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JP4742473B2 - 車両用障害物認識装置 - Google Patents
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JP4742473B2 - 車両用障害物認識装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばカメラとレーダ等のように異なるセンサを備え、それらのセンサ情報に基づいて、自車両周辺の障害物を認識する車両用障害物認識装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の装置としては、例えば特開平6−230115号公報に記載されている「車間距離検出装置」が知られている。
この従来例には、車間距離を検出する手段としてカメラとミリ波レーダとを備え、走行環境に応じて信頼性の高いもので当該車間距離を検出し、走行環境の変化に対するロバスト性を向上する方法が開示されている。
【0003】
また、走行環境の変化に対するロバスト性のさらなる向上を狙って、カメラで撮像した画像に所定の画像処理を施して、ミリ波レーダで検出した車間距離を補正する方法も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例にあっては、走行環境の変化に対するロバスト性を向上できるものの、カメラで撮像した画像に所定の画像処理を施してミリ波レーダで検出した車間距離を全て補正していたため、画像処理の演算負荷が高く、製造コストが高くなってしまうという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、上記従来の技術の未解決の問題点に着目してなされたものであって、障害物の認識結果の信頼性を確保しながら、画像処理に要する演算負荷を低減できる車両用障害物認識装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、自車両周辺の状況を撮像する撮像手段と、その撮像手段で撮像された画像に所定の画像処理を施す画像処理手段と、自車両周辺の障害物候補と当該自車両との間の距離を検出する距離検出手段と、前記画像処理手段で画像処理が施された画像と前記距離検出手段で検出された距離とに基づいて障害物を認識する障害物認識手段と、を備え、前記距離検出手段で検出された距離に基づいて、障害物候補に対する注意度の大きさを算出する注意度算出手段と、その注意度算出手段で算出された注意度の大きさに基づいて、前記画像処理手段で実施する画像処理の内容を設定する処理内容設定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
らに、本発明の第2の態様は、前記処理内容設定手段は、前記距離検出手段で検出された距離の移動平均の分散値が所定値より小さく、且つ、前記注意度算出手段で算出された注意度が小さいときには、前記画像処理手段で実施する画像処理の内容の項目数を零に設定することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の第3の態様は、自車両の車速を検出する車速検出手段と、自車両の操舵角を検出する操舵角検出手段と、自車両の走行車線の曲率を検出する曲率検出手段と、を備え、前記処理内容設定手段は、少なくとも前記車速検出手段で検出された車速、前記操舵角検出手段で検出された操舵角及び前記曲率検出手段で検出された曲率のうちのいずれかが小さくなるにつれて、前記所定値を大きくすることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の第4の態様は、前記注意度算出手段は、前記撮像手段で撮像された画像に基づいて障害物候補が自車線内にあるか否かを判定すると共に、その判定結果を考慮して前記注意度の大きさを算出することを特徴とする。
さらに、本発明の第5の態様は、前記注意度算出手段は、前記距離検出手段で検出された距離が小さくなるにつれて、前記注意度を大きく算出することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の第6の態様は、自車両の車速を検出する車速検出手段と、自車両の操舵角を検出する操舵角検出手段と、を備え、前記注意度算出手段は、前記車速検出手段で検出された車速及び前記操舵角検出手段で検出された操舵角に基づいて自車両の軌道を推定すると共に、その軌道と障害物候補との間の距離を考慮して前記注意度の大きさを算出することを特徴とする。
【0012】
【発明の効果】
したがって、本発明の第1の態様によれば、自車両周辺の状況を撮像し、その画像に所定の画像処理を施すと共に、自車両周辺の障害物候補と当該自車両との間の距離を検出し、それらの検出結果等に基づいて障害物を認識し、さらに、前記距離に基づいて障害物候補に対する注意度の大きさを算出し、その注意度の大きさに基づいて実施する画像処理の内容を設定するように構成したため、例えば自車両に接触する可能性が大きく注意度が大きい障害物候補にだけ、演算負荷が大きい画像処理を行うようにすることができ、注意すべき障害物候補の認識結果の信頼性を確保しながら、画像処理に要する演算負荷を低減することができる。
【0013】
また、注意度が大きくなるにつれて、実施する画像処理の内容の項目数を大きく設定するように構成したため、過去の画像処理結果を用いてパターンマッチング等の画像処理を実施するときにも、注意度が大きくなる途中の段階で画像処理結果を準備し、注意度が大きくなったときには画像処理を直ぐに実行することができ、認識結果の信頼性を向上することができる。
さらに、障害物候補と自車両との間の距離に基づいて障害物候補の相対速度の向きを算出すると共に、その相対速度の向きに基づいて前記障害物が注意度の大きさを算出するように構成したため、相対速度の向きが自車両に向いていて、当該自車両に接触する可能性が大きい障害物候補の注意度を大きく算出することができる。
【0014】
さらに、本発明の第2の態様によれば、障害物候補と自車両との間の距離の移動平均の分散値が所定値より小さく、且つ、注意度が小さいときには、実施する画像処理の内容の項目数を零に設定するように構成したため、所定の車間距離を維持して先行車両に追従走行しているときには、その先行車両に対して演算負荷が大きい画像処理を行わずに済み、画像処理に要する演算負荷を低減することができる。
【0015】
