以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の第1から第6の実施の形態である画像処理装置の全体構成図を、図2は本発明の第1から第3の実施の形態である画像処置装置におけるコントラスト改善手段の構成を、図4は第1から第6の実施の形態である画像処置装置における画像合成手段の構成図を表す。
図5は本発明の第1の実施の形態である画像処理装置における強調量導出善手段の構成図を表す。
図6は本発明の第2の実施の形態である画像処理装置における強調量導出善手段の構成図を表す。
図7は本発明の第3の実施の形態である画像処理装置における強調量導出善手段の構成図を表す。
図14は本発明の第4の実施の形態である画像処理装置におけるコントラスト改善手段の構成図を表し、図17は本発明の第5の実施の形態である画像処理装置におけるコントラスト改善手段の構成図を表す。
図19は本発明の第6の実施の形態である画像処理装置における後処理手段の構成図を表す。
また、図9は本発明の第1から第6の実施の形態である画像処理方法における全体のフローチャートを表す図である。
図10は本発明の第1の実施の形態である画像処理方法におけるコントラスト改善処理と画像合成処理のフローチャートを表す図である。
図11は本発明の第2の実施の形態である画像処理方法におけるコントラスト改善処理のフローチャートを表す図である。
図12は本発明の第3の実施の形態である画像処理方法におけるコントラスト改善処理のフローチャートを表し、図20は本発明の第6の実施の形態である画像処理方法におけるコントラスト改善処理と後処理手段のフローチャートを表す図である。
なお、構成図の各図において、同一部には同じ番号を付している。また、なお、これ以降で、画素位置(i,j)の単位には全て画素単位が用いられることする。
(第1の実施の形態)
まず、本発明の第1の実施の形態である画像処理装置及び画像処理方法について説明する。図1はその全体の構成を表す図であり、1は入力画像を、2は最終的に出力される出力画像を、3はコントラスト改善手段12で得られた強調処理後の画像を現す。そして、10は1の入力画像を得るためのCCD素子のような画像入力手段であり、11は入力画像に逆ガンマ変換等のような前処理を行う前処理手段、12は11で得られたデジタル入力画像の細部を強調するためのコントラスト改善処理を行うコントラスト改善処理手段、13はデジタル入力画像と12のコントラスト改善手段で得られた強調画像を合成する画像合成手段であり、14は13で得られた合成画像に入力画像にかかっていたガンマ変換のような後処理を行う後処理手段であり、15は13で得られた合成画像を最終処理後の画像として所望のデバイス(プリンタ、ディスプレイ等)で出力するための画像出力手段である。コントラスト改善手段は図2のような構成になる、図2において、20は対象画素Pijの周辺領域より比較対象にする周辺画素を決定する比較画素決定手段であり、21は対象画素Pijにおけるカラー3成分値VPij(r(i,j),g(i,j),b(i,j))を広さcのPij周囲領域より選択された比較対象画素との比較によりコントラスト改善量VRPij(Rr(i,j), Rg(i,j), Rb(i,j))を算出する強調量導出手段であり、22は強調量導出手段21で得られたコントラスト改善量VRPijを実際の画素値に変換する際の変換基準値VTc(rtc(i,j),gtc(i,j),btc(i,j))を求める変換基準値算出手段であり、23は22の変換基準値ともとに強調量導出手段21で得られたコントラスト改善量VRPijを実際の画素Pijにおけるコントラスト改善後の画素値に変換する画素値変換手段である。強調量導出手段21は図5のように、周囲平均手段50と改善量算出手段51より構成される。
また、画像合成手段13は図4に示されるように、入力画像1内の輝度情報をもとに入力画像1とコントラスト改善手段で得られた強調画像3に掛かる結合係数ws(s=1,3;ここでw1は入力画像1に掛かる結合係数であり、w3は強調画像3に掛かる結合係数を示す)を決定する結合係数導出手段40と、結合係数導出手段40で得られた結合係数w0、w1を使って、入力画像1とコントラスト改善手段で得られた強調画像3の加重平均画像を生成する加重平均合成手段41、そして41で得られた加重平均合成画像と入力画像1、そして強調画像3を比較して出力画像の画素値を決定する出力値決定手段42より構成される。
以上のように構成された第1の実施の形態である画像処理装置の動作について図9、図10に従い説明する。
画像入力手段10を介して、カラー画像1がデジタル入力される。10ではカラー画像の場合、通常レッドr、グリーンg、ブルーbの成分データが入力手段の精度(8ビットならば0から255の値で)得られる。10ではこの値を0.0から1.0の値に正規化する。
デジタル入力画像1に対して、図8のような前処理が行われる。近年、このようなコントラスト改善が行われる画像データはデジタルカメラ(DSC)で撮影されたものが増えている。通常、DSCで撮影された画像データをパソコン等でモニタ表示を行う場合、入力画像をより鮮明にするために図8上左図のような上に凸の形をしているガンマ関数を用いた変換処理が行われている。一般に使用されているsRGB空間ではこのガンマ変換におけるガンマγは2.2が使用される。プリンタで出力する場合にも、このガンマ関数が予め入力画像に掛けられていることを前提にして出力のための画像処理が実行される。そのため、CCD等の撮影素子で得られた画像データを正確に抽出するために、γ=2.2の効果を戻すための逆ガンマ関数による変換処理が必要になり、前処理手段11は図8上右図のような下に凸の逆ガンマ変換を行う。
