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JP4783311B2 - 車両用真空二重容器及び車両のエンジンの冷却水回路 - Google Patents
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Description

本発明は、車両用真空二重容器及びこれを含む冷却水回路の改良に関する。
冷却水を保温する車両用蓄熱器が知られている。車両用蓄熱器は車両からの振動の影響を受けるため、振動対策が求められる。
そこで、振動対策を講じた車両用蓄熱器が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−1623公報(図8、図9)
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図8は従来の技術の基本構成を説明する図であり、(a)に示すように、車両用蓄熱器100は、車体101にステー102、102を介して取り付けられる外容器103と、この外容器103に内蔵される内容器104と、この内容器104の口部に嵌めたプラグ105と、このプラグ105に貫通させた液体導入管106及び液体排出管107とからなる二重容器である。
そして、内容器104に座108を設け、この座108に挿入するピン109を外容器103に設けたことを特徴とする。
車両は、走行しているときと、駐停車のように走行していないときがあり、走行しているときには、路面反力などにより車体101が振動する。このときには、(a)に示すように、座108にピン109を挿入して、外容器103に内容器104を機械的に連結し、内容器104が過度に振動することを防止する。
一方、車両が走行していないときには、内容器104を固定する必要がないので、(b)に示すように、座108からピン109を抜く。ピン109を抜くと、内容器104の蓄熱がピン109を介して外容器103へ伝熱する心配がない。この結果、蓄熱性を高めることができる。
ところで、ピン109を前進、後退させるには、想像線で示すようなアクチュエータ110が必須となる。加えて、車速センサ111で車速を検出し、この情報を制御部112に伝え、制御部112が必要と判断したらアクチュエータ110を作動させて、ピン109を前進又は後退させることが必要となる。
すなわち、従来の車両用蓄熱器100は、アクチュエータ110やこのアクチュエータ110を制御する制御部112が必須となるため、構造が複雑になると共に高価な物となる。
そこで、構造が簡単で安価な車両用蓄熱器が求められる。
本発明は、構造が簡単で安価な車両用真空二重容器を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、内容器を外容器で囲い、内容器の口部に外容器の口部を接合し、内容器と外容器との間の密閉空間を真空引きして真空二重容器を構成し、前記内容器へ車両のエンジンの冷却水回路から冷却水を取り入れる水入口及び前記内容器に蓄えた冷却水を前記車両のエンジンの冷却水回路へ戻す水出口を、前記内容器の口部に設け
前記内容器に取り入れる冷却水の圧力が高いときに膨出し、前記冷却水の圧力が低くなると戻るダイヤフラム部を、前記内容器に備え、前記ダイヤフラム部に凸部又は凹部を備え、この凸部又は凹部が嵌合する凹部又は凸部を前記外容器に備えた車両用真空二重容器であって、
前記ダイヤフラム部に接続され、冷却水の圧力が低くなると、前記内容器の口部を閉じる弁体を備えていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1記載の車両用真空二重容器が、エンジンよりも高い位置に配置されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、内容器に取り入れる冷却水の圧力が高いときに膨出し、冷却水の圧力が低くなると戻るダイヤフラム部を内容器に備え、ダイヤフラム部に凸部又は凹部を設け、この凸部又は凹部に嵌合する凹部又は凸部を外容器に設けた。
走行時には冷却水の圧力が高くなる。すると、ダイヤフラム部が膨出して、凸部が凹部に嵌合し、内容器が外容器に機械的に連結される。この結果、走行中に振動を受けても内容器が過度に振動する心配はない。
駐停車時には冷却水の圧力が下がる。すると、ダイヤフラム部が戻って、凹部から凸部が離れ、内容器は外容器から離れる。この結果、蓄熱性を高めることができる。
内容器と外容器とに凸部と凹部を設けるだけであって、アクチュエータ並びに制御部は不要である。したがって、請求項1によれば、構造が簡単で安価な車両用真空二重容器を提供することができる。
