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JP4744944B2 - 走行車両の油圧変速機構 - Google Patents
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JP4744944B2 - 走行車両の油圧変速機構 - Google Patents

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Description

本発明は、トラクタ等の走行車両の油圧変速機構に関する。
従来変速指令に基づいて、油圧クラッチの入り切りと、変速用の電磁弁を切換えて油圧シリンダを作動させることによる歯車式変速装置の変速作動とを自動的に行い走行速度を変更する走行車両の油圧変速機構が公知となっている(例えば特許文献1参照)。
特許第3573641号公報
上記油圧変速機構は、パイロット圧が所定圧よりも減少すると作動油排出状態に切り換わり、逆に、パイロット圧が所定圧以上に上昇すると作動油供給状態に切り換わるように構成された切換弁によって、油圧クラッチの入り切りが制御されている。
上記パイロット圧は、第1油圧シリンダに連係された第1開閉弁、第2油圧シリンダに連係された第2開閉弁、第3油圧シリンダに連係された第3開閉弁、第4油圧シリンダに連係された第4開閉弁、第1切換レバーに連係された第5開閉弁の作動に基づいて変化する。
このため変速の操作を行った時点から、油圧クラッチが切り状態となるまでの遅れが大きく、初期に油圧クラッチが入り状態のままでギヤを切り換えようとする状態となる場合がある。この場合はギヤの切換機構に一時的に過大な負荷がかかり、ギヤの切り換えが円滑に行われない場合があるという欠点があった。
上記課題を解決するための本発明の走行車両の油圧変速機構は、変速指令に基づいて、油圧クラッチ1の入り切りと、変速用の電磁弁41,42,43,44,46を切換えて油圧シリンダ37,38,39を作動させることによる歯車式変速装置3,6の変速作動とを自動的に行い走行速度を変更する走行車両の油圧変速機構において、該油圧変速機構が、変速指令に基づいて油圧クラッチ1の切換弁56を電磁比例圧力制御弁54によって切り換えて、油圧クラッチ1を切り作動させ、歯車式変速装置3,6の変速作動が完了したことに基づき、電磁比例圧力制御弁54を制御して油圧クラッチ1を入り作動させる制御手段50を備え、歯車式変速装置3,6の変速作動中はオイルがドレインするチェック油路LPと、油圧クラッチ1の入り切りをコントロールするクラッチコントロール油路LCとを設け、クラッチコントロール油路LCとチェック油路LPとを、クラッチコントロール油路LCからチェック油路LPへの方向のオイルの流れのみを許容する逆止弁55によって接続したたことを第1の特徴としている。
第2に油圧クラッチ1の切り状態時に、油圧クラッチ1の切換弁56に至るクラッチコントロール油路LCに初期圧を付与すべく、逆止弁55をバネを内装するタイプとしたことを特徴としている。
以上のように構成される本発明の構造によると、油圧クラッチは、変速指令に対して、歯車式変速装置の変速作動開始等を待つことがないため、レスポンス良く切り状態に切り換えられる。このため、変速指令が入力された時点から、油圧クラッチが切り状態となるまでの遅れ(レスポンスの悪さ)によって、初期に油圧クラッチが入り状態のままで歯車式変速装置の変速作動を開始し、歯車に走行負荷によって過大な負荷がかかっている場合に、歯車の切り換えが円滑に行われないというような不都合が防止され、歯車式変速装置の変速作動を円滑に行うことができるという効果がある。
一方歯車の切り換え中はオイルをドレインさせるチェック油路と、油圧クラッチの入り切りをコントロールするクラッチコントロール油路とを設け、クラッチコントロール油路とチェック油路とを、クラッチコントロール油路からチェック油路へのオイルの流れのみを許容する逆止弁によって接続することによって、歯車の切り換え途中においてチェック油路がオイルドレイン状態となると、クラッチコントロール油路からオイルが逆止弁を介してドレインされる。
