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JP4772966B2 - 保護プローブ - Google Patents
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JP4772966B2 - 保護プローブ - Google Patents

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Description

【0001】
発明の分野
本発明は、化学的または酵素的改変から検出可能標識を保護する組成物、並びに増幅および検出法におけるその使用に関する。
【0002】
発明の背景
本明細書に記載される参考文献はいずれも、請求される発明に対し先行技術であると認められない。
【0003】
標的核酸配列は、試料に存在する可能性がある他の配列より、標的配列に優先的にハイブリダイズするよう設計された検出プローブを用いた、多様な方法により、検出することが可能である。標的配列の例には、元来試料に存在していた配列または増幅法の一部として製造された配列が含まれる。
【0004】
検出プローブの例には、試料に存在する可能性がある他の核酸より、標的核酸配列を含む標的核酸に優先的にハイブリダイズすることが可能な、オリゴヌクレオチドおよびその誘導体が含まれる。標的核酸配列に対する検出プローブのハイブリダイゼーションは、適切な条件下で、検出可能プローブ:標的ハイブリダイゼーション複合体の形成を生じる。
【0005】
検出可能プローブ:標的ハイブリダイゼーション複合体の検出は、標識化検出プローブを用い、促進される。異なる標識およびアッセイ形式を用い、試料中の解析物(analyte)の存在または量を検出することが可能である。検出可能標識の例には、放射性同位体、蛍光分子、化学発光分子、発色団、酵素、酵素基質およびリガンドが含まれる。蛍光および化学発光分子を用いた核酸の検出を記載する参考文献の例には、共に本明細書に援用される、Arnoldら、米国特許第5,283,174号およびBeckerら、米国特許第5,731,148号が含まれる。
【0006】
標的核酸配列の検出を促進するため、核酸増幅技術を用い、試料中の標的配列の数を増加させてもよい。核酸増幅は、増幅しようとする核酸配列に相補的な配列を含む核酸の酵素的合成を伴う。核酸増幅は、転写に基づく増幅、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LCR)および鎖置換増幅(SDA)を伴うものなど、異なる技術を用い、行うことが可能である。
【0007】
核酸配列の転写に基づく増幅は、一般的に、RNAポリメラーゼ、DNAポリメラーゼ、デオキシリボヌクレオシド三リン酸、リボヌクレオシド三リン酸、およびプロモーター−テンプレート相補的オリゴヌクレオチドを使用する。プロモーター−テンプレート相補的オリゴヌクレオチドは、RNAポリメラーゼにより認識される5’配列、および増幅しようとする配列の3’の位置でテンプレート核酸にハイブリダイズする3’配列を含む。テンプレートに対するプロモーター−テンプレート相補的オリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーション後、二本鎖プロモーターが標的核酸配列の上流に形成される。二本鎖プロモーター形成は、一般的に、DNAポリメラーゼ活性を伴う。一般的に、第二のオリゴヌクレオチドプライマーを使用し、二本鎖プロモーター形成を促進する。
【0008】
転写に基づく増幅は、通常二本鎖であるプロモーター領域に対するRNAポリメラーゼの結合を伴う。RNAポリメラーゼは、プロモーター領域から下流へ進行し、そして5’から3’方向にリボ核酸を合成する。単一のテンプレートを用いた転写に基づく増幅により、多数のRNA転写物が製造される。
【0009】
転写に基づく増幅を行うのに、異なる形式を使用してもよい。異なる形式の例は、Burgら、米国特許第5,437,990号;Kacianら、米国特許第5,399,491号;Kacianら、米国特許第5,554,516号;McDonoughら、米国特許第5,766,849号;Ryderら、米国特許第5,786,183号;Malekら、米国特許第5,130,238号;Kacianら、国際出願第PCT/US93/04015号、国際公開第WO 93/22461号;Gingerasら、国際出願第PCT/US87/01966号、国際公開第WO 88/01302号;Gingerasら、国際出願第PCT/US88/02108号、国際公開第WO 88/10315号;DaveyおよびMalek、欧州出願第88113948.9号、欧州公開第0 329 822 A2号;並びにUrdea、国際出願第PCT/US91/00213号、国際公開第WO 91/10746号(これらの参考文献は各々、本明細書に援用される)などの刊行物に提供される。
【0010】
PCR増幅は、Mullisら、米国特許第4,683,195号、第4,683,202号、および第4,800,159号により、そしてMethods in Enzymology,155:335−350(1987)(これらの参考文献は各々、本明細書に援用される)に記載される。
【0011】
LCRの例は、本明細書に援用される、欧州特許公開第320 308号に記載される。LCRは、少なくとも4つの別個のオリゴヌクレオチドを用いる。該オリゴヌクレオチドのうち2つは、1つのオリゴヌクレオチドの3’端およびもう一方のオリゴヌクレオチドの5’端が連結のため配置されるように、核酸テンプレートにハイブリダイズする。ハイブリダイズしているオリゴヌクレオチドをその後、連結し、標的核酸配列に対する全長相補体を形成する。その後、二本鎖核酸を変性させ、そして第三および第四のオリゴヌクレオチドを相補鎖にハイブリダイズさせ、そして共に連結する。ハイブリダイゼーション、連結、および変性のさらなる周期により増幅を達成し、標的核酸配列および標的核酸配列に相補的な配列の多数のコピーを製造する。
【0012】
SDAは、制限酵素がその認識部位のヘミホスホロチオ酸エステル型の非修飾鎖にニック(nick)をつける能力、およびDNAポリメラーゼが該ニックで複製を開始し、そして下流の非テンプレート鎖を置換する能力に基づく、等温増幅反応である(例えば、Walker, PCR Methods and Applications, 3:25−30(1993)、Walkerら, Nucleic Acdis Res., 20:1691−1996(1992)、およびWalkerら, Proc. Natl. Acad. Sci., 89:392−396(1991)を参照されたい。これらの参考文献は各々、本明細書に援用される)。自己触媒的SDA増幅を行うための断片を生成するのに用いられる工程は、転写に基づく増幅またはQ−ベータ技術を用いて行われる増幅のための断片を生成するのに適用可能であることが示されている(Walkerら, Nucleic Acids Res., 20:1691−1696(1992)、本明細書に援用される)。
【0013】
発明の概要
本発明は、標識化検出プローブを保管し、そして標的核酸配列が試料に存在するか検出するのに有用な、組成物および方法を特徴とする。好ましい組成物は、化学的または酵素的改変に影響を受けやすい標識を含む検出プローブ、および改変から標識を保護し、そして/または検出プローブが核酸増幅を阻害する能力を減少させる保護プローブで構成される。こうした組成物を用い、例えば、検出プローブ標識を安定化し、そして検出プローブが時期尚早に、増幅または標的核酸にハイブリダイズするのを妨げてもよい。
【0014】
検出プローブ標識の化学的および酵素的改変は、未改変標識から製造されるシグナルに比較し、改変標識から製造されるシグナルに影響を与える、化学的同一性または結合における変化である。化学的および酵素的改変の例には、酸化、還元、酸加水分解、塩基加水分解、アルキル化および酵素的な切断若しくは加水分解が含まれる。好ましくは、化学的または酵素的改変は、標識からのシグナル検出可能性の損失を引き起こす。
【0015】
化学的または酵素的改変に影響を受けやすい標識は、本明細書において「影響を受けやすい標識」とも称され、通常、不安定基に作用することが可能な剤を含む水性溶液中で、こうした改変を経験する、不安定基を含む。好ましくは、不安定基は、約pH 4および約pH 9の間のpHを有する水性溶液中で加水分解にさらされる。不安定基の例には、エステル結合およびチオエステル結合が含まれる。
【0016】
保護プローブは、改変から標識を保護し、その際、標識は、保護プローブの非存在下よりも、保護プローブの存在下で、より少ない度合いに改変される。好ましい態様において、保護プローブの存在下および非存在下の、改変速度の相違は、少なくとも約10倍、少なくとも約20倍、および少なくとも約40倍である。
【0017】
検出および保護プローブは、プリン類、ピリミジン類、またはその誘導体である、窒素性塩基を含む分子である。窒素性塩基は、プローブ上に位置し、したがって、核酸上に存在するプリンまたはピリミジン塩基と水素結合し、ハイブリダイゼーション複合体を形成することが可能である。こうした配置はまた、検出プローブ窒素性塩基が、保護プローブ窒素性塩基と水素結合し、ハイブリダイゼーション複合体を形成することも可能にする。
【0018】
検出プローブは、標的核酸配列とのハイブリダイゼーション複合体を形成することが可能である。検出プローブ:標的ハイブリダイゼーション複合体を検出し、標的配列の存在を示すことが可能である。好ましい検出プローブは、1つまたはそれ以上の検出可能標識を含み、これを用い、検出プローブ:標的ハイブリダイゼーション複合体が存在するか決定するのを促進することが可能である。
【0019】
保護プローブを用い、検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体を形成することにより、化学的または酵素的改変に影響を受けやすい検出プローブ標識を、こうした改変から保護することが可能である。保護プローブは、後に、検出プローブから除去し、検出プローブを標的配列の存在を検出するのに使用できるようにしてもよい。
【0020】
検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体はまた、増幅中の、増幅核酸に対する検出プローブのハイブリダイゼーションを減少させるのに用いてもよい。核酸増幅技術を用い、標的核酸配列数を増加させ、標的核酸配列の検出を促進してもよい。しかし、核酸増幅中に存在する検出プローブは、増幅が完了する前に、増幅産物にハイブリダイズすることにより、増幅を阻害する可能性がある。
【0021】
検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体に存在する検出プローブは、増幅核酸に自由にハイブリダイズできない。増幅後、ストリンジェンシー条件を上昇させ、検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体を不安定化する一方、検出プローブ:標的ハイブリダイゼーション複合体の形成を可能にしてもよい。さらに、増幅により製造される、過剰標的核酸の存在は、検出プローブ:標的ハイブリダイゼーション複合体の形成を進めるのを補助する。
