JP4744699B2 - 回転軸の保持方法および振れ確認用ブッシュ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は回転力伝達装置及びその振れ回り検査方法、特に回転軸の安定保持に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば被測定物の粗さやうねりを測定する形状測定機、輪郭形状を測定する形状測定機、真円度を測定する真円度測定機、三次元形状を測定する三次元測定機等の表面性状測定機、工作機械等の機械では、回転力伝達装置が用いられる。
この回転力伝達装置は、例えば表面性状測定機では、送りネジ等の回転軸の回転をテーブル等の直線移動体の直線移動に変換させる送り装置、工作機械等では、回転力伝達のシャフト等の回転軸を含む。
【0003】
例えば送り装置では、軸部に雄ネジが設けられた送りネジと、該送りネジを回転自在に保持する保持手段と、該回転軸の雄ネジに嵌る雌ネジが設けられ、該雄ネジ及び雌ネジを介して、該回転軸の回転運動を変換し、回転軸の軸方向に直線移動する直線移動体を備える(例えば特開平11−114746号公報等参照)。
一般に、従来の構成の回転力伝達装置では、このような種々の回転軸が、通常、保持手段により回転自在に保持され、本体に対して回転軸を保持手段を介して設けられている。
【0004】
例えば図1に示されるような送り装置(回転力伝達装置)10では、ボールネジ(回転軸)12を回転自在に保持する軸受14が設けられ、該軸受14を保持するサポートユニット(保持手段)16の両端を、それぞれ本体の取付けフレーム18に直接当接させた状態で、ボルト20等により固定している。また、このボールネジ12の雄ネジに嵌る雌ネジが設けられた送りナット(雌ネジ)24を備えている。
【0005】
このため、例えば駆動モータ22を駆動させ、ボールネジ12を回転させると、取付けフレーム18に対してボールナット24をボールネジ12の軸方向、例えば図中X方向に直線移動することができる。これにより、ボールナット24に例えば検出器、テーブル等の直線移動体を設けることにより、ボールネジの回転力を直線移動体の直線移動に変換し、つまり該直線移動体をボールナット24と共に図中X方向に直線移動することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、回転軸は、僅かの偏心や長さ方向の曲がりがあると、回転軸の回転に伴って、例えば送り装置では、ナット等の雌ネジが回転軸の長さ方向に対して直交する方向に振れ回り現象を起こし、この結果、雌ネジが設けられた直線移動体の位置の不安定さを生じる場合がある。
【0007】
このような雌ネジの振れ回りによる直線移動体の位置の不安定さを解消するため、従来の構成の回転力伝達装置では、一般に本体の保持手段への取付面に対して、平行度、直角度の精度の極めて高い仕上げを行うことも考えられるが、加工に手間、コスト等がかかる。また、例えば精密測定機器用駆動部のボールネジ両端軸受の取付部分等のように厳密に加工されたものであっても、僅かの偏心や長さ方向の曲がりがあり、振れ回り現象を起こす場合がある。
【0008】
これに対し、従来、ナット等の雌ネジに振れ回りが生じても、その振れ回りが直線移動体に伝わるのを低減する機構を回転軸に対して設け、直線移動体の位置の不安定さを低減することも考えられるが、構成が複雑化してしまう。
このため、回転力伝達装置では、構造を複雑化することなく、回転軸の回転力を安定して伝達することのできる技術の開発が強く望まれていたものの、従来は、これを同時に解決することのできる適切な技術が存在しなかった。また、従来は、回転軸の回転力を実際に安定して伝達できているのか否かを客観的に検査することのできる適切な方法の開発も強く望まれていた。
【0009】