次に、逆ガンマ変換されたデジタル入力画像1に対して、入力画像の暗部におけるコントラストを改善するためのコントラスト改善処理がコントラスト改善手段12で行われる。コントラスト改善手段12では図13のように行われる。人間の視覚では、図13に模式的に示されるように対象画素Pijに対して知覚された画素値のみでPijの画素情報(色、コントラストなど)を認知するのではなく、対象画素Pijをその周囲にある画素の情報との相対的な関係により、対象画素値Pijの画素値を調整することでPijの画素情報を知覚している。これは、従来例で説明したようにEdwin Landにより紹介されたレティネックス概念と呼ばれるものであり、このような知覚により一部だけ別の照明を受けているような不均一な照明光や極端に画素値の強度変化があるようなシーンでも、物体の色を精度よく認知することができる。本発明でも、この概念を利用することで影のような暗部における色や細部情報を明確にする。
まず、対象画素Pijの画素値VPij (r(i,j),g(i,j),b(i,j))をLandにおける中心視野と見なし、その周囲にc画素の矩形領域に属する領域を周辺視野と見なす。そして、周辺視野における画素値の加重平均画素値VAPij(Ar(i,j),Ag(i,j),Ab(i,j))を求めるとともに、このVAPijとVPijの間の相対的関係につながるコントラスト改善量VRPij(Rr(i,j),Rg(i,j),Rb(i,j))を算出する。このVAPijとして、従来例のように式(数1)の第2項におけるc画素の周辺視野内における画素値VPij(r(i,j),g(i,j),b(i,j))と式(数2)、(数3)のようにガウス関数で定義された周辺視野関数F(x,y)の畳み込み積分値で定義することも可能であり、コントラスト改善量VRPijも式(数1)を3成分独立に定義することも可能であるが、本発明では処理の簡単化と高速化を考慮して定義をすることとした。その例として、式(数4)のようにVAPijはc画素の周辺視野内における画素値VPij(r(i,j),g(i,j),b(i,j))の平均値を定義し、コントラスト改善量VRPij(Rr(i,j),Rg(i,j),Rb(i,j))も式(数5)のように各成分ごとの画素値VPijの加重平均画素値VAPijに対する比として定義することができる。
また、式(数6)、(数7)のようにc画素の周辺視野内における輝度y(i,j)の平均値をVAPijの3成分として定義し、コントラスト改善量VRPij(Rr(i,j),Rg(i,j),Rb(i,j))は式(数7)のように画素Pijにおける各成分値の加重平均画素値VAPijに対する比として定義することも可能である。
こうすることで、式(数4)(数5)のように各成分独立でコントラスト改善量を算出するよりも得られたコントラスト改善量のバランスをよりうまく保持できると考える。そこで本発明では式(数6)、式(数7)による定義を採用することとした。
以上のような対象画素Pijに対するコントラスト改善量VRPijを入力画像内の全ての画像に対して行う。この処理を周囲平均手段50と改善量算出手段51が行う。
次に、このコントラスト改善量VRPij(Rr(i,j),Rg(i,j),Rb(i,j))を実際の画素値に変換する必要がある。この処理としては、VRPijの各成分を0.0から1.0の範囲内の値に変換し、必要と思われる部分を抽出した実際の画素値に変換する方法等が考えられるが、ここではより簡易化のために、変換基準値VTc(trc,tgc,tbc)を算出してその変換基準値をVRPijの各成分に乗算して、強調画像3の画素Pijにおける画素値とする。この場合、通常扱われる8ビットの整数データである0から255に変換しても良いが、ここではその値を0.0から1.0の正規化した範囲内の実数データにまず変換基準値とコントラスト改善量VRPijを使って変換し、その後に0から255の8ビットデータの整数データに変換することとする。そのため、VTcの各成分が取りえる値は0.0から1.0の範囲になる。VTcの決定を変換基準値算出手段22が行うが、一律にVTc=(0.5,0.5,0.5)のように取りえる画素値の平均に設定することもできる。しかしながら、輝度が高いほど高めに、低いほど低めになるように変換する方が入力画像1からの急激な変化を抑制することができると思われる。つまり、このように入力画像1の対象画素Pijにおける輝度y(i,j)に応じてVTcの値を制御することで、シャドウ部の急激な輝度レベル上昇を抑制することが可能となる。よって、ここでもそのようにy(i,j)におうじてVTc(trc,tgc,tbc)を制御することとした。その一例は式(数8)のようになるが、このような線形関数ではなく、非線形関数を用いることも考えられる。
なお、この式(数8)における傾きを大きくしすぎると、暗部におけるコントラスト改善を抑制しすぎることで本来の特徴である、変動差がある部分を強調してコントラスト改善する特徴を損なうことがある。またVTcの取りうる範囲は0.0から1.0であるので、これらの条件をもとに式(数8)を設定する必要がある。
強調量導出手段21のVRPijと変換基準値算出手段22のVTcの結果を受けて、23の画素値変換手段が強調画像3の画素Pijにおける画素値を求める。
