JP4771592B2 - 化学機械研磨のためのエッジ制御付きキャリアヘッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は一般に基板の化学機械研磨に関し、より具体的には化学機械研磨のためのキャリアヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
集積回路は通常、基板上、特にシリコンウエハ上に導電層、半導体層や絶縁層を連続堆積することによって形成される。各層の堆積後にエッチングがなされ、回路の表面形状が作られる。一連の層は連続的に堆積およびエッチングされるため、基板の外表面または最上面、すなわち基板の露出面は徐々に平坦でなくなる。この平坦でない表面が、集積回路製造工程のフォトリソグラフィー段階において問題となる。したがって基板表面を定期的に平坦化することが必要である。
【0003】
化学機械研磨法(CMP、ケミカルメカニカルポリシング)は、認知されている平坦化方法の1つである。この平坦化方法では通常、基板をキャリアないし研磨ヘッド上に置くことが必要である。基板の露出面が回転する研磨パッドに向けて設置される。研磨パッドは「標準」パッドもしくは固定研磨パッドである。標準研磨パッドは丈夫な粗面を持ち、一方固定研磨パッドは包含媒体中に保持された研磨粒子を持つ。キャリアヘッドは制御可能な荷重、すなわち圧力を基板に与え、基板を研磨パッドに押しつける。キャリアヘッドには、基板の取りつけ面となる可撓膜や、基板を取りつけ面下に保持するための保持リングを含むものがある。可撓膜後ろのチャンバの加圧または排気により、基板にかかる荷重が制御される。少なくとも1つの化学反応性薬品と研磨粒子を含む研磨スラリが、標準パッドを使用の場合に研磨パッドの表面に供給される。
【0004】
CMP工程の効果はその研磨速度によって、および、結果の仕上がり(小規模の凹凸がない)と基板表面の平坦度(大規模のトポグラフィがない)によって測定され得る。研磨速度、仕上がりおよび平坦度は、パッドとスラリの組み合わせ、基板とパッドの間の相対速度、および基板をパッドに押しつける力によって決定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
CMPで繰り返し生ずる問題は、いわゆる「エッジ効果」、すなわち、基板の端が基板中央よりも異なる速度で研磨される傾向である。エッジ効果は概して基板周囲、たとえば200ミリメータ(mm)ウエハの最も外側5mm〜10mmにおける過剰研磨(基板から材料が過剰に除去されること)という結果をもたらす。
【0006】
特にいわゆる「フラットがつけられた」基板、すなわちフラットな周辺部を持つ基板の研磨における別の問題は、フラットに隣接して位置する領域の過剰研磨である。加えて、フラットの端がしばしば過剰研磨される。過剰研磨は基板全体の平坦度を低下させ、それにより基板の縁、端およびフラットが集積回路製造に対して不適となり、工程歩留まりを減少させる。
【0007】
特に、キャリアを可撓膜と共に使用する、フラットが付けられたウエハの研磨における別の問題は、ウエハのフラットが膜の底面に接触して擦傷することであり、それによって膜の寿命が短くなってしまう。
【0008】
【課題を解決するための手段】
一態様では、本発明は概して、化学機械研磨のためのキャリアヘッドに関する。キャリアヘッドは、基部と、基部の下に延伸して加圧可能なチャンバを規定する可撓膜と、エッジ荷重リングと、保持リングとを有している。可撓膜の下面は、基板の中央部に第1の荷重を与えるための第1の表面を提供する。エッジ荷重リングの下面は、基板の周辺部に第2の荷重を与えるための第2の表面を提供する。保持リングはエッジ荷重リングを取り巻き、第1の面及び第2の面の下で基板を維持する。
【0009】
発明の実施には以下の一つ以上を有していてもよい。可撓膜は支持構造に接合され、支持構造は湾曲部によって基部に可動的に接続される。可撓膜は支持構造の外表面とエッジ荷重リング内側の間に延びる。エッジ荷重リングの周縁部は支持構造と接してエッジ荷重リングの内側と可撓膜の間に間隙を維持し、支持構造の一部分を覆って延びる。エッジ荷重リングの上面は湾曲部の下面に接し、チャンバの加圧が湾曲部を通してエッジ荷重リングに下向きの力を与える。エッジ荷重リング上面の表面領域は、エッジ荷重リング下面の表面領域よりも大きいか、あるいは小さい。湾曲部の外縁は保持リングと基部の間にクランプ固定される。環状の湾曲部支持体は保持リングに取り外し可能なように接続され、湾曲部の周辺部を支持する。湾曲部支持体は保持リングの一体部分として形成される。エッジ荷重リングは支持構造に接合される。
【0010】
支持構造は支持板、下部クランプ、および上部クランプを含めることができ、可撓膜は支持板と下部クランプの間に固定される。湾曲部は下部クランプと上部クランプの間に固定され、エッジ荷重リングは下部クランプに接合される。キャリアヘッドはエッジ荷重リングの下面に配置された圧縮性材料の層を持つ。エッジ荷重リングの下面は、第1表面の外径よりも大きい内径を持つ環状突起を含む。エッジ荷重リングは環状突起の内部に位置する環状フランジを含み、また下向きに突き出て可撓膜がエッジ荷重リングの下に伸びるのを防ぐ。エッジ荷重リングは基板のフラットを覆って広がるように構成される。エッジ荷重リングの下面は、フラットの少なくとも一部を覆って広がる環状突起を含む。キャリアヘッドは、RIが環状突起の内半径を表わし、ROは環状突起の外半径を表わし、RFは基板中心と基板フラットの間の距離を表わすとき、(RI+RO)/2 > RFとなるように構成される。
【0011】