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その第一の目的は、構造を複雑化することなく、回転力を安定して伝達することのできる回転力伝達装置を提供することにある。また、本発明の第二の目的は、回転力が安定して伝達されているか否かの検査方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者が前記回転軸の回転力の安定的な伝達について鋭意検討を行った結果、例えば従来の精密測定機器用駆動部のボールネジ両端軸受の取付部分等のように精度の極めて高い仕上げを行っても、少なからず幾何公差分の平面度、直角度の誤差があり、この誤差が回転軸の保持姿勢に無理を生じ、回転軸を偏心させる。その影響で回転軸の回転に伴って、回転軸自体が振れ回りを生じ、回転軸の回転力の安定的な伝達に支障を来す。例えば送り装置では、ボールネジに嵌っている雌ネジが送り方向に対して直交する方向に変位する。これにより雌ネジに結合されているテーブル等の直線移動体も変位するため、雌ネジの振れ回りによる直線移動体の位置の不安定さが生じ、真直度の高い送りを困難にしている。直線移動体として例えば検出器を用いると、測定データの中にその振れ回り分の僅かな部分が上乗せされ、測定精度に例えば0.01μmレベルの悪影響を与える。
【0011】
この0.01μmレベルの影響は、一般的な機械では問題とならないレベルであっても、送り位置に関し、一般的な機械に比較し非常に高い精度、信頼性が求められる精密機械では、直線移動体の送り位置の更なる高精度化、信頼性向上を図る際、特に深刻な問題になるためと考えた。
そして、送り位置の高精度化、信頼性向上を図るためには、生じている振れ回りが直線移動体に伝わるのを低減することよりも、その効果、構成簡略化の点から、振れ回りの発生そのもの自体を低減させることが非常に重要であり、振れ回りの発生を低減させるためには、回転軸の安定保持が最重要であるとの考えに至った。
【0012】
このために、本発明者は、本体に対して回転力伝達装置を球面座を介して保持することにより、構造を複雑化することなく、取付部分に平面度、直角度の多少の誤差があっても、その誤差が球面座により解消されるので、回転軸を自然な姿勢で保持することができる。そして、回転軸を自然な姿勢で保持できると、回転軸の回転による回転軸の振れ回りを大幅に低減する。例えば送り装置では、送り位置の高精度化、信頼性向上等を、シャフト等による回転力の伝達では伝達力の安定供給等をより効果的に得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち、前記目的を達成するために本発明にかかる回転力伝達装置の回転軸を保持する方法は、回転軸を回転自在に保持する保持手段と、前記保持手段を支持する本体と、球面状座面部を有する球面座とを備え、前記球面座を前記本体と前記保持手段との間に介在させて前記本体に前記保持手段が固定される回転力伝達装置において、該回転力伝達装置の回転軸を保持する方法であって、前記保持手段の取付け面には、前記球面座の球面状座面部に嵌る球面状座面が形成されており、前記球面状座面同士を当接した状態で前記球面座を介在させて前記本体に前記保持手段を仮固定する工程と、前記回転軸の軸方向と直交する平面内の振れ回り量を軸方向の各位置で検査する工程と、前記振れ回り量に応じた分だけ前記球面状座面同士の当接面を摺り動かして前記保持手段を本体に本固定する工程と、を備えたことを特徴とする。
ここにいう本体とは、回転力伝達装置を用いた機械一般をいい、例えば被測定物の粗さやうねりを測定する形状測定機、輪郭形状を測定する形状測定機、真円度を測定する真円度測定機、三次元形状を測定する三次元測定機等の表面性状測定機、工作機械等が一例として挙げられる。また、ここにいう回転体とは、例えば回転軸の軸部にネジが設けられた送りネジ、該ネジが設けられていない一般的な回転軸等をいう。
【0014】
なお、本発明においては、前記保持手段の本体への取付部分に、一方の球面状座面部を形成し、前記保持手段と本体の取付部分の間に設けられ、該保持手段の球面状座面部に嵌る他方の球面状座面部が、該保持手段の球面状座面部との当接部分に形成された球面座を備えることが好適である。
また、本発明において、前記回転軸は、その軸部に雄ネジが設けられ、また直線移動体を備えることも好適である。
【0015】
ここで、前記直線移動体は、前記回転軸の雄ネジに嵌る雌ネジが設けられ、該回転軸の回転運動を変換し、該回転軸の軸方向に直線移動する。