【0022】
したがって、本発明の第一の側面は、(1)化学的または酵素的改変に影響を受けやすい標識を含む、検出プローブ、および(2)こうした改変から該標識を保護する、保護プローブ、を含む、組成物を記載する。検出プローブおよび保護プローブの間に形成されるハイブリダイゼーション複合体は、検出プローブおよび完全に相補的な標的核酸の間に形成されるハイブリダイゼーション複合体より低いTmを有する。
【0023】
「ハイブリダイズしている」および「ハイブリダイゼーション複合体」は、安定ハイブリダイゼーション複合体を指す。安定ハイブリダイゼーション複合体は、溶液温度またはそれ以上のTmを有する。
【0024】
好ましくは、保護プローブは、標識と「加水分解保護付加物」を形成しない。「加水分解保護付加物」は、加水分解から標識を保護する、保護付加物形成分子および影響を受けやすい標識の間に形成される付加物を指す。
【0025】
検出プローブの「完全に相補的な標的核酸」への言及は、DNA相補体またはRNA相補体のどちらかまたは両方を、検出プローブが記載される特性を有するか決定する参照オリゴヌクレオチドとして用いることが可能であることを示す。DNA相補体は、検出プローブと同じ長さのデオキシリボ核酸であり、存在する各ヌクレオチドは、ワトソン−クリック(例えばA−T、G−C)水素結合により、検出プローブに水素結合することが可能である。RNA相補体は、検出プローブと同じ長さのリボ核酸であり、存在する各ヌクレオチドは、ワトソン−クリック水素結合により、検出プローブに水素結合することが可能である。
【0026】
好ましくは、組成物は、影響を受けやすい標識を化学的または酵素的に改変することが可能な水性溶液、および改変から標識を保護する保護プローブをさらに含む。より好ましくは、影響を受けやすい標識は、水性溶液中で加水分解されることが可能であり、そして保護プローブは、加水分解から標識を保護する。
【0027】
好ましい態様において、影響を受けやすい標識は、化学発光標識であり;影響を受けやすい標識は、所望により置換されたアクリジニウムエステルであり;そして影響を受けやすい標識由来の化学発光は、電子的に励起された、所望により置換されたN−アルキルアクリドンを介して進行する。
【0028】
さらなる好ましい態様において、保護プローブおよび検出プローブは、標的核酸を含まない水性溶液に存在し、そして組成物は、保護プローブ、検出プローブおよび水性溶液「から本質的になる」または「からなる」。請求項の移行句において、「から本質的になる」は、該請求項の範囲を(1)明記された成分または工程および(2)請求される発明の基本的特質に実質的に影響を及ぼさない成分または工程に限定する。
【0029】
本発明の別の側面は、(1)水性溶液、(2)該水性溶液中で化学的または酵素的改変に影響を受けやすい標識を含む、検出プローブ、および(3)改変から該標識を保護する、保護プローブ、を含む組成物を記載する。検出プローブおよび保護プローブは、該水性溶液中で、少なくとも1日間(すなわち24時間)、保管される。好ましくは、保護プローブは、標識との「加水分解保護付加物」を形成しない。
【0030】
本発明の別の側面は、(1)水性溶液、(2)核酸配列の存在を検出するための検出手段、ここで該検出手段は、該水性溶液中で化学的または酵素的改変に影響を受けやすい標識を含む、および(3)該標識の改変を阻害するための標識保護手段、を含む、組成物を記載する。検出手段および標識保護手段の間に形成されるハイブリダイゼーション複合体は、該水性溶液中で、検出手段および完全に相補的な標的核酸の間に形成されるハイブリダイゼーション複合体より低いTmを有する。好ましくは、標識保護手段は、標識との加水分解保護付加物を形成しない。
【0031】
「検出手段」は、核酸標的配列の存在を検出するための本出願に記載される成分およびその均等物を指す。
「標識保護手段」は、検出プローブ標識の化学的または酵素的改変を阻害するための本出願に記載される成分およびその均等物を指す。
【0032】
本発明の別の側面は、(1)水性溶液、(2)核酸配列の存在を検出するための検出手段、ここで該検出手段は、該水性溶液中で、化学的または酵素的改変に影響を受けやすい標識を含む;および(3)該標識の改変を阻害するための標識保護手段、但し、検出手段および標識保護手段は、少なくとも1日間、保管される、を含む、組成物を記載する。好ましくは、標識保護手段は、標識と加水分解保護付加物を形成しない。
【0033】
本発明の別の側面は、(1)標的核酸配列の存在を検出するための検出手段、(2)検出手段が、等温増幅反応中、標的配列にハイブリダイズする能力を阻害するための阻害手段、および(3)所望により存在する水性溶液、から本質的になる、組成物を記載する。検出手段および阻害手段の間に形成されるハイブリダイゼーション複合体は、検出手段および検出手段の完全に相補的な標的核酸の間に形成されるハイブリダイゼーション複合体より低いTmを有する。好ましくは、阻害手段は、検出手段と加水分解保護付加物を形成しない。
【0034】
「阻害手段」は、等温増幅反応中、検出手段が、標的核酸配列にハイブリダイズする能力を阻害するための本出願に記載される成分およびその均等物を指す。
等温増幅は、本質的に一定の温度の条件下で起こり、ここで温度は、PCRで起こるように、核酸の融解、その後、アニーリングを達成するため、二者択一的に上昇し、そして低下しない。1つの態様において、温度は、約5℃以上変化しない。好ましくは、等温増幅は、温度が外部影響力、例えば加熱または冷却により、変化しない条件下で、行われる。
【0035】
本発明の別の側面は、標的核酸配列が、試料に存在するか決定する方法であって、増幅標的核酸配列の製造を伴う前記方法を記載する。該方法は:
a)該試料、および保護プローブにハイブリダイズした検出プローブを含む組成物を含む、反応混合物を製造し;
b)該標的配列が存在する場合、該配列を用い、増幅核酸を製造する増幅条件に、該反応混合物を曝露し;そして
c)該標的配列が該試料に存在する指標として、検出プローブが、検出条件下で、該増幅核酸にハイブリダイズしているか検出する、
工程を含む、前記方法を記載する。
【0036】
増幅条件下で、検出プローブは、保護プローブにハイブリダイズしている。検出条件下で、検出プローブは保護プローブに安定してハイブリダイズしていないが、増幅核酸が存在する場合、それにハイブリダイズすることが可能である。「安定してハイブリダイズしていない」とは、ハイブリダイゼーション複合体は、存在する場合、溶液温度より低いTmを有することを意味する。
【0037】
好ましい態様において、検出プローブは、影響を受けやすい標識、および反応混合物中で、または増幅条件下で、化学的または酵素的改変から標識を保護する保護プローブを含む。より好ましくは、保護プローブは、標識との加水分解保護付加物を形成しない。
【0038】
本発明の別の側面は、標的核酸配列が試料に存在するか決定する方法であって:
a)保護プローブにハイブリダイズしている検出プローブを含む反応混合物を製造し、ここで検出プローブは、化学的または酵素的改変に影響を受けやすい標識を含み、そして保護プローブは、改変から該標識を保護する;そして
b)該反応混合物を該試料に提供し、そして該標的配列が該試料に存在する指標として、検出プローブが、検出条件下で、該標的配列にハイブリダイズしているか検出する、
工程を含む、前記方法を記載する。好ましくは、保護プローブは、標識との加水分解保護付加物を形成しない。
【0039】
本明細書に多様な実施例が記載される。これらの実施例は、いかなる点でも、請求される発明を限定することを意図しない。したがって、請求項に他に明記されない限り、本明細書中の1つ以上の実施例への言及は、請求される発明を示される実施例に限定しない。
【0040】
本発明の他の特徴および利点は、以下の図、本発明の説明、実施例、および請求項から明らかになるであろう。
発明の詳細な説明
本発明は、検出プローブを保管し、そして試料中の標的核酸配列の存在を検出するのに有用な組成物および方法を特徴とする。好ましい組成物は、化学的または酵素的改変に影響を受けやすい標識を、こうした改変から保護し、そして/または検出プローブが核酸増幅を阻害する能力を減少させる保護プローブを含む。
【0041】
標識保護ハイブリダイゼーション複合体
本明細書に提供される手引きに基づき、検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体を製造し、検出プローブ上に存在する、1つまたはそれ以上の影響を受けやすい標識を、化学的または酵素的に該標識を改変することが可能な剤を含む水性溶液中で、改変から保護することが可能である。影響を受けやすい標識の改変からの保護は、検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体により製造される保護的ハイブリダイゼーション微小環境により、達成される。
【0042】
好ましくは、影響を受けやすい標識を、水素結合に関与する基、例えばヌクレオチド塩基の間の、検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体の内部に配置する。異なる態様において、検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体は、ハイブリダイゼーション複合体に存在するいかなる影響を受けやすい標識の各側にも、少なくとも3、少なくとも5、または少なくとも7の水素結合に関与する基を含む。
【0043】
プローブ:標的ハイブリダイゼーション複合体における標識の安定性に関する要因は、異なる参考文献、例えば、Arnoldら、米国特許第5,639,604号、およびNelsonら,“Detection Of Acridinium Esters By Chemiluminescence”:Nonisotopic DNA Probe Techniques,中,(Kricka監修, Academic Press, 1992)pp.275−311(共に本明細書に援用される)に論じられる。本明細書に提供される開示に基づき、検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体における標識保護に、こうした要因を適用してもよい。
【0044】
保護プローブは、標識との加水分解保護付加物を形成することなく、化学的または酵素的改変から標識を保護することが可能である。検出法前に改変から標識を保護するための付加物形成の使用は、Arnoldら、米国特許第4,950,613号に記載され、該参考文献は、本明細書に援用される。検出プローブ標識を保護するのに、付加物形成剤を用いて保護付加物を形成するより、ハイブリダイゼーション複合体を形成することの利点には、検出プローブ標識を保護基(保護プローブ)から除去し、標的核酸の存在を検出する検出プローブの使用を促進することが可能であるという容易さが含まれる。