第2のエッジ荷重リングは第2表面を取り囲み、第2エッジ荷重リングの下面は基板の第2の周辺部に第3の荷重を与えるための第3表面を提供する。第3のエッジ荷重リングは第3の表面を取り囲み、第3エッジ荷重リングの下面は基板の第3の周辺部に第4の荷重を与えるための第4表面を提供する。可撓膜の一部はエッジ荷重リングの下面の下に延びて、複数の溝を含み、エッジ荷重リングに固定される。エッジ荷重リングの外表面は、基板と研磨パッドの間の摩擦力によって基板の後縁が間隙中に促されるように位置決めされた間隙によって、保持リングの内面から分離される。
【0012】
別の態様では、本発明は化学機械研磨のためのキャリアヘッドを指向する。キャリアヘッドは基部、可撓膜、硬い部材を持つ。可撓膜は基部の下に延びて加圧チャンバを規定し、可撓膜の下面は基板の第1部分に第1の荷重を与えるための第1表面を提供する。硬い部材は基部に対しては可動であり、硬い部材の下面は基板の第2部分に第2の荷重を与えるための第2表面を提供する。
【0013】
別の態様では、本発明は基板を研磨する方法を指向する。この方法では、基板は研磨面に接触させられ、第1の荷重が可撓膜によって基板の中央部に与えられ、可撓膜より硬いエッジ荷重リングによって第2の荷重が基板の周辺部に与えられる。
【0014】
別の態様では、本発明は化学機械研磨キャリアヘッド部分を指向する。この部分は環状の本体部とフランジ部を有する。環状突起は本体部から下向きに延び、また基板の周辺部に接する下面を有する。フランジ部は本体部から上向きに突き出し、またキャリアヘッドの一部を掴む内側に突出するリムを持つ。
【0015】
別の態様では、発明は基板を化学機械研磨する方法を指向する。基板は研磨面に接触させられ、スラリが基板と研磨面の界面に供給され、相対動作が基板と研磨面の間で引き起こされる。スラリは凝集しやすい第1のシリカと、凝集しにくい第2のシリカを含む。
【0016】
発明の実行では以下を含みむことができる。第1のシリカはフュームドシリカであり、第2のシリカはコロイダルシリカである。コロイダルシリカは、スラリ中のシリカの固体体積で、約1〜99%、たとえば35%である。スラリは、コロイダルシリカスラリとフュームドシリカスラリを混合することによって生成される。コロイダルシリカスラリは、スラリの体積で約1〜99%、たとえば50%である。基板表面は酸化膜を有し、研磨面は回転可能な研磨パッドである。基板はフラットなエッジ部を持つ。
【0017】
別の態様では、フラットなエッジを持つ基板が研磨面に接触させられ、スラリが基板と研磨面の界面に供給され、基板と研磨面の間に相対動作が引き起こされる化学機械研磨の方法を指向する。スラリは凝集しにくいコロイダルシリカを含む。
【0018】
別の態様では、発明は化学機械研磨のためのスラリを指向する。スラリは水、凝集しやすいコロイダルシリカ、凝集しにくいフュームドシリカ、およびpH調整剤を含む。
【0019】
発明の利点には以下が含まれ得る。基板のエッジ、フラットおよび縁の過剰研磨が減少し、その結果基板の平坦度と仕上がりが向上する。膜の磨耗が減少することによって、膜の寿命が向上する。
【0020】
発明の別の利点および特徴は、図面と請求の範囲を含む以下の説明から明らかになろう。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1を参照すると、1枚以上の基板10が化学機械研磨(CMP)装置20によって研磨される。類似のCMP装置の記述が、米国特許番号5,738,574の中に見出され、その全開示をここに援用する。
【0022】
CMP装置20は、テーブル面23が上に備えられ、取外し可能な上側の外カバー(図示されず)が取り付けられた下側の装置基部22を含む。テーブル面23は一連の研磨ステーション25、および基板の取り付け、取外しのための移載ステーション27を支持する。移載ステーションは一般に、3つの研磨ステーションと共に四角形の配置を形成する。
【0023】
各研磨ステーション25は回転可能な圧盤30を含み、その上に研磨パッド32が設置される。基板10が「6インチ」(150ミリメータ)または「8インチ」(200ミリメータ)直径のディスクの場合、圧盤30と研磨パッド32は直径約20インチとなる。基板10が「12インチ」(300ミリメータ)直径のディスクの場合、圧盤30と研磨パッド32は直径約30インチとなる。圧盤30は装置基部22の内部に位置する圧盤駆動モータ(図示されず)に接続される。ほとんどの研磨工程では、圧盤駆動モータは圧盤30を毎分30から200回転で回転するが、より低速または高速の回転速度を使用することもできる。各研磨ステーション25はさらに、研磨パッドの研磨状態を維持する付属のパッド調節装置40を含む。
【0024】
研磨パッド32は粗面化された研磨面を持つ複合材料である。研磨パッド32は感圧性接着層によって圧盤30に貼りつけられる。研磨パッド32は50ミル厚の硬い上層と50ミル厚のより柔らかい下層を持つ。上層は他の充填物と混合されたポリウレタンで構成された材料であることが好ましい。下層はウレタンで浸出された圧縮フェルト繊維からなる材料であることが好ましい。IC−1000により構成された上層と、SUBA−4により構成された下層を持つ、通常の2層研磨パッドは、米国デラウェア州ニューアークのRodel社より入手可能である(IC−1000およびSUBA−4はRodel社の製品名である)。
【0025】
反応剤(たとえば酸化物研磨のための純水)と化学反応性触媒(たとえば酸化物研磨のための水酸化カリウム)とを含むスラリ50が、連結されたスラリ/リンスアーム52によって研磨パッド32の表面に供給される。研磨パッド32が標準パッドであるとき、スラリ50は研磨粒子も含む(たとえば酸化物研磨のための二酸化シリコン)。通常、研磨パッド32全体を覆い、ぬらすのに十分なスラリが供給される。スラリ/リンスアーム52は、各研磨および調整サイクルの終了時に研磨パッド32を高圧で濯ぐ、いくつかのスプレーノズル(図示されず)を含む。
