JP4788024B2 - 多層延伸フィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリアミド樹脂中に層状珪酸塩が均一に分散されたポリアミド樹脂組成物からなる層を含む、成形性(延伸性)やガスバリヤー性に優れ、透明性及び光沢性が改良された、多層延伸フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からポリアミドフィルムは、強靭性、耐熱性、耐熱性あるいは耐油性などの諸特性が優れているため、食品包装用として使用されることが多い。中でも生鮮食料品等を包装するフィルムは、内容物を正確に把握するためや、引き立たせるために透明性及び光沢性が優れていること、及び酸化等による品質・鮮度の劣化を防ぐため特にガスバリヤー性の優れたものが要求されるようになった。
【0003】
この要求に対する材料の一つとして、層状珪酸塩を含む未延伸ポリアミドフィルムが提案されている。しかし、このフィルムは、用途によっては十分な強度、剛性や良好なガスバリヤー性を得るためにはフィルムを厚くする必要があり、加工性や使用感に問題があったり、経済的に割高であるなどの欠点があった。
【0004】
特に、Tダイキャスティング法でフィルム成形する際においては、層状珪酸塩がポリアミドの結晶性に特殊な作用を及ぼしフィルムに縦縞が生じるため、限られた条件での成形を余儀なくされたり、延伸処理した際にフィルムに厚みムラや光沢ムラが発生するなどの問題があった。
【0005】
また良好な未延伸フィルムを得る事が出来ても、前述の層状珪酸塩を含むポリアミドフィルムを延伸処理すると、透明性や光沢性が低下する白化問題が指摘されていた。この問題解決の方法については種々検討されており、例えば、特開平4−110347号公報にはポリアミド樹脂と層状珪酸塩にヒンダードフェノール系化合物を添加した樹脂組成物からなる延伸ポリアミドフィルムが開示されている。また、特許第2884766号公報にはポリアミド樹脂、層状珪酸塩とヒンダードフェノール系化合物に、さらにシランカップリング剤及び/またはチタネートカップリング剤からなる延伸ポリアミドフィルムが開示されている。しかし、これらの方法でも、要求される透明性や光沢性さらにはガスバリヤー性に対しては十分とはいえなかった。
【0006】
一方、特開平6−80873号公報には脂肪族ポリアミド樹脂5〜50%重量部からなる樹脂に層状珪酸塩0.05〜15重量%均一に分散しているフィルム用ポリアミド樹脂組成物が開示されている。しかし、この公報には未延伸フィルムに関する記載のみで、延伸による効果については何ら開示されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、成形性(延伸性)やガスバリヤー性に優れ、延伸性、透明性及び光沢性が改良された、多層延伸ポリアミドフィルムを提供することにある。
【0008】
【問題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意検討した結果、層状珪酸塩が均一に分散されたポリアミド樹脂層の両面に層状珪酸塩を含まない熱可塑性樹脂層を積層し、多層化したフィルムを延伸する事で、上記目的が達成できることを見出し、本発明に達した。
【0009】
すなわち、ポリアミド樹脂中に層状珪酸塩が均一に分散されたポリアミド樹脂組成物からなる層(A)の両面に、層状珪酸塩を含有しない熱可塑性樹脂からなる層(B)が積層され、上記層状珪酸塩の層間イオンが12−アミノドデカン酸アンモニウムイオンで置換されていることを特徴とする少なくとも3層以上の多層延伸フィルムに関するものである。
【0010】
本発明で使用する層状珪酸塩は、ポリアミド樹脂中に均一に分散することが必要であるが、分散した際にそれぞれが平均的に20Å以上の層間距離を保ち、均一に分散されていることが好ましい。ここで層間距離とは層状珪酸塩の平板の重心間の平均距離をいい、均一に分散するとは層状珪酸塩の一枚一枚もしくは平均的に重なりが5層以下の多層物が、並行にまたはランダムに、もしくは並行とランダムが混在した状態で、その50重量%以上、好ましくは70重量%以上が局所的な塊を形成することなく分散する状態を言う。従って、層状珪酸塩とは、例えば一片が0.002〜1μm、厚みが6〜20Åの物質の一単位を示すものである。
【0011】