一方、Retinex理論に基づくコントラスト改善手法の課題として、従来例で説明した非常に大きな領域で一律な色を持つハイライト部での輝度レベルの低下が生じる。同様に、非常に大きな領域で一律な色を持つシャドウ部では強調画像における輝度レベルが急激に上昇することで、CCD等で入力時発生したシャドウ部における色ノイズを際立たせる。本件特許出願の発明者らは、先の出願(日本国 特願2002−33658号)において、これらの問題を解決するために、入力画像1と視覚モデルで得られた強調画像3を適応的に合成することで入力画像1が本来持つ輝度レベルの低減や上昇を抑えることとした。本発明でもその手段を用いるが、上記示した強調量導出手段21からのVRPijを実際の画素値に変換する際の変換基準値VTcを対象画素Pijの輝度y(i,j)に応じて制御する処理と組み合わせてやることで、より入力画像1のもつ雰囲気を保ちながら、暗部の見えを改善することが可能となる。なお、画像合成手段15は図4のように構成されており、まず40で入力画像1に掛かる結合係数w1と強調画像3に掛かる結合係数w3を制御する。そして41において、このw1とw3を用いた加重平均合成画像4を生成する。最後に42において、入力画像1の対象画素Pijの輝度y(i,j)、色差cr(i,j),cb(i,j)を求めるとともに、合成画像4の対応する画素の輝度wy(i,j),色差wcr(i,j),wcb(i,j)を求める。そして、y(i,j)≧wy(i,j)の場合には、wy(i,j)=y(i,j)として、このwy(i,j),wcr(i,j),wcb(i,j)よりRGB空間におけるVWPij(wr(i,j),wg(i,j),wb(i,j))に変換することで最終的な出力画像2を生成する。
なお、40の時点で、入力画像1画素値VPijと強調画像3の画素値VRPijを比較して、VPijが3成分ともVRPijより大きい場合にはw1=1.0、w3=0.0とし、それ以外にはw1=w3=0.5として合成画像の画素値VWPijを求めることとしたが、前記した先行出願(日本国 特願2002-33658号)のように入力画像の対応する画素におけるエッジ情報で制御する手法や、輝度y(i,j)と予め決めたしきい値TH,THCombを用いて、式(数9)のように制御する手法も可能である。
なお、式(数9)の場合、exp関数による処理のオーバーヘッドが考えられるが、予め設定した精度に応じたexp関数をテーブル化してそのテーブル参照することでこの処理のオーバーヘッドは抑えることができる。この式(数9)は暗部では極力強調画像3を優先するが、入力画像の輝度と強調画像の輝度の比をもとに、その改善が急激な場合にはw3を抑制することで暗部でのノイズ強調を抑制するように工夫したものである。
以上のような構成や処理を行うことで本発明の第1の実施の形態である画像処理装置及び画像処理方法は、従来例の視覚モデルの利点を有効に生かすことでハイライト部における輝度低下とシャドウ部における輝度の急激な上昇に対するノイズ強調を抑制したコントラスト改善を、簡易かつ高精度に行うことができる。また、先行出願やJobsonらの従来手法のように、21で得られたコントラスト改善量より有効を思われる領域を抽出する処理が不要となるため、処理量の削減にもつながるという利点も持つ。
さらに、本発明ではコントラスト改善手段12は図2のように1つの周辺領域cによる構成をしているが、この周辺領域cの大きさが改善される暗部の大きさに起因していると思われる。通常、自然画像の場合、さまざまな大きさを持つ影部分がありうることから、従来技術で説明したようなJobsonらのような複数の周辺領域サイズc[s]を持つ多重解像度モデルがより効果的である。そのような多重解像度モデルに本発明を適用すると、12のコントラスト改善手段は図3のような構成になる。
周辺範囲初期化手段30でまずc=c0というように、予め用意された複数の周辺視野領域サイズc[s](s=0,1,..,Cnum-1)のc0を周辺視野領域に設定する。この場合、c[s]は最小サイズ領域から昇順に用意しても構わないし、最大サイズから降順に用意しても構わないが、サイズの変更方向をそろえた方がよい。ここでは最大サイズから降順に用意されているとして、順に周辺視野領域を小さくしながら、入力画像における細部改善を行うこととする。20、21では、現在設定されているc=ckの矩形域の周辺視野に対して、周辺視野における画素値のコントラスト改善量VRPij[s] (Rr#s(i,j),Rg#s(i,j),Rb#s(i,j)) が算出される。そして、すべてのc[s]で21での画素Pij周辺視野におけるコントラスト改善量計算が終了したかどうかの判定を終了判定手段31で行う。終了していないと判定された場合には周辺範囲変更手段32へ処理が移り、現在設定されている周辺視野領域cをつぎの候補に変更し再び20、21での処理が行われる。一方、31で終了判定された場合には、各周辺視野領域c[s]に対するPijのコントラスト改善量VRPij[s](Rr#s(i,j),Rg#s(i,j),Rb#s(i,j))の重み付き平均値を求め、その値をPijのコントラスト改善量VRPij(Rr(i,j),Rg(i,j),Rb(i,j))と設定する。簡易化のために、各c[s]によるVRPij[s]の平均値をPijのコントラスト改善量VRPijとして採用する。これ以外にも、c[s]による値VRPij[s]を各成分別に比較して最大値となる値をPijのコントラスト改善量VRPijとすることも可能である。こうした場合、加算処理よりも比較処理により処理時間の増大が生じるが、強調画像3として生成された画像の画素値変動が緩やかとなり、エッジ部分における急激な上昇を抑えることができるという利点も持つ。
これ以降の処理は1つの周辺範囲の場合と同様のため省略する。
なお、これらの処理は本発明の第1の実施の形態である画像処理方法に従いコンピュータ等に使用される中央演算処理装置(CPU)及びデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等を使ったソフトウェア処理でも同様に実現することができる。
