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JP4745331B2 - 標識用試薬、その試薬の合成方法、及び、生体分子の検出法 - Google Patents
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JP4745331B2 - 標識用試薬、その試薬の合成方法、及び、生体分子の検出法 - Google Patents

標識用試薬、その試薬の合成方法、及び、生体分子の検出法 Download PDF

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Description

本発明は、特に、核酸解析を利用する診断の分野における、生体分子を標識するための新規の試薬、前記標識の合成方法、及び、生体分子の標識の応用に関する。
先行技術によって、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、又は、核酸の標識方法が数多く示されている。ある方法は、塩基が天然のものであるか修飾されたものであるかに関わらず、塩基に標識を結合させることからなる。別の方法は、糖に標識を結合させることを提示しているが、ここでも、塩基は天然のものでも修飾されたものでも構わない。更に別の方法は、標識をリン酸エステルに結合させることを目的とする。
特に、塩基に標識を付すことは、直接標識されたヌクレオチドを取り込むことによって核酸を標識する方法において利用されている。糖に標識を付すことは、化学的合成法によって調製された核酸プローブの場合にしばしば利用されている。リン酸エステルに標識を付すことも、オリゴヌクレオチドの化学合成の過程で、官能化されたアーム及びマーカーを導入するために利用されてきた。
実際、ヌクレオチド、又は、ヌクレオチドの類似物、又は、核酸の標識を行わなければならない当業者は、この結合を塩基又は糖に対して行う傾向があり、それによって、より優れた利便性、及び、より多くの代替法がもたらされる。その上、例えば塩基については、特許文献1−9、また糖については、特許文献10等、数多くの文献を調べてみれば明らかになることである。
標識をリン酸エステルに結合させるのは、特に、リン酸エステルの反応性が弱いため、塩基又は糖を官能化させることからなる技術よりも複雑で、殆ど用いられてこなかった(例えば、非特許文献1参照)。同様に、プローブをオリゴヌクレオチド断片に導入する方法に関する非特許文献2では、ヌクレオチド間のリン酸ジエステル結合を効果的にアルキル化することは不可能であると考えられている。
特許文献11は、リボ核酸(RNA)を断片すること、及び、末端のリン酸エステルで標識することからなる、合成又は天然のRNAを標識する方法を開示している。この文献は、断片化と関連した標識に利用することができる一定数の官能基、例えばヒドロキシル、アミン、ヒドラジン、アルコキシアミン、ハロゲン化アルキル、ベンジル型ハロゲン化アルキル等、特に、5−(ブロモメチル)フルオロセイン誘導体を開示している。これらの官能基によって、核酸を標識することが可能になるが、この標識は、断片化の過程で遊離するリン酸エステル上で行われるため、効率的に標識するためには断片化工程と組み合わせる必要がある。更に、効率的な標識を得るためには、RNAに対し過剰な標識試薬を加えなければならないが、そのことが、過剰な標識によるバックグラウンドノイズの発生という問題をもたらす。結局のところ、この方法は、2本鎖DNAに対しては効率的に機能しない。
従って、標識収率という観点から効率的であり、標識位置のレベルで特異的であって、かつ、特に、水素結合によって2重鎖の形成に関与する塩基のハイブリダイゼーション特性に影響を与えることなく、DNA及びRNAの両方に使用することができ、また、最終的に、天然、又は、酵素増幅によって調製することができるヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、又は、核酸を無差別に標識することができる新規の試薬に対する需要が存在する。
本出願人は、上記条件を満たす標識であって、標識するための反応性官能基としてジアゾメチル官能基を用いる新規の標識を既に提示している。これは、例えば、特許文献12及び特許文献13、又は、非特許文献3の事例であり、合成方法及びそのような成分の使用方法をより明確に理解するために読者は参照することが可能である。
欧州特許出願公開第0329198号明細書 欧州特許出願公開第0302175号明細書 欧州特許出願公開第0097373号明細書 欧州特許出願公開第0063879号明細書 米国特許出願公開第5449767号明細書 米国特許出願公開第5328824号明細書 国際公開第93/16094号パンフレット 独国特許出願公開第3910151号明細書 欧州特許出願公開第0567841号明細書 欧州特許出願公開第0286898号明細書 国際公開第99/65926号パンフレット 国際公開第02/090319号パンフレット 国際公開第02/090584号パンフレット Jencks W.P.et al.,J.Amer.Chem Soc.,82,1778−1785,1960 O’Donnel and Mc Laughlin, Reporter groups for the analysis of nucleic acid structure,p216−243 in Bioorganic Chemistry:Nucleic Acids,Ed Hecht S.M.,Oxford University Press,1996 Laayoun et al.,published in Bioconjugate Chem.2003,14,1298−1306 and entitled:"Aryldiazomethanes for Universal Labelling of Nucleic Acids and Analysis on DNA Chips"
このように、ジアゾメチル官能基(化学式−C(N)−)は、リン酸エステル基をアルキル化するために既に使用されているが、いくつかの問題が生じている。まず、少なくとも1つのジアゾ官能基を取り込む試薬は、通常、それ自体が不安定であるため、これらの試薬を標識用キットに使用するのには問題があり、標識された産物の官能基が、任意の試料中の標的とする生体分子の存在を示すものである場合には全く受け入れられない。
最後に、ジアゾメチル官能基をもち、ビオチンのような一定の標識と結合している試薬は相対的に水に不溶性であり、水又は水性バッファーだけに可溶な生体分子と結合させるために水溶性の有機溶媒を使用することになるが、これらの溶媒は、標識反応液中に高濃度で存在すると、反応速度を低下させて、結合効率に悪影響を与えることとなる。
上記特許文献12及び特許文献13によって推奨されている標識試薬は、これらの技術的問題も解決する。これらの出願内容は、参照のために本明細書に組み込まれる。しかしながら、これらの分子及び標識法が特に効率的であったとしても、本出願人は、標識効率を更に向上させる新規の分子及び新規の方法を発見することに成功したのである。
本発明は、エチレングリコールのアームのように、ビオチンを反応中心(ジアゾ官能基)から遠ざけることができるポリアミン化アームを使用することからなる。従って、親水性アームを導入することによって、中性pHでの水性媒体中におけるアミン類のプロトン化の可能性を伴って、水性媒体中でより良好な可溶性が得られ、これにより負に荷電した核酸と標識とを引きつけ合わせることとなり、以下の2つの主要な結果がもたらされる:
・濃度の低い試料にとっては特に有益である、より迅速な標識化、及び、
・リン酸エステルの負電荷の中和による2重鎖の安定化。
更に、これらの新規な分子によって、酸性媒体中で機能し得る方法の実現が可能となり、これはジアゾ官能基を取り込む分子にとって特に有益である。ジアゾ官能基を有する試薬の選択性は、酸性媒体においてより大きい。従って、ポリアミド鎖を可溶性とすることにより、その後の検出過程におけるバックグラウンドノイズを低下させると同時に洗浄が容易になり、更には、精製工程を全くあるいは事実上省略しやすくなる。
本発明の第1の実施形態は、以下の式(1)の温度安定的な標識試薬に関する。
Figure 0004745331
式中、
・Rは、H基、アルキル基、アリール基、又は、置換アリール基を表し、
・Rは、検出用マーカー、又は、少なくとも1つの多量体構造によって連結されている少なくとも2つの検出用マーカーを表し、
・Lは、少なくとも2個の共有結合の直鎖を含むリンカーアームであり、nは0又は1であり、
・R及びRは、互いに無関係に、H、NO、Cl、Br、F、I、R−(L)−Y−X−、OR、SR、NR、R、NHCOR、CONHR、COOR、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R(R=アルキル又はアリール)を表し、
・Aは、ジアゾ官能基が芳香環と共役することを可能にする少なくとも1つの共有二重結合を含むリンカーアームであり、uは0から2までの間の整数、好ましくは0又は1であり、
・−Y−X−は、−CONH−、−NHCO−、−CHO−、−CHSを表し、
・−Z−は、−NH−、−NHCO−、−CONH−、又は、−O−を表し、
・mは、1から10までの間の整数、好ましくは1から3までの間の整数であり、かつ、
・pは、1から10までの間の整数、好ましくは1から3までの間の整数である。
本発明の第2の実施形態は、以下の式(2)の請求項1記載の標識試薬に関する。
Figure 0004745331
式中、
・Rは、H基、アルキル基、アリール基、又は、置換アリール基を表し、
・Rは、検出用標識、又は、少なくとも1つの多量体構造によって連結されている少なくとも2つの検出用標識を表し、
・Lは、少なくとも2個の共有結合の直鎖を含むリンカーアームであり、nは0又は1であり、
・R及びRは、互いに無関係に、H、NO、Cl、Br、F、I、R−(L)−Y−X−、OR、SR、NR、R、NHCOR、CONHR、COOR、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R(R=アルキル又はアリール)を表し、かつ、
・−Y−X−は、−CONH−、−NHCO−、−CHO−、−CHS−を表し、
・mは、1から10までの間の整数、好ましくは1から3までの間の整数であり、かつ、
・pは、1から10までの間の整数、好ましくは1から3までの間の整数である。
有利には、前記2つの実施形態の改変型では、p値は本試薬の式(1)又は(2)においてm値以下である。
第3の実施形態では、本発明は以下の式(3)の請求項1−4のいずれか1項に記載の試薬に関する。
Figure 0004745331
式中、
・Rは、H基、アルキル基、アリール基、又は、置換アリール基を表し、
・Rは、検出用標識、又は、少なくとも1つの多量体構造によって連結されている少なくとも2つの検出用標識を表し、
・Lは、少なくとも2個の共有結合の直鎖を含むリンカーアームであり、nは0又は1であり、
・R及びRは、互いに無関係に、H、NO、Cl、Br、F、I、R−(L)−Y−X−、OR、SR、NR、R、NHCOR、CONHR、COOR、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R(R=アルキル又はアリール)を表し、かつ、