加えて、請求項に係る発明では、冷却水の圧力が低くなると、内容器の口部を閉じる弁体を備える。例えば、エンジンを止めて暫くすると、エンジンの温度が徐々に低下するため、内容器内の冷却水の温度が下がる。このようなときに、弁体を閉じておくと内容器に高温の冷却水を溜めておくことができる。
請求項に係る発明では、車両用真空二重容器が、エンジンよりも高い位置に配置されていることを特徴とする。熱的性質により、高温の冷却水は高所に溜まり、低温の冷却水は低所に溜まる。例えば、エンジンを止めた直後は、冷却水の圧力はまだ高く、冷却水の温度もまだ高い。車両用真空二重容器をエンジンより高所に設ければ、高温の冷却水を高所の車両用真空二重容器に集めることができる。したがって、車両用真空二重容器の蓄熱性をより高めることができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る真空二重容器の配置例を示す図であり、エンジン11と、冷却水を冷却するラジエータ12と、高温の冷却水を熱源として車室内を暖めるヒータコア13と、冷却水を強制循環させるウオータポンプ14と、水温に応じて冷却水をラジエータ12へ向かわせるか否かを決めるサーモスタット15とを基本要素とする車両のエンジンの冷却水回路10において、例えばエンジン11とヒータコア13との間に、高温の冷却水を貯留する真空二重容器20が配置されている。
以下、真空二重容器20の詳細を説明する。
図2は本発明に係る真空二重容器の断面図であり、真空二重容器20は、内容器21を外容器22で囲い、内容器21の口部23に外容器22の口部24を接合し、内容器21と外容器22との間の密閉空間25を真空引きしたものである。
そして、内容器21へ冷却水を取り入れる水入口26及び内容器21に蓄えた冷却水を冷却水回路へ戻す水出口27が、内容器21の口部23に設けられている。
さらに、内容器21に取り入れる冷却水の圧力が高いときに膨出し、冷却水の圧力が低くなると戻るダイヤフラム部28が、内容器21に一体的に設けられ、ダイヤフラム部28の中央に凸部29が一体形成されている。そして、この内容器に設けた凸部29に対応する凹部31が外容器22に一体形成されている。
水入口26から入った冷却水が、内容器21の内部に十分滞留し、その後に水出口27に到るように案内するガイド部材32がダイヤフラム部28とともにスライドするように、内容器21に内蔵されている。ガイド部材32の詳細は次図で説明する。
図3はガイド部材を説明する分解斜視図であり、ガイド部材32は、パイプ33の上端に鍔34を備え、この鍔34より下方に複数個の通水孔35が開けられ、途中に鍔状の弁体36を備え、下端に円板37及びこの円板37より上位に半円板38を備えている。
また、水入口26と水出口27は、下面が底41で塞がれ、上方が開口するとともに上部にフランジ部42を備えた筒部材43に設けられている。フランジ部42及びボルト44により、筒部材43は取り外し可能に外容器22に連結される。
図2に戻って、ガイド部材32の上端の鍔34は、内容器に設けた凸部29の背面(下面)に嵌合することで、ダイヤフラム部28とガイド部材32とを連動させるようにする。
また、図のダイヤフラム部28は、膨出していないところの原位置にある。この状態で、弁体36が内容器21の口部23をわずかの隙間を存して閉じるように、弁体36の位置が設定されている。
さらには、ガイド部材32の下端の円板37は、筒部材43の底41にほぼ接触し、半円板38は水出口27の最下位置にほぼ合致している。
ダイヤフラム部28はバネ鋼などの鉄鋼材料が好適であるが、圧力により撓み、耐熱性のあるものであれば耐熱ゴムなどの非鉄鋼材料であっても適用可能である。
以上の構成からなる車両用真空二重容器20の作用を次に述べる。
図4は本発明に係る車両用真空二重容器の作用図であり、黒塗り矢印は「圧力」、白抜き矢印は冷却水の「流れ」を表す。
走行時などには冷却水の圧力が高くなる。冷却水の圧力が高くなると、内容器21内に向かって圧力が掛かる。すると、冷却水の押圧力によりダイヤフラム部28が膨出して、内容器に設けた凸部29が外容器に設けた凹部31に嵌合し、内容器21が外容器22に機械的に連結される。
このとき、冷却水は白抜き矢印で示すように、水入口26から内容器21内を通り通水孔35に達し、通水孔35からパイプ33を通り、高圧力時に水出口27と繋がっている円板37及び半円板38の間を通り、水出口27から冷却水回路へと流れる。