また、本発明の第3の態様によれば、少なくとも、車速、操舵角及び曲率のうちのいずれかが小さくなるにつれて、前記所定値を大きくするように構成したため、所定の車間距離を維持して先行車両に追従走行しているときに、車速、操舵角及び曲率のいずれかが小さくなって、先行車両に接触する可能性が小さくなったときには、その先行車両に対して演算負荷が大きい画像処理を行わずに済み、画像処理に要する演算負荷をより低減することができる。
【0017】
また、本発明の第4の態様によれば、撮像された画像に基づいて障害物候補が自車線内にあるか否かを判定すると共に、その判定結果を考慮して注目度を算出するように構成したため、自車線内にあって、当該自車両に接触する可能性が大きい障害物候補の注意度を大きく算出することができる。
【0018】
さらに、本発明の第5の態様によれば、障害物候補と自車両との間の距離が小さくなるにつれて、前記注意度を大きく算出するように構成したため、障害物候補の検出と同時に注意度の大きさを算出することができ、認識結果の信頼性を向上することができる。
また、本発明の第6の態様によれば、自車両の車速及び操舵角に基づいて自車両の軌道を推定すると共に、その軌道と障害物との間の距離を考慮して当該障害物が自車両に接触する可能性を算出するように構成したため、障害物候補の検出と同時に注意度の大きさを算出することができ、認識結果の信頼性を向上することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る車両用障害物認識装置を用いて、車速制御装置を構成した各種実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態を示す概略構成図であって、図中、1FL、1FRは従動輪としての前輪、1RL、1RRは駆動輪としての後輪であって、後輪1RL、1RRは、エンジン2の駆動力が自動変速機3、プロペラシャフト4、最終減速装置5及び車軸6を介して伝達されて回転駆動される。
【0020】
前輪1FL、1FR及び後輪1RL、1RRには、夫々制動力を発生するブレーキアクチュエータとしてのディスクブレーキ7が設けられていると共に、これらディスクブレーキ7の制動油圧が制動制御装置8によって制御される。
ここで、制動制御装置8は、図示しないブレーキペダルの踏み込みに応じて制動油圧を発生すると共に、後述する車速制御用コントローラ16からの制動圧指令値に応じて制動油圧を発生するように構成されている。
【0021】
また、エンジン2には、その出力を制御するエンジン出力制御装置9が設けられている。このエンジン出力制御装置9は、図示しないアクセルペダルの踏込量及び後述する車速制御用コントローラ16からのスロットル開度指令値に応じて、エンジン2に設けられたスロットル開度を調整するスロットルアクチュエータ10を制御するように構成される。
【0022】
一方、車両の前方側の車体下部には、レーザ光を掃射して先行車両からの反射光を受光するレーダ方式の構成を有する車間距離センサ11が設けられている。車間距離センサ11では、レーザ光を掃射してから障害物候補の反射光を受光するまでの時間を計測して、自車両と障害物候補との間の距離を検出すると共に、その検出結果に基づいて自車両を原点とし、横方向をx座標、前後方向をy座標として障害物候補の相対位置(obst_x[i]、obst_y[i])を算出し、それらを車速制御用コントローラ16に出力するようになっている。ここで、iは各障害物候補に設定するID番号である。
【0023】
さらに、車室内のインナーミラーステー等の固定部には、CCDカメラ等の単眼カメラ12が設置され、車両前方状況を撮像し、撮像した画像データを画像処理装置13に出力する。この画像処理装置13は、例えば特開平11−296660号公報に記載されているように、単眼カメラ12の画像データに二値化等の処理を施して自車両近傍の白線を検出すると共に、その白線に対する自車両のヨー角、相対横変位及び走行車線の曲率ρを算出し、これらを車速制御用コントローラ16に出力する。
【0024】
また、車両には種々のセンサ類が取り付けられている。図中、14は操舵角センサであって、図示しないステアリングシャフトの回転角から操舵角δを検出して車速制御用コントローラ16に出力する。さらに、車両には、例えばプロペラシャフト4に取り付けられて、当該プロペラシャフト4の回転速度に基づいて自車速Vを検出する車速センサ15が配設されている。
【0025】
そして、車間距離センサ11から出力される距離、操舵角センサ14から出力される操舵角δ、車速センサ15から出力される自車速V、画像処理装置13から出力される走行車線の曲率ρ等、が車速制御用コントローラ16に入力される。この車速制御用コントローラ16は、図示しないマイクロコンピュータ等の離散化されたディジタルシステムで構成され、後述する車速制御処理を実行して、車速を制御する制動圧指令値及びスロットル開度指令値を、制動制御装置8及びエンジン出力制御装置9に出力する。
【0026】
車速制御用コントローラで実行される車速制御制御処理は、所定の制御周期ΔT1(例えば、10msec)毎に割り込み処理として実行される処理であって、具体的には、図2のフローチャートに示すように、まず、そのステップS100で、車間距離センサ11のデータ更新周期ΔT2(例えば、100msec)であるか否か判定し、データ更新周期ΔT2であるときには(Yes)ステップS101に移行し、そうでないときには(No)そのままステップS102に移行する。
【0027】
前記ステップS101では、車間距離センサ11から障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])及び自車両と障害物候補との間の距離を読み込んでから、前記ステップS102に移行する。
前記ステップS102では、単眼カメラ12の撮像周期ΔT3(例えば、20msec)であるか否か判定し、撮像周期ΔT3であるときには(Yes)ステップS103に移行し、そうでないときには(No)そのままステップS104に移行する。
【0028】
前記ステップS103では、画像処理装置13から単眼カメラ12で撮像した画像を読み込むと共に、その画像に基づいて算出した、自車両のヨー角、相対横変位及び走行車線の曲率ρを読み込んでから、前記ステップS104に移行する。
前記ステップS104では、前記ステップS101で読み込んだ障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])を用いて、疑似微分器の伝達関数G(z)を表す下記1式に従って、自車両に対する障害物候補の相対速度(rVx[i],rVy[i])を算出し、ステップS105に移行する。
【0029】
G(Z)=(cZ2―c)/(Z2−aZ+b) ………(1)
但し、Zは進み演算子であり、a,b,c(>0)は係数である。
