JP4746766B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光体上に画像データに基づく静電潜像を形成し、この静電潜像のトナー現像を行い、用紙上に転写するといった一連のプロセスに従い画像形成を行う画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンター、複写機等の電子写真装置では、転写工程で発生した転写紙と感光体の静電付着力による感光体と転写紙の密着力を減少させるためコロトロン帯電等による分離除電を行なったり、感光体の曲率を大きくする等の手段を講じることにより、感光体からの転写紙の分離性を向上させ、再転写(一旦転写されたトナーが再び感光体に再転写されてしまう現象)を回避している。また、高湿環境下での用紙要因による感光体からの分離不良や再転写の防止対策として、湿度センサーで空気中の水分量を検出し、その値に応じて感光体の表面電位と現像バイアス電圧のコントラストを減少させる設定を行なうことにより意図的に視認できない程度のカブリを発生させ、感光体と用紙の間にトナーを介在させ、静電力を減少させることで用紙の分離性を向上させる方式が知られている(以下、アナログカブリ方式という)。
【0003】
図7(A)及び図7(B)には、転写後の用紙分離時の感光体と用紙の態様を模式的に示す略図であり、とくに図7(A)はカブリを発生させない場合、図7(B)はカブリを発生させた場合についてのものである。
【0004】
図7(A)の場合、感光体と用紙の間にトナーが介在しないため転写帯電により与えられた電荷により感光体と用紙間に働く静電気力が強く、用紙が感光体に密着したまま進行する。−方、図7(B)では、感光体と用紙間にトナーを介在させているため、静電気力が弱まり、用紙が分離し易くなっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のアナログカブリ方式では現像器の耐久枚数や周囲の環境、使用モードによって現像のカブリ特性が変動することがあり、カブリが多くなった場合にはカブリが視認範囲に達し画像の品位が低下したり、逆にカブリが少なすぎる場合には目的とする感光体からの用紙分離性が確保できないという問題が発生していた。
【0006】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、環境条件の変動に影響を受けることなく、画像形成時に感光体から分離する用紙に関し、安定した分離性能を確保することのできる画像形成装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、感光体と、該感光体を帯電する帯電手段と、帯電した前記感光体に画像信号に基づく静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像にトナー像を現像する現像手段と、前記感光体から用紙にトナー像を転写する転写手段とを有する画像形成装置において、用紙に対応する領域のうち前記画像信号に対応するトナー像が形成されない領域に、孤立したドットからなるトナー像が所定のドット比率で、用紙の長手方向及び用紙が進行する進行方向において全幅に亘って形成され、前記孤立したドットからなるトナー像は、前記進行方向において用紙の先端部から所定距離離れた位置までに対応する領域には第1のドット比率で形成されて、前記進行方向において用紙の前記所定距離離れた位置から後端部までに対応する領域には前記第1のドット比率より低い第2の比率で形成されることを特徴とする。
【0008】
また、前記孤立したドットの大きさは、用紙長手方向及び短手方向ともに20μm〜95μmであるのが好ましい。
【0009】
また、前記トナー粒径は体積平均粒径で4μm〜10μmであるのが好ましい。
【0010】
また、前記感光体はa−Siであるのが好ましい。
【0014】
また、所定のドット比率を、注目画素近傍の画像信号に応じて変動させることとしてもよい。
【0015】
上記各構成によれば、アナログカブリ方式で発生していた耐久や環境でのカブリ量の不安定性に起因する画像品位の低下又は感光体からの用紙の分離性低下を防止し、常に安定した画質でかつジャムのない状態を保つことが可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