駐停車などで冷却水の圧力が下がると、ダイヤフラム部28が、凹状に戻り、図2の状態になる。
すなわち、図2において、所定の圧力よりも低くなるとダイヤフラム部28が元に戻り、外容器に設けた凹部31から内容器に設けた凸部29が離れ、内容器21は外容器22から離れる。また、ダイヤフラム部28とともにスライドするよう設けられているガイド部材32が、ダイヤフラム部28が元に戻るのに連動して下方にスライドし、内容器口部23がガイド部材32に備えられている弁体36により閉じられる。
すなわち、それまでの高温の冷却水は弁体36により、内容器21内に封じ込められる。例えば、エンジンを止めて暫くすると、エンジンの温度が徐々に低下するため、内容器21内の冷却水の温度が下がる。このようなときに、弁体36を閉じておくと内容器に高温の冷却水を溜めておくことができ、蓄熱性を維持させることができる。
以下に本発明に係る車両用真空二重容器の別実施例を説明する。
図5は図2の別実施例を説明する図であって、図2から弁体36を省いた。その他は、図2と同一であるから符号を流用し、詳細な説明は省略する。
すなわち、走行時など、冷却水の圧力が高まると、ダイヤフラム部28が膨出し、内容器に設けた凸部29と外容器に設けた凹部31が嵌合し、内容器21が外容器22に機械的に連結される。
また、冷却水の圧力が所定の圧力よりも低くなるとダイヤフラム部28が元に戻り、外容器に設けた凹部31から内容器に設けた凸部29が離れ、内容器21は外容器22から離れる。
したがって、振動対策を講じる必要がないときには、図5の形態にし、振動対策を講じる必要があるときには、内容器21を外容器22に機械的に連結させることができる。
図6は図2の更なる別実施例を説明する図であり、図2と共通要素は符号を流用して、詳細な説明は省略する。
別実施例においては外容器22の天井部中央に凸部46を設け、これに嵌合するよう内容器21のダイヤフラム部28に凹部47を設けた。
このように図2における場合と凹凸を逆にした場合であっても、走行中は、冷却水の圧力が高くなり、冷却水の押圧力によりダイヤフラム部28が膨出し、内容器に設けた凹部47と外容器に設けた凸部46が嵌合し、内容器21が外容器22に機械的に連結される。
図7は好ましい車両のエンジンの冷却水回路図であり、図1と共通要素は符号を流用して、詳細な説明は省略するが、車両用真空二重容器20を、エンジン11よりも高い位置に配置したことを特徴とする。
エンジン11を止めた直後は、冷却水の圧力はまだ高く、冷却水の温度もまだ高い。車両用真空二重容器20がエンジン11より高所に設けられると、熱的性質によりエンジン11内部の高温の冷却水が、高所の車両用真空二重容器20に集まる。この結果、車両用真空二重容器20の蓄熱性をより高めることができる。
本発明は、水冷式エンジンの冷却水回路における車両用真空二重容器に好適である。
本発明に係る真空二重容器の配置例を示す図である。 真空二重容器の断面図である。 真空二重容器の分解斜視図である。 本発明に係る車両用真空二重容器の作用図である。 図2の別実施例を説明する図である。 図2の更なる別実施例を説明する図である。 好ましい車両のエンジンの冷却水回路図である。 従来の技術の基本構成を説明する図である。
符号の説明
10…冷却水回路、11…エンジン、21…内容器、22…外容器、23…内容器口部、24…外容器口部、25…密閉空間、26…水入口、27…水出口、28…ダイヤフラム部、29、46…凸部、31、47…凹部、32…ガイド部材、36…弁体、43…筒部材。

Claims (2)

  1. 内容器を外容器で囲い、内容器の口部に外容器の口部を接合し、内容器と外容器との間の密閉空間を真空引きして真空二重容器を構成し、前記内容器へ車両のエンジンの冷却水回路から冷却水を取り入れる水入口及び前記内容器に蓄えた冷却水を前記車両のエンジンの冷却水回路へ戻す水出口を、前記内容器の口部に設け
    前記内容器に取り入れる冷却水の圧力が高いときに膨出し、前記冷却水の圧力が低くなると戻るダイヤフラム部を、前記内容器に備え、前記ダイヤフラム部に凸部又は凹部を備え、この凸部又は凹部が嵌合する凹部又は凸部を前記外容器に備えた車両用真空二重容器であって、
    前記ダイヤフラム部に接続され、冷却水の圧力が低くなると、前記内容器の口部を閉じる弁体を備えていることを特徴とする車両用真空二重容器。
  2. 請求項1記載の車両用真空二重容器が、前記エンジンよりも高い位置に配置されていることを特徴とする車両のエンジンの冷却水回路。
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