【0026】
回転盤支持板66とカバー68を含む、回転可能なマルチヘッド回転盤60が、下側の装置基部22上方に配置される。回転盤支持板66は中央ポスト62によって支持され、その上を回転盤の軸64を中心として、装置基部22内に位置された回転盤モータアセンブリによって回転される。マルチヘッド回転盤60は、回転盤支持板66上に、回転盤の軸64の周りに等しい角度間隔で取り付けられた4つのキャリアヘッドシステム70を含む。キャリアヘッドシステムのうち3つは基板を受け取り保持して、それらを研磨ステーション25の研磨パッドに押しつけることによって研磨する。キャリアヘッドシステムのうち1つは、基板を移載ステーション27から受け取り、および移載ステーション27へ基板を渡す。回転盤モータは、研磨ステーションと移載ステーションの間の、回転盤の軸64を中心として、キャリアヘッドシステム70およびそれらに取り付けられた基板を周回させる。
【0027】
各キャリアヘッドシステム70は、研磨またはキャリアヘッド100を含む。各キャリアヘッド100はそれ自身の軸を中心として独立に回転し、また回転盤支持板66に形成された放射状スロット72内で独立して横方向に往復する。キャリア駆動軸74がスロット72の中を延びて、キャリアヘッド回転モータ76(カバー68の四分の一を取り除いて図示)をキャリアヘッド100へ連結する。各ヘッドに対し1つずつのキャリア駆動軸とモータがある。各モータと駆動軸は、放射状駆動モータによりスロットに沿って線形駆動されることの出来るスライダー(図示されず)上に支持されて、キャリアヘッドを横方向に往復させる。
【0028】
実際の研磨の間、キャリアヘッドのうちの3つは、3つの研磨ステーション上に位置決めされる。各キャリアヘッド100は基板を研磨パッド32に接するように降下させる。一般に、キャリアヘッド100は基板を研磨パッドと接触する位置に保持し、基板の裏面全体に力を分布させる。キャリアヘッドはまた、駆動軸から基板にトルクを伝える。
【0029】
図2および3を参照すると、キャリアヘッド100はハウジング102、基部104、ジンバル機構106、荷重チャンバ108、保持リング110、および基板裏面アセンブリ112を含む。類似のキャリアヘッドの記述が、「化学機械研磨システムのための可撓膜を持つキャリアヘッド」と題された、1996年11月8日提出のZunigaらによる米国特許出願08/745,670(その後、本発明の譲受人に譲渡された)に見出され、その全開示がここに援用される。
【0030】
ハウジング102は駆動軸74に連結されて、それによって研磨の間、回転軸107の周りを回転する。回転軸107は研磨の間、研磨パッドの表面とほぼ垂直である。荷重チャンバ108はハウジング102と基部104の間に位置して、荷重、すなわち下向きの圧力を基部104へ与える。研磨パッド32に対する基部104の垂直位置もまた、荷重チャンバ108によって制御される。
【0031】
ハウジング102は一般に、研磨される基板の円形構成に応じて円形の形状となる。円筒形ブシュ122はハウジングを通して垂直穴124の中に嵌合し、2つの通路126および128がキャリアヘッドの空気圧制御のためにハウジングを通って延びる。
【0032】
基部104は通常、ハウジング102の下に位置するリング状体である。基部104はアルミニウム、ステンレス鋼、または繊維強化プラスチックなどの硬い材料により形成される。通路130が基部を通って延び、2つの取り付け具132および134が、ハウジング102と基部104の間の可撓管を接続して通路128を通路130へ流体連結するための連結点となる。
【0033】
基板裏面アセンブリ112は支持構造114、支持構造114を基部104に接続する湾曲ダイアフラム116、支持構造114とエッジ荷重リング120へ接続される可撓部材または可撓膜118を含む。可撓膜118は支持構造114の下に延びて、基板の中央部を固定する表面192を提供し、一方エッジ荷重リング120は支持構造の周囲に延びて基板の周辺部を固定するための表面202を提供する。基部104と基板裏面アセンブリ112の間に位置するチャンバ190の加圧が、可撓膜118に下向きの力を与えて、基板の中央部を研磨パッドに押しつける。チャンバ190の加圧はまた、湾曲ダイアフラム116をエッジ荷重リング120に対して下向きに押し、基板の周辺部を研磨パッドに押しつける。
【0034】
弾性可撓膜140が、クランプリング142によって基部104の下面に取り付けられ、エアバッグ144を規定する。クランプリング142はネジまたはボルト(図示されず)によって基部104へ固定される。第1のポンプ(図示されず)がエアバッグ144へ接続されて、流体、たとえば空気などの気体をエアバッグの中または外へ導き、それによって支持構造114への下向きの圧力を制御する。具体的にはエアバッグ144は、支持板170の縁178が可撓膜118の端を基板10に押しつけるようにさせ、それによって流体密封シールを作り出し、チャンバ190が排気されるときに基板の可撓膜への真空チャックを確実にする。
【0035】
ジンバル機構106は、基部が研磨パッドの表面とほぼ平行を維持するように、基部104がハウジング102に対して旋回することを可能にする。ジンバル機構106は、円筒形ブシュ122を通る通路154の中に嵌合するジンバルロッド150と、基部104に固定される可撓リング152を含む。ジンバルロッド150は通路154に沿って垂直に滑り、基部104の垂直動作をもたらすが、基部104のハウジング102に対して横方向への動作は防止する。
【0036】