また、本発明の第1の実施の形態である画像処理方法に従い生成されたLSIチップのような半導体チップを用いても同様に実現することができる。
(第2の実施の形態)
次に本発明の第2の実施の形態である画像処理装置及び画像処理方法について説明する。
その全体の構成図は本発明の第1の実施の形態と同様に図1のように構成され、コントラスト改善手段は1つの周辺範囲cを持つ場合は図2のようになり、複数の周辺範囲c[s]を持つ場合には図3のような構成になる。同様に画像合成手段13は図4のようになる。そして、図2もしくは図3における強調量導出手段21は、図6のような構成になる。
強調量導出手段21は、対象画素Pij (r(i,j),g(i,j),b(i,j))の周囲より選択された比較対象画素の重み付き加重和VAPij(Ar(i,j),Ag(i,j),Ab(i,j))を計算する周囲平均手段50と、Pijにおける輝度のエッジ情報e(i,j)を求めるエッジ情報検出手段60と、60のe(i,j)をもとに50のVAPijを補正する係数VDAPij(dcr(i,j),dcg(i,j),dcb(i,j))を求める補正係数算出手段61と、61で得られた補正係数VDAPijをもとにVAPijを補正する比較量補正手段62と、62で得られたPijの局所的な特徴を表すVAPijと画素Pij (r(i,j),g(i,j),b(i,j))の比をもとにコントラスト強調量VRPij(Rr(i,j),Rg(i,j),Rb(i,j))を算出する改善量算出手段51より構成される。
以上のように構成された第2の実施の形態である画像処理装置の動作について説明する。
画像入力手段10を介して、カラー画像1がデジタル入力される。10ではカラー画像の場合、通常レッドr、グリーンg、ブルーbの成分データが入力手段の精度(8ビットならば0から255の値で)得られる。10ではこの値を0.0から1.0の値に正規化する。次に、デジタル入力画像1に対して、入力画像のガンマ変換を元の線形に戻す前処理をま処理手段11が行う。そしてこの前処理後の入力画像1に対して、暗部におけるコントラストを改善するためのコントラスト改善処理がコントラスト改善手段12で行われる。コントラスト改善手段12では図2、または図3のように行われる。まず、対象画素の周囲範囲cもしくはc[s]内の周囲画素より比較濃度算出に使用する比較対象画素を選択し、この比較対象画素と対象画素よりコントラスト強調量VRPij(Rr(i,j),Rg(i,j),Rb(i,j))を算出する。そして、この値を変換基準値VTc(trc,tgc,tbc)を用いて実際の8ビット整数データである画素値に変換するのである。そして、得られた強調画像3と入力画像1の適応的な合成を図4で示された画像合成手段13が行い、得られた合成画像2に入力画像に元々付加されていたガンマ変換を改めて後処理手段14が行うことで画像出力手段15でプリンタやディスプレイ等のデバイス機器に出力する最終的な出力画像を生成するのである。
強調量導出手段21では、まず、入力画像内における画素Pijの画素値VPijをLandにおける中心視野と見なし、その周囲にc画素の矩形領域に属する領域を周辺視野と見なす。そして、比較画素決定手段20で選択された比較対象画素をもとに、その周囲範囲内の重み付き加重和VAPij(Ar(i,j),Ag(i,j),Ab(i,j))を算出する。それとともに、この値を補正する補正係数VDAPij(dcr(i,j),dcg(i,j),dcb(i,j))を求める。本発明の第1の実施例では、コントラスト改善量を実際の画素値に変換する際の変換基準値VTcを制御することで合成画像3で発生する出力画像2のエッジ付近での平坦化現象を抑制していたが、この輪郭付近での平坦化解消をするには、変換基準値VTcを制御するのではなく一律の中心値(ここでは、0.0から1.0での範囲で扱っているため0.5)に設定して、50で得られた周囲範囲Aij内の重み付き加重和VAPij(Ar(i,j),Ag(i,j),Ab(i,j))を制御することでも同じような効果が得られると思われる。よって、本発明では入力画像内の対象画素Pijの情報を使って、VAPijを補正する補正係数VDAPij(dcr(i,j),dcg(i,j),dcb(i,j))を求め、この値を61でVAPijに各成分ごとに乗算することで輪郭付近での強調程度を高めることとした。その補正係数制御としては、ここでは、対象画素Pijの輝度y(i,j)のエッジ情報e(i,j)をもとに式(数10)のように、線形的にエッジ情報の程度におうじて補正係数を抑制することとした。しかし、この制御方法は一義的に決まるものではなく、非線形関数による制御も可能である。なお、式(数10)においてave_eはe(i,j)の画像内平均を表すが簡略化のために0.5を設定することも可能である。式(数10)においては、ttt=dcr(i,j)=dcg(i,j)=dcb(i,j)、補正後の加重和を加重和VAPij'=(Ar'(i,j),Ag'(i,j),Ab'(i,j))としている。
しかし、本発明の第1の実施例と同様に入力画像内の対象画素Pijの輝度y(i,j)をもとに線形的に補正係数を制御することも可能であり、この場合には、輝度が高いほど補正係数を小さくするようにするものである。
このような手段を取り入れることで強調画像3およびその画像3と入力画像1の合成画像2のメリハリ程度をある程度保存するように、暗部でのコントラスト改善を行うことが可能となる。
また、本発明の第1の実施例と同様に、図3のような多重解像度による構成も可能であり、こうすることで本発明の画像メリハリ保存の効果を生かしながら、入力画像における画素値のダイナミックレンジや影のような暗部サイズにあまり影響されることなく自動的に入力画像のコントラスト改善を行うことができ、画像のコントラスト調整の効率化につながる。