通常はチェック油路がオイルドレイン状態となる前に、油圧クラッチが電磁比例圧力制御弁によって切り状態に切り換えられる。しかし故障等により、変速指令の入力に対して、油圧クラッチが切り状態に切り換えられなかった場合は、チェック油路がオイルドレイン状態となった時点でもクラッチコントロール油路を介して油圧クラッチにオイルが供給され、油圧クラッチが入り状態を維持している。
この場合、上記のようにクラッチコントロール油路からチェック油路にオイルがドレインされることによって、油圧クラッチが切り状態となる。これにより故障等によって変速指令の入力に対して、油圧クラッチが切り状態に切り換えられない場合も、油圧クラッチは切り状態となり、歯車の切り換えが可能となり、油圧クラッチが入り状態のままギヤを切り換えようとして変速装置を破損する等の不都合は防止される。
なお油圧クラッチの切り状態時に、油圧クラッチの切換弁に至るクラッチコントロール油路に初期圧を付与すべく、逆止弁をバネを内装するタイプとすることによって、油圧クラッチの切り状態で、切換弁には初期圧が付与されている。このため、油圧クラッチを入り状態に切り換える際、切換弁の作動が円滑且つスピーディに行われ、油圧クラッチの反応(入り状態への切り換え)のレスポンスが向上するという効果がある。
図1は本発明を採用した作業車両であるトラクタにおけるトランスミッションの要部伝動線図である。トランスミッションのセンターケース内に、油圧クラッチ1を含むトランスミッション2が形成されている。該トランスミッション2は1〜4速用のギヤを備えた4段の主変速装置3と、前後進を切り換える前後進切換装置4と、低速用と高速用のギヤを備えた低速(L)と高速(H)の2段の副変速装置6とを備え、前進及び後進それぞれ8段の変速が可能となっている。
主変速装置3は、エンジン7から主クラッチ8とギヤ9とを介して駆動力が入力される入力軸11と駆動力の出力用の出力軸12とを備えている。入力軸11には、第1駆動ギヤ13,第2駆動ギヤ14,第3駆動ギヤ16,第4駆動ギヤ17が一体回転するように装着されている。
出力軸12には、第1駆動ギヤ13に噛合する第1従動ギヤ18と、第2駆動ギヤ14に噛合する第2従動ギヤ19と、第3駆動ギヤ16に噛合する第3従動ギヤ21と、第4駆動ギヤ17に噛合する第4従動ギヤ22とが回転自在に軸支されている。
出力軸12には、出力軸12を第1従動ギヤ18に連動させる1速位置と、出力軸12を第2従動ギヤ19に連動させる2速位置と、出力軸12を第1従動ギヤ18及び第2従動ギヤ19のいずれにも連動させないニュートラル位置とに切り換え可能なシンクロメッシュ式の第1シフト部材23が、第1従動ギヤ18と第2従動ギヤ19との間に装着されている。
出力軸12には、出力軸12を第3従動ギヤ21に連動させる3速位置と、出力軸12を第4従動ギヤ22に連動させる4速位置と、出力軸12を第3従動ギヤ21及び第4従動ギヤ22のいずれにも連動させないニュートラル位置とに切り換え可能なシンクロメッシュ式の第2シフト部材24が、第3従動ギヤ21と第4従動ギヤ22との間に装着されている。
主変速装置3は、第1シフト部材23及び第2シフト部材24がともにニュートラル位置に切り換えられると、入力軸11の駆動力が出力軸12に伝動されないニュートラル状態となる。
第2シフト部材24がニュートラル位置に切り換えられた状態で、第1シフト部材23が1速位置に切り換えられると、入力軸11の動力を出力軸12に低速で伝動する1速状態となる。第2シフト部材24がニュートラル位置に切り換えられた状態で、第1シフト部材23が2速位置に切り換えられると、入力軸11の動力を出力軸に、1速状態よりも高速で伝動するする2速状態となる。
第1シフト部材23がニュートラル位置に切り換えられた状態で、第2シフト部材24が3速位置に切り換えられると、入力軸11の動力を出力軸12に、2速状態よりも高速で伝動する3速状態となる。第1シフト部材23がニュートラル位置に切り換えられた状態で、第2シフト部材24が4速位置に切り換えられると、入力軸11の動力を出力軸12に、3速状態よりも高速で伝動するする4速状態となる。
