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JP4775978B2 - 弾性波素子、デュープレクサ、通信モジュール、および通信装置 - Google Patents
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JP4775978B2 - 弾性波素子、デュープレクサ、通信モジュール、および通信装置 - Google Patents

弾性波素子、デュープレクサ、通信モジュール、および通信装置 Download PDF

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話端末、PHS(Personal Handy-phone System)端末、無線LANシステムなどの移動体通信機器(高周波無線通信機器)に搭載される弾性波素子に関する。また、そのような弾性波素子を備えたデュープレクサ、通信モジュール、および通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
弾性波を応用した装置の一つとして、弾性表面波(SAW:Surface Acoustic Wave)デバイスが以前より良く知られている。このSAWデバイスは、例えば携帯電話端末において一般的に使用される45MHz〜2GHzの周波数帯における無線信号を処理する各種回路に用いられる。このような回路は、例えば送信バンドパスフィルタ、受信バンドパスフィルタ、局発フィルタ、アンテナ共用器、IFフィルタ、FM変調器等に用いられている。
【0003】
上記のような携帯電話端末は、屋外や屋内など様々な温度環境下で使用されることが多い。したがって、SAWデバイスは、様々な温度環境下で安定した動作を行うことができる特性を有する必要がある。特許文献1には、SAWデバイスの温度特性を向上させるため、圧電基板上に、圧電基板と温度特性の符号が異なる酸化シリコン膜を成膜した弾性波素子が開示されている。しかし、特許文献1に開示されている構成では、弾性波素子が大型化してしまうという問題がある。
【0004】
特許文献2,3,非特許文献1には、ラブ波を利用する弾性波素子や、異なる媒質の境界を伝搬する境界波を用いる弾性境界波素子が開示されている。いずれの構成においても、温度特性の改善および弾性波素子の小型化を実現することができる。
【0005】
図13Aは、特許文献2に開示されている弾性波素子の平面図である。図13Bは、図13AにおけるY−Y部分の断面である。図13A及び図13Bに示すように、弾性波素子は、圧電基板104(第1の媒質)上に電極で構成された共振器102が形成されている。共振器102は、櫛歯電極102aと反射器102bと端子部102cとから構成されている。誘電体層105(第2の媒質)は、圧電基板104上において櫛歯電極102a及び反射器102bを覆うように形成され、端子部102cは露出するように形成されている。誘電体層105の厚さは、共振器102を構成している電極よりも厚く、弾性表面波の波長をλとしたときに大凡0.3×λ程度である。
【0006】
図14Aは、特許文献3に開示されている弾性境界波素子の平面図である。図14Bは、図14AにおけるY−Y部分の断面である。図14A及び図14Bにおいて、図13A及び図13Bと同様の構成については同一番号を付与して説明を省略する。図14A及び図14Bに示す構成は、図13A及び図13Bに示す誘電体層105上に第3の媒質106を形成したものである。
【0007】
本発明者らは、図13A及び図13Bに示す弾性波素子、あるいは図14A及び図14Bに示す弾性境界波素子の信頼性の評価を行った。以下、一例として、図14A及び図14Bに示す弾性境界波素子の信頼性評価について説明する。
【0008】
図15Aは、試作で用いた弾性境界波素子(フィルター)の構造である。図15Bは、図15AにおけるX−X部分の断面である。図示の弾性境界波素子は、圧電基板(LiNbO3等)104上に、電極から構成される共振器102及び給電配線部103,誘電体層105(第2の媒質),および第3の媒質106を形成して構成されている。次に、図15A及び図15Bに示す弾性境界波素子の製造方法について説明する。
【0009】
まず、図16Aに示すように、圧電基板104上に共振器102を形成する。共振器102は、接続形態に応じた直列共振器112と並列共振器122とから構成される。櫛歯型電極102aおよび反射器102bは、通過特性を考慮しCuで形成した。
【0010】
次に、図16Bに示すように、各共振器102を電気的に接続する電極で構成された給電配線部103を形成する。給電配線部103は、電気抵抗の低減を図るためにCuで形成した。給電配線部103における電極の厚さは、共振器102を構成している電極の厚さよりも厚くし、電気抵抗を下げている。
【0011】
次に、図16Cに示すように、第2の媒質105で共振器102を被覆する。第2の媒質105は、酸化シリコン(SiO2)を用いた。また、第2の媒質105は、共振器102のみを被覆し、給電配線部103は放熱を考慮して被覆していない。また、SiO2の成膜は、化学蒸着法(CVD法。CVD:Chemical Vapor Deposition)を用いた。第2の媒質105の形成後、余分なSiO2はドライエッチングを実施して除去した。
【0012】
