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JP4774926B2 - 出銑口面削りビット - Google Patents
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Description

本発明は、開口した出銑口にマッドを注入するに先立って、出銑口面を平滑に均すために使用する均し装置に装着する出銑口面削りビットに関するものである。
高炉から溶銑を排出(いわゆる出銑)する際には、開口機を用いて出銑口の内部の充填物(マッドと呼ばれる耐火物の一種)を除去して、出銑口を開口する。出銑が終了した後、マッドガンを用いて出銑口に再びマッドを注入して、出銑口を閉塞する。
図5は、マッドを注入するときの出銑口とマッドガンの配置を示す断面図である。出銑口10は出銑口れんが11によって形成された空洞であり、鉄皮14側にマッドガン13の先端を挿入するための凹部を有する。図5は、この凹部にマッドガン13の先端を挿入した状態を示す。このようにしてマッドガン13から出銑口10へマッドが注入される。このとき凹部を形成する出銑口れんが11とマッドガン13の先端面との間に隙間が生じると、マッドが出銑口10に注入されず、出銑口10の外に流出してしまう。つまり、凹部を形成する出銑口れんが11とマッドガン13の先端面とを密着させる必要がある。
マッドガン13の先端面は機械加工を施すので、平坦な面に仕上げることは容易である。ところが出銑口れんが11に形成される凹部の底面9(すなわちマッドガン13の先端面に接触する面)は、開口機を用いた開口作業による破損、あるいは出銑による溶損等が生じて、起伏の激しい面になる。したがってマッドを注入するに先立って、出銑口れんが11に形成される凹部の底面9(以下、出銑口面という)を平滑に均す必要がある。
出銑口面9を平滑に均す技術は従来から種々検討されている。
たとえば特許文献1には、マッドガンの先端に専用の治具を取付けて、出銑口面に押し付けた状態でマッドガンを前後進させることによって、出銑口面を平滑に均す技術が開示されている。特許文献1に開示された発明で使用する治具は、その構造が複雑であるから、出銑口の周辺のような粉塵が多量に発生しかつ温度が高い環境では、円滑な動作は期待できない。そのため、出銑口面を平滑に均すことは困難である。
そこで、簡便な手段で出銑口面9を平滑に均す技術が種々検討されている。
たとえば図3に示すように、開口機の回転ロッド6の先端に出銑口面削りビット1を装着し、その出銑口面削りビット1の先端面に複数個の羽状刃先7を取付けて、回転ロッド6の回転させることによって出銑口面を平滑に均す技術が、従来から使用されている。なお図3に示した突起5は、開口された出銑口10に挿入される。突起5を出銑口10に挿入して出銑口面9の均し作業を行なうことによって、回転ロッド6の回転に伴う振動を防止し、出銑口面9を平滑に均すことが可能となる。
しかしながら図3に示す出銑口面削りビット1を使用すると、羽状刃先7と出銑口面9とが線状に接触するので、摩擦抵抗が増大し、羽状刃先7が破損しやすくなる。羽状刃先7が破損すれば、出銑口面を平滑に均すことは困難である。
そこで本発明者らは、図4に示すような出銑口面削りビット1を開口機の回転ロッド6の先端に装着し、その出銑口面削りビット1の先端面に複数個の錐状刃先8を取付けて、回転ロッド6の回転させることによって出銑口面を平滑に均す技術について実験を行なった。なお図4に示した突起5は、図3の突起5と同様の機能を果たすものであるから説明を省略する。
その実験結果から、図4に示す出銑口面削りビット1を使用すると、錐状刃先8と出銑口面9とが点状に(あるいは極めて狭い面で)接触するので、摩擦抵抗が軽減され、出銑口面の均し作業を円滑に安定して行なうことができることが分かった。しかしながら、先端面に取付けられる複数個の錐状刃先8の一部が破損あるいは摩耗しても、その出銑口面削りビット1を使用せざるを得ない。そのため、出銑口面削りビット1の使用回数(すなわち均し作業の回数)の増加に伴って、均し作業の効率が低下する。
特開2000-328117 号公報
本発明は上記のような問題を解消し、出銑口面削りビットに取付けられた複数個の刃先の一部が破損,摩耗等の理由で交換する必要が生じたときに、該当する刃先を容易に交換できるようにし、常に鋭利な刃先を使用することによって均し作業の効率向上を達成できる出銑口面削りビットを提供することを目的とする。
本発明は、開口した出銑口にマッドを注入するに先立って、出銑口面を平滑に均すために使用する均し装置に装着する出銑口面削りビットであって、先端面に複数個の刃先を取付けた台座を挿入するための貫通孔を複数箇所に設けた出銑口面削りビットである。
本発明の出銑口面削りビットにおいては、均し装置として開口機の回転ロッドを使用することが好ましい。また刃先が錐状刃先であることが好ましい。
本発明によれば、出銑口面削りビットに取付けられた複数個の刃先の一部が破損,摩耗等の理由で交換する必要が生じたときに、該当する刃先を容易に交換できる。その結果、常に鋭利な刃先を使用することが可能となり、均し作業の効率を向上できる。
図1は、本発明の出銑口面削りビットの例を模式的に示す斜視図である。