出力軸12の駆動力は、油圧クラッチ1を介して入力軸26に伝動される。油圧クラッチ1は、オイルが供給されることによって、出力軸12の駆動力を入力軸26に伝動する入り状態に切り換えられる。油圧クラッチ1は、オイルのドレインによって、出力軸12の駆動力を入力軸26に伝動しない切り状態に切り換えられる。
入力軸26に伝動された主変速装置3によって変速された駆動力は、前後進切換装置4によって前進方向又は後進方向の駆動力に変換され伝動軸27に出力される。副変速装置6は、伝動軸27に入力された駆動力を出力軸28に2段に変速して出力する。伝動軸27には、副変速装置6の低速ギヤ29と高速ギヤ31とが回転自在に装着されている。
伝動軸27には、伝動軸27から低速ギヤ29に駆動力を伝動するL位置と、伝動軸27から高速ギヤ31に駆動力を伝動するH位置とに切り換え可能なシンクロメッシュ式のシフト部材32が装着されている。
出力軸28には、低速ギヤ29に噛合する低速従動ギヤ33と、高速ギヤ31に噛合する高速従動ギヤ34が一体回転するように取り付けられている。シフト部材32がL位置に切り換えられると副変速装置6が低速(L)状態に、シフト部材32がH位置に切り換えられると副変速装置6が高速(H)状態に切り換えられ、出力軸28に高速駆動力又は低速駆動力が出力される。出力軸28からトラクタの後輪側あるいは前輪側に駆動力が出力される。
上記トランスミッションにおける主変速装置3,副変速装置6,油圧クラッチ1は、図2〜図4に示されるように、ミッションケースに取付けられる油圧作動部であるコントロールユニット36によって作動が制御される。
該コントロールユニット36は、主変速装置3の第1シフト部材23を操作するアクチュエータである第1油圧シリンダ37と、主変速装置3の第2シフト部材24を操作するアクチュエータである第2油圧シリンダ38と、副変速装置6のシフト部材32を操作するアクチュエータである副変速油圧シリンダ39とを備えている。
コントロールユニット36には、第1油圧シリンダ37,第2油圧シリンダ38,副変速油圧シリンダ39を作動させるソレノイドバルブ(電磁弁)が集中して配置され、配管された変速バルブアッシー47が取付けられている。
変速バルブアッシー47には、副変速油圧シリンダ39の作動制御用の副変速ソレノイドバルブ41と、第1油圧シリンダ37を作動させて主変速装置3を1速状態に切り換える1速ソレノイドバルブ42と、第1油圧シリンダ37を作動させて主変速装置6を2速状態に切り換える2速ソレノイドバルブ43と、第2油圧シリンダ38を作動させて主変速装置6を3速状態に切り換える3速ソレノイドバルブ44と、第2油圧シリンダ38を作動させて主変速装置6を4速状態に切り換える4速ソレノイドバルブ46とが取付けられ、配管されている。
コントロールユニット36には、油温センサ48,油圧センサ49,副変速油圧シリンダ39の作動により操作される副変速チェックバルブ51,第1油圧シリンダ37の作動により操作される第1チェックバルブ52,第2油圧シリンダ38の作動により操作される第2チェックバルブ53,油圧クラッチ1の操作用の比例圧力制御ソレノイドバルブ54,シャトル弁56,中継チェックバルブ55,フィルタが一体的に取付けられている。
図5に示されるように、上記1速ソレノイドバルブ42と、2速ソレノイドバルブ43と、3速ソレノイドバルブ44と、4速ソレノイドバルブ46と、副変速ソレノイドバルブ41と、比例圧力制御ソレノイドバルブ54とは、油圧作動の制御手段であるマイコンを備えたマイコンユニット50の出力側に接続されている。
マイコンユニット50の入力側には、変速時のシフトアップとシフトダウンの指示を検出するシフトアップスイッチ57とシフトダウンスイッチ58とが接続されている。シフトアップスイッチ57とシフトダウンスイッチ58によって、マイコンユニット56に変速指令が入力される。マイコンユニット50の入力側には、油圧センサ49、油温センサ48等も接続されている。