次に、図16Dに示すように、第3の媒質106で共振器102および給電配線部103を被覆する。本構成では、第3の媒質106はアルミナ(Al23)を用いた。アルミナの成膜は、一般的なスパッタ法を使用した。また、第3の媒質103を形成する際、給電配線部103上の端子電極107を形成する領域を露出させるためのパターニングは、リフトオフ法を使用した。また,ダミー電極107cを形成する領域も同様の手法で露出させた。
【0013】
次に、図16Eに示すように、第3の媒質106上で露出させた給電配線部103の箇所に端子電極107を形成する。端子電極107は、電気信号を入出力可能な入出力電極107aと、接地電極107bと、ダミー電極107cとから構成されている。端子電極107は、Auバンプを形成するため、Auで形成した。
【0014】
以上のように、従来の弾性境界波素子は、端子電極107のみ露出させ、端子電極107以外の部分は第3の媒質106で被覆する構造にした。
【特許文献1】
特開2003−209458号公報
【特許文献2】
特開2004−112748号公報
【特許文献3】
特開平10−549008号公報
【非特許文献1】
Masatsune Yamaguchi、Takashi Yamashita、Ken-ya Hashimoto、 Tatsuya Omori、「Highly Piezoelectric Boundary Waves in Si/SiO2/LiNbO3 Structure」、Proceeding of 1998 IEEE International Frequency Control Symposium、(米国)、IEEE、1998年、p484−488
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
上記製造方法に基づいて完成した弾性境界波素子に対して信頼性試験を行った。信頼性試験は、一般的なプレッシャークッカー試験を用い、温度120℃/湿度95%の雰囲気下に弾性境界波素子を暴露し、96時間後に前記雰囲気下から弾性境界波素子を取り出し、弾性境界波素子の腐食具合を調査した。
【0016】
その結果、給電配線部103において腐食が発生していることが判明した。図17は、信頼性試験後の弾性波素子における給電配線部近傍の構成を示し、図15AにおけるW−W部分の断面を示す。給電配線部103において発生した腐食部109及びその近傍の状態を調査したところ、第3の媒質106の膜中において、第3の媒質106の表面106aから給電配線部103まで通じる僅かな空隙108が生じていることがわかった。この空隙108を介して、外部から水分が侵入し、給電配線部103に腐食が発生したことがわかった。この空隙108は、圧電基板104の表面104aと端部103aの表面とで成す角度が垂直あるいは鋭角だと、第3の媒質106を成膜する過程で給電配線部103と圧電基板104との段差に起因して形成されてしまう。
【0017】
なお、共振器102には、腐食が発生していなかった。その理由は、共振器102を構成している電極の厚さが給電配線部103を構成している電極の厚さよりも薄いため、共振器102と圧電基板104の表面104aとの段差がほとんどなく、給電配線部103から外部まで連通する空隙が形成されないためであった。また、共振器102が、第2の媒質105(SiO2)および第3の媒質106(アルミナ)の2層で覆われていることも、腐食が発生しない原因であることがわかった。
【0018】
また、図13A及び図13Bに示す弾性波素子に対して、上記と同様の手法に基づき信頼性試験を行ったところ、同様に給電配線部において腐食が発生することがわかった。
【0019】
図13A、図13B、図14A、および図14Bに示す構成では、給電配線部103と圧電基板104との段差によって第3の媒質106に空隙108が生じ、給電配線部103に腐食が発生する。
【0020】
給電配線部103と圧電基板104との段差を小さくするために、給電配線部103を構成している電極を薄くする方法が考えられるが、給電配線部103を薄くしてしまうと給電配線部103の断面積が小さくなり、電気抵抗が増加してしまう。
【0021】
このように従来の弾性波素子や弾性境界波素子は、信頼性が低いという問題がある。
【0022】
本発明の目的は、腐食が発生せず、かつ給電配線部における電気抵抗が低い信頼性に優れた弾性波素子、デュープレクサ、通信モジュール、通信装置を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明の弾性波素子は、弾性波を励振する電極を含む共振器と、前記共振器を電気的に接続するように配された給電配線部と、前記共振器及び前記給電配線部が表面に形成された第1の媒質と、前記第1の媒質上において前記共振器を覆うように形成された第2の媒質と、前記第1の媒質上において少なくとも前記第2の媒質及び前記給電配線部を覆うように形成された第3の媒質とを備え、前記給電配線部は、前記第1の媒質の表面に接している側面と、前記第1の媒質の表面とでなす第1の角度が、鈍角に形成され、前記第1の媒質の表面に形成された第3層と、前記第3層の上部に形成された第2層と、前記第2層の上部に形成された第1層とから構成され、前記第1層及び前記第3層は、前記第2層よりも耐腐食性が高い材料で形成されているものである。
【0024】
