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JP4774482B2 - 非水電解液電池 - Google Patents
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JP4774482B2 - 非水電解液電池 - Google Patents

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Description

本発明は、正極と、負極と、セパレータと、前記正極に接着される絶縁テープと、電解質とを有する非水電解電池に関する。
リチウムイオン電池などの極板の金属露出部分には絶縁テープが接着されているが、絶縁テープの接着剤としては、ゴム系、アクリル酸系、シリコーン系、又はエポキシ系の接着剤が使用されている(例えば、特許文献1参照)。その中でもアクリル酸系の接着剤は、適度な接着性を有し、テープ貼り付け工程でのテープの取り扱いが容易であるため広く使用されている。
特開平8−138687号公報
しかし、アクリル酸系の接着剤を使用した場合、接着剤が電解液中に溶解し、接着力が弱くなって巻き止めテープとしての機能が低下したり、絶縁テープの接着剤が電解液中に溶解し、溶解した接着剤成分が電極と反応して電池の放電性能を低下させるという問題がある。
また、極板の金属露出部分同士の接触を完全に防止するために、製造工程における絶縁テープの貼り着け位置のズレなどを考慮して、金属露出部分だけでなく金属露出部分に隣接する活物質層まで絶縁テープで覆う場合が多いが、この場合、活物質層に絶縁テープの接着剤層が直接接触し、接触部分で活物質と接着剤とが反応することにより、電池を高温放置した際、ガス発生によって電池が膨れたり、電池電圧が異常に低下するという問題がある。さらに、電解にシクロヘキシルベンゼン、2,4ジフルオロアニソール、又はビフェニル等の芳香族化合物が添加されている場合、上記反応が更に加速されるという問題もある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、絶縁テープの接着剤に、2−エチルヘキシル−アクリル酸共重合体及び/もしくはメタアクリル酸と、接着剤の全質量に対して3質量%以下のブチルアクリル酸とを含ませる、又は、2−エチルヘキシル−アクリル酸共重合体及び/もしくはメタアクリル酸を含ませるがブチルアクリル酸を含ませないことにより、絶縁テープの接着剤と正極との反応による高温放置時の問題の発生を抑制できる非水電解電池を提供することを目的とする。
また、本発明は、絶縁テープの接着剤に、その含有量が接着剤の全質量に対して0.01質量%以下である、ヒドロキノン誘導体、フェノール系化合物、芳香族アミン系化合物からなる群より選択される1又は複数種類の化合物(劣化防止剤)を含ませたことにより、接着力の劣化を抑制できると共に、劣化防止剤と正極との反応による高温放置時の問題の発生を抑制できる非水電解電池を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、絶縁テープの接着剤に、その含有量が接着剤の全質量に対して0.01質量%以下である、石油系樹脂、ロジン系樹脂、アルキルフェノール樹脂、スチレン系樹脂、水添石油系樹脂からなる群より選択される1又は複数種類の合成樹脂(接着付与剤)を含ませたことにより、接着力を向上させると共に、接着付与剤と正極との反応による高温放置時の問題の発生を抑制できる非水電解電池を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、絶縁テープの基材を、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイドからなる群より選択していることにより、絶縁テープと正極との反応による高温放置時の問題の発生を抑制できる非水電解電池を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、電解が芳香族化合物を含む場合であっても、活物質と接着剤との反応による高温放置時の問題の発生を抑制できる非水電解電池を提供することを他の目的とする。
第1発明に係る非水電解電池は、組成式Lix MO2 もしくはLiy 2 4 (ただし、Mは1種類以上の遷移金属、0≦x≦1、0≦y≦2)で表される複合酸化物、トンネル構造もしくは層状構造の金属カルコゲン化物、又は、トンネル構造もしくは層状構造の金属酸化物を含む正極と、リチウムイオンを吸蔵放出することが可能な負極と、正極及び負極の短絡を防止する絶縁テープとを有する非水電解電池において、前記絶縁テープは前記正極に接着されており、前記絶縁テープの接着剤は、2−エチルヘキシル−アクリル酸共重合体及び/又はメタアクリル酸と、接着剤の全質量に対して3質量%以下のブチルアクリル酸とを含むことを特徴とする。