このような層状珪酸塩の原料としては、珪酸マグネシウムまたは珪酸アルミニウムの層から構成される層状フェロ珪酸鉱物を例示することができる。具体的には、モンモリロナイト、サポナイト、パイデライト、ノントロナイト、ヘクトライト、スティブンサイト、などのスメクタイト系粘土鉱物やバーミキュライト、ハロイサイト、カネマイト、ケニヤイトなどの各種粘度鉱物、Na型四珪素フッ素雲母、Li型四珪素フッ素雲母等の膨潤性フッ素雲母などを例示することができ、これらは天然のものであっても、合成されたものであっても良い。これらのなかでもモンモリロナイトなどのスメクタイト系粘土鉱物やNa型四珪素フッ素雲母などの膨潤性合成雲母が好ましい。層状珪酸塩の配合量は、ポリアミド樹脂に対して、0.01〜30重量%、好ましくは、0.1〜15重量%、より好ましくは、0.5〜10重量%、特に好ましくは、1〜5重量%である。層状珪酸塩の配合量が0.01重量%未満であると、ガスバリヤー性の改良効果が低いので好ましくない。また、30重量%を越えると延伸性や透明性などの改良効果が低いので好ましくない。
【0012】
層状珪酸塩の層間イオンと置換される有機オニウムイオンとしては、アンモニウムイオンやホスホニウムイオン、スルホニウムイオンなどが挙げられる。これらのなかではアンモニウムイオン、ホスホニウムイオンが好ましく、特にアンモニウムイオンが好んで好んで用いられる。アンモニウムイオンとしては、一級アンモニウム、二級アンモニウム、三級アンモニウム、四級アンモニウムのいずれでも良い。
【0013】
一級アンモニウムイオンとしては、デシルアンモニウム、ドデシルアンモニウム、オクタデシルアンモニウム、オレイルアンモニウム、ベンジルアンモニウムなどが挙げられる。
【0014】
二級アンモニウムイオンとしては、メチルドデシルアンモニウム、メチルオクタデシルアンモニウムなどが挙げられる。
【0015】
三級アンモニウムイオンとしては、ジメチルドデシルアンモニウムジメチルオクタデシルアンモニウムなどが挙げられる。
【0016】
四級アンモニウムイオンとしては、ベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリエチルアンモニウム、ベンジルトリブチルアンモニウム、ベンジルジメチルドデシルアンモニウム、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウム、などのベンジルトリアルキルアンモニウムイオン、トリオクチルメチルアンモニウムなどのトリアルキルメチルアンモニウム、トリメチルオクチルアンモニウム、トリメチルドデシルアンモニウム、トリメチルオクタデシルアンモニウムなどのアルキルトリメチルアンモニウムイオン、ジメチルジオクチルアンモニウム、ジメチルドデシルアンモニウム、ジメチルジオクタデシルアンモニウムなどのジメチルジアルキルアンモニウムイオンなどが挙げられる。
【0017】
さらには、アニリン、p−フェニレンジアミン、α―ナフチルアミン、p−アミノジメチルアニリン、ベンジジン、ピリジン、ピペリジン、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノウンデカン酸、エタノールアミン誘導体、ジエタノールアミン誘導体などから誘導されるアンモニウムイオン、それらのエチレンオキシド付加体などが挙げられる。
【0018】
これらのうち、ブリードアウトの少なさ、特にTダイキャスティング法での製膜時のロール汚れの少なさ、製膜したフィルムのガスバリヤー性、光学性に優れるなどの点から、12−アミノドデカン酸がもっとも好ましい。
【0019】
ポリアミド樹脂中に層状珪酸塩を均一に分散させる方法については、分散媒中に層状珪酸塩が膨潤した状態で均一に分散された層状珪酸塩複合体をポリアミド樹脂と混合または混練する方法(特公平7−47644号参照。)を摘要する事が出来る。また、層状珪酸塩を高濃度で含むポリアミド樹脂を予め前記方法で調整し、このポリアミド樹脂と層状珪酸塩を含まないポリアミド樹脂を混合する方法も適用する事ができる。さらには層状珪酸塩を含むモノマーを重合する方法も適用できる。
【0020】