・qは、1から10までの間の整数、好ましくは1から3までの間の整数である。
第4の実施形態では、本発明は以下の式(4)の請求項1−4のいずれか1項に記載の試薬に関する。
Figure 0004745331
式中、
・Rは、H基、アルキル基、アリール基、又は、置換アリール基を表し、
・Rは、検出用標識、又は、少なくとも1つの多量体構造によって連結されている少なくとも2つの検出用標識を表し、
・Lは、少なくとも2個の共有結合の直鎖を含むリンカーアームであり、nは0又は1であり、かつ
・R及びRは、互いに無関係に、H、NO、Cl、Br、F、I、R−(L)−Y−X−、OR、SR、NR、R、NHCOR、CONHR、COOR、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R(R=アルキル又はアリール)である。
本発明の第4の実施形態に関連した改変型では、Rは式(5)のD−ビオチン残基からなる。
Figure 0004745331
有利には、そして本試薬についての上記の実施形態の如何にかかわらず、RはCHからなり、R及びRはそれぞれHである。
有利には、そして本試薬についての上記の実施形態又は改変型の如何にかかわらず、構造−(L)−は以下のものからなる。
・スペルミン又はN,N’−ビス(3−アミノプロピル)−1,4−ジアミノブタン:NH−(CH−NH−(CH−NH−(CH−NH、又は、
・スペルミジン又はN−(3−アミノプロピル)−1,4−ブタンジアミン:HN−(CH−NH−(CH−NH、又は、
・アラニンモチーフを含む誘導体:NH−CH−CH−COOH。
本発明の第5の実施形態は、以下の式(6)の温度安定的な標識試薬に関する。
Figure 0004745331
式中、
・Rは、H基、アルキル基、アリール基、又は、置換アリール基を表し、
・Rは、検出用標識、又は、少なくとも1つの多量体構造によって連結されている少なくとも2つの検出用標識を表し、
・Lは、少なくとも2個の共有結合の直鎖を含むリンカーアームであり、nは0又は1であり、
・R及びRは、互いに無関係に、H、NO、Cl、Br、F、I、R−(L)−Y−X−、OR、SR、NR、R、NHCOR、CONHR、COOR、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R(R=アルキル又はアリール)を表し、
・Aは、ジアゾ官能基が芳香環と共役することを可能にする少なくとも1つの共有二重結合を含むリンカーアームであり、uは0から2までの間の整数、好ましくは0又は1であり、
・−Y−X−は、−CONH−、−NHCO−、−CHO−、−CHS−を表し、
・−Z−は、−NH−、−NHCO−、−CONH−又は−O−を表し、
・mは、1から10までの整数、好ましくは1から3までの間の整数であり、かつ、
・pは、1から10までの整数、好ましくは1から3までの間の整数である。
第6の実施形態は、以下の式(7)の温度安定的な標識試薬に関する。
Figure 0004745331
式中、
・Rは、H基、アルキル基、アリール基、又は、置換アリール基を表し、
・Rは、検出用標識、又は、少なくとも1つの多量体構造によって連結されている少なくとも2つの検出用標識を表し、
・Lは、少なくとも2個の共有結合の直鎖を含むリンカーアームであり、nは0又は1であり、
・R及びRは、互いに無関係に、H、NO、Cl、Br、F、I、R−(L)−Y−X−、OR、SR、NR、R、NHCOR、CONHR、COOR、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R(R=アルキル又はアリール)を表し、
・−Y−X−は、−CONH−、−NHCO−、−CHO−、−CHS−を表し、
・−Z−は、−NH−、−NHCO−、−CONH−又は−O−を表し、
・mは、1から10までの間の整数、好ましくは1から3までの間の整数であり、かつ、
・pは、1から10までの間の整数、好ましくは1から3までの間の整数である。
有利には、そして試薬についての上記の実施形態又は改変型の如何にかかわらず、Lは繰り返しモチーフ数1〜20、好ましくは1〜10、更に好ましくは2〜5である、−(O−CH−CH)−を含み、そして、−Z−は、−NH−、−NHCO−又はCONH−で表される。
また、本発明は、上記の実施形態による標識試薬を合成する方法であって、以下の工程を含む方法にも関連する。
a)反応性官能基Rを有する標識又は標識前駆体が提供される工程、
b)以下の式(8)のリンカーアームが提供される工程、
Figure 0004745331
式中、
・−Z−は、−NH−、−NHCO−、−CONH−又は−O−を表し、
・mは、1から10までの間の整数、好ましくは1から3までの間の整数であり、
・pは、1から10までの間の整数、好ましくは1から3までの間の整数であり、
・R及びRは、同一又は異なった2つの反応性官能基を表し、
c)該標識又は標識前駆体の反応性官能基R、及び、式(8)のリンカーアームの官能基Rが、共有結合を形成するために、少なくとも1つのカップリング剤存在下で共に反応し、R及びRが相補的である工程、
d)以下の式(9)の誘導体が提供される工程、
Figure 0004745331
式中、
・Rは、H基、アルキル基、アリール基、又は、置換アリール基を表し、
・Lは、少なくとも2個の共有結合の直鎖を含むリンカーアームであり、nは0又は1であり、
・R及びRは、互いに無関係に、H、NO、Cl、Br、F、I、R−(L)−Y−X−、OR、SR、NR、R、NHCOR、CONHR、COOR、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R(R=アルキル又はアリール)を表し、
・−Y−X−は、−CONH−、−NHCO−、−CHO−、−CHS−を表し、
・Aは、ジアゾメチル官能基が芳香環と共役することを可能にする少なくとも1つの共有二重結合を含むリンカーアームであり、uは0又は1であり、
・Rは、Rに相補的な反応性官能基を表し、
e)式(9)の誘導体の反応性官能基R、及び、式(8)のリンカーアームの官能基Rが、共有結合を形成するために、少なくとも1つのカップリング剤存在下で共に反応する工程、
f)ヒドラゾンを形成するために、ヒドラジン又はその誘導体の1つが、ケトン官能基又はアルデヒド官能基と反応する工程、及び、
g)このヒドラゾンが、適当な処理によってジアゾメチル官能基に変換される工程。
有利には、この合成法はまた、以下の工程を含む。
・化合物(9)のケトン官能基又はアルデヒド官能基を保護することからなる追加的工程、及び、
・前記ケトン官能基又はアルデヒド官能基を脱保護することからなる、後続の追加的工程。
また、本発明は、生体分子、特に核酸の標識方法であって、均質な溶液において、実質的には水性のバッファーにおいて、生体分子と、上記実施形態に記載された試薬とを接触させることを含む方法にも関する。
また、本発明は、上記標識についての請求項に記載された方法によって得ることができる標識生体分子にも関する。
また、本発明は、以下の工程を含む、1本鎖又は2本鎖の核酸を標識及び断片化する方法に関する。
・核酸を断片化する工程、
・上記実施形態に記載された試薬から選択された標識試薬であって、少なくとも1つの該断片のリン酸エステルに共有的かつ優勢に結合する標識試薬によって、少なくとも1つの断片に標識を結合する工程。
有利には、標識及び断片化方法は、以下の式(10)の化合物から選択される標識試薬を用いて実施される。
Figure 0004745331
式中、
・Rは、H基、アルキル基、アリール基、又は、置換アリール基を表し、
・Rは、検出用標識、又は、少なくとも1つの多量体構造という手段によって連結されている少なくとも2つの検出用標識を表し、
・Lは、少なくとも2個の共有結合の直鎖を含むリンカーアームであり、nは0又は1であり、かつ、
・R及びRは、互いに無関係に、H、NO、Cl、Br、F、I、R−(L)−Y−X−、OR、SR、NR、R、NHCOR、CONHR、COOR、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R(R=アルキル又はアリール)である。
標識及び断片化する方法を実施する第1の改変型によれば、断片化及び標識は2つの工程で実施される。標識及び断片化する方法を実施する第2の改変型によれば、断片化及び標識は1つの工程で実施される。標識及び断片化する方法の如何にかかわらず、標識は実質的に水性の均質な溶液中で実施される。標識及び断片化する方法の如何にかかわらず、断片化は、酵素的、物理的、又は、化学的な方法で実施される。
本発明は、上記の標識及び断片化する方法によって得られる標識核酸にも関する。
本発明はまた、上記で定義された標識核酸を含む、標的核酸を検出するためのキットにも関する。
本発明は、上記で定義された少なくとも1つの試薬が結合する固体支持体に常に関する。
最後に、本発明は、以下の工程を含む、核酸を捕捉する方法に関する。
・上記で定義された少なくとも1つの生体分子、又は、同様に上記で定義された核酸、ジアゾメチル官能基を含む生体分子若しくは核酸が直接的又は間接的に結合している固体支持体を提供する工程、
・遊離した核酸を含んでいる可能性がある生体試料を接触させる工程、及び、
・(単数又は複数の)分子が少なくとも核酸に共有結合している固体支持体を洗浄する工程。
「多量体構造」という用語は、化学的又は生物学的なシントンの反復ユニットから形成される重合体を意味するものとする。国際公開第02/090319号パンフレットの明細書の実施例34.2に一例が記載されている。当業者は、以下で展開される情報が、本件を完全に理解するのに不十分であると思ったならば、この文献を参照する必要がある。本発明において利用できる構造体の多くの改変型、例えば、以下のものなどが知られている。
・線状重合体(欧州特許出願公開第0561722号明細書、欧州特許出願公開第0669991号明細書)、
・分岐重合体(国際公開第01/92361号パンフレット)、
・粒子(欧州特許出願公開第0827552号明細書)、
・デンドリマー(米国特許出願公開第4507466号明細書;米国特許出願公開第4568737号明細書;米国特許出願公開第6083708号明細書)、
・ポリヌクレオチド、及び、
・ポリペプチド。
必要であることが明らかであれば、本件を完全に理解するために、当業者はこれらの文書を参照することもできる。
「検出用標識」という用語は、検出可能なシグナルを直接的又は間接的に生成することができる少なくとも1つの標識を意味するものとする。これらの標識の非限定的な一覧は以下の通りである。
・例えば、比色測定、蛍光又は発光によって検出可能な信号を生成する酵素、例えば、ホースラディシュ・ペルオキシダーゼ、アルカリ・ホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、又は、グルコース−6−リン酸エステルデヒドロゲナーゼなど、
・蛍光化合物、発光化合物又は染料のような発色団、
・電子顕微鏡によって、又は、伝導性、電流測定、ボルタンメトリー又はインピーダンスのような電気的特性によって検出可能な電子密度を有する基、
・検出可能基、例えば、物理的及び/又は化学的な特徴の検出可能な改変を誘発するのに十分な大きさをもつ分子;このような検出は、回折、表面プラズモン共鳴、表面変化又は接触角変化のような光学的方法、又は、原子間力分光法若しくはトンネル効果のような物理的方法によって行われる、
