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JP4781756B2 - ネットワークにおけるクオリティ・オブ・サービスマネージメントの改善方法 - Google Patents
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JP4781756B2 - ネットワークにおけるクオリティ・オブ・サービスマネージメントの改善方法 - Google Patents

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Description

本発明は、共働する複数のネットワークノードのグループ内におけるデータトラフィックのコントロール方法に関する。詳しくは本発明は、ネットワークにおけるクオリティ・オブ・サービス(QoS)マネージメントを改善する方法に関する。
データ交換およびハードウェアリソース共有のために接続された複数の装置から成るネットワークは、コンピュータのためだけでなくコンシューマ電子機器のためにも構築することができる。分散された個々の装置のことをネットワークノードと称する。この場合、ネットワークをクライアント・サーバ型アーキテクチャまたはピア・ツー・ピア(P2P)型アーキテクチャに基づき分類することができ、ピア・ツー・ピア型アーキテクチャにおいてノードはピアとも呼ばれる。クライアント・サーバ型アーキテクチャの場合には各ノードはクライアントとしてまたはサーバとして定義されるのに対し、ピア・ツー・ピア型ネットワークにおける各ピアにはサーバとクライアントの両方の機能が含まれ、ネットワークにおける他のノードへサービスまたはリソースを提供することができ、あるいはネットワーク内の他のノードにより提供されたサービスまたはリソースを利用することができる。
P2Pネットワークは一般に何らかの特定のアプリケーションまたはベースとなるネットワークトポロジーに限定されるものではないが、特定のプロトコルの所定のセットに準拠するノードまたはピアのセットとして捉えることもできる。P2Pネットワークにとって特徴的であるのは、各ピアは他のピアとダイレクトに通信し合うので中央のネットワーク機構が不要となることである。P2Pネットワークによれば、ピアをいつでもネットワークに接続可能にしたりネットワークから切り離し可能にすることをサポートできる。
基本的なネットワーク機構のために既述のP2Pプロトコルが必要とされ、これはたとえば接続された他のピアの検出、他のピアへのサービスまたはリソースの提供(アドバタイジング)あるいは他のピアのアドバタイジングメッセージの解釈などである。また、複数のピアから成るグループを共働できるようにし、したがってピアグループを形成させるプロトコルも存在する。たとえばヨーロッパ特許出願EP02027122には、このようなP2P技術に基づくピアグループとしてホームネットワークを構築する方法について記載されている。さらにたとえばWO 02/057917には、一般的なP2Pのネットワークならびにメカニズムについて詳細に開示されている。
クオリティ・オブ・サービス(QoS、サービス品質)とは、ネットワーク内の2つの異なるポイント間におけるコネクションの品質ならびに特性を表すネットワーク用語であって、たとえば保証されているスループットレベル(特定の時間量においてある場所から別の場所へ伝送されるデータ量)、伝送されるデータの最小帯域幅または最大遅延などである。通常、種々のQoSクラスが定義されており、ネットワークコネクションは提供可能なQoSのカテゴリーで分類されている。種々のネットワークインフラストラクチャにより、それぞれ異なるストラテジおよびプロトコルが利用される。たとえば、保証されたスループットでオーディオビジュアル(AV)データを扱うためにIEEE1394プロトコルが開発されている一方、たとえばイーサネットネットワークは単純な「ベストエフォート best effort」手法を利用している。イーサネットネットワークにおいてQoS機能を実現するために、データ伝送のためのプライオリティの割り当てまたはネットワークリソースのアロケーションなどを行うモデルが存在する。
EP02027122 WO 02/057917
しかしながら公知のQoSストラテジのためには、現在使用されている物理的なネットワークに関する特別な知識が必要とされる。ホームネットワークのために現在知られているQoSマネージメント手法のためには、すべてのレイヤにおいてQoSを考慮しなければならず、ネットワークレイヤにおいてもQoSを考慮しなければならない。ベースとなる物理的なネットワークトポロジーには依存しないというP2Pシステムに対する要求は、たとえベースとなるネットワークが特定のQoSを保証していないとしても、ピアグループ内のQoSについても有効であることが望ましい。したがって本発明の課題はこれらの従来技術の欠点を解消したQoSマネージメントシステムを提供することにある。