【0045】
増幅
本発明を用い、保護プローブにハイブリダイズした検出プローブを、増幅前に試料に提供してもよい。検出プローブが増幅に干渉する能力は、検出プローブが保護プローブにハイブリダイズしている際、阻害されている。
【0046】
好ましくは、本発明の本側面は、等温増幅を使用する。より好ましくは、等温増幅は、検出プローブ:保護プローブTm以下の温度で行われる。等温増幅技術は当該技術分野において周知であり、そして例は、上記の「発明の背景」に提供される。より好ましくは、検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体は、転写に基づく増幅と組み合わせて用いられる。
【0047】
より好ましくは、検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体に存在する検出プローブは、ハイブリダイゼーション複合体により、化学的または酵素的改変から保護される標識を含む。
【0048】
検出プローブを増幅前に試料に提供すると、試薬を添加する必要がある工程の数を減少させることにより、検出法が簡単になる。しかし、増幅核酸に対するハイブリダイゼーションに利用可能な検出プローブの存在は、増幅された核酸のさらなる増幅を阻害する可能性がある。検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体に存在する検出プローブは、増幅された核酸にハイブリダイズするのに利用不可能である。
【0049】
増幅後、増幅された核酸を含む環境のストリンジェンシーを上昇させ、検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体から検出プローブを分離する。例えば、熱を適用し、検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体を不安定化させる一方、安定な検出プローブ:標的ハイブリダイゼーション複合体に適した環境を提供してもよい。さらに、増幅により製造された標的核酸数の増加は、検出プローブ:標的ハイブリダイゼーション複合体の形成を進めるのを補助する。
【0050】
検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体Tmは、好ましくは、増幅条件中用いられる温度より、少なくとも約2℃高い。異なる態様において、検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体Tmは、増幅条件中用いられる温度より、少なくとも約5℃、または少なくとも約10℃高い。
【0051】
標的配列偏向
検出プローブは、ハイブリダイゼーション複合体安定性に影響を与える異なる設計考慮を用い、保護プローブとより、標的配列と、より安定なハイブリダイゼーション複合体を形成するよう、標的核酸配列に偏向させてもよい。こうした考慮には、相補性の度合い、相補認識基の種類、および骨格構造が含まれる。これらの考慮の影響は、環境条件に応じ、異なる。
【0052】
相補性の度合いは、保護プローブ上および標的核酸上に存在する基と水素結合する、検出プローブ上に存在する基の数を考慮する。異なる技術を用い、保護プローブに対するより、標的核酸に対し、より高い度合いの相補性を有するよう、検出プローブを設計してもよい。こうした技術には、例えば、検出プローブが保護プローブとミスマッチを有するが、標的核酸とミスマッチを持たない検出プローブの設計、および非ヌクレオチドリンカーの使用が含まれる。異なる態様において、保護プローブは、検出プローブより短く、そして保護プローブは、検出プローブに完全には相補的でない。
【0053】
非ヌクレオチドリンカーの例には、多糖、ペプチド、ポリペプチド、および核酸に水素結合することが可能なヌクレオチド窒素性塩基を欠く、糖リン酸ヌクレオチド骨格が含まれる。さらなる例は、Arnoldら、国際出願第PCT/US88/03173号、国際公開WO 89/02439、および米国特許第5,585,481号に提供され、これらは共に、本明細書に援用される。
【0054】
検出プローブおよび保護プローブに存在する基の種類は、異なる窒素性塩基の間の水素結合の度合いなどの要因も考慮することにより、標的核酸配列に対し、検出プローブを偏向させるよう、選択してもよい。例えば、G−C対形成または2,6ジアミノプリン−チミン対形成は、A−T対形成およびイノシンなどの普遍的塩基との対形成より強い。検出プローブは、保護プローブと比較し、標的核酸配列に存在するヌクレオチドと、増加したGまたはC対形成を有するよう、設計してもよい。
【0055】
保護および検出プローブ骨格の組成は、標的核酸配列に対し、検出プローブを偏向させるよう、異なる方式で調整してもよい。こうした骨格の例には、糖−ホスホジエステル型結合、例えばリボおよびデオキシリボ核酸またはその誘導体に存在するもの;並びにペプチド結合、例えばペプチド核酸に存在するものが含まれる。
【0056】
ペプチド核酸は、対応するDNA配列とよりも、RNAと、より安定したハイブリダイゼーション複合体を形成することが可能である。したがって、検出プローブは、例えば、ペプチド核酸基を含む検出プローブおよびDNAで構成される保護プローブを用いることにより、RNA標的核酸配列に対し、偏向させることが可能である。
【0057】
糖−ホスホジエステル型結合の場合、糖基および2つの糖基を連結する結合は、ハイブリダイゼーション複合体安定性に影響を与えるであろう。糖が有する可能性がある影響の例は、2’−メトキシ置換RNAで見られるものである。2’−メトキシ含有核酸は、一般的に、対応するDNA配列とより、RNAと、より安定なハイブリダイゼーション複合体を形成する。別の例は、2’−フルオロ置換RNAであり、これは2’−メトキシ置換RNAと同じ種類の影響を有する。
【0058】
骨格がハイブリダイゼーション複合体安定性に影響を与える可能性がある方式の例には、電荷密度および2つの鎖の間の物理的会合に影響を与えることが含まれる。大きな(bulky)基由来の立体相互作用は、ハイブリダイゼーション複合体安定性を減少させる可能性がある。ホスホロチオ酸エステルなどの基は、ハイブリダイゼーション複合体安定性を減少させる可能性があり、一方、非荷電基、例えばメチルホスホン酸エステルは、ハイブリダイゼーション複合体安定性を増加させる可能性がある。
【0059】
検出条件
検出条件を用い、保護プローブ:検出プローブハイブリダイゼーション複合体を不安定化し、そして検出プローブ:標的ハイブリダイゼーション複合体の形成を可能にする環境を提供する。適切な検出条件の選択は、検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体Tm、検出プローブ:標的ハイブリダイゼーション複合体Tm、およびこうしたハイブリダイゼーション複合体のTm間の相違などの要因を考慮する。
【0060】
アッセイの組成に応じ、ハイブリダイゼーション複合体のTmは異なるであろう。アッセイ要因、例えば塩濃度および変性剤の存在は、既定のハイブリダイゼーション複合体のTmに影響を与える。こうした要因は当業に周知である。
【0061】
検出プローブ:標的ハイブリダイゼーション複合体Tmは、好ましくは、検出条件中に用いられる温度より、少なくとも約3℃高い。異なる態様において、検出プローブ:標的ハイブリダイゼーション複合体Tmは、検出条件中に用いられる温度より、少なくとも約5℃、または少なくとも約10℃高い。
【0062】
検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体Tmは、好ましくは、検出条件中に用いられる温度より、少なくとも約2℃低い。異なる態様において、検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体Tmは、検出条件中に用いられる温度より、少なくとも約5℃、または少なくとも約10℃低い。
【0063】
好ましくは、検出プローブ:標的ハイブリダイゼーション複合体Tmは、検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体Tmより、少なくとも約5℃高い。異なる態様において、検出プローブ:標的ハイブリダイゼーション複合体Tmは、検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体Tmより、少なくとも約8℃、少なくとも約10℃、または少なくとも約15℃高い。
【0064】
標識が存在するかの決定は、存在する検出可能標識と適合する技術を用いて行い、そして検出条件の変化を伴う可能性がある。検出可能標識、例えばアクリジニウムエステルが存在するか決定するための技術例は、Arnoldら、米国特許第5,639,604号、およびBeckerら、米国特許第5,731,148号に提供され、これらは共に、本明細書に援用される。異なる種類の標識を検出するのに用いてもよい、さらなる技術は、当該技術分野において周知である。
【0065】
保管および安定性
保護プローブを用い、化学的または酵素的改変に影響を受けやすい検出プローブ標識を安定化し、標識化検出プローブの保管を促進することができる。保管中の検出プローブへの保護プローブの効率的なハイブリダイゼーションは、適切な条件およびプローブ濃度を用い、達成することが可能である。
【0066】
好ましくは、保護プローブは、検出プローブに対し、過剰量で用いられる。異なる態様において、保護プローブは、検出プローブに対し、少なくとも約2倍、少なくとも約10倍、少なくとも約20倍、少なくとも約50倍、または少なくとも約100倍、過剰である。
【0067】
好ましくは、保管は、保護プローブ:検出プローブTmより、少なくとも約10℃、または少なくとも約20℃低い温度で、溶液中で行われる。
検出プローブに対する保護プローブの効率的なハイブリダイゼーションを達成するためのさらなる考慮には、pH、緩衝剤の存在、塩濃度、および温度が含まれる。アクリジニウムエステル標識のための保管条件の例は、pH約5.1に緩衝され、そして約4℃の温度の2Xハイブリダイゼーション緩衝液(以下の実施例項を参照されたい)である。本出願に基づき、アクリジニウムエステルおよび他の種類の標識の他の適切な保管条件が容易に得ることが可能である。
【0068】
1つの態様において、保管条件は、約4℃および約42℃の間の温度を使用する。一般的に、検出プローブ標識安定性を増加させるには、より低い温度が有用である。より低い温度を使用する不都合な点は、冷蔵の必要性である。保護プローブを用い、より低い温度を使用することなく、検出プローブ標識を安定化することが可能であり、そして室温で検出プローブ標識を安定化することが可能である。異なる態様において、保護および検出プローブは、約16℃ないし約30℃、約16℃ないし約25℃、約18℃ないし約30℃、および約18℃ないし約25℃の温度範囲を有する環境で保管する。
【0069】