コントロールユニット36とマイコンユニット50とによって、油圧により油圧クラッチ1の入り切りと、主変速装置3と副変速装置3の変速作動を自動的に行う油圧変速機構が構成される。
該油圧変速機構により、シフトアップスイッチ57,シフトダウンスイッチ58,油圧センサ57等からのデータに基づいてマイコンユニット50によって各ソレノイドバルブ41,42,43,44,46の作動が制御され、マイコンユニット50により主変速装置3,副変速装置6,油圧クラッチ1の作動がコントロールされ、変速(シフトアップ,シフトダウン等)が自動的に行われる。
シフトアップスイッチ57及びシフトダウンスイッチ58は、トラクタの運転席側に設けられる主変速装置3の切換操作を行うための主変速レバーや、副変速装置6の切換操作を行うための副変速レバーの操作に応じて操作される他、シフトアップやシフトダウンを操作する操作ボタン等によって操作されるように構成することができる。また走行機体の走行状態に応じてシフトアップやシフトダウンの変速指令信号をマイコンに自動的に入力する構成とすることによって、自動変速(オートマチック)とすることもできる。
マイコンユニット50の油圧回路について説明する。図6に示されるように、油圧ポンプからのオイルは、逆止弁62とフィルタ63を介して変速バルブアッシー47の入力ラインIに供給される。入力ラインIには、副変速ソレノイドバルブ41の入力ポートP1、1速ソレノイドバルブ42の入力ポートP4、2速ソレノイドバルブ43の入力ポートP3、3速ソレノイドバルブ44の入力ポートP6、4速ソレノイドバルブ46の入力ポートP5が接続されている。
副変速ソレノイドバルブ41の出力ポートA1には、2位置切換式の副変速油圧シリンダ39におけるピストン押出し側のポートAが接続されている。副変速油圧シリンダ39におけるピストン押戻し側のポートBには、上記入力ラインIからオイルが供給されている。
1速ソレノイドバルブ42の出力ポートA4には、3位置切換式の第1油圧シリンダ37における小径ピストン押戻し側のポートEが接続されている。2速ソレノイドバルブ43の出力ポートA3には、上記第1油圧シリンダ37における大径ピストン押出し側のポートCが接続されている。第1油圧シリンダ37における大径ピストン押戻し側(小径ピストン押出し側)のポートDは、オイル溜めに接続されている。
3速ソレノイドバルブ44の出力ポートA6には、3位置切換式の第2油圧シリンダ38における小径ピストン押戻し側のポートHが接続されている。4速ソレノイドバルブ46の出力ポートA5には、上記第2油圧シリンダ38における大径ピストン押出し側のポートFが接続されている。第2油圧シリンダ38における大径ピストン押戻し側(小径ピストン押出し側)のポートGは、オイル溜めに接続されている。
副変速ソレノイドバルブ41の入力ポートP1と出力ポートA1,1速ソレノイドバルブ42の入力ポートP4と出力ポートA4,2速ソレノイドバルブ43の入力ポートP3と出力ポートA3,3速ソレノイドバルブ44の入力ポートP6と出力ポートA6,4速ソレノイドバルブ46の入力ポートP5と出力ポートA5は、各ソレノイドバルブ41,42,43,44,46がOFFの状態で接続されている。
各ソレノイドバルブがON41,42,43,44,46となると、副変速ソレノイドバルブ41の出力ポートA1と切換ポート,1速ソレノイドバルブ42の出力ポートA4と切換ポート,2速ソレノイドバルブ43の出力ポートA3と切換ポート,3速ソレノイドバルブ44の出力ポートA6と切換ポート,4速ソレノイドバルブ46の出力ポートA5と切換ポートが各々接続される。
前述のフィルタ63から出力されるオイルは、別のフィルタ64を介して比例圧力制御ソレノイドバルブ54の入力ポートP7にも供給されている。比例圧力制御ソレノイドバルブ64の出力ポートA7は、油圧クラッチ1の入り切りをコントロールするクラッチコントロールラインLCに接続されている。
クラッチコントロールラインLCには、フィルタ66とシャトル弁56を介して油圧クラッチ1が接続されている。比例圧力制御ソレノイドバルブ54の切換ポートは、オイル溜めに接続されている。比例圧力制御ソレノイドバルブ54は、OFFの状態で出力ポートA7と切換ポートとが接続されている。