本発明によればこの課題は、グループ内のネットワークノードは少なくとも1つのサービス機能を利用可能であるように構成されている、共働する複数のネットワークノードから成るグループ内のデータトラフィックをコントロールする方法において、以下のステップを設けることにより解決される。すなわち本発明による方法には、サービス機能部を介して前記グループにおける個々のネットワークノードに対し固有の数値を割り当て、1つのノードに割り当てられる数値を、特定の期間中にノードが占めることのできる帯域幅に対する尺度とし、または特定の期間中にノードが送信または受信できるデータ量に対する尺度とするステップと、前記ネットワークノードへ該ノードに固有の個々の数値を伝送するステップと、前記ネットワークノードに該ノードに割り当てられた固有の数値を記憶させるステップと、記憶された数値が閾値を超えていることを前記ネットワークノードが判定し、該判定に基づき該数値からデータレートを定するステップと、決定されたデータレートで前記ネットワークノードがデータの送信または受信を行うステップと、前記ネットワークノードが記憶されている数値を低減し、低減された数値を記憶するステップと、記憶された数値からデータレートを決定し、決定されたデータレートでデータの送信または受信を行い、相応にバジェットを低減するステップを繰り返すステップが設けられている。
本発明によるQoSマネージメントシステムは、ベースとなるネットワークのトップで動作することができ、それゆえこれはベースとなるネットワークには依存しない。したがってこれは論理的なQoSマネージメントシステムとみなせる。このためあらゆる物理的なネットワークに本発明を適用することで、QoS機能が向上することになる。
本発明によれば、ピアグループ内のQoSマネージメントのための専用のグループサービスがインストールされる。このグループサービスは、特定の単位時間あたりの「バジェット」をピアごとに決定して割り当てる。このような単位時間をミリ秒または数秒またはそれよりも長いレンジとすることができる。ある1つのピアが帯域幅を使用していくうちに、すなわちこのピアがデータを送信または受信していくうちに、そのバジェットが減少する。ある1つのピアが自身のバジェットを使い果たすと、自身のバジェットが補充されるまで、あるいは他のピアのバジェットが小さくなるまで、データを送信または受信するための自身のプライオリティを下げなければならない。ある1つのピアが条件をキープしなければ、QoSサービスは該当するピアによる負荷のマネージメントを試みる。ピア間の合意が達成できなければ、たとえばすべてのピアが等しいプライオリティと等しいバジェットを有しているならば、QoSサービスはどのピアがネットワークに過負荷をかけているのかをユーザに通知することができる。この場合、ユーザはどのようにて先に進めるのかを選択することができ、所定のピアに対しどのようにプライオリティを変更するのかを選択することができる。
詳しくは本発明は、共働する複数のネットワークノードのグループ内でデータトラフィックをコントロールする方法に関し、この場合、グループのノードのための「グループサービス」として少なくとも1つのサービス機能を利用することができる。そして本発明による方法は以下のステップを有している:
すなわち最初に、たとえば「QoSサービス」と呼ばれる上述のサービス機能によって、固有の数値が「バジェット」"budget"としてグループの個々のノードに割り当てられる。その後、固有のバジェットまたは固有の数値が個々のネットワークノードへ伝送され、それらのノードによって自身のバジェット数値が記憶される。次のステップで、データを送信または受信したいネットワークノードは、記憶されている自身の数値が閾値を超えているか否かをチェックし、それが該当していると判定すれば、その数値からデータレート値を決定または計算する。この場合、決定されるデータレート値は数値に依存し、すなわち数値が大きければ大きいほどデータレート値が大きくなる。つまりノードの残留バジェット値は、バジェット補充前にそのノードが占めることのできる帯域幅またはそのノードが送信または受信できるデータ量の尺度となる。たとえばそのノードは、自身のバジェット値が大きいかぎりいっそう大きい帯域幅を占めることができ、自身のバジェットの減少につれて自身のデータレートを低減していくので、そのノードは連続的に送信および/または受信を行うことができる。ノードに対する別の可能性として挙げられるのは、目下のバジェット値にかかわらずバジェットがポジティブないしはプラスであるかぎり、そのときに必要とする帯域幅を占めるようにすることである。このケースでは、自身のバジェットが空であるときに自身の伝送を中断しなければならにようにすることができるし、あるいはサービス機能に例外を要求することができる。