本発明の弾性波素子の製造方法は、第1の媒質上にレジストを塗布する第1の工程と、前記第1の媒質上に給電配線部を形成可能なように、前記レジストをパターニングする第2の工程と、前記第1の媒質上に前記給電配線部を構成する材料を成膜する第3の工程と、前記レジストを除去する第4の工程と、前記給電配線部を覆うように第3の媒質を成膜する第5の工程とを備え、前記第2の工程において、前記第1の媒質の表面と、パターニング後の前記レジストにおいて前記第1の媒質に接する側面とでなす角度が、鋭角になるように前記レジストのパターニングを行い、前記第3の工程において、前記給電配線部は、前記鋭角にパターニングされた前記レジストによって、前記第1の媒質の表面に接している側面と前記第1の媒質の表面とでなす第1の角度が鈍角に形成されるものである。
【0025】
本発明によれば、信頼性に優れた弾性波素子、デュープレクサ、通信モジュール、通信装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1A】図1Aは、本実施の形態の弾性波素子の構成を示す平面図である。
【図1B】図1Bは、図1AにおけるZ−Z部分の断面図である。
【図2A】図2Aは、圧電基板上に電極を形成した状態を示す平面図である。
【図2B】図2Bは、図2AにおけるZ−Z部分の断面図である。
【図3A】図3Aは、圧電基板上に給電配線部3を形成した状態を示す平面図である。
【図3B】図3Bは、図3AにおけるZ−Z部分の断面図である。
【図4】図4は、共振器上に第2の媒質を形成した状態を示す平面図である。
【図5】図5は、圧電基板上に第3の媒質を形成した状態を示す平面図である。
【図6】図6は、第3の媒質上の露出した給電配線部3上に端子電極を形成した状態を示す平面図である。
【図7A】図7Aは、圧電基板上にレジストを形成した状態を示す断面図である。
【図7B】図7Bは、レジストをパターニングした状態を示す断面図である。
【図7C】図7Cは、給電配線部を成膜した状態を示す断面図である(第1の方法)。
【図7D】図7Dは、レジストを除去した状態を示す断面図である(第1の方法)。
【図7E】図7Eは、給電配線部を成膜した状態を示す断面図である(第2の方法)。
【図7F】図7Fは、レジストを除去した状態を示す断面図である(第2の方法)。
【図8】図8は、本実施の形態の弾性波素子における給電配線部近傍の断面図である。
【図9】図9は、本実施の形態の弾性波素子における端子電極近傍の断面図である。
【図10】図10は、デュープレクサの構成を示すブロック図である。
【図11】図11は、通信モジュールの構成を示すブロック図である。
【図12】図12は、通信装置の構成を示すブロック図である。
【図13A】図13Aは、従来の弾性波素子の構成を示す平面図である。
【図13B】図13Bは、図13AにおけるY−Y部分の断面図である。
【図14A】図14Aは、従来の弾性境界波素子の構成を示す平面図である。
【図14B】図14Bは、図14AにおけるY−Y部分の断面図である。
【図15A】図15Aは、評価試験に用いた従来の弾性波素子の構成を示す平面図である。
【図15B】図15Bは、図15AにおけるW−W部分の断面図である。
【図16A】図16Aは、圧電基板上に共振器を形成した状態を示す平面図である。
【図16B】図16Bは、圧電基板上に電極を形成した状態を示す平面図である。
【図16C】図16Cは、共振器上に第2の媒質を形成した状態を示す平面図である。
【図16D】図16Dは、圧電基板上に第3の媒質を形成した状態を示す平面図である。
【図16E】図16Eは、第3の媒質上で露出した電極上に端子電極を形成した状態を示す平面図である。
【図17】図17は、従来の弾性波素子における給電配線部近傍の断面図である。
【符号の説明】
【0027】
1 弾性波素子
2 共振器
3 給電配線部
4 圧電基板
5 第2の媒質
6 第3の媒質
7 端子電極
31 第1層
32 第2層
33 第3層
34 端部
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明の弾性波素子は、弾性波を励振する電極を含む共振器と、前記共振器に電気的に接続するように配された給電配線部と、前記共振器及び前記給電配線部が表面に形成された第1の媒質と、前記第1の媒質上において前記共振器を覆うように形成された第2の媒質と、前記第1の媒質上において少なくとも前記第2の媒質及び前記給電配線部を覆うように形成された第3の媒質とを備え、前記給電配線部は、前記第1の媒質の表面に接している側面と前記第1の媒質の表面とでなす第1の角度が、鈍角に形成されているものである。このような構成とすることにより、第3の媒質を形成する際に空隙が発生するのを抑制し、給電配線部において水分による腐食が発生するのを防止することができる。
【0029】
本発明の弾性波素子の製造方法は、第1の媒質上にレジストを塗布する第1の工程と、前記第1の媒質上に給電配線部を形成可能なように、前記レジストをパターニングする第2の工程と、前記第1の媒質上に前記給電配線部を構成する材料を成膜する第3の工程と、前記レジストを除去する第4の工程と、前記給電配線部を覆うように第3の媒質を成膜する第5の工程とを備え、前記第2の工程において、前記第1の媒質の表面と、パターニング後の前記レジストにおいて前記第1の媒質に接する側面とでなす角度が、鋭角になるように前記レジストのパターニングを行うものである。このような製造方法とすることにより、給電配線部の側面に順テーパ形状を形成することができる。