ローリングダイアフラム160の内端は、内側クランプリング162によってハウジング102に固定され、外側クランプリング164がローリングダイアフラム160の外端を基部104に固定する。このようにローリングダイアフラム160はハウジング102と基部104の間の空間を密閉して、荷重チャンバ108を規定する。ローリングダイアフラム160は一般に、リング形状をした60ミル厚のシリコーンシートである。第2のポンプ(図示されず)が荷重チャンバ108に流体接続されて、荷重チャンバ内の圧力と基部104に与えられる荷重を制御する。
【0037】
基板裏面アセンブリ112の支持構造114は、支持板170、環状下部クランプ172、および環状上部クランプ174を含む。支持板170は、貫通して形成された複数の開口176を持つ、一般にディスク形状の硬い部材である。さらに、支持板170はその外端に、下向きに突出する縁178を持つ。
【0038】
基板裏面アセンブリ112の湾曲ダイアフラム116は一般に平面の環状リングである。湾曲ダイアフラム116の内端は、基部104と保持リング110の間に固定され、湾曲ダイアフラム116の外端は、下部クランプ172と上部クランプ174の間で固定される。湾曲ダイアフラム116は可撓性かつ弾性であるが、半径方向および接線方向に固定とすることも出来る。湾曲ダイアフラム116はネオプレン、クロロプレン、エチレンプロピレンまたはシリコーンなどのゴム、NYLONまたはNOMEXなどのエラストマーコート繊維、プラスチック、あるいはガラス繊維などの複合材料から形成される。
【0039】
可撓膜118は一般にネオプレン、クロロプレン、エチレンプロピレンまたはシリコーンゴムなどの可撓性および弾性材料から形成される円形シートである。可撓膜118の一部が支持板170の端周囲に延びて、支持板と下部クランプ172の間で固定される。
【0040】
可撓膜118、支持構造114、湾曲ダイアフラム116、基部104およびジンバル機構106の間で密閉された体積によって加圧可能なチャンバ190が規定される。第3のポンプ(図示されず)がチャンバ190に流体接続されて、チャンバ内の圧力、およびそれにより基板上の可撓膜の下向きの力を制御する。
【0041】
保持リング110は一般に、基部104の外端にたとえばボルト(図示されず)などで固定された円形リングである。流体が荷重チャンバ108内に供給され、基部104が下向きに押されると、保持リング110もまた下向きに押されて研磨パッド32に荷重を与える。保持リング110の底面184はほぼ平坦か、または保持リングの外から基板へのスラリ輸送を容易にするために、複数の溝を持つ。保持リング110の内表面182が基板をしっかりと固定し、基板がキャリアヘッドの下から抜けることを防ぐ。
【0042】
エッジ荷重リング120は、保持リング110と支持構造114の間に位置された、一般に円形体である。エッジ荷重リング120は、基板10の周辺部に圧力を与えるためのほぼ平坦な下部表面202を持つ底部200を含む。エッジ荷重リング120は、ステンレス鋼、セラミック、陽極酸化アルミニウム、または可撓膜と比較すると相対的に硬い、たとえばポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)などのプラスチック等の材料から構成される。キャリアフィルムなど、圧縮性材料の層212が底部200の下部表面202に接着され、基板10の据付面を与える。
【0043】
エッジ荷重リング120の円筒形内表面206が、支持板170の端周囲に延びる可撓膜118の部分に隣接して設置される。内表面206は、エッジ荷重リングと可撓膜の間がつながることを防ぐため、小さな間隙216によって可撓膜118から隔てられている。エッジ荷重リング120の外表面208は、エッジ荷重リングと保持リングの間の表面接触面積を少なくするように角度がつけられる。外表面208の最外端は、エッジ荷重リングが保持リング110を擦ったり損傷しないように、ほぼ垂直または角を丸めた部分218を含む。
【0044】
エッジ荷重リング120はまた、底部200の上に延びて湾曲ダイアフラム116に接するリム部204を含む。リム部204は可撓膜118の上に延びる縁210を含む。縁210は下部クランプ172に接して、内表面206と可撓膜118の間に間隙216を維持する。湾曲ダイアフラム116はリム部204の上面214に接する。
【0045】
作動中、流体がチャンバ190内に供給されて、基板の中央部に対して可撓膜118によって与えられる下向きの圧力が制御される。チャンバ190内の圧力はまた湾曲ダイアフラム116に力をかけ、基板の周辺部に対してエッジ荷重リング120によって与えられる下向きの圧力を制御する。チャンバ190が加圧されると、可撓膜118はまた横方向外向きに膨張し、保持リング110の内表面182に接触する場合もある。
【0046】
研磨が完了し、荷重チャンバ108が排気され基部104と背面構造112を研磨パッドから離昇させると、可撓膜118の上面がエッジ荷重リング120の縁210と噛み合い、エッジ荷重リング120をキャリアヘッドの残り部分と共に研磨パッドから離昇させる。
【0047】
前述の通り、CMPにおいて再発する1つの問題は、基板のフラット付近および端に沿って過剰研磨となることである。特定の理論に限定せずに言うと、この過剰研磨の原因の一つとしては、基板端の上での可撓膜の延伸が考えられる。特に、図11のように、基板10が可撓膜によって与えられる据付面よりも小さい場合、可撓膜の一部が基板端12を包み込みやすくなり、それにより増加した圧力が加えられる。この効果は特に、基板フラット14に沿って顕著となり、基板端と据付面端の間の距離が大きいほど、結果として一般にフラットと隣接する領域16が過剰研磨となる。過剰研磨の別の原因は、特にフラットの角18における、基板の角と保持リングの間の点接触である。具体的には、回転する研磨パッドは基板の角を保持リングの内表面にぶつける傾向があり、基板の変形や反りの原因となりかねず、それによって角における圧力や研磨速度が増す。
【0048】