本発明におけるポリアミド樹脂の分子量は、特に制約はないが、JIS K 6810に準じて測定した相対粘度が、1.5〜5.0、好ましくは2.0〜4.5、より好ましくは2.0〜3.5である。相対粘度が過度に高くなると溶融粘度が高くなり過ぎ、成形品やフィルムなどの製造が難しくなる事がある。また過度に低くなり過ぎると、得られるポリアミド樹脂の機械的性質などの実用的な性質が低下する事がある。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に発明する。本発明の多層延伸ポリアミドフィルムを構成するポリアミド樹脂とは、分子鎖中に酸アミド結合(−CONH−)を有するものであり、例えば、ε―カプロラクタム、6−アミノカプロン酸、ε―エナントラクタム、7−アミノヘプタン酸、9−アミノノナン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、ラウロラクタム、α―ピロリドンやヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、などの重縮合物、ジアミンとアジピン酸、セバシン酸などのジカルボン酸との重縮合物からなる重合体もしくはこれらの共重合体、もしくはこれらの重合体あるいは共重合体のブレンド物を挙げる事ができる。好ましくは、ε―カプロラクタム、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、ラウロラクタム、及びヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の重縮合物からなる重合体もしくはこれらの共重合体、もしくはこれらの重合体や共重合体のブレンド物である。
【0022】
本発明の多層延伸フィルムに使用するポリアミド樹脂組成物には、特性や成形性を損なわない範囲で、必要に応じて滑剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候性付与剤、帯電防止剤、揆水剤、アンチブロッキング剤、柔軟性改良材等を配合する事が出来る。
【0023】
本発明における多層延伸フィルムは、ポリアミド樹脂中に層状珪酸塩が均一に分散されたポリアミド樹脂組成物からなる層(A)の両面に、層状珪酸塩を含有しない熱可塑性樹脂からなる層(B)が積層されて、少なくとも3層以上の層で構成されている事が必要であるが、その要旨を外れない範囲で、用途や目的に応じて層の構成を適時変更する事が出来る。もちろん、層(A)の両面に積層される層(B)を構成する熱可塑性樹脂は同一でも異なっていてもよい。
【0024】
多層延伸フィルムの好ましい層構成としては、例えばB/A/BやB/A/B/A/Bなどの少なくとも二種以上の樹脂で3層ないしは5層構成にすることで、透明性低下防止により高い効果が得られる。
【0025】
本発明の多層延伸フィルムの厚みは、通常1〜100μm,好ましくは5〜50μm,より好ましくは10〜30μmである。
【0026】
多層延伸フィルムの各層の厚みは、特に制約はないが、層(B)の総厚みがフィルム全体の厚みの50%以下、好ましくは15%以下、より好ましくは7%以下である。層(B)の厚みが層(A)より厚くなりすぎると層状珪酸塩を含有する樹脂組成物層を使用する効果が低くなるので好ましくない。
【0027】
本発明の層(B)に用いられる樹脂は、延伸可能な熱可塑性樹脂であれば特に限定されない。例えば、ポリエチレン、エチレンープロピレン共重合体、エチレンー酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、アイオノマー樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、などのポリエステル系の樹脂、ポリアミド6、ポリアミド6・6、ポリアミド12、ポリアミド6・12、ポリアミド610、メタキシレンジアミンーアジピン酸縮重合体、などのアミド系樹脂、ポリメチルメタクリレート、などのアクリル系樹脂、ポリスチレン、スチレンーアクリロニトリル共重合体、スチレンアクリロニトリルーブタジエン共重合体、ポリアクリロニトリル、などのスチレン、アクリロニトリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、などのハロゲン含有樹脂、ポリビニルアルコール、エチレンービニルアルコール共重合体、セルロース誘導体などの水素結合性樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、液晶樹脂などのエンジニアリングプラスチック系樹脂などが挙げられるが、使用する樹脂によっては、延伸後のフィルムの層間剥離強度が低下する事があるので、ポリアミドを使用する事が好ましい。