前記ステップS105では、まず、ステップS100で読み込んだ障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])に基づいて、自車両の中心部から障害物の画中心部を通る直線と自車両から前方に延びる直線とがなす角direction_C[i]を下記(2)式に従って算出すると共に、障害物候補から遠い自車両の側部から自車両から遠い障害物候補の側部を通る直線と自車両から前方に延びる直線とがなす角direction_L[i]を下記(3)式に従って算出する。
【0030】
direction_C[i]= tan-1(obst_x[i]/obst_y[i]) ………(2)
direction_L[i]=tan-1[(obst_x[i]+obj_width[i]/2+w/2)/obst_y[i]]………(3)
但し、obj_width[・]は障害物候補の横幅であり、wは自車両の横幅である。
次に、前記ステップS104で算出した障害物候補の相対速度(rVx[i],rVy[i])を用いて、障害物候補の相対速度の向きdirection[i]を下記式(4)に従って算出する。
【0031】
direction[i]=tan-1(rVx[i]/rVy[i]) ………(4)
そして、それらの算出結果を用いて障害物候補が自車両の進行の妨げとなる可能性を考慮して第1の注目度R1[i]を下記(5)式に従って算出してから、ステップS106に移行する。
R1[i]=[-0.2/|direction_L[i]-direction_C[i]|]・|direction_C[i]-direction[i]|+1.0 ………(5)
したがって、上記(5)式の演算によれば、障害物候補の相対速度の向きdirection[i]とdirection_C[i]との差が小さく、障害物候補が自車両と接触する可能性が大きくなるにつれて、第1の注目度R1[i]が大きく(0.8〜1.0の範囲の値に)なる。
【0032】
前記ステップS106では、ステップS100で読み込んだ障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])に基づいて、第2の注目度R2[i]を下記(6)式に従って算出し、ステップS107に移行する。
R2[i]=func1(obst_y[i])・R2[i]'・(R2[i]'>0) ………(6)
R2[i]'=(-0.2/w)・fabs(obst_x[i])+1.0
但し、func1(obst_y[i])は、図3に示すように、障害物候補の相対位置のy座標obst_y[i]が所定値(例えば、80m)を越えるまでは「1.0」をとり、前記所定値を越えてからは、前記y座標obst_y[i]が大きくなるにつれて徐々に「0」に収束する関数である。また、(R2[i]'>0)は、括弧の中の条件を満たす場合には「1」を返し、条件を満たさない場合には「0」を返す論理式である。
【0033】
したがって、上記(6)式の演算によれば、障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])が自車両に近く、障害物候補が自車両と接触する可能性が大きくなるにつれて、第2の注目度R2[i]が大きく(0.8〜1.0の範囲の値に)なる。
前記ステップS107では、前記ステップS105で算出した第1の注目度R1[i]、前記ステップS106で算出した第2の注目度R2[i]、前記ステップS104で算出した障害物候補の相対速度(rVx[i],rVy[i])及び前記ステップS103で読み込んだ走行車線の曲率ρを用い、下記(7)式に従って注目度R[i]を算出し、ステップS108に移行する。
【0034】
R[i]=w1[i]/(w1[i]+w2[i])・R1[i]+w2[i]/(w1[i]+w2[i])・R2[i]
W1[i]=func2((rVx[i]2+rVy[i]2)1/2)
W2[2]=func3(|ρ|) ………(7)
但し、func2((rVx[i]2+rVy[i]2)1/2)は、図4に示すように、障害物候補の相対速度の大きさ(rVx[i]2+rVy[i]2)1/2が所定値(例えば、6m/s)を越えるまでは「0」近傍の小さい値をとり、前記所定値を越えてからは、前記大きさ(rVx[i]2+rVy[i]2)1/2が大きくなるにつれて徐々に「1」に収束する関数である。逆に、func3(|ρ|)は、図5に示すように、自車両の走行車線の曲率ρが所定値(例えば、1/200m-1)を越えるまでは「1」近傍の大きい値をとり、前記所定値を越えてからは、前記曲率ρが大きくなるにつれて徐々に「0」に収束する関数である。
【0035】
したがって、上記(7)式の演算によれば、障害物候補の相対速度の大きさ(rVx[i]2+rVy[i]2)1/2が大きく、障害物候補が自車両と接触する可能性が大きくなるにつれて、注目度R[i]が大きくなる。また、自車両の走行車線の曲率ρが小さく、障害物候補が自車両と接触する可能性が大きくなるにつれて、注目度R[i]が大きくなる。
【0036】
前記ステップS108では、前記ステップS107で算出した注目度の大きさを用いて、この演算処理で実行するステップを表すタスクレベルTL[i]を下記(8)式に従って算出し、ステップS109に移行する。
TL[i]=func4(R[i]) ………(8)
但し、func4(R[i])は、図6に示すように、注目度R[i]が第1の所定値(例えば、0.4)を越えるまでは「0」をとり、前記第1の所定値を越えてから第2の所定値(例えば、0.6)を越えるまでは「1」をとり、さらに、前記第2の所定値を越えてからは「2」をとる関数である。したがって、上記(8)式の演算によれば、注目度R[i]が大きくなるにつれて、タスクレベルTLが大きくなる。
【0037】
前記ステップS109では、前記ステップS109で算出したタスクレベルTL[i]が1以上であるか否か判定し、1以上であるときには(Yes)ステップS110に移行し、そうでないときには(No)ステップS111に移行する。
前記ステップS110では、まず、前記ステップS101で読み込んだ障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])を、下記(9)式に従って単眼カメラ12の座標系(Pix_v[i] ,Pix_u[i])に透視変換する。
【0038】
Pix_v[i]=f・H/obst_y[i]
Pix_u[i]=f・obst_x[i]/obst_y[i] ………(9)
但し、fは単眼カメラ12のレンズと受光面との間の距離を画素換算した値であり、Hは単眼カメラ12の取付け高さである。