【0030】
また、本発明の弾性波素子およびその製造方法は、上記構成及び方法を基本として、以下のような様々な態様をとることができる。
【0031】
すなわち、本発明の弾性波素子は、前記共振器において、前記第1の媒質の表面に接している側面と前記第1の媒質の表面とでなす第2の角度が、前記第1の角度よりも小さい構成とすることができる。
【0032】
また、本発明の弾性波素子において、前記給電配線部は、前記第1の媒質の表面に形成された第3層と、前記第3層の上部に形成された第2層と、前記第2層の上部に形成された第1層とから構成され、前記第1層及び前記第3層は、前記第2層よりも耐腐食性が高い材料で形成されている構成とすることができる。このような構成とすることにより、仮に給電配線部に水分が侵入したとしても、給電配線部が腐食することを防止することができる。
【0033】
また、本発明の弾性波素子において、前記第2層は、銅を主成分とする材料で形成されている構成とすることができる。このような構成とすることで、電気抵抗が低い給電配線部を実現することができる。
【0034】
また、本発明の弾性波素子において、前記第1層または前記第3層は、前記給電配線部の側面において前記第2層を被覆するように形成されている構成とすることができる。このような構成とすることで、第2層が比較的耐腐食性が低い材料で形成されていたとしても、第2層が腐食することを防止することができる。
【0035】
また、本発明の弾性波素子において、前記第1層または前記第3層は、チタン,クロム,ニッケル,モリブデン,タンタル,タングステン,白金,および金のうちいずれか一つあるいは二つ以上の金属で形成されている構成とすることができる。このような構成とすることにより、仮に給電配線部に水分が侵入したとしても、給電配線部が腐食することを防止することができる。特に、第1層または第3層をチタンで形成することで、高い耐腐食性を実現することができるとともに、隣接する層との密着性を向上させることができる。また、第1層または第3層をニッケルで形成することで、コストを低減することができる。
【0036】
また、本発明の弾性波素子において、前記第3の媒質は、前記給電配線部の一部または全てを被覆している構成とすることができる。このような構成とすることで、給電配線部で発生した熱を効率よく放熱することができる。
【0037】
また、本発明の弾性波素子において、前記第3の媒質は、アルミナで形成されている構成とすることができる。このような構成とすることで、給電配線部で発生した熱を効率よく放熱することができる。特にアルミナは熱伝導性に優れているため、高い放熱効果を得ることができる。
【0038】
また、本発明の弾性波素子において、前記給電配線部に含まれる電極に電気的に接続され、前記第3の媒質で被覆されないように形成された端子電極を、さらに備え、前記端子電極は、チタンおよび金で形成されている構成とすることができる。このような構成とすることで、金バンプを実現することができるとともに、チタンは密着性が良いため端子電極と給電配線部に含まれる電極とを確実に接続することができる。
【0039】
また、本発明の弾性波素子において、前記給電配線部は、前記共振器を構成する電極と同じ電極を内含する構成とすることができる。このような構成とすることで、共振器と給電配線部を構成している電極とを同時に形成することができ、製造工数を削減することができる。
【0040】
また、本発明の弾性波素子の製造方法において、前記第5の工程において、前記第3の媒質は、スパッタ法、真空蒸着法、または化学蒸着法で形成される方法とすることができる。
【0041】
また、本発明の弾性波素子の製造方法において、前記給電配線部は、リフトオフ法によりパターニングされる方法とすることができる。このような方法とすることにより、給電配線部における順テーパ部分を容易に形成することができる。
【0042】
(実施の形態)
〔1.弾性波素子の構成〕
図1Aは、実施の形態1における弾性波素子の構成を示す。図1Bは、図1AにおけるZ−Z部分の断面である。
【0043】
弾性波素子1は、共振器2、給電配線部3、圧電基板4、第2の媒質5、第3の媒質6、端子電極7を含む。なお、図1Aにおいて、図示を明瞭にするために、第3の媒質6の図示は省略した。また、図1Aにおいて、図示を明瞭にするために、給電配線部3及び端子電極7に領域ハッチングを付与した。
【0044】
共振器2は、圧電基板4上に形成されている。また、共振器2は、通電することにより所定周波数で振動する櫛歯電極2aと、櫛歯電極2aの両側に隣接配置され櫛歯電極2aで発生した振動を反射する反射器2bとで構成されている。また、櫛歯電極2a及び反射器2bの厚さは、例えば100〜300nmとした。
【0045】