なお、これらの処理は本発明の第2の実施の形態である画像処理方法に従いコンピュータ等に使用される中央演算処理装置(CPU)及びデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等を使ったソフトウェア処理でも同様に実現することができる。
また、本発明の第2の実施の形態である画像処理方法に従い生成されたLSIチップのような半導体チップを用いても同様に実現することができる。
(第3の実施の形態)
次に本発明の第3の実施の形態である画像処理装置及び画像処理方法について説明する。
その全体の構成図は本発明の第1の実施の形態と同様に図1のように構成され、コントラスト改善手段は1つの周辺範囲cを持つ場合は図2のようになり、複数の周辺範囲c[s]を持つ場合には図3のような構成になる。同様に画像合成手段13は図4のようになる。そして、図2もしくは図3における強調量導出手段21は、図7のような構成になる。
強調量導出手段21は、対象画素Pij (r(i,j),g(i,j),b(i,j))の周囲より選択された比較対象画素の重み付き加重和VAPij(Ar(i,j),Ag(i,j),Ab(i,j))を計算する周囲平均手段50と、Pijにおける輝度と、周囲領域内より選択された比較対象画素Qijの輝度の差分量の絶対値の重み付き加重和Ady(i,j)を求める輝度差分平均手段70と、Ady(i,j)をもとに51で得られたコントラスト強調量VRPij(Rr(i,j),Rg(i,j),Rb(i,j))を強調する強調成分VBRPij(BRr(i,j),BRg(i,j),BRb(i,j))を算出する強調成分算出手段71と、71で得られたVBRPij(BRr(i,j),BRg(i,j),BRb(i,j))をもとにコントラスト強調量VRPij(Rr(i,j),Rg(i,j),Rb(i,j))を補正する改善量補正手段72より構成される。
以上のように構成された第3の実施の形態である画像処理装置の動作について説明する。
画像入力手段10を介して、カラー画像1がデジタル入力される。10ではカラー画像の場合、通常レッドr、グリーンg、ブルーbの成分データが入力手段の精度(8ビットならば0から255の値で)得られる。10ではこの値を0.0から1.0の値に正規化する。次に、デジタル入力画像1に対して、入力画像のガンマ変換を元の線形に戻す前処理をま処理手段11が行う。そしてこの前処理後の入力画像1に対して、暗部におけるコントラストを改善するためのコントラスト改善処理がコントラスト改善手段12で行われる。コントラスト改善手段12では図2、または図3のように行われる。まず、対象画素の周囲範囲cもしくはc[s]内の周囲画素より比較濃度算出に使用する比較対象画素を選択し、この比較対象画素と対象画素よりコントラスト強調量VRPij(Rr(i,j),Rg(i,j),Rb(i,j))を算出する。そして、この値を変換基準値VTc(trc,tgc,tbc)を用いて実際の8ビット整数データである画素値に変換するのである。そして、得られた強調画像3と入力画像1の適応的な合成を図4で示された画像合成手段13が行い、得られた合成画像2に入力画像に元々付加されていたガンマ変換を改めて後処理手段14が行うことで画像出力手段15でプリンタやディスプレイ等のデバイス機器に出力する最終的な出力画像を生成するのである。
強調量導出手段21では、まず、入力画像内における画素Pijの画素値VPijをLandにおける中心視野と見なし、その周囲にc画素の矩形領域に属する領域を周辺視野と見なす。そして、比較画素決定手段20で選択された比較対象画素をもとに、その周囲範囲内の重み付き加重和VAPij(Ar(i,j),Ag(i,j),Ab(i,j))を算出する。
本発明の第1の実施例では、コントラスト改善量を実際の画素値に変換する際の変換基準値VTcを制御することで合成画像3で発生する出力画像2のエッジ付近での平坦化現象を抑制していた。また、本発明の第2の実施例では、変換基準値VTcを制御するのではなく、Pijの輝度y(i,j)のエッジ情報e(i,j)をもとに周囲範囲内の重み付き加重和VAPijを制御することで合成画像3におけるエッジ付近での平坦化現象を抑制していた。
この第3の実施例では、まず輝度差分平均算出手段70で、対象画素Pijにおける輝度y(i,j)とその周辺範囲より比較画素として選択されたQ(i,j)の輝度ys(i,j)間の差分量の絶対値の重み付き加重和Ady(i,j)を求める。そして、この値をもとに強調成分算出手段71が式(数11)に従い、強調成分VBRPij(BRr(i,j),BRg(i,j),BRb(i,j))を求めるのである。
この式は、Ady(i,j)をPijにおける変位強調量と見なし、51で得られたVRPij(Rr(i,j),Rg(i,j),Rb(i,j))の1.0からの変位量をこのAdy(i,j)と予め設定された強調係数で強調する成分量を算出するものである。例えば、均一に輝度が変わらないところでは、強調成分は生じない。しかし、コントラスト改善量が1.0より大きい対象画素に対しては強調画像の画素値をより強調するような成分が算出され、逆にコントラスト改善量が1.0より小さい対象画素に対しては、強調画像の画素値を抑制するような成分が得られる。そのため、強調画像3においてよりエッジ付近等での画素値変化が大きいところにおけるメリハリ感がますこととなり、最終的に得られる合成画像2における画像のメリハリ感の保存を実現することができる。