本発明の出銑口面削りビット1には複数個所に貫通孔4が設けられる。その貫通孔4には、それぞれ台座2が挿入される。ただし図1では台座2を挿入していない貫通孔4が1ケ所あるが、これは貫通孔4を図示するためである。出銑口面削りビット1を均し装置に装着して出銑口面9の均し作業を行なうときは、全ての貫通孔4に台座2を挿入する。均し装置が出銑口面削りビット1を回転させながら出銑口面9に押し付けることによって、出銑口面9を平滑に均すことができる。なお、均し装置は開口機の回転ロッド6を使用すると、均し作業専用の機器を設置する必要がなくなるので好ましい。
なお図1に示した突起5は、開口された出銑口10に挿入される。突起5を出銑口10に挿入して出銑口面9の均し作業を行なうことによって、回転ロッド6の回転に伴う振動を防止し、出銑口面9を平滑に均すことが可能となる。
台座2の先端面には複数個の刃先3が取付けられている。刃先3の形状は特に限定しないが、図4に示すような錐状の刃先を使用すると、刃先3と出銑口面9との摩擦を軽減できるので好ましい。なお刃先3の個数や寸法は、台座2の先端面の大きさに応じて適宜設定すれば良い。
このような台座2を挿入する貫通孔4の数は出銑口面削りビット1の大きさに応じて適宜設定する。ただし、出銑口面削りビット1の回転による台座2の回転軌跡が出銑口面9を覆うように、貫通孔4を配置する必要がある。
図1に示す出銑口面削りビット1を用いて出銑口面9の均し作業を行ない、刃先3が破損,摩耗すれば、該当する台座2を抜き取る。その際、図2に示すように台座2の背面が出銑口面削りビット1の裏面から突出している場合は、ハンマー等でその台座2の背面に打撃を加えることによって容易に抜き取ることができる。台座2の背面が出銑口面削りビット1の裏面から突出していない場合は、出銑口面削りビット1の裏面から貫通孔4に棒を挿入して打撃を加えることによって、台座2を容易に抜き取ることができる。
台座2を抜き取った貫通孔4に新たな台座2を挿入して、常に鋭利な刃先で出銑口面9の均し作業を行なう。
以上に説明した通り、本発明の出銑口面削りビットは、取付けられた複数個の刃先の一部が破損,摩耗等の理由で交換する必要が生じたときに、該当する刃先(すなわち台座)を容易に交換できる。その結果、常に鋭利な刃先を使用することが可能となり、均し作業の効率を向上できる。
図1に示す出銑口面削りビット1の全ての貫通孔4に台座2を挿入し、開口機の回転ロッド6の先端に装着して、出銑口面9の均し作業を行なった。なお、台座2の先端には刃先3として、複数個の錐状刃先を取付けた。この出銑口面削りビット1を繰り返し使用して均し作業を行ない、刃先3が破損あるいは摩耗したときには、出銑口面削りビット1の裏面から該当する台座2に打撃を加えて台座2を抜き取り、新たな台座を挿入した。このようにして行なった均し作業の回数とその所要時間の関係を図6に示す。これを発明例とする。
一方、比較例として、図4に示す出銑口面削りビット1を開口機の回転ロッド6の先端に装着して、出銑口面9の均し作業を行なった。均し作業を繰り返し行なう間に錐状刃先8に破損や摩耗が生じるが、そのまま同じ出銑口面削りビット1を使用した。このようして行なった均し作業の回数とその所要時間の関係を図7に示す。
図7から明らかなように、比較例の均し作業では、破損や摩耗が生じた錐状刃先8を継続して使用せざるを得ないので、回数が増えるにつれて所要時間が増加する傾向が認められる。5,10,12回目の均し作業で多大な時間を要したのは、出銑口面9を形成する出銑口れんが11の硬さが高かったので、出銑口面9を均すのに長時間が消費されたことを示している。
これに対して発明例の均し作業は常に鋭利な刃先を使用するので、図6に示すように、
短時間で均し作業を行なうことができ、しかも回数が増えても所要時間は低いレベルを維持している。上記した比較例のデータ(すなわち図7)に表われているような出銑口れんが11の硬さのバラツキは不可避的に発生するので、この発明例においても出銑口れんが11の硬さは変動した。しかし発明例の均し作業は常に鋭利な刃先を使用するので、所要時間の異常な延長は認められなかった。
本発明の出銑口面削りビットの例を模式的に示す斜視図である。 本発明の出銑口面削りビットの貫通孔に台座を挿入した例を示す断面図である。 従来の出銑口面削りビットの例を模式的に示す斜視図である。 従来の出銑口面削りビットの他の例を模式的に示す斜視図である。 マッドを注入するときの出銑口とマッドガンの配置を示す断面図である。 発明例の均し作業の所要時間の推移を示すグラフである。 比較例の均し作業の所要時間の推移を示すグラフである。
符号の説明
1 出銑口面削りビット
2 台座
3 刃先
4 貫通孔
5 突起
6 回転ロッド
7 羽状刃先
8 錐状刃先
9 出銑口面
10 出銑口
11 出銑口れんが
12 炉壁レンガ
13 マッドガン
14 鉄皮

Claims (3)

  1. 開口した出銑口にマッドを注入するに先立って、出銑口面を平滑に均すために使用する均し装置に装着する出銑口面削りビットであって、先端面に複数個の刃先を取付けた台座を挿入するための貫通孔を複数箇所に設けたことを特徴とする出銑口面削りビット。
  2. 前記均し装置が、開口機の回転ロッドであることを特徴とする請求項1に記載の出銑口面削りビット。
  3. 前記刃先が錐状刃先であることを特徴とする請求項1または2に記載の出銑口面削りビット。
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