次に、本発明を具体化した第1の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0017】
図1には、本発明の第1の実施の形態を用いた電子写真複写機(画像形成装置)100の主要内部構造を示す略図である。
【0018】
同図中に示す電子写真複写機100では、CCD8、原稿照明ランプ9、A/D変換器10、リーダコントローラ(制御装置)7等を備えて構成されるリーダー部が、図示しない原稿を画像を読み取り、読み取った画像を画像信号に変換する。プリンタコントローラ(制御装置)6が、リーダ部で読み取られた画像(画像信号)に基づきレーザー装置13を操作し、画像情報を含んだレーザービームLを回転鏡11を介して感光体1に照射せしめることにより、当該感光体1上に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像器4によってトナー像として現像される。現像されたトナー像は、転写帯電器2によって、転写紙(用紙)3へ転写され、最終的には定着器12で定着される。
【0019】
本実施の形態にかかる電子写真複写機100は、プロセススピードが200〜600mm/sec、プラス帯電のa−Si感光体、光源に波長が550〜700nmの可視または赤外レーザー、書き込み密度は主走査副走査ともに600dpiで、すべて2値の信号に基づいて画像を形成する。トナーはメインバインダーがスチレンアクリル系またはポリエステル系等で体積平均粒径が平均7〜8μm、いわゆるイメージ露光方式を用いた複写機である。リーダー部の読み取り密度は主副ともに600dpiである。当該第1の実施の形態では、画像域全面に一定比率のドットを付加する。ここで、各ドットの大きさは600dpi1画素分で、定着後のドット大きさは主走査/副走査各々60/70μm、ドット比率は0.6%であり、乱数を用い各ドットが規則性のない位置に分散するようにしている。
【0020】
図2は、本実施の形態におけるデータ処理の手順(処理フロー)を、各処理部の機能とともに説明する機能ブロック図である。
【0021】
リーダーでのCCD8のアナログ読み取リデータは8bitにA/D変換後、シェーディング(S101)、変倍処理(S102)、フィルター処理(S103)、LOG変換、γ補正テーブルで変換後(S104)、600dpiで2値化処理される(S105)。本実施の形態ではドット付加処理前の2値画像データに対し最終段階でドットを付加している。具体的にはドット付加前の2値化画像信号と付加するドット信号のORをとる(S106)ことで最終的な2値画像信号としている(S107)。
【0022】
現像された後の個々のドット大きさは、現像特性及び感光体が持っている潜像解像力に依存している。現像特性のドット大きさへの依存性は、感光体の潜像解像力が高い程少なくなるが、これは以下のように説明される。孤立したドットの感光体表面に平行な潜像電位プロファイルで平面方向における潜像電位の変化を有する部分(以下、電位傾き部という)は、電界的に現像が開始される領域を含む。すなわちこの境界領域は現像条件その他の条件の振れにより現像が左右され易い領域といえる。従って、孤立したドット面積中に占める電位傾き部面積の比率が少ない程ドットの大きさのばらつきが小さくなる。一般に感光体の潜像解像力特性(感光体のMTF)の高低だけで潜像電位傾きを比較した場合、この特性が高い程感光体に照射された光量分布に忠実に電荷が減衰し、結果的に電位傾き部が少なくなるためにドットの大きさが安定する。OPC感光体では感光体上に照射されたレーザービームスポットは、電荷発生層に到達した光により発生したフォトキャリアが電荷輸送層を走行中に、その一部が感光体表面に平行成分に拡散し、感光体表面に現われる電荷分布は照射されたスポット径に比べ広がり、潜像プロファイルがいわゆるブロードになる。これに対しa−Si感光体では一般に最表面の保護層を除くと単層構成にすることが多く、複数の層によって構成されるOPC感光体に比ベフォトキャリアの走行中の拡散が少なく、シャープな潜像プロファイルが形成可能である。従って、本実施の形態では、a−Si感光体を使うことでドット大きさの安定性が向上し、発明の効果が一層高くなる。
【0023】
一方、1ドット中のレーザー点灯時間を少なくすることで孤立したドットを主走査方向で小さくすると結果的に1ドット中に占める中間電位範囲の比率が増加し現像後のドット大きさの安定性が損なわれる。従って孤立したドットのサイズ安定性の観点からは一定値以上の大きさが望ましい。
【0024】
図3は、主走査方向のドット径を、主/副ともに1200dpiの装置において主/副走査方向のドット径を同一にした条件におけるドット径平均値に対し、ドット径の標準偏差αの3倍をばらつきとしたものである。これにより、主走査方向のドット径は大きい程ばらつきが少ないことが示される。また、逆に孤立したドットを大きくしすぎるとドットが目立ち、いわゆるカブリ画像として認識されることで画像品位を低下させる。
【0025】
図4は、主走査方向のドット径を同様に振り、各ドット径において面積比率が0.8%となるドット比率で出力した場合のカブリ濃度を測定したものである。同一の面積比率であるが、ドット径が小さい程各ドットに占める上記電位傾き部の比率が増加し、個々のドット再現が不十分となるためカブリ濃度は低くなる。
【0026】
また、図5は、各ドット径における用紙A、Bについての分離性向上がみられるドット比率、及び各ドット径におけるドットの視認性許容限度となるドット比率の主観評価の対応を実線で示し、実線より下が許容できる範囲である。この図より、用紙Aについてはドット径は40〜80μm、用紙Bについては20〜95μmであれば分離性及びドット視認性の両立が図れることが示される。本実施の形態では、トナー粒径が6〜8μmのものを用いたが、トナー粒径は大きい程同一のドット比率で分離性能は高い反面、ドットが目立ち易い傾向にある。従ってトナー粒径としては3〜10μm程度、好ましくは6〜8μmであれば本発明の目的を達成するのに都合が良い。また、粉砕法、重合法のいずれのトナーでも本発明には適する。
【0027】
(第2の実施の形態)
次に本発明を具体化した第2の実施の形態について説明する。
【0028】
なお、当該第2の実施の形態において、画像形成装置本体の基本的なハード構成や機能は先の第1の実施の形態と同様であり、ここでの重複する説明は割愛する。
【0029】
当該第2の実施の形態では、一律にドットを付加するのではなく、ドット付加前の出力画像に応じてドットを効率的に付加するものである。
【0030】
図6は、データ処理の手順(処理フロー)を、各処理部の機能とともに説明する機能ブロック図である。
【0031】
リーダーでのCCDのアナログ読み取リデータは8bitにA/D変換後、シェーディング、変倍処理、フィルター処理、LOG変換、γ補正テーブルで変換後600dpiで2値化処理されるところまでは第1の実施の形態と同様である(図2中のS101〜S105を参照)。その後2値化された画像データの注目画素の近傍について、あらかじめ決められたパターンに合致した場合、ドットを付加する処理を行なう。あらかじめ決められたパターンは、注目画素が白で、かつ主走査方向の左右各50画素、副走査方向の上下各3画素がすべて白の場合、注目画素に対して乱数を用いたドット付加処理を行なう。
【0032】
(第3の実施の形態)
次に、本発明を具体化した第3の実施の形態について説明する。
【0033】
第3の実施の形態では、ドット比率を画像の先端部が他の部分に比べ大きくなるように形成するものである。これは感光体からの用紙分離性は、特に画像先端付近のカブリとの相関が高いという事実を利用するものである。具体的には、先端約40mmの範囲においては0.8%程度、それ以外の部分は0.4%程度のドット比率とするものである。ドットカブリ信号の形成パターンは第1の実施の形態と同様に乱数を用いランダムな位置に分散させる。第4の実施の形態は、第2の実施の形態中のドット比率を、湿度センサー、温度センサー、用紙の水分量、用紙の厚みに関するセンサーの出力値あるいは両面、多重等のモード等、現像のカブリ特性や用紙の転写分離性能に影響を及ぼす物理量の検知信号出力や装置の使用モードに基づいてドット比率を変動させるものである。
【0034】
表1には、機内の温度湿度センサーから算出された空気中の絶対水分量に対し、ドット比率を対応させたテーブル(対応表)を示す。
【0035】
【表1】
【0036】
なお、本発明は、白黒複写機のみではなく、2色、フルカラー複写機にも適用可能である。電子写真方式を用いたフルカラー複写機においては、マゼンタ、イエロー、シアン、ブラックの4色のトナーを用いることが多いが、この中でもっとも視認性の低いイエロートナーのみを用いてドット状のカブリを形成してもよい。さらに、ドットカブリに透明または白色トナーを用いることも考えられる。透明または白色トナーでは白地部にかなり高い比率でドットを形成しても視認されず、本発明の効果をより有効に利用可能である。
【0037】
また、上記実施の形態においてはイメージ露光方式を用いた装置についての説明であるが、本発明はいわゆるバックグランド露光方式を用いた装置についても適用可能なことはもちろんである。また、ドットカブリの形成パターンは網点画像で形成を行なう等の規則性を持たせることでもかまわない。さらに、デジタル複写機以外のプリンター、普通紙ファクシミリにも適用可能である。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、アナログカブリ方式で発生していた耐久や環境でのカブリ量の不安定性に起因する画像品位の低下又は感光体からの用紙の分離性低下を防止し、常に安定した画質でジャムのない画像形成プロセスを実現することが可能になる。
【0039】
また、耐久、環境変動、使用モードによるカブリ量のばらつきが大きく、効果を優先することからばらつきを見込んで多めのカブリ設定にすることが多かったことから、トナー消費量の大きかった従来のアナログカブリ方式に比し、カブリ量のばらつきが原理的に少ないことから必要最小限のトナー消費量の設定が可能となる。すなわち、トナーが節約されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を用いた複写機の概略図。
【図2】本発明の第1の実施の形態において採用される画像処理の手順を、各処理部の機能とともに説明する機能ブロック図。
【図3】主/副走査方向のドット径同一時のドット径平均値と、ドット径ばらつきとの関係を示すグラフ。
【図4】主/副走査方向のドット径同一時のドット径平均値と、ドット比率0.8%で出力した場合のカブリ濃度との関係を示すグラフ。
【図5】用紙A、Bについての分離性向上がみられるドット比率、及びドットの視認性許容限度となるドット比率の主観評価の比較対応を、主/副走査方向のドット径同一時のドット径平均値との関係において示すグラフ。
【図6】本発明の第2の実施の形態において採用される画像処理の手順を、各処理部の機能とともに説明する機能ブロック図。
【図7】(A)転写後の感光体と用紙の分離に関する概念図(カブリトナーなし)。
(B)転写後の感光体と用紙の分離に関する概念図(カブリトナーあり)。
【符号の説明】
1 感光体
2 転写帯電器
3 転写紙(用紙)
4 現像器
6 プリンタコントローラ
7 リーダコントローラ
8 CCD
9 原稿照明ランプ
10 A/D変換機
11 回転鏡
12 定着器
13 レーザー装置
Claims (5)
- 感光体と、
該感光体を帯電する帯電手段と、
帯電した前記感光体に画像信号に基づく静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記静電潜像にトナー像を現像する現像手段と、
前記感光体から用紙にトナー像を転写する転写手段と
を有する画像形成装置において、
用紙に対応する領域のうち前記画像信号に対応するトナー像が形成されない領域に、孤立したドットからなるトナー像が所定のドット比率で、用紙の長手方向及び用紙が進行する進行方向において全幅に亘って形成され、
前記孤立したドットからなるトナー像は、前記進行方向において用紙の先端部から所定距離離れた位置までに対応する領域には第1のドット比率で形成されて、前記進行方向において用紙の前記所定距離離れた位置から後端部までに対応する領域には前記第1のドット比率より低い第2の比率で形成されることを特徴とする画像形成装置。 - 前記孤立したドットの大きさは、用紙長手方向及び短手方向ともに20μm〜95μmであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記トナー粒径は体積平均粒径で4μm〜10μmであることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
- 前記感光体はa−Siであることを特徴とする請求項1〜3のうち何れか1項に記載の画像形成装置。
- 所定のドット比率を、注目画素近傍の画像信号に応じて変動させることを特徴とする請求項1〜4のうち何れか1項に記載の画像形成装置。
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