比例圧力制御ソレノイドバルブ54は、ON状態で電圧に応じて入力ポートP7から出力ポートA7に出力するオイルの油圧を変更する構造となっている。比例圧力制御ソレノイドバルブ54の電圧制御により、入力ポートP7から出力ポートA7とが接続され、油圧がコントロールされたオイルが、クラッチコントロールラインDに供給される。
前述のフィルタ63から出力されるオイルは、別のフィルタ66を介して圧力チェックラインLPにも供給されている。圧力チェックラインLPに油圧センサ49が取付けられている。油圧センサ49は圧力チェックラインLPの油圧を検出する。
圧力チェックラインLPには、副変速油圧シリンダ39に対応する副変速チェックバルブ51と、第1油圧シリンダ37に対応する第1チェックバルブ52とが接続されている。圧力チェックラインLPとクラッチコントロールラインLCとは、中継チェックバルブ55を介して接続されている。
副変速チェックバルブ51の他方のポートは、オイル溜めに接続されている。第1チェックバルブ52の他方のポートには、第2油圧シリンダ38に対応する第2チェックバルブ53が直列に接続されている。第2チェックバルブ53の他方のポートは、オイル溜めに接続されている。
副変速チェックバルブ51,第1チェックバルブ52,第2チェックバルブ53,中継チェックバルブ55は、バネ付き逆止弁からなる。ただし副変速チェックバルブ51,第1チェックバルブ52,第2チェックバルブ53はパイロット操作逆止弁である。なお前述のフィルタ63から出力されるオイルは、油温センサ48によって温度管理されている。
副変速油圧シリンダ39は、副変速ソレノイドバルブ41のONによってポートAからオイルがドレインされ、ピストンロッドが縮状態となると、シフト部材32をL位置に切り換える。一方副変速ソレノイドバルブ41のOFFによってポートAにオイルが供給され、ピストンロッドが伸び状態となると、シフト部材32をH位置に切り換えて、副変速を行う。
第1油圧シリンダ37は、2速ソレノイドバルブ43のOFF及び1速ソレノイドバルブ42のONによって、ポートCにオイルが供給された状態で、ポートEからオイルが排出され、ピストンロッドが伸び状態となると、第1シフト部材23を1速位置に切り換える。
一方1速ソレノイドバルブ42のOFF及び2速ソレノイドバルブのONによって、ポートEにオイルが供給された状態で、ポートCからオイルが排出され、ピストンロッドが縮状態となると、第1シフト部材23を2速位置に切り換える。
第1油圧シリンダ37のピストンロッドの伸び状態へのピストンの押出し中、及びピストンロッドの縮状態へのピストンの押戻し中は、第1シフト部材23はニュートラル位置となる。2速ソレノイドバルブ43のOFF及び1速ソレノイドバルブ42のOFFによってポートC及びポートEにオイルが供給されると、ピストンロッドは、伸び状態と縮状態の中間位置に位置決めされ、第1シフト部材23はニュートラル位置となる。
第2油圧シリンダ38は、4速ソレノイドバルブ46のOFF及び3速ソレノイドバルブ44のONによって、ポートFにオイルが供給された状態で、ポートHからオイルが排出され、ピストンロッドが伸び状態となると、第2シフト部材24を3速位置に切り換える。一方3速ソレノイドバルブ44のOFF及び4速ソレノイドバルブ46のONによって、ポートHにオイルが供給された状態で、ポートFからオイルが排出され、ピストンロッドが縮状態となると、第2シフト部材24を4速位置に切り換える。
第2油圧シリンダ38のピストンロッドの伸び状態へのピストンの押出し中、及びピストンロッドの縮状態へのピストンの押戻し中は、第2シフト部材24はニュートラル位置となる。3速ソレノイドバルブ44のOFF及び4速ソレノイドバルブ46のOFFによってポートF及びポートHにオイルが供給されると、ピストンロッドは、伸び状態と縮状態の中間位置に位置決めされ、第2シフト部材24はニュートラル位置となる。
