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JP4780331B2 - ディスクアレイシステム - Google Patents
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本発明は、ディスクアレイシステムに係り、特に、データが復元する可能性が向上されたディスクアレイシステムの発明に関する。
ディスクアレイシステムでは、複数のハードディスクドライブ(以降「HDD」と記す)が、連動した単独の記憶装置として用いられる。この時、ディスクアレイシステムを構成する全てのHDDは、ディスクアレイコントローラによって制御される。
この技術は一般的にRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)と呼ばれている。その中でも特に、RAID5と呼ばれる規格では、1つのデータが複数のHDDに分散されて記憶されたり、同じデータが複数のHDDに冗長的に記憶されたりする。その結果、複数のHDDがそれぞれ単独で使用される場合よりも、1つのHDDが動作不能に陥っても残りのHDDだけで全てのデータが回収可能となる信頼性の向上が得られる。具体的には、n台のHDDを用いるRAID5のディスクアレイシステムでは、1つのデータを(n−1)分割し、分割されたデータをn台のうち(n−1)台のそれぞれが記憶する。さらに、(n−1)個の分割されたデータ全ての排他的論理和が計算されて最後のHDDによって記憶される。このようにすることで、n台のHDDのうち1台が使用不能状態に陥っても、残りの(n−1)台のデータを合わせることで元のデータが復元可能となる。すなわち、(n−1)個の分割されたデータのうち1つが失われても、最後のHDDに記憶された排他的論理和と残る(n−2)個の分割されたデータ全てとの排他的論理和を計算すれば、失われた分割データが得られる。
ここで、1つの元データを構成する複数の分割データをそれぞれ記憶する、複数のHDDのセクタの集合は、その元データのストライピングと呼ばれる。
RAIDでデータを冗長的に記憶することによって信頼性は向上するものの、限界がある。多くの場合、具体的には、ディスクアレイを構成する複数のHDDのうち、1台が故障しただけなら全てのデータが回収可能だが、2台が同時に故障すると、一部または全てのデータが失われてしまう。したがって、1台のHDDが故障した際には、すぐに正常なHDDに交換されることが望ましい。この時、故障したHDDに記憶されていたデータは、ディスクアレイに残るその他のHDDから得られるので、交換された新しいHDDにすぐにコピーされることが必要となる。この作業はディスクアレイのリビルドと呼ばれる。
リビルドが完了するまでは、ディスクアレイにおけるデータの冗長性が失われている。したがって、リビルド動作中において、あるデータを構成する分割データについて読み込みエラーが発生した場合、そのデータは失われてしまう。
上記に関連して、特許文献1には、アレイディスク装置における交代ブロックの自動割当方法に係る発明が開示されている。
特許文献1発明のアレイディスク装置における交代ブロックの自動割当方法は、アレイディスク装置のデータチェックエラー検出時において、エラーリストにエラー個所を記憶させ、処理終了後に交代ブロックを割り当てる。
また、特許文献2には、アレイコントローラに係る発明が開示されている。
特許文献2発明のアレイコントローラは、少なくとも2台のディスクドライブから構成される冗長性を持つディスクアレイを制御する。特許文献2発明のアレイコントローラは、再構築用データリード手段と、データ復元手段と、メディアエラー設定手段とを具備する。ここで、再構築用データリード手段は、少なくとも2台のディスクドライブのうちの1台に障害が発生したためにディスクアレイを再構築する場合に、残りの少なくとも1台のディスクドライブのデータをリードする。データ復元手段は、再構築用データリード手段によりリードされたデータをもとに、障害が発生したディスクドライブに代えて用いられる新たなディスクドライブに、当該障害が発生したディスクドライブのデータを復元する。メディアエラー設定手段は、再構築用データリード手段によるデータリードでメディアエラーが発生した場合、当該メディアエラーが発生した領域に対応する新たなディスクドライブの領域の情報がリードされる際にメディアエラーを発生させる情報を設定する。
