JP4786801B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、放電灯の発光管のリークを検出する高圧放電灯点灯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
放電灯の故障を検出し、制御する装置として、特開平8−48187号に放電灯制御装置の一例が開示されている。
上記放電灯制御装置は、放電灯の放電電圧を検出し、該放電電圧が高レベル側の第1の基準電圧よりも高い状態、又は、前記放電電圧が低レベル側の第2の基準電圧よりも低い状態が、所定時間以上継続したとき、異常信号を発生する異常検出回路と、前記異常検出回路の前記異常信号を受け、異常対策をとる異常対策手段とを備える装置である。
【0003】
上記放電灯制御装置は、放電灯の寿命末期などに点灯中に放電灯電圧が基準電圧よりも低い状態が所定時間継続することによって、放電灯の異常(例えば、発光管のリーク)を検出する。放電灯の異常を検出するにあたっては、放電灯電圧の特性バラツキや、放電灯の使用時間の経過に伴う放電灯電圧変化(一般に、使用時間の経過とともに、放電灯電圧は徐々に上昇する)などを考慮する必要がある。従って、上記放電灯制御装置は、放電灯の異常を検出するための検出レベルの設定値(第1の基準電圧、第2の基準電圧)を定常値(正常な放電灯の電圧)と比較して非常に大きな差異を設けて定義する必要がある。このため、上記放電灯制御装置では、発光管のリーク(放電灯の異常の一例)がかなり進行しないと、検出できない恐れがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
メタルハライドランプなどの高圧放電灯は、寿命末期等に発光管がリークを起こす場合がある。一度リークを起こすと修復できず、ランプの点灯装置にストレスを与える恐れがあり、点灯を停止させることが望ましい。
そこで、この発明は、発光管のリークを早期に検出することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る放電灯点灯装置は、放電灯へ電力を供給する電力供給装置と、
放電灯に印加する始動電圧の印加時間を計測する始動時間計時装置と、
放電開始直後における上記放電灯の放電灯電圧を検出する放電灯電圧検出手段と、
上記始動時間計時装置が計測する印加時間が、所定の時間を超え、かつ、上記放電灯電圧検出手段が検出する放電灯電圧が所定の電圧よりも低いときに、放電灯に異常が発生したと判定し、上記電力供給装置が放電灯へ電力を供給することを停止させる判定手段と
を備えることを特徴とする。
【0006】
上記所定の電圧は、正常な放電灯が冷えた状態で放電を開始したときの放電灯電圧より大きく、正常な放電灯が消灯した直後に再び電力を供給する再始動状態で放電を開始したときの放電灯電圧より小さい電圧であることを特徴とする。
【0007】
上記所定の時間は、正常な放電灯が冷えた状態で印加を開始してから放電を開始するまで要する時間より長く、正常な放電灯が消灯した直後に電源を投入する再始動状態で印加を開始してから放電を開始するまでに要する時間より短い時間であることを特徴とする。
【0008】
この発明に係る放電灯点灯装置は、放電灯へ電力を供給する電力供給装置と、
過去において上記放電灯が安定状態になったときの放電灯電圧を保持する放電灯電圧保持手段と、
放電開始直後における上記放電灯の放電灯電圧を検出する放電灯電圧検出手段と、
上記放電灯電圧保持手段が保持する放電灯電圧と、上記放電灯電圧検出手段が検出した放電灯電圧とを比較し、比較した結果、上記放電灯電圧検出手段が検出した放電灯電圧が上記放電灯電圧保持手段が保持する放電灯電圧より所定の電力値の低下を検出した場合、上記電力供給装置が放電灯へ電力を供給することを停止させる比較手段と
を備えることを特徴とする。
【0009】
上記比較手段は、上記所定の電圧値の低下を複数回検出したときに、上記電力供給装置が放電灯へ電力を供給することを停止させることを特徴とする。
【0010】
この発明に係る放電灯点灯装置は、放電灯へ電力を供給する電力供給装置と、
放電灯に印加する始動電圧の印加時間を計測する始動時間計時装置と、