【0028】
次に本発明の多層延伸フィルムを製造する方法について述べる。
本発明の多層延伸フィルムは、まず未延伸多層フィルムを作成し、これをフィルム面に沿って一方向または互いに直角をなす二方向に延伸して作られる。未延伸フィルムは、層状珪酸塩を含むポリアミド樹脂と層状珪酸塩を含まない熱可塑性樹脂を押出し機を用いて加熱溶融し、Tダイまたは円形ダイを通して押出し、冷却したロール、液体、または気体と接触させ固化して得られる。この場合の冷却温度は、0〜80℃の範囲が好ましい。このようにして選られた未延伸多層フィルムをロール延伸機あるいはクリップで把持し、テンター内で一方向に延伸すれば一軸延伸フィルムが得られる。二軸延伸フィルムを得るには、同時延伸法、逐次延伸法のいずれかによるが、前者はチューブラー法またはテンター法によって互いに直角をなす二方向に同時に延伸される。後者はフィルムを縦方向にロール延伸機で延伸した後、テンターで横方向に延伸するか、またはこの逆の順序で行われる。
【0029】
延伸温度は、通常30〜200℃、好ましくは40〜150℃である。一軸延伸倍率は、通常1.5〜6倍、好ましくは2〜5倍である。
【0030】
得られた多層延伸フィルムは、延伸温度以上でかつ使用する熱可塑性樹脂を溶融させない程度に加熱して熱処理をするのが望ましい。
【0031】
【実施例】
次に本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を外れない限り以下の実施例に限定されるものではない。尚、実施例及び比較例中に示した材料及び測定法は次の通りである。
【0032】
<測定法>
(1)透明性(曇度)
ASTM D−1003に準じて、スガ試験機社製直読式ヘイズメーターを使用して曇度を測定した。
(2)光沢度
ASTM D−523に準じて、スガ試験機社製デジタル変角光沢度計を使用して測定した。
(3)ガスバリヤー性
ASTM D−3985−81に準じて、モダンコントロール社製MOCON−OX−TRAN2/20を使用して、23℃、0%RHの条件下で測定した。
<延伸性>
延伸性は、延伸時の応力、延伸時の延伸機チャックの把持性、延伸されたフィルムの延伸ムラの有無で判断した。延伸機は岩本製作所製BIX703ラボ延伸機を使用して測定した。評価基準として、最大延伸応力が層状珪酸塩を含むポリアミドよりも小さく、かつ延伸機チャック把持が十分で均一な延伸ができた場合◎、最大延伸応力が層状珪酸塩を含むポリアミドとほぼ同等で一な延伸が出来た場合○、延伸できるがムラを生じた場合、またはムラは出来ないものの層状珪酸塩を含むポリアミドより延伸応力が大きい場合△、延伸できない場合×で表した。
<製膜性>
原反製膜時の縦縞発生の有無を、発生しなかった場合を○、発生した場合を×で表した。
【0033】
<材料>
ポリアミド6;宇部興産(株)製1022に撥水剤を500ppm外添、相対粘度(98%硫酸にて測定)は3.5
ポリアミド6;宇部興産(株)製1024に撥水剤を500ppm外添、相対粘度(98%硫酸にて測定)は3.8
ポリアミド6/66;宇部興産(株)製5034に撥水剤を500ppm外添、相対粘度(98%硫酸にて測定)は4.3
PA6T/6I;EMS社製グリボリーG21、相対粘度(98%硫酸にて測定)は2.15
ポリアミド6モンモリロナイト複合材料;宇部興産(株)製1022C2に撥水剤を500ppm外添、相対粘度(98%硫酸にて測定)は3.8、ポリアミド樹脂中のモンモリロナイト複合体含有量は2.30重量%
ポリアミド6/66モンモリロナイト複合材料;宇部興産(株)製5034C2に撥水剤を500ppm外添、 相対粘度(98%硫酸にて測定)は3.8、ポリアミド樹脂中のモンモリロナイト複合体含有量は2.33重量%
PA6T/6Iモンモリロナイト複合材料(以下、G21−C2);宇部興産(株)製G21−C2に撥水剤を500ppm外添、相対粘度(98%硫酸にて測定)は2.11、ポリアミド樹脂中のモンモリロナイト複合体含有量は2.44重量%
低密度ポリエチレン樹脂(以下、LDPE);宇部興産(株)製F−023
変性ポリエチレン性樹脂(以下、ADLL);宇部興産(株)製F−1100
【0034】
実施例1