また、前記目的を達成するために本発明にかかる振れ回り検査方法は、軸部に雄ネジが設けられた回転軸と、該回転軸を回転自在に保持する保持手段と、該回転軸の雄ネジに嵌る雌ネジが設けられ、雄ネジ及び雌ネジにより該回転軸の回転運動を変換し、該本体に対して該回転軸の軸方向に直線移動する直線移動体と、を備えた回転力伝達装置の直線移動体の軸方向と直交する平面内の振れ回りを検査する方法であって、検査工程を備えることを特徴とする。
【0016】
ここで、前記検査工程は、前記回転軸の雄ネジに嵌る雌ネジが設けられた振れ確認用ブッシュを前記回転軸に嵌め、前記回転軸上で振れ確認用ブッシュを回転軸方向に直線移動させ、該振れ確認用ブッシュにより、回転軸の軸方向と直交する平面内の振れ周り量を検出する。
なお、本発明において、前記振れ確認用ブッシュは、前記回転軸の軸方向と直交する平面内の直径方向に分割された複数のブロックより構成され、前記検査工程時は、固定手段により、前記振れ確認用ブッシュの各分割ブロックを固定し、一の振れ確認用ブッシュを構成し、取外工程を備えることが好適である。
ここで、前記取付工程は、前記検査工程後、前記固定手段により、前記振れ確認用ブッシュを各分割ブロックに分解し、前記振れ確認用ブッシュを前記回転軸より取外す。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の好適な一実施形態について説明する。
図2には本発明の一実施形態にかかる回転力伝達装置を、表面粗さ計の駆動機構に用いた状態の外観斜視図が示されており、前記従来技術と対応する部分には符号100を加えて示し説明を省略する。
【0018】
同図において、表面粗さ計130は、被測定物132が載せられる基台134と、基台134に立設された支柱136を備える。この支柱136には、被測定物132の表面に接触する接触子138が横方向に突出して設けられている検出器(直線移動体)140と、検出器140を図中Z軸方向に移動させるZ軸駆動機構142が設けられている。このZ軸駆動機構142と検出器140の間には、検出器140を図中X軸方向に移動させるX軸駆動機構144が設けられている。
本実施形態では、Z軸駆動機構142、X軸駆動機構144に、それぞれ本実施形態にかかる回転力伝達装置を設けている。
【0019】
以下、本実施形態にかかる回転力伝達装置の概略構成とその作用について、X軸駆動機構144を一例として参照しつつ説明する。
図3に拡大して示されるように本実施形態にかかる回転力伝達装置110は、ボールネジ(回転軸)112と、ボールネジ112の回転運動を直線運動に変換するボールナット(雌ネジ)124と、ボールナット124に設けられ、該ボールナット124と共に直線移動するスライダ145と、該スライダ145の回り止を行い、スライド145の移動を所定の直線方向、図中X方向に案内するガイド146を備える。スライダ145に例えば検出器、テーブル等の直線移動体(図示省略)が設けられ、この直線移動体は、ボールナット124と共に所望の送り方向、例えば図中X方向に本体、例えば取付けフレーム118と相対して直線移動する。
【0020】
また、本実施形態では、例えばボールネジ112を回転自在に保持する軸受114が設けられ、該軸受114を保持するサポートユニット(保持手段)116を、取付けフレーム(本体)118の取付部分にボルト120等により固定している。
このように本実施形態にかかる回転力伝達装置110を構成することにより、ボールネジ112を回転させると、本体と相対して直線移動体を、ボールナット124と共に所望の直線方向に移動させることができる。例えば本実施形態にかかる回転力伝達装置110を、例えば表面粗さ計のX軸駆動機構に適用することにより、ボールネジ112の回転力を直線移動体の直線移動に変換、つまり直線移動体を図中X軸方向に直線移動させることができる。
【0021】