また、特許文献3には、ディスクアレイ制御システムに係る発明が開示されている。
特許文献3発明のディスクアレイ制御システムは、所定の媒体に対するリードエラーの有無と復旧失敗位置リストとをホスト装置に報告する。特許文献3発明のディスクアレイ制御システムは、リードエラー検出手段と、復旧失敗位置リスト登録手段と、報告手段とを具備する。ここで、リードエラー検出手段は、復旧元のリードエラーを検出する。復旧失敗位置リスト登録手段は、リードエラー検出手段によって検出されたリードエラーが発生した位置を示すエラー位置情報を復旧失敗位置リストとして記憶する。報告手段は、媒体の全面のデータ復旧が完了した時点でリードエラーの有無と、復旧に失敗した位置を示すエラー位置情報からなる復旧失敗位置リストと、ホスト装置からのファイル読み込み命令により指定されたセクタアドレスの範囲をセクタ範囲リストとしてホスト装置に報告する。
特開平4−23120号公報 特開2005−107676号公報 特開2005−275479号公報
リビルド動作中にリードエラーが発生すると、そのリードエラーが発生したHDDのセクタに係るデータ全体が読み取り不可能とされてしまう。しかし実際には、リードエラーが発生したデータを完全な形で復旧することが可能な場合がある。それは、次のような場合である。
上述したように、RAID5のディスクアレイシステムにおいて、1つのデータは複数の部分に分割されてそれぞれのHDDに記憶される。しかし、このように複数のHDDから最低でも1つのセクタが提供されても、元のデータ全体が十分に小さく、1つのHDDの1つのセクタに納まる場合がある。このとき、そのセクタに対応する他のHDDのセクタには、ダミーデータが記憶されることになる。また、1つでは足りなくても、ディスクアレイシステムを構成するHDDの数をnと置いたとき、(n−2)以下のセクタに元のデータが収まるならば、そのデータに関してはデータの冗長性が通常よりも高くなる。すなわち、最初に故障して交換されたHDDと、そのためのリビルド動作の最中にリードエラーを起こしたHDD以外のHDDに、元データの分割データが全て記憶されていたなら、元データはまだ復元可能な状態で残っている。
しかし、従来のディスクアレイシステムでは、冗長性が失われているリビルド動作中に、リードエラーが発生した場合は、そのセクタが属する同じストライピングに属する別のHDDのセクタについても、データが復旧不可能と判断される。この判断はディスクアレイシステムを統括するディスクアレイコントローラが行う。
本発明の目的は、リビルド動作中に一部のセクタにおいてリードエラーが発生しても、そのセクタと同じストライピングに属する他のHDDのセクタについてはデータを復元可能とするディスクアレイコントローラを提供することである。
以下に、(発明を実施するための最良の形態)で使用される番号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、(特許請求の範囲)の記載と(発明を実施するための最良の形態)との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、(特許請求の範囲)に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明によるディスクアレイシステムは、それぞれ複数のセクタ(8)を具備する複数のHDD(7)と、複数のHDD(7)を管理するディスクアレイコントローラ(1)とを具備する。複数のHDD(7)の前記複数のセクタ(8)は、冗長的に分割されたデータを格納される。ディスクアレイコントローラ(1)は、不良セクタ管理テーブル(3)を具備する。不良セクタ管理テーブル(3)に登録されるデータは、ディスクアレイシステムのリビルド動作中にソースHDD(7−3)でリードエラーが発生したセクタ(8−3)の情報を含む。