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JP4765622B2 - 引き戸用錠前 - Google Patents
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JP4765622B2 - 引き戸用錠前 - Google Patents

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本発明は、建物の開口部に備えられた枠体内に引き違い式又は片開き式に開閉自在に設けられる引き戸の先端(戸先)に設けられ、引き戸を閉じたときに、枠体に備えた係止部に係止する掛け金を備えてなる引き戸用錠前に関する。
上記引き戸用錠前では、例えば係止位置と係止解除位置との間で回動可能な掛け金を設け、その掛け金に対して、引き戸の開放側への初動を軽減補助する開放保持機構を構成する取っ手と連動して解除位置から係止位置に駆動する機構を設けて、引き戸を開閉操作するために、取っ手を揺動操作するだけで、引き戸用錠前を施錠及び開錠することができるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
又、上記引き戸用錠前では、例えば引き戸の閉鎖に伴い枠体側に設けた掛け金であるピンに係止し、引き戸の開放に伴い該ピンから外れて係止解除するように揺動板の先端にフック部を備えさせ、室外から操作可能なシリンダー錠又は室内から操作する摘みによって昇降するスライダーを設け、このスライダーに該スライダーの降下に伴い、係止解除側への揺動板の揺動を阻止するストッパー装置を設けて、室内と室外のどちらからでもフック部をピンに係止した状態を維持する施錠状態と、この施錠状態を解除する開錠状態とに切り替えることができるようにしている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−97866号公報(図1〜図3参照) 実公平4−21987号公報(第1図〜第3図参照)
上記特許文献1の構成では、引き戸を開放保持機構にて引き戸の開放側への初動を軽減して引き戸を軽快に開放することができる利点があるものの、室外側から引き戸を施錠することができないものであるため、玄関用の引き戸などには用いることができないものであった。
又、上記特許文献2の構成では、室外側から引き戸用錠前を室内と室外のどちらからでも施錠及び開錠することができる利点があるものの、開放保持機構を備えていないため、引き戸を軽快に開放することができず、重量のある引き戸の他、突風が吹き付けるマンションやビルなどのテラスに設ける引き戸に用いると、引き戸の開放操作がし難い不都合があり、改善の余地があった。
因みに、特許文献1及び特許文献2の両方の引き戸用錠前を引き戸に備えさせることによって、上記不都合を解消できるものであるものの、2つの掛け金などを設けることから、部材点数の増大を招きコスト高になるだけでなく、2つの引き戸用錠前のうちの、一方の引き戸用錠前が施錠されていると、他方の引き戸用錠前を開錠操作しても、引き戸を開放することができないものであるため、操作が非常に面倒である不都合があり、実施することが困難な構成である。
本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、設置する場所やニーズに応じて、室内から又は室外からあるいは室内及び室外のどちらからでも施錠及び開錠が行える引き戸用錠前を提供する点にある。
本発明の引き戸用錠前は、前述の課題解決のために、建物の開口部に備えられた枠体内に引き違い式又は片開き式に開閉自在に設けられる引き戸の戸先框に、該引き戸の閉動作に伴って該戸先框と対向位置する該枠体と接当することにより該戸先框側へ移動する出退部材を突出付勢した状態で設け、前記出退部材の引退動作に伴って該戸先框内に備えた掛け金を突出させて前記枠体に備えた係止部に係止させるために該出退部材と該掛け金とを連動させる第1連動機構を設け、前記掛け金が係止解除側へ操作されることを接当阻止するロック部材を接当位置と非接当位置とに上下方向に移動させるべく室内側から操作する操作部を設け、前記引き戸の戸先框に設けられて該引き戸の開放側への初動を軽減補助する開放補助機構を構成する取っ手による開放操作に連動して、前記ロック部材を前記2つの位置に操作するために該ロック部材と該開放補助機構とを連動させる第2連動機構を設けるとともに、前記ロック部材を前記引き戸の室外側から2位置に操作可能とするためのシリンダー錠と該ロック部材とを連動させる第3連動機構を設けたことを特徴としている。
また、本発明の引き戸用錠前は、前述の課題解決のために、建物の開口部に備えられた枠体内に引き違い式又は片開き式に開閉自在に設けられる引き戸の戸先框に、該引き戸の閉動作に伴って該戸先框と対向位置する該枠体と接当することにより該戸先框側へ移動する出退部材を突出付勢した状態で設け、前記出退部材の引退動作に伴って該戸先框内に備えた掛け金を突出させて前記枠体に備えた係止部に係止させるために該出退部材と該掛け金とを連動させる第1連動機構を設け、前記掛け金が係止解除側へ操作されることを接当阻止するロック部材を接当位置と非接当位置とに室内側から操作する操作部を設け、前記引き戸の戸先框に設けられて該引き戸の開放側への初動を軽減補助する開放補助機構を構成する取っ手による開放操作に連動して、前記ロック部材を前記2つの位置に操作するために該ロック部材と該開放補助機構とを連動させる第2連動機構及び、前記ロック部材を前記引き戸の室外側から2位置に操作可能とするためのシリンダー錠と該ロック部材とを連動させる第3連動機構のうちの少なくとも一方を備え、前記取っ手を、水平軸芯周りで揺動するものから構成し、前記取っ手の揺動力を上下方向への移動力に変換するための変換機構と、該変換機構にて変換された上下方向の移動力を前記ロック部材に伝達して該ロック部材を前記2つの位置に操作するために該変換機構と該ロック部材とを連結する連結部材とから前記第2連動機構を構成し、前記ロック部材に一端側が連結され、該ロック部材の上下方向の移動により上下動するアームと、前記アームの他端側が前記シリンダー錠を構成する回転部材に連結され、該アームの上下動を該回転部材の回転力に変換させるために該アームに備えさせた変換部とから前記第3連動機構を構成してなることを特徴としている。
引き戸を閉じることによって、戸先框に備えさせた出退部材が引退すると同時に第1連動機構にて掛け金が突出して係止部に係止する。この状態において室内側から操作部を操作する、又は室外側からシリンダー錠をキーにより操作してロック部材を接当位置に操作することにより、第2連動機構又は第3連動機構により掛け金が係止解除側へ操作されることを接当阻止する施錠状態にすることができる。又、前記施錠状態において室内側から操作部を前記操作方向とは反対方向へ操作する、又は室外側からシリンダー錠をキーにより前記操作方向とは反対方向へ操作してロック部材を接当位置から非接当位置に操作することにより、第2連動機構又は第3連動機構により掛け金が係止解除側へ操作可能な状態となる開錠可能状態にすることができる。前記開錠可能状態において、室外側又は室内側からの引き戸の開放状態への移行に伴って、出退部材が突出すると同時に突出していた掛け金が戸先框内に位置して引き戸を開放することができる。前記引き戸の開放状態への移行時に、開放補助機構を構成する取っ手による開放操作を行うことによって、引き戸の開放側への初動を軽減することができる。
前記第3連動機構を構成する変換部が、前記シリンダー錠の回転部材に備えさせた突出部に係止して該突出部の水平方向への移動を許容しながら該突出部を上下動させる切り欠きを該アームに備えさせたもので構成されてもよい。
前記引き戸用錠前の上側に、前記開放補助機構を配置し、該引き戸用錠前の下側に、前記シリンダー錠を配置し、前記ロック部材の上側に、前記開放補助機構に連結された前記連結部材の下部を連結する上側連結部を備え、かつ、前記ロック部材の下側に、前記シリンダー錠に連結された前記アームの上部を連結する下側連結部を備えてもよい。
枠体に備えた係止部に係止させるために出退部材と掛け金とを連動させる第1連動機構を設け、前記掛け金が係止解除側へ操作されることを接当阻止するロック部材を接当位置と非接当位置とに室内側から操作する操作部を設け、前記引き戸の戸先框に設けられて該引き戸の開放側への初動を軽減補助する開放補助機構を構成する取っ手による開放操作に連動して、前記ロック部材を前記2つの位置に操作するために該ロック部材と該開放補助機構とを連動させる第2連動機構及び、前記ロック部材を前記引き戸の室外側から2位置に操作可能とするためのシリンダー錠と該ロック部材とを連動させる第3連動機構のうちの少なくとも一方を備えさせることによって、第1連動機構に対して第2連動機構又は第3連動機構あるいは第2及び第3連動機構を介して、室内側だけでなく室外側のどちらからでも施錠及び開錠操作が行える引き戸用錠前を提供することができるから、設置する場所やニーズに応じて、室内からのみ又は室外からのみ施錠及び開錠操作が行える構成にすることは勿論のこと、室内及び室外のどちらからでも施錠及び開錠が行える構成の引き戸用錠前を提供することができ、使用面において有利になるだけでなく、第1連動機構に対して第2連動機構又は第3連動機構あるいはそれら両連動機構を備えさせるだけで、シリンダー錠を省いて開放補助機構にてロック部材を操作できる構成にしたり、これとは反対に開放補助機構を省いてシリンダー錠にてロック部材を操作できる構成にすることができ、更には、開放補助機構及びシリンダー錠のいずれからもロック部材を操作できる構成にすることができ、引き戸用錠前の商品構成を3通りの組み合わせにすることができる商品価値の高いものにすることができる。
前記取っ手を、水平軸芯周りで揺動するものから構成し、前記取っ手の揺動力を上下方向への移動力に変換するための変換機構と、該変換機構にて変換された上下方向の移動力を前記ロック部材に伝達して該ロック部材を前記2つの位置に操作するために該変換機構と該ロック部材とを連結する連結部材とから前記第2連動機構を構成し、前記ロック部材に一端側が連結され、該ロック部材の上下方向の移動により上下動するアームと、前記アームの他端側が前記シリンダー錠を構成する回転部材に連結され、該アームの上下動を該回転部材の回転力に変換させるために該アームに備えさせた変換部とから前記第3連動機構を構成する、つまり機械的に構成することによって、電気的に構成したものに比べて信頼性を高めることができる。
図1に、建物の開口部に備えられた枠体1内に引き違い式又は片開き式に開閉自在に設けられる引き戸2に、引き戸用錠前Aが取り付けられた引き戸の先端側(戸先側)の縦断面図が示されている。前記引き戸用錠前Aは、前記引き戸2の戸先框2Aに、引き戸2の閉動作に伴って戸先框2Aと対向位置する前記枠体1を構成する縦枠1Aと接当することにより戸先框側へ移動する出退部材3を突出付勢した状態で設け、前記出退部材3の引退動作に伴って該戸先框2A内に備えた掛け金4を突出させて前記縦枠1Aに備えた係止部5に係止させるために該出退部材3と該掛け金4とを連動させる第1連動機構6を設け、前記掛け金4が係止解除側へ操作されることを接当阻止するロック部材7を接当位置と非接当位置とに室内側から操作する操作部8を設け、前記引き戸2の戸先框2Aに設けられて該引き戸2の開放側への初動を軽減補助する開放補助機構9を構成する取っ手10による開放操作に連動して、前記ロック部材7を前記2つの位置に操作するために該ロック部材7と該開放補助機構9とを連動させる第2連動機構11と、前記ロック部材7を前記引き戸2の室外側から2位置に操作可能とするためのシリンダー錠12と該ロック部材7とを連動させる第3連動機構13とを備えている。前記引き戸2は、一般住宅は勿論のこと、マンションなどのビルにも使用可能であり、窓、玄関、テラス用などに用いられるものであり、引き戸2としての具体的構成は自由に変更可能である。
前記開放補助機構9について詳述すれば、図1〜図5に示すように、引き戸2の室内側の壁57の室内側に設置されたケーシング14にて取っ手10の基端側のボス部を回転自在に保持し、そのボス部に内嵌される支軸17をこれと一体回転するように板状の回動アーム18の貫通孔18Aを貫通させ、この貫通突出した支軸17にスペーサ15を外装してから端部にリング部材16を外嵌してカシめることにより前記回動アーム18に取っ手10のボス部を固定して、前記取っ手10を前記支軸17の水平軸芯X周りで揺動させることができるようになっている。前記回動アーム18の長手方向一端(図では下端)に前記取っ手10を下方側へ揺動操作することにより、前記ケーシング14外、つまり縦枠1A側の外部に突出して縦枠1Aに接当して該縦枠1Aを押圧するための押圧部19を取り付け、前記回動アーム18の他端に突設したピン20と前記ケーシング14又は室内側の壁57とに渡って該回動アーム18をそれの長手方向両端が上下に位置する縦姿勢に回転付勢するためのコイルスプリング21を設けている。従って、図1〜図3に示す取っ手10を下方側へ揺動操作することによって、回動アーム18を一体的に回転させて、前記ケーシング14に形成の開口(図示せず)を通して回動アーム18の押圧部19を縦枠1A側の外部に突出させて縦枠1Aを押圧する。このときの押圧した反力で、引き戸2を開方向へ押し動かす力が発生することによって、引き戸2の開放側への初動を軽減して引き戸2を軽快に開放操作することができるようになっている。ここでは、取っ手10を、前記支軸17に外嵌固定されるボス部から引き戸2開き方向側の上方へ斜めに立ち上がった傾斜部と、この傾斜部の上端から上方に立ち上がった縦部とからなる形状のものから構成しているが、引き戸2開き方向側に水平に延びるものであってもよく、取っ手10としての具体的構成は、どのようなものであってもよい。前記押圧部19には、前記回動アーム18の下端及び該下端に貫通装着されたピン61を差し込んで固定するためのT字状の溝18Mを備えている。
前記第2連動機構11を、前記取っ手10の揺動力を上下方向への移動力に変換するための変換機構22と、該変換機構22にて変換された上下方向の移動力を前記ロック部材7に伝達して該ロック部材7を前記2つの位置に操作するために該変換機構22と該ロック部材7とを連結する連結部材23とから構成している。
前記変換機構22を、前記回動アーム18に取り付けられ、該回動アーム18の回転により水平方向に円弧状に移動する突出部としての棒状部材24と、この棒状部材24の水平方向への移動により上下方向へ移動する可動部材28とから構成している。前記棒状部材24を、前記回動アーム18の回動軸芯よりも下方側(上方側でもよい)箇所に室外側へ突出するように貫通固定されたものからなり、前記棒状部材24の突出側を、前記引き戸2に形成の円弧状の長孔2N、該引き戸2の室外側背面にボルト止めされた平面視ほぼコの字状の支持部材25に形成の円弧状の長孔25Nを通してから、前記可動部材28に形成のほぼ三角形の孔28Kに通している。前記孔28Kの斜辺を、それをほぼ2分割する中間点を挟んで上向きに急な勾配で立ち上がる第1傾斜部28aと、該中間点を挟んで下向きに緩い勾配で下がる第2傾斜部28bとから構成して、第1傾斜部28aを移動している間の可動部材28の上下移動距離を、第2傾斜部28bを移動している間の可動部材28の上下移動距離よりも長くなるようにして、前記ロック部材7の接当位置から非接当位置へ迅速に位置変更することができるようにしているが、孔28Kの斜辺を1つの一直線上のものから構成して実施することもできる。前記可動部材28は、前記支持部材25に室外側へ突設された上下一対のピン26,27に、上下2箇所に形成された上下方向に長い長孔28A,28Bを介して上下動自在に支持されている。従って、図3に示す姿勢の取っ手10を矢印の方向(下方向)に揺動操作していくと、棒状部材24が第1傾斜部28aを押し上げながら長孔2Nの一端から他端のほぼ半分を移動する。前記第1傾斜部28aを押し上げた後、第2傾斜部28bを押し上げながら長孔2Nの残りの半分を移動して、可動部材28を最大上昇位置に位置させるとともに、ケーシング14に形成の開口(図示せず)を通して回動アーム18の押圧部19が縦枠1A側の外部に突出して縦枠1Aを押圧する反力で、引き戸2を開方向へ押し動かす力が発生して、引き戸2の開放側への初動を軽減して引き戸2を軽快に開放操作することができる。図5に示す62は、前記連結部材23の上端を前記可動部材28の下端に連結するための連結用のピンである。
前記第1連動機構6は、引き戸2の戸先側端の開口に取り付けられたプレート29に形成の正方形状の開口29Aを通して前記出退部材3を縦枠1A側へ突出付勢するためのコイルスプリング30と、前記出退部材3が縦枠1Aとの接当により引き戸2側へ移動することにより該コイルスプリング30にて引き戸閉じ方向に移動付勢されたスライド部材31と、前記掛け金4をピン32を介して水平の揺動軸芯Y周りで回転自在に支持するための固定側の枠部材33と、前記スライド部材31の縦枠側の下方位置に形成され、かつ、前記掛け金4の水平の揺動軸心Yよりも上方位置に突出形成された円柱状の突起34が入り込んで該スライド部材31の縦枠1A側への移動に伴って該掛け金4を水平の揺動軸芯Y周りで揺動させるための上下方向に長く形成された長孔31Aと、前記スライド部材31を縦枠1A側へ移動させることにより、前記係止部5に係止している掛け金4を揺動軸芯Y周りで下方側へ揺動させて該係止部との係止を解除するために前記スライド部材31の折り曲げ部31Cと掛け金4の上端とに渡って取り付けたキックバネ35とから構成している。
従って、図7に示すように、引き戸2を閉じ状態にすることによって、出退部材3が引き戸2側へ移動すると同時にスライド部材31が縦枠1Aから離れる側へ移動させる。前記スライド部材31の移動により掛け金4の上端も同一方向へ移動することになるが、長孔31Aと突起34とが係止しているため、掛け金4を揺動軸芯Y周りで上方側へ揺動して、図7に示すように係止部5に掛け金4の先端を係止した仮の施錠状態にすることができるようになっている。この図7の状態から、前記ロック部材7を上方(図7の矢印の方向)に移動させてロックを解除した後、引き戸2を開放操作することにより、出退部材3がコイルスプリング30にて縦枠1A側へ突出することにより、スライド部材31への押圧力が解除されることにより、キックバネ35の付勢力が発揮されてスライド部材31を縦枠1A側へスライド移動させることになるが、長孔31Aと突起34とが係止しているため、掛け金4を揺動軸芯Y周りで下方側へ揺動して、図8に示すように係止部5から掛け金4の先端を係止解除した開錠状態にすることができるようになっている。
前記係止部5は、前記縦枠1A側に固定されている受け部材36に形成した掛け金4通過用の開口36Aの上端に引き戸2側へ突出するように折り曲げ形成した傾斜片からなっている。又、前記プレート29は、縦長状の板材からなり、前記出退部材3の引き戸2外部への突出させるための開口29Aの下側に掛け金4の引き戸2外部への突出させるための縦長状の開口29Bを形成しているが、これら開口29A,29Bの上下を逆にしたり、幅のある引き戸2であれば、水平に2つの開口29A,29Bを併設してもよい。又、前記掛け金4を上方側へ揺動操作することによって、係止部5に係止させる構成にする他、下方側へ揺動操作して係止部5に係止させる構成であってもよい。又、前記スライド部材31は、前記長孔31Aが形成された板状の本体部と、この本体部の長孔31Aの下方にスライド部材31のスライド時に前記掛け金4の揺動軸を構成するピン32を逃がすために形成した切欠き31Kと、前記本体部の上端後側部分から上方へ立ち上げるとともに前記コイルスプリング30の一端を受けるための係止部31Bが形成された板片部と、前記本体部の縦枠1Aから離れる側の端部に互いに反対方向へほぼ90度折り曲げ形成された上下の折り曲げ部31C,31D(一方の折り曲げ部31Dが、後述するストッパー部となる)とから構成している。又、前記枠部材33は、前記プレート29側の面と引き戸2の厚み方向一端側の面の2面が開放された箱形形状でなり、前記掛け金4を揺動自在にピン32を介して支持させるとともに、前記スライド部材31を掛け金4と枠部材33とで挟んだ状態でスライド自在に保持している。又、前記枠部材33に、前記折り曲げ部31Dが入り込んでスライド部材31を移動案内するための引き戸2移動方向に長い長孔33Bが形成されている。又、前記枠部材33には、前記スライド部材31との接触面を小さくするためにスライド部材31側に突出し、かつ、引き戸2移動方向に長くなる線状の突起部33Aを形成しているが、無くてもよい。又、前記出退部材3に、前記コイルスプリング30を収納することができる引き戸2移動方向に長い凹部3Aを形成しており、コイルスプリング30を凹部3Aに挿入するだけでコイルスプリング30の装着を完了することができる。又、前記出退部材3の凹部3Aの下面は開放されており、スライド部材31の移動を許容することができるようになっている。ここで説明した部品3,4,29,31,33の形状や配置関係などの具体的構成は、自由に変更することができる。
前記ロック部材7について説明すれば、図6〜図9に示すように、上側の連結部材23の下端に備えさせたピン37及び下側の連結部材38の上端に備えさせたピン39を、水平方向から差し込んで連結するために、切欠き7A,7Bを上下端にそれぞれ形成した本体部7aと、この本体部7aの縦枠1A側端から前記枠部材33側に折り曲げてから該枠部材33の表面に沿う取付板部7bとからロック部材7を構成している。前記取付板部7bの上下方向に、上下方向に長い上下一対の長孔7C,7Dを形成し、この長孔7C,7Dに貫通するピン40,41にて前記枠部材33に上下移動自在に支持させるようにしている。そして、前記ロック部材7を上下方向の2位置に室内側から操作するための操作部としてのロック摘み8の突起部43を係止するための係止孔7Eを前記ロック部材7に形成し、前記枠部材33の長孔33Bを通して突出する折り曲げ部31Dに接当してスライド部材31の縦枠1A側への移動を阻止するために枠部材33側に突出する突出部7Fを本体部7aの引き戸2開放側端に形成している。図6に示す58は、前記ロック摘み8を上下動自在に保持するための枠部材であり、この枠部材58は、それの上下に備えさせた係止爪58A,58Aにて引き戸2の室内側の壁57の貫通孔に係止保持させている。前記突出部7Fの真下にも同様に第2の突出部7Gを備えさせて2箇所で接当させるようにすれば、一方の折り曲げ部31Dにかかる負担を小さくすることができ、好ましいが、下側の突出部7Gを省略して実施しても良い。これらロック部材7の具体的構成は、図に示されるものに限定されるものではない。
前記シリンダー錠12は、図1、図10〜図13に示すように、鍵を用いて外部から前記引き戸用錠前Aを施錠及び解錠することができるように構成されており、具体的には、引き戸2の戸先端の下側に固定された縦長状のプレート44に固定された錠ケース45に固定され、引き戸2を構成する室外側の壁56に一部が突出した状態で装着される外筒46と、図示していない可動式の内筒が入れ子状になっており、タンブラー(障害子)の動きによって内筒が回転することで、一体的に回転する回転部材であるカム47を介して前記ロック部材7の下端に一端が連結された連結部材としての後述するアーム38を上下動させて、引き戸用錠前Aを施錠及び解錠することができるようにしている。図10に示す57は、引き戸2の室内側の壁である。前記錠ケース45の上下には、アーム38を貫通させるための貫通孔45a,45bを形成している。
前記カム47の回転軸47Aを、前記錠ケース45に形成された貫通孔45Aに貫通支持し、該カム47の回転軸47Aの軸方向反対側の端部を、前記錠ケース45に上下のピン49,50を介して固定された板状のプレート51の中心部に形成された貫通孔51Aに回転自在に保持している。前記ピン49,50は、前記プレート51に室外側から順次重ね合わせられるスペーサ52、内枠53、カバー54を貫通してそれらを一体化するものである。図13に示す55は、前記スペーサ52と内枠53とを引き戸2移動方向で連結するための上下一対の長尺なピンである。前記タンブラーの形状や作動原理によって、ピンタンブラー方式、ディスクタンブラー方式、ロータリーディスクタンブラー方式、マグネチックタンブラー方式などの種類があり、シリンダー錠12としては、どのようなものを用いてもよい。前記錠ケース45には、カム47の回転に伴って該カムに形成された後述する突出部47Bを円弧状に移動案内するための円弧状の長孔45Bが形成されている。図13に示す63は、前記プレート51と前記錠ケース45の縦板部との間に設定距離を開けるためのスペーサである。
前記第3連動機構13は、前記ロック部材7に一端側(図13では上端側)が連結され、該ロック部材7の上下方向の移動により上下動する板状のアーム(連結部材)38と、前記アーム38の他端側(図13では下端側)が前記シリンダー錠を構成するカム47の回転中心から外れた位置に備えさせた突出部47Bに連結され、該アーム38の上下動を該カム47の回転力に変換させるために該アーム38に備えさせた変換部Bとからを構成している。前記シリンダー錠12のカム47の突出部47Bに係止して該突出部47Bの水平方向への移動を許容しながら該突出部47Bを上下動させる切り欠き38Aを該アーム38に備えさせて、前記変換部Bを構成している。ここでは、アーム38のカム47の中心軸47Aに位置する下端側部位をコの字状に形成することによって、アーム38が上下動するときに、アーム38がカム47の中心軸47Aに接触することがないようにしているが、アーム38と中心軸47Aとの位置関係などによっては、前記コの字状や図示していない逆L字状あるいは円弧状などの迂回部分を備えることなく、一直線状のアームから構成してもよい。
図では、前記引き戸用錠前Aの上側に、前記開放補助機構9を配置し、該引き戸用錠前Aの下側に、前記シリンダー錠12を配置し、前記ロック部材7の上側に、前記開放補助機構9に連結された前記連結部材23の下部を連結する上側連結部として切欠き7Aを備え、かつ、前記ロック部材7の下側に、前記シリンダー錠12に連結された前記アーム38の上部を連結する下側連結部としての切欠き7Bを備えさせたが、これら位置関係及び具体的構成は適宜変更することができる。又、引き戸用錠前Aに対して開放補助機構9及びシリンダー錠12を連動させる構成の他、設置場所の状況やニーズに応じて、引き戸用錠前Aに対して開放補助機構9及びシリンダー錠12のうちのいずれか一方を装着して連動させるようにしてもよい。
前記引き戸用錠前Aは、前記開放補助機構9、前記ロック摘み8、前記シリンダー錠12の3つのいずれかを操作することによって、施錠状態及び開錠状態に切り替えることができるようにしている。具体的には、図7に示すように、ロック部材7を下方へ移動させることによって、折り曲げ部31Dが突出部7Fに接当してスライド部材31が戸先側(縦枠1A側)へ移動することができないため、引き戸2を開放操作しようとしても、係止部5に係止している掛け金4をそのままの状態を維持する施錠状態になっているため、引き戸2を開放することができないようになっている。又、図8に示すように、ロック部材7を上方へ移動させることによって、突出部7Fが折り曲げ部31Dよりも上方に位置してしまうため、スライド部材31が戸先側(縦枠1A側)へ移動することができる状態となり、引き戸2の開放操作に伴って係止部5に係止している掛け金4を係止解除状態、つまり開錠状態に切り替えることができるようになっている。
さらに詳細に説明すれば、図7に示すように、引き戸用錠前Aの施錠状態において室内側から開錠して引き戸2を開放する場合には、開放補助機構9の取っ手10を図3の姿勢から図4に示すように下方側へ揺動操作することにより、ロック部材7を上方へ移動させて、スライド部材31を戸先側(縦枠1A側)へ移動することができる状態にした後、押圧部19が縦枠1Aを押圧することにより、引き戸2を開放側へ軽い操作力で操作することができるようになっている。前記引き戸2の開放側への移動に伴って、前述したように出退部材3が縦枠1A側へ突出してスライド部材31が縦枠1A側へ移動して係止部5に係止している掛け金4を係止解除状態にして引き戸2を開放側へ操作することができるのである。室内側から施錠を開錠側へ切り替えるには、図6で示すロック摘み8を上方側へ移動操作することによって、ロック部材7を上方へ移動させて、スライド部材31を戸先側(縦枠1A側)へ移動することができる状態にした後、前記のように開放補助機構9の取っ手10を用いて、あるいは引き戸2を直接持って開放操作することによって、引き戸2を開放させることができる。
又、引き戸用錠前Aの施錠状態において室外側から開錠して引き戸2を開放する場合には、シリンダー錠12にキーを室外側から差し込んで開錠側へ回転操作することによって、アーム38を上方へ移動させることでロック部材7を上方へ移動させ、前述のように引き戸2を開放操作するだけで、引き戸2を開放することができるようになっている。
前記とは反対に引き戸を開放状態から閉じ状態にした後、引き戸用錠前Aを施錠状態にする場合について説明すれば、前記取っ手10を持って、あるいは引き戸2を直接持って引き戸2を閉じると、前記出退部材3が引き戸2側へ移動することにより、スライド部材31が縦枠1Aから離れる側へ移動する。前記スライド部材31の移動により、前述したように掛け金4を揺動軸芯Y周りで上方側へ揺動して、図7に示すように係止部5に掛け金4の先端を係止した仮の施錠状態になる。この状態において、取っ手10を上方側へ揺動操作して図3の姿勢にする、あるいはロック摘み8を下方側へ移動操作して図6の位置にすることによって、ロック部材7を下方へ移動させ、スライド部材31が縦枠1A側へ移動しようとしても、突出部7Fに折り曲げ部31Dが接当して、施錠状態にすることができる。
又、引き戸用錠前Aの開錠状態において室外側から施錠する場合には、シリンダー錠12にキーを室外側から差し込んで施錠側へ回転操作することによって、アーム38を下方へ移動させることでロック部材7を下方へ移動させて、引き戸用錠前Aを前述のように施錠することができる。
尚、引き戸2を開いている状態では、出退部材3が縦枠1A側へ突出してスライド部材31が縦枠1A側へ移動しているため、取っ手10を上方側へ揺動操作する、あるいはロック摘み8を下方側へ移動操作しようとしても、ロック部材7の突出部7Fがスライド部材31の折り曲げ部31Dに接当するため、ロック部材7の下方側への移動が阻止されることになり、ロック部材7の下方側への操作はできない構成である。
図では、引き戸用錠前Aを、第1連動機構6に対して、別体に構成された開放補助機構9及び別体で構成されたシリンダー錠12を取り付けるとともに、第2連動機構11及び第3連動機構13にて連動状態にすることによって構成できるようにしたが、第1連動機構6に対して別体に構成された開放補助機構9を設けるとともに、第2連動機構11にて両者を連動させる構成にすることによって、マンションなどのビルのベランダなどに設置する引き戸2には、室外側からの施錠するためのシリンダー錠12は不要であるが、軽い操作力で引き戸2を操作できるようにすることができる。又、前記開放補助機構9は不要であるが、室外側からの施錠するためのシリンダー錠12が必要である場合には、第1連動機構6に対して別体に構成されたシリンダー錠12を設けるとともに、第3連動機構13にて両者を連動させる構成にして実施することができる。
引き戸に開放補助機構と引き戸用錠前とシリンダー錠とを連動状態で組み付けた引き戸の戸先側部分の縦断正面図である。 開放補助機構の縦断側面図である。 開放補助機構の縦断正面図である。 図3で示した取っ手を下方側へ揺動操作した状態を示す開放補助機構の縦断正面図である。 開放補助機構の分解斜視図である。 引き戸用錠前の縦断側面図である。 施錠状態の引き戸用錠前の縦断正面図である。 開錠状態の引き戸用錠前の縦断正面図である。 引き戸用錠前の分解斜視図である。 シリンダー錠の縦断側面図である。 施錠操作したシリンダー錠の縦断正面図である。 開錠操作したシリンダー錠の縦断正面図である。 シリンダー錠の分解斜視図である。
符号の説明
1 枠体
1A 縦枠
2 引き戸
2A 戸先框
2N 長孔
3 出退部材
3A 凹部
3 第
4 掛け金
5 係止部
6 第1連動機構
7 ロック部材
7a 本体部
7b 取付板部
7C,7D 長孔
7E 係止孔
7F,7G 突出部
8 操作部(ロック摘み)
9 開放補助機構
10 取っ手
11 第2連動機構
12 シリンダー錠
13 第3連動機構
14 ケーシング
15 スペーサ
16 リング部材
17 支軸
18 回動アーム
18A 貫通孔
19 押圧部
20 ピン
21 コイルスプリング
22 変換機構
23 連結部材
24 棒状部材
25 支持部材
25N 長孔
26,27 ピン
28 可動部材
28A,28B 長孔
28a,28b 傾斜部
28K 孔
29 プレート
29A,29B 開口
30 コイルスプリング
31 スライド部材
31A 長孔
31B 係止部
31C,31D 折り曲げ部
32 ピン
33 枠部材
33A 突起部
33B 長孔
34 突起
35 キックバネ
36 部材
36A 開口
37 ピン
38 アーム(連結部材)
39 ピン
40,41 ピン
43 突起部
44 プレート
45 錠ケース
45A 貫通孔
45B 長孔
45a,45b 貫通孔
46 外筒
47 カム
47A 回転軸(中心軸)
47B 突出部
49,50 ピン
51 プレート
51A 貫通孔
52 スペーサ
53 内枠
54 カバー
56,57 壁
58 枠部材
58A,58A 係止爪
61,62 ピン
63 スペーサ
A 引き戸用錠前
X 水平軸芯
B 変換部
Y 揺動軸心

Claims (4)

  1. 建物の開口部に備えられた枠体内に引き違い式又は片開き式に開閉自在に設けられる引き戸の戸先框に、該引き戸の閉動作に伴って該戸先框と対向位置する該枠体と接当することにより該戸先框側へ移動する出退部材を突出付勢した状態で設け、前記出退部材の引退動作に伴って該戸先框内に備えた掛け金を突出させて前記枠体に備えた係止部に係止させるために該出退部材と該掛け金とを連動させる第1連動機構を設け、前記掛け金が係止解除側へ操作されることを接当阻止するロック部材を接当位置と非接当位置とに上下方向に移動させるべく室内側から操作する操作部を設け、前記引き戸の戸先框に設けられて該引き戸の開放側への初動を軽減補助する開放補助機構を構成する取っ手による開放操作に連動して、前記ロック部材を前記2つの位置に操作するために該ロック部材と該開放補助機構とを連動させる第2連動機構を設けるとともに、前記ロック部材を前記引き戸の室外側から2位置に操作可能とするためのシリンダー錠と該ロック部材とを連動させる第3連動機構を設けたことを特徴とする引き戸用錠前。
  2. 建物の開口部に備えられた枠体内に引き違い式又は片開き式に開閉自在に設けられる引き戸の戸先框に、該引き戸の閉動作に伴って該戸先框と対向位置する該枠体と接当することにより該戸先框側へ移動する出退部材を突出付勢した状態で設け、前記出退部材の引退動作に伴って該戸先框内に備えた掛け金を突出させて前記枠体に備えた係止部に係止させるために該出退部材と該掛け金とを連動させる第1連動機構を設け、前記掛け金が係止解除側へ操作されることを接当阻止するロック部材を接当位置と非接当位置とに室内側から操作する操作部を設け、前記引き戸の戸先框に設けられて該引き戸の開放側への初動を軽減補助する開放補助機構を構成する取っ手による開放操作に連動して、前記ロック部材を前記2つの位置に操作するために該ロック部材と該開放補助機構とを連動させる第2連動機構及び、前記ロック部材を前記引き戸の室外側から2位置に操作可能とするためのシリンダー錠と該ロック部材とを連動させる第3連動機構のうちの少なくとも一方を備え、
    前記取っ手を、水平軸芯周りで揺動するものから構成し、前記取っ手の揺動力を上下方向への移動力に変換するための変換機構と、該変換機構にて変換された上下方向の移動力を前記ロック部材に伝達して該ロック部材を前記2つの位置に操作するために該変換機構と該ロック部材とを連結する連結部材とから前記第2連動機構を構成し、前記ロック部材に一端側が連結され、該ロック部材の上下方向の移動により上下動するアームと、前記アームの他端側が前記シリンダー錠を構成する回転部材に連結され、該アームの上下動を該回転部材の回転力に変換させるために該アームに備えさせた変換部とから前記第3連動機構を構成してなることを特徴とする引き戸用錠前。
  3. 前記第3連動機構を構成する変換部が、前記シリンダー錠の回転部材に備えさせた突出部に係止して該突出部の水平方向への移動を許容しながら該突出部を上下動させる切り欠きを該アームに備えさせたものでなる請求項1又は2記載の引き戸用錠前。
  4. 前記引き戸用錠前の上側に、前記開放補助機構を配置し、該引き戸用錠前の下側に、前記シリンダー錠を配置し、前記ロック部材の上側に、前記開放補助機構に連結された前記連結部材の下部を連結する上側連結部を備え、かつ、前記ロック部材の下側に、前記シリンダー錠に連結された前記アームの上部を連結する下側連結部を備えてなる請求項1〜3のいずれかに記載の引き戸用錠前。
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