ここで、取付けフレーム118の取付部分は、少なからず幾何公差分の平面度、直角度の誤差があり、取付けフレームに直接サポートユニットを設けると、この誤差がボールネジ112の保持姿勢に無理を生じ、ボールネジを偏心させ、その影響で検出器の測定データの中にその振れ回り分の僅かな部分が上乗せされる。この影響は一般的な機械では問題とならないレベルであっても、一般的な機械に比較し高精度化、信頼性向上が求められる例えば表面粗さ計等の精密機械では、特に深刻な問題であった。
そこで、本発明において第一に特徴的なことは、ボールネジの回転時の応力を極力低減するため、本体に対して回転軸を、互いに嵌る球面状の座面部を介して保持したことである。
【0022】
このために本実施形態においては、サポートユニット116の取付部に、凸球面状座面部147を形成し、かつ取付けフレーム118とサポートユニット116の間に球面座148を設けている。この球面座148は、サポートユニット116に形成された凸球面状座面部147と嵌る凹球面状の座面部150が、サポートユニット116との当接面に形成されている。
この結果、本実施形態においては、取付フレーム118の取付部分に多少の凹凸があっても、すなわち、平行度、直角度に誤差があっても、球面座148を設けるのみで、ボールネジ112を曲げることなく自然な姿勢で取付けることができる。
【0023】
例えば、取付けフレーム118の取付面の垂直度に多少の誤差があっても、通常は、その垂直度に誤差のある取付面に対してサポートユニット116の取付面を無理にぴったりと当接させていたので、ボールネジ112に応力を与えた状態で保持してしまうが、本実施形態では、加工精度が高いのであれば、例えば、ボルト等の遊びの範囲内で、図4に示されるように、例えば球面座148の凹球面状座面部150上にてサポートユニット116の凸球面状座面部147を、例えば図中、時計回りに例えば取付けフレーム118の取付面の垂直度の誤差に応じた量だけ摺動させた状態で保持することにより、取付けフレーム118に対してサポートユニット116を球面座148を介してぴったりと当接させた状態で、しかもボールネジ112に応力を与えることない自然な姿勢で取付けることができる。
【0024】
したがって、ボールネジ112の偏心等を防ぐことができるので、ボールネジ112の回転によるボールナット124の振れ回りを大幅に減少し、ボールネジ112の回転力をボールナット124に安定して伝達することができる。このため、ボールナット124と共に送り移動される検出器等の直線移動体の送り位置の精度、信頼性が大幅に向上される。これにより表面粗さ計等では、測定データの信頼性向上を図ることができる。
【0025】
ここで、本実施形態では、球面座148を用いることにより振れ回り現象の発生そのもの自体を低減させているので、振れ回りの発生量を減らすことに対する対策を一切行わず、生じている振れ回りが直線移動体に伝わるのを低減する機構を新たに設けたものに比較し、送り位置の更なる高精度化、信頼性向上の効果が得られると共に、構成簡略化が図られる。
【0026】
しかも、取付フレーム118の取付部分に多少の凹凸があっても、すなわち、平行度、直角度に誤差があっても、球面座148を設けるのみで、ボールネジ112を曲げることなく自然な姿勢で取付けることができる。このため、取付フレーム118の取付部分の加工精度をより高い精度に変える必要がなく、従来のままの精度でよいので、加工精度の管理の容易化、加工精度を上げることによるコストの上昇を抑えることができる。
また、本実施形態では、既存の機械に対して、別体化された球面座148を設けるのみで、送り位置の高精度化、信頼性向上が得られるので、本実施形態にかかる回転力伝達装置110を用いることのできる機械への汎用性が向上される。
【0027】
ところで、ボールネジ組立ての良否判定では、ボールナット124の振れ周り量が、良否判定の正確さと非常に密接な関係がある。このため、もしボールナット124の振れ周り量が許容値以上であれば、ボールネジの保持姿勢の調整、あるいはボールネジの再度の組立て等を行う必要がある。この良否判定には個人差があり、ボールネジ組立ての良否判定の際は、更なる正確さ、客観性等は改善の余地が残されていた。
そこで、本発明において第二に特徴的なことは、回転軸に対して直線移動体の振れ周り量を確認するための振れ確認用ブッシュを設け、振れ回り量の検査を行ったことであり、このために本実施形態においては、図5に示されるような振れ確認用ブッシュ251による振れ回りの検査を用いている。