保護プローブを用い、将来の使用のために、検出プローブ標識を保管することが可能な時間を増加させることが可能である。異なる態様において、保護および検出プローブは、少なくとも約1日、少なくとも約2日、少なくとも約2週間、少なくとも約2ヶ月、および少なくとも約6ヶ月、共に保管される。さらなる態様において、保護および検出プローブは、6ヶ月以内、4ヶ月以内、2ヶ月以内、1ヶ月以内、および2週間以内、保管される。
【0070】
プローブ構築
保護および検出プローブは、骨格により共に連結されているヌクレオチド塩基認識基で構成される、核酸結合領域を含む。ヌクレオチド塩基認識基は、核酸に存在するヌクレオチドに水素結合することが可能であるように配置される。
【0071】
保護および検出プローブはまた、核酸結合領域の一部でない基も含んでもよい。こうした基の例は、検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体または検出プローブ:標的ハイブリダイゼーション複合体に加わらない、保護および検出プローブの末端に位置するヌクレオチド、または他の種類の基である。
【0072】
検出または保護プローブに存在する、既定のヌクレオチド塩基認識基は、特定のヌクレオチド(例えばアデニン、グアニン、シトシン、チミン、およびウラシル)に相補的であり、そしてしたがって、そのヌクレオチドと水素結合することが可能であってもよい。ヌクレオチド塩基認識基はまた、異なるヌクレオチド類と水素結合することが可能であってもよい。例えば、イノシンがヌクレオチド塩基認識基である場合、異なるヌクレオチド塩基類と水素結合することが可能である。
【0073】
好ましいヌクレオチド塩基認識基は、アデニン、グアニン、シトシン、チミンまたはウラシルと水素結合することが可能な、窒素性プリンまたはピリミジン塩基、あるいはその誘導体である。こうした認識基の例には、アデニン、グアニン、シトシン、チミン、ウラシル、およびその誘導体が含まれる。誘導体の例には、修飾プリンまたはピリミジン塩基類、例えばN4−メチルデオキシグアノシン、天然プリンおよびピリミジン塩基類の代わりに用いられるデアザまたはアザプリンおよびピリミジン類、5または6位に置換基を有するピリミジン塩基類、並びに2、6または8位に改変されたまたは置き換えられた置換基を有するプリン塩基類が含まれる。例えばCook、国際出願第PCT/US92/11339号、国際公開第WO 93/13121号(本明細書に援用される)を参照されたい。さらなる例には、2−アミノ−6−メチルアミノプリン、O6−メチルグアニン、4−チオ−ピリミジン類、4−アミノ−ピリミジン類、4−ジメチルヒドラジン−ピリミジン類、O4−アルキル−ピリミジン類が含まれる(例えば、本明細書に援用されるThe Glen Report、第1巻(1993)を参照されたい)。
【0074】
保護および検出プローブ骨格は、各々、同一の、または異なる基で構成されていてもよい。骨格基の例には、糖−ホスホジエステル型骨格基およびペプチド核酸骨格基が含まれる。
【0075】
構造Iは、糖基がペントフラノシル基である、糖−ホスホジエステル型骨格を例示する。糖基は、ホスホジエステル結合または他の適切な結合などの結合により、共に連結されている。
【0076】
構造I
【0077】
【化1】
Figure 0004772966
【0078】
Xは2つの糖を連結する基を表す。Xの例には、−OP(O)2O−、−NHP(O)2O−、−OC(O)2O−、−OCH2C(O)2NH−、−OCH2C(O)2O−、−OP(CH3)(O)O−、−OP(S)(O)O−および−OC(O)2NH−が含まれる。本明細書に提供される他の例のように、当該技術分野において周知のまたは入手可能となる、他の均等物もまた用いてもよい。
【0079】
1およびY2は、独立に選択される基である。Y1およびY2の例には、H、OH、C1−C4アルコキシ、ハロゲン、およびC1−C6アルキルが含まれる。好ましくは、Y1およびY2は、独立に、H、OH、F、またはOCH3のいずれかである。C1−C6アルキルおよびC1−C4アルコキシは直鎖、分枝、または環状である基を含んでもよい。
【0080】
塩基1および塩基2は、アデニン、グアニン、シトシン、チミン、ウラシル、または相補的な核酸に隣接する塩基の相補的塩基対形成を阻害しない基に水素結合することが可能なヌクレオチド塩基認識基である。好ましくは、塩基1および塩基2は:アデニン、グアニン、シトシン、チミン、またはウラシル、あるいは相補的な核酸に隣接する塩基の相補的塩基対形成を阻害しない基からなる群より独立に選択される。相補的塩基対形成を阻害しない基の例には、より小さい基、例えば水素、OH、C1−C6アルキル、およびC1−C4アルコキシが含まれる。
【0081】
1およびR2は独立に選択される基を表す。R1およびR2の例には、さらなる糖−ホスホジエステル型基、水素、ヒドロキシ、ペプチド核酸、リン酸、チオリン酸、C1−C6アルキル、逆転(3’−3’)ヌクレオチド、3’−デオキシヌクレオチド、多糖、ポリペプチド、ペプチド、およびArnoldら、米国特許第5,696,251号に記載されるものなどの非ヌクレオチドリンカーが含まれる。
【0082】
構造I分子の誘導体もまた、検出または保護プローブの構成要素として用いることが可能である。例えば、検出および保護プローブは、結合部分により連結しているシクロブチル部分を有してもよく、ここで該シクロブチル部分は、それに結合する複素環式塩基を有する。例えば、Cookら、国際出願第PCT/US93/01579号、国際公開第WO 94/19023号(本明細書に援用される)を参照されたい。
【0083】
本発明の態様において、保護および検出プローブは、各々、ポリヌクレオチドまたはその誘導体である。「ポリヌクレオチドまたはその誘導体」は、Xが−OP(O)2O−であり;Y1およびY2がH、OH、OCH3、およびFからなる群より独立に選択される基であり;塩基1および塩基2が:アデニン、グアニン、シトシン、チミン、およびウラシルからなる群より独立に選択され;そして該分子の末端部分が、OH、C1−C6アルキル、リン酸、チオリン酸、逆転ヌクレオチド、および3’デオキシヌクレオシドからなる群より独立に選択されるR1およびR2を含む、構造I反復単位で構成される。
【0084】
別の種類の骨格はペプチド核酸に存在するものである。ペプチド核酸はDNA類似体であり、デオキシリボースリン酸骨格が、偽ペプチド骨格により置き換えられている。ペプチド核酸は、各々本明細書に援用される、HyrupおよびNielsen, Bioorganic & Medicinal Chemistry 4:5−23(1996)、およびHydig−HielsenおよびGodskesen、国際出願第PCT/DK95/00195号、国際公開第WO 95/32305号に記載されている。
【0085】
ペプチド核酸の例は、構造IIに例示されるようなN−(2−アミノエチル)グリシン単位で構成される。
構造II
【0086】
【化2】
Figure 0004772966
【0087】
1、R2、および塩基1は、構造I型分子に関し記載される通りである。
保護および検出プローブは、標準的技術を用い、製造することが可能である。オリゴヌクレオチドおよび修飾オリゴヌクレオチドの有機合成を記載する刊行物には、オリゴヌクレオチドの有機合成を概説する、Eckstein, F., Oligonucleotides and Analogues, A Practical Approach,第1−5章(1991);標準的ホスホロアミダイト固相化学反応を用いたオリゴヌクレオチドの有機合成法を記載する、Caruthersら, Methods In Enzymology中,154:287(1987);ホスホロチオ酸エステル結合を含む修飾オリゴヌクレオチドの有機合成法を記載する、Bhatt、米国特許第5,252,723号;およびメチルホスホン酸エステル結合を含む、異なるヌクレオチド間結合を有する修飾オリゴヌクレオチドの有機合成を記載する、Klemら、国際出願第PCT/US91/07630号、国際公開第WO 92/07864号(これらの参考文献は各々本明細書に援用される)が含まれる。
【0088】
異なる種類の保護および検出プローブを製造するのに用いることが可能な技術を記載するさらなる参考文献には、Cook、国際出願第PCT/US92/11339号、国際公開第WO 93/13121号;Millerら、国際出願第PCT/US94/00157号、国際公開第WO 94/15619号;McGeeら、国際出願第PCT/US93/06807号、国際公開第WO 94/02051号;Cookら、国際出願第PCT/US93/01579号、国際公開第WO 94/19023号;HyrupおよびNielsen, Bioorganic & Medicinal Chemistry, 4:5−23(1996);およびHydig−HielsenおよびGodskesen、国際出願第PCT/DK95/00195号、国際公開第WO 95/32305号(これらの参考文献は各々本明細書に援用される)が含まれる。
【0089】
本発明の好ましい態様において、保護プローブおよび検出プローブは、各々、所望により修飾されたオリゴヌクレオチドで構成される。所望により修飾されたオリゴヌクレオチドは、ペプチド核酸、改変糖基、改変ホスホジエステル結合、および/または改変窒素性塩基を含んでもよい。好ましい修飾には、アデニン、グアニン、チミンまたはシトシンに水素結合することが可能な、異なるプリンまたはピリミジン窒素性塩基、あるいはその誘導体;異なる糖部分、例えば2’アルコキシリボース、2’ハロリボースおよびシクロブチル;異なるヌクレオチド間結合、例えばメチルホスホン酸エステル、およびホスホロチオ酸エステル;およびブロッキング基が含まれる。好ましくは、存在する場合、2’アルコキシリボースは2’メトキシリボースであり、そして存在する場合、2’ハロリボースは2’フルオロリボースである。
【0090】
より好ましくは、保護プローブおよび検出プローブは:2’−メトキシリボース、2’−ハロリボース、メチルホスホン酸エステル結合、ホスホロチオ酸エステル結合、および3’ブロッキング基からなる群より独立に選択される、1つまたはそれ以上の修飾を含む、各々、所望により修飾されたオリゴヌクレオチドである。
【0091】
増幅中に存在する保護および検出プローブは、好ましくは、ポリメラーゼブロッキング基である。ブロッキング基は、典型的には、ブロッキング基の添加または形成前に3’OHを含む、ヌクレオチドまたはその誘導体で構成されるプローブの末端3’端に位置する。末端3’OHにブロッキング基を結合させることにより、3’OH基は、もはや、重合反応においてヌクレオシド三リン酸を受け入れるのに利用可能でなくなる。ブロッキング基は、例えば、末端ヌクレオチドから3’OHを除去することにより、形成することが可能である。
【0092】
多くの異なる基を付加し、プローブの3’端が重合反応に用いられるのを妨げてもよい。こうした基の例には、アルキル基、非ヌクレオチドリンカー、ホスホロチオ酸エステル、アルカン−ジオール残基、ペプチド核酸、3’デオキシヌクレオシド(例えばコルジセピン)、および逆転ヌクレオチドが含まれる。