しかしながら、図2および図3に戻ると、キャリアヘッド100において可撓膜118は基板の中央部に荷重を与え、一方エッジ荷重リング120は基板の周辺部に荷重を与える。エッジ荷重リングは比較的硬く基板の端を包み込むことがないので、過剰研磨を低減しつつ、より均一な圧力が基板周辺に加えられる。
【0049】
さらに、エッジ荷重リング120によって与えられる圧力は、可撓膜118によって与えられる圧力とは異なる。すなわち、可撓膜118からの圧力は基板の中央部を均一に研磨できるように選択され、一方、エッジ荷重リング120からの圧力は基板フラットおよび端部を均一に研磨できるように選択される。より具体的には、上面214の表面積の、下面202の表面積に対する比を適切に選択することによって、基板周辺に加えられる相対圧力を、過剰研磨を減らすように調節できる。上面214の表面積が下面202の表面積よりも大きい場合、エッジ荷重リングは加えられる圧力を効果的に増加させ、一方、上面214の表面積が下面202の表面積よりも小さい場合、エッジ荷重リングは加えられる圧力を効果的に減少させる。最終的に、保持リング110上の圧力はエッジ効果を減少するように選択される。これは米国特許5,795,215に議論されている通りであり、その全開示はここに援用される。
【0050】
基板フラットと角の研磨は、スラリおよび研磨パッドの選択によっても悪影響を受ける。標準研磨パッドを酸化物研磨に使用する場合、コロイダルシリカを含むスラリは、基板のフラットおよび角周辺の過剰研磨を低減し、それによって研磨の均一性が向上されるようである。特定の理論に限定せずに言えば、向上された研磨均一性は、凝集しやすいフュームドシリカを含むスラリに比べて凝集しにくいコロイダルシリカを含むスラリの、より低い粘度によってもたらされ得る。この低粘度は基板の角や端におけるスラリの蓄積を防止する傾向を持ち、それによって基板表面全体にスラリのより均一な分配が保証されて、研磨均一性が向上する。
【0051】
研磨の不均一性を、減少もしくは最小化する粘度を提供するため、スラリはコロイダルシリカのような非凝集シリカと、フュームドシリカなどの凝集しやすいシリカの両方を含むことができる。より具体的には、スラリ50は純水、水酸化カリウム(KOH)などのpH調整剤、およびコロイダルシリカとフュームドシリカの混合物を含む。たとえばコロイダルシリカは、スラリ中の全シリカの(固体体積で)約1%から99%、たとえば約35%で構成する。スラリ50は他の添加剤を含んでもよく、エッチング剤、酸化剤、腐食防止剤、殺生物剤、安定剤、研磨促進剤および抑制剤、および粘度調整剤などが含まれる。
【0052】
一般にコロイダルシリカは、シリカ粒子がフュームドシリカに比較して小さく、たとえば約50ナノメートル(nm)で、粒度分布が狭く、またほぼ球形状の場合には凝集しにくいであろう。これに対し、フュームドシリカはシリカ粒子がたとえば150〜200nmと「大きく」、粒度分布が広く、また不規則形状をとるために凝集しやすい傾向がある。
【0053】
スラリ50はコロイダルシリカスラリをフュームドシリカスラリと混合することによって生成され得る。フュームドシリカを含む適切なスラリが、イリノイ州、AuroraのCabot Corp.から、SS−12の商品名で市販されており、コロイダルシリカを含む適切なスラリが、デラウェア州、NewarkのRodel、Inc.から、KLEBOSOLの商品名で市販されている。SS−12スラリは固形分が約30%であり、これに対しKLEBOSOLスラリは固形分約12%である。SS−12スラリとKLEBOSOLスラリは、所望のコロイド状およびフュームドシリカの濃度となるように混合される。たとえば、コロイダルシリカスラリを、スラリの約1%から99%、たとえば50%で構成する。
【0054】
図4Aおよび4Bを参照すると、キャリアヘッド100aにおいて、エッジ荷重リング120aは、底部200aから延伸して下面202aをもたらす一般に環状の突起220を持つ。環状突起220は幅Wを持ち、内表面206aから距離D1、外表面208aから距離D2に位置する。エッジ荷重リング120aはまた、内表面206aから延伸して、環状突起220から間隙224で隔てられている環状フランジ222を含む。フランジ222は、可撓膜118がエッジ荷重リングの下に突出して、リングが基板から持ち上がるのを防ぐ。圧縮性材料の層212aが下面202aに接着される。
【0055】
寸法W、D1、およびD2を選択することによって、エッジ荷重リングと基板との間の接触面積が調節され、最適の研磨性能が提供される。一般に、接触領域を内側に移動すること、すなわちD1を減少するかD2を増加することによって、基板の角における除去率は減少するが、フラットの中央における除去率は増加する。これに対し、接触領域を外側に移動すること、すなわちD1を増加するかD2を減少することによって、基板フラットの中央における除去率は減少するが、角における除去率は増加する。具体的には、寸法W、D1、およびD2は、接触領域の中央が基板フラットの最小半径の外にあるように選択される。すなわち、
(RI+RO)/2 > RF = (RS−ΔR)
ここでRIは環状突起の内半径、ROは環状突起の外半径、RFは基板中心と基板フラットの間の最小距離を、それぞれ表わす。半径RFは、
RF = RS−ΔR
により決定され、ここでRSは基板の外端の半径、ΔRは基板のフラットと基板の外端の間の最大距離を、それぞれ表わす(図11参照)。さらに、可撓膜118によってもたらさられる据付面は、基板フラットを越えて延びてはならず、したがってD1+W+D2>=ΔRとなることが望ましい。たとえば、ΔRが約7ミリメータの場合、D1は約2ミリメータ、Wは約5ミリメータ、およびD2は約0ミリメータである。
【0056】