不良セクタ管理テーブル(3)は、ディスクアレイシステムの不良領域を、複数のHDD(7)のそれぞれにおける複数のセクタのそれぞれについて管理する。リビルド動作中において、リードエラーが発生した全てのセクタには、パリティチェックの整合性が取られたダミーデータが上書きされる。本発明によるディスクアレイシステムは、リードエラーが発生したセクタ(8−3)を含む1つのストライピングの中で、データサイズが1セクタの容量以下であるデータファイルの全てが読み込み可能なセクタに存在する場合に、そのデータファイルをセクタから読み出すことで復元する。
本発明のディスクアレイシステムにおいて、ディスクアレイコントローラ(1)は、不良セクタ管理テーブル(3)に登録されたセクタからはデータの読み込みを行なわない。
本発明のディスクアレイシステムにおいて、ディスクアレイコントローラ(1)は、CPU部(2)と、リーダライタ部(5)と、EXOR部(4)とをさらに具備する。ここで、CPU部(2)は、上位部(9)に接続されて、上位部(9)からの書き込みまたは読み込みに係る命令を受ける。リーダライタ部(5)は、CPU部(2)の指示に従って、複数のHDD(7)に対してデータの書き込みまたは読み込みを行なう。EXOR部(4)は、複数のHDD(7)に対して書き込みまたは読み込みが行なわれるデータの排他的論理和を計算する。
本発明ののディスクアレイシステムにおけるディスクアレイコントローラ(1)。
本発明のディスクアレイ不良セクタ管理方法は、(a)ディスクアレイシステムにおいて複数のHDD(7)を管理するディスクアレイコントローラ(1)が、独自の不良セクタ管理テーブル(3)を具備し、リビルド動作中にリードエラーが発生した不良セクタ(8−3)を管理することによって、不良セクタ(8−3)と同じストライピングに含まれる他のセクタ(8−2)を読み込み可能にするステップと、(b)ディスクアレイコントローラ(1)が、リビルド動作中にソースHDD(7−3)でリードエラーが発生した際に、リードエラーが発生したソースHDD(7−3)の番号とセクタの番号(8−3)とを、不良セクタ管理テーブル(3)に登録するステップと、(c)ディスクアレイコントローラ(1)が、不良セクタ管理テーブル(3)に登録された不良セクタ(8−3)を、読み込み可能に処理するステップと、(d)ディスクアレイコントローラ(1)が、リビルド動作完了後の通常動作中に上位部(9)からデータの読み出しを要求された際に、要求されたデータが格納されているセクタ(8)が不良セクタ管理テーブル(3)に登録されているかどうかで要求されたデータの読み出し可否を判断するステップとを具備する。ステップ(a)は、(a−1)不良セクタ(8−3)を含むストライピングの中で、データサイズが1セクタの容量以下であるデータファイルの全てが読み込み可能なセクタに存在する場合に、そのデータファイルをセクタから読み出すことで復元するステップを具備する。ステップ(b)は、(b−1)不良セクタ管理テーブル(3)が、ディスクアレイシステムの不良領域を、複数のHDD(7)のそれぞれにおける複数のセクタのそれぞれについて管理するステップを具備する。ステップ(c)は、(c−1)リビルド動作中において、リードエラーが発生した全てのセクタに、パリティチェックの整合性が取られたダミーデータを上書きするステップを具備する。
本発明のディスクアレイ不良セクタ管理方法において、ステップ(d)は、(d−1)ディスクアレイコントローラ(1)が、上位部(9)から読み込みを要求されたデータが格納されているセクタ(8)が、不良セクタ管理テーブル(3)に登録されているかどうかを確認するステップと、(d−2)ディスクアレイコントローラ(1)が、上位部(9)から読み込みを要求されたデータが格納されているセクタ(8)が、不良セクタ管理テーブル(3)に登録されている場合は、たとえ実際には読み込み可能であったとしても、要求データは読み込み不可として上位部(9)に通知するステップと、(d−3)ディスクアレイコントローラ(1)が、上位部(9)から読み込みを要求されたデータが格納されているセクタ(8)が、不良セクタ管理テーブル(3)に登録されていない場合は、要求されたデータを通常通りに読み込んで上位部(9)に引き渡すステップとを具備する。