上記構成により、前述の8段変速は、図7に示されるように、1速から4速が、副変速ソレノイドバルブ41がONの状態で、1速ソレノイドバルブ42又は2速ソレノイドバルブ43又は3速ソレノイドバルブ44又は4速ソレノイドバルブ46がそれぞれON状態に切り換えられることによって変速される。
5速から8速が、副変速ソレノイドバルブ41がOFFの状態で、1速ソレノイドバルブ42又は2速ソレノイドバルブ43又は3速ソレノイドバルブ44又は4速ソレノイドバルブ46がそれぞれON状態に切り換えられることによって変速される。
シフトアップスイッチ57,シフトダウンスイッチ58による変速指令に応じて、マイコンユニット50が、副変速ソレノイドバルブ41,1速ソレノイドバルブ42,2速ソレノイドバルブ43,3速ソレノイドバルブ44,4速ソレノイドバルブ46のON,OFFを設定して、油圧によって自動的に変速を行う。
この場合1速と2速の変速時及び5速と6速の変速時には、3速ソレノイドバルブ44及び4速ソレノイドバルブ46は常時OFF状態に、3速と4速の変速時及び7速と8速の変速時には、1速ソレノイドバルブ42及び2速ソレノイドバルブ43は常時OFF状態となる。
なお主変速装置3がニュートラル状態となるときは、副変速ソレノイドバルブ41はOFFとなっているが、このとき副変速ソレノイドバルブ41をONとしておくことによって、ニュートラル状態から1速状態への変速のレスポンスが向上する。
副変速チェックバルブ51と副変速油圧シリンダ39との間には、カム67が設けられている。副変速チェックバルブ51は、副変速油圧シリンダ39によるシフト部材32のL位置又はH位置への切り換え途中において、カム67によってパイロット操作されて開く。これにより圧力チェックラインLPのオイルがドレインされる。シフト部材32のL位置又はH位置への切り換えが完了すると、副変速チェックバルブ51は閉じる。
第1チェックバルブ52と第1油圧シリンダ37との間には、カム68が設けられている。第1チェックバルブ52は、第1油圧シリンダ37により第1シフト部材23がニュートラル位置に切り換えられると、カム68によってパイロット操作されて開く。第1シフト部材23が1速位置又は2速位置に切り換えられると、第1チェックバルブ52は閉じる。
第2チェックバルブ53と第2油圧シリンダ38との間には、カム69が設けられている。第2油圧シリンダ38が第2シフト部材24をニュートラルとすると、カム69によってパイロット操作され、第2チェックバルブ53が開く。第2油圧シリンダ38が第2シフト部材24を3速位置又は4速位置に切り換えると、第2チェックバルブ53は閉じる。
主変速装置3のニュートラル状態では、第1シフト部材23及び第2シフト部材24はともにニュートラル位置となるため、第1チェックバルブ52及び第2チェックバルブ53を介して圧力チェックラインCのオイルがドレインされる。
上記構造により副変速装置6の変速作動中は、副変速チェックバルブ51が開き、圧力チェックラインLPのオイルがドレインされ、圧力チェックラインLPの油圧が低下する。主変速装置3による3速と4速の変速作動中及び7速と8速の変速作動中は、と第2チェックバルブ53を介して圧力チェックラインLPのオイルがドレインされ、圧力チェックラインLPの油圧が低下する。
主変速装置3による1速と2速の変速作動中及び5速と6速の変速作動中は、第2チェックバルブ53が常時開いているため、第1チェックバルブ52と第2チェックバルブ53を介して圧力チェックラインLPのオイルがドレインされ、圧力チェックラインLPの油圧が低下する。
副変速装置6の変速作動完了時、主変速装置3の変速作動完了時には、圧力チェックラインLPは閉じ、圧力チェックラインLPの油圧が上昇して復帰する。圧力チェックラインLPの油圧低下及び油圧戻り、つまり副変速装置6又は主変速装置6の変速作動中及び変速作動完了は油圧センサ49によって検出される。なお本油圧センサ49は、前記圧力チェックラインLPの油圧低下及び油圧戻りをデジタル的にOFFとONによって検出する。