φ40mm水冷インフレーション装置を使用し、第一層及び第三層に撥水剤を添加した1022を、第二層に撥水剤を添加した1022C2をそれぞれ成形温度260℃で円筒上にサーキュラーダイより溶融押出しし、水温22℃で冷却後、ピンチロールで折り畳みフィルム総厚み100μmの未延伸フィルムを作成した。次に、このフィルムを用い、岩本製作所製BIX703二軸延伸装置を使用し、延伸速度140mm/sec、延伸温度130℃、延伸倍率2.5×2.5倍に同時二軸延伸した後、230℃の加熱空気で熱処理を行ない、厚み15μmの二軸延伸フィルムを作成し、延伸状態の確認と、各種物性を測定した。その結果を表1に示す。
【0035】
実施例2
第一層及び第三層に撥水剤を添加した5034を、第二層に撥水剤を添加した5034C2を実施例1と同じ成形条件で未延伸フィルムフィルムを作成した。次に、このフィルムを用い、岩本製作所製BIX703二軸延伸装置を使用し、延伸速度140mm/sec、延伸温度150℃、延伸倍率2.5×2.5倍に同時二軸延伸した後、230℃の加熱空気で熱処理を行ない、厚み16μmの二軸延伸フィルムを作成し、延伸状態の確認と、各種物性を測定した。その結果を表1に示す。
【0036】
実施例3
第一層に撥水剤を添加した5034を、第二層に撥水剤を添加した5034C2を、第四層にLDPE,第二層と第四層の接着にADLLをそれぞれ成形温度260℃で円筒上に溶融押出し、水温22℃で冷却後、ピンチロールで折り畳みフィルム総厚み100μmの未延伸フィルムを作成した。このフィルムを用い、岩本製作所製BIX703二軸延伸装置を使用し、延伸速度140mm/sec、延伸温度150℃、延伸倍率2.5×2.5倍に同時二軸延伸した後、230℃の加熱空気で熱処理を行ない、厚み17μmの二軸延伸フィルムを作成し、延伸性及び物性の評価を行なった。その結果を表1に示す。
【0037】
実施例4
プラスチック工学研究所製φ40mmTダイキャスティング装置を使用し、第一層(最外層)、第三層、第五層(最内層)に1022を、第二層と第四層(中間層)に1022C2を、それぞれ成形温度260℃でTダイより溶融押出しし、第一ロール温度40℃で冷却後、フィルム総厚み100μmの未延伸フィルムを作成した。このフィルムに実施例3と同様な条件で延伸フィルムを作成し、延伸性及び物性の評価を行なった。その結果を表1に示す。
【0038】
実施例5
第一層及び第三層に撥水剤を添加した1022を、第二層に撥水剤を添加した1022C2を実施例1同様の方法でフィルム厚み125μmの未延伸フィルムを作成した。次に、このフィルムを用い、岩本製作所製BIX703二軸延伸装置を使用し、延伸速度140mm/sec、延伸温度130℃、延伸倍率2.8×2.8倍に同時二軸延伸した後、230℃の加熱空気で熱処理を行ない、厚み16μmの二軸延伸フィルムを作成し、延伸状態の確認と、各種物性を測定した。その結果を表1示す。
【0039】
実施例6
第一層及び第三層に撥水剤を添加した1024、第二層に撥水剤を添加したG21−C2を実施例1同様の方法でフィルム厚み125μmの未延伸フィルムを作成した。次に、このフィルムを用い、岩本製作所製BIX703二軸延伸装置を使用し、延伸速度140mm/sec、延伸温度15℃、延伸倍率2.8×2.8倍に同時二軸延伸した後、230℃の加熱空気で熱処理を行ない、厚み15μmの二軸延伸フィルムを作成し、延伸状態の確認と、各種物性を測定した。その結果を表1示す。
【0040】
比較例1
第一層、第二層、第三層に撥水剤を添加した1024を、実施例1と同じ成形条件で未延伸フィルムフィルムを作成し、このフィルムに実施例2と同様な条件で延伸フィルムを作成し、延伸性及び物性の評価を行なった。その結果を表2に示す。
【0041】
比較例2
第一層、第二層、第三層に撥水剤を添加した1022C2を、実施例2と同じ成形条件で未延伸フィルムフィルムを作成し、このフィルムに実施例2と同様な条件で延伸フィルムを作成し、延伸性及び物性の評価を行なった。その結果を表2に示す。
【0042】
比較例3
第一層、第二層、第三層に撥水剤を添加した5034を、実施例2と同じ成形条件で未延伸フィルムフィルムを作成し、このフィルムに実施例2と同様な条件で延伸フィルムを作成し、延伸性及び物性の評価を行なった。その結果を表2に示す。
【0043】
比較例4