次に、ステップS103で画像処理装置13から読み込んだ画像情報から、上記(9)式で透視変換した障害物候補の相対位置(Pix_v[i] ,Pix_u[i])を中心とした、縦2m×横2.2mの領域の画像情報を抽出し、その抽出した画像情報にsobel filterを施して前記領域のうちから横エッジを求める。そして、横エッジの数が多い領域を検出すると共に、その領域から道路の輝度と同じ輝度を有する領域を除いたものを障害物候補の領域とみなして、当該障害物候補の位置(iPx[i],iPy[i])を算出する。
【0039】
このように、横エッジの数が多い領域を検出することにより、リアウインド、トランク、バンパー等といった、多数の横エッジを得られる特徴を有する車両等がある領域を効果的に検出することができる。また、その領域から道路と同じ輝度領域を差し引くことにより、そこから車両だけを正確に検出することができる。なお、道路の輝度は、画像処理装置13で検出した白線間の領域の輝度の平均値から求めることができる。
【0040】
そして、算出した障害物候補の領域を、後述するステップS113で用いられる基準パターンp2として記憶してから、ステップS111に移行する。なお、この処理が前回実行されたときの基準パターンp2が記憶されているときには、その基準パターンp2に今回の演算処理で算出した障害物候補の領域をAND演算したものを新たな基準パターンp2として記憶する。
【0041】
前記ステップS111では、前記ステップS109で算出したタスクレベルTL[i]が2以上であるか否か判定し、2以上であるときには(Yes)ステップS113に移行し、そうでないときには(No)ステップS112に移行する。
前記ステップS112では、この演算処理が前回実行されたときにタスクレベルTL[i]が2以上であり、且つ、今回実行されたときに車間距離センサ11が障害物候補を検出できなかったか否かを判定し、前記タスクレベルTL[i]が2以上で、且つ、前記障害物候補を検出できなかったときには(Yes)前記ステップS113に移行し、そうでないときには(No)そのままステップS114に移行する。
【0042】
前記ステップS113では、まず、前記ステップS110で透視変換した障害物候補の相対位置(pix_v[i],pix_u[i])近傍のパターンと前記ステップS110で記憶された基準パターンp2との類似性を下記(10)式に従って算出する。
P3=(p1,p2)/[||p1||・||p2||] ………(10)
但し、(p1,p2)は2つの画素間でのベクトルの内積である。
【0043】
そして、上記(10)式で算出された類似性P3が最も高いパターンの中央の座標を、障害物候補の相対位置(iPxt[i],iPxt[i])としてから、ステップS114に移行する。
前記ステップS114では、前記ステップS109で算出したタスクレベルTL[i]が1以上であるか否か判定し、1以上であるときには(Yes)ステップS116に移行し、そうでないときには(No)ステップS115に移行する。
【0044】
前記ステップS115では、まず、ステップS101で読み込んだ障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])の分散値Vx[i],Vy[i]を下記(11)式に従って算出する。
Figure 0004742473
但し、obst_x[i]_zXは、X回前のサンプリング周期に読み込まれたobst_x[i]であり、obst_y[i]_zXは、X回前のサンプリング周期に読み込まれたobst_y[i]である。また、av_x[i]は、現時点から9回前までのサンプリング周期に読み込まれたobst_x[i]の移動平均値であり、av_y[i]は、現時点から9回前までのサンプリング周期に読み込まれたobst_y[i]の移動平均値である。
【0045】
次いで、ステップS110で算出された障害物候補の相対位置(iPx[i], iPy[i])の分散値iVx[i],iVy[i]を下記(12)式に従って算出する。
Figure 0004742473
但し、iPx[i]_zXは、X回前のサンプリング周期に読み込まれたiPx[i]であり、iPy[i]_zXは、X回前のサンプリング周期に読み込まれたiPy[i]である。また、iav_x[i]は、現時点から9回過去までのサンプリング周期に読み込まれたiPx[i]の移動平均値であり、iav_y[i]は、現時点から9回前までのサンプリング周期に読み込まれたiPy[i]の移動平均値である。
【0046】
そして、それらの分散値iVx[i],iVy[i]を用いて前記ステップS101で読み込んだ障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])を下記(13)式に従って補正し、ステップS116に移行する。
Figure 0004742473
但し、func5(・)は、図7に示すように、分散値Vx[i]、Vy[i]、iVx[i]、iVy[i]が所定値(例えば、0.2m)を越えるまでは「1.0」をとり、前記所定値を越えてからは、前記分散値Vx[i]、Vy[i]、iVx[i]、iVy[i]が大きくなるにつれて徐々に「0」に収束する関数である。
【0047】
したがって、上記(13)式の演算によれば、車間距離センサ11から読み込んだ相対位置の分散値Vx[i]、Vy[i]が、画像処理装置13から読み込んだ相対位置の分散値iVx[i]、iVy[i]よりも大きいときには、車間距離センサ11から読み込んだ障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])の補正量が小さくなり、逆に、小さいときには算出した障害物候補の相対位置(iPx[i],iPy[i])による補正量が大きくなる。
【0048】
なお、タスクレベルTLが「2」以上であるときは、ステップS110で算出した障害物候補の相対位置(iPx[i], iPy[i])に変えて、ステップS113で算出した障害物候補の相対位置(iPxt[i], iPyt[i])を用いて、上記(12)(13)式の演算を行う。また、今回実行されたときに車間距離センサ11が障害物候補を検出できなかったときには、前記ステップS101で読み込む障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])に変えて、この演算処理が前回実行されたときに前記ステップS113で算出した画像座標(iPyt[i],iPxt[i])を用いて、上記(12)、(13)式の演算を行う。
【0049】