上記変速作動中は油圧クラッチ1を切り状態とする必要がある。このため比例圧力制御ソレノイドバルブ54は、前述の変速指令がマイコンユニット50側に入力されると、マイコンユニット50によって電気的にOFFに切り換えられる。
これによりクラッチコントロールラインLCのオイルがドレインされ、シャトル弁56を介した油圧クラッチ1へのオイルの供給が停止する。これにより油圧クラッチ1のオイルがシャトル弁56を介してオイル溜まりにドレインされ、油圧クラッチ1が切り状態となる。
比例圧力制御ソレノイドバルブ54は、上記変速作動の完了が油圧センサ49によって検出され、マイコンユニット50側に入力されると、マイコンユニット50によって電圧制御され、比例圧力制御ソレノイドバルブ54から油圧がコントロールされたオイルが、クラッチコントロールラインLCに供給される。
そして上記変速作動の完了によって、圧力チェックラインLPの油圧が上昇して戻ると、図8に示されるように、比例圧力制御ソレノイドバルブ54は、油圧クラッチ1に対して徐々に油圧を上げながらオイルを供給する。これにより油圧クラッチ1の接続が、接続時のショックを少なくして行われる。
ただし比例圧力制御ソレノイドバルブ54は、変速指令に基づきマイコンユニット50からの指示によって電気的にOFF状態となった後は、変速作動の完了が油圧センサ49によって検出される前となる所定時間経過後、マイコンユニット50によって電圧制御され、クラッチコントロールラインLC(シャトル弁56)に所定の油圧のリードオイルを供給する。
上記リードオイルの油圧は、シャトル弁56が切り換えられず、油圧クラッチ1が入り作動せず、さらに中継チェックバルブ55をバネの付勢力に抗して開くことがない程度となっている。これによりシャトル弁56には、予めある程度のオイルが供給され、初期圧が付与される。
上記のようにシャトル弁56に、初期圧が付与(予めある程度のオイルが供給)されているため、油圧クラッチ1を入り作動させる正規の油圧のオイルが比例圧力制御ソレノイドバルブ54からクラッチコントロールラインLCに供給されると、シャトル弁56がレスポンス良く切り換えられ、油圧クラッチ1がスピーディ且つレスポンス良く入り状態に切り換えられる。
なお中継チェックバルブ55の開弁圧は、油圧クラッチ1の戻しスプリングによって排出される排油圧力よりも低い圧力に設定されているため、副変速チェックバルブ51,第1チェックバルブ52,第2チェックバルブ53が閉じた状態をスピーディに感知することができ、副変速油圧シリンダ39や第1油圧シリンダ37、第2油圧シリンダ38の作動が完了するより早いタイミングで、クラッチコントロールラインLCにオイルを供給することができ、油圧クラッチ1の入り作動のレスポンスはより高い。
上記のように電気的な変速指令をマイコンユニット50が検出すると、マイコンユニット50が比例圧力制御ソレノイドバルブ54を電気的にOFFするため、油圧クラッチ1の切り作動遅れが短縮され、副変速油圧シリンダ39や第1油圧シリンダ37や第2油圧シリンダ38の作動前に油圧クラッチ1を切り状態とすることができる。
油圧クラッチ1が、副変速油圧シリンダ39や第1油圧シリンダ37、第2油圧シリンダ38のピストンの移動を待つことなく、レスポンス良く切り状態となるため、副変速油圧シリンダ39や第1油圧シリンダ37、第2油圧シリンダ38のピストンの移動時には、既に油圧クラッチ1が切れている状態となり、シフト部材32や第1シフト部材23、第2シフト部材24の切り換えを低負荷で円滑に行い、副変速装置6による副変速や主変速装置3による主変速を円滑に、且つ少ない変速ショックで行うことができる。
一方電気的な変速指令がマイコンユニット50側に与えられても、マイコンユニット50の故障等によって比例圧力制御ソレノイドバルブ54がOFFとならない場合が考えられる。この場合は、副変速油圧シリンダ39や第1油圧シリンダ37、第2油圧シリンダ38によって、変速作動を行おうとしても、変速できなかったり、副変速装置6や主変速装置3の各ギヤ等を破損したりする場合が有り得る。