【0028】
この振れ確認用ブッシュ251は、内径と外径の同軸度の良く出た半割りのブロック252,254を用いている。各分割ブロック252,254には、それぞれボルト穴255a,255b、ボルト穴256a,256bが設けられ、ボルト穴255a,255b、ボルト穴256a,256bに、それぞれ例えば締付ボルト258a,258b等の固定手段を締付けることにより各分割ブロック252,254を固定し、一のブッシュ251を構成している。
【0029】
一方、取付け及び取外し時、この締付ボルト258a,258bを弛めることにより、一のブッシュ251を、各分割ブロック252,254に分解することができるので、ボールネジ212への取付け及び取外しが非常に容易となる。
本実施形態では、このような内径と外径の同軸度の良く出た振れ確認用ブッシュ251の各ブロックの内周面に、それぞれ雌ネジ260,261が設けられており、図6に示されるようにボールネジ212の雄ネジに対して嵌められる。次に取付後、振れ回り量の検査工程を行う。
【0030】
すなわち、振れ回り量を確認するときは、ボールネジ212を回転させ、振れ確認用ブッシュ251を、図中X方向に直線移動させ、そのX方向と直交する外径方向の振れ回り、例えば垂直方向を基準に、ボールナット224の全移動範囲にわたり移動させる。振れ確認用ブッシュ251は、移動範囲の各位置でX方向と直交する外径方向、例えば垂直方向の振れ回りを、例えば指針259等により外部出力しているので、使用者はこれを順次読み取っている、或いは装置に自動的に取り込み、その検出結果に基づいてボールネジ組立ての良否判定を行う。
【0031】
例えば各位置の振れ回り量の平均値、あるいは、移動範囲のある位置での振れ回り量より、許容値以上の振れ回り量が確認されると、これをボールネジ組立てが不良と判断し、再度保持姿勢を調整したり、組立て直す。
これに対し、振れ回り量の平均値等が許容値以内であれば、これをボールネジ組立てを良として判断する。
この結果、本実施形態においては、ボールネジ212に対して振れ確認用ブッシュ251を取付けることにより、ボールネジ212の保持姿勢、つまり通常の使用時のボールナット224の振れ周り量を客観的に及び正確に把握することができる。
【0032】
そして、もし振れ確認用ブッシュ251により確認された振れ周り量が許容値を越えたときは、ボールネジ212の保持姿勢を調整したり、再度組立て直すことにより、例えば高精度の測定機を実現したり、工作機械等にも応用することができる。
しかも、本実施形態においては、このような振れ確認用ブッシュ251は、半割りのブロック252,254より構成されており、振れ回り量の確認時は、例えば締付ボルト258a,258b等の固定手段を締付けることにより各ブロック252,254を固定し一のブッシュ251を構成している。一方、それ以外の時は、この締付ボルト258を弛めることにより、一のブッシュ251は、各ブロック252,254に分解され、ブッシュ251をボールネジ212より取外し、通常の回転力伝達装置の使用が行える。
【0033】
このため、本実施形態にかかる回転力伝達装置210に対して振れ確認用ブッシュ251の取付け、取外しが容易となる。
したがって、本実施形態では、回転力伝達装置210に対して振れ確認用ブッシュ251を容易に取付けることができるので、該振れ確認用ブッシュ251により、振れ回りの検査をより簡便に行うことにより、ボールネジを常に自然な姿勢で保持しておくことができる。しかも、通常の使用時には、振れ確認用ブッシュ251を取外し、回転力伝達装置110を用いた表面粗さ計等の機械の使用が行えるので、通常の使用時、振れ確認用ブッシュ251が邪魔とならない。
【0034】
以上のように本実施形態にかかる振れ回り検査方法によれば、振れ回り確認時、振れ回り確認用ブッシュ251を設けることにより、例えばボールネジの組立ての良否判定を客観的に及び正確に行うことができる。