本発明のディスクアレイコントローラは、ディスクアレイに含まれるHDDの不良セクタを管理する。不良セクタのそれぞれについて、その不良セクタを持つHDD意外の全てのHDDにおいて、その不良セクタに対応するセクタを正常状態にする。その結果、ディスクアレイシステムとしてパリティチェックの整合性が保たれ、データが復元可能となる。
添付図面を参照して、本発明によるディスクアレイコントローラを実施するための最良の形態を以下に説明する。
図1は、本実施形態によるディスクアレイコントローラを用いるディスクアレイコントロールシステムの構成図である。
本実施形態によるディスクアレイシステムは、ディスクアレイコントローラ1と、ディスクアレイコントローラ1によって制御される複数のメンバディスク7−1〜3と、ディスクアレイコントローラ1と複数のメンバディスク7−1〜3とを接続するケーブル6とを具備する。なお、本実施形態ではメンバディスク7の数が3であるが、3以上であっても構わない。
本実施形態によるディスクアレイコントローラ1は、CPU部2と、不良セクタ管理テーブル3と、EXOR部4と、リーダライタ部5とを具備する。
本実施形態によるディスクアレイコントローラ1において、CPU部Bと、EXOR部4と、リーダライタ部5とは、相互に接続されている。また、CPU部2はさらに、不良セクタ管理テーブル3に接続されている。また、CPU部2はさらに、図示されない上位機器に接続されている。リーダライタ部5はさらに、ディスクアレイに含まれる全てのHDD7−1〜3に接続されている。
まず、正常時におけるディスアレイクシステムの動作について説明する。
ディスクアレイコントローラ1は、上位部9からの命令を受け取ると、CPU部2がその命令を解読する。解読された命令に従って、CPU部2は、データの書き込みまたは読み込みをR/W部5に指示する。R/W部5は、指示に従い、接続ケーブル6を介してHDD7−1〜3に対するデータの書き込みまたはHDD7−1〜3からデータの読み込みを行なう。
この時、上位部からの命令が書き込みであれば、元データは分割されて、分割データについてEXOR部4が排他的論理和の計算を行なう。すなわち、1つの元データはセクタ8−1〜3のサイズ毎に分割されて、例えばセクタ8−1および8−2の2箇所に分割されて書き込みが行なわれる。同時に、EXOR部4が2つの分割データの排他的論理和を計算し、その結果がセクタH−3に記憶される。なお、元データがセクタのサイズの2倍よりも大きい場合は、HDD7−1〜3において、セクタ8−1〜3の他に、例えばセクタ8−4〜6が用意されて、今度はセクタ8−5および6の2箇所にも分割データが格納される。そしてセクタ8−4にはセクタ5および6に格納された分割データの排他的論理和が格納される。特定のHDDに排他的論理和が集中してボトルネックとなら内容に、分散されるのが一般的である。以下、簡単のために、元データがセクタ2つ分の容量に収まる場合を想定して説明を続ける。
反対に、上位部からの命令が読み込みであれば、HDD7−1〜2のセクタ8−1〜2からそれぞれ分割データが読み込まれて、元のデータに結合されてから上位部に引き渡される。
なお、本当は最初に上位部9からデータの読み込み命令を受け取った時点で、CPU部2はそのデータを構成する分割データがそれぞれ格納されているセクタ8−1〜3が不良セクタかどうかを確認する。そのために、不良セクタ管理テーブルが参照される。ただし、ここではまだ不良セクタが無いので何にも影響しない。
次に、縮退モードにおけるディスクアレイシステムの動作について説明する。
縮退モードでは、例えばHDD7−1が故障などの理由により使用不能状態になっている。そのため、データの冗長性は失われているが、しかし残りのHDD7−2〜3だけはデータの正しい読み書きが可能である。