給電配線部3は、各共振器2を電気的に接続するように圧電基板4上に形成されている。給電配線部3は、図1Bに示すように電極35を覆うように第1層31,第2層32,第3層33が形成されている。また、給電配線部3は、少なくとも第1層31の上面の幅方向の寸法は、電極35の幅方向の寸法よりも大きく形成されている。第2層32は、電気抵抗が低い銅(Cu)で構成することが好ましい。第1層31及び第3層33は、第2層32を挟持するように形成され、腐食に対して耐性を持つ金属材料で構成されている。第1層31及び第3層33の材料としては、チタン(Ti),クロム(Cr),ニッケル(Ni),モリブデン(Mo),タンタル(Ta),タングステン(W),白金(Pt),金(Au)のいずれか一つ、あるいは二つ以上から選択することができる。本実施の形態では、第1層31及び第3層33の材料として、腐食に対する耐性が高くかつ第2層32や圧電基板4との密着性が高いTiを使用した。また、第1層31及び第3層33にNiを使用することで、低コストに実現することができる。また、図1Bに示すように、給電配線部3の側面34は、圧電基板4の表面4aに対する第1の角度θが鈍角となっている順テーパー状としている。なお、側面34は、第1層31のエッジ部31aから第3層33のエッジ部33a(圧電基板4と接する箇所)までの面を指している。また、本実施の形態では一例として、第1層31の膜厚を150nm、第2層32の膜厚を500nm、第3層33の膜厚を20nm、第3の媒質6の膜厚を2μmとした。したがって、給電配線部3の厚さは、櫛歯電極2a及び反射器2bの厚さよりも厚い。また、本実施の形態では、糊代の寸法Mを2〜3μmとした。
【0046】
圧電基板4(第1の媒質)は、共振器2,給電配線部3などが形成される基板である。また、圧電基板4は、例えばニオブ酸リチウム(LiNbO3)で形成されている。
【0047】
第2の媒質5は、共振器2を被覆するように形成されている。また、第2の媒質5は、例えば酸化シリコン(SiO2)で構成されている。また、第2の媒質5は、共振器2のみを被覆し、給電配線部3は放熱を考慮して被覆していない。また、SiO2の成膜は、化学蒸着法(CVD法。CVD:Chemical Vapor Deposition)を用いることができるが、スパッタ法や真空蒸着法など他の成膜方法を用いても同様に成膜することができる。
【0048】
第3の媒質6は、第2の媒質5で被膜された共振器2、および給電配線部3を覆うように形成される。また、第3の媒質6は、本実施の形態ではアルミナ(Al23)で形成したが、例えば窒化シリコン(SiN)やシリコンカーバイト(SiC)で形成することもできる。
【0049】
端子電極7は、電極35に電気的に接続するように形成され、第3の媒質35で被膜されず露出するように形成されている。また、端子電極7は、電気信号を入出力可能な入出力電極7aと、接地電極7bと、ダミー電極7cとから構成されている。また、端子電極7は、Auバンプを形成するため、Auで形成されている。
【0050】
〔2.弾性波素子の製造方法〕
図2A,図3A,図4,図5,図6は、本実施の形態の弾性波素子を製造する際の遷移を示す。図2B及び図3Bは、それぞれ図2A及び図3AにおけるZ−Z部分の断面である。なお、図3A、図4、図5、図6において、図示を明瞭にするために、給電配線部3、第2の媒質5、第3の媒質6、端子電極7に領域ハッチングを付与した。
【0051】
まず、図2A及び図2Bに示すように、圧電基板4上に、共振器2を構成する電極と、給電配線部3の基礎となる電極35を形成する。共振器2と電極35とは、互いに電気的に接続するように形成される。また、共振器2と電極35とは、同じ膜厚に形成するため、同時に形成することができる。
【0052】
次に、図3A及び図3Bに示すように、電極35を覆うように、Tiを成膜し第3層33を形成する。次に、第3層33の上部に、Cuを成膜し第2層32を形成する。次に、第2層32の上部に、Tiを成膜し第1層31を形成する。これにより、給電配線部3が完成する。この時、給電配線部3の側面34が順テーパ形状となるように形成する。なお、給電配線部3の具体的な成膜方法については後述する。
【0053】
次に、図4に示すように、共振器2を覆うように第2の媒質5を成膜する。本実施の形態では、第2の媒質5は、SiO2を用いた。また、第2の媒質5の成膜は、CVD法を用いた。第2の媒質5の成膜後、圧電基板4上に残留している余分なSiO2は、ドライエッチング法を用いて除去した。
【0054】
次に、図5に示すように、圧電基板4上に第3の媒質6を成膜する。この時、第3の媒質6は、給電配線部3の入出力電極7a、接地電極7b、およびダミー電極7cを形成する領域以外の部分を覆うように成膜する。また、本実施の形態では、第3の媒質6のパターニングは、リフトオフ法を用いた。
【0055】
次に、図6に示すように、第3の媒質6上の露出させた給電配線部3の所定の位置に入出力電極7aと接地電極7bを形成する。また、第3の媒質6上の露出させた圧電基板4上の所定の位置にダミー電極7cを形成する。入出力電極7a、接地電極7b、およびダミー電極7cは、Auバンプを形成するためAuで形成した。また、入出力電極7a、接地電極7b、およびダミー電極7cは、同一材料で同じ膜厚に形成するため、同時に形成することができる。
【0056】
〔2−1.給電配線部3の形成方法〕
図1Bに示すように、側面34が順テーパ形状の給電配線部3は、既存のリフトオフ工程で形成することができる。図7A〜図7Dは、リフトオフ工程を用いた給電配線部3を形成する際の遷移を示す。
【0057】
まず、図7Aに示すように、圧電基板4上にレジスト9を塗布する。なお、本実施の形態では、信越化学社製リフトオフ用レジスト「SIPR−9684H−5.0」を使用した。
【0058】
次に、図7Bに示すように、圧電基板4上に塗布されているレジスト9に対して、露光現像処理を行い、給電配線部3に対応する部分を除去するとともに、断面形状が逆テーパ形状の傾斜部9aを形成する。