また、本発明においては、このような振れ確認用ブッシュ251は、半割りのブロック252,254より構成されており、振れ回り量の検査以外の時は、例えば、この締付ボルト258を弛めることにより、一のブッシュ251は、各ブロック252,254に分解され、ブッシュ251をボールネジ212より取外す(取外工程)。これにより、振れ確認用ブッシュ251が邪魔とならず、通常の表面粗さ計等の機械の使用が行える。
【0035】
なお、前記各構成では、本体に対して前記ボールネジの一端を球面座を介して保持した例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ボールネジの両端を球面座により保持させる装置にも適用することができる。
また、前記構成では、本発明にかかる回転力伝達装置を、本体の取付けフレームに対して横方向に取付けた例について説明したが、本発明の回転力伝達装置はこれに限定されるものではなく、例えば図7に示されるように、縦方向の取り付けも行える。
【0036】
この結果、同図に示す回転力伝達装置310は、本発明の回転力伝達装置を本体の横方向に取付けたものと同様、球面座348を介すこととしたので、回転力伝達装置310のボールネジ312を自然な姿勢で固定することができる。これにより、ボールネジ312の回転によるボールナット324、該ボールナットに設けられた直線移動体(図示省略)の振れ回りを大幅に低減し、ボールネジ312の回転力を安定してボールナット324に伝達することができるので、直線移動体の送り位置の高精度化、信頼性向上を図ることができる。
また、本発明にかかる回転力伝達装置は、前記表面粗さ計用X軸駆動機構のほか、真円度測定機用R軸、Z軸駆動部等にも適用することができる。
【0037】
また、前記構成では、表面粗さ計のX軸駆動機構に本発明にかかる回転力伝達装置を用いた例について説明したが、Y軸駆動機構、Z軸駆動機構に本発明にかかる回転力伝達装置を用いることができる。また、本発明にかかる回転力伝達装置は、粗さ測定機、形状測定機、真円度測定機、三次元測定機等の表面性状測定機は勿論、回転力伝達装置を用いた任意の機械一般、例えば工作機械等にも適用することができる。
さらに、前記各構成では、回転軸として送りネジを用いた例について説明したが、本発明の回転力伝達装置はこれに限定されるものではなく、その他の回転軸、例えば回転力伝達を行う一般的なシャフト等にも適用することができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように本発明にかかる回転力伝達装置によれば、本体に対して回転軸の保持手段を、互いに嵌る凸球面状の座面部及び凹球面状の座面部を介して設けることとしたので、構造を複雑化することなく、回転力を安定して伝達することができる。
なお、本発明においては、保持手段の本体への取付部分に、一方の球面状座面部を形成し、保持手段と本体の取付部分の間に、該保持手段の球面状座面部に嵌る他方の球面状座面部が、該保持手段の球面状座面部との当接部分に形成された球面座を設けることにより、本発明にかかる回転力伝達装置の各種機械への汎用性が向上される。
また、本発明においては、前記回転軸は、その軸部に雄ネジが設けられ、前記回転軸の雄ネジに嵌る雌ネジが設けられ、該回転軸の回転運動を変換し、該回転軸の軸方向に直線移動する直線移動体を備えることにより、構造を複雑化することなく、直線移動体の送り位置の高精度化、信頼性向上を図ることができる。
また、本発明にかかる振れ回り検査方法によれば、前記回転軸の雄ネジに嵌る雌ネジが設けられた振れ確認用ブッシュを、前記回転軸上で回転軸方向に直線移動させ、回転軸の軸方向と直交する平面内の振れ周り量を検出する検査工程を備えることとしたので、回転力を実際に安定して伝達できているか否かを容易に及び正確に確認することができる。