【0093】
アルキルブロッキング基は、直鎖、分枝、および/または環状であってもよい、長さ12炭素までの飽和炭化水素である。より好ましくは、アルキルブロッキング基は、直鎖、分枝、および/または環状であってもよい、C2−C6アルキルである。
【0094】
保護および検出プローブの全体の長さに関する異なる態様において、プローブは、好ましくは、長さ約8ないし約40、約8ないし約35、約8ないし約25、約8ないし約20のヌクレオチドおよび/または所望により修飾されたヌクレオチドである。
【0095】
検出可能標識
標的核酸配列の存在を検出するのに、多くの異なる標識を用いてもよい。こうした標識の例には、発光分子、酵素、補因子、酵素基質、およびハプテンまたは他のリガンドが含まれる。
【0096】
検出プローブが標的核酸配列に特異的にハイブリダイズするのを妨げない、適切な標識を選択すべきである。したがって、標識は、検出プローブが、標的配列および試料に存在する他の核酸の間を区別することを妨げるべきでない。
【0097】
本発明で使用するための好ましい標識は、発光標識、例えば蛍光または化学発光標識である。より好ましくは、化学発光標識を用いる。
化学発光標識は、加熱および酸化などの化学反応により、引き起こされ光を発することが可能であり、一方、蛍光標識発光は、光により誘発されることが可能である。化学反応により引き起こされ光を発することが可能な標識は、一般的に蛍光を発することが可能であるが、いくつかの場合、光により「化学発光」標識を誘発すると、化学発光より少ない発光が生じる可能性がある。したがって、化学発光標識はまた、一般的に、蛍光標識でもある。発光標識の例およびその使用は、Arnoldら、米国特許第5,639,604号、およびBeckerら、米国特許第5,731,148号(共に、本明細書に援用される)に記載される。
【0098】
化学発光標識は、崩壊し、それにより光を発する励起状態分子の形成を引き起こす、誘発剤により、光を発するよう、化学的に誘導される。発光を促進するため、化学発光標識は、化学反応が誘引する発光中、切断される不安定基を通じ、発光分子に連結されている脱離基を含む可能性がある。こうした不安定基の例には、エステル結合およびチオエステル結合が含まれる。
【0099】
化学発光標識、こうした標識の製造、検出プローブへの標識の連結、および一般的に化学発光標識安定性に影響を与える要因の例は、当該技術分野において周知である。これらの要因には、化学発光分子の構造、分子の化学発光部分および脱離基上の置換基の種類および位置、並びに分子の発光部分に脱離基を連結する結合基の構造が含まれる。Beheshtiら、米国特許第5,290,936号;Campbellら、米国特許第4,946,958号;Lawら、米国特許第4,918,192号、第4,745,181号、第5,110,932号および第5,241,070号;McCapraら、米国特許第5,281,712号;並びにMcCapraら、欧州特許出願第88121915.8号、欧州特許公開第0 322 926号(これらの出願は各々、本明細書に援用される)を参照されたい。
【0100】
好ましい化学発光分子は、標識検出可能性に影響を与える化学的または酵素的改変から保護プローブにより保護されることが可能な不安定基を有するものであり、そして以下の構造を有する:
構造III
【0101】
【化3】
Figure 0004772966
【0102】
式中、アリール環系は、1つないし4つの環状基を含み、そして該基の1つは、結合炭素「c」に連結し、より好ましくは、アリール環系は、陽性に荷電し、より好ましくは、アリール環系は、「c」に連結した陽性荷電複素環式アリールを含み;複素環式アリールの例には、アクリジニウム、ベンズ[a]アクリジニウム、ベンズ[b]アクリジニウム、ベンズ[c]アクリジニウム、ベンズイミダゾールカチオン、キノリニウム、イソキノリニウム、キノリジニウム、環状置換キノリニウム、ピリジニウム、ピリミジニニウム、ピリダジニウム、ピラジニニウム、フェナトリジニウムおよびキノザリニウムが含まれ;
2は、S、O、およびNHからなる群より選択され、好ましくは、R2はOであり;
3は、O、N、S、ハロゲン、置換リン、置換硫黄からなる群より選択され、好ましくは、R3は、O、N、またはSであり、より好ましくは、R3は、OまたはSであり、最も好ましくは、R3は、Oであり;
4は、アルキル、アルケニル、アリールからなる群より選択され、またはR3がハロゲンである場合、存在せず、好ましくは、R4は、アリールであり、より好ましくは、R4は、所望により置換されたフェニルであり;そして
5は、R3がNでない限り、存在せず;R3がNである場合、R5は、水素、アルキル、アルケニル、およびアリールからなる群より選択され、好ましくは、R5は、存在しない。
【0103】
一般的に、標識は、R4に結合しているリンカーを通じ、検出プローブに連結されるであろう。しかし、標識は、R4以外の基に結合しているリンカーを通じ、検出プローブに連結されてもよい。
【0104】
陽性荷電構造III分子は、対イオンとイオン的に関連している。多様な異なる陰イオン、例えばハロゲン、硫酸エステル、アルキル硫酸エステル、ハロ硫酸エステル、ハロホウ酸エステル、ハロ酢酸エステル、ハロリン酸エステル、およびリン酸エステルが対イオンとして働くことが可能である。
【0105】
「アセチル」は、C(=O)−CH3を指す。
「アルケニル」は、少なくとも1つの二重結合を含む、所望により置換された炭化水素を指し、直鎖、分枝鎖、および環状アルケニル基が含まれる。好ましくは、アルケニルは、2ないし10の炭素を含み、そして1より多いヘテロ原子を含まない。ヘテロ原子は、好ましくは、窒素、硫黄、リン、および酸素からなる群より選択される。より好ましくは、アルケニルは、2ないし6炭素、より好ましくは、2ないし4炭素由来の低級アルケニルである。
【0106】
「アルキル」は、所望により置換された飽和脂肪族炭化水素を指し、直鎖、分枝鎖、および環状アルキル基が含まれる。好ましくは、アルキルは、1ないし10の炭素を有し、そして1より多いヘテロ原子を含まない。ヘテロ原子は、好ましくは、窒素、硫黄、リン、および酸素からなる群より選択される。より好ましくは、アルキルは、1ないし6炭素、より好ましくは、1ないし4炭素由来の低級アルキルである。
【0107】
「アルコキシ」は、「−O−アルキル」を指し、ここで「アルキル」は上に定義された通りであり、そして「O」は酸素である。好ましくは、アルコキシはO−低級アルキルである。
【0108】
「アルキニル」は、少なくとも1つの三重結合を含む、所望により置換された不飽和炭化水素を指し、直鎖、分枝鎖、および環状アルキニル基が含まれる。好ましくは、アルキニルは、2ないし10の炭素を有し、そして1より多いヘテロ原子を含まない。ヘテロ原子は、好ましくは、窒素、硫黄、リン、および酸素からなる群より選択される。より好ましくは、アルキニルは、2ないし6炭素、より好ましくは、2ないし4炭素由来の低級アルキニルである。
【0109】
「アミド」はC(=O)−NH2を指す。
「アミノ」は−NH2を指す。
「アリール」は、少なくとも1つの環を有する、所望により置換された芳香族基を指し、そして炭素環および複素環式アリール構造が含まれる。アリール置換基の例には、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、置換アミノ、アミド、アセチル、置換アセチル、カルボキシ、ヒドロキシ、アルコキシ、ニトロ、スルホニル、ハロゲン、所望により置換されたフェニル、および所望により置換されたフェノキシが含まれ;所望により置換されたフェニルおよび所望により置換されたフェノキシは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、置換アミノ、アミド、アセチル、置換アセチル、カルボキシ、ヒドロキシ、アルコキシ、ニトロ、スルホニル、およびハロゲンからなる群より、各々、独立に選択される、5つまでの置換基を有してもよい。
【0110】
「アリールオキシ」は、「−O−アリール」を指し、ここで「アリール」は上に定義された通りであり、そして「O」は酸素である。好ましくは、アリールオキシは、フェノキシである。
【0111】
「炭素環」は、芳香族環上の原子がすべて炭素原子である環構造を指す。炭素原子は、アリールに関し上述されるように、所望により置換されてもよい。好ましくは、炭素環アリールは、所望により置換されたフェニルである。
【0112】
「複素環式アリール」は、1またはそれ以上、好ましくは1ないし3のヘテロ原子を、芳香族環の環原子として有し、そして環原子の残りが炭素原子である、アリールを指す。適切なへテロ原子には、酸素、硫黄、および窒素が含まれる。複素環アリールの例には、フラニル、チエニル、ピリジル、ピロリル、N−低級アルキルピロロ、ピリミジル、ピラジニル、およびイミダゾリルが含まれる。複素環式アリールは、アリールに関し上述されるように、所望により置換される。
【0113】
「ニトロ」はNO2を指す。
「置換アセチル」は、C(=O)−CH(R)2、式中、各Rは単数または複数の非反応性化学原子である、但し、少なくとも1つのRは水素でない、を指す。Rの例には、水素、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、フェニル、アミノ、カルボキシ、およびアルコキシが含まれる。
【0114】
「置換アミノ」は、Rが単数または複数の非反応性化学原子である−NH−Rを指す。Rの例には、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、フェニル、アミノ、カルボキシ、およびアルコキシが含まれる。
【0115】
「置換リン」は、Rが単数または複数の非反応性化学原子である−P(R)3を指す。Rの例には、O、=O、S、CH3、およびアルコキシが含まれる。
「置換硫黄」は、化学量論にしたがい、そして非反応性である、水素以外の単数または複数の原子の存在を指す。
【0116】
「スルホニル」は、Rが単数または複数の非反応性原子であるS(O)2−Rを指す。Rの例には、低級アルケニル、低級アルキニル、フェニル、ハロゲン、アミノ、および置換アミノが含まれる。
【0117】
より好ましくは、化学発光標識は、構造IVに例示されるような脱離基に連結した、所望により置換されたアクリジニウムで構成される。
構造IV
【0118】
【化4】
Figure 0004772966
【0119】
式中、R1は、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、およびアリールからなる群より選択され:好ましくは、R1は低級アルキル、より好ましくはメチルであり;
nは、0、1、2、3、または4であり;好ましくは、nは0、1または2いずれかであり;
mは、0、1、2、3、または4であり;好ましくは、mは0、1または2いずれかであり;