エッジ荷重リング(または図6を参照して以下に議論する荷重リング)の寸法はまた「高速バンド効果」を補償するようにも選択される。一般に、これは「エッジ効果」を減少するために使用されるエッジ荷重リングと比較して、エッジ荷重リングを比較的広くすることが要求される。たとえば、エッジ荷重リングの内径は約150mm〜約170mmとする。さらに、エッジ荷重リングの上面および下面の表面積比は、加えられる圧力を効果的に減少し、それによって研磨速度が減少し、「高速バンド効果」が補償されるように選択されなくてはならない。
【0057】
図5を参照すると、キャリアヘッド100bは下部クランプとエッジ荷重リングの組み合わせ230を含む。クランプ/荷重リング230は、上部クランプ174と支持板170の間に位置された、一般に環状の水平クランプ部232と、支持板170の端周囲に延びる一般に環状の荷重部234を含む。荷重部234は突起220とフランジ222を含み、これらはキャリアヘッド100aにおける要素と同じ目的を担う。チャンバ190の加圧によって、可撓膜118とクランプ/荷重リング230に下向きの力が加えられ、基板の中央および周辺部にそれぞれ圧力を加える。基板の真空チャックを確実にするために流体密封シールを作り出すことに加え、エアバッグ144が使用され、基板周辺に荷重部234によって与えられる圧力を調節する。特にエアバッグ144の加圧によって膜140が膨張されて上部クランプ174に接触し、クランプ/荷重リング230に下向きの圧力が与えられる。この構成は、可撓膜の外向きの膨張が荷重部234の動きを干渉しないよう確保するのに役立つ。
【0058】
図6を参照すると、キャリアヘッド100cはエッジ荷重リングアセンブリ240を含む。エッジ荷重リングアセンブリ240は3つの環状荷重リングを持ち、内側荷重リング242、中央荷重リング244、および外側荷重リング246を含む。当然、エッジ荷重リングアセンブリ240は3つの荷重リングによって図示されているが、2つまたは4つ以上の荷重リングを持つことも出来る。さらに、内側荷重リングはクランプリングと組み合わされていてもよい。キャリアヘッド100cはエアバッグなしで図示されているが、上部クランプ174、またはエッジ荷重リングアセンブリ240の上に配置したエアバッグを含むことも出来る。
【0059】
各荷重リングは、基板の環状の周辺部に下向きの圧力を加えるための下面202c、および荷重リングの本体から内側に延びるリム部204cを含む。内側荷重リング242のリム部は可撓膜118の上に突出する。中央荷重リング244のリム部は、内側荷重リング242の外表面に形成された平縁252の上に突出する。同様に、外側荷重リング246のリム部は、中央荷重リング244に形成された平縁254の上に突出する。チャンバ190cの圧力を減少することによって、研磨パッドから基板裏面アセンブリ112が離昇すると、平縁がリム部を捉えて研磨パッドからエッジ荷重リングアセンブリ240を離昇させる。
【0060】
エッジ荷重リングアセンブリは、複数の圧力領域上の圧力分配を調節するために使用される。各領域にかけられた圧力は、チャンバ190c内の圧力と共に変化するが、荷重リング242、244および246によって与えられる圧力が同じである必要はない。具体的には、ある任意のエッジ荷重リングによって与えられる圧力Piは、以下の式で計算される。
【0061】
【数1】
これは、以下を仮定した場合であり、
【0062】
【数2】
ここでAUiは湾曲ダイアフラム116に接触する上面214cの表面積、ALiは下面202cの表面積、PMはチャンバ190cの圧力である。たとえば、荷重リング242、244および246は、AU1/AL1=1.2、AU2/AL2=1.0、AU3/AL3=0.8となるように構成することができる。この場合、チャンバ190c内の圧力PMが5.0psiであるとき、P1は6.0psi、P2は5.0psi、P3は4.0psiとなる。同様にPMが10.0psiであれば、P1は12.0psi、P2は10.0psi、P3は8.0psiとなる。このように、エッジ荷重リングアセンブリ240は、チャンバ190cから入力された単一の圧力のみを使用しながら、基板の異なる周辺領域に与えられる圧力の個々の制御を可能にする。基板の異なる領域に対する適切な圧力分配を選択することによって、研磨均一性が向上する。キャリアヘッド240cがエアバッグを含む場合、それは支持構造またはエッジ荷重リングの1つ以上に、追加の圧力を与えるために使用される。
【0063】
図7Aを参照すると、キャリアヘッド100dは、中央部260、外側部262、および環状フラップ264を持つ可撓膜118dを含む。外側部262は、支持板170の外表面とエッジ荷重リング120dの内表面の間に延びて、支持板と下部クランプ172の間でクランプ固定される。可撓膜118dのフラップ264はエッジ荷重リング120dの下に延び、ゆえに下面202dが可撓膜118dの外側部の上面268上に載る。複数のスロットまたは溝266がフラップ264の上面268に形成される。溝266は、基板の端上の圧力配分を均等にするように、フラップ264がエッジ荷重リング120dからの圧力下でつぶれるための空間を与える。キャリアヘッド100dはエッジ荷重リングの下面上にキャリアフィルムを必要としない。さらに、チャンバ190が排気されるときに、フラップ264は基板10に向って引っぱられてシールを形成し、基板の真空チャックを向上させる。このことは1998年8月8日提出のZunigaらによる(その後、本発明の譲受人に譲渡された)米国特許出願連番08/09/149,806の、「化学機械研磨のためのキャリアヘッド」と題した中に記載のとおりであり、その全開示がここに援用される。
【0064】