次のステップでネットワークノードは自身のバジェットを追従するため、規定されたデータレートでの送信中または受信中、記憶されているバジェット値を低減する。したがってネットワークノードは低減された数値を記憶して、バジェットが補充されるまで、目下の値からデータレートを決定するステップと、規定のデータレートでデータを送信/受信するステップと、相応にバジェットを低減するステップを繰り返す。バジェットの補充は有利には規則的なタイムインターバルで行うことができ、あるいはたとえばグループ内のすべてのノードのバジェット全体が閾値を下回ったときに行うことができる。
本発明による方法を以下のステップによって拡張することができる。すなわちネットワークノードが自身の目下のバジェット値からデータレートを決定したとき、そのネットワークノードはQoSサービス機能部へ、このデータレート値とさらにデータ伝送またはデータ受信のリクエストあるいはたいていは帯域幅割り当てを含むメッセージを送信することができる。ついでQoSサービス機能部は、合意ステートメントまたは不合意ステートメントを含むメッセージをそのノードへ返送する。このメッセージにはノードに関する許容データレートを含めることもでき、この場合、ネットワークノードは第1のサービス機能部から合意ステートメントがあったときのみ、データを送信または受信することができる。つまりQoSサービス機能部は、ノードが使用する帯域幅を低減または増大することができ、したがってその帯域幅をコントロールすることができる。
バジェット値を決定するために、ネットワークノードにおける目下のトラフィック状況を以下のようにして評価することができる。
最初にQoSサービス機能部は特定の期間中、グループにおける各ノードが用いるデータレートを監視し、ネットワークにおける全体の稼働負荷を求めるため、監視されたデータレートを累算する。ついでQoSサービス機能部は累算されたデータレートからグループバジェットを表す値を決定し、このグループバジェットからネットワークノードに対する固有の数値を決定する。
請求項10には、本発明による方法を使用するネットワークノードまたはそのコンポーネントである装置について記載されている。
この装置を、複数のノードから成るグループとして他のネットワークノードと共働可能なネットワークノードとすることができる。この場合、グループ内の各ノードは少なくとも1つのサービス機能部を利用することができる。この装置には、第1のサービス機能部から固有の数値を受け取るインタフェース手段と、受け取ったこの固有の数値を記憶する記憶手段と、記憶されたこの固有の数値が閾値を超えていることを判定する手段と、この固有の数値からデータレート値を決定し、この固有の数値が大きければ大きいほど決定されるデータレート値を大きくする計算手段と、決定されたこのデータレート値に整合させるためインタフェース手段のデータレートを変化させるコントロール手段と、記憶されている固有の数値を低減する計算手段と、低減されたこの固有の数値を記憶する記憶手段が設けられている。
特許請求の範囲、以下の説明ならびに図面には本発明の有利な実施形態が示されている。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施例について説明する。
図1には、論理的なネットワークないしはバーチャルネットワークVNが描かれており、これは物理的ネットワークPhy_Nたとえばスイッチドイーサネットネットワークのトップないしは最上層における一種のネットワークオーバレイである。物理ノードN1〜N6は論理レベルで固有の識別子Node_ID1〜Node_ID6を有しており、これは1つのピアグループを成していて、詳しくはこれはたとえばヨーロッパ特許出願EP02027122に記載されているような「オーナーゾーン」("Owner Zone")OZである。つまりこの場合、オーナーゾーンのメンバーピアは1つの共通のグループ識別子を有しており、ピアどうしで通信可能であるが、他のピアとは通信できない。さらにこれらは、たとえばWO02/057917に記載されているようなJXTAプロトコルセットを利用することができる。本発明は、共有サービスが利用される他のネットワーク形式にも適用することができる。以下では概して、オーナーゾーンならびにピアグループを引き合いに出して説明する。
ピアグループは、ピアグループ内で利用可能なサービスSvcに関する情報を配布するためのピアグループアドバタイズメント(ピアグループ告知 peer-group advertisement PGA)を使用する。それらはたとえば、概してそのようなピアグループに関する管理タスクのためのオーナーゾーンサービスOZ_Svc、ピアグループ内の分散記憶をマネージメントするためのストレージサービスStor_Svc、さらに本発明による「クオリティ・オブ・サービス Quality-of-Service」サービスQoS_Svcである。サービスのリストを含むPGAメッセージはピアグループ内で発行され、その結果、すべてのメンバーピアは利用可能なサービスならびにそれらに対するアクセスのしかたに関する情報を取得することになる。
OZ内またはもっと一般的には1つのピアグループ内のQoSマネージメントのための本発明による方法またはサービスにより、OZまたはピアグループの各ピアに関して規定された単位時間あたりのバジェットの決定、割り当てならびに管理が行われる。