なお、本発明において、前記振れ確認用ブッシュは、回転軸の軸方向と直交する平面内の直径方向に分割された複数のブロックより構成され、前記検査工程後、固定手段により、前記振れ確認用ブッシュを各分割ブロックに分解し、前記回転軸より取外す取外工程を備えることにより、振れ回り量の確認が必要な時のみ、回転力伝達装置に対して振れ確認用ブッシュを設けることができるので、通常の使用時、前記振れ確認用ブッシュが邪魔とならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な回転軸の保持方法の説明図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる回転力伝達装置を一般的な表面粗さ計のX軸駆動に用いた状態の外観斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる回転力伝達装置の要部拡大図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかる回転力伝達装置の作用の説明図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかる振れ回り確認用ブッシュを送り方向より見た正面図である。
【図6】図5に示した振れ回り確認用ブッシュを図3に示した回転力伝達装置に取付けた状態の説明図である。
【図7】本発明の一実施形態にかかる回転軸保持の変形例の説明図である。
【符号の説明】
110,210,310 回転力伝達装置
112,212、312 ボールネジ(回転軸)
116,216,316 サポートユニット(保持手段)
118,218,318 取付けフレーム(本体)
124,224,324 ボールナット(雌ネジ)
140 検出器(直線移動体)
147,247,347 凸球面状座面部
148,248,348 球面座
150,250,350 凹球面状座面部
251 振れ確認用ブッシュ
252,254 分割ブロック
258 締付ボルト(固定手段)
Claims (2)
- 回転軸を回転自在に保持する保持手段と、前記保持手段を支持する本体と、球面状座面部を有する球面座とを備え、前記球面座を前記本体と前記保持手段との間に介在させて前記本体に前記保持手段が固定される回転力伝達装置において、該回転力伝達装置の回転軸を保持する方法であって、
前記保持手段の取付け面には、前記球面座の球面状座面部に嵌る球面状座面が形成されており、
前記球面状座面同士を当接した状態で前記球面座を介在させて前記本体に前記保持手段を仮固定する工程と、
前記回転軸の軸方向と直交する平面内の振れ回り量を軸方向の各位置で検査する工程と、
前記振れ回り量に応じた分だけ前記球面状座面同士の当接面を摺り動かして前記保持手段を本体に本固定する工程と、を備え、
前記回転軸は、その軸部に雄ネジが設けられ、
前記振れ回り量の検査工程は、前記回転軸の雄ネジに嵌る雌ネジが設けられた振れ確認用ブッシュを前記回転軸に嵌め、前記回転軸上で振れ確認用ブッシュを回転軸方向に直線移動させ、該振れ確認用ブッシュにより、回転軸の軸方向と直交する平面内の振れ周り量を検出し、
前記振れ確認用ブッシュは、前記回転軸の軸方向と直交する平面内の直径方向に分割された複数のブロックより構成され、前記検査工程時は、固定手段により、前記振れ確認用ブッシュの各分割ブロックを固定し、一の振れ確認用ブッシュを構成し、
前記検査工程後、前記固定手段により、前記振れ確認用ブッシュを各分割ブロックに分解し、前記振れ確認用ブッシュを前記回転軸より取外す取外工程を備えたことを特徴とする回転力伝達装置における回転軸の保持方法。 - 軸部に雄ネジが設けられた回転軸と、前記回転軸を回転自在に保持する保持手段と、前記保持手段を支持する本体と、球面状座面部を有する球面座とを備え、前記球面座を前記本体と前記保持手段との間に介在させて前記本体に前記保持手段が固定される回転力伝達装置において、前記回転力伝達装置の回転軸の軸方向と直交する平面内の振れ回り量を検出する振れ確認用ブッシュであって、
前記回転軸の軸部の雄ネジに嵌る雌ネジが設けられており、
前記回転軸の軸方向と直交する平面内の直径方向に分割された複数のブロック、および、該複数のブロックを固定して一の振れ確認用ブッシュにする固定手段より構成され、
前記回転軸に嵌めた状態で該軸方向に直線移動して前記振れ回り量を軸方向の各位置で検出することを特徴とする振れ確認用ブッシュ。
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