前記ステップS116では、前記ステップS115で補正した障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])を上記(1)式に従って微分して相対速度を算出し、その相対速度を用いて衝突の可能性を上記(2)〜(5)式に従って算出し、その算出結果に基づいて車速を制御する制動圧指令値及びスロットル開度指令値を、制動制御装置8及びエンジン出力制御装置9に出力して、この演算処理を終了する。なお、ステップS114の判定が「No」となり、前記ステップS115を実行していないときには、補正した障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])の変わりに、前記ステップS101で読み込んだ障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])に基づいて相対速度を算出する。
【0050】
次に、本実施の形態の動作を具体的な状況に基づいて詳細に説明する。
まず、高速道路を走行中に運転者が所定のスイッチを操作したとする。すると、車速制御用コントローラ16で車速制御処理が実行されて、図2のフローチャートに示すように、まず、車間距離センサ11のデータ更新周期ΔT2であったとすると、ステップS100の判定が「Yes」となり、ステップS101で車間距離センサ11から障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])及び自車両と障害物候補との間の距離が読み込まれ、また、単眼カメラ12の撮像周期ΔT3であったとすると、ステップS102の判定が「Yes」となり、ステップS103で、画像処理装置13から単眼カメラ12で撮像された画像が読み込まれ、且つ、その画像に基づいて算出された、自車両のヨー角、相対横変位及び走行車線の曲率ρが読み込まれ、ステップS104で、前記ステップS101で読み込まれた障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])に基づいて、自車両に対する障害物候補の相対速度(rVx[i],rVy[i])が算出される。
【0051】
次いで、ステップS105では、まず、ステップS100で読み込まれた障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])に基づいて、自車両の中心部から障害物の中心部を通る直線と自車両から前方に延びる直線とがなす角direction_C[i]が算出され、且つ、障害物候補から遠い自車両の側部から自車両から遠い障害物候補の側部を通る直線と自車両から前方に延びる直線とがなす角direction_L[i]が算出される。次いで、前記ステップS104で算出された障害物候補の相対速度(rVx[i],rVy[i])に基づいて、障害物候補の相対速度の向きdirection[i]が算出され、それらの算出結果に基づいて障害物候補が自車両の進行の妨げとなる可能性が考慮されて第1の注目度R1[i]が算出される。
【0052】
ここで、自車両と同じ車線を走行していた先行車両が隣接する車線に車線変更したとする。すると、先行車両の相対速度の向きdirection[i]とdirection_C[i]との差が大きくなるので第1の注目度R1[i]が小さく算出され、また、ステップS106で、ステップS100で読み込まれた障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])が大きくなるので第2の注目度R2[i]も小さく算出され、ステップS107で、前記ステップS105で算出された第1の注目度R1[i]や前記ステップS106で算出された第2の注目度R2[i]等に基づいて注目度R[i]が小さく算出され、ステップS108で、前記ステップS107で算出された注目度の大きさに基づいてタスクレベルTL[i]が「0」に設定される。
【0053】
すると、ステップS109、S111、S112及びS114の判定が「No」となり、ステップS116では、前記ステップS101で読み込まれた障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])に基づいて相対速度が算出され、その相対速度に基づいて衝突の可能性が算出され、さらに、その算出結果に基づいて車速を制御する制動圧指令値及びスロットル開度指令値が、制動制御装置8及びエンジン出力制御装置9に出力されて自車両が加速され、今回の演算処理が終了される。
【0054】
そして、上記フローが繰り返されて自車両が加速しているうちに、前記車線変更をした先行車両に近づいたとする。すると、先行車両の相対速度の向きdirection[i]とdirection_C[i]との差が小さくなるので、ステップS100〜S104を経て、ステップS105で第1の注目度が大きく算出され、また、先行車両と自車両との間の車間距離が小さくなるので、ステップS106で、第2の注目度R2[i]も大きく算出され、ステップS107で、前記ステップS105で算出された第1の注目度R1[i]や前記ステップS106で算出された第2の注目度R2[i]等に基づいて注目度R[i]が大きく算出され、ステップS108で、前記ステップS107で算出された注目度の大きさに基づいてタスクレベルTL[i]の算出結果が「1」に設定される。
【0055】
すると、ステップS109の判定が「Yes」となり、ステップS110で、まず、前記ステップS101で読み込まれた障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])が、単眼カメラ12の座標系(Pix_v[i] ,Pix_u[i])に透視変換され、次いで、ステップS103で画像処理装置13から読み込まれた画像情報から前記透視変換された障害物候補の相対位置(Pix_v[i] ,Pix_u[i])を中心とした領域の画像情報が抽出され、その抽出された画像情報にsobel filterが施されて前記領域のうちから横エッジが求められる。そして、横エッジの数が多い領域が検出されて、その領域から道路の輝度と同じ輝度を有する領域を除いたものが障害物候補の領域とみなされて、当該障害物候補の相対位置(iPx[i],iPy[i])が算出されて、その算出された障害物候補の領域が、後述するステップS113で用いられる基準パターンp2として記憶される。
【0056】
そして、ステップS111及びS112を経て、ステップS114の判定が「Yes」となり、ステップS115で、まず、ステップS101で読み込まれた障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])の分散値Vx[i],Vy[i]が算出され、次いで、ステップS110で算出された障害物候補の相対位置(iPx[i], iPy[i])の分散値iVx[i],iVy[i]が算出され、さらに、それらの分散値iVx[i],iVy[i]に基づいて前記ステップS101で読み込まれた障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])が補正され、ステップS116で、その補正された相対位置に基づいて自車両の加速が停止されて、今回の演算処理が終了される。
