作製した電池を、以下、本発明電池A1と称する。
(実施例2〜8)
第2非水電解液に添加する添加剤として過塩素酸バリウムの代わりに、それぞれ、過塩素酸マグネシウム、過塩素酸亜鉛、過塩素酸コバルト、過塩素酸マンガン、過塩素酸ニッケル、過塩素酸セリウム、過塩素酸ストロンチウムを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下それぞれ、本発明電池A2〜A8と称する。
(比較例1)
第2非水電解液に添加する添加剤として過塩素酸バリウムの代わりに、過塩素酸リチウムを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下、比較電池X1と称する。
(比較例2)
第2非水電解液に添加剤を添加しない以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下、比較電池X2と称する。
(実験)
上記本発明電池A1〜A8及び比較電池X1、X2について、電流値500mAで電池電圧2.75Vまで放電し、このときの放電容量を1サイクル目の放電容量とした。次に、下記充放電条件で充放電を行い、各サイクル終了後の放電容量が1サイクル目の放電容量の60%を下回ったときのサイクル数を調べると共に、当該サイクルにおける電池厚みを測定することにより電池厚み増加量を測定したので、その結果を表1に示す。
[充放電条件]
・充電条件
電流値500mAで電池電圧4.2Vまで定電流充電した後、電池電圧を4.2Vに維持したまま電流値が25mAになるまで定電圧充電するという条件。尚、温度は25℃である。
・放電条件
電流値500mAで電池電圧2.75Vまで放電するという条件。尚、温度は25℃である。
表1から明らかなように、非水電解質中にBa、Mg、Zn、Co、Mn、Ni、Ce、及びSrからなる群から選ばれる元素のイオンが存在する本発明電池A1〜A8では、各サイクル終了後の放電容量が1サイクル目の放電容量の60%を下回ったときのサイクル数(以下、単にサイクル数という場合がある)が109〜127サイクルであって、サイクル特性が向上しているのに対して、非水電解質中にLiイオンが存在するだけの比較電池X1では、サイクル数が103サイクルであり、また、非水電解質中にBa等の元素のイオンが存在しない比較電池X2では、サイクル数が103サイクルであり、共にサイクル特性が低下していることが認められる。
これは、本発明電池A1〜A8では上記元素のイオンの存在により、充電時にケイ素及び/またはケイ素合金からなる負極活物質粒子の表面に金属として析出/又は負極活物質粒子表面のケイ素と合金化し、その結果、負極活物質粒子表面に強固な被膜が形成されるので、負極活物質粒子表面で非水電解質の分解と、負極活物質粒子表面の変質とを抑制することができるのに対して、比較電池X1、X2では、負極活物質粒子表面に強固な被膜が形成されないので、負極活物質粒子表面で非水電解質の分解と、負極活物質粒子表面の変質とを抑制することができないという理由によるものと考えられる。
また、表1から明らかなように、非水電解質中にBa、Mg、Zn、Co、Mn、Ni、Ce、及びSrからなる群から選ばれる元素のイオンのうち、Mg、Zn、Co、Mn、Ni、Ceが存在する本発明電池A2〜A7では、サイクル後の電池厚み増加量が0.634〜1.535mmであって、電池厚み増加量が小さくなっているのに対して、非水電解質中にLiイオンが存在するだけの比較電池X1では、サイクル後の電池厚み増加量が1.934mmであり、また、非水電解質中にBa等の元素のイオンが存在しない比較電池X2では、サイクル後の電池厚み増加量が1.552mmであり、共に電池厚み増加量が大きくなっていることが認められる。
これは、本発明電池A2〜A7では、充電時にケイ素及び/またはケイ素合金からなる負極活物質粒子の表面に金属として析出/又は負極活物質粒子表面のケイ素と合金化することにより負極活物質粒子表面に形成される皮膜がより良好な皮膜であるため、より効果的に負極活物質粒子表面における非水電解質の分解が抑制されるという理由によるものと考えられる。
尚、リチウム二次電池の電解液として、最初から過塩素酸塩が添加された電解液を注液するのではなく、最初、過塩素酸塩が無添加の電解液を注液し、充電した後に過塩素酸塩が添加された電解液を追加するのは、以下に示す理由による。即ち、ケイ素及び/またはケイ素合金からなる負極活物質粒子は、初回の充電でケイ素粒子の膨張により生じる新たな粒子表面(新生面)が多く出現し、2回目以降の充電では初回の充電ほど多くの新生面が出現することはない。このため、初回の充電時から電解液中に過塩素酸塩が存在すると、当該充電中に負極の電位がしだいに低下して、電解液中の金属イオンがケイ素粒子上に析出及び/又はケイ素粒子表面と合金化する電位に達した時に、発電要素内部の電解液中の大部分の金属イオンがケイ素粒子表面と反応してしまい、それ以降の充電で出現した新生面に十分な被膜が形成されなくなる。
これに対して、最初、過塩素酸塩が無添加の電解液を注液し、初回の充電を行った後に過塩素酸塩が添加された電解液を追加すれば、初回の充電で新生面が多数出現するが、当該充電時には電解液中に過塩素酸塩が存在しないので、ケイ素粒子表面と金属イオンとが反応することはない。そして、初回の充電を行ない、十分に新生面が出現し、且つ、電位が十分に低下した状態で過塩素酸塩が添加された電解液を追加することにより、初回の充電で多数出現した新生面を含むケイ素粒子の表面全体に均一な被膜を形成することができる。また、2回目以降の充電では初回の充電ほど多くの新生面が出現することはないので、電解液中の金属イオンがケイ素粒子上に析出及び/又はケイ素粒子表面と合金化する電位に達した以降も、残余の金属イオンによってケイ素粒子表面と金属イオンとが反応しうるので、粒子全体により均一な被膜を形成することができるという理由による。
(その他の事項)
(1)上記実施例では、非水電解液に対する過塩素酸塩の添加量を0.02モル/リットルとしたが、このような割合に限定するものではなく、0.001〜0.1モル/リットルであれば良い。
(2)上記実施例では、非水電解液に対する過塩素酸塩を各電池ごとに1種類としているが、1つの電池に2種以上を添加しても良いことは勿論である。
本発明は、例えば携帯電話、ノートパソコン、PDA等の移動情報端末の駆動電源のみならず、電気自動車やハイブリッド自動車の車載用電源等の大型電池に適用することもできる。
充電前の平均粒子径が10μmの負極活物質粒子において、充放電前後の負極内部の様子を模式的に表した説明図である。 充電前の平均粒子径が20μmの負極活物質粒子において、充放電前後の負極内部の様子を模式的に表した説明図である。 本発明の最良の形態に係る電池の正面図である。 図3のA−A線矢視断面図である。
符号の説明
1:正極
2:負極
3:セパレータ