可撓膜は、たとえばスナップはめ、張力はめ、接着、またはボルト締めなどの手順によってエッジ荷重リングに固定され、基板がキャリアヘッドから外れるときに膜フラップが下に遠くまで延び過ぎないようにする。たとえば、図7Bを参照すると、可撓膜118d’はエッジ荷重リング120d’に張力はめされている。エッジ荷重リング120d’の外表面208d’は環状のくぼみまたは溝274を含み、可撓膜118d’のフラップ264’は厚いリム部276を含む。伸びていない状態では、リム部276はくぼみ274の直径よりもわずかに短い直径を持つ。しかしながら可撓膜は、環状のくぼみの中にはまるまで引き伸ばして、リム部をエッジ荷重リングの外面周囲に滑り込ませる。このようにリム部の張力が、可撓膜をエッジ荷重リングに貼り付いたままにする。
【0065】
図7Cを参照すると、可撓膜118d”のフラップ264”は、エッジ荷重リング120d”の外表面208”周囲および上面226”に沿って内側に延びるフランジ部277を含む。フランジ部の張力が可撓膜をエッジ荷重リングに貼り付いたままにする。
【0066】
図7Dを参照すると、可撓膜118d”’のフラップ265”’が接着層278によってエッジ荷重リング120d”’に接着される。具体的には、接着層278はエッジ荷重リング120d”’の底面202”’上に置かれる。接着剤は室温硬化型(RTV)シリコーンでよい。
【0067】
図8を参照すると、キャリアヘッド100eにおいて保持リング110eは、保持リングの内表面182eから内向きに突出する湾曲部支持フランジ270を有する。湾曲部支持フランジ270は、支持リング110eの上面272に隣接して位置する一般に環状の突起である。湾曲部支持フランジ270は、保持リング110eと基部104の間に固定されていない湾曲ダイアフラム116eの部分を支持するように位置決めされる。
【0068】
動作中、流体がチャンバ190e内に供給されると、湾曲ダイアフラム116eへの下向き圧力の一部は、湾曲部支持フランジ270によって保持リング110eに向けられる。その結果、湾曲ダイアフラム116eからエッジ荷重リング120にかかる下向きの力が弱くなり、したがって基板の周辺部にかかる圧力が減少する。このことは、部分的には湾曲部支持フランジ270が湾曲ダイアフラム116eに加えられた下向き圧力の一部を吸収することによって起こる。湾曲部支持フランジ270は、前記実施例の特徴のいずれとも組み合わせることが出来る。
【0069】
図9を参照すると、キャリアヘッド100fにおいて、湾曲部支持フランジは取外し可能な湾曲部支持リング280に置き換えられている。この実施例では、保持リング110fは、保持リング110fの内表面182fの基部104近くに形成された平縁282を含む。湾曲部支持リング280は、平縁282の上に支持されるL字型断面積を持つ、一般に環状の部材である。湾曲部支持リング280は一般に、上述の湾曲部支持リングと同じ機能を提供する。
【0070】
図10を参照すると、キャリアヘッド100gにおいて、保持リング110gの内表面182gはエッジ荷重リング120gから間隙290で隔てられる。間隙290は約2.0から5.0mmの幅WGを持つ。これに対し、図2および図3のキャリアヘッドでは、エッジ荷重リングと保持リングの間の間隙は約0.5mm〜2.0mmだけしかない。研磨中、研磨パッドからの摩擦力は基板10をキャリアヘッドの後縁に向けて、すなわち研磨パッドの回転方向と同方向に促す。間隙290があることで、基板10は基板裏面アセンブリ112と関連してスライドすることが出来る。たとえば、ウエハ端12が基板の後縁を表わす場合、基板10は、後縁12が間隙290の下に位置するように左向きに促される。一方、基板の前縁(図示されず)はエッジ荷重リング120gの下に位置決めされる。その結果、エッジ荷重リング120gは、後縁よりも基板の前縁に、より下向きの圧力を与えることになる。エッジ効果の一部が、基板の後縁が保持リングに対して力を加えられるときに基板が歪むことによって生じることから、後縁の圧力を減じることによって研磨均一性を向上することが出来る。
【0071】
様々な実施形態の特徴は組み合わせて使用することが出来る。さらに、エッジ荷重リングの利点がフラットが付けられた基板に対して説明されてきたが、キャリアヘッドは切り欠付きウエハなど、その他の種類の基板にも使用することができる。一般に、エッジ荷重リングは基板の周辺部にかかる圧力を調節して、不均一な研磨を補うために使用することが出来る。
【0072】
本発明はいくつかの実施形態に関して記述されてきた。しかしながら本発明は、描写説明された実施形態に限られるものではない。むしろ、発明の範囲は添付された請求の範囲によって定義される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 化学機械研磨装置の分解斜視図である。
【図2】 本発明によるキャリアヘッドの略断面図である。
【図3】 エッジ荷重リングをあらわす図2のキャリアヘッドの拡大図である。
【図4】 図4Aは、環状突起を持つエッジ荷重リングがついたキャリアヘッドの断面図であり、図4Bは、図4Aのエッジ荷重リングの拡大図である。
【図5】 支持構造に固定されているエッジ荷重リングを持つキャリアヘッドの断面図である。
【図6】 複数のエッジ支持リングを持つ、キャリアヘッドの断面図である。
【図7】 図7Aは、エッジ荷重リングの下に延びる可撓膜を持つキャリアヘッドの断面図であり、図7Bは、エッジ荷重リングの溝に噛み合う可撓膜を持つキャリアヘッドの断面図であり、図7Cは、エッジ荷重リングの周りに延びる可撓膜を持つキャリアヘッドの断面図であり、図7Dは、エッジ荷重リングに接着された可撓膜を持つキャリアヘッドの断面図である。
【図8】 湾曲部支持フランジを持つキャリアヘッドの断面図である。
【図9】 湾曲部支持リングを持つキャリアヘッドの断面図である。
【図10】 保持リングとエッジ支持シングの間に間隙を有するキャリアヘッドの断面図である。