以上のように、本発明の第3の実施の形態例では、このような強調成分を算出する手段を取り入れることで強調画像3およびその画像3と入力画像1の合成画像2のメリハリ程度をある程度保存するように、暗部でのコントラスト改善を行うことが可能となる。
また、本発明の第1の実施例と同様に、図3のような多重解像度による構成も可能であり、こうすることで本発明の画像メリハリ保存の効果を生かしながら、入力画像における画素値のダイナミックレンジや影のような暗部サイズにあまり影響されることなく自動的に入力画像のコントラスト改善を行うことができ、画像のコントラスト調整の効率化につながる。
なお、これらの処理は本発明の第3の実施の形態である画像処理方法に従いコンピュータ等に使用される中央演算処理装置(CPU)及びデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等を使ったソフトウェア処理でも同様に実現することができる。
また、本発明の第3の実施の形態である画像処理方法に従い生成されたLSIチップのような半導体チップを用いても同様に実現することができる。
(第4の実施の形態)
次に本発明の第4の実施の形態である画像処理装置及び画像処理方法について説明する。
その全体の構成図は本発明の第1の実施の形態と同様に図1のように構成され、コントラスト改善手段は1つの周辺範囲cを持つ場合は図14のような構成になる。同様に画像合成手段13は図4のようになる。コントラスト改善手段12は、対象画素Pijの周辺領域より比較対象にする周辺画素を決定する比較画素決定手段20と、各水平画素位置iに対して、選択された比較画素を対象とした垂直方向での加算値N[i]を求める垂直方向加算手段140と、140より対象画素Pijの周辺範囲に含まれる水平画素位置iの加算値N[i]より周辺範囲の加重和VAPij(Ar(i,j),Ag(i,j),Ab(i,j))を計算する簡易周囲平均手段141と、141で得られたPijの局所的な特徴を表すVAPijと画素Pij (r(i,j),g(i,j),b(i,j))の比をもとにコントラスト強調量VRPij(Rr(i,j),Rg(i,j),Rb(i,j))を算出する改善量算出手段51と、51で得られたコントラスト改善量VRPijを実際の画素値に変換する際の変換基準値VTc(rtc(i,j),gtc(i,j),btc(i,j))を求める変換基準値算出手段22と、22の変換基準値ともとに改善量補正手段72で得られたコントラスト改善量VRPijを実際の画素Pijにおけるコントラスト改善後の画素値に変換する画素値変換手段23より構成される。
図14のように構成された第4の実施の形態である画像処理装置におけるコントラスト改善処理の処理の流れを説明する。
画像入力手段10を介して、カラー画像1がデジタル入力される。10ではカラー画像の場合、通常レッドr、グリーンg、ブルーbの成分データが入力手段の精度(8ビットならば0から255の値で)得られる。10ではこの値を0.0から1.0の値に正規化する。次に、デジタル入力画像1に対して、入力画像のガンマ変換を元の線形に戻す前処理をま処理手段11が行う。そしてこの前処理後の入力画像1に対して、暗部におけるコントラストを改善するためのコントラスト改善処理がコントラスト改善手段12で行われる。コントラスト改善手段12では、まず周辺領域c内で比較対象画素を選択する。その場合、例えば図16の左図のように、ある間隔で垂直方向に間引いて比較対象画素Qijを決める。次に、垂直方向加算手段140が図16左図のように各水平画素位置iにおける垂直方向での輝度値の加算値N[i]を求める。そして、簡易周囲平均手段141では、このN[i]より対象画素Pijの周辺領域c内に含まれるN[k]の加重和Sを求め、その周辺範囲内に含まれる比較画素数mで除することで平均比較対象輝度Asy(i,j)を算出する。そして、この値と対象画素Pijの画素値(r(i.j),g(i,j),b(i,j))を各々比較することでコントラスト改善量VRPijを求める。さらに、対象画素Pijが図16右図のように水平画素位置iがi+1へ移った場合、図16のようにまずPijで得られた加重和Sより先頭のN[0]を減する。そして、それに新しく周辺範囲に含まれることとなったN[7]を加えることでPi+1jの周辺範囲内の比較画素の輝度の総和Sが得られる。この値を同じように比較対象画素数mで除することで平均比較対象輝度Asy(i+1,j)が得られる。このように、予め用意しておいた垂直方向での加算値N[k]を加減算することで簡易に平均比較対象輝度が得られる。これが、コントラスト改善量VRPij(Rr(i,j),Rg(i,j),Rb(i,j))の対象画素Pij(r(i,j),g(i,j),b(i,j))の比較対象濃度VAPijをなるのである。こうすることで、周辺範囲内のVAPijを求める際のフィルタリング処理を高速に行うことができる。
Retinex処理によるコントラスト改善を行う場合、このVAPijを求める処理量の削減が大きなポイントになっていた。特に、図15のように複数の周辺範囲領域c[k]をもつ多重解像度処理をした場合、その処理量は非常に膨大となってします。しかしながら、本発明のように、重み付き加重和を単純な周辺範囲内の平均に簡略化しそして、そのための周辺範囲内の加重和計算手続きを工夫することで処理量の削減を実現することができる。
このコントラスト改善量VRPij(Rr(i,j),Rg(i,j),Rb(i,j))を実際の画素値に変換する場合には、本発明の第1の実施例と同じように入力画像1の対象画素Pijにおける輝度y(i,j)に応じて式(数8)のように変換基準値VTcの値を制御することで、シャドウ部の急激な輝度レベル上昇を抑制する。なお、この際に、本発明の第2の実施例における平均比較濃度VAPijの制御や第3の実施例のような強調成分VBRPijの制御する処理を加えることも可能である。