これに対して本コントロールユニット36の油圧回路によると、副変速装置6や主変速装置3の変速作動が行われるに際して、副変速チェックバルブ51や、第1チェックバルブ52,第2チェックバルブ53が開くことによって、クラッチコントロールラインLCの油圧が、圧力チェックラインLPの油圧より高くなる。
これにより中継チェックバルブ55のバネの付勢力に抗して中継チェックバルブ55が開き、クラッチコントロールラインLCのオイルがドレインされる。このためクラッチコントロールラインLCの油圧が下がり、油圧クラッチ1のオイルがシャトル弁56を介してオイル溜まりにドレインされ、油圧クラッチ1が切り状態となる。
このため上記変速指令に対して昇降制御ソレノイドバルブ54のOFFが行われなかった場合でも、副変速油圧シリンダ39や第1油圧シリンダ37、第2油圧シリンダ38のピストンの移動を待つと、シフト部材32や第1シフト部材23、第2シフト部材24の切り換え時に油圧クラッチ1は、切り状態となり、各シフト部材23,24,32の切り換えが可能となり、副変速装置6による副変速や主変速装置3による主変速を行うことができる。
なお上記実施形態においては、トランスミッションにおける主変速装置3と副変速装置6の変速作動を油圧により自動的に行う構成としたが、前後進変速装置4や、超低速変速装置等の歯車式の変速装置の変速作動を油圧により自動的に行う構成としてもよく、またトランスミッションにおける全ての変速作動を油圧により自動的に行う構成としてもよい。
トラクタのトランスミッションの伝動線図である。 コントロールユニットの側面図である。 図2のA矢視図である。 図3のB矢視図である。 マイコンユニット部分のブロック図である。 コントロールユニットの油圧回路図である。 各変速に対するソレノイドバルブの作動状態を示す表図である。 変速指令と油圧センサとクラッチコントロールラインの油圧との関係を示すグラフ図である。
1 油圧クラッチ
3 主変速装置(歯車式変速装置)
6 副変速装置(歯車式変速装置)
37 副変速油圧シリンダ(油圧シリンダ)
38 第1油圧シリンダ(油圧シリンダ)
39 第2速油圧シリンダ(油圧シリンダ)
41 副変速ソレノイドバルブ(電磁弁)
42 1速ソレノイドバルブ(電磁弁)
43 2速ソレノイドバルブ(電磁弁)
44 3速ソレノイドバルブ(電磁弁)
46 4速ソレノイドバルブ(電磁弁)
50 マイコンユニット(制御手段)
54 比例圧力制御ソレノイドバルブ(電磁比例圧力制御弁)
55 中継チェックバルブ(逆止弁)
56 シャトル弁(切換弁)
LP 圧力チェックライン(チェック油路)
LC クラッチコントロールライン(クラッチコントロール油路)

Claims (2)

  1. 変速指令に基づいて、油圧クラッチ(1)の入り切りと、変速用の電磁弁(41),(42),(43),(44),(46)を切換えて油圧シリンダ(37),(38),(39)を作動させることによる歯車式変速装置(3),(6)の変速作動とを自動的に行い走行速度を変更する走行車両の油圧変速機構において、該油圧変速機構が、変速指令に基づいて油圧クラッチ(1)の切換弁(56)を電磁比例圧力制御弁(54)によって切り換えて、油圧クラッチ(1)を切り作動させ、歯車式変速装置(3),(6)の変速作動が完了したことに基づき、電磁比例圧力制御弁(54)を制御して油圧クラッチ(1)を入り作動させる制御手段(50)を備え、歯車式変速装置(3),(6)の変速作動中はオイルがドレインするチェック油路(LP)と、油圧クラッチ(1)の入り切りをコントロールするクラッチコントロール油路(LC)とを設け、クラッチコントロール油路(LC)とチェック油路(LP)とを、クラッチコントロール油路(LC)からチェック油路(LP)への方向のオイルの流れのみを許容する逆止弁(55)によって接続した走行車両の油圧変速機構。
  2. 油圧クラッチ(1)の切り状態時に、油圧クラッチ(1)の切換弁(56)に至るクラッチコントロール油路(LC)に初期圧を付与すべく、逆止弁(55)をバネを内装するタイプとした請求項1の走行車両の油圧変速機構。
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