縮退モードにおいて、上位部からデータの書き込みを命令されると、CPU部2はその命令を解読してR/W部5にその指示を出す。R/W部5は、元データを2つに分割するがHDD7−1には書き込みが出来ないので、HDD7−2に分割データの一方を書き込み、HDD7−3に2つの分割データの排他的論理和を書き込む。
縮退モードにおいて、上位部からデータの読み込みを命令されると、CPU部2はその命令を解読してR/W部5にその指示を出す。R/W部5が分割データを全て読み込むことで、元データが復元されなければならないのだが、HDD7−1からは読み込みが出来ないので、HDD7−2および7−3に記憶された分割データのみが読み込まれて、EXOR部4に向けて送られる。EXOR部4は、HDD7−2および7−3から読み込まれた分割データの排他的論理和を計算して、HDD7−1に記憶されていたはずの分割データを得る。これにHDD7−2に記憶されていた分割データが結合されることで元のデータが復元され、上位部9に引き渡される。
なお、本当は最初に上位部9からデータの読み込み命令を受け取った時点で、CPU部2はそのデータを構成する分割データがそれぞれ格納されているセクタ8−2〜3が不良セクタかどうかを確認する。そのために、不良セクタ管理テーブルが参照される。ただし、ここではまだ不良セクタが無いので何にも影響しない。
次に、故障したHDD7−1が新しいHDDに換装された後の、リビルド動作について説明する。
換装された直後のHDD7−1は空っぽの状態なので、本来記憶しているべきデータが書き込まれる。その内容は、セクタのそれぞれについて、HDD7−2のデータとHDD7−3のデータとの排他的論理和を計算することで得られる。例えば、HDD7−1のセクタ8−1に記憶されているべきデータは、HDD7−2のセクタ8−2のデータと、HDD7−3のセクタ8−3のデータとの排他的論理和に等しい。従って、それぞれのセクタについて、HDD7−2のデータとHDD7−3のデータとがR/W部5によって読み込まれ、EXOR部4によって両データの排他的論理和が計算され、その結果が再度R/W部5によってHDD7−1に書き込まれる。この一連の動作が全てのセクタについて無事に行われると、リビルド動作が完了する。
ここで、リビルド動作中にリードエラーが発生した場合を考える。例えば、HDD7−3のセクタ8−3において、リードエラーが発生したとする。
この時、セクタ8−3に対応するHDD7−1のセクタ8−1は当然リビルドされる前なので、データが記憶されていない。セクタ8−2のデータだけではセクタ8−1に記憶されるべきデータは計算不可能なので、従来なら、セクタ8−1〜3から構成されるストライピングに記憶された元のデータは完全に失われたことになってしまう。
しかし、セクタ8−2に記憶された分割データは無事である。そして、この無傷の分割データが、元データの全体である場合が多々ある。それは、元データ全体のサイズがセクタのサイズ以下であり、さらに、その元データ全体を含む分割データがHDD7−1ではなくHDD7−2に記憶された場合である。この場合、セクタ8−1の内容は最初から単なるダミーデータであるので、原理的には元データ全体が完全に復元可能である。また、セクタ8−2に格納された分割データが元データの一部だけだとしても、場合によっては何かの役に立つ可能性は十分にある。いずれにしても、セクタ8−2のデータだけでも復元できることに超したことは無い。
本発明のディスクアレイコントローラは、セクタが属するストライピングが破壊されていても、セクタ単位で無事なデータは復元可能である。その仕組みを以下に説明する。
リビルド動作中にリードエラーが発生すると、そのリードエラーが発生したHDDの番号とセクタの番号が、ディスクアレイコントローラに内蔵された不良セクタ管理テーブルに登録される。この例では、HDD7−3のセクタ8−3が不良セクタ管理テーブルに登録される。物理的に失われたデータは復元不可能なので、HDD7−1のセクタ8−1と、HDD7−3のセクタ8−3とには、ダミーデータが上書きされる。この時のダミーデータは、1つのストライピングを構成するHDD7−1のセクタ8−1と、HDD7−2のセクタ8−2と、HDD7−3のセクタ8−3とが、ディスクアレイシステムとしてパリティチェックの整合性が取られるように選択される。具体的には、セクタ8−1とセクタ8−2のデータの排他的論理和が結果的にセクタ8−3のデータと一致するならば、どのようなダミーデータが用いられても構わない。リビルド動作中に他にもリードエラーが発生したら、同様の処理が繰り返される。