32P、35S又は125Iのような放射性分子。
好ましくは、放射標識に関連した安全性の問題を回避するために、標識は放射性標識ではない。本発明の具体的実施形態において、標識は電気化学的に検出可能であり、具体的には、標識はフェロセンのような鉄錯体の誘導体である。
例えば、抗リガンドと反応することができるリガンドのような間接的システムを用いることもできる。リガンド/抗リガンド対は当業者によく知られており、例えば、以下の対の場合である。ビオチン/ストレプトアビジン、ハプテン/抗体、抗原/抗体、ペプチド/抗体、糖/レクチン、ポリヌクレオチド/そのポリヌクレオチドと相補的な配列。この場合、ジアゾメチル反応性官能基を有するのはリガンドである。抗リガンドは、上記段落に記載された標識によって直接的に検出可能であるか、又は、それ自体が、別のリガンド/抗リガンド対によって検出可能である。この積み重ね型システムは実施例の中で説明される。
間接的システムの別の例では、例えば、メチルケトンとアルコキシアミンのような、リガンドと抗リガンド間の特異的共有結合が用いられる。このシステムの例は、国際公開第00/40590号パンフレット及び国際公開第98/05766号パンフレットに記載されている。これらの間接的システムでは、ある特定の条件下でシグナルの増幅が生じるが、ポリマーを用いる化学的増幅の例については、先行国際公開第00/07982号パンフレット、国際公開第01/92361号パンフレット、及び、国際公開第95/08000号パンフレットが参照可能であり、積み重ねによる化学的増幅システムについては国際公開第01/44506号パンフレットが参照可能である。シグナル増幅の具体的実施形態において、少なくとも2個の標識が標識試薬上に存在する。
本発明の1つの好適な実施形態において、トレーサーは、フルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン(HEX)、ダンシル(エダンス)、ローダミン、テトラメチルローダミン(5−TAMRA又は6−TAMRA)、カルボキシ−X−ローダミン(ROX)、NIR型発色団(LI−COR社,リンカーン,ネブラスカ州、米国)、Cy5及びCy3のようなシアニン誘導体(Randolph J.B.et al.,Nucleic Acids Res.,25(14),p2923−2929,1997)、特にCy5誘導体のような、低立体障害を有する蛍光化合物、でなければ、トレーサーはビオチンジニトロフェニルのような低立体障害を有するハプテン、又は、アビエタン誘導体である(国際公開第00/07982号パンフレット参照)。「低立体障害」という用語は、1000g/molより小さい分子量を意味するものとする。
蛍光体の場合、励起波長が450nmより大きく、好ましくは600nmよりも大きな蛍光体で作用することが好適である。トレーサーが、例えばビオチンのように、単独ではシグナルを生成しないハプテンである場合、検出は、上記したような標識された抗リガンドの認識を利用して実施される。ビオチンの場合、好ましくは、ストレプトアビジンが、又は、フルオレセイン、Cy5若しくはフィコエリトリンのような蛍光化合物に結合した抗ビオチン抗体が用いられる。アビエタンの場合、国際公開第00/07982号パンフレットに記載されているモノクローナル抗体が用いられる。
特に、本発明の標識試薬は、DMF、DMSO、CHCN、THF、DMA(ジメチルアセトアミド)、NMP(N−メチルピロリドン)又はDME(ジメトキシエタン)のような極性溶媒に可溶である。標識試薬は、好ましくは、DMSO又は水に可溶である。「水混和性溶媒」という用語は、体積の少なくとも5%の割合で、水又は塩を含む水性バッファーに混和することができる溶媒を意味するものとする。
有利には、上記の式において、アームLが、試薬の水溶性を向上させるために、エチレングリコールモチーフ又はポリエチレングリコールモチーフを含む。
Aは、ジアゾメチル官能基が芳香環と共役することを可能にする少なくとも1つのエチレン型の二重結合を含むリンカーアームである。リンカーアームAの機能は、同時にジアゾメチル官能基の安定性を一定に保ちながら立体障害を減らすために、ジアゾメチル官能基を芳香環から遠ざけることである。「共役」という用語は、リンカーアームの炭素鎖に沿って、芳香環の電子非局在化を意味するものとする。一例として、アームAは次のような構造を有することができる。
Figure 0004745331
式中、
・vは1から10の間の整数であり、好ましくは、vは1又は2であり、かつ、
・R10はH基又はアルキル基であり、好ましくは、R10はH、メチル又はエチルである。従って、これらの試薬は、実質的には水性溶液、すなわち、少なくとも50%の水を含む溶液からなる均一相において生体分子に結合することができる。
「生体分子」という用語は、生物学的に所望の標的分子と反応できる少なくとも1つの認識部位を有する化合物を意味するものとする。生体分子の例として、核酸、抗原、抗体、ポリペプチド、タンパク質、ハプテンを挙げることができる。
「核酸」という用語は、例えば、イノシン、メチル−5−デオキシシチジン、ジメチルアミノ−5−デオキシウリジン、デオキシウリジン、ジアミノ−2,6−プリン、ブロモ−5−デオキシウリジン、又は、その他ハイブリダイゼーションを可能にする任意の修飾塩基のような修飾塩基を含む、少なくとも1つのヌクレオチドのような、少なくとも1つの修飾ヌクレオチドを任意に含む、少なくとも2つのデオキシリボヌクレオチド又はリボヌクレオチドの鎖を意味するものである。また、このポリヌクレオチドは、例えばホスホロチオエート、H−ホスホネート若しくはアルキルホスホネートのようなヌクレオチド間結合のレベルで、又は、例えば、アルファ−オリゴヌクレオチド(仏国特許出願公開第2607507号明細書)若しくはPNA(M.Egholm et al.,J.Am.Chem.Soc.,114,1895−1897,1992)若しくは2’−O−アルキルリボースのような、骨格のレベルで修飾することができる。核酸は、天然若しくは合成のオリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、核酸断片、リボソームRNA、メッセンジャーRNA、トランスファーRNA、又は、以下のような酵素的増幅技術によって得られる核酸であってよい:
・米国特許出願公開第4683195号明細書、米国特許出願公開第4683202号明細書、及び、米国特許出願公開第4800159号明細書に記載されているPCR法(ポリメラーゼ連鎖反応法)、及び、その派生技術であるRT−PCR(逆転写PCR法)、特に、欧州特許第0569272号明細書に記載されたような1工程方式で行われるRT−PCR法、
・例えば、欧州特許出願公開第0201184号明細書に開示されているLCR(リガーゼ連鎖反応法)、
・国際公開第90/01069に記載されているRCR法(修復連鎖反応法)、
・国際公開第90/06995による3SR法(自己保持性配列複製法(Self Sustained Sequence Replication))、
・国際公開第91/02818によるNASBA法(核酸配列増幅法)
・米国特許出願公開第5399491号明細書によるTMA法(転写介在増幅法)、並びに、
・RCA法(ローリングサークル増幅法)(米国特許出願公開第6576448号明細書)。
次に、「アンプリコン」という用語は、酵素増幅法によって生成された核酸を表すために用いられる。これらの修飾物のそれぞれは、少なくとも1つのリン酸エステルが核酸に存在するかぎり、組み合わせることができる。「ポリペプチド」という用語は、少なくとも2個のアミノ酸の鎖を意味するものとする。「アミノ酸」という用語は、以下のものを意味するものとする:
・タンパク質をコードする第一級アミノ酸、
・トランス−4−ヒドロキシプロリンのような、酵素作用後に得られるアミノ酸、
・ノルバリン、N−メチル−L−ロイシン、スタリン(staline)(Hunt S. in Chemistry and Biochemistry of the
amino acids,Barett G.C.,ed.,Chapman and
Hall,London,1985参照)のような、天然であるがタンパク質には存在しないアミノ酸、及び、
・固体支持体合成法又は液相合成法で使用できる化学的官能基によって保護されたアミノ酸、及び、非天然型アミノ酸。
「ハプテン」という用語は、非免疫原性化合物、すなわち、単独では抗体を産生することにより免疫反応を促進できないが、既知の条件下で動物を免疫化することによって得られる抗体、具体的にはハプテンとタンパク質の共役を用いて免疫化することによって得られる抗体によって認識され得る化合物を表す。これらの化合物は、通常、分子量が3000Da未満であり、最も一般的には2000Da未満であり、例えば、グリコシル化ペプチド、代謝産物、ビタミン、ホルモン、プロスタグランジン、トキシン又は様々な薬物、ヌクレオシド、及び、ヌクレオチドであって良い。
「抗体」という用語は、ポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体、遺伝子組換えによって得られる抗体、及び、Fab又はF(ab’)のような抗体断片を含む。「抗原」という用語は、抗体を産生することができる化合物を表す。「タンパク質」という用語は、核タンパク質、リポタンパク質、リンタンパク質、金属タンパク質及び糖タンパク質のようなホロタンパク質及びヘテロタンパク質を含み、どちらも特徴的な立体形状が繊維状のもの及び球顆状のものを共に含む。
有利には、生体分子は、リン酸エステル基、すなわち以下のモチーフを少なくとも1つ有する基である。
Figure 0004745331
これは、生体分子中に天然に存在するか、又は、例えば、化学的修飾法又は酵素的修飾法によって導入することができる。タンパク質に対する化学的修飾法の例は、
“Chemistry of protein conjugation and cross linking”,S.S.Wong,CRC Press,1991に記載されている。好ましくは、生体分子は核酸である。
本発明の特定の有利な試薬は、以下のものである:
a)式(13)の試薬:
Figure 0004745331
b)式(14)の試薬:
Figure 0004745331
c)式(15)の試薬:
Figure 0004745331
式中、
・Rは、H基、アルキル基、アリール基、又は、置換アリール基を表し、
・Rは、検出用標識、又は、少なくとも1つの多量体構造によって連結されている少なくとも2つの検出用標識を表し、
・Lは、少なくとも2個の共有結合の直鎖を含むリンカーアームであり、
・nは0又は1である。
好ましくは、標識試薬は以下の式を有する:
a)式(16):
Figure 0004745331
b)式(17):
Figure 0004745331
c)式(18):
Figure 0004745331
式中、Rはメチル基又はフェニル基を表す。
試薬の実施形態又は改変型の如何にかかわらず、Lは1〜20回、好ましくは1〜10回、更に好ましくは2〜5回反復するモチーフ、−(NH−CH−CH)−を含むことが可能である。
「ヒドラジン誘導体」という用語は、NH−NH−官能基を有する分子を意味するものとする。トシルヒドラジンはこのような誘導体の1つの例である。ヒドラゾンのジアゾメチルへの変換は、通常の方法、具体的にはMnOによる酸化によって行われる。X.