さらに、本発明ではコントラスト改善手段12は図14のように1つの周辺領域cによる構成をしているが、この周辺領域cの大きさが改善される暗部の大きさに起因していると思われる。通常、自然画像の場合、さまざまな大きさを持つ影部分がありうることから、従来技術で説明したようなJobsonらのような複数の周辺領域サイズc[s]を持つ多重解像度モデルがより効果的である。そのような多重解像度モデルに本発明を適用すると、12のコントラスト改善手段は図15のような構成になる。
こうした場合、強調画像3として生成された画像の画素値変動が緩やかとなり、エッジ部分における急激な上昇を抑えることができるという利点も持つ。
以上のように本発明の第4の画像処理装置及び画像処理方法は、本発明の第1の実施の例においてもっとも処理量の多い対象画素周辺の平均比較画素濃度VAPijの算出過程を工夫・簡略化することで、エッジ保存しながらのコントラスト改善効果を保ちながら処理時間を短縮化することができる。特にこの高速化の効果は複数の周辺範囲c[k]を持つ場合ほどその効果は大きくなるものである。
さらに、これらの処理は本発明の第4の実施の形態であるカラー画像処理方法に従いコンピュータ等に使用される中央演算処理装置(CPU)及びデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等を使ったソフトウェア処理でも同様に実現することができる。
また、本発明の第4の実施の形態である画像処理方法に従い生成されたLSIチップのような半導体チップを用いても同様に実現することができる。
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態である画像処理装置及び画像処理方法について説明する。
その全体の構成図は本発明の第1の実施の形態と同様に図1のように構成され、コントラスト改善手段は1つの周辺範囲cを持つ場合は図17のような構成になる。同様に画像合成手段13は図4のようになる。コントラスト改善手段12は、対象画素Pijの周辺領域より比較対象にする周辺画素を決定する比較画素決定手段20と、水平画素位置における選択されたiに対して、選択された比較画素を対象とした垂直方向での加算値N[i]を求める間引き垂直方向加算手段170と、170より対象画素Pijの周辺範囲に含まれる水平画素位置iの加算値N[i]より周辺範囲の加重和VAPij(Ar(i,j),Ag(i,j),Ab(i,j))を計算する簡易周囲平均手段141と、141で得られたPijの局所的な特徴を表すVAPijと画素Pij (r(i,j),g(i,j),b(i,j))の比をもとにコントラスト強調量VRPij(Rr(i,j),Rg(i,j),Rb(i,j))を算出する改善量算出手段51と、51で得られたコントラスト改善量VRPijを実際の画素値に変換する際の変換基準値VTc(rtc(i,j),gtc(i,j),btc(i,j))を求める変換基準値算出手段22と、22の変換基準値ともとに改善量補正手段72で得られたコントラスト改善量VRPijを実際の画素Pijにおけるコントラスト改善後の画素値に変換する画素値変換手段23より構成される。
この発明は、本発明の第4の実施の形態例と比較すると、水平画素位置i全てに対して、選択された比較対象画素のみを対象とした垂直方向での加算処理を行うのではなく、予め比較画素決定手段で水平画素位置も所定の間隔で間引いて選択を行う。そして、選択された水平画素位置iの垂直方向での加算処理を行うようにしたものである。
図18はその処理の概要を表すが、図18の左図のように水平画素位置に間引いかれたとする。その場合、間引き垂直方向加算処理170では、i=0における垂直方向加算値N[0]を間引かれたi=1における垂直方向加算値N[1]=N[0]に振り分ける。同様に、N[3]=N[2]、N[5]=N[4]のように補間する。このようにすることで、全ての水平画素位置に対して垂直方向での加算処理を行うことがなく処理量の削減となる。また、つづく水平画素位置i+1に対する処理の場合は図17右図のようになり、先頭のN[0]が対象画素Pijの周辺領域c内に含まれるN[k]の加重和Sより減算される。その後、新しく周辺範囲に含まれることとなったN[7]が加えられることになるが、このi=7の水平画素位置における垂直方向加算処理は比較画素決定手段20で除かれているため、比較画素決定手段20で選択されi=7に最も隣接したi=6におけるN[6]でN[7]を補間した。そしてその補間されたN[7]を先ほどの加重和Sに加算する。その後、周辺範囲内に含まれる比較画素数mで除することで平均比較対象輝度Asy(i,j)が算出される。こうすることで、本発明の第4の実施の形態例よりも重み付き加重和の計算手続きを削減することができ、より処理量の削減を実現することができる。
なお、コントラスト改善量VRPij(Rr(i,j),Rg(i,j),Rb(i,j))を実際の画素値に変換する場合には、本発明の第1の実施例と同じように入力画像1の対象画素Pijにおける輝度y(i,j)に応じて式(数8)のように変換基準値VTcの値を制御することで、シャドウ部の急激な輝度レベル上昇を抑制しているが、本発明の第2の実施例における平均比較濃度VAPijの制御や第3の実施例のような強調成分VBRPijの制御する処理を加えることも可能である。
さらに、本発明ではコントラスト改善手段12は図17のように1つの周辺領域cによる構成をしているが、この周辺領域cの大きさが改善される暗部の大きさに起因していると思われる。通常、自然画像の場合、さまざまな大きさを持つ影部分がありうることから、従来技術で説明したようなJobsonらのような複数の周辺領域サイズc[s]を持つ多重解像度モデルがより効果的であることも本発明の第1の実施例と同様である。