次に、リビルド動作が完了した後の、ディスクアレイシステムの通常動作について説明する。
上位部9が、ディスクアレイコントローラに対して、データの書き込みを命令する。この場合は、上記の説明と同じく、CPU部2が上位部9からの命令を解読して、リーダライタ部5にデータの書き込みを指示し、データは分割されて、EXOR部4によって排他的論理和が計算されて、1つのストライピングを構成する複数のセクタに分散されて格納されるだけである。
上位部9が、ディスクアレイコントローラに対して、データの読み込みを命令する。ディスクアレイコントローラのCPU部2は、上位部からの命令を解読する。ここで、CPU部2はまず不良セクタ管理テーブルを参照する。読み込みが要求されたデータが、不良セクタ管理テーブルに登録されていた場合は、リビルド動作中にデータが破壊されていることが分かっているので、CPU部2はリーダライタ部5に読み込みを指示することなく、要求されたデータは読み込み不可であると上位部9に通知する。ここで、実際にはダミーデータによってディスクアレイシステムとしてパリティチェックの整合性は取れており、読み込みだけなら可能であることに注意されたい。しかしデータの内容に意味は無いため、読み込みは不可との返答がCPU部2から上位部9に向けてなされる。
上位部から読み出しを要求されたデータが格納されているセクタが、不良セクタ管理テーブルに含まれていなければ、上記の説明と同様に通常通り分割データが読み出されて元のデータが復元されて上位部9に送られる。ここで、セクタ8−2のデータも問題無く読み込まれることに注意されたい。同じストライピングを構成するセクタ8−1と8−3とはダミーデータを格納しているが、セクタ8−2は最初から正しいデータを格納しているので、読み込む意味があるのである。さらに、リビルド動作完了後に、不幸にもセクタ8−2にリードエラーが発生しても、セクタ8−1とセクタ8−3に格納されたデータの排他的論理和を計算すればセクタ8−2に格納されていたデータが復元可能であることにも注目されたい。
図1は、本発明によるディスクアレイコントローラを用いるディスクアレイコントロールシステムの構成図である。
符号の説明
1 ディスクアレイコントローラ
2 CPU部
3 不良セクタ管理テーブル
4 EXOR(排他的論理和計算)部
5 R/W(リーダ・ライタ)部
6 接続ケーブル
7−1〜n ハードディスクドライブ
8−1〜n あるデータを記憶するストライピングを構成するセクタ
9 上位部

Claims (6)

  1. それぞれ複数のセクタを具備する複数のHDD(ハードディスクドライブ)と、
    前記複数のHDDを管理するディスクアレイコントローラと
    を具備するディスクアレイシステムであって
    前記複数のHDDの前記複数のセクタは、冗長的に分割されたデータを格納され、
    前記ディスクアレイコントローラは、
    不良セクタ管理テーブル
    を具備し、
    前記不良セクタ管理テーブルに登録されるデータは、
    前記ディスクアレイシステムのリビルド動作中にソースHDDでリードエラーが発生したセクタの情報
    を含み、
    前記不良セクタ管理テーブルは、前記ディスクアレイシステムの不良領域を、前記複数のHDDのそれぞれにおける前記複数のセクタのそれぞれについて管理し、
    前記リビルド動作中において、前記リードエラーが発生した全てのセクタには、パリティチェックの整合性が取られたダミーデータが上書きされ、
    前記リードエラーが発生したセクタを含む1つのストライピングの中で、データサイズが1セクタの容量以下であるデータファイルの全てが読み込み可能なセクタに存在する場合に、前記データファイルを前記セクタから読み出すことで復元する