Creary,Organic Syntheses,Wiley:New York, Coll.Vol.VII,p438−443,1990;H.Zollinger, Diazo Chemistry II,VCH,Weinheim,p34−47, 1995;T.L.Holton and H.Shechter,J.Org.
Chem.,60,4725−4729,1995に記載されているように、他の方法も用いることができる。トシルヒドラジン誘導体を用いる場合、その方法は、X.
Creary,Organic Syntheses;Wiley:New York, Coll.Vol.VII,p438−443,1990に記載されている。
合成法のいずれか1つの具体的実施形態において、該方法は以下の工程を含む:
・化合物(9)のケトン官能基又はアルデヒド官能基(RがH基の場合)を保護する追加的工程、及び、
・それに続く、前記ケトン官能基又はアルデヒド官能基を脱保護化する追加的工程。
この保護は、例えばアセタール基により行われる。脱保護は、アセタール基については酸性媒体中のような適切な手段によって行われる。当業者は、化合物により、合成のどの工程でこれら2つの保護工程及び脱保護工程を導入するかを決定できる。
シグナルを増幅させる場合、合成法は上記した方法と類似している。標識前駆体は以下の式(19)を有することができる:
Figure 0004745331
式中、GP及びGPは2個のアミン官能基−保護基を表すが、これらは同一であっても異なっていてもよく、pは1から10の間の整数、有利には、2から6の間、好ましくは4である。有利には以下で説明されているように、GP及びGPは異なっていて、いくつかのモチーフを付加することができる。本発明で用いることができる保護基GP1及びGP2の例は、T.W.Greene and P.G.M.Wuts,
Protective Groups in Organic Synthesis, 2nd edition,John Wiley and Sons,New York, 1991に記載されており、好ましくは、Boc(tert−ブチルオキシカルボニル)、Fmoc(9−フルオレニルメチレンオキシカルボニル)、Cbz(カルボキシベンジル)又はAlloc(アリルオキシカルボニル)のような、ペプチド合成において普通に用いられるものである。具体的には、GP1及びGP2は、それぞれ保護基のBoc及びFmocである。
カルボキシル官能基を有するこの前駆体と、下記の式(20)の誘導体との間の反応は、カップリング剤の存在下で実施され、アミド結合を形成する。
Figure 0004745331
通常の条件下で、2つの保護基のうち1つ、例えばFmocを、ピペリジンのような塩基によって脱保護化した後、遊離されたアミン官能基を用いて、式(19)の別の分子を結合させる。この工程を必要なだけ繰り返して、例えばBoc官能基のような保護基で保護されたNH官能基を多数得る。このモチーフは、1回から100回の間、好ましくは1回から20回の間付加される。ヒドラジンは、フェニルケトン誘導体由来のケトン官能基と反応させてヒドラゾンを形成し、MnOの存在下で酸化することにより、ジアゾメチル残基を形成する。次いで、Boc基を有するアミン官能基を脱保護化した後、例えば、N−ヒドロキシスクシンイミド基で活性化したビオチンなどのトレーサーをアミン官能基に結合し、モチーフR−(L)−が式(5)のモチーフである試薬を生成させる。
本発明の別の目的は、生体分子、具体的には核酸を標識する方法であって、生体分子と、本発明による標識試薬とを、溶液中、実質的には水性の均質な溶液中で接触させることを含む方法、及び、この方法によって得られる産物について説明することである。「実質的に水性の溶液」という用語は、水を少なくとも50%含む溶液を意味するものとする。この溶液は、バッファー溶液のように好ましくは塩を含有する。「均質な溶液」という用語は、水/クロロホルム溶液のような2相溶液とは対照的に、水/DMSOのような単相溶液を意味するものとする。
標識反応の具体的な条件は、生体分子により、また標識により変化する。核酸に関しては、pH5から8の間で効率的な標識が可能となる。具体的には、本発明の全ての試薬についてpH5.5から7.0の間が好適である。式(14)の試薬を用いると、標識のためのpH範囲が広がる。この試薬については、pH3から8の間で良好な標識効率が得られる。
この標識及び断片化法は、標識核酸が、DNAチップを形成するよう、所定の位置で固体支持体に結合した多数の核酸、具体的にはオリゴヌクレオチドとハイブリダイズしなければならない場合に特に有用である。「DNAチップ」という用語は、小型の固体支持体であって、所定の位置に多数の捕捉プローブが結合しているものを意味するものとする。具体的には、固体支持体に結合した核酸の密度が、ハイブリダイゼーションの過程で顕著な立体障害を与えるため、断片化によって、このハイブリダイゼーション工程を向上させることが可能になる。これらのDNAチップの例は、例えば、G.Ramsay,Nature Biotechnology,16,p40−44,1998;F.Ginot,Human Mutation,10,p1−10,1997;J.Cheng et al.,Molecular diagnosis,1(3),p183−200,1996;T.Livacheら,Nucleic Acids Research,22(15),p2915−2921,1994;J.Cheng et al.,Nature Biotechnology,16,p541−546,1998に記載されている。
断片化及び標識化は1つの工程又は2つの工程で実施され、標識化は、断片化の前か、後か、又は、断片化と同時かを区別せずに実施することができる。好ましくは、標識化と断片化は同時に実施される、すなわち、例えば、これら2つの工程に必要とされる試薬を実質的に水性の均質な溶液の中に、核酸と共に入れる。これが、具体的には、化学的又は酵素的な断片化の事例である。物理的手段による機械的断片化の場合、「同時に実施される標識化及び断片化」は、少なくとも核酸及び標識試薬を含有する実質的に水性の均質な溶液に、物理的手段が適用されることを意味する。核酸の断片化は、酵素的、化学的、又は、物理的な処理法によって実施される。酵素的処理法による核酸の断片化は、例えば、ヌクレアーゼによって実施される。物理的処理法による核酸の断片化は、例えば、超音波又は放射線によって実施される。化学的処理による断片化は、核酸がRNAである場合には、通常の方法によって実施される(例えば、Olivanen M.et al.,Chem.Rev,98,961−990,1998を参照)。金属錯体は、G.Pratviel et al., Adv.Org.Chem.,45,p251−312,1998 or the review by G.Pratviel et al.,Angew.Chem. Int.Ed.Engl.,34,p746−769,1995で述べられているように、DNA又はRNAを断片するために用いることができる。
第1の実施形態において、RNAの化学的断片化を、化学触媒と関連している可能性がある金属カチオンを用いて行われる。この場合、金属カチオンは、Mg2+イオン、Sr2+イオン、Ba2+イオン、Pb2+イオン、Zn2+イオン、Cd2+イオン、Mn2+イオン、Fe2+イオン、Co2+イオン、Ni2+イオン、Ru3+イオン、Ce3+イオン、Eu3+イオン、Tb3+イオン、Tm3+イオン、Yb3+イオン若しくはLu3+イオンであり、化学触媒はイミダゾール、例えばN−メチル−イミダゾールのような置換類似物、又は、RNAに対して親和性を有し、イミダゾール環若しくは置換類似物を有する任意の化学分子からなる。金属を用いて断片化するための条件は、国際公開第99/65926号パンフレットに詳しく記載されている。有利には、金属は、Mg2+、Mn2+、Zn2+、Tb3+又はCe3+、好ましくはMg2+、Mn2+、Zn2+である。
効率的な断片化条件は、Mn++のような金属カチオンの2mMから100mMの間の濃度、及び、2mMから100mMの間のイミダゾール濃度で得られる。特に効率的な条件は、Mn++のようなカチオンの3mMから15mMの間の濃度、及び、20mMから50mM、とりわけ30mMのイミダゾール濃度で得られる。反応のpHはわずかに塩基性でなければならない。有利には、pHは8.5から9の間であり、RNAを用いて標識化及び断片化を併せて実施するために非常に有利な折衷条件を表す。
第2の実施形態において、RNAの化学的断片化は、スペルミン、プトレッシン又はカダベリンのようなポリアミンの作用によって実施される。5mMから100mMの濃度で断片化が可能になる。後者は10mMのポリアミンから開始して完了する。
第3の実施形態において、RNAの化学的断片化は、鉄、銅又は亜鉛のような金属カチオンに結合した1,10−フェナントロリンのような人造ヌクレアーゼ(G.Pratviel et al.,Adv.Inorg.Chem.,45,p251−312,1998;D.S.Sigman et al.,Chem.Rev.,93, p2295−2316,1993参照)の作用によって行われる。これらのカチオンは、それぞれ溶液中のFeSO、CuCl、又は、ZnClに由来するものである。2mMから50mMの間、特に4mMから10mMの間の濃度の1,10−フェナントロリンがRNAを断片化するために用いられる。
化学的処理法によるDNAの断片化は、核酸を、脱塩基部位を作出する化学的手段と一緒にすることによって実施される。脱塩基部位の形成は、2−デオキシリボース糖を核塩基に連結するN−グリコシド結合の切断によって生じる。これは、負に荷電しているプリン(グアニン、アデニン)が失われることによる脱プリン化、又は、正に荷電しているピリミジン(シトシン、チミン)が失われる場合には脱ピリミジン化を含む。このような脱プリン化は、生理学的条件下(37℃でpH7.4)では自発的であるが、反応速度は、毎秒約3×10−11の脱プリン化で非常に低い。すなわち、効率的な断片化には利用することができない。反応速度を上げるために、N−グリコシド結合を脆弱にするアルキル化剤を用いるか、又は、ウラシルを取り込むDNA上でウラシル−DNAグリコシラーゼを用いる。