【0057】
このように、本実施形態にあっては、注目度R[i]が大きくタスクレベルTLが大きいときに、実施する処理のステップ数を大きくして、注目度R[i]が大きくなる途中の段階で画像処理の準備をして、注目度R[i]が大きくなったときには画像処理を直ぐに実行するようにしたため、認識結果の信頼性を向上することができる。
【0058】
そして、上記フローが繰り返されているうちに、隣接車線を走行していた先行車両が自車線に車線変更したとする。すると、先行車両の相対速度の向きdirection[i]とdirection_C[i]との差がさらに小さくなるので、車速制御用コントローラ16で実行される車速制御処理で、ステップS100〜S104を経て、ステップS105で第1の注目度がさらに大きく算出され、また、先行車両と自車両との間の車間距離がさらに小さくなるので、ステップS106で、第2の注目度R2[i]もさらに大きく算出され、ステップS107で、前記ステップS105で算出された第1の注目度R1[i]や前記ステップS106で算出された第2の注目度R2[i]等に基づいて注目度R[i]がさらに大きく算出され、ステップS108で、前記ステップS107で算出された注目度R[i]の大きさに基づいてタスクレベルTL[i]の算出結果が「2」に設定される。すると、ステップS109の判定が「Yes」となり、ステップS110で、まず、前記ステップS101で読み込まれた障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])が、単眼カメラ12の座標系(Pix_v[i] ,Pix_u[i])に透視変換され、次いで、ステップS103で画像処理装置13から読み込まれた画像情報から前記透視変換された障害物候補の相対位置(Pix_v[i] ,Pix_u[i])を中心とした領域の画像情報が抽出され、その抽出された画像情報にsobel filterが施されて前記領域のうちから横エッジが求められる。そして、横エッジの数が多い領域が検出されて、その領域から道路の輝度と同じ輝度を有する領域を除いたものが障害物候補の領域とみなされて、当該障害物候補の相対位置(iPx[i],iPy[i])が算出されると共に、この演算処理が前回実行されたときの基準パターンp2に今回の演算処理で算出された障害物候補の領域がAND演算されて新たな基準パターンp2として記憶される。
【0059】
次いで、ステップS111の判定が「Yes」となり、ステップS113で、まず、前記ステップS110で透視変換された障害物候補の相対位置(pix_v[i],pix_u[i])近傍のパターンと前記ステップS110で記憶された基準パターンp2との類似性P3が算出され、その類似性P3が最も高いパターンの中央の座標が、障害物候補の相対位置(iPxt[i],iPxt[i])とされ、ステップS114を経て、ステップS115で、まず、ステップS101で読み込まれた障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])の分散値Vx[i],Vy[i]が算出され、次いで、ステップS113で算出された障害物候補の相対位置(iPxt[i], iPyt[i])の分散値iVx[i],iVy[i]が算出され、さらに、それらの分散値iVx[i],iVy[i]等に基づいて前記ステップS101で読み込まれた障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])が補正され、ステップS116で、その補正された相対位置に基づいて自車両が減速されて、今回の演算処理が終了される。
【0060】
このように、本実施形態にあっては、先行車両と自車両との間の車間距離に基づいて当該先行車両に対する注度R[I]の大きさを算出して、その注度R[I]の大きさに基づいて実施する画像処理の内容を設定し、自車両に接触する可能性が大きく注度R[I]が大きい障害物候補にだけ、演算負荷が大きい画像処理を行うため、注意すべき先行車両の認識結果の信頼性を確保しながら、画像処理に要する演算負荷を低減することができる。
【0061】
次に、本発明の車両用障害物認識装置の第2の実施形態について説明する。この実施形態は、障害物候補の相対速度の向きや相対距離の大きさに変えて、自車両の軌道と障害物候補との距離や、障害物候補が自車線内にあるかということを考慮して注目度R[I]を設定した点が第1の実施形態と異なっている。
つまり、第2の実施形態では、車速制御用コントローラ16で実行される演算処理のうち、図8に示すように、前述した第1の実施形態の図2の処理のステップS104〜S108に変えて、ステップS200〜S207が設けられていることを除いては第1の実施形態と同様の処理を行う。なお、図2に対応する処理には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0062】
異なる点を具体的に説明すると、まず、ステップS200では、車速センサ15から自車速Vを読み込むと共に、操舵角センサから操舵角δを読み込んで、ステップS201に移行する。
ステップS201では、まず、前記ステップS200で読み込んだ自車速Vと操舵角δを用いて、スリップ角β、ヨーレートψ'及びヨー角ψを下記(14)式に従って算出(推定)する。
【0063】
[mVs+2(Kf+Kr)]β(s)+[mV+2(lf・Kf-lr・Kr)/V]ψ'(s)=2Kf・δ(s)
2(lf・Kf-lr・Kr)]β(s)+[Is+2(lf2・Kf-lr2・Kr)/V]ψ'(s)=2lf・Kf・δ(s)
………(14)
但し、ψ'はヨーレート、βはスリップ角、mは車重、Kfは前輪タイヤのコーナリングパワー、Krは後輪タイヤのコーナリングパワー、lfは前輪から重心までの距離、lrは後輪から重心までの距離、Iは車両中心旋回慣性、sはラプラス演算子である。
【0064】
なお、ここではスリップ角βやヨーレートψ'を上記(14)式で算出する方法を示したが、自車両にヨーレートセンサーを備えてヨーレートψ'を直接検出するようにしてもよく、また、加速度センサを備えて前後方向の加速度と横方向の加速度との比からスリップ角βを算出するようにしてもよい。
次いで、上記(14)式で算出したスリップ角β、ヨーレートψ'及びヨー角ψに基づいて、下記(15)式をk=1からk=30まで繰り返し実行することによって将来の自車両の軌道を算出する。
【0065】
X(k)=X(k-1)+V(k)・Δt・sinθ(k)
Y(k)=Y(k-1)+V(k)・Δt・cosθ(k)
V(k)=V(k-1)+ΔV,(ΔV=const.)