最初に、QoSサービスQoS_Svcによりピアグループのバジェットが決定される。これはピアグループ内のデータ伝送の監視および測定により実現することができる。たとえばテストパケットの特定のシーケンスに関するラウンドトリップ時間(RTT)が測定され、有利にはこの測定はOZがアイドリング状態にありトラフィックが小さいときに行われる。とはいえRTTを伝送の実行と並行して測定することもできる。RTT測定のため、専用のテストパケットが受信側へ送信され、受信側はそのパケットを返送し、応答時間が測定される。測定された応答時間は、「予想」周期を推定するベースとして用いられる。応答が予想周期内に到来しなければパケットは失われたものとされ、データが再度伝送される。
オーナーゾーン内の最大伝送バジェットを決定するために、以下の判定基準を利用することができる。
1. 1.データパケットの遅延。保証された所定のQoSレベルのために、データパケットの遅延はまえもって決められた閾値を超えてはならない。
2. 2.データパケットの損失。保証された所定のQoSレベルのために、データパケットの損失はまえもって決められた閾値を超えてはならない。
RTT測定のために、判定基準の1つが達成されるまでQoSサービスにより各ピア間の伝送レートが高められ、これによりピアグループ内の各ピア間のすべてのコネクションに対する最大バジェットを推定することができる。QoSサービスは、ネットワークを過剰負荷状態にも過小負荷状態にもおくことのないすなわち輻輳状態もアイドル状態も避けるようにした実際の最大バジェットの評価と並行して、複数のピアにRTT測定を分散させるストラテジを有している。
最大ピアグループバジェットの推定の一例として、1つのピアグループを100個のピアによって構成することができ、この場合、パケット遅延閾値は90Mb/sで到達することになり、たとえば3つのコネクションであれば30Mb/sで到達することになる。
90Mb/s / 100 peers * TU = 0.9Mb/s * TU
ただしTUは単位時間たとえば1時間である。
この推定とともに、1つのP2Pコネクションに対する最大伝送レートの値および複数のP2Pコネクションに対する同時データ伝送の値を推定し、リストに保持することができる。このリストはQoSサービスの一部分である。QoSサービスにより各ピアに対しバジェットの一部分を割り当て、それにより各ピアはそれらのバジェットの値をQoSサービスから受け取る。これをたとえばレギュラーベースでの現在値、初期値、ドロップレート等とすることができる。1つのピアが伝送を始めるとき、このピアは伝送特性とともにメッセージをQoSサービスへ送信することができる。本発明の1つの実施形態によれば、ピアはこの種のメッセージを伝送ごとに送信する。したがってQoSサービスは、一般に各ピアが自身のバジェットを保持する責任を担うようなピアグループまたはOZ内におけるデータ伝送を承認、コントロールならびにマネージメントすることができる。QoSサービスは異なるネットワークノードのプライオリティをコントロールすることができ、したがってパケットの遅延または回避によってトラフィック状況を円滑にすることができる。
時間の経過につれてQoSサービスは、ピアグループの最大バジェットおよび最大伝送レートを決定するためのストラテジを洗練させていくことができる。このことはたとえば、ピア・ツー・ピアコネクションの種々の組み合わせによる最大バジェットの決定、RTT測定に関する履歴リストの保持、あるいはベースとなるネットワークにおけるボトルネックの検出によって行うことができる。
ある1つのピアがそのバジェットを超えようとした場合、つまり自身のバジェットが使い尽くされているかまたは空であるにもかかわらずデータを送信または受信しようとした場合、そのピアはQoSサービスに対し付加的なバジェットを要求することができ、現在のデータトラフィックに関する概観をもつQoSサービスは、たとえばネットワーク負荷が目下低ければ、それに対し同意を与えることができる。QoSサービスがネットワークにおけるトラフィックの過負荷を観測したならば、このサービスは該当するピアすなわち送信中、受信中、待機中のピアによる負荷のマネージメントを試みる。各ピア間で負荷の合意を達成できなければ、QoSサービスはどのピアがネットワークに過負荷を与えているのかに関してユーザに通知することができる。このときユーザは、どのようにして先へ進めるかについて選択するか、あるいはプライオリティを設定することができる。たとえば伝送の一方を停止し、あとで復帰させるか、または固有の伝送をいっそう低い伝送レートへと切り換え、これはたとえばメディアレンダリングであれば、HDTVではなくSDTVで再生する、といった具合である。通常の再生であれば、バジェットを節約する目的でメディアレンダリングを自動的に実行させることができる。