【図11】 フラットが付けられた基板の平面図である。様々な図面の中で、類似の参照番号は類似の要素を示すように指定されている。接尾文字のついた参照番号は、要素が変更された機能、動作、または構造を持つことを表わす。
【符号の説明】
10…基板、12…基板端、14…フラット、18…角、20…CMP装置、22…下側装置基部、23…テーブル面、25…研磨ステーション、27…移載ステーション、30…圧盤、32…研磨パッド、40…パッド調節装置、50…スラリ、52…スラリ/リンスアーム、60…マルチヘッド回転盤、62…中央ポスト、64…回転盤の軸、66…回転盤支持板、68…カバー、70…キャリアヘッドシステム、72…放射状スロット、74…キャリア駆動軸、100…キャリアヘッド、102…ハウジング、104…基部、106…ジンバル機構、108…荷重チャンバ、110…保持リング、112…基板裏面アセンブリ、114…支持構造、116…湾曲ダイアフラム、118…可撓膜、120…エッジ荷重リング、122…円筒形ブシュ、124…垂直穴、126…通路、128…通路、130…通路、132…取り付け具、134…取り付け具、140…弾力可撓膜、142…クランプリング、144…エアバッグ、160…ローリングダイアフラム、162…内側クランプリング、164…外側クランプリング、170…支持板、172…環状下部クランプ、174…環状上部クランプ、176…開口、178…縁、182…内表面、184…底面、190…チャンバ、192…表面、200…底部、202…下部表面、204…リム部、206…円筒形内表面、208…外表面、210…縁、212…圧縮材料層、214…上面、216…間隙、218…垂直または角を丸めた部分、220…環状突起、222…環状フランジ、224…間隙、226…表面、230…クランプ/荷重リング、232…水平クランプ、234…荷重部、240…エッジ荷重リングアセンブリ、242…内側荷重リング、244…中央荷重リング、246…外側荷重リング、252、254…平縁、260…中央部、262…外側部、264…環状フラップ、266…上面、270…湾曲部支持フランジ、274…環状のくぼみ、276…リム部、277…フランジ部、278…接着層、280…湾曲部支持リング、282…平縁、290…間隙
Claims (15)
- 基部と、
前記基部の下に延びて加圧可能なチャンバを規定する可撓膜であり、該可撓膜の下面に基板の中央部に第1の荷重を加えるための第1の表面を備える可撓膜と、
前記第1の表面を囲むエッジ荷重リングであり、該エッジ荷重リングの下面に前記基板の周辺部に第2の荷重を加えるための第2の表面を備えており、該エッジ荷重リングの下面が、前記第1の表面の外径よりも大きい内径を有する環状突起を含む、エッジ荷重リングと、
前記第1および第2の表面の下に前記基板を維持するための、前記エッジ荷重リングを囲む保持リングと
を含む化学機械研磨のためのキャリアヘッド。 - 前記チャンバ内に配置されると共に、前記可撓膜を支持しており前記基部に対して可動な支持構造を更に備える、請求項1記載の化学機械研磨のためのキャリアヘッド。
- 前記可撓膜が前記支持構造に結合され、前記支持構造は湾曲部によって前記基部に可動に連結される請求項2に記載のキャリアヘッド。
- 前記エッジ荷重リングの上面が前記湾曲部の下面と接する請求項3に記載のキャリアヘッド。
- 前記可撓膜が前記支持構造の外表面と前記エッジ荷重リングの内表面の間に延びる請求項2に記載のキャリアヘッド。
- 前記エッジ荷重リングが、前記支持構造の一部の上に延びるリム部を含む請求項2に記載のキャリアヘッド。
- 前記チャンバの加圧により、前記エッジ荷重リングに下向きの力が加えられる請求項1に記載のキャリアヘッド。
- 前記エッジ荷重リングの上面の表面積が、前記エッジ荷重リングの下面の表面積より大きい又は前記エッジ荷重リングの下面の表面積より小さい請求項7に記載のキャリアヘッド。
- 前記エッジ荷重リングの下面に配置された、圧縮性材料の層をさらに含む請求項1に記載のキャリアヘッド。
- 前記エッジ荷重リングが、前記環状突起の内側に位置しかつ下向きに突出して前記可撓膜が前記エッジ荷重リングの下に延びることを防ぐ環状フランジを含む請求項1に記載のキャリアヘッド。
- 前記エッジ荷重リングが前記基板のフラットの上に延びるように構成される請求項1に記載のキャリアヘッド。
- RIが前記環状突起の内半径を表わし、ROが前記環状突起の外半径を表わし、RFが基板中心と基板フラットの間の最小距離を表わすときに、(RI+RO)/2>RFである請求項11に記載のキャリアヘッド。
- 前記第2の表面を囲む第2のエッジ荷重リングをさらに含み、前記第2のエッジ荷重リングの下面は、前記基板の第2の周辺部に第3の荷重を与えるための第3の表面をもたらす請求項1に記載のキャリアヘッド。
- 基部と、
前記基部の下に延びて加圧可能なチャンバを規定する可撓膜であり、該可撓膜の下面が基板の第1の部分に第1の荷重を与えるための第1の表面を備える可撓膜と、
前記基部に対して可動な硬い部材であり、該硬い部材の下面は前記基板の第2の部分に第2の荷重を与えるための第2の表面を提供する硬い部材と
を含み、
該硬い部材の下面が、前記第1の表面の外径よりも大きい内径を有する環状突起を含む、
化学機械研磨のためのキャリアヘッド。 - 基板を研磨面に接触させるステップと、
前記基板の中央部に、可撓膜の第1の表面によって第1の荷重を与えるステップと、
前記基板の周辺部に、前記可撓膜よりも硬いエッジ荷重リングの下面であって前記第1の表面の外径よりも大きい内径を有する環状突起を含む下面によって第2の荷重を与えるステップと
を有する基板の研磨方法。
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