【0059】
次に、図7Cに示すように、金属材料で構成された給電配線部3を形成する。具体的には、圧電基板4上の所定の位置に対して、矢印Aに示す方向にTiを成膜し、第3層33を形成する。次に、第3層33の表面に対して、矢印Aに示す方向にCuを成膜し、第2層32を形成する。次に、第2層32の表面に対して、矢印Aに示す方向にTiを成膜し、第1層31を形成する。この時、レジスト9に逆テーパ形状の傾斜部9aが形成されていることで、給電配線部3の端部34の形状は順テーパ形状となる。
【0060】
次に、図7Dに示すように、レジスト9を除去して不要な金属膜を除去することで、給電配線部3が完成する。
【0061】
なお、上記成膜方法では、給電配線部3の成膜は、矢印Aに示すように圧電基板4に対して垂直方向から実施したが、図7Eに示すように第1層31の成膜方向のみ斜め方向(矢印Bに示す方向)から実施してもよい。図7Eに示すように、第2層32及び第3層33の成膜後、第1層31を矢印Bに示す方向にTiを成膜する方法としたことにより、図7Fに示すように第1層31を構成するTi膜を圧電基板4の表面4aに至るまで成膜することができるため、第1層31で給電配線部3の表面全体を覆うことができる。したがって、比較的腐食に弱いCuで形成された第2層32を第1層31のTi膜で隠蔽することができるため、腐食に強い給電配線部3を形成することができる。
【0062】
図8は、給電配線部3上に第3の媒質6を成膜した時の給電配線部3近傍の要部断面図である。図8に示すように、給電配線部3の側面34を順テーパ形状とすることにより、空隙8の発生を抑制することができる。空隙8の発生を抑制することにより、空隙8が第3の媒質6の表面6aまで到達することを防ぐことができるため、外部から給電配線部3へ水分が侵入することを防ぐことができ、給電配線部3の腐食を防ぐことができる。
【0063】
また仮に、空隙8を介して給電配線部3まで水分が浸入したとしても、給電配線部3の第1層31及び第3層33が腐食に強い金属で形成されているため、第2層32の腐食を防ぐことができる。
【0064】
なお、本実施の形態は、給電配線部3における腐食を防止する構成としたが、端子電極7(図4参照)においても、同様の作用効果を得ることができる。図9は、端子電極7(図6におけるV−V部分)の断面を示す。図9に示すように、端子電極7は、例えばAuで構成された第1層17aと、例えばTiで構成された第2層17bとが積層されて構成されている。第2層17bは、給電配線部3を覆うように形成されている。第1層17aは、第2層17bを覆うように形成されている。また、端子電極7における給電配線部3も、給電配線部3の他の部分と同様に側面34を順テーパ形状としている。
【0065】
このように、端子電極7における給電配線部3の側面34を順テーパ形状とすることで、第1層17a及び第2層17bを形成する際に空隙が発生することを抑制することができ、給電配線部3への水分の侵入を防ぎ、給電配線部3の腐食を防ぐことができる。また、第2層17bをTiで構成したことにより、第1層17aと給電配線部3の第1層31との密着性を向上させることができる。
【0066】
〔3.デュープレクサの構成〕
携帯電話端末、PHS(Personal Handy-phone System)端末、無線LANシステムなどの移動体通信(高周波無線通信)には、デュープレクサが搭載されている。デュープレクサは、通信電波などの送信機能及び受信機能を持ち、送信信号と受信信号の周波数が異なる無線装置において用いられる。
【0067】
図10は、本実施の形態の弾性波素子を備えたデュープレクサの構成を示す。デュープレクサ52は、位相整合回路53、受信フィルタ54、および送信フィルタ55を備えている。位相整合回路53は、送信フィルタ55から出力される送信信号が受信フィルタ54側に流れ込むのを防ぐために、受信フィルタ54のインピーダンスの位相を調整するための素子である。また、位相整合回路53には、アンテナ51が接続されている。受信フィルタ54は、アンテナ51を介して入力される受信信号のうち、所定の周波数帯域のみを通過させる帯域通過フィルタで構成されている。また、受信フィルタ54には、出力端子56が接続されている。送信フィルタ55は、入力端子57を介して入力される送信信号のうち、所定の周波数帯域のみを通過させる帯域通過フィルタで構成されている。また、送信フィルタ55には、入力端子57が接続されている。ここで、受信フィルタ54及び送信フィルタ55には、本実施の形態における弾性波素子1が含まれている。
【0068】
以上のように、本実施の形態の弾性波素子1を受信フィルタ54及び送信フィルタ55に備えることで、弾性波素子1内の給電配線部3における腐食の発生を防止することができる。また、給電配線部3の断面積を大きくすることで、電気抵抗を低くすることができる。よって、信頼性が高いデュープレクサを実現することができる。
【0069】
〔4.通信モジュールの構成〕
図11は、本実施の形態の弾性波素子を備えた通信モジュールの一例を示す。図11に示すように、デュープレクサ52は、受信フィルタ54と送信フィルタ55とを備えている。また、受信フィルタ54には、例えばバランス出力に対応した受信端子62a及び62bが接続されている。また、送信フィルタ55には、パワーアンプ63が接続されている。ここで、受信フィルタ54及び送信フィルタ55には、本実施の形態における弾性波素子1が含まれている。