第2発明に係る非水電解電池は、組成式Lix MO2 もしくはLiy 2 4 (ただし、Mは1種類以上の遷移金属、0≦x≦1、0≦y≦2)で表される複合酸化物、トンネル構造もしくは層状構造の金属カルコゲン化物、又は、トンネル構造もしくは層状構造の金属酸化物を含む正極と、リチウムイオンを吸蔵放出することが可能な負極と、正極及び負極の短絡を防止する絶縁テープとを有する非水電解電池において、前記絶縁テープは前記正極に接着されており、前記絶縁テープの接着剤は、2−エチルヘキシル−アクリル酸共重合体及び/又はメタアクリル酸を含み、ブチルアクリル酸を含まないことを特徴とする。
第3発明に係る非水電解電池は、第1又は第2発明において、前記絶縁テープの接着剤は、ヒドロキノン誘導体、フェノール系化合物、芳香族アミン系化合物からなる群より選択される1又は複数種類の化合物を含有し、該化合物の含有量は接着剤の全質量に対して0.01質量%以下であることを特徴とする。
第4発明に係る非水電解電池は、第1〜第3発明の何れかにおいて、前記絶縁テープの接着剤は、石油系樹脂、ロジン系樹脂、アルキルフェノール樹脂、スチレン系樹脂、水添石油系樹脂からなる群より選択される1又は複数種類の合成樹脂を含有し、該合成樹脂の含有量は接着剤の全質量に対して0.01質量%以下であることを特徴とする。
第5発明に係る非水電解電池は、第1〜第4発明の何れかにおいて、前記絶縁テープの基材は、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイドからなる群より選択されていることを特徴とする。
第6発明に係る非水電解電池は、第1〜第5発明の何れかにおいて、芳香族化合物を含む電解を有することを特徴とする。
第1、第2発明においては、絶縁テープの接着剤に、正極と反応し難い2−エチルヘキシル−アクリル酸共重合体及び/又はメタアクリル酸を用い、正極と反応し易いブチルアクリル酸は用いない、又は、3質量%以下の僅かなブチルアクリル酸しか用いないことにより、絶縁テープの接着剤と正極との反応による高温放置時の問題の発生を抑制できる。ブチル基は、2−エチルヘキシル基よりも溶剤との親和性を有するために溶出し易く、また、分子量が小さいために酸化に対して不安定であったり、コバルト酸リチウムとの反応性が高い。ブチルアクリル酸は電解中に溶出し易く、溶出したブチルアクリル酸は正極と反応して自己放電を誘発する。また、溶出したブチルアクリル酸はセパレータに吸着して目詰まりを生じさせ、リチウムイオンの伝導性を低下させるため、放電性能が低下する。さらに、溶出したアクリル酸はLiPF6 などの電解質塩と反応して加水分解し、電解質塩を失活させるため、放電性能が低下する。また、正極にリチウム含有遷移金属を用いた場合、電解中に溶出したブチルアクリル酸は、リチウム含有遷移金属と反応して、金属イオンを溶出させる。溶出した金属イオンは負極上で還元されて金属デンドライトとなり、正極に到達して微小短絡を誘発するため、高温放置時の電圧の異常低下を引き起こす。特に正極活物質に絶縁テープを直接貼り付けている場合、上記反応が起こり易く、電圧の異常低下が多発する。一方、2−エチルヘキシル−アクリル酸共重合体は耐溶剤性に優れており、メタアクリル酸は接着性に優れているため、2−エチルヘキシル−アクリル酸共重合体及びメタアクリル酸を併用した場合、適当な接着力を有すると共に、電解中でも安定な接着剤を得ることができる。
第3発明においては、絶縁テープの接着剤は、ヒドロキノン誘導体、フェノール系化合物、芳香族アミン系化合物からなる群より選択される1又は複数種類の化合物(劣化防止剤)を含んでいるため、接着力の劣化が抑制される。また、劣化防止剤の含有量は接着剤の全質量に対して0.01質量%以下であるため、劣化防止剤と正極との反応による高温放置時の問題の発生を抑制できる。なお、劣化防止剤が0.01質量%よりも多く含まれる場合は、劣化防止剤に含まれる芳香族系の官能基が酸化されてガスを発生したり、コバルト溶出を促進して電圧低下を誘発する可能性が非常に高くなり、劣化防止剤と正極との反応による高温放置時の問題が発生し易くなるため好ましくない。
第4発明においては、絶縁テープの接着剤は、石油系樹脂、ロジン系樹脂、アルキルフェノール樹脂、スチレン系樹脂、水添石油系樹脂からなる群より選択される1又は複数種類の合成樹脂(接着付与剤)を含んでいるため、接着力が向上する。また、接着付与剤の含有量は、接着剤の全質量に対して0.01質量%以下であるため、接着付与剤と正極との反応による高温放置時の問題の発生を抑制できる。なお、接着付与剤が0.01質量%よりも多く含まれる場合は、接着付与剤に含まれるカルボキシル基又はヒドロキシル基などの官能基と正極との反応によってガスが発生する可能性が非常に高くなり、接着付与剤と正極との反応による高温放置時の問題が発生し易くなるため好ましくない。