これらの測定とともに、QoSサービスはネットワークのトポロジーに関するいくつかの情報を取得することができる。制限された帯域幅のコネクションをもつピアをQoSサービスが検出したならば、そのピアのウェイトまたはプライオリティを低減してそれらのピアに対しいっそう小さいバジェットを割り当てるのが、OZ全体にとっていっそう効率的になる。QoSサービスは1つのピアに対し1つのプライオリティを割り当てることができる。したがっていっそう高速なコネクションをもつピアは、いっそう大きいバジェットを手に入れることができる。
QoSサービスによりピアグループのバジェットが決定され、ピアごとに初期値としてバジェットの一部分が割り当てられる。プライオリティがいっそう高いいっそう重要なピアはいっそう大きいバジェットを取得することができる。さらにユーザは、あるピアがどれだけ多くのバジェットを取得するのかを制御することができ、このことはたとえば1つのピアまたは1つのコネクションに対し1つのプライオリティを割り当てることにより行うことができ、その場合、QoSサービスはこのプライオリティをバジェットの決定に利用できる。あるピアが帯域幅を使用しているうちにプライオリティは低くなっていき、つまり規定単位時間あたりにピアが費やしたバジェットが増えるにつれて、そのプライオリティは他のピアに比べて低くなっていく。ピアのバジェットを、規定単位時間後に補充することができる。この規定単位時間をすべてのピアについて同時に経過させることもできるし、あるいは各ピアまたはピアグループについて固有に経過させることもできる。これに対する代案として、所定量のデータがピアグループ内で伝送されたときすなわちグループ内におけるノードのバジェットの和が閾値よりも小さくなったとき、バジェットを補充することができる。
図2には、種々のピアのバジェットを時間の経過につれてどのように変更させることができるかについて略示されている。時点t0において、QoSサービスは4つのピアP1〜P4に対し固有のバジェットを割り当てる。ピアP1〜P4はそれぞれ10,8,7,5のバジェットを取得する。バジェット値を一種のプライオリティと捉えることもできる。また、伝送中のバジェットの低減を「伝送コスト」 "transfer cost" と捉えることができる。図2の実施例によれば、1つのピアP1は時点t0においてデータ伝送を開始し、そのためネットワークにおける帯域幅を使用する。このピアがデータを伝送していくうちに、そのバジェットは低減していく。その少し後、時点t1において2番目のピアP2が伝送を開始し、帯域幅を要求するためQoSサービスにメッセージを送信し、QoSサービスは現在のバジェットを再計算または評価し、この実施例ではネットワークが過負荷であること、2番目のピアP2が1番目のピアP1よりも大きいバジェットをもつことを検出する。したがってこの実施例では1番目のピアP1は時点t1において自身の伝送レートを低減する必要があり、それによって自身のバジェットはゆっくりと低減していき、あるいは一定に保持され、2番目のピアP2はデータを伝送することができる。QoSサービスはメッセージの送信によりこれをコントロールすることができる。その後、時点t2において、3番目のピアP3は伝送すべきデータをもち、このときピアP3は最大バジェットを有しているので、データを伝送することができる。ついで時点t3において1番目のピアP1は、この時点で最大残留バジェットを有していることから、データ伝送を継続することができ、さらに時点t4においてピアP4がデータを伝送できる。先行のバジェット割り当てから規定時間後、すべてのピアに対し時点t5において新たなバジェットが割り当てられ、さらにこのサイクルを繰り返すことができる。
図2に示さされている実施形態から基本的に本発明の主要な効果がわかるけれども、これは以下のように単純化されたものである。すなわち図2ではただ1つのピアが特定の時間に帯域幅を占有しているにすぎないが、一般的なケースによれば2つまたはそれよりも多くのピアが利用可能な帯域幅を共有し、QoSサービスはプライオリティまたはバジェットに基づき1つのピアがどのような割合で共有するのかを決定する。
過負荷の加わっていないネットワークの場合、すなわちすべてのプライオリティを与えることができる場合、要求提供の順序をノードのバジェットに依存させることができ、したがってこの場合、バジェットをただ1つのプライオリティ値とみなすことができる。QoSサービスがネットワークの過負荷を検出し、帯域幅低減のための自己組織化の解決策を利用できない場合、QoSサービスはピアのバジェットに基づき、どの程度の帯域幅をそのピアが取得するのかを決定する。殊に、2つのピアが等しいプライオリティをもつならば、QoSサービスは各ピアの残留バジェットに基づき、利用可能な帯域幅をどのような割合で各ピアが取得するのかを決定することになる。
図2では送信中のピアのバジェットだけしか低減されないけれども、受信中のピアのバジェットを低減させることもできるし、双方のピアが「伝送コスト」 "transfer cost" を分担することもできる。なお、伝送を生じさせたピアまたは伝送を開始させたピアがその伝送自体にかかわらない可能性もある。このケースでは、伝送を生じさせたピアのバジェットに負担させることもできる。