脱プリン化又は脱ピリミジン化によって得られる脱塩基部位は非常に不安定である。この部位での断片化は、塩基性媒体中において大気温度で達成される。酸性媒体中では、高温によっても、この断片化が促進される。β脱離現象を開始させることができる分子を用いても、断片化が促進される。断片化の好適な実施形態は、酸性のpH、すなわち、5よりも低いpHを用いることによっても得られる。有利には、pHは3である。pH3のギ酸ナトリウム緩衝液により、本発明に従って効率的に断片化することが可能となる。この緩衝液は、実施例において実証される、1工程で標識するための条件に適合する。さらにより有利には、酸性媒体(HCl、炭酸、HSO)が用いられる。
本発明の1つの具体的実施形態において、さらに断片化をより増加させる目的で、デオキシリボ核酸は、より容易に脱塩基部位を作出することができる少なくとも1つの修飾塩基を含む。N7−アルキルプリン、N3−アルキルプリン、O6−アルキルプリン、8−ブロモプリン、8−チオプリン、8−アルキルチオプリン、8−アジドプリン、又は、8−アルキルスルホニルプリンのような、さまざまな修飾塩基を用いることができる。標識される核酸をPCRのような酵素的増幅技術によって生成する場合、8−ブロモプリンを用いると、増幅過程で効率的な取り込みを得ることが可能となり、その結果、本発明による断片化及び標識化の方法を容易にする一方で、同時に酵素的増幅工程の優れた感度を維持する。
本発明は、本発明に係る方法のいずれか1つによって得ることができる標識生体分子、具体的には標識核酸を説明する。
本発明は、生体分子、具体的には標識核酸を検出するためのキットであって、本発明に係る標識試薬を含むキットにも関する。キットの用途に応じて、他の要素、例えば、溶解手段(微生物及び/又は細胞)及び/又は濃縮手段(シリカ粒子又は磁性粒子)及び/又は酵素的増幅手段などが本キットに組み込まれる。
本発明は、標識された生体分子、具体的には、上記に定義されているような標識核酸を、標的生体分子、また具体的には標的核酸を検出するためのプローブとして使用することに関する。
また、本発明は、上記したような核酸を、捕捉用プローブに結合することができる標識標的として使用することにも関する。
標的生体分子の検出及び/又は定量化及び/又は精製を可能にするために、その標識生体分子は、標的生体分子と複合体を形成することができる。一例として、核酸型の標的分子を実証するためには、標識核酸は、標的に対し十分に相補的であるため、反応条件、具体的には、反応媒体の温度条件又は塩分濃度条件に従って特異的にハイブリダイズする。この検出方法は、配列決定、メッセンジャーRNAの発現プロファイル、又は、研究目的のための突然変異体のスクリーニングに応用可能であり、また、製薬産業における薬品のスクリーニング、感染病又は遺伝病の診断、又は、食品若しくは産業の制御にも応用可能である。
具体的に感染症(例えばAIDS又は結核)に関する診断の傾向は、感度レベルを低下させて、単一の分子が試料中で検出されるようにすることであり、これは、血液、尿又は大脳脊椎液のような液体試料の場合には数ミリリットルに相当する。試料の採取から結果の送達までのすべての工程が最適化されていれば、このようなレベルの感受性も得られる。本発明の試薬及び方法は様々な生体分子に非常に広く応用可能であるため、本発明の様々な手段により、このような最適化が難なく可能となる。具体的には、必要とされる感受性を得るために酵素的に増幅する工程が必要な場合(HIV、HCV又は結核のようなウイルス性又は細菌性の感染症)、酵素的増幅技術に用いられるデオキシリボヌクレオチド若しくはリボヌクレオチドを置換する必要がないか、又は、取り込まれたリボヌクレオチド若しくはデオキシリボヌクレオチドが感受性を弱めないため、本発明に記載されているように、標識及び/又は断片化する方法は、増幅技術の感度に影響を与えないようにすることが可能である。
本発明に記載されているグラフト化学反応は、反応性及び特異性という観点から、他の用途が以下に記載されているような特徴を有する:
・第1の実施形態において、このグラフト化学反応は、核酸を固体支持体に共有結合させるのに応用される。
・本方法の第1の改変型において、化学合成の過程で、上記のケトン又はヒドラジンのようなジアゾメチル官能基の前駆体が導入されて、第2の工程で、ジアゾメチル官能基が核酸上に導入される。
・この方法の第2の好適な改変型において、ジアゾメチル官能基が固体支持体上に導入されて、核酸のリン酸エステル、具体的には(5’又は3’)末端のリン酸エステルによって、核酸が固体支持体に結合する。核酸の3’末端又は5’末端にリン酸エステルを導入することが知られている(“Protocols for Oligonucleotides and Analogs,Synthesis and Properties”edited by S.Agrawal, Humana Press,Totowa,New Jersey参照)。
このような固体支持体の具体的な実施形態において、リガンド、具体的にはビオチン又はアビエタンのようなハプテンを有する標識試薬は、例えばストレプトアビジン又は抗体のような抗リガンドが共有結合又は吸着によって結合している固体支持体に結合する。これらの固体支持体は先行技術においてよく知られており、市販されてもいる(例えば微量滴定プレート−ストレプトアビジン又はラテックス−ストレプトアビジンなど)。この場合、標識の機能は、もはや検出を可能とすることではなく、標識試薬が固体支持体に結合するのを可能にすることである。次に、ジアゾメチル官能基が、核酸と反応させるために利用可能である。式(16)、(17)、及び、(18)の誘導体又はPDAM誘導体は、このような固体支持体を製造するために使用することができる試薬の例である。モノクローナル抗体技術により、フルオレセイン又はCy5誘導体のような非常に多くの標識に対する抗体を調製することが可能となる。当業者は、リガンド/抗リガンド反応を用いてジアゾメチル官能基を固体支持体に結合させる、固定支持体を間接的に調製する方法により、過度の困難なしに本発明の標識試薬とともに固体支持体を用いることができる。
固体支持体の第2の実施形態は、ラテックスのような粒状の支持体に関する。さまざまな重合法を用いて、ジアゾメチル官能基、又は、好ましくは、アルデヒド又はケトンのようなジアゾメチル官能基の前駆体官能基のいずれかを有する重合可能な官能性モノマーから、ジアゾメチル官能基を有する粒子を調製することができるが、具体的には以下の方法が用いられる:
・「バッチ」法と呼ばれる閉鎖型反応装置を用いる重合法:反応前に、他の成分とともにモノマーを反応装置に導入し、以後は追加しない。モノマーの反応性に違いがあるため、この方法では、組成にドリフトが発生することが多い。転化に応じて顕著に変動する組成を有するマクロモノマーの生成によって、このことが明らかになる。官能性モノマーのかなりの部分が、粒子内部、又は、水溶性ポリマーの状態で消失する危険があるため、この方法は、表面への取り込みに関しては比較的効率的でない。極性モノマーを用いる「バッチ」法によって共重合が行われると、より小さい粒子が大量に得られるが、転化は制限される。このような挙動は、これらのモノマーが著しく水溶性であることに起因しており、その原因は均一な核生成機構が優勢であるからである。
・半連続的重合法:反応開始から反応終了までの期間にわたり、モノマーの少なくとも一部を反応装置に添加する。この添加は、定率で、さもなければ所与のプロファイルに従って実施可能である。この目的は、制御された組成の共重合体(界面の組成の制御)が得られるよう、モノマー混合物の添加を制御することであり、従って、しばしば、重合速度が添加速度よりも速くなるような添加条件が得られることがある。
・「ショット」法と呼ばれる遅延添加による重合法:いったん重合反応が進行すると、官能性モノマーは、単独又は塩基性モノマーとともに、制御された方法でシステムに添加される。従って、この処理法の成功は、共重合の反応速度を予めどの程度認識しているかによる。これは表面への取り込みを促進するための効率的な方法である。実験条件(添加時における変換の程度、モノマー混合物の組成及び濃度)の選択によって、表面収率を最適化することが可能となる。
・シード重合法:これは、既に構成され、完全に特徴が分かっているラテックスを含む系に、官能性モノマーを添加することからなる。官能性モノマーは、単独で、又は、シードの塩基性モノマーとの混合物として、1つの工程で、又は、半連続的に添加することができる。
シード重合技術、ショット重合技術及び半連続重合技術は、表面にジアゾメチル官能基の前駆体を担持する誘導体の取り込みを最大化するため好適である。アルデヒド官能基を担持する粒子の例は、例えば、B.Charleux et al.,Die Makromolecular Chem.,193,p.187及びp.205,1992、又は、欧州特許第0350407号明細書に記載されている。
固体支持体の第3の実施形態は、例えば、NH、SH、OH、O−NH、アルキルケトン、アルデヒド、イソシアネート、イソチオシアネート、マレイミド、ハロゲン化アルキル、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、又は、トシレートのような第1の求核反応性又は求電子反応性の官能基を含む固体支持体を提供し、そして、固体支持体の第1の反応性官能基と相補的な反応性官能基を含む結合中間体を反応させることにある。固体支持体と結合中間体の間におけるこの反応は、共有結合を形成するよう、任意には、結合剤の存在下で実施される。上記の多様な実施形態に記載された、少なくとも1つのジアゾメチル官能基を含むこのような固定支持体、具体的には、本発明に係る標識試薬が間接的に結合する固体支持体も、ジアゾメチル官能基を用いて固体支持体に結合した核酸を含む固体支持体であるため、本発明の主題である。