第5発明においては、ポリプロピレン、ポリイミド、及びポリフェニレンサルファイドは、正極との反応性が低いため、絶縁テープと正極との反応による高温放置時の問題の発生を抑制できる。
第6発明においては、電解にシクロヘキシルベンゼン、2,4ジフルオロアニソール、又はビフェニルなどの芳香族化合物を添加した場合であっても、絶縁テープの接着剤は、ブチルアクリル酸を含まない、又は、含んでいても3質量%以下と少ないため、活物質と接着剤との反応による高温放置時の問題の発生を抑制できる。なお、接着剤にブチルアクリル酸を含ませた場合は、金属イオンの溶出又は負極上での金属の析出が加速されて微小短絡が発生する確率が非常に高くなり、活物質と接着剤との反応による高温放置時の問題が発生し易くなるため好ましくない。
第1、第2発明によれば、絶縁テープの接着剤と正極との反応による高温放置時の問題の発生を抑制できる。
第3発明によれば、接着力の劣化を抑制できると共に、劣化防止剤と正極との反応による高温放置時の問題の発生を抑制できる。
第4発明によれば、接着力を向上させると共に、接着付与剤と正極との反応による高温放置時の問題の発生を抑制できる。
第5発明によれば、絶縁テープと正極との反応による高温放置時の問題の発生を抑制できる。
第6発明によれば、電解がシクロヘキシルベンゼン、2,4ジフルオロアニソール、又はビフェニルなどの芳香族化合物を含む場合であっても、活物質と接着剤との反応による高温放置時の問題の発生を抑制することができる。
以下に好適な実施例を用いて本発明を説明するが、本発明は、本実施例により、何ら限定されるものではなく、その主旨を変更しない範囲において、適宜変更して実施することができる。
(実施例1)
図1は、本発明に係る非水電解電池の一例を示す断面図である。図1において、1は非水電解電池(以下、電池という)、2は電極群、3は負極、4は正極、5はセパレータ、6は電池ケース、7は電池蓋、9は負極端子、10は負極リードである。電極群2は、負極3と正極4とをセパレータ5を介して巻回したものである。電極群2は電解質と共にアルミ製の電池ケース6に収納してあり、電池ケース6の開口部は、負極端子9を備えるアルミ製の電池蓋7をレーザー溶接することにより密封されている。負極3は負極リード10と接続され、正極4は電池ケース6と接続されている。
正極合剤は、正極活物質としてLiCoO2 90質量%と、導電助剤としてアセチレンブラック5質量%と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)5質量%とを混合し、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に分散させることによりペーストを調製した。このペーストを厚さ20μmのアルミニウム集電体に均一に塗布して、乾燥させた後、ロールプレスで圧縮成形することにより正極を作製した。
負極合剤は、負極活物質として黒鉛95質量%と、結着剤としてカルボキシメチルセルロース3質量%と、スチレンブタジエンゴム2質量%とを混合し、蒸留水を適宜加えて分散させ、スラリーを調製した。このスラリーを厚さ15μmの銅集電体に均一に塗布し、100℃で5時間乾燥させた後、ロールプレスで圧縮成形することにより負極を作製した。
セパレータとしては、厚さ20μm程度の微多孔性ポリエチレンフィルムを用いた。セパレータは、多孔性であり、融点は115℃〜130℃である。電解質としては、エチレンカーボネート(EC)及びエチルメチルカーボネート(EMC)の体積比3:7混合溶媒にLiPF6 を1.1mol/l溶解させたものを用いた。
正極4は、上述したように、アルミニウム集電体に正極合剤が塗布されているが、アルミニウム集電体の一部には正極合剤が塗布されておらず、アルミニウム集電体が露出している部分(以下、絶縁処理部という)を有する。正極4の絶縁処理部及びその周辺の正極合剤が塗布されている部分(以下、周辺塗布部分という)は、絶縁テープ11で覆われている。
絶縁テープ11は、基材にポリフェニレンサルファイド(PPS)、接着剤に2−エチルヘキシルアクリル酸共重合体(2HA)を用いたものであり、接着剤側を正極4の絶縁処理部及び周辺塗布部に接着してある。絶縁テープ11は、多孔性ではなく、融点は270℃程度である。また、絶縁テープ11は電解と接触している。
図2は、絶縁処理部及び周辺塗布部の例を示す要部拡大断面図である。正極4はアルミニウム集電体4aに正極合剤4b,4bが塗布されており、アルミニウム集電体4aの図中の中央内側付近は正極合剤4b,4bが塗布されておらず、アルミニウム集電体4aが露出している。また、負極3は銅集電体3aに負極合剤3b,3bが塗布されているが、銅集電体3aの図中の先端部は負極合剤3b,3bが塗布されておらず、銅集電体3aが露出している。正極4のアルミニウム集電体4aが露出している部分(絶縁処理部)及びその周辺の正極合剤4b,4bが塗布されている部分(周辺塗布部)には、絶縁テープ11の接着剤側が接着されている。また、絶縁テープ11は、例えば正極の巻き終わりの集電体露出部分(絶縁処理部)に接着されている。このように、絶縁テープ11は、集電体(金属部分)が露出している絶縁処理部に接着され、他の金属部分との短絡を防止する。また、絶縁テープ11は、絶縁処理部の周辺の周辺塗布部にも接着されており、製造工程での位置ずれが生じた場合であっても、絶縁処理部と他の金属部分との短絡を防止する。