Claims (2)

  1. ケイ素及び/またはケイ素合金からなる負極活物質粒子を含む負極と、リチウム遷移金属複合酸化物からなる正極活物質を含む正極と、溶媒及び溶質からなる第1非水電解質とを備えた発電要素を外装体内に収納する第1ステップと、
    上記発電要素に対して充電を行なう第2ステップと、
    溶媒及び溶質の他、Ba、Mg、Zn、Co、Mn、Ni、Ce、及びSrからなる群から選択される少なくとも1種の元素の過塩素酸塩が非水電解液に対して0.001モル/リットル以上0.1モル/リットル以下となるように添加された第2非水電解質を、上記外装体内に注液する第3ステップと、
    を有することを特徴とするリチウム二次電池の製造方法。
  2. 前記過塩素酸塩として、Mg、Zn、Co、Mn、Ni、及びCeからなる群から選択される少なくとも1種の元素の過塩素酸塩を用いる、請求項記載のリチウム二次電池の製造方法。
JP2005096848A 2005-03-30 2005-03-30 リチウム二次電池の製造方法 Expired - Fee Related JP4739788B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005096848A JP4739788B2 (ja) 2005-03-30 2005-03-30 リチウム二次電池の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005096848A JP4739788B2 (ja) 2005-03-30 2005-03-30 リチウム二次電池の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006278185A JP2006278185A (ja) 2006-10-12
JP4739788B2 true JP4739788B2 (ja) 2011-08-03