【0070】
受信動作を行う際、受信フィルタ54は、アンテナ端子61を介して入力される受信信号のうち、所定の周波数帯域の信号のみを通過させ、受信端子62a及び62bから外部へ出力する。また、送信動作を行う際、送信フィルタ55は、送信端子64から入力されてパワーアンプ63で増幅された送信信号のうち、所定の周波数帯域の信号のみを通過させ、アンテナ端子61から外部へ出力する。
【0071】
以上のように、本実施の形態の弾性波素子1を、通信モジュールの受信フィルタ54及び送信フィルタ55に備えることで、弾性波素子1内の給電配線部3における腐食の発生を防止することができる。また、給電配線部3の断面積を大きくすることで、電気抵抗を低くすることができる。よって、信頼性が高い通信モジュールを実現することができる。
【0072】
なお、図11に示す通信モジュールの構成は一例であり、他の形態の通信モジュールに本発明の弾性波素子あるいはデュープレクサを搭載しても、同様の効果が得られる。
【0073】
〔5.通信装置の構成〕
図12は、本実施の形態の弾性波素子を備えた通信装置の一例として、携帯電話端末のRFブロックを示す。また、図12に示す構成は、GSM(Global System for Mobile Communications)通信方式及びW−CDMA(Wideband Code Divition Multiple Access)通信方式に対応した携帯電話端末の構成を示す。また、本実施の形態におけるGSM通信方式は、850MHz帯、950MHz帯、1.8GHz帯、1.9GHz帯に対応している。また、携帯電話端末は、図12に示す構成以外にマイクロホン、スピーカー、液晶ディスプレイなどを備えているが、本実施の形態における説明では不要であるため図示を省略した。ここで、受信フィルタ54,76,77,78,79,送信フィルタ55には、本実施の形態における弾性波素子1が含まれている。
【0074】
まず、アンテナ71を介して入力される受信信号は、その通信方式がW−CDMAかGSMかによってアンテナスイッチ回路72で、動作の対象とするLSIを選択する。入力される受信信号がW−CDMA通信方式に対応している場合は、受信信号をデュープレクサ52に出力するように切り換える。デュープレクサ52に入力される受信信号は、受信フィルタ54で所定の周波数帯域に制限されて、バランス型の受信信号がLNA73に出力される。LNA73は、入力される受信信号を増幅し、LSI75に出力する。LSI75では、入力される受信信号に基づいて音声信号への復調処理を行ったり、携帯電話端末内の各部を動作制御する。
【0075】
一方、信号を送信する場合は、LSI75は送信信号を生成する。生成された送信信号は、パワーアンプ74で増幅されて送信フィルタ55に入力される。送信フィルタ55は、入力される送信信号のうち所定の周波数帯域の信号のみを通過させる。送信フィルタ55から出力される送信信号は、アンテナスイッチ回路72を介してアンテナ71から外部に出力される。
【0076】
また、入力される受信信号がGSM通信方式に対応した信号である場合は、アンテナスイッチ回路72は、周波数帯域に応じて受信フィルタ76〜79のうちいずれか一つを選択し、受信信号を出力する。受信フィルタ76〜79のうちいずれか一つで帯域制限された受信信号は、LSI82に入力される。LSI82は、入力される受信信号に基づいて音声信号への復調処理を行ったり、携帯電話端末内の各部を動作制御する。一方、信号を送信する場合は、LSI82は送信信号を生成する。生成された送信信号は、パワーアンプ80または81で増幅されて、アンテナスイッチ回路72を介してアンテナ71から外部に出力される。
【0077】
以上のように、本実施の形態の弾性波素子1を通信装置に備えることで、弾性波素子1内の給電配線部3における腐食の発生を防止することができる。また、給電配線部3の断面積を大きくすることで、電気抵抗を低くすることができる。よって、信頼性が高い通信装置を実現することができる。
【0078】
〔6.実施の形態の効果、他〕
本実施の形態のように、給電配線部3の側面34を順テーパ形状とすることにより、給電配線部3における腐食の発生を防止することができる。すなわち、給電配線部3の側面34を順テーパ形状とすることにより、空隙8の発生を抑制することができるため、外部から給電配線部3へ水分が侵入することを防ぐことができ、給電配線部3の腐食を防ぐことができる。
【0079】
また、本実施の形態のように、給電配線部3における第1層31と第3層33とを腐食に対する耐性が高い材料で形成することにより、仮に、空隙8を介して給電配線部3まで水分が浸入したとしても、第2層32の腐食を防ぐことができる。
【0080】
また、給電配線部3は、共振器2と同時に形成される電極35に加えて、第1層31と第2層32と第3層33とからなる積層構造とすることにより、通電部分の断面積を大きくすることができ、給電配線部3における電気抵抗を低くすることができる。したがって、信頼性が高い弾性波素子を実現することができる。
【0081】