(実施例2)
絶縁テープ11の接着剤として、2−エチルヘキシルアクリル酸共重合体(2HA)95質量%と、メタアクリル酸(AA)5質量%とを用い、他は実施例1と同様の電池を作製した。
(実施例3)
絶縁テープ11の接着剤として、2−エチルヘキシルアクリル酸共重合体(2HA)50質量%と、メタアクリル酸(AA)50質量%とを用い、他は実施例1と同様の電池を作製した。
(実施例4)
絶縁テープ11の接着剤として、2−エチルヘキシルアクリル酸共重合体(2HA)5質量%と、メタアクリル酸(AA)95質量%とを用い、他は実施例1と同様の電池を作製した。
(実施例5)
絶縁テープ11の接着剤として、ブチルアクリル酸(BA)3質量%と、メタアクリル酸(AA)97質量%とを用い、他は実施例1と同様の電池を作製した。
(実施例6)
絶縁テープ11の接着剤として、ブチルアクリル酸(BA)2質量%と、メタアクリル酸(AA)98質量%とを用い、他は実施例1と同様の電池を作製した。
(実施例7)
絶縁テープ11の接着剤として、ブチルアクリル酸(BA)1質量%と、メタアクリル酸(AA)99質量%とを用い、他は実施例1と同様の電池を作製した。
(実施例8)
絶縁テープ11の接着剤として、ブチルアクリル酸(BA)0.5質量%と、メタアクリル酸(AA)99.5質量%とを用い、他は実施例1と同様の電池を作製した。
(実施例9)
絶縁テープ11の接着剤として、メタアクリル酸(AA)を用い、他は実施例1と同様の電池を作製した。
(実施例10)
絶縁テープ11の接着剤の総質量に対し、劣化防止剤として、ヒドロキノン誘導体0.01質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(実施例11)
絶縁テープ11の接着剤の総質量に対し、劣化防止剤として、フェノール系劣化防止剤0.005質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(実施例12)
絶縁テープ11の接着剤の総質量に対し、劣化防止剤として、フェノール系劣化防止剤0.01質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(実施例13)
絶縁テープ11の接着剤の総質量に対し、劣化防止剤として、フェノール系劣化防止剤0.05質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(実施例14)
絶縁テープ11の接着剤の総質量に対し、劣化防止剤として、フェノール系劣化防止剤0.075質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(実施例15)
絶縁テープ11の接着剤の総質量に対し、劣化防止剤として、芳香族アミン系劣化防止剤0.01質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(実施例16)
絶縁テープ11の接着剤の総質量に対し、接着付与剤として、石油系樹脂0.01質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(実施例17)
絶縁テープ11の接着剤の総質量に対し、接着付与剤として、ロジン系樹脂0.005質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(実施例18)
絶縁テープ11の接着剤の総質量に対し、接着付与剤として、ロジン系樹脂0.01質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(実施例19)
絶縁テープ11の接着剤の総質量に対し、接着付与剤として、ロジン系樹脂0.05質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(実施例20)
絶縁テープ11の接着剤の総質量に対し、接着付与剤として、ロジン系樹脂0.075質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(実施例21)
絶縁テープ11の接着剤の総質量に対し、接着付与剤として、アルキルフェノール樹脂0.01質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(実施例22)