また、図2ではすべてのピアがそれらの個々のバジェットの補充に関して固定値を有しているけれども、いつでもバジェットを再計算することができ、次の補充サイクルで各ピアに対し変更されたバジェットを再計算することができる。さらに図2の場合にはすべてのピアに対しそれらのバジェットが同時に割り当てられるけれども、QoSサービスが個々の時点でそれぞれ異なるピアにバジェットを割り当てることができる。
さらに図2ではピアのバジェットは時間増分ないしは時間の経過につれて直線的に低減していくけれども、目下使用しているデータレートに従い非線形に低減させることもできる。
図2では1つのピアの残留バジェットは補充にあたっては無視されているけれども、割り当てられる新たなバジェット値と残留バジェットを累算することができ、これによりバジェットの小さいピアが蓄積により高いプライオリティを得る可能性もある。
また、著しく短い時間増分量を定義することができ、たとえばミリ秒またはμ秒あるいはネットワークにおける1つのパケットの典型的な伝送時間とすることができ、バジェット再割り当ての間の増分数を著しく大きくすることができ、たとえば数万またはそれよりも多くのレンジにすることができる。
さらにピアにバジェット再割り当ての間の時間を一定にする必要はない。その代わりにQoSサービスは現在のバジェットの進展を観測することができ、ピアが利用できるすべてのバジェットを累算し、累算された合計が閾値よりも小さいときのみ新たなバジェットを割り当てることができる。
さらに本発明の1つの実施形態によれば、1つのピアはデータ伝送が可能となる前に帯域幅を明示的に要求する必要があり、その要求において必要とするデータレートおよび/またはデータ量を提示する。その後、QoSサービスは現在のネットワークトラフィック状況に応じて、その特定の伝送のために所定のプライオリティを割り当てる。ある1つのピアが大量のデータを短期間のうちに伝送しようとした場合すなわちきわめて高いデータレートで伝送しようとした場合、その伝送のために他のすべての伝送がブロックされてしまう可能性がある。このことを回避するため、単一のピア・ツー・ピア通信のための最大伝送レートを上限で制限することができ、この上限をたとえば高品位ビデオ伝送の伝送レートとすることができる。ある1つのピアがいっそう高いデータレートの割り当てを望む場合、その伝送に対するプライオリティを低くすることができる。
本発明の1つの実施形態によれば、1つのピアのバジェットは伝送中一定に保持され、伝送完了後、伝送コストとして負担させる。そのようにすることで実行中の伝送はたとえノードのバジェットが空であっても妨げられないようになる。
ある1つのピアのバジェットが使い果たされた場合、対応するピアはそれよりもバジェットの大きい他のピアに有利になるよう自身のアクティビティを小さくしなければならない。調整尺度(regulatory measure)を、あるピアが条件を守らないケースを見込むようにすることができ、たとえば確認メッセージ等の遅延により他のピアはそのピアへのおよびそのピアからのデータ伝送を拒否することができる。この場合、実行中の伝送の完了を許可することができるし、あるいはタイムアウトによって終了させることができる。これにより1つのピアがエラーの結果として共働しなくても、ネットワークを稼働し続けることができる。その際にペナルティとして、QoSサービスはいっそう小さいバジェットをそのピアに割り当てることができる。あるピアが条件を破り続けるならば、効率的に動作するピアグループが維持されるよう、QoSサービスはユーザに対しそのピアをネットワークから切り離して要求することができる。
図3には本発明による装置が示されている。これはネットワークノードNW_Nまたはそのコンポーネントであって、これはたとえばネットワークバスNW_Bを介して、クオリティ・オブ・サービスマネージメントを実行するサービス機能ユニットQoSと接続可能である。
ネットワークノードNW_Nには、ネットワークインタフェースNW_IFとプロセッサユニットμPとメモリユニットMEMとデータ処理ユニットDPROCが含まれており、これらはすべて内部通信バスCBを介して相互に通信することができる。さらにネットワークインタフェースNW_IFは、一般に大容量バスである内部データバスDBを介してデータ処理ユニットDPROCへデータを送信し、またはそこからデータを受信することができる。本発明を実装するために、ネットワークインタフェースNW_IFにはデータレートコントローラDRCが設けられており、これはプロセッサユニットμPと接続されている。