また、本実施の形態において、給電配線部3の側面34と圧電基板4の表面4aとでなす第1の角度θ(図1B参照)は、共振器2における電極35の側面と圧電基板4の表面4aとでなす第2の角度(本実施の形態ではほぼ90度)よりも大きく形成されている。このように、膜厚が厚い給電配線部3において側面34の傾斜角を小さくすることで、成膜時に空隙8が発生するのを抑えることができる。また、共振器2における電極35は、膜厚を薄くして形成するため、電極35を形成するための材料が少なくてすみ、コストダウンすることができるとともに、弾性波素子1を小型化することができる。
【0082】
また、本実施の形態において、給電配線部3の第2層32をCuで形成したことにより、電気抵抗を低くすることができる。
【0083】
また、本実施の形態において、給電配線部3をSiO2で形成された第2の媒質5で覆わず、例えばアルミナで形成された第3の媒質6で覆う構成としたことにより、給電配線部3において発生した熱を放熱することができる。特に、第3の媒質6を熱伝導性に優れたアルミナで構成することにより、優れた放熱効果を得ることができる。また、図6に示すように第3の媒質6は、表面積が広いため効率よく放熱することができ、温度特性に優れた弾性波素子を実現することができる。
【0084】
また、本実施の形態では、共振器2を構成する電極と、給電配線部3に含まれる電極35とを同時に形成することができるため、製造工数を削減することができる。
【0085】
また、本実施の形態では、給電配線部3はリフトオフ法によりパターニングする方法を用いて形成したことにより、給電配線部3の側面における順テーパ形状を容易に形成することができる。
【0086】
なお、本実施の形態において、給電配線部3は、図7Fに示すように側面34を第1層31で覆うように形成してもよい。このように形成することで、比較的腐食に対する耐性が低い第2層32を隠蔽することができるため、仮に空隙8を介して給電配線部3に水分が侵入したとしても、腐食の発生を確実に抑えることができる。
【0087】
また、本実施の形態において、第1層31及び第3層33を耐腐食性が高いTiで形成することにより、給電配線部3の腐食を防ぐことができる。また、Tiは他の金属材料に対する密着性が高いため、第1層31及び第3層33をTiで形成することにより、給電配線部3を構成する各層の相互の密着性を高くすることができるとともに、給電配線部3と圧電基板4との密着性を高くすることができる。また、第1層31及び第3層33をNiで形成することにより、コストを抑えることができる。
【0088】
また、本実施の形態では、第3の媒質6をCVD法を用いて成膜する構成としたが、スパッタ法、真空蒸着法を用いても同様に実現することができる。
【0089】
また、本実施の形態では、第3の媒質6をアルミナで形成したが、窒化シリコンやシリコンカーバイトで形成しても、同様に実現することができる。
【0090】
なお、本発明の弾性波素子、デュープレクサ、またはそれを備えた通信モジュールを適用可能な通信装置は、携帯電話端末、PHS端末などがある。
【産業上の利用可能性】
【0091】
本発明は、共振器、及び各共振器を接続する給電配線部を備えた弾性波素子に有用である。また、そのような弾性波素子を備えたデュープレクサ、通信モジュール、通信装置に有用である。

Claims (6)

  1. 弾性波を励振する電極を含む共振器と、
    前記共振器を電気的に接続するように配された給電配線部と、
    前記共振器及び前記給電配線部が表面に形成された第1の媒質と、
    前記第1の媒質上において前記共振器を覆うように形成された第2の媒質と、
    前記第1の媒質上において少なくとも前記第2の媒質及び前記給電配線部を覆うように形成された第3の媒質とを備え、
    前記給電配線部は、
    前記第1の媒質の表面に接している側面と、前記第1の媒質の表面とでなす第1の角度が、鈍角に形成され
    前記第1の媒質の表面に形成された第3層と、前記第3層の上部に形成された第2層と、前記第2層の上部に形成された第1層とから構成され、
    前記第1層及び前記第3層は、前記第2層よりも耐腐食性が高い材料で形成されている、弾性波素子。
  2. 前記給電配線部に電気的に接続され、前記第3の媒質で被覆されないように形成された端子電極を、さらに備え、
    前記端子電極は、チタンおよび金で形成されている、請求項1記載の弾性波素子。
  3. 第1の媒質上にレジストを塗布する第1の工程と、
    前記第1の媒質上に給電配線部を形成可能なように、前記レジストをパターニングする第2の工程と、
    前記第1の媒質上に前記給電配線部を構成する材料を成膜する第3の工程と、
    前記レジストを除去する第4の工程と、
    前記給電配線部を覆うように第3の媒質を成膜する第5の工程とを備え、
    前記第2の工程において、前記第1の媒質の表面と、パターニング後の前記レジストにおいて前記第1の媒質に接する側面とでなす角度が、鋭角になるように前記レジストのパターニングを行い、
    前記第3の工程において、前記給電配線部は、前記鋭角にパターニングされた前記レジストによって、前記第1の媒質の表面に接している側面と前記第1の媒質の表面とでなす第1の角度が鈍角に形成される、弾性波素子の製造方法。
  4. 請求項1、2のいずれかに記載の弾性波素子を備えた、デュープレクサ。
  5. 請求項4に記載のデュープレクサを備えた、通信モジュール。
  6. 請求項5に記載の通信モジュールを備えた、通信装置。
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