絶縁テープ11の接着剤の総質量に対し、接着付与剤として、スチレン系樹脂0.01質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(実施例23)
絶縁テープ11の接着剤の総質量に対し、接着付与剤として、水添石油系樹脂0.01質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(実施例24)
絶縁テープ11の基材として、ポリプロピレン(PP)を用い、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(実施例25)
絶縁テープ11の基材として、ポリイミド(PI)を用い、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(実施例26)
電解液の総質量に対し、シクロヘキシルベンゼン(CHB)2質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(実施例27)
電解液の総質量に対し、2,4ジフルオロアニソール(2FA)2質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(実施例28)
電解液の総質量に対し、ビフェニル(BP)2質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(実施例29)
正極合剤の活物質として、LiNiO2 90質量%を用い、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(実施例30)
正極合剤の活物質として、LiMn2 4 90質量%を用い、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(実施例31)
正極合剤の活物質として、LiNi0.4 Co0.3 Mn0.3 2 90質量%を用い、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(比較例1)
絶縁テープ11は用いず、他は実施例1と同様の電池を作製した。
(比較例2)
絶縁テープ11の接着剤として、ブチルアクリル酸(BA)5質量%と、メタアクリル酸(AA)95質量%とを用い、他は実施例1と同様の電池を作製した。
(比較例3)
絶縁テープ11の接着剤として、ブチルアクリル酸(BA)95質量%と、メタアクリル酸(AA)5質量%とを用い、他は実施例1と同様の電池を作製した。
(比較例4)
絶縁テープ11の接着剤の総質量に対し、劣化防止剤として、ヒドロキノン誘導体0.1質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(比較例5)
絶縁テープ11の接着剤の総質量に対し、劣化防止剤として、フェノール系劣化防止剤0.1質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(比較例6)
絶縁テープ11の接着剤の総質量に対し、劣化防止剤として、芳香族アミン系劣化防止剤0.1質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(比較例7)
絶縁テープ11の接着剤の総質量に対し、接着付与剤として、石油系樹脂0.1質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(比較例8)
絶縁テープ11の接着剤の総質量に対し、接着付与剤として、ロジン系樹脂0.1質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(比較例9)
絶縁テープ11の接着剤の総質量に対し、接着付与剤として、アルキルフェノール樹脂0.1質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(比較例10)
絶縁テープ11の接着剤の総質量に対し、接着付与剤として、スチレン系樹脂0.1質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(比較例11)
絶縁テープ11の接着剤の総質量に対し、接着付与剤として、水添石油系樹脂0.1質量%を添加し、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(比較例12)
絶縁テープ11の基材として、ポリエチレンテレフタラート(PET)を用い、他は実施例2と同様の電池を作製した。
(比較例13)
電解液の総質量に対し、シクロヘキシルベンゼン(CHB)2質量%を添加し、他は比較例3と同様の電池を作製した。
(比較例14)
電解液の総質量に対し、2,4ジフルオロアニソール(2FA)2質量%を添加し、他は比較例3と同様の電池を作製した。
(比較例15)
電解液の総質量に対し、ビフェニル(BP)2質量%を添加し、他は比較例3と同様の電池を作製した。
(比較例16)