放電開始直後における上記放電灯の放電灯電圧を検出する放電灯電圧検出手段と、
上記始動時間計時装置が計測する印加時間が、所定の時間を超え、かつ、上記放電灯電圧検出手段が検出する放電灯電圧が所定の電圧よりも低いときに、放電灯に異常が発生したと判定し、上記電力供給装置が放電灯へ電力を供給することを停止させる判定手段と、
過去の放電灯電圧を保持する放電灯電圧保持手段と、
上記放電灯電圧保持手段が保持する放電灯電圧と、上記放電灯電圧検出手段が検出した放電灯電圧とを比較し、比較した結果、上記放電灯電圧検出手段が検出した放電灯電圧が上記放電灯電圧保持手段が保持する放電灯電圧より所定の電力値の低下を検出した場合、上記電力供給装置が放電灯へ電力を供給することを停止させる比較手段と
を備えることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の放電灯点灯装置(高圧放電灯点灯装置)の一例を表す図である。
1は、交流電源、2は、放電灯に電流/電力を供給する電力供給装置である。
3は、放電灯を放電開始させるための電圧を発生する始動電圧印加手段である。
4は、メタルハライトランプ等の放電灯(高圧放電灯)である。
5は、放電灯の放電灯電圧を検出(測定)する放電灯電圧検出手段(検出手段)である。放電灯電圧検出手段によって検出される電圧に基づいて、放電開始を判別することができる。
6は、定常状態になった放電灯の電圧を保持する放電灯電圧保持手段である。
放電灯電圧保持手段6は、現在の放電灯電圧と比較するために、30分前、或いは、1時間前の放電灯の電圧を記憶・保持する。また、放電灯電圧保持手段6は、消灯前の前回点灯のデータを記憶・保持してもよい。
【0012】
7は、放電灯電圧保持手段6が保持する放電灯電圧と現在の放電灯電圧とを比較し、現在の放電灯電圧が低下している場合は、検出出力を発生させる比較手段である。
8は、放電灯に放電開始させるための電圧が印加されてから放電灯が放電するまでの時間を計時する始動時間計時装置である。始動時間計時装置8が計時した時間を電圧印加時間とする。
9は、放電開始直後の放電灯電圧により放電灯の発光管のリークの有無を判定するための基準電圧を保持する始動直後基準電圧保持手段である。始動直後基準電圧保持手段9が保持する基準電圧は、放電灯の種類によって異なる値が保持される。
10は、始動に要する時間と放電開始直後の電圧により発光管のリークの有無を判定する判定手段である。始動に要する時間は、始動時間計時装置8が計時する時間である。放電開始直後の電圧は、放電灯電圧検出手段5が検出する電圧である。また、判定手段10は、始動直後基準電圧保持手段9が保持する基準電圧と上記放電開始直後の電圧とを比較して異常の有無を判断する。
【0013】
始動直後基準電圧保持手段9に保持する基準電圧は、正常な放電灯が冷えた状態で放電開始したときの放電灯電圧より大きく、正常な放電灯が消灯した直後に電源を投入する再始動状態で放電開始したときの電圧より小さい電圧である。
また、始動に要する時間の基準となる基準始動時間は、正常な放電灯が冷えた状態で印加を開始してから放電を開始するまで要する時間より長く、正常な放電灯が消灯した直後に電源を投入する再始動状態で印加を開始してから放電を開始するまでに要する時間より短い時間である。基準始動時間は、判定手段10が記憶・保持する。
基準電圧及び基準始動時間は、放電灯(高圧放電灯)の種類によって異なる値となる。
【0014】
次に、動作原理について説明する。
(1)放電灯(メタルハライドランプ)は、発光管に微少なリークが発生すると、正常な放電開始がしにくくなるという始動時の現象が観測される。これを消灯直後の電源再投入時に起きる、いわゆる、再始動時の放電開始困難と判別することで、リークを検知することができる。
(2)放電灯は、点灯中に発光管が微少なリークを起こすことがある。この場合、放電灯の電圧は、発光管内の圧力に伴って低下する。従って、略一定の放電灯電流が放電灯点灯装置から供給されていてもリークが継続することでランプの放電灯電圧が低下していくので、この放電灯電圧の低下を検出することで、点灯中に発生したリークを検知できる。
上記原理(1),(2)の両方を用いることで、発光管のリークを早く確実に検知することができる。