各Xは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、置換アミノ、カルボキシ、ヒドロキシ、アルコキシ、ニトロ、スルホニル、ハロゲン、チオール、アミド、アセチル、置換アセチル、所望により置換されたフェニルおよび所望により置換されたフェノキシからなる群より選択され;所望により置換されたフェニルおよび所望により置換されたフェノキシは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、置換アミノ、アミド、アセチル、置換アセチル、カルボキシ、ヒドロキシ、アルコキシ、ニトロ、スルホニル、およびハロゲンからなる群より、各々、独立に選択される、5つまでの置換基を有してもよい。異なる態様において、各Xは、独立に、アルキルまたはアルコキシであり、各Xは、独立に低級アルキルまたは低級アルコキシであり、そして各Xは、独立に、メチルまたはメトキシであり;
各Yは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、置換アミノ、カルボキシ、ヒドロキシ、アルコキシ、ニトロ、スルホニル、ハロゲン、チオール、アミド、アセチル、置換アセチル、所望により置換されたフェニルおよび所望により置換されたフェノキシからなる群より選択され;所望により置換されたフェニルおよび所望により置換されたフェノキシは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、置換アミノ、アミド、アセチル、置換アセチル、カルボキシ、ヒドロキシ、アルコキシ、ニトロ、スルホニル、およびハロゲンからなる群より、各々、独立に選択される、5つまでの置換基を有してもよい。異なる態様において、各Yは、独立に、アルキルまたはアルコキシであり、各Yは、独立に低級アルキルまたは低級アルコキシであり、そして各Yは、独立に、メチルまたはメトキシであり;そして
2、R3、R4およびR5は、構造III分子に関し、上述された通りに定義される。
【0120】
さらなる態様は:ベンズ[a]アクリジニウム、ベンズ[b]アクリジニウム、ベンズ[c]アクリジニウム、ベンズイミダゾールカチオン、キノリニウム、イソキノリニウム、キノリジニウム、環状置換キノリニウム、ピリジニウム、ピリミジニニウム、ピリダジニウム、ピラジニニウム、フェナトリジニウムおよびキノザリニウムからなる群より選択される、複素環系を有する脱離基に連結された化学発光分子を提供し;ここで、環系の各環は、利用可能な各炭素が、各々、独立にX/Y置換基を有することが可能であるように、構造IVの分子と同じ方式で置換され、より好ましくは、各環は、0ないし2の置換基を含み、そして環の1つは、R1に連結しているNおよび結合基に連結された炭素を含む、陽性荷電複素環であり;そして該分子は、保護プローブにより、化学的または酵素的改変から保護されることが可能である。
【0121】
【実施例】
本発明の異なる側面および態様を例示する実施例が以下に提供される。実施例は、異なる標識、保護プローブおよび検出プローブの適切性を決定するのに用いることが可能な技術を含む。これらの実施例は、請求される発明を限定することを意図しない。
【0122】
転写に基づく増幅条件
標的濃度が変化することを除き、標準的な転写に基づく増幅反応は、別に特記されない限り、100μl反応体積中に、30 pmol/反応の明記されるT7プロモーター−プライマー、30 pmol/反応の明記されるプライマー、35 mM KCl、75 mM Tris−Cl pH 7.5、9 mM HEPES pH 7.5、20 mM MgCl2、1 mM dATP、1 mM dCTP、1 mM dGTP、1 mM dTTP、4 mM ATP、4 mM CTP、4 mM GTP、4 mM UTP、5% w/v PVP、10% v/v グリセロール、12.5 mM NALC、0.75 mM EDTA、2.5% Triton(登録商標)X−102(Sigma)、0.0025% フェノールレッド、100−200 Epicentre単位の逆転写酵素(Epicentre Technologies Inc.)および約500 Epicentre単位のT7 RNAポリメラーゼ(Epicentre Technologies Inc.)を含んだ。
【0123】
Probe−in−Ampの転写に基づく増幅条件は、およそ0.1 pmolの明記されるアクリジニウムエステル(AE)標識化プローブを添加した以外、上記と同一であり、該プローブは、酵素試薬と共に、転写に基づく増幅反応に添加した。保護プローブを用いる場合、AE標識化プローブは、転写に基づく増幅反応に、酵素試薬を添加する前に、明記される量の示される保護プローブにハイブリダイズさせた。
【0124】
100μl増幅反応には、25μlの増幅試薬を個々の試験管に分注した後、200μlのミネラルオイルを添加した。標的RNA(標的生物から単離したrRNA)を、水で適切なコピー数に希釈し、そして50μl体積中に添加した。反応を95℃で(水槽中で)10分間インキュベーションした後、42℃に移し、5分間インキュベーションした。その後、標識化検出プローブまたは保護プローブを含むまたは含まない、逆転写酵素およびT7 RNAポリメラーゼを含む酵素試薬(25μl)を添加し、そしてその後、反応試験管を42℃でさらに60−120分間インキュベーションした。反応は、ハイブリダイゼーション緩衝液(0.05 M コハク酸リチウム pH 5、0.6 M 塩化リチウム、1% w/v ラウリル硫酸リチウム(LLS)、10 mM EDTA、および10 mM EGTA)の添加により終結させ、これがアンプリコン(amplicon)検出法の最初の工程であった。
【0125】
HPA検出
アンプリコン製造は、増幅反応後に添加されるか、または増幅酵素試薬と共に含まれる(Probe−in−Amp)、AE標識化オリゴヌクレオチド検出プローブとのハイブリダイゼーションにより検出した(例えば、本明細書に援用される、Arnoldら、米国特許第5,283,174号を参照されたい)。いくつかの例では、1つまたはそれ以上の非標識化ヘルパーオリゴヌクレオチドを用い、標的配列を有する核酸に対するハイブリダイゼーションを促進した。(例えば、Hoganら、米国特許第5,030,557号を参照されたい。)
転写に基づく反応後、添加した標識化検出プローブのハイブリダイゼーションは、またはProbe−in−Ampに関しては、ハイブリダイゼーション緩衝液を含む溶液中で、60℃で10分間行った。ハイブリダイゼーション緩衝液は、通常、標識化検出プローブを含む2X ストックとして作成し、そして等体積を各増幅反応に添加した。プローブを含まない同一のハイブリダイゼーション試薬を、保護プローブを含みまたは含まず、AE標識化プローブを含むProbe−in−Amp反応に添加し、その後、ハイブリダイゼーションを上述のように行った。60℃10分間のハイブリダイゼーション後、0.15 M 四ホウ酸ナトリウム pH 8.5、および1% Triton(登録商標)X−100を含む選択試薬300μl(3X反応体積)を各試験管に添加し、そして反応を60℃でさらに15分間インキュベーションした。
【0126】
ハイブリダイゼーション複合体の検出および定量化は、発光測定装置(luminometer)を用い達成した。該発光測定装置は、2つの試薬を自動的に注入し、第一の試薬は1 mM 硝酸および0.1%過酸化水素(v/v)で構成され、第二の試薬は1 N 水酸化ナトリウムで構成される。該試薬は、AE標識化オリゴヌクレオチドに存在する未改変アクリジニウムエステル由来の化学発光の形成を引き起こす。アッセイ結果は、発光測定装置により検出される光子の数の相対的測定値である、相対光単位(RLU)で表した。
【0127】
核酸配列
【0128】
【化5】
Figure 0004772966
【0129】
配列番号1、2、9、12および15のオリゴヌクレオチドは、AE標識を含んだ。以下の実施例で用いた、AE標識化プローブ、配列番号1および2と共に、保護プローブ、配列番号7、8、および14は、n−プロピル基により、末端3’OHをブロッキングした。
実施例1:AE標識化プローブは、転写に基づく増幅条件中、安定である
RNA骨格、配列番号1、またはDNA骨格、配列番号2いずれかを持つ、およそ0.1 pmolのAE標識化プローブを、42℃で、標準的な転写に基づく増幅条件中、60分までインキュベーションした(増幅が起こらないように、混合物からT7 RNAポリメラーゼを除いたことを除く)。増幅プライマー、配列番号3および4を各反応に含んだが、標的RNAはまったく添加しなかった。
【0130】
プローブを含む、転写に基づく増幅混合物のアリコットを多様な時点で抜き取り、そして発光測定装置で直接検出し、投入RLUに比較して残ったRLUの量を決定し、そしてこのように、AE標識化プローブの安定性を概算した。本実験の結果(データ未提示)は、1時間後、RLU約10%の減少があったというものであった。
実施例2:Probe−in−Amp対プローブを含まない転写に基づく増幅
本実施例は、増幅反応完了後、AE標識化プローブを添加し、そしてハイブリダイズさせることにより検出される、通常の転写に基づく増幅を、Probe−in−Amp増幅と比較する。Probe−in−Amp増幅は、酵素試薬と共に添加されるAE標識化プローブを含み、そしてしたがって、AE標識化プローブが増幅反応中に存在した。
【0131】
本実施例では、転写に基づく増幅条件は、最終体積が50μlであり、30 pmolの代わりに各プライマー(配列番号3および4)15 pmolを用い、そして増幅が0.02% BSAを含んだ以外、上述の標準的条件と同様であった。
【0132】
増幅反応(各6反復)は、ヒト型結核菌(M. tuberculosis)rRNA標的0、5 fgまたは25 fg(0、2000または10,000コピー)を用い、調製した。Probe−in−Amp反応では、0.1 pmolのRNAプローブ、配列番号1を、酵素試薬と共に反応混合物に添加し、そしてしたがって、該プローブが増幅反応中に存在した。
【0133】
増幅後、10μlの通常またはProbe−in−Amp反応各々を、水で100μlに希釈し、そして上述のように、HPAにより検出した。Probe−in−Amp反応中の単位増幅物を増幅前に添加した標識化検出プローブのみを用いて検出した。通常増幅反応における単位増幅物は、0.1 pmolのRNAプローブ、配列番号1またはDNAプローブ、配列番号2に加え、2.5 pmolのDNAヘルパープローブ、配列番号5および6を添加することにより、上述のプロトコルにしたがい、検出した。
【0134】
表1の結果は、Probe−in−Amp(PiA)増幅反応で、有意な増幅および検出が起こるが、シグナルは、通常増幅反応後、別個にHPA検出した場合の約5−10%であることを示す。
【0135】
表1
【0136】
【表1】
Figure 0004772966
【0137】