正極合剤の活物質として、LiNiO2 90質量%を用い、他は比較例3と同様の電池を作製した。
(比較例17)
正極合剤の活物質として、LiMn2 4 90質量%を用い、他は比較例3と同様の電池を作製した。
(比較例18)
正極合剤の活物質として、LiNi0.4 Co0.3 Mn0.3 2 90質量%を用い、他は比較例3と同様の電池を作製した。
上述した各実施例及び各比較例に対して、放置特性(電池膨れ、電圧低下分、容量保持率)を計測した。計測においては、同じ条件の電池を各10セルずつ作製し、これらの電池を、600mAの電流で4.2Vまで3時間定電流定電圧充電し、その後600mAの電流で3Vまで放電を行い、放電容量を測定した。その後、600mAの電流で4.2Vまで3時間定電流定電圧充電し、電池電圧と電池厚みとを測定した後、80℃で200時間放置し、放置後の電池電圧と電池厚みとを測定し、放置前に対する放置後の電池電圧の低下分(電圧低下分[mV])、電池厚み増大分(電池膨れ[mm])を求めた。そして、放置後の電池を、600mAの電流で3Vまで放電し、放置後の放電容量を測定し、容量保持率(=「放置後の放電容量」÷「放置前の放電容量」×100[%])を求めた。放置特性(電池膨れ、電圧低下分、容量保持率)の測定結果を表1〜6に示す。なお、測定結果は10セルの平均を示している。
Figure 0004774482
表1の実施例1〜4及び9に示すように、絶縁テープの接着剤として2HA及び/又はAAを用いた場合、正極と絶縁テープの接着剤との反応はほとんど生じておらず、電池膨れ、電圧低下分、及び容量保持率の何れも良好である。例えば、絶縁テープを用いない比較例1とほぼ同様の電池膨れ、電圧低下分、及び容量保持率が得られている。なお、絶縁テープの接着剤として2HA及びAAを使用する場合、取り扱い易さの点から、一方が5質量%から95質量%の混合比が好ましい。
また、表1の比較例2〜3に示すように、絶縁テープの接着剤としてAA及び5質量%以上のBAを用いた場合、BAと正極との反応によってガスが発生するため、電池膨れが大きく、また電圧低下も大きい。さらに、BAは、正極と反応して自己放電を促進したり、正極活物質を失活させるため、正極の放電抵抗が増大し、容量保持率が低下する。ただし、表1の実施例5〜8に示すように、絶縁テープの接着剤としてAA及び3質量%以下のBAを用いた場合は、電池膨れ、電圧低下分、及び容量保持率の何れも特に問題はない。なお、表1の実施例5〜8に示すように、BAが少ない方が、電池膨れ、電圧低下分、及び容量保持率の何れもより良好となり、より好ましい。
Figure 0004774482
表2において、「耐劣化特性」は、劣化防止剤を接着剤に添加した絶縁テープと、未添加の絶縁テープとを、40℃の環境下で6ヶ月間放置した際の接着力の劣化度合いを表す。表2の各実施例及び各比較例に示すように、劣化防止剤を添加することにより、未添加の場合と比べて、接着力の劣化が抑制され、接着力は良好に保たれている。
しかし、表2の比較例4〜6に示すように、劣化防止剤が0.1質量%添加されている場合、電池の膨れ及び電圧低下が大きくなり、また容量保持率が低下している。これらの原因としては、劣化防止剤に含まれる芳香族系の官能基が酸化されてガスを発生すること、芳香族系の添加剤を電解液に添加したときと同様にコバルト溶出を促進して電圧低下を誘発することなどが考えられる。一方、表2の実施例10〜15に示すように、0.01質量%以下の劣化防止剤が添加されている場合は、電池膨れ、電圧低下分、及び容量保持率の何れも良好である。劣化防止剤の添加量は0.01質量%以下が好ましい。
Figure 0004774482
表3において、「接着性」は、接着付与剤を接着剤に添加した絶縁テープと、未添加の絶縁テープとの接着力の度合いを表す。表3の各実施例及び各比較例に示すように、接着付与剤を添加することにより、未添加の場合と比べて、接着力は向上し、良好な接着力が得られている。
しかし、表3の比較例7〜11に示すように、接着付与剤が0.1質量%添加されている場合、電池の膨れ及び電圧低下が大きくなり、また容量保持率が低下している。これらの原因としては、接着付与剤はカルボキシル基又はヒドロキシル基などの官能基を持つものが多く、これらの官能基と正極との反応によってガスが発生することが考えられる。一方、表3の実施例16〜23に示すように、接着付与剤が0.01質量%以下の場合は、電池膨れ、電圧低下分、及び容量保持率の何れも良好である。接着付与剤の添加量は0.01質量%以下が好ましい。なお、接着性を考えた場合、接着付与剤の添加量は0.01質量%程度が好ましい。
Figure 0004774482