【0015】
次に、この実施の形態の動作を説明する。
図1において、始動電圧印加手段3が放電灯4への電圧印加を開始すると、始動時間計時装置8は、計時を開始する。放電灯4が放電開始すると、始動時間計時装置8は、電力供給装置2が供給する供給電流を検出するか、或いは、放電灯電圧検出手段5が検出する電圧の急激な低下などの手段により始動時間計時装置8の計時を終了する。このとき、判定手段10は、放電灯電圧検出手段5が検出した放電灯電圧と始動直後基準電圧保持手段9が保持する基準電圧とを比較する。
また、判定手段10は、始動時間計時装置8が計測した電圧印加時間と、基準始動時間とを比較する。比較した結果、放電開始直後の放電灯電圧が基準電圧より低く、かつ、電圧印加時間が基準始動時間より長いと判定手段10が判定した場合、判定手段10は、電力の供給を停止することを電力供給装置2へ指示する。
【0016】
図2〜図4は、時間の経過tと放電灯電圧検出手段5が検出した放電灯の検出電圧値Vを示す図である。
図2〜図4において、縦軸(V)は、放電灯電圧を示し、横軸(t)は、時間の経過を示す。
V0は、放電開始直後の放電灯電圧、V1は、始動直後基準電圧保持手段9に記憶・保持する基準電圧である。また、t0は、印加開始時(始動時間計時装置8によって計時が開始される時、t0=0)、t1は、放電開始までの経過時間、始動時間計時装置8が計時する電圧印加時間である。電圧印加時間は、t1−t0に相当するが、ここでは、t0=0のため、t1の示す時間となる。
【0017】
図2は、正常な放電灯が十分に冷えた状態で放電開始した場合である。
時刻t0で始動電圧印加手段3は、放電灯に放電させるための電圧を印加開始し、t1で放電灯4が放電開始したとする。このとき、放電開始直後の放電灯電圧V0は、始動直後基準電圧保持手段9の基準電圧V1より低い。V2は、安定状態の放電灯電圧である。例えば、t1は1分以内の場合が多い。
【0018】
図3は、消灯直後の電源を投入する、いわゆる、再始動状態を示す。
再始動状態の場合、放電灯が正常でも発光管の圧力が高い状態なので放電しにくい。従って、放電開始t1になるまで、図2のときよりも長い時間、電圧印加が必要である。放電開始直後の放電灯電圧V0は、基準電圧V1に比較して高く、再始動の状態のときに示される挙動である。この場合、t1は、数分乃至10分程度を要することが多い。
【0019】
図4は、発光管がリークを起こしている場合(放電灯に異常がある場合)である。
即ち、放電灯が十分に冷えていても放電開始しにくいため、電圧印加時間t1に示すように、放電灯には長い時間、電圧が印加される。放電開始直後の放電灯電圧V0は、基準電圧V1より低い。このように、電圧印加時間t1が長く、かつ、放電開始直後の放電電圧V0が低いことでリークしたことを判定できる。この判定により電力供給装置2の装置の出力を停止する。個々の放電灯の組成や印加する始動電圧値によっても設定値は異なるが、例えば、t1として2分以上を要する場合(基準始動時間が2分の場合)を、発光管がリーク起こしているとして判別してもよい。
【0020】
実施の形態2.
この実施の形態では、長時間放電灯を点灯する場合を説明する。
放電灯点灯装置は、図1で示したものと同じものを用いる。
図5は、放電灯の点灯中(安定状態)の放電灯電圧の計時変化の一例を示す図である。
安定点灯によりV2なる電圧であった放電灯からは、放電灯電圧保持手段6にこの電圧に応じた電圧信号が保持される。この電圧としては、例えば、30分前、或いは、1時間前など過去の放電灯電圧のデータが保持される。今、時刻t2で放電灯の発光管がリークすると、発光管の圧力が低下し、放電灯電圧が低下し始める。従って、比較手段7は、現在の放電灯電圧と以前のデータとを比較することで、比較的少ない段階からリークを検出できる。また、リークを始めたランプは、このリークが進行する。そのリークが進行すれば、徐々に図3のt3,t4の如く、放電灯電圧が低下していく。このような動作を利用し、比較手段7は、放電灯電圧の低下を1回だけでなく、2回、3回と検出したときに、電力供給装置2の出力を停止させてもよい。この場合は、進行の有無を含めて判定できる。
【0021】
実施の形態3.