    ディスクアレイシステム。
  2. 請求項1に記載のディスクアレイシステムにおいて、
    前記ディスクアレイコントローラは、前記不良セクタ管理テーブルに登録されたセクタからはデータの読み込みを行なわない
    ディスクアレイシステム。
  3. 請求項1または2に記載のディスクアレイシステムにおいて、
    前記ディスクアレイコントローラは、
    上位部に接続されて、前記上位部からの書き込みまたは読み込みに係る命令を受けるCPU部と、
    前記CPU部の指示に従って、前記複数のHDDに対してデータの書き込みまたは読み込みを行なうリーダライタ部と、
    前記複数のHDDに対して書き込みまたは読み込みが行なわれるデータの排他的論理和を計算するEXOR部と
    をさらに具備する
    ディスクアレイシステム。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載のディスクアレイシステムにおける
    ディスクアレイコントローラ。
  5. (a)ディスクアレイシステムにおいて複数のHDDを管理するディスクアレイコントローラが、独自の不良セクタ管理テーブルを具備し、リビルド動作中にリードエラーが発生した不良セクタを管理することによって、前記不良セクタと同じストライピングに含まれる他のセクタを読み込み可能にするステップと、
    (b)前記ディスクアレイコントローラが、リビルド動作中にソースHDDでリードエラーが発生した際に、前記リードエラーが発生したソースHDDの番号とセクタの番号とを、前記不良セクタ管理テーブルに登録するステップと、
    (c)前記ディスクアレイコントローラが、前記不良セクタ管理テーブルに登録された不良セクタを、読み込み可能に処理するステップと、
    (d)前記ディスクアレイコントローラが、リビルド動作完了後の通常動作中に上位部からデータの読み出しを要求された際に、前記要求されたデータが格納されているセクタが前記不良セクタ管理テーブルに登録されているかどうかで前記要求されたデータの読み出し可否を判断するステップと
    を具備し、
    前記ステップ(a)は、
    (a−1)前記不良セクタを含む前記ストライピングの中で、データサイズが1セクタの容量以下であるデータファイルの全てが読み込み可能なセクタに存在する場合に、前記データファイルを前記セクタから読み出すことで復元するステップ
    を具備し、
    前記ステップ(b)は、
    (b−1)前記不良セクタ管理テーブルが、前記ディスクアレイシステムの不良領域を、前記複数のHDDのそれぞれにおける複数のセクタのそれぞれについて管理するステップ
    を具備し、
    前記ステップ(c)は、
    (c−1)前記リビルド動作中において、前記リードエラーが発生した全てのセクタに、パリティチェックの整合性が取られたダミーデータを上書きするステップ
    を具備する
    ディスクアレイ不良セクタ管理方法。
  6. 請求項に記載のディスクアレイ不良セクタ管理方法において、
    前記ステップ(d)は、
    (d−1)前記ディスクアレイコントローラが、前記上位部から読み込みを要求されたデータが格納されているセクタが、前記不良セクタ管理テーブルに登録されているかどうかを確認するステップと、
    (d−2)前記ディスクアレイコントローラが、前記上位部から読み込みを要求されたデータが格納されているセクタが、前記不良セクタ管理テーブルに登録されている場合は、たとえ実際には読み込み可能であったとしても、前記要求データは読み込み不可として前記上位部に通知するステップと、
    (d−3)前記ディスクアレイコントローラが、前記上位部から読み込みを要求されたデータが格納されているセクタが、前記不良セクタ管理テーブルに登録されていない場合は、前記要求されたデータを通常通りに読み込んで前記上位部に引き渡すステップと
    を具備する
    ディスクアレイ不良セクタ管理方法。
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