ネットワークインタフェースNW_IFは、ネットワークノードNW_Nに対するバジェット値を含むメッセージをサービス機能ユニットQoSから受信する。ついでプロセッサユニットμPはこのバジェット値から、ネットワークインタフェースNW_IFのデータレートコントロールユニットDRCへ伝送可能なデータレート値を計算する。ただしバジェット値自体の評価も可能であり、簡単な実施形態によれば、残留バジェットに依存してイネーブル状態またはディスエーブル状態にすることで、ネットワークインタフェースNW_IFのデータレートをコントロールすることができ、したがってデータレートコントロールユニットDRCはネットワークインタフェースのイネーブルスイッチとなる。さらにいっそう洗練された実施形態によれば、データレートコントロールユニットDRCはプロセッサユニットμPから目標データレート値を受信し、この目標データレートに整合させるためにネットワークインタフェースの実際のデータレートを調節する。
QoSサービスはたとえばノードとデータタイプに依存させるなどして伝送のプライオリティを決定し、この場合、ノードは帯域幅要求時にデータタイプ情報を供給する。したがって、最も大きいバジェットをもつノードが必ずしも優先されるとはかぎらない。バジェットは主としてピアの自己組織化のための手段である。同じプライオリティをもつ2つのピアが同じプライオリティをもつデータを伝送する場合、QoSサービスはそれらのバジェットに従い2つのピアの各々を強めたり抑えたりすることができ、たとえばいっそう大きい帯域幅を割り当てたり、いっそう小さい帯域幅を割り当てたりすることができる。
また、ピアグループをダイナミックなシステムとすることができ、その際にたとえばオーナーゾーンなどにおけるように、各ピアを任意にいっしょにしたり別々にしたりすることができる。新たなピアがピアグループに加わったとき、QoSサービスはバジェットの一部分を新に加わったピアのためのリザーブとしてキープすることができるし、あるいは各ピアに対しバジェットを再割り当てすることができる。リザーブのキープは、たとえばピアが移動体機器である場合など、ピアが頻繁に出入りするようなピアグループにとって有利である。
有利なことに、本発明による論理的な「クオリティ・オブ・サービス」マネージメントシステムは、ベースとなる物理的ネットワークには依存しない。本発明がたとえばオーナーゾーンであるピアグループ内で利用される場合、ピアグループは既述の測定および監視の処理によって自身のデータ伝送パフォーマンスを適応的にコントロールし、それらのバジェットのコントロールにより共働動作に係わるピアに指示することができる。
殊に有利であるのは、電子ストレージデバイスを含みピア・ツー・ピア技術をベースとするマルチメディアホームネットワークのために本発明を使用することである。ピアグループまたはオーナーゾーンを、たとえば分散ストレージシステムに実装することができる。とはいえ本発明を他のタイプのピアグループにおいて利用することもできる。
イーサネットベースの物理的ネットワークのトップないしは最上層における仮想ネットワークの構造を示す図 各ピアに割り当てられたプライオリティまたはバジェットを示す図 バジェットに依存するデータレートコントロールを含むネットワークノードを示す図
符号の説明
N1〜N6 ネットワークノード
QoS サービス機能部
NW_B ネットワークバス
NW_N ネットワークノード
DRC データレートコントローラ
NW_IF ネットワークインタフェース
μP プロセッサユニット
MEM メモリユニット
CB 内部通信バス
DB 内部データバス
DPROC データ処理ユニット

Claims (6)

  1. 共働する複数のネットワークノードから成るグループ内のデータトラフィックをコントロールする方法において、前記ネットワークノードは、ピア・ツー・ピアネットワークにおけるピアであり、かつ、前記グループ内のネットワークノードは少なくとも1つのサービス機能部を利用可能であって、
    前記サービス機能部が、前記共働する複数のネットワークノードのネットワークノードから第1のメッセージを受信するステップであって、前記第1のメッセージは、要求されるデータレートを特定可能であり、かつ要求がデータの送信であるか受信であるかを特定可能であるステップと、
    前記第1のメッセージを受信した後に、前記サービス機能部が、前記グループの個々のノードのバジェットを表す現在の数値を評価し、かつ、前記グループの個々のノードについて新しいバジェットを表す個々の数値を計算するステップと、
    前記サービス機能部が、前記グループにおける個々のネットワークノードに対し固有の数値を割り当て、1つのノードに割り当てられる数値を、特定の期間中にノードが占めることのできる帯域幅に対する尺度とし、または特定の期間中にノードが送信または受信できるデータ量に対する尺度とするステップと、
    前記ネットワークノードへ該ノードに固有の個々の数値を伝送するステップと、
    前記ネットワークノードに該ノードに割り当てられた固有の数値を記憶させるステップと、
    前記ネットワークノードが、記憶された数値が正であるかを判定するステップと、該判定に基づいて、
    前記数値からデータレートを決定するステップと、
    決定されたデータレートで前記ネットワークノードがデータの送信または受信を行うステップと、
    前記ネットワークノードが、記憶された数値を低減し、低減された数値を記憶するステップと、