RNAプローブはまた、通常増幅およびHPAより、Probe−in−Ampでより高いバックグラウンドシグナルを生じる。RNAプローブのみおよびDNAプローブに加えヘルパープローブは、通常増幅/HPA反応で、同様のRLU値を生じ、Probe−in−Amp反応からは、増幅効率の減少、または増幅中のプローブの損失のため、より低いシグナルが生じることが示された。
実施例3:AE標識化プローブのための保護プローブの設計および選択
本実施例は、AE標識と共に使用するための保護プローブの設計用の異なる要因の使用を例示する。こうした要因は、他の種類の標識に適用してもよい。
【0138】
保護プローブは、標的へのプローブのハイブリダイゼーションまで、通常、60℃で、AE標識化プローブにハイブリダイズしつづけるよう、設計した。保護プローブの機能は、必要とされるだけ高い温度まで、AE標識を安定化するが、標的へのハイブリダイゼーションに干渉し、そしてHPA中、高いバックグラウンドシグナルを生じるのを避けることである。
【0139】
保護プローブは、好ましくは、保護するであろうAE標識化プローブより短くなるよう設計され、AE標識化プローブが、HPA中、保護プローブより、より容易に標的にハイブリダイズするであろうことを確実にするのを補助する。保護プローブは、好ましくは、計算TmおよびAE標識から5’および3’両方のG:C含量をつりあわせる。検出プローブに対する保護プローブの全体のTmは、必要な安定性を提供するのに十分に高いが、標的とプローブのHPA中、干渉しないのに十分に低いであろう。さらに、保護プローブがProbe−in−Ampに用いられる場合、3’端は、好ましくは遮断され、したがって、AE標識化プローブにハイブリダイズしている間、逆転写酵素により、伸長されることが不可能である。保護プローブは、通常、AE標識化プローブに対し、モル過剰で存在し、安定なハイブリダイゼーションを確実にする。
【0140】
いくつかのアッセイを行い、特異的AE標識化検出プローブのための保護プローブを性質決定する。第一は、プローブに対する最大の保護を生じる、AE標識化プローブに対する保護プローブのモル過剰を決定することである。これは、例えば、(上述されるように)計算されたTm以下の温度で、多様な比の検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体のHPAにより、行ってもよい。
【0141】
表2は、上述のように、保護プローブ、配列番号14(本アッセイで標的として作用する)を用い、AE標識化プローブ、配列番号12に対して、42℃で行った、定量的HPAアッセイの結果を例示する。保護プローブ、配列番号14は、AE標識化プローブに対し、ゼロから100倍モル過剰の濃度範囲であった。
【0142】
表2
【0143】
【表2】
Figure 0004772966
【0144】
表2は、モル過剰の保護プローブ対RLUを比較し、シグナルが2倍過剰保護プローブで飽和することを示し、この濃度が、これらの条件下では、ほぼ最大の保護を生じることを示す。低濃度で最大安定化効果を持つ、優れた保護プローブが好ましく;2倍過剰は、非常に優れているとみなされる。
【0145】
次に、検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体における標識の安定性を、保護プローブ候補の間で概算し、そして比較するべきである。ハイブリダイゼーション複合体における標識の安定性は、概算Tmより低い温度で行われるHPAの選択工程中、RLUが投入RLUの半分に達する時間を測定することにより、概算することが可能である。保護プローブがAE標識化プローブよりモル過剰であり、そしてAE標識化プローブの量が発光測定装置の直線範囲内でRLUを生じるであろうように、条件を選択する。
【0146】
AE標識化プローブは、上述のように、ハイブリダイゼーション緩衝液中で、過剰保護プローブにハイブリダイズさせ、その後、選択試薬を添加し、そして同一温度でインキュベーションする。アリコットをいくつかの時点で除去し、そして残存するRLUのパーセントの対数を時間に対しプロットする。点の直線範囲を通りプロットされた直線が、対数(50%)を通過する点を、標識加水分解のT1/2と呼ぶ。加水分解のT1/2の値がより大きいと、検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体中で標識がより安定であることが示される。
【0147】
図1は、標識加水分解のT1/2を決定する例を提供する。AE標識化プローブ、配列番号12(0.25 pmol)を、標的として10倍過剰の保護プローブ、配列番号14と共に用いた。42℃で加水分解を行い、そしてアリコットを除去し、そして0、5、10、15、30、および45分で発光測定装置を読み取った。「コントロール」は、同一AE標識化プローブであるが、保護プローブの非存在下のものを指す(標的なし)。コントロールのT1/2は、直線範囲を通りプロットされた直線が、対数(50%)を通過する点である。
【0148】
図1で計算される標識加水分解のT1/2は、約54分である。他のより短い保護プローブは、5分より短い、標識加水分解のT1/2値を生じ、したがって、保護プローブ、配列番号14は、かなり、より安定であり、そしてしたがって好ましい。
【0149】
許容できる濃度の保護プローブおよび標識加水分解のT1/2値が同定された後、AE標識化プローブに対する保護プローブのTmを決定するべきである。これは、上述のように、検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体を形成し、希釈し、そしてアリコットに分け、アリコットを多様な温度でインキュベーションし、検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体が融解温度で変性するのを可能にし、その後、概算Tmより低い温度で選択試薬とインキュベーションし、非ハイブリダイズプローブを加水分解することにより、達成する。アリコットは、発光測定装置で読み取り、投入RLUのパーセント(100xRLU/投入RLU)対温度を各点に対しプロットし、そしてRLUが投入RLUの50%に達する温度をTmと呼ぶ。
【0150】
図2は、10倍過剰保護プローブ、配列番号14を標的として用いたAE標識化プローブ、配列番号12(0.25 pmol)のTm決定を例示する。該方法は、2.5℃段階で、40℃から57.5℃の融解温度を用い、ハイブリダイゼーション緩衝液中で行った。図2は、パーセント投入RLUが本アッセイでは50%に達したのみであり、したがって、Tmは試験した最高温度より高いことを示す。推測を行い、Tmを約58℃と概算することが可能である。
【0151】
図2から概算される高Tmにより、検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体が安定であり、そしてより高い温度で、安定性が優れていると予測されることが示唆された。しかし、保護プローブが、実際の標的に対するプローブの通常HPAに干渉しないことを確認すべきである。これを試験するため、AE標識化プローブ、配列番号12(0.01 pmol)を、ハイブリダイゼーション緩衝液中、等モルから100倍過剰の濃度範囲の保護プローブ、配列番号14と、ハイブリダイズさせた。その後、上述のように、60℃での通常HPA反応で検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体を用い;陰性反応は、添加標的を含まず、そして陽性反応は、過剰の配列番号13のオリゴヌクレオチド標的を含んだ。許容しうる結果は、陽性および陰性HPAシグナルが、保護プローブの存在下または非存在下で、ほぼ同じであり;特に陰性反応が、保護プローブの存在により、有意に増加しないものであろう。
【0152】
表3は、保護プローブ、配列番号14が、通常HPA条件において、AE標識化プローブ、配列番号12に関し、陽性または陰性HPAに干渉しなかったことを示す結果を提供する。陽性HPAシグナルは、保護プローブの存在下または非存在下でほぼ同じであり、そして陰性HPAシグナルは、保護プローブなしに比べ、100倍過剰までの保護プローブで、有意に増加しなかった。
【0153】
表3
【0154】
【表3】
Figure 0004772966
【0155】
最適実行には、表1−3並びに図1および2に立証されるように、必要な機能に一致した保護プローブを設計し、そして選択することが非常に有用である。保護プローブ、配列番号14は、AE標識化プローブ、配列番号12に関し、これらのアッセイでよく機能を果たし、そしてProbe−in−Ampにおいて、または液体ハイブリダイゼーション緩衝液中の長期保管のため、プローブを安定化させるのに、よく機能を果たすと期待されるであろう。
実施例4:Probe−in−Ampの転写に基づく増幅の効率は、保護プローブで改善される
反応のいくつかで、増幅開始時に含まれるAE標識化プローブを、増幅反応に添加する前に、5倍または10倍過剰の保護プローブとプレハイブリダイズさせること以外、実施例2と同様にProbe−in−Amp実験を行った。使用した保護プローブは、増幅中、AE標識化プローブにハイブリダイズしつづけるよう設計した。保護プローブへの検出プローブのハイブリダイゼーションは、検出プローブが、転写に基づく増幅中、アンプリコンにハイブリダイズするのを妨げ、したがって、検出プローブは、アンプリコンテンプレートに対する逆転写酵素伸長反応に干渉しないであろう。
【0156】
転写に基づく増幅のプライマー、配列番号10および11で生成された、鳥型結核菌(M. avium)rRNA単位増幅物に特異的なAE標識化RNAプローブ、配列番号9は、a)通常HPA検出では、増幅後、ハイブリダイゼーション緩衝液中に添加し;b)増幅前に、それ自体を、酵素試薬中、反応混合物に添加し;またはc)増幅前に、酵素試薬中、反応混合物に添加する前に、5倍または10倍過剰の保護プローブ、配列番号7または8に42℃で30分間プレハイブリダイズさせた。ハイブリダイゼーションおよび検出は、上述の通常HPAまたはProbe−in−Ampに関し、行った。結果を表4に示す。
【0157】
表4
【0158】
【表4】
Figure 0004772966
【0159】
「PPO1」は、配列番号8を指し、そして「PPO2」は、配列番号7を指す。「標的投入」は、増幅される鳥型結核菌rRNAの量を指す。
保護プローブが、Probe−in−Amp増幅の阻害を減少させる有効性は、特に、25 fg標的レベルで増幅された10倍過剰のプローブにプレハイブリダイズさせた場合、明らかである。保護プローブを含まないProbe−in−Amp由来のシグナルは、約27,000 RLUであったが、AE標識化プローブが、保護プローブ1または保護プローブ2を用いて保護される場合、シグナルは、約350,000ないし約500,000 RLUに上昇し、これは増幅効率の20倍の増加であった。250 fgのrRNA標的でのシグナルは、おそらく、プローブがアンプリコンとの飽和に達してしまったため,それほど、より高くなかった。比較のため、通常HPAシグナルを示す。
実施例5:保護プローブは、保管中、AE標識化プローブの安定性を拡大する