上記実施の形態1、2では、図1を用いて放電灯点灯装置を説明したが、図6、図7に示すように、動作原理(1)、(2)それぞれに基づく原理を実現する放電灯点灯装置であってもよい。
図6は、動作原理(1)に基づく手段を備える放電灯点灯装置の一例を表す図である。また、図7は、動作原理(2)に基づく手段を備える放電灯点灯装置の一例を表す図である。
図6,図7において、図1と同じ符号の構成要素は同様のものである。動作については、実施の形態1及び実施の形態2で説明した動作と同様であるため省略する。
【0022】
【発明の効果】
動作原理(1)に基づく手段を備えることで、発光管のリークを早期に検出することができる。また、発光管のリークを確実に検出することができる。さらに、リークした放電灯を長時間点灯することなく、早期にリークしたことを検出することができる。
【0023】
動作原理(2)に基づく手段を備えることで、長時間連続して点灯使用する場所においても点灯中に発生するリークを確実に検出することができる。
【0024】
さらに、動作原理(1),(2)に基づく手段を備えることにより、放電灯点灯装置、放電灯(ランプ)ともに、一段と安全性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この実施の形態1の高圧放電灯点灯装置の一例を表す図である。
【図2】 時間の経過tと放電灯電圧検出手段5が検出した放電灯の検出電圧値Vを示す図(通常)である。
【図3】 時間の経過tと放電灯電圧検出手段5が検出した放電灯の検出電圧値Vを示す図(再始動状態)である。
【図4】 時間の経過tと放電灯電圧検出手段5が検出した放電灯の検出電圧値Vを示す図(リーク発生時)である。
【図5】 放電灯の点灯中の放電灯電圧の一例を示す図である。
【図6】 動作原理(1)に基づく手段を備える放電灯点灯装置の一例を表す図である。
【図7】 動作原理(2)に基づく手段を備える放電灯点灯装置の一例を表す図である。
【符号の説明】
1 交流電源、2 電力供給装置、3 始動電圧印加手段、4 放電灯、5 放電灯電圧検出手段、6 放電灯電圧保持手段、7 比較手段、8 始動時間計時装置、9 始動直後基準電圧保持手段、10 判定手段。
Claims (2)
- 放電灯へ電力を供給する電力供給装置と、
放電灯に印加する始動電圧の印加時間を計測する始動時間計時装置と、
放電開始直後における上記放電灯の放電灯電圧を検出する放電灯電圧検出手段と、
上記始動時間計時装置が計測する印加時間が、所定の時間を超え、かつ、上記放電灯電圧検出手段が検出する放電灯電圧が所定の電圧よりも低いときに、放電灯に異常が発生したと判定し、上記電力供給装置が放電灯へ電力を供給することを停止させる判定手段と、を備え、
上記所定の電圧は、正常な放電灯が冷えた状態で放電を開始したときの放電灯電圧より大きく、正常な放電灯が消灯した直後に再び電力を供給する再始動状態で放電を開始したときの放電灯電圧より小さい電圧であり、
上記所定の時間は、正常な放電灯が冷えた状態で印加を開始してから放電を開始するまで要する時間より長く、正常な放電灯が消灯した直後に電源を投入する再始動状態で印加を開始してから放電を開始するまでに要する時間より短い時間であることを特徴とする放電灯点灯装置。 - 過去の放電灯電圧を保持する放電灯電圧保持手段と、
上記放電灯電圧保持手段が保持する放電灯電圧と、上記放電灯電圧検出手段が検出した放電灯電圧とを比較し、比較した結果、上記放電灯電圧検出手段が検出した放電灯電圧が上記放電灯電圧保持手段が保持する放電灯電圧より所定の電力値の低下を検出した場合、上記電力供給装置が放電灯へ電力を供給することを停止させる比較手段と、
を備えることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
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