このような固体支持体の第1の用途は、DNAチップを製造することである。固体支持体上の離散した所定の位置に核酸を分布させるための方法が存在する。米国特許出願公開第6110426号明細書には、制御された量の液体を運ぶために固体支持体上に接触させられるキャピラリを用いて、これらのDNAチップを製造する方法が提示されている。効果的な接触がキャピラリの末端と固体支持体の間で起こると、毛細管作用によって薬滴が沈着する。同様に、米国特許出願公開第6083763号明細書には、各毛細管の高さの違いを相殺するように装置内をスライドする1セットのキャピラリが記載されている。それらは、毛細管作用によって特定のオリゴヌクレオチドを沈着させるために、平面と接触する。米国特許出願公開第6083762号明細書には、固体表面上に1ナノリットル未満の薬滴量を排出するために、圧電変換器に接続した微量分注装置を含む薬滴供給システムが提示されている。同様の結果は、一定量の溶液を排出する泡が形成されるよう、毛細管壁に熱源を適用することによっても得られる(T.Okamoto et al.,Nature Biotechnology,18,p438−441,2000参照)。
このように、ジアゾメチル官能基によって、核酸を支持体上に共有結合でグラフトすることが可能になる。特に吸着と比較すると、グラフトは単純であり、結合が安定的であり、末端のリン酸エステルに関する反応の選択性によって固体支持体上に核酸を配向結合させることが可能となり、その結果、立体障害を減少させて、以後のハイブリダイゼーションを容易にする。
本発明に係る固体支持体の第2の用途は核酸の精製である。精製の場合、この精製は、直接的(ジアゾメチル官能基を担持する固体支持体が、精製すべき核酸と反応する)、又は、間接的(捕捉用核酸が固体支持体に結合している)である。これらの捕捉用核酸は、捕捉される標的と十分に相補的であるため、それらは、所望の程度で特異的にハイブリダイズし、この「捕捉核酸/固体支持体」複合体が、標的核酸の精製を可能とするのである。例えば磁性粒子のようなラテックス粒子のように、固体支持体は、好ましくは精製に用いるために分散される。
「精製工程」という用語は、具体的には、微生物、及び、核酸精製に先行する溶解工程で放出される細胞構成成分から核酸を分離することを意味するものである。これらの溶解工程はよく知られており、一例としては、以下の特許出願に記載されている溶解法を用いることができる:
・超音波処理による溶解法に関する国際公開第00/60049号パンフレット、
・磁気的及び機械的な混合型溶解法に関する国際公開第00/05338号パンフレット、
・電気的溶解法に関する国際公開第99/53304号パンフレット、及び、
・機械的溶解法に関する国際公開第99/15621号パンフレット。
当業者は、熱ショック若しくは浸透圧ショック、又は、グアニジウム塩類のようなカオトロピック剤を用いる処理(米国特許出願公開第5234809号明細書)のような他の公知な溶解法を用いることもできる。
一般的に、この工程によって、核酸を濃縮することが可能となる。例として、磁性粒子を用いることができ(この点については、米国特許出願公開第4672040号明細書及び米国特許出願公開第5750338号明細書参照)、従って、これらの磁性粒子に付着した核酸を洗浄工程により精製することが可能となる。この核酸精製工程は、前記核酸を引き続き増幅したい場合に、特に有利である。これらの磁性粒子の特に有利な実施形態は、国際公開第97/45202号パンフレット及び国際公開第99/35500号パンフレットに記載されている。
本明細書で用いられている「固体支持体」という用語は、核酸が付着することができるすべての物質を含む。場合によっては化学的に修飾されていてもよいが、合成された物質又は天然物質を固体支持体として使用することができ、具体的には、例えば紙など、セルロースを用いる材料、セルロースアセテート若しくはニトロセルロースのようなセルロース誘導体、又は、デキストランのようなポリサッカライド;ポリマー、具体的にはスチレン型モノマーを用いたコポリマー、綿のような天然繊維、及び、ナイロンのような合成繊維;シリカ、水晶、ガラス、セラミックスのような無機材料;ラテックス;磁性粒子;金属誘導体、ゲルなどが、固体支持体として用いられる。固体支持体は、微量滴定用プレート、膜、粒子、又は、実質的に平面のガラス若しくはシリコンのプレートという形であってもよく、又は、派生物でもよい。
最後に、本発明は、核酸を捕捉する方法であって、以下の工程を含む方法に関する。
・ジアゾメチル官能基を含む少なくとも1つの分子が直接的又は間接的に結合している固体支持体を提供する工程、
・遊離した核酸を含む可能性のある生体試料に接触させる工程、及び、
・この分子が少なくとも核酸に共有結合している固体支持体を洗浄する工程。
更なる情報は、本出願人による別の特許出願である、2001年5月4日の優先日に基づく出願の国際公開第02/090584号パンフレットに記載されている。
添付の実施例及び図面は、具体的な実施形態を代表するものであって、本発明の範囲を制限するものと見なすべきではない。
実施例1:参照用試薬の合成:メタ−BioPMDAM:
ビオチンメタ−アセトフェノン化合物1a:
D−ビオチン(1.0g、4.1mmol)を、高温条件下で45mlの無水DMFに溶解させる。生成物をアルゴン下で0℃に冷却してから、N−メチルモルフォリン(590μl、5.33mmol)及びクロロギ酸イソブチル(840μl、6.60mmol)を連続的に加える。混合液を30分間撹拌したままにしておき、その後、10mlのDMF中の3−アミノアセトフェノン(824mg、6.10mmol)及びN−メチルモルフォリン(480μl、4.35mmol)を加える。この溶液を、0℃で2時間撹拌し続け、その後、乾燥するまで脱水する。残留物を3mlのMeOHの中に溶解後、50mlの水を加える。得られた沈殿物を濾過して、水、CHCl、及び、エーテルで洗浄して、1.2g(80%)の粗生成物1aが得られる。MeOH−HO混合液からの再結晶によって、白色粉末の形状で1a(1.01g、70%)が得られる。
融点 145℃、IR(KBr):3280,2931,2857,1691,1590,1540,1487,1434,1298,1266cm−1H NMR(300MHz,DMSO−d)δ=1.3−1.7(m,6H);2.33(t,J=8Hz,2H);2.55(s,3H);2.58(d,J=12Hz,1H);2.83(dd,J=12及び5Hz,1H);3.13(m,1H);4.15(m,1H);4.31(m,1H);6.34(s,1H);6.41(s,1H);7.44(t,J=8Hz,1H);7.64(d,J=8Hz,1H);7.85(d,J=8Hz,1H);8.17(s,1H);10.05(s,1H).マススペクトロメトリー(MS)(FAB/グリセロール)、m/z:362[M+H]
メタ−ヒドラゾン化合物2a
1aの溶液(500mg,1.38mmol)、及び、無水エタノール(8ml)中のヒドラジン一水和物(200μl、4.15mmol))溶液を2時間還流させる。室温に冷却した後、白色の沈殿物を濾過して、水、次にエーテルで洗浄してから乾燥させる。このようにして、白色粉末の形状で385mg(74%)の生成物2aが得られる。
融点 185℃、IR(KBr):3298,2931,2857,1698,1665,1626,1541,1494,1470,1446,1330,1265cm−1H NMR(300MHz,DMSO−d)δ=1.3−1.7(m,6H);1.98(s,3H);2.26(t,J=8Hz,2H);2.56(d,J=12Hz,1H);2.81(dd,J=12及び5Hz,1H);3.11(m,1H);4.13(m,1H);4.29(m,1H);6.39(s,3H);6.42(s,1H);7.22(m,2H);7.50(d,J=8Hz,1H)7.84(s,1H);9.82(s,1H).マススペクトロメトリー(MS)(FAB/グリセロール)、m/z:376[M+H]
メタ−ジアゾメタン化合物3a
2a(180mg,0.48mmol)を2mlのDMFに溶解させる。そして、MnO(340mg、3.9mmol)を加える。通常の温度で30分間撹拌した後、セライト(厚さ:0.5cm)と粉末の3Å分子ふるい(0.5cm)を含む焼結ガラス製の漏斗で混合液を濾過する。この反応混合液を、約0.5mlの容量になるまで濃縮してから、5mlのエーテルを加える。得られた沈殿物を濾過し、エーテルで洗浄してから乾燥させる。化合物3a(170mg、95%)がピンク色の粉末状で得られる。
融点 160℃.IR(KBr):3278,2935,2859,2038,1704,1666,1605,1577,1536,1458,1430,1263cm−1H NMR(300MHz)δ=1.3−1.7(m,6H);2.11(s,3H);2.28(t,J=8Hz,2H);2.57;(d,J=12Hz,1H);2.81(dd,J=12及び5Hz,1H);3.11(m,1H);4.13(m,1H);4.29(m,1H);6.33(s,1H);6.41(s,1H);6.60(m,1H);7.25(m,3H);9.84(s,1H))
実施例2:試薬N−(3,6,9−トリアミンノナニル(triaminenonalyl)−ビオチンアミド(Bio−TETA)(1)の合成
D−ビオチン(2.80g、11.40mmol)を30mlの無水DMFに溶解させる。カルボニルジイミダゾール(1.5eq.;2.78g)を加えると、数分後に沈殿物が形成される。30分間活性化した後、得られた懸濁液を、20mlのDMF中で懸濁液となっているトリエチレンテトラミン(2eq.;5.00g)に慎重に加える。油浴上において60℃で2時間反応させる。生成物を、シリカゲル上で、20:80:3のCHCl/MeOH/NHOHを溶離液として、フラッシュ・クロマトグラフィーにより精製する。関係のある画分を蒸発させた後、1.94gの生成物が白色粉末の形状で得られる(46%)。
H NMR(200MHz,DMSO−d)δ=7.75(s,1H,−NH−CO−);6.40(d,2H,−NH−biot);4.30(t,1H;−CH−biot);4.15(d,1H,−CH−biot);3.30(m,12H,−CH −NH−);3.11(m,1H,−CH−S−);2.8(dd,2H,−CH−S−);2.55(m,5H,−NH−CH−及び−NH);2.04(t,2H,−CH−CO−);1.52(m,6H,−CH−)
N−(3’−アセトフェニル)スクシンアミド酸(ACBA)(2)