表4の比較例12に示すように、PETを絶縁テープの基材に用いた場合、電池の膨れ及び電圧低下が大きくなり、また容量保持率が低下している。この原因としては、PETが加水分解した溶解物又はPETと正極とが反応するためであると考えられる。一方、表4の実施例24〜25に示すように、PP又はPIを絶縁テープの基材に用いた場合、電池膨れ、電圧低下分、及び容量保持率の何れも良好である。従って、絶縁テープの基材には、正極との反応性が低い、PPS、PP、又はPIを用いることが好ましい。
Figure 0004774482
表5の比較例13〜15に示すように、絶縁テープの接着剤にBA及びAAを用い、電解液にCHB、2FA、又はBPを添加した場合、電圧低下分が異常に大きくなっている。また、容量保持率も大きくて低下している。しかし、電池膨れに関しては、電圧低下分が大きいために、正極と電解液との反応が抑制され、小さくなっている。この原因としては、試験後の電池を解体したところ、負極上に正極活物質から溶出した金属コバルトが大量に析出していたことから、電圧の異常低下は負極上に析出した金属コバルトのデンドライトが正極に到達して微小短絡を引き起こしたためと考えられる。
一方、表5の実施例26〜28に示すように、絶縁テープの接着剤に2HA及びAAを用い、電解液にCHB、2FA、又はBPを添加した場合、電池膨れ、電圧低下分、及び容量保持率の何れも特に問題はない。このように2HA及びAAを接着剤に使用した場合は特に問題がないことから、BAと上述した芳香族系化合物とを組み合わせた場合、遷移金属酸化物が溶出し易くなると推察される。
Figure 0004774482
表6の比較例16〜18に示すように、絶縁テープの接着剤にBA及びAAを用い、正極活物質として遷移金属酸化物を用いた場合、電圧低下分が大きくなり、また容量保持率も低下している。一方、表6の実施例29〜31に示すように、絶縁テープの接着剤に2HA及びAAを用い、正極活物質として遷移金属酸化物を用いた場合、電池膨れ、電圧低下分、及び容量保持率の何れも特に問題はない。
本発明に係る非水電解電池の一例を示す断面図である。 絶縁処理部及び周辺塗布部の例を示す要部拡大断面図である。
符号の説明
1 電池(非水電解電池)
2 電極群
3 負極
4 正極
5 セパレータ
6 電池ケース
7 電池蓋
9 負極端子
10 負極リード

Claims (6)

  1. 組成式Lix MO2 もしくはLiy 2 4 (ただし、Mは1種類以上の遷移金属、0≦x≦1、0≦y≦2)で表される複合酸化物、トンネル構造もしくは層状構造の金属カルコゲン化物、又は、トンネル構造もしくは層状構造の金属酸化物を含む正極と、リチウムイオンを吸蔵放出することが可能な負極と、正極及び負極の短絡を防止する絶縁テープとを有する非水電解電池において、
    前記絶縁テープは前記正極に接着されており、
    前記絶縁テープの接着剤は、2−エチルヘキシル−アクリル酸共重合体及び/又はメタアクリル酸と、接着剤の全質量に対して3質量%以下のブチルアクリル酸とを含むことを特徴とする非水電解電池。
  2. 組成式Lix MO2 もしくはLiy 2 4 (ただし、Mは1種類以上の遷移金属、0≦x≦1、0≦y≦2)で表される複合酸化物、トンネル構造もしくは層状構造の金属カルコゲン化物、又は、トンネル構造もしくは層状構造の金属酸化物を含む正極と、リチウムイオンを吸蔵放出することが可能な負極と、正極及び負極の短絡を防止する絶縁テープとを有する非水電解電池において、
    前記絶縁テープは前記正極に接着されており、
    前記絶縁テープの接着剤は、2−エチルヘキシル−アクリル酸共重合体及び/又はメタアクリル酸を含み、ブチルアクリル酸を含まないことを特徴とする非水電解電池。
  3. 前記絶縁テープの接着剤は、ヒドロキノン誘導体、フェノール系化合物、芳香族アミン系化合物からなる群より選択される1又は複数種類の化合物を含有し、該化合物の含有量は接着剤の全質量に対して0.01質量%以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の非水電解電池。
  4. 前記絶縁テープの接着剤は、石油系樹脂、ロジン系樹脂、アルキルフェノール樹脂、スチレン系樹脂、水添石油系樹脂からなる群より選択される1又は複数種類の合成樹脂を含有し、該合成樹脂の含有量は接着剤の全質量に対して0.01質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の非水電解電池。
  5. 前記絶縁テープの基材は、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイドからなる群より選択されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の非水電解電池。
  6. 芳香族化合物を含む電解を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の非水電解電池。
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