第一層、第二層、第三層に撥水剤を添加した5034C2を、実施例2と同じ成形条件で未延伸フィルムフィルムを作成し、このフィルムに実施例2と同様な条件で延伸フィルムを作成し、延伸性及び物性の評価を行なった。その結果を表2に示す。
【0044】
比較例5
第一層に撥水剤を添加した5034を、第二層に、第三層にLDPEを、第一層と第三層の接着層としてADLLを、実施例7と同様の方法で、フィルム総厚み100μmの未延伸フィルムを作成した。このフィルムに、実施例5と同様な条件で延伸フィルムを作成し、延伸性及び物性の評価を行なった。その結果を表2に示す。
【0045】
比較例6
プラスチック工学研究所製φ40mmTダイキャスティング装置を使用し、1022C2を温度260℃でTダイより溶融押出し、第一ロール温度40℃で冷却後、フィルム総厚み100μmの未延伸フィルムを作成した。このフィルムに実施例1と同様な条件で延伸フィルムを作成し、延伸性及び物性の評価を行なった。その結果を表2示す。
【0046】
比較例7
G21−C2を比較例7と同様の方法で、フィルム厚み100μmの未延伸フィルムを作成した。このフィルムに実施例1同様な条件で延伸フィルムを作成し、延伸性及び物性の評価を行なった。その結果を表2示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、層状珪酸塩が均一に分散されたポリアミド樹脂層(A)の両面に、層状珪酸塩を含有しない熱可塑性樹脂層(B)を積層して多層化することで延伸時の白化を抑え、成形性、延伸性、光学性が改良され、かつガスバリヤー性に優れた、特に食品包装用として極めて有用な多層延伸フィルムが得られる。
Claims (10)
- ポリアミド樹脂中に層状珪酸塩が均一に分散されたポリアミド樹脂組成物からなる層(A)の両面に、層状珪酸塩を含有しない熱可塑性樹脂からなる層(B)が積層され、上記層状珪酸塩の層間イオンが12−アミノドデカン酸アンモニウムイオンで置換されている少なくとも3層以上の2.5〜6倍の延伸倍率で延伸して得られる多層延伸フィルムであり、
多層延伸フィルムの厚みが1〜100μmである多層延伸フィルム。 - 多層延伸フィルムの層(B)の層厚みがフィルム全体の厚みの2/16以上50%以下である請求項1記載の多層延伸フィルム。
- ポリアミド樹脂中に層状珪酸塩が均一に分散されたポリアミド樹脂組成物からなる層(A)の両面に、直接層状珪酸塩を含有しない熱可塑性樹脂からなる層(B)が積層さていることを特徴とする請求項1または2に記載の多層延伸フィルム。
- 多層延伸フィルムは30〜200℃の温度で延伸して得られることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多層延伸フィルム。
- 層(B)の熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂もしくはアミド系樹脂であることを特徴とする請求項1〜4記載のいずれかに記載の多層延伸フィルム。
- 層(A)のポリアミド樹脂がε―カプロラクタム、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、ラウロラクタム、及びヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の重縮合物からなる重合体もしくはこれらの共重合体、もしくはこれらの重合体、共重合体のブレンド物やPA6T/6Iから選ばれる請求項1〜5のいずれかに記載の多層延伸フィルム。
- 層(A)のポリアミド樹脂中に層状珪酸塩がその一枚一枚もしくは平均的に重なりが5層以下の多層物が、並行にまたはランダムに、もしくは平行とランダムが混在した状態で、その50%以上が局所的な塊を形成することなく分散している請求項1〜6のいずれかに記載の多層延伸フィルム
- 層(A)のポリアミド樹脂に対する層状珪酸塩の配合量が0.01〜30重量%である請求項1〜7のいずれかに記載の多層延伸フィルム。
- 多層延伸フィルムは食品包装用であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の多層延伸フィルム。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の多層延伸フィルムの製造に用いる未延伸多層フィルム。
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