    前記記憶された数値が正ではないか、または、データの送信または受信が終了するまで、記憶された数値が正であるかを判定し、記憶された数値からデータレートを決定し、決定されたデータレートでデータの送信または受信を行い、相応に前記記憶された数値を低減するステップを繰り返すステップと、
    を実行し、
    さらに、前記サービス機能部は、
    特定の監視期間中、前記グループの各ノードが使用するデータレートを監視するステップと、
    監視した該データレートを累算するステップと、
    累算された該データレートからグループバジェットを表す値を決定し、該グループバジェットを表す前記値から前記ネットワークノードに対する個々の数値を決定するステップと、をさらに実行し、
    前記サービス機能部は、前記グループに関するバジェットを表す数値を決定し、および/または、定められた規則的なタイムインターバルで前記ノードに対する個々の数値を再び割り当て、かつ、
    前記ネットワークノードはそれぞれ、前記ノードに個々に割り当てられた固有の数値を先行の割り当てで残された固有の数値に加算して合計を記憶する
    ことを特徴とするデータトラフィックをコントロールする方法。
  2. 前記ネットワークノードに数値を送信するステップは、前記サービス機能部が、前記メッセージを受信した前記ノードに、同意または不同意のステートメントを含む第2のメッセージを返信することを備え、
    前記ネットワークノードは、前記サービス機能部からの同意のステートメントを受信したときのみ、データを送信または受信できる
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 請求項1または2記載の方法において、
    前記ノード間のネットワークコネクションに対するラウンドトリップ時間を測定するステップが設けられており、該ラウンドトリップ時間は、第1のノードから第2のノードへパケットが送信されてから該第2のノードから前記第1のノードで応答を受信するまでまたは所定時間後に応答が受信されないことを検出するまでの時間であり、
    測定されたラウンドトリップ時間からグループバジェットを表す値を決定し、該グループバジェットを表す値からネットワークノードに対する固有の数値を決定するステップが設けられていることを特徴とする方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項記載の方法において、
    前記数値の一部分を前記ノードに割り当てず、グループに加わる新たなノードのためのリザーブとすることを特徴とする方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項記載の方法において、
    前記サービス機能部は各ネットワークノードのデータレートを累算し、前記グループのための残されたトータルバジェットを表す数値を決定し、かつ、前記グループの前記残されたトータルバジェットが閾値より小さいならば、前記固有の数値を前記各ノードに割り当てることを特徴とする方法。
  6. ピアであるネットワークノードであって、かつ、ピア・ツー・ピアネットワークにおいて複数のノードから成るグループとして他のピアと共働可能なネットワークノードにおいて、
    前記グループ内の各ノードは少なくとも1つのサービス機能部を使用可能であって、
    前記サービス機能部へ、送信データレートまたは受信データレートの要求メッセージを送信し、かつ、前記サービス機能部から固有の数値を受け取るインタフェース手段と、
    受け取った該固有の数値を記憶する手段と、
    記憶された該固有の数値が正であるかを判定する手段と、
    該固有の数値が正であれば該固有の数値からデータレートを決定する手段が設けられており、該数値は特定の期間中にノードが占めることのできる帯域幅に対する尺度または特定の期間中にノードが送信または受信できるデータ量に対する尺度であり、
    決定された該データレート値に整合させるため前記インタフェース手段のデータレートを変化させる手段と、
    データを送信又は受信したときに、前記ネットワークノードが送信又は受信したデータ量に従って記憶されている前記固有の数値を低減する手段と、
    低減された該固有の数値を記憶する手段と、
    前記記憶されている低減された数値が正ならば、前記記憶されている数値が正ではないか、または、データの送信ないし受信が終了するまで、該記憶されている低減された数値からデータレートを決定する手段を再び作動させる手段と、
    前記受信した数値を、前記記憶されている低減された数値に加算する手段と、
    が設けられており、
    前記固有の数値は、各ノードの前記データレートに基づいて前記サービス機能部より決定される
    ことを特徴とするネットワークノード。
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