θ(k)=β(k)+ψ(k-1)+Δt・ψ'(k) ………(15)
但し、Δt(例えば、0.1sec)はサンプリング時間であり、kはサンプリング番号である。
【0066】
そして、上記(15)式で算出したX(k),Y(k)の値から最小自乗法で自車両の軌道の向きAvを算出してから、ステップS202に移行する。
前記ステップS202では、まず、ステップS101で読み込んだ障害物候補の相対位置(obst_x[i],obst_y[i])を、上記(9)式で透視変換して単眼カメラ12上の対応する座標(Pix_v[i] ,Pix_u[i])を算出する。
【0067】
次いで、上記(9)式で算出した座標と自車両の走行車線の白線の領域とを比較して、障害物候補が前記走行車線の内側にあるか否か判定し、内側にあるときには第3の注目度R3[I]を「1.2」に設定し、そうでないときには第3の注目度R3[I]を「0.9」に設定し、ステップS203に移行する。
前記ステップS203では、ステップS103で読み込んだ曲率ρとステップS200で読み込んだ自車速Vを用いて、後述するステップS204で用いる閾値Tを下記(16)式に従って算出し、ステップS204に移行する。
【0068】
T=func6(ρ,V) ………(16)
但し、func6(ρ,V)は、図9に示すように、自車両の走行車線の曲率ρが所定値を越えるまでは「1」近傍の大きい値をとり、前記所定値を越えてからは、前記曲率ρが大きくなるにつれて徐々に「0」に収束し、且つ、前記所定値が速度が大きくなるにつれて小さくなる関数である。
【0069】
したがって、上記(16)式の演算によれば、自車両の走行車線の曲率ρ又は自車速Vが小さく、障害物候補に接触する可能性が小さくなるにつれて、閾値Tが大きくなる。なお、画像処理装置13が白線を検出することができなかったときは、曲率ρに変えて操舵角δを用いて上記(16)式の演算を行う。
前記ステップS204では、まず、ステップS101で読み込んだ障害物候補と自車両との距離Lの分散値VL[i]を下記(17)式に従って算出する。
【0070】
VL[i]=[[(av_L[i]-L[i]_z0)2+(av_L[i]-L[i]_z1)2+…+(av_L[i]-L[i]_z9)2]/10]1/2 ………(17)
但し、L[i]_zXは、X回前のサンプリング周期に読み込まれたL[i]であり、av_L[i]は、現時点から9回前までのサンプリング周期に読み込まれたL[i]の移動平均値である。
【0071】
次いで、上記(17)式に従って算出した分散値VL[i]が前記ステップS203で算出した閾値Tより小さいときには画像処理停止フラグVariを「1」に設定し、そうでないときには画像処理停止フラグVariを「0」に設定してから、ステップS205に移行する。
前記ステップS205では、前記ステップS201で算出した自車両の軌道に対する、前記ステップS101で読み込んだ障害物候補の相対位置の近さに基づき第4の注目度R4[I]を下記(18)式に従って算出し、ステップS206に移行する。
【0072】
R4=func7(C) ………(18)
但し、Cは前記ステップS201で算出された向きAv方向に延びる直線と障害物候補の相対位置との間の最短距離である。また、func7(C)は、図10に示すように、最短距離Cが第1の所定値(例えば、0.5w m)を越えるまでは「1.0」をとり、前記第1の所定値を越えてからは、前記最短距離が大きくなるにつれて徐々に小さくなる関数である。
【0073】
したがって、上記(18)式の演算によれば、自車両の軌道と障害物候補との距離が小さく、障害物候補が自車両と接触する可能性が大きくなるにつれて、第4の注目度R4[I]が大きくなる。
前記ステップS206では、上記ステップS202で算出されたR3[I]と上記ステップS205で算出されたR4[I]とに基づいて注目度R[I]を下記(19)式に従って算出し、ステップS207に移行する。
【0074】
R[I]=R3[I]・R4[I] ………(19)
前記ステップS207では、前記ステップS204で算出した画像処理停止フラグVariが「1」のセット状態であり、且つ、前記ステップS206で算出されたR[I]が0.8よりも小さいか否か判定し、セット状態であり、且つ小さいときには(Yes)ステップS116に移行し、そうでないときには(No)ステップS109に移行する。
【0075】
このように、本実施形態にあっては、障害物候補と自車両との間の距離の移動平均の分散値が閾値Tより小さく、且つ、注目度R[I]が0.8よりも小さいときには、実施する画像処理を実施しないため、所定の車間距離を維持して先行車両に追従走行しているときには、その先行車両に対して演算負荷が大きい画像処理を行わずに済み、画像処理に要する演算負荷を低減することができる。
【0076】
また、車速V及び曲率ρのうちのいずれかが小さくなるにつれて、閾値Tを大きく設定するため、所定の車間距離を維持して先行車両に追従走行しているときに、車速V及び曲率ρのいずれかが小さくなって、先行車両に接触する可能性が小さくなったときには、その先行車両に対して演算負荷が大きい画像処理を行わずに済み、画像処理に要する演算負荷をより低減することができる。
【0077】
なお、本実施形態にあっては、撮像手段は単眼カメラ12に対応し、画像処理手段は画像処理装置13及び車速制御用コントローラ16に対応し、距離検出手段は車間距離センサ11に対応し、障害物認識手段は車速制御用コントローラ16に対応し、注意度算出手段はステップS108及びS206に対応し、処理内容設定手段はステップS109、S111、S112、S114及びS207に対応し、車速検出手段は車速センサ15対応し、操舵角検出手段は操舵角センサ14に対応し、曲率検出手段は画像処理装置13に対応する。
【0078】
また、上記実施の形態は本発明の車両用障害物認識装置の一例を示したものであり、装置の構成等を限定するものではない。