Family

ID=37212727

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005096848A Expired - Fee Related JP4739788B2 (ja) 2005-03-30 2005-03-30 リチウム二次電池の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4739788B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008123814A (ja) * 2006-11-10 2008-05-29 Sanyo Electric Co Ltd リチウム二次電池及びその製造方法
DE102007024394A1 (de) 2007-05-25 2008-11-27 Robert Bosch Gmbh Elektrochemischer Energiespeicher
GB2464158B (en) * 2008-10-10 2011-04-20 Nexeon Ltd A method of fabricating structured particles composed of silicon or a silicon-based material and their use in lithium rechargeable batteries
JP5515476B2 (ja) 2009-07-16 2014-06-11 ソニー株式会社 二次電池、負極、正極および電解質
KR20240039615A (ko) * 2022-05-11 2024-03-26 컨템포러리 엠퍼렉스 테크놀로지 씨오., 리미티드 이차 전지, 이의 제조 방법, 전지 모듈, 전지 팩 및 전기 장치
CN115663277B (zh) * 2022-10-28 2026-02-24 合肥国轩高科动力能源有限公司 一种聚合物复合固态电解质、固态电解质膜以及固态电池

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0512913A (ja) * 1990-03-16 1993-01-22 Ricoh Co Ltd 電気化学素子、それに用いる固体電解質
JP4250781B2 (ja) * 1997-03-04 2009-04-08 パナソニック株式会社 リチウム二次電池
JPH11191417A (ja) * 1997-06-06 1999-07-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 非水電解質二次電池およびその製造方法
EP1313158A3 (en) * 2001-11-20 2004-09-08 Canon Kabushiki Kaisha Electrode material for rechargeable lithium battery, electrode comprising said electrode material, rechargeable lithium battery having said electrode , and process for the production thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006278185A (ja) 2006-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4942319B2 (ja) リチウム二次電池
JP4497904B2 (ja) リチウム二次電池及びその製造方法
JP5219339B2 (ja) リチウム二次電池
US8859149B2 (en) Anode for lithium ion secondary battery, lithium ion secondary battery, electric power tool, electrical vehicle, and electric power storage system
KR101209338B1 (ko) 리튬 이차 전지
CN100566003C (zh) 锂二次电池
JP2009099523A (ja) リチウム二次電池
JP4752574B2 (ja) 負極及び二次電池
JP5147170B2 (ja) リチウム二次電池
JP2009043477A (ja) 正極活物質、これを用いた正極および非水電解質電池
JP4739781B2 (ja) リチウム二次電池
JP4270894B2 (ja) リチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池
JP6191294B2 (ja) 二次電池用負極およびその製造方法、それを用いた二次電池
JP2007095568A (ja) リチウム二次電池及びその製造方法
JP5030369B2 (ja) リチウム二次電池
JP2014137861A (ja) リチウムイオン二次電池用負極、その製造方法およびそれを用いた二次電池
JP2011171108A (ja) 非水電解質二次電池
JP2007207490A (ja) リチウム二次電池
JP5312751B2 (ja) 非水電解液二次電池の製造方法
JP4739788B2 (ja) リチウム二次電池の製造方法
US20070072062A1 (en) Lithium secondary battery and method of manufacturing the same
JP2006252999A (ja) リチウム二次電池
JP5268223B2 (ja) リチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池
JP2008210576A (ja) 非水電解質二次電池用負極極板及びその負極極板を用いた非水電解質二次電池
JP2007213875A (ja) リチウム二次電池及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080205

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110218

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110406

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110428

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140513

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees