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JP4768466B2 - 発光デバイス装置 - Google Patents
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JP4768466B2 - 発光デバイス装置 - Google Patents

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Description

この発明は、発光デバイス装置に関し、特に、発光層としてナノメートルサイズの微粒子を用いた発光デバイス装置に関する。
コンピュータの基幹をなす論理素子、演算素子および(ICカード等に含まれる)不揮発性記憶素子の大部分は、シリコン基板上に形成されており、その利点は、シリコンが安価であり、高い信頼性で高集積化できる点にある。
しかし、光デバイスとしての観点で見たとき、シリコンは間接遷移材料であるため有効に発光せず、従来化合物半導体が使用されてきたが、化合物半導体は高価であるばかりでなく、シリコン材料系ICと比較して論理素子や演算素子等の集積度が低いという課題があった。
近年、シリコンの有する上記利点を生かし、集積回路との製造工程上の互換性のある安価な光電子デバイスを達成するために、シリコン基板に基づいた発光素子をナノ粒子を用いて作ろうという研究が盛んにされている。
特に、ポーラスシリコン(多孔質性シリコン)は、バルク型シリコンをフッ酸(HF)及びエタノールが含まれた電解質溶液に入れ、そのシリコン基板表面を電気化学的に陽極酸化することによって得られる。上記ポーラスシリコンは、PL(フォトルミネッセンス)測定から、紫外光を照射することによって発光が確認されており(L.T.Canham;Appl.Phys.Lett.,57,1046(1990):非特許文献1参照)、また、EL(エレクトロルミネッセンス)測定から、ポーラスシリコンを挟んだ2つの電極間に電圧を印加することによって発光することが知られている。これらの発光波長は、上記ポーラスシリコン表面に形成された多数の孔の大きさ、形状及びSi−H結合の量によって変化させることが可能であり、赤・青・緑の発光を達成している。
しかしながら、上記ポーラスシリコンによる発光は、その表面状態の特性を利用するために、強電界によって劣化しやすいこと及び空気中に放置することによって、表面に自然酸化膜を形成し、表面の結合状態の変化によって、発光特性が経時変化してしまうという課題がある。また、シリコン基板を電気化学的に処理するため、従来の論理素子、演算素子及び不揮発性記憶素子を同一基板上に形成することが難しいという課題がある。
上記課題を解決する一例として、シリコン基板内にp型にドーピングされた領域とn型にドーピングされた領域を用いて、量子井戸構造又は量子ドット構造を作製し、発光させる方法がある(特開2002−368258号公報:特許文献1参照)。
具体的に述べると、図6に示すように、この発光素子は、p型半導体基板101、浅く形成されたn型領域102、上記p型半導体基板101に接続された電極103、上記n型領域102に接続された電極104、素子保護膜105、および、透明材料106を有する。上記p型半導体基板101および上記n型領域102は、pn接合を形成し、このpn接合から光が発光し、この光は、上記透明材料106を透過する。
上記p型半導体基板101と上記n型領域102との境界部は、上記p型領域101および上記n型領域102が互いに入り組んで、数nm程度の周期を有する波状に形成されている。この数nm程度の周期が、サイズ効果によって、上記p型半導体基板101および上記n型領域102内に存在する電子にとっての量子井戸を形成し、発光効率を上昇させる。
しかしながら、ドーピングにより上記n型領域102を形成する方法は示されているが、上記境界部に相当する形状を数nm程度の周期で形成する方法は示されていない。例えば、イオン注入によって上記所望の形状を得ようとしても、注入技術分野で知られたところによれば、注入過程には必ずばらつきが伴うため、上記境界部の形状を得ることは困難であると考えられる。また、論理素子、演算素子及び不揮発性記憶素子との混載の観点から考えたとき、多くの熱履歴を受けるため、熱拡散により所望の形状を得ることは困難である。
また、他の研究として、シリコン基板に形成されたシリコン酸化膜に、ゲルマニウムイオンを注入しアニールすることによってシリコン酸化膜中に形成された、直径5nm程度のゲルマニウムドットがPL発光することが知られている(J.M.Lopes etal.Jour.Appl.Phys,94,6059(2003) :非特許文献2参照)。上記文献によれば、上記ゲルマニウムドットは、n型シリコン基板上に形成された180nmの厚みを持つ酸化シリコン膜にGeイオンを注入エネルギー120keV、注入濃度1.2×1016cm−2で注入後、N雰囲気ガスの下で900℃、30分アニールすることによって得られる。上記試料は、PL測定によって、239.4nmの励起光に対して380.8nmの蛍光が観測されている。
特開2002−368258号公報 L.T.Canham;Appl.Phys.Lett.,57,1046(1990) J.M.Lopes etal.Jour.Appl.Phys,94,6059(2003)
そこで、この発明の課題は、特に、論理素子、演算素子および不揮発性記憶素子との混載が可能であるシリコン基板に基づいて、発光効率の高い発光デバイス装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の発光デバイス装置は、
n型またはp型の半導体基板と、
この半導体基板上に形成された第1の反射膜と、
この第1の反射膜上に形成された第1の導電膜と、
この第1の導電膜上に形成された半導体酸化膜と、
この半導体酸化膜中に形成されると共に量子井戸を形成し、かつ、遷移金属原子または14族原子から構成される微粒子と、
上記半導体酸化膜上に形成された第2の反射膜と、
この第2の反射膜の少なくとも上面に形成された第2の導電膜と
を備え、
上記第1の反射膜および上記第2の反射膜は、それぞれ、屈折率の相異なる絶縁性物質を交互に積層して形成され
上記第2の反射膜の反射率は、上記第1の反射膜の反射率よりも低いことを特徴としている。
この発明の発光デバイス装置によれば、上記第1の導電膜と上記第2の導電膜との間に上記半導体酸化膜を有し、この半導体酸化膜中に上記微粒子が形成されるので、上記第1の導電膜と上記第2の導電膜との間に電圧を印加することによって、上記半導体酸化膜および上記微粒子から発光が生じる。上記微粒子は量子井戸を形成するので、上記微粒子は、上記第1の導電膜および上記第2の導電膜から運搬されたキャリアを、閉じ込める。
そして、上記微粒子は上記半導体酸化膜に囲まれているため、上記微粒子によるキャリアの閉じ込め効率が格段に上昇し、発光効率の高い発光デバイス装置を実現できる。
この実施形態の発光デバイス装置によれば、上記第1の反射膜および上記第2の反射膜は、それぞれ、屈折率の相異なる絶縁性物質を交互に積層して形成されているので、上記第1の反射膜および上記第2の反射膜は、ブラッグ反射器を構成する。
つまり、上記半導体酸化膜および上記微粒子から発光された光が、上記第1の反射膜と上記第2の反射膜との間で高効率に反射され、光の漏れを非常に少なくできる。したがって、消費電力の小さな高効率な発光デバイス装置を実現できる。
また、この実施形態の発光デバイス装置によれば、上記第2の反射膜の反射率は、上記第1の反射膜の反射率よりも低いので、上記半導体酸化膜および上記微粒子から発光した光は、上記第2の反射膜のみから効率よく出射する。したがって、発光した光が、上記半導体基板内へ出射することを防止して、発光した光を外部に効率よく取り出すことができる。
また、この実施形態の発光デバイス装置によれば、上記微粒子は、遷移金属原子または14族原子から構成されるので、上記微粒子をアニール処理のみによって形成できて、非常に簡単な方法で作製できる。
また、一実施形態の発光デバイス装置では、上記第1の反射膜および上記第2の反射膜は、上記半導体酸化膜を挟んで平行に位置している。
この実施形態の発光デバイス装置によれば、上記第1の反射膜および上記第2の反射膜は、上記半導体酸化膜を挟んで平行に位置しているので、上記第1の反射膜、上記第2の反射膜および上記半導体酸化膜は、共振器を形成する。
つまり、上記半導体酸化膜および上記微粒子から発光された光が、上記半導体酸化膜および上記微粒子を何度も往復できて、誘導放射を達成できる。また、発光波長の選択性を向上できる。したがって、レーザー発振可能な発光デバイス装置を実現できる。
また、一実施形態の発光デバイス装置では、上記微粒子は、直径20nm以下である。
この実施形態の発光デバイス装置によれば、上記微粒子は、直径20nm以下であるので、上記微粒子のキャリア閉じ込めの効率が上昇し、より効率的にキャリア再結合を発生できる。したがって、高効率な発光を実現できる。
また、一実施形態の発光デバイス装置では、上記微粒子は、上記半導体酸化膜にイオンを注入した後900℃以下でアニール処理して、形成される。
この実施形態の発光デバイス装置によれば、上記微粒子は、上記半導体酸化膜にイオンを注入した後900℃以下でアニール処理して、形成されるので、上記半導体酸化膜中の上記微粒子の位置、大きさおよび形状を変化させることができる。すなわち、注入エネルギーによって上記微粒子の位置を制御でき、注入濃度によって大きさおよび形状を制御できる。
また、900℃以下でアニール処理しているため、論理素子、演算素子および不揮発性記憶素子の作製工程におけるソース/ドレイン領域形成時の熱拡散温度に相当して、上記論理素子、上記演算素子および上記不揮発性記憶素子を上記半導体基板に混載する際には、同時に熱処理できる。
また、一実施形態の発光デバイス装置では、上記第1の導電膜の厚さは、300nm以下である。
この実施形態の発光デバイス装置によれば、上記第1の導電膜の厚さは、300nm以下であるので、上記半導体酸化膜および上記微粒子で発光した光が、上記第1の反射膜を反射して上記第1の導電膜を透過するとき、この発光強度は減衰しない。したがって、高効率な発光デバイス装置を実現できる。
また、一実施形態の発光デバイス装置では、上記第2の導電膜は、透光性を有する。
この実施形態の発光デバイス装置によれば、上記第2の導電膜は、透光性を有するので、上記半導体酸化膜および上記微粒子で発光した光を、上記第2の導電膜から、一層効率よく外部に取り出すことができる。
また、一実施形態の発光デバイス装置では、上記半導体基板は、シリコン基板である。
この実施形態の発光デバイス装置によれば、上記半導体基板は、シリコン基板であるので、上記論理素子、上記演算素子および上記不揮発性記憶素子を上記シリコン基板に混載できる。
また、一実施形態の発光デバイス装置では、上記第2の導電膜は、上記第2の反射膜の上面に加えて、上記半導体酸化膜と上記第2の反射膜との間に、形成されている。
この実施形態の発光デバイス装置によれば、上記第2の導電膜は、上記第2の反射膜の上面に加えて、上記半導体酸化膜と上記第2の反射膜との間に、形成されているので、上記第2の導電膜から上記微粒子に十分多くのキャリアを注入できる。
また、一実施形態の発光デバイス装置では、上記第2の導電膜は、上記第2の反射膜の上面のみに、形成されている。
この実施形態の発光デバイス装置によれば、上記第2の導電膜は、上記第2の反射膜の上面のみに、形成されているので、上記第2の反射膜を形成した後に、上記第2の導電膜を積層することにより作製できて、上記発光デバイス装置を簡便に作製することができる。
この発明の発光デバイス装置によれば、上記第1の導電膜と上記第2の導電膜との間に上記半導体酸化膜を有し、この半導体酸化膜中に上記微粒子が形成されるので、上記微粒子によるキャリアの閉じ込め効率が上昇し、発光効率の高い発光デバイス装置を実現できる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明の発光デバイス装置の第1実施形態である簡略断面図を示している。この発光デバイス装置は、n型またはp型の半導体基板としてのシリコン基板207と、このシリコン基板207上に形成された第1の反射膜206と、この第1の反射膜206上に形成された第1の導電膜204と、この第1の導電膜204上に形成された半導体酸化膜としてのシリコン酸化膜202と、このシリコン酸化膜202中に形成されると共に量子井戸を形成する微粒子203と、上記シリコン酸化膜202上に形成された第2の反射膜205と、この第2の反射膜205の少なくとも上面に形成された第2の導電膜201とを有する。
ここで、「上」方向とは、上記シリコン基板207に上記膜206,204,202,205,201を順に積層する方向をいう。
上記第2の導電膜201は、上記第2の反射膜205の上面に加えて、上記シリコン酸化膜202と上記第2の反射膜205との間に、形成されている。つまり、上記第2の導電膜201は、上記第2の反射膜205を囲むように、上記第2の反射膜205の上面、下面および側面に、形成されている。
上記第1の反射膜206および上記第2の反射膜205は、それぞれ、屈折率の相異なる絶縁性物質を交互に積層して形成されている。つまり、上記第1の反射膜206および上記第2の反射膜205は、ブラッグ反射器を構成する。
具体的に述べると、屈折率の相異なる絶縁性物質とは、低屈折率を示す酸化シリコンと、高屈折率を示す二酸化チタンや酸化アルミニウムなどの金属酸化物の薄膜とを用いる。また、それぞれの物質の膜厚は、発光波長の媒質中での波長の1/4程度が好ましい。
上記第1の反射膜206および上記第2の反射膜205は、上記シリコン酸化膜202を挟んで平行に位置している。つまり、上記第1の反射膜206、上記第2の反射膜205および上記シリコン酸化膜202は、共振器を形成する。
上記第2の反射膜205の反射率は、上記第1の反射膜206の反射率よりも低い。
上記微粒子203は、直径20nm以下である。上記微粒子203は、(Au,Ag,Cu,Pt等の)遷移金属原子または(Ge,Si等の)14族原子から構成される。上記微粒子203は、上記シリコン酸化膜202にイオンを注入した後900℃以下でアニール処理して、形成される。
上記第1の導電膜204は、半導体で構成され、上記第1の導電膜204の厚さは、300nm以下である。上記第1の導電膜204は、透光性を有する。
上記第2の導電膜201は、透光性を有する。好ましくは、上記第2の導電膜201は、透明である。ここで、上記第2の導電膜201の材料としては、例えば、ITOやSnOである。ここで、ITOは、インジウムスズ酸化物であり、In(酸化インジウム)にSnO(酸化スズ)をおよそ10wt%混ぜた半導体セラミックスである。
次に、上記第1の反射膜206および上記第2の反射膜205の反射率を、シミュレーションの結果を用いて、説明する。
まず、上記第1の反射膜206および上記第2の反射膜205に関し、酸化シリコン(SiO)および二酸化チタン(TiO)を例に取り、ゲルマニウムドットのPL測定で発光確認されている380.8nmの発光を効率よく反射するために必要な膜厚および層数を、シミュレーションにて計算した。
なお、屈折率の異なる物質を交互に積層して多重反射膜が実現されることは、よく知られた事実であり、また、その反射率の計算方法もよく知られたものであるから、ここではその結果のみを示すこととする。
このシミュレーションに用いる多重反射膜は、図2に示すように、二酸化チタン(TiO)301と酸化シリコン(SiO)302とを交互に積層して形成される。
上記二酸化チタン301において、屈折率を2.3とし、膜厚を47nmとし、層数を9層とする。上記酸化シリコン302において、屈折率を1.46とし、膜厚を47nmとし、層数を8層とする。
このときの多重反射膜の反射率を、図3に示す。横軸は波長[nm]であり、縦軸は反射率[%]である。
図3からわかるように、ターゲット波長である380.8nmに対し、99.8%以上の反射率を持ち、また、ストップバンドも311nm〜417nmであり、非常に波長選択性の良い反射率が達成される。
一般に、層数を増やすと反射率の向上を期待できるので、上記の層数よりも多い層数であってもよい。
また、上記第2の反射膜205の反射率を、上記第1の反射膜206の反射率よりも低くするには、上記第2の反射膜205の層数を、上記第1の反射膜206の層数よりも低減させるか、もしくは、積層する物質を変化させることで達成される。
次に、上記構成の発光デバイス装置の動作原理を説明する。
図4に、上記第1の導電膜204と上記第2の導電膜201との間に電圧が印加された際のエネルギーポテンシャルを示す。
上記第1の導電膜204は、十分に濃くドーピングされたp型のシリコン導電膜である。上記微粒子203は、Ge原子から構成される。
上記第1の導電膜204と上記第2の導電膜201との間に電圧が印加されると、上記第1の導電膜204から正孔(ホール)209が、上記シリコン酸化膜202をトンネリングし、上記微粒子203に入射する。同様に、上記第2の導電膜201からは、電子208が上記シリコン酸化膜202をトンネリングし、上記微粒子203に入射する。それぞれのキャリアは、ポテンシャルエネルギーの谷である上記微粒子203に効率よく集められ、再結合を行って、光210を放出する。
上記構成の発光デバイス装置によれば、上記第1の導電膜204と上記第2の導電膜201との間に上記シリコン酸化膜202を有し、このシリコン酸化膜202中に上記微粒子203が形成されるので、上記第1の導電膜204と上記第2の導電膜201との間に電圧を印加することによって、上記シリコン酸化膜202および上記微粒子203から発光が生じる。上記微粒子203は量子井戸を形成するので、上記微粒子203は、上記第1の導電膜204および上記第2の導電膜201から運搬されたキャリアを、閉じ込める。
そして、上記微粒子203は上記シリコン酸化膜202に囲まれているため、上記微粒子203によるキャリアの閉じ込め効率が格段に上昇し、発光効率の高い発光デバイス装置を実現できる。
つまり、上記微粒子203は、上記シリコン酸化膜202の高いエネルギー障壁に囲まれた量子井戸の役割を果たし、上記第1の導電膜204および上記第2の導電膜201から運搬されたキャリアの閉じ込めの役割を果たすことになる。また、上記微粒子203および上記シリコン酸化膜202のエネルギーギャップが大きいために、キャリアの閉じ込め効率が格段に上昇し、高効率の発光を生ずることができる。
また、上記第1の反射膜206および上記第2の反射膜205は、ブラッグ反射器を構成するので、上記シリコン酸化膜202および上記微粒子203から発光された光が、上記第1の反射膜206と上記第2の反射膜205との間で高効率に反射され、光の漏れを非常に少なくできる。したがって、消費電力の小さな高効率な発光デバイス装置を実現できる。
つまり、発光した光をより多く取り出すには、発光する光強度を上げるか、または、光の漏れを小さくすることが効果的である。発光する光強度を上げることは、多くの電流を流すため、消費電力の増大につながる。これに対して、発光した光の漏れを小さくすることは、エネルギー資源を無駄に消費することにならず、環境面を考慮しても非常に効果的である。
また、上記第1の反射膜206、上記第2の反射膜205および上記シリコン酸化膜202は、共振器を形成するので、上記シリコン酸化膜202および上記微粒子203から発光された光が、上記シリコン酸化膜202および上記微粒子203を何度も往復できて、誘導放射を達成できる。また、発光波長の選択性を向上できる。したがって、レーザー発振可能な発光デバイス装置を実現できる。
また、上記第2の反射膜205の反射率は、上記第1の反射膜206の反射率よりも低いので、上記シリコン酸化膜202および上記微粒子203から発光した光は、上記第2の反射膜205のみから効率よく出射する。したがって、発光した光が、上記シリコン基板207内へ出射することを防止して、発光した光を外部に効率よく取り出すことができる。
これに対して、上記第1の反射膜206の反射率が、上記第2の反射膜205の反射率よりも低いと、上記シリコン酸化膜202および上記微粒子203から発光した光は、上記シリコン基板207内部に出射することになる。つまり、上記論理素子、上記演算素子および不揮発性記憶素子が形成されてきた上記シリコン基板への混載を考慮すると、上記シリコン基板内に入射した光によってキャリアが生成され、上記論理素子、上記演算素子および上記不揮発性記憶素子が、正常な動作をしなくなる恐れが生ずる。
また、上記微粒子203は、直径20nm以下であるので、上記微粒子203のキャリア閉じ込めの効率が上昇し、より効率的にキャリア再結合を発生できる。したがって、高効率な発光を実現できる。
また、上記微粒子203は、上記シリコン酸化膜202にイオンを注入した後900℃以下でアニール処理して、形成されるので、上記シリコン酸化膜202中の上記微粒子203の位置、大きさおよび形状を変化させることができる。すなわち、注入エネルギーによって上記微粒子203の位置を制御でき、注入濃度によって大きさおよび形状を制御できる。
また、900℃以下でアニール処理しているため、論理素子、演算素子および不揮発性記憶素子の作製工程におけるソース/ドレイン領域形成時の熱拡散温度に相当して、上記論理素子、上記演算素子および上記不揮発性記憶素子を上記シリコン基板207に混載する際には、同時に熱処理できる。
また、上記微粒子203は、遷移金属原子または14族原子から構成されるので、上記微粒子203をアニール処理のみによって形成できて、非常に簡単な方法で作製できる。
また、上記第1の導電膜204の厚さは、300nm以下であるので、上記シリコン酸化膜202および上記微粒子203で発光した光が、上記第1の反射膜206を反射して上記第1の導電膜204を透過するとき、この発光強度は減衰しない。したがって、高効率な発光デバイス装置を実現できる。
これに対して、上記第1の導電膜204の厚さが、300nmを超えると、発光された光が、上記第1の導電膜204に吸収されてしまい、外部に取り出せる発光効率が悪くなってしまう。
また、上記第2の導電膜201は、透光性を有するので、上記シリコン酸化膜202および上記微粒子203で発光した光を、上記第2の導電膜201から、一層効率よく外部に取り出すことができる。
これに対して、上記第2の導電膜201は、有色で、透光性を有さない場合、発光された光が、上記第2の導電膜201に吸収され、外部に取り出せる発光効率が悪くなってしまう。
また、上記半導体基板として、上記シリコン基板207を用いているので、上記論理素子、上記演算素子および上記不揮発性記憶素子を上記シリコン基板207に混載できる。
また、上記第2の導電膜201は、上記第2の反射膜205の上面に加えて、上記シリコン酸化膜202と上記第2の反射膜205との間に、形成されているので、上記第2の導電膜201から上記微粒子203に十分多くのキャリアを注入できる。
以上、上記構成の発光デバイス装置では、量子井戸を形成する上記微粒子203によって、発光に寄与するキャリアを閉じ込めつつ、上記第1の反射膜206および上記第2の反射膜205によって、発生した光を閉じ込めて、発光効率のよいレーザー発振可能な発光デバイス装置を実現できる。また、上記半導体基板として、上記シリコン基板207を用いているので、論理素子、演算素子および不揮発性記憶素子との混載が容易である。
(第2の実施形態)
図5は、この発明の発光デバイス装置の第2の実施形態を示している。上記第1の実施形態と相違する点を説明すると、この第2の実施形態では、第2の導電膜401は、上記第2の反射膜205の上面のみに、形成されている。
したがって、上記第2の導電膜401は、上記第2の反射膜205の上面のみに、形成されているので、上記第2の反射膜205を形成した後に、上記第2の導電膜401を積層することにより作製できて、上記発光デバイス装置を簡便に作製することができる。
つまり、この第2の実施形態では、図1の上記第1の実施形態に示す上記第2の導電膜201のように上記第2の反射膜205をまたぐ必要がなくて、上記第1の実施形態に比べて、上記発光デバイス装置を簡便に作製できる。
このとき、上記第2の反射膜205の反射率は、上記第1の反射膜206の反射率よりも低く、上記第2の反射膜205の層数は、上記第1の反射膜206の層数よりも少ない。したがって、上記第2の反射膜205の層数を少なくすることによって、上記第2の導電膜401が上記第2の反射膜205上のみに位置していても、十分に多くのキャリアを量子井戸の役割を果たす上記微粒子203に注入できる。
なお、この発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、上記半導体基板や上記半導体酸化膜の半導体の材料として、シリコン以外に、ゲルマニウムや化合物半導体でもよい。また、上記第2の導電膜201,401は、上記第2の反射膜205の少なくとも上面に形成されていればよい。
本発明の発光デバイス装置の第1実施形態を示す簡略断面図である。 シミュレーションに用いる多重反射膜の簡略断面図である。 多重反射膜の反射率を示すグラフである。 発光デバイス装置の動作を説明する説明図である。 本発明の発光デバイス装置の第2実施形態を示す簡略断面図である。 従来の発光デバイス装置を示す簡略断面図である。
101 p型半導体基板
102 n型領域
103 電極
104 電極
105 素子保護膜
106 透明材料
201,401 第2の導電膜
202 シリコン酸化膜(半導体酸化膜)
203 微粒子
204 第1の導電膜
205 第2の反射膜
206 第1の反射膜
207 シリコン基板(半導体基板)
208 電子
209 正孔(ホール)
210 光
301 二酸化チタン
302 酸化シリコン

Claims (9)

  1. n型またはp型の半導体基板と、
    この半導体基板上に形成された第1の反射膜と、
    この第1の反射膜上に形成された第1の導電膜と、
    この第1の導電膜上に形成された半導体酸化膜と、
    この半導体酸化膜中に形成されると共に量子井戸を形成し、かつ、遷移金属原子または14族原子から構成される微粒子と、
    上記半導体酸化膜上に形成された第2の反射膜と、
    この第2の反射膜の少なくとも上面に形成された第2の導電膜と
    を備え、
    上記第1の反射膜および上記第2の反射膜は、それぞれ、屈折率の相異なる絶縁性物質を交互に積層して形成され
    上記第2の反射膜の反射率は、上記第1の反射膜の反射率よりも低いことを特徴とする発光デバイス装置。
  2. 請求項1に記載の発光デバイス装置において、
    上記第1の反射膜および上記第2の反射膜は、上記半導体酸化膜を挟んで平行に位置していることを特徴とする発光デバイス装置。
  3. 請求項1に記載の発光デバイス装置において、
    上記微粒子は、直径20nm以下であることを特徴とする発光デバイス装置。
  4. 請求項1に記載の発光デバイス装置において、
    上記微粒子は、上記半導体酸化膜にイオンを注入した後900℃以下でアニール処理して、形成されることを特徴とする発光デバイス装置。
  5. 請求項1に記載の発光デバイス装置において、
    上記第1の導電膜の厚さは、300nm以下であることを特徴とする発光デバイス装置。
  6. 請求項1に記載の発光デバイス装置において、
    上記第2の導電膜は、透光性を有することを特徴とする発光デバイス装置。
  7. 請求項1に記載の発光デバイス装置において、
    上記半導体基板は、シリコン基板であることを特徴とする発光デバイス装置。
  8. 請求項1に記載の発光デバイス装置において、
    上記第2の導電膜は、上記第2の反射膜の上面に加えて、上記半導体酸化膜と上記第2の反射膜との間に、形成されていることを特徴とする発光デバイス装置。
  9. 請求項1に記載の発光デバイス装置において、
    上記第2の導電膜は、上記第2の反射膜の上面のみに、形成されていることを特徴とする発光デバイス装置。
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