3−アミノアセトフェノン(5.0g;37mmol)を、アルゴン下、50mlの無水アセトニトリルに溶解させる。無水コハク酸(1.3eq.;4.62g)を加えて、アルゴン下で1時間反応させる。生成物2が沈殿物の状態で析出する。濾過及び沈殿物をエーテルで洗浄後、7.29gの白色粉末が得られる(84%)。
H NMR(200MHz,DMSO−d)δ=12.10(s,1H,−OH);10.17(s,1H,−NH−);8.19(s,1H);7.82(d,1H);7.66(d,1H);7.50(t,1H);2.56(m,7H,−(CH−及び−CH
N−(3’−アセトフェニル)−N’−(3,6−ジアミン−9−ビオチノイルアミノノナニル(biotinoylaminononanyl))スクシンアミド(Bio−(TETA)−AP)(3)
ACBA(2)(1.03g;4.39mmol)を、アルゴン下、20mlの無水DMFに溶解させる。この媒体を氷中にて冷却し、N−メチルモルフォリン(1.25eq.;725μ1)及びクロロギ酸イソブチル(1eq.;690μl)を連続的に加えると、30分後媒体が曇る。並行して、Bio−TETA(1)(0.8eq.;1.94g)を高温条件下で50mlのDMF及びトリエチルアミン(0.8eq.;750μl)に溶解させる。これを、活性化したACBAに0℃で30分間加える。そして、混合液を一晩室温放置する。これを、シリカゲル上で、85:30:3のCHCl/MeOH/NHOHを溶離液としてフラッシュ・クロマトグラフィーにより精製する。生成物3を含む画分を合わせて、溶媒を蒸発させる。1.01gの白色の固形物が薄片の形状で得られる(33%)。
H NMR(200MHz,DMSO−d)δ=10.16(s,1H,Ph−NH−CO−);8.18(s,1H);7.97(s,1H,−CO−N−CH−);7.80(d,1H);7.85(s,1H,−CH−N−CO−);7.60(d,1H);7.43(t,1H);6.38(d,2H,−NH−biot);4.3(t,1H,−CH−biot);4.10(d,1H,−CH−biot);3.35(m,12H,CH −NH−);3.10(m,1H,−CH−S−);2.80(dd,2H,−CH−S−);2.60(s,4H,−CH−CO−);2.55(s,3H,−CO−CH);2.50(m,2H,−CHCH −CO−);2.15(m,2H,−NH−);1.40(m,6H,−CH−)
N−[3’−(1−ヒドラゾノエチル)フェニル]−N’−(3,6−ジアミン−9−ビオチノイルアミノノナニル(biotinoylaminononanyl))スクシンアミド(Bio−(TETA)−Hy)(4)
Bio−(TETA)−AP(3)(1.0g;1.71mmol)を高温条件下(60℃)で25mlのエタノールに懸濁する。還流の際、ヒドラジン一水和物(9eq.;750μl)を加える。反応液を2時間還流させておき、その後、氷上で冷却する。短時間で沈殿物を形成する。2相に分離して、沈殿物を真空下に置く。690mgの凝集した固体が得られる(68%)。
H NMR(200MHz,DMSO−d)δ=9.95(s,1H,Ph−NH−CO−);8.0(s,1H,−CO−N−CH−);7.90(s,1H);7.80(s,1H,−CH−N−CO−);7.5(d,1H);7.28(m,2H)6.41(s,1H,−NH−biot);6.36(d,3H,−NH−biot及びNH);4.64(t,1H,−CH−biot);4.30(d,1H,−CH−biot);3.43(m,12H,−CH −NH−);3.12(m,1H,−CH−S−);2.80(dd,2H,−CH−S−);2.60(s,4H,−CH−C−CO−);2.50(s,3H,−CO−CH);2.10(m,2H,−CH−N−CH−);1.50(m,6H,−CH−)
N−[3’−(1−ジアゾエチル)フェニル]−N’−(3,6−ジアミン−9−ビオチノイルアミノノナニル(biotinoylaminononanyl))スクシンアミド(m−Bio−(TETA)−PMDAM)(5)
Bio−(TETA)−Hy(4)(150mg;250.4μmol)を、アルゴン下で1mlの無水DMSOに溶解させる。これを、MnO(s)(15eq.;330mg)と30分間反応させてから、セライト(0.5cmの厚さ)及び3Åの分子ふるい(0.5cmの厚さ)を含む焼結ガラス製の4号漏斗で混合液を濾過する。100μlを、380μlのDMSO−d及び20μlのメタノール−dを加えてNMRに用いる。無水DMSO及び4%のエタノールで最終容量を4.5mlに調整する。混合液を、アルゴン下でグローブボックスの中に分注して250μlの等量液とする。この化合物はピンク色をしている。H NMR及びUV−ビス分光光度測定法(ジアゾメチルの吸光は516nmがピークである)によって精製の度合い(ジアゾメチル含有量)を確認する。
H NMR(200MHz,DMSO−d)δ=9.93(s,1H,Ph−NH−CO−);7.3(s,3H,Haromatic);6.6(s,1H,Haromatic);6.4(s,1H,−NH−biot);6.3(s,1H,−NH−biot);4.3(t,1H,−CH−biot);3.3(m,12H,−CH −NH−);3.3(m,1H,−CH−S−);2.9(dd,2H,−CH−S−);2.5(4H,−CH−CO−);2.1(s,3H,−CH);2.0(m,2H,−CH−N−CH−);1.50(m,6H,−CH−)
実施例3:DNA及びRNAの核酸調製
実施例3.1:DNAアンプリコンの調製
Roche社のファーストスタート(Fast Start)キット、0.2mMの各デオキシリボヌクレオチド(d−ATP、d−CTP、d−GTP、d−TTP)、0.3μMのプライマー、及び、0.4μlの酵素を用いて、ヒト結核菌(Mycobacterium tuberculosis)の16SゲノムDNA標的(出発標的として10+4コピー)からPCRによってDNAアンプリコンを作成する。PCRのパラメータは以下の通りである:
−95℃:4分間、次に35サイクル(95℃:30秒間;55℃:30秒間;72℃:30秒間)の後、4℃。アンプリコンを、アガロースゲル電気泳動(1.5%、0.5X TBE)により定量的に解析する。泳動する容量は5μlであり、泳動を100ボルト(V)で20分間行う。PCR産物をエチジウムブロマイドで染色した後、UVランプ下で可視化する。培養、結核菌(mycobacteria)の抽出、及び、増幅プライマーに関する条件は、国際公開第99/65926号パンフレットに記載されている。
実施例3.2:転写されたRNAの調製
Ambion社のメガスクリプト(MEGAscript)キット、7.5mMの各ヌクレオチド(ATP、CTP、GTP及びUTP)並びに2μlの酵素(RNAポリメラーゼ)を用いて、PCR標的(ヒト結核菌16S RNA断片)から転写を実施する。インキュベートする時間は37℃で3時間(h)である。国際公開第99/65926パンフレット、又は、J.Clin Microbiol.37(1),p49−55,1999の論文に記載されているように、PCR増幅用プライマーは、T3ポリメラーゼ又はT7ポリメラーゼのプロモーターを持っているため、転写を実施することができる。転写産物をアガロースゲル電気泳動(1.5%、0.5X TBE)で解析される。泳動する容量は5μlであり、泳動を100ボルトで20分間行う。転写産物をエチジウムブロマイドで染色した後、UVランプ下で可視化する。本発明の観点から見て同様結果が、RNAアンプリコンを直接的に生成するNASBA又はTMAのような他の増幅技術を用いても得ることができる。
図1は、本発明において使用されるさまざまな試薬の構造式、また、それらを表す略語を示している(o−はオルト、m−はメタ、p−はパラを意味する)。 図2は、rpoBに対する濃度の関数としてm−bio−TETA−PMDAMのシグナル及び類似率(パーセント)の平均値を示している。

Claims (25)

  1. 以下の式(1)の温度安定的な標識試薬:
    Figure 0004745331
    式中、
    ・Rは、H基、アルキル基、アリール基、又は、置換アリール基を表し、
    ・Rは、検出用マーカー、又は、少なくとも1つの多量体構造によって連結されている少なくとも2つの検出用マーカーを表し、
    ・Lは、少なくとも2個の共有結合の直鎖を含むリンカーアームであり、nは0又は1であり、
    ・R及びRは、互いに無関係に、H、NO、Cl、Br、F、I、R−(L)−Y−X−、OR、SR、NR、R、NHCOR、CONHR、COOR、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R(R=アルキル又はアリール)を表し、
    ・Aは、ジアゾ官能基が芳香環と共役することを可能にする少なくとも1つの共有二重結合を含むリンカーアームであり、uは0から2までの間の整数であり、
    ・−Y−X−は、−CONH−、−NHCO−、−CHO−、又は、−CHS−を表し、
    ・−Z−は、−NH−、−NHCO−、又は、−CONH−を表し、
    ・mは、1から10までの間の整数であり、かつ、
    ・pは、1から10までの間の整数。
  2. 以下の式(2)の請求項1記載の標識試薬:
    Figure 0004745331
    式中、
    ・Rは、H基、アルキル基、アリール基、又は、置換アリール基を表し、
    ・Rは、検出用標識、又は、少なくとも1つの多量体構造によって連結されている少なくとも2つの検出用標識を表し、
    ・Lは、少なくとも2個の共有結合の直鎖を含むリンカーアームであり、nは0又は1であり、
    ・R及びRは、互いに無関係に、H、NO、Cl、Br、F、I、R−(L)−Y−X−、OR、SR、NR、R、NHCOR、CONHR、COOR、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R(R=アルキル又はアリール)を表し、かつ、
    ・−Y−X−は、−CONH−、−NHCO−、−CHO−、又は、−CHS−を表し、
    ・mは、1から10までの間の整数であり、かつ、
    ・pは、1から10までの間の整数。
  3. p値がm値以下である請求項1又は2記載の試薬。
  4. 以下の式(3)の請求項1−3のいずれか1項に記載の試薬:
    Figure 0004745331
    式中、
    ・Rは、H基、アルキル基、アリール基、又は、置換アリール基を表し、
    ・Rは、検出用標識、又は、少なくとも1つの多量体構造によって連結されている少なくとも2つの検出用標識を表し、
    ・Lは、少なくとも2個の共有結合の直鎖を含むリンカーアームであり、nは0又は1であり、
    ・R及びRは、互いに無関係に、H、NO、Cl、Br、F、I、R−(L)−Y−X−、OR、SR、NR、R、NHCOR、CONHR、COOR、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R(R=アルキル又はアリール)を表し、かつ、
    ・qは、1から10までの間の整数。
  5. 以下の式(4)の請求項1−4のいずれか1項に記載の試薬:
    Figure 0004745331
    式中、
    ・Rは、H基、アルキル基、アリール基、又は、置換アリール基を表し、
    ・Rは、検出用標識、又は、少なくとも1つの多量体構造によって連結されている少なくとも2つの検出用標識を表し、
    ・Lは、少なくとも2個の共有結合の直鎖を含むリンカーアームであり、nは0又は1であり、かつ
    ・R及びRは、互いに無関係に、H、NO、Cl、Br、F、I、R−(L)−Y−X−、OR、SR、NR、R、NHCOR、CONHR、COOR、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R(R=アルキル又はアリール)。
  6. が式(5)のD−ビオチン残基からなる請求項5記載の試薬。
    Figure 0004745331
  7. はCHからなり、R及びRはそれぞれHである請求項1−6のいずれか1項に記載の試薬。
  8. 構造−(L)−が以下のものからなる請求項1−7のいずれか1項に記載の試薬:
    ・スペルミン又はN,N’−ビス(3−アミノプロピル)−1,4−ジアミノブタン:NH−(CH−NH−(CH−NH−(CH−NH、又は、
    ・スペルミジン又はN−(3−アミノプロピル)−1,4−ブタンジアミン:HN−(CH−NH−(CH−NH、又は、
    ・アラニンモチーフを含む誘導体:NH−CH−CH−COOH。
  9. 以下の式(6)の温度安定的な標識試薬:
    Figure 0004745331
    式中、
    ・Rは、H基、アルキル基、アリール基、又は、置換アリール基を表し、
    ・Rは、検出用標識、又は、少なくとも1つの多量体構造によって連結されている少なくとも2つの検出用標識を表し、
    ・Lは、少なくとも2個の共有結合の直鎖を含むリンカーアームであり、nは0又は1であり、
    ・R及びRは、互いに無関係に、H、NO、Cl、Br、F、I、R−(L)−Y−X−、OR、SR、NR、R、NHCOR、CONHR、COOR、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R(R=アルキル又はアリール)を表し、
    ・Aは、ジアゾ官能基が芳香環と共役することを可能にする少なくとも1つの共有二重結合を含むリンカーアームであり、uは0から2までの間の整数であり、
    ・−Y−X−は、−CONH−、−NHCO−、−CHO−、又は、−CHS−を表し、
    ・−Z−は、−NH−、−NHCO−、又は、−CONH−を表し、
    ・mは、1から10までの整数であり、かつ、
    ・pは、1から10までの整数。
  10. 以下の式(7)の請求項9記載の標識試薬:
    Figure 0004745331
    式中、
    ・Rは、H基、アルキル基、アリール基、又は、置換アリール基を表し、
    ・Rは、検出用標識、又は、少なくとも1つの多量体構造によって連結されている少なくとも2つの検出用標識を表し、
    ・Lは、少なくとも2個の共有結合の直鎖を含むリンカーアームであり、nは0又は1であり、
    ・R及びRは、互いに無関係に、H、NO、Cl、Br、F、I、R−(L)−Y−X−、OR、SR、NR、R、NHCOR、CONHR、COOR、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R(R=アルキル又はアリール)を表し、
    ・−Y−X−は、−CONH−、−NHCO−、−CHO−、又は、−CHS−を表し、
    ・−Z−は、−NH−、−NHCO−、又は、−CONH−を表し、
    ・mは、1から10までの間の整数であり、かつ、
    ・pは、1から10までの間の整数。
  11. Lが繰り返しモチーフ数1〜20である、−(O−CH−CH)−を含み、そして、−Z−は、−NH−で表される請求項1−10のいずれか1項に記載の試薬。
  12. 以下の工程を含む、請求項1−11のいずれか1項に記載の標識試薬の合成法:
    a)反応性官能基Rを有する標識又は標識前駆体が提供される工程、
    b)以下の式(8)のリンカーアームが提供される工程、
    Figure 0004745331
    式中、
    ・−Z−は、−NH−、−NHCO−、−CONH−、又は、−O−を表し、
    ・mは、1から10までの間の整数であり、
    ・pは、1から10までの間の整数であり、
    ・R及びRは、同一又は異なった2つの反応性官能基を表し、
    c)該標識又は標識前駆体の反応性官能基R、及び、式(8)のリンカーアームの官能基Rが、共有結合を形成するために、少なくとも1つのカップリング剤存在下で共に反応し、R及びRが相補的である工程、
    d)以下の式(9)の誘導体が提供される工程、
    Figure 0004745331
    式中、
    ・Rは、H基、アルキル基、アリール基、又は、置換アリール基を表し、
    ・Lは、少なくとも2個の共有結合の直鎖を含むリンカーアームであり、nは0又は1であり、
    ・R及びRは、互いに無関係に、H、NO、Cl、Br、F、I、R−(L)−Y−X−、OR、SR、NR、R、NHCOR、CONHR、COOR、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R(R=アルキル又はアリール)を表し、
    ・−Y−X−は、−CONH−、−NHCO−、−CHO−、−CHS−を表し、
    ・Aは、ジアゾメチル官能基が芳香環と共役することを可能にする少なくとも1つの共有二重結合を含むリンカーアームであり、uは0又は1であり、
    ・Rは、Rに相補的な反応性官能基を表し、
    e)式(9)の誘導体の反応性官能基R、及び、式(8)のリンカーアームの官能基Rが、共有結合を形成するために、少なくとも1つのカップリング剤存在下で共に反応する工程、
    f)ヒドラゾンを形成するために、ヒドラジン又はその誘導体の1つが、ケトン官能基又はアルデヒド官能基と反応する工程、及び、
    g)このヒドラゾンが、適当な処理によってジアゾメチル官能基に変換される工程。
  13. 以下の工程を含む請求項12記載の合成法:
    ・化合物(9)のケトン官能基又はアルデヒド官能基を保護することからなる追加的工程、及び、
    ・前記ケトン官能基又はアルデヒド官能基を脱保護することからなる、後続の追加的工程。
  14. 均質な溶液において、実質的には水性のバッファーにおいて、生体分子と、請求項1−11のいずれか1項に記載の試薬とを接触させることを含む、核酸の標識方法。
  15. 請求項14に記載の方法によって得ることができる標識生体分子。
  16. 以下の工程を含む、1本鎖又は2本鎖の核酸を標識及び断片化する方法:
    ・核酸を断片化する工程、
    ・請求項1−11のいずれか1項に記載の試薬から選択された標識試薬であって、少なくとも1つの該断片のリン酸エステルに共有的かつ優勢に結合する標識試薬によって、少なくとも1つの断片に標識を結合する工程。
  17. 標識試薬が、以下の式(10)の化合物から選択される請求項16記載の方法:
    Figure 0004745331
    式中、
    ・Rは、H基、アルキル基、アリール基、又は、置換アリール基を表し、
    ・Rは、検出用標識、又は、少なくとも1つの多量体構造という手段によって連結されている少なくとも2つの検出用標識を表し、
    ・Lは、少なくとも2個の共有結合の直鎖を含むリンカーアームであり、nは0又は1であり、かつ、
    ・R及びRは、互いに無関係に、H、NO、Cl、Br、F、I、R−(L)−Y−X−、OR、SR、NR、R、NHCOR、CONHR、COOR、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R、−CO−NH−(CH−(O−CH−CH−CH−NH−R(R=アルキル又はアリール)。
  18. 断片化及び標識が2つの工程で実施される、請求項16又は17記載の方法。
  19. 断片化及び標識が1つの工程で実施される、請求項16又は17記載の方法。
  20. 標識は実質的に水性の均質な溶液中で実施される、請求項16又は17記載の方法。
  21. 断片化が、酵素的、物理的、又は、化学的な方法で実施される、請求項16−20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 請求項16−21のいずれか1項に記載の方法によって得られる標識核酸。
  23. 請求項22記載の標識核酸を含む、標的核酸を検出するためのキット。
  24. 請求項1−11のいずれか1項に記載の試薬が結合する固体支持体。
  25. 以下の工程を含む、核酸を捕捉する方法:
    ・少なくとも1つの請求項15記載の生体分子、又は、請求項22記載の核酸、ジアゾメチル官能基を含む生体分子若しくは核酸が直接的又は間接的に結合している固体支持体を提供する工程、
    ・遊離した核酸を含んでいる可能性がある生体試料を接触させる工程、及び、
    ・(単数又は複数の)分子が少なくとも核酸に共有結合している固体支持体を洗浄する工程。
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