例えば、上記実施形態においては、後輪駆動車に本発明を適用した場合について説明したが、前輪駆動車に本発明を適用することもでき、また回転駆動源としてエンジン2を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、電動モータを適用することもでき、さらには、エンジンと電動モータとを使用するハイブリッド車にも本発明を適用することができる。
【0079】
さらに、上記実施形態においては、車間距離センサ11としてレーザレーダを適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ミリ波レーダを適用してもよく、さらにはCCDを使用したステレオカメラの撮像を画像処理して車間距離を求めるようにしてもよい。
またさらに、車速制御用コントローラ16をマイクロコンピュータ等の離散化されたディジタルシステムで構成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、関数発生器、比較器、演算器等の電子回路を組み合わせて構成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用障害物認識装置の第1の実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図1の車速制御用コントローラで実行される車速制御制御処理の具体例を示すフローチャートである。
【図3】図2の車速制御制御処理で演算される関数func1の特性を示すグラフである。
【図4】図2の車速制御制御処理で演算される関数func2の特性を示すグラフである。
【図5】図2の車速制御制御処理で演算される関数func3の特性を示すグラフである。
【図6】図2の車速制御制御処理で演算される関数func4の特性を示すグラフである。
【図7】図2の車速制御制御処理で演算される関数func5の特性を示すグラフである。
【図8】本発明の第1の実施形態を示す図であって、図1の車速制御用コントローラで実行される車速制御制御処理の具体例を示すフローチャートである。
【図9】図2の車速制御制御処理で演算される関数func6の特性を示すグラフである。
【図10】図2の車速制御制御処理で演算される関数func7の特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1FL、1FRは前輪
1RL、1RRは後輪
2はエンジン
7はディスクブレーキ
8は制動制御装置
9はエンジン出力制御装置
10はスロットルアクチュエータ
11は車間距離センサ
12は単眼カメラ
13は画像処理装置
14は操舵角センサ
15は車センサ
16車速制御用コントローラ

Claims (6)

  1. 自車両周辺の状況を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段で撮像された画像に所定の画像処理を施す画像処理手段と、
    自車両周辺にレーザ光を掃射し反射光を受光するまでの時間に基づいて、自車両周辺の障害物候補と当該自車両との間の距離を検出する距離検出手段と、
    前記画像処理手段で画像処理が施された画像から前記距離検出手段で距離が検出された障害物候補に対応する障害物を認識する障害物認識手段と
    前記距離検出手段で検出された距離に基づいて、前記距離検出手段で距離が検出された障害物候補に対する注意度の大きさを算出する注意度算出手段と、
    前記注意度算出手段で算出された注意度の大きさに基づいて、前記画像処理手段で実施する画像処理の内容を設定する処理内容設定手段と、を備え
    前記注意度算出手段は、前記距離検出手段で検出された距離に基づいて自車両に対する障害物候補の相対速度の向きを算出すると共に、その相対速度の向きに基づいて注意度の大きさを算出し、
    前記処理内容設定手段は、前記注意度算出手段で算出された注意度が大きくなるにつれて、前記画像処理手段で実施する画像処理の内容の項目数を大きくすることを特徴とする車両用障害物認識装置。
  2. 前記処理内容設定手段は、前記距離検出手段で検出された距離の移動平均の分散値が所定値より小さく、且つ、前記注意度算出手段で算出された注意度が小さいときには、前記画像処理手段で実施する画像処理の内容の項目数を零に設定することを特徴とする請求項1に記載の車両用障害物認識装置。
  3. 自車両の車速を検出する車速検出手段と、
    自車両の操舵角を検出する操舵角検出手段と、
    自車両の走行車線の曲率を検出する曲率検出手段と、を備え、
    前記処理内容設定手段は、少なくとも前記車速検出手段で検出された車速、前記操舵角検出手段で検出された操舵角及び前記曲率検出手段で検出された曲率のうちのいずれかが小さくなるにつれて、前記所定値を大きくすることを特徴とする請求項に記載の車両用障害物認識装置。
  4. 前記注意度算出手段は、前記撮像手段で撮像された画像に基づいて障害物候補が自車線内にあるか否かを判定すると共に、その判定結果を考慮して前記注意度の大きさを算出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車両用障害物認識装置。
  5. 前記注意度算出手段は、前記距離検出手段で検出された距離が小さくなるにつれて、前記注意度を大きくすることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の車両用障害物認識装置。
  6. 自車両の車速を検出する車速検出手段と、
    自車両の操舵角を検出する操舵角検出手段と、を備え、
    前記注意度算出手段は、前記車速検出手段で検出された車速及び前記操舵角検出手段で検出された操舵角に基づいて自車両の軌道を推定すると共に、その軌道と障害物候補との間の距離を考慮して前記注意度の大きさを算出することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の車両用障害物認識装置。
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