相補的保護プローブにハイブリダイズしたAE標識化プローブは、溶液中での保管の間、より安定である。本実施例は、実施例3で性質決定され、そして許容しうると予測された、標識化プローブ/保護プローブの組み合わせを用いた、標識化検出プローブの長期保管における安定性の増加を例示する。
【0160】
AE標識化プローブ、配列番号12(0.01 pmol)は、2倍過剰の保護プローブ、配列番号14に、42℃で30分間プレハイブリダイズさせ、そして2xハイブリダイゼーション緩衝液中で、4℃および25℃で、6ヶ月まで保管した。−20℃、4℃および25℃で、2xハイブリダイゼーション緩衝液中で保管した、保護プローブにハイブリダイズした標識化プローブの安定性を、標識化プローブなしのプローブに比較した。
【0161】
アリコットを多様な時点で抜き取り、そして標識化プローブの安定性を、過剰相補的標的(配列番号13)を用いたHPAにより、定量的に測定した。残存RLUの量を、第0日の最初のシグナルに比較した、残存RLUの割合としてプロットした。各保管条件由来のプローブの2つの異なるアリコットを維持し、そして各々に関し3反復を、各時点でHPAによりアッセイした(各条件に関し、6反復由来のRLUを平均した)。6ヶ月安定性研究の結果を図3に示す。
【0162】
保護プローブにハイブリダイズしたAE標識化プローブに対し、AE標識化プローブ単独の時点を比較することにより、AE標識化プローブの安定性の劇的な増加が明らかである。AE標識化プローブは、−20℃では、保護プローブなしで比較的安定であった。しかし、4℃では、保護プローブを含まない標識化プローブは、約1週間後、元来のシグナルの80%に分解し、一方、保護プローブを含む場合、同じAE標識化プローブは、6ヶ月後、元来のRLUの80%以上が保持された。さらに、保護プローブにハイブリダイズさせた場合、AE標識化プローブは、25℃でも、6ヵ月後、元来のRLUの80%以上が保持された。保護プローブなしでは、プローブは、25℃で、3日(最初の時点)以内に元来のシグナルの50%を失った。
実施例6:2つの異なる保護プローブを用いたAE標識化プローブの安定性
本実施例は、実施例5と類似であるが、異なるAE標識化プローブを用いた実験を示し、そして2つの相補的保護プローブの1つにハイブリダイズさせた場合の、溶液中の安定性を比較する。AE標識化プローブ、配列番号15(0.01 pmol)を、20倍過剰の保護プローブ、配列番号16(図4のPPOa)または10倍過剰の保護プローブ、配列番号17(図4のPPOc)に、50℃で8分間プレハイブリダイズさせた後、42℃で8分間ハイブリダイズさせ、そして4℃および25℃で、6ヶ月まで、2xハイブリダイゼーション緩衝液中で保管した。
【0163】
−20℃、4℃および25℃で、2xハイブリダイゼーション緩衝液に保管した、保護プローブにハイブリダイズした標識化プローブの安定性を、保護プローブなしの標識化プローブに比較した。アリコットを多様な時点で抜き取り、そしてプローブの安定性を、過剰相補的標的(配列番号18)を用いたHPAにより、定量的に測定した。残存RLUの量を、第0日の最初のシグナルに比較した、残存RLUの割合としてプロットした。各保管条件由来の2つの異なるプローブのアリコットを維持し、そして各々に関し3反復を、各時点でHPAによりアッセイした(各条件に関し、6反復由来のRLUを平均した)。6ヶ月安定性研究の結果を図4に示す。
【0164】
保護プローブにハイブリダイズしたAE標識化プローブは、保管中、保護プローブを含まない標識化プローブより、はるかに安定であった。保護プローブ(図4の「PPOa」)を含む標識化プローブは、4℃または25℃で、6ヶ月後、元来のシグナルの80%以上を保持した。保護プローブ(図4の「PPOc」)を含む標識化プローブは、4℃で、6ヶ月後、元来のシグナルの80%以上を保持したが、25℃で、約3週間後、80%以下に落ちた。これらの結果を、保護プローブを含まない標識化プローブに比較すると、この場合、25℃で、1週間未満のうちに、そして4℃で、約3週間後に、元来のシグナルの80%が失われた。
【0165】
本研究において、保護プローブ「a」は、保護プローブ「c」より、有意に優れてAE標識化プローブを安定化し;そして標識化プローブは、25℃で保護プローブ「a」を用いた場合、4℃で保護プローブ「c」を用いた場合とほぼ同程度に安定であった。これはおそらく、保護プローブ「a」が、保護プローブ「c」よりも、より長く、そして検出プローブとハイブリダイズした場合、より高いTmを有したためであった。
【0166】
他の態様が請求項の範囲内である。したがって、いくつかの態様が記載されてきているが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、多様な修飾を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、AE標識化プローブ、配列番号12を、標的としての過剰保護プローブ、配列番号14と共に用いた、時間につれた検出可能シグナルの損失を例示する。パーセント投入RLUの対数を、時間に対しプロットした。
【図2】 図2は、標的として過剰保護プローブ、配列番号14を用いた、AE標識化プローブ、配列番号12のTm測定を例示する。パーセント投入RLUを温度に対しプロットした。
【図3】 図3は、保護プローブが、異なる温度での保管中、標識化プローブの安定性に影響を与える能力を例示する。括弧内に提供される温度は、℃で表される。「−PPO」は、保護プローブの非存在下での標識化プローブを指す。「PPOcc」は、保護および検出プローブの存在を指す。
【図4】 図4は、異なる保護プローブが、異なる温度での保管中、標識化プローブの安定性に影響を与える能力を例示する。括弧内に提供される温度は、℃で表される。「−PPO」は、保護プローブの非存在下での標識化プローブを指す。「PPOa」は、標識化プローブおよび配列番号16の保護プローブの存在を指す。「PPOc」は、標識化プローブおよび配列番号17の保護プローブの存在を指す。
【配列表】
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Claims (15)

  1. 標的核酸配列の存在を検出するための組成物であって、
    化学的または酵素的改変に影響を受けやすいアクリジニウムエステル標識を含む、検出プローブ、および
    前記改変から前記標識を保護する、保護プローブ、
    を含み、
    ここで前記検出プローブおよび前記保護プローブは検出プローブ:保護プローブハイブリダイゼーション複合体を形成するよう互いにハイブリダイズしていて、
    ここで前記保護プローブは前記標識と加水分解保護付加物を形成せず、
    ここで前記アクリジニウムエステル標識は、前記ハイブリダイゼーション複合体中では前記改変の影響を受けにくく、そして
    ここで前記検出プローブおよび前記保護プローブの間に形成される前記ハイブリダイゼーション複合体は、前記検出プローブが前記保護プローブとよりも前記標的核酸とより安定な複合体を形成するよう偏向されるように、前記検出プローブおよび完全に相補的な標的核酸の間に形成されるハイブリダイゼーション複合体より低いTmを有する、
    組成物。
  2. 水性溶液をさらに含む、請求項1の組成物であって、前記アクリジニウムエステル標識は前記溶液中で前記改変に影響を受けやすく、そして前記改変は前記標識からシグナル検出可能性の損失を引き起こす、前記組成物。
  3. 前記検出プローブおよび前記保護プローブの間に形成される前記ハイブリダイゼーション複合体が、0.05 M コハク酸リチウム、pH 5.0、0.6 M LiCl、1% w/v LLS、10 mM EDTA、および10 mM EGTAを含む溶液中で、前記検出プローブおよび前記の完全に相補的な標的核酸の間に形成される前記ハイブリダイゼーション複合体より、少なくとも4℃低いTmを有する、請求項2の組成物。
  4. 前記検出プローブおよび前記保護プローブの間に形成される前記ハイブリダイゼーション複合体が、前記溶液中で、前記検出プローブおよび前記の完全に相補的な標的核酸の間に形成される前記ハイブリダイゼーション複合体より、少なくとも5℃低いTmを有する、請求項3の組成物。
  5. 前記標識が、0.05 M コハク酸リチウム、pH 5.0、0.6 M LiCl、1% w/v LLS、10 mM EDTA、および10 mM EGTAからなる溶液中で、37℃で加水分解されることが可能であり、そして前記保護プローブが、加水分解から前記標識を保護する、請求項2ないし4のいずれか1つの組成物。
  6. 前記検出プローブが、修飾された検出オリゴヌクレオチドであり、各修飾が:
    2’−修飾リボース、
    修飾ヌクレオチド間結合、
    修飾窒素性塩基、
    ペプチド核酸、および
    3’ブロッキング基
    からなる群より独立に選択される、請求項1−5のいずれか1つの組成物。
  7. 前記の修飾された検出オリゴヌクレオチドに対する各修飾が:2’−メトキシリボ−ス、2’−ハロリボース、メチルホスホン酸結合、ホスホロチオ酸結合、アルキルブロッキング基、3’−3’逆転ヌクレオチド、および3’デオキシヌクレオシドからなる群より独立に選択される、請求項6の組成物。
  8. 前記保護プローブが前記検出プローブより短い、請求項1−7のいずれか1つの組成物。
  9. 前記保護プローブが、前記検出プローブに完全には相補的でない、請求項1−7のいずれか1つの組成物。
  10. 前記保護プローブが、前記検出プローブに対し、少なくとも2倍過剰で存在する、請求項1−9のいずれか1つの組成物。
  11. 前記保護プローブが、前記検出プローブに対し、少なくとも4倍過剰で存在する、請求項10の組成物。
  12. 前記標的核酸の酵素的増幅反応を通じて存在するとき、前記ハイブリダイゼーション複合体が前記検出プローブと前記標的核酸とのハイブリダイズを阻害することによってさらに特徴づけられる、請求項1−11のいずれか1つの組成物。
  13. 標的核酸配列が試料に存在するか決定する方法であって:
    a)前記試料および請求項1−12のいずれか1つの組成物を含む反応混合物を製造し、;そして
    b)前記反応混合物をインキュベートし、そして前記標的配列が前記試料に存在する指標として、前記検出プローブが、検出条件下で、前記標的配列にハイブリダイズしているか検出する、
    工程を含む、前記方法。
  14. 前記標的配列が、もし存在する場合は、増幅された核酸を製造するように、検出工程b)前に前記反応混合物を前記標的核酸と共に増幅条件に曝露し、ここで前記増幅条件下で前記検出プローブは前記保護プローブとハイブリダイズし、そして検出工程において前記検出プローブが前記増幅された標的核酸配列にハイブリダイズしているか検出する、請求項13の方法。
  15. 前記増幅条件が、転写に基づく増幅条件である、請求項14の方法。
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