さらに、これらの処理は本発明の第5の実施の形態である画像処理方法に従いコンピュータ等に使用される中央演算処理装置(CPU)及びデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等を使ったソフトウェア処理でも同様に実現することができる。
また、本発明の第5の実施の形態である画像処理方法に従い生成されたLSIチップのような半導体チップを用いても同様に実現することができる。
(第6の実施の形態)
本発明の第6の実施の形態である画像処理装置及び画像処理方法について説明する。
その全体の構成図は本発明の第1の実施の形態と同様に図1のように構成される。そして、コントラスト改善手段は本発明の第1から第5の実施例のいずかと同様の構成で組み立てられる。また、画像合成手段13も本発明の第1の実施例と同様に図4のようになる。この発明のポイントは、後処理手段が図19のように構成されていることであり、図19において、190は入力画像の輝度と色差を計算する入力輝度・色差算出手段であり、191は合成画像3のPijにおける輝度wy(i,j)と190で得られた輝度y(i,j)を比較し、その間の比Ratio(i,j)を算出する輝度比算出手段であり、192は得られた輝度比をもとに合成画像3の輝度wy(i,j)を調整する輝度調整手段であり、193は調整された輝度wy(i,j)とy(i,j)間のRatio(i,j)より入力画像の色差を修正する色差成分修正手段であり、194は修正された色差成分と輝度より合成画像3の画素値VWPij(wr(i,j),wg(i,j),wb(i,j))を再算出する画像再生成手段であり、195は所定のガンマ変換を行うガンマ変換手段である。
このように構成された、本発明の第6の実施の形態である画像処理方法の処理を背罪するが、コントラスト改善処理と後処理手段は図20のようになる。コントラスト改善処理は、本発明の第1の実施の例と同じように行われるが、第1の実施例の場合、コントラスト改善量VRPij(Rr(i,j),Rg(i,j),Rb(i,j))が成分ごとに式(数6)(数7)に従い算出されるのに対し、本発明では、式(数6)と式(数11)のように、周辺範囲内の平均比較輝度Ay(i,j)と対象画素Pijの輝度y(i,j)の比に示される改善輝度yRP(i,j)を算出する。
そして、このyRP(i,j)を変換基準値算出手段22で得られたyTc(i,j)をもとに実際の画素値のもつ輝度yRP(i,j)に変換する。次に、画像合成手段13で強調画像3の輝度yRP(i,j)と入力画像1の輝度y(i,j)の合成輝度画像2を生成する。つまり、本発明の第1から第5の実施例で3成分ごとに扱ってきたのに対し、ここでは輝度のみで画像合成まで処理を行うのである。これは、本発明の第1の実施例の式(数6)(数7)のように平均比較輝度VAPijと入力画像VPijの各成分比を使う場合、入力画像1の色バランスはある程度保持されるが、その後で行われる強調・補正処理で図21左図のように入力画像1の色バランスが崩れることがありうる。そこで、本発明では図21の右図のように、合成後の改善輝度wy(i,j)とy(i,j)間の改善比Ratio(i,j)をもとに入力画像の色差cr(i,j),cb(i,j)を修正した改善色差wcr(i,j), wcb(i,j)を生成し、これらの値をもとに合成画像の画素値VWPijを算出することで色バランスの保持を図ったものである。
しかし、合成後の改善輝度wy(i,j)とy(i,j)間の比Ratio(i,j)をそのまま入力画像の色差cr(i,j),cb(i,j)に乗算して得られた色差wcr(i,j), wcb(i,j)が飽和する可能性があるため、この飽和判定を行う。そして、もしwcr(i,j)が飽和していた場合には、この色差に対する比dRatio(i,j)=wcr(i,j)/cr(i,j)を改めて合成後の改善輝度と入力画像の輝度による改善比Ratio(i,j)とする。この値をもとに合成後の改善輝度dwy(i,j)を計算する処理を192の輝度調整手段が行う。次に、193がRatio(i,j)を使って改めて、入力画像の色差cr(i,j),cb(i,j)を修正して合成後の色差dwcr(i,j),d wcb(i,j)を生成するのである。その後、実際の画素値に変換して合成画像3のPijにおける画素値VWPij(wr(i,j),wg(i,j),wb(i,j))を求め、ガンマ変換手段195が入力画像に本来加えられていたガンマ変換処理を行うことで最終的に画像出力手段15で出力する出力画像2を生成するのである。
このように本発明では、入力画像における色のバランスを保つために、コントラスト改善処理時には輝度のみの改善を行い、その際の改善度合いを示す改善比をもとに入力画像の色差を修正することで合成画像の色バランス改善を図るものである。とくに、修正後の色差の飽和状態を考慮して改善度合いを図ることで、入力画像の色バランスを保持しながらコントラスト改善を行うことが可能となり、改めて色バランスを改善するための手段や仕組みを考慮する必要がないことが特徴である。
さらに、これらの処理は本発明の第6の実施の形態である画像処理方法に従いコンピュータ等に使用される中央演算処理装置(CPU)及びデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等を使ったソフトウェア処理でも同様に実現することができる。
また、本発明の第6の実施の形態である画像処理方法に従い生成されたLSIチップのような半導体チップを用いても同様に実現することができる。