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JP4789252B2 - 積層型コンデンサ - Google Patents
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本発明は、アルミニウム、タンタル等の弁作用金属からなる陽極体上に誘電体酸化皮膜を形成し、その所定領域の表面上に、固体電解質層、陰極層が形成されたコンデンサ素子を複数個積層した積層型コンデンサに関する。
図10は従来のコンデンサ素子の正面図であり、図10(a)は矩形状の陽極導体片が陽極部の端部に接続された場合を示し、図10(b)は矩形状の陽極導体片が陽極部の端部の内側に接続された場合を示す。図11は従来のコンデンサ素子の製造工程を示す正面図であり、図11(a)はコンデンサ素子がリードフレームに接続した状態を示し、図11(b)はリードフレームを切断した状態を示す。図12は積層型コンデンサの製造工程を示す正面図である。この従来技術による積層型コンデンサを製造するためのコンデンサ素子は、図10に示すように、箔状の弁作用金属の陽極体の表面に誘電体酸化皮膜を形成し、絶縁樹脂5により区切られた所定領域の中央部に二酸化マンガンや導電性機能高分子を形成し、さらにグラファイトペースト、銀ペーストからなる陰極層3を形成し、陽極体の端部の陽極部2に矩形状の陽極導体片1を接続し製造していた。
このように製造したコンデンサ素子4を複数個積層して積層型コンデンサを製造する技術が特許文献1および特許文献2に記載されている。なお、特許文献1および特許文献2においては2端子型の積層型コンデンサについて記載されているが、両端部に陽極部、中央部に陰極部を配した3端子型の積層型コンデンサについても陽極導体片については、同様に取り扱うことができる。図11に示すように、コンデンサ素子4への陽極導体片の取り付けは、コンデンサ素子4の陽極部2をリードフレーム6に接続し[図11(a)参照]、リードフレーム6を切断する[図11(b)参照]ことによって行なっている。リードフレーム6を切断し、図10(a)のように陽極導体片1が陽極部の端部に接続される形状とする際にはリードフレーム6と陽極部2との接続面積が大きいため、切断時の応力により、接続が外れたり、陽極部2の変形により、コンデンサ素子4が劣化する恐れがあった。
また、コンデンサ素子4を複数個積層する際には、図12に示すように、複数個のコンデンサ素子を重ねた後、4方向から位置修正治具7を用いて外形により位置あわせを行なう。陽極導体片を直接陽極部に接続したり、中央部を打ち抜いたリードフレームを陽極部に接続した後リードフレームを切断するなどして、図10(b)に示すように矩形状の陽極導体片が陽極部の端部の内側に接続された場合には、位置修正治具7が直接、陽極部2の例えばアルミニウムなどの強度の弱い箔に当接するため、箔が位置修正治具7により変形すると、それぞれのコンデンサ素子の位置が充分に修正されないという問題点があった。なお図12の楕円で囲まれた部分は位置修正治具7が箔に当接して力の加わっている部分を示す。
特開平05−205984号公報 特開2003−332177号公報
本発明の技術的課題は、重ね合わせの位置精度が優れ、陽極部の変形の少ない生産性のよい積層型コンデンサを提供することにある。
本発明の積層型コンデンサは、弁作用金属からなる板状で、長手方向の端部に突出して設けられた陽極部を有する陽極体上に誘電体酸化皮膜、固体電解質層および陰極層が順次形成され、前記陽極部に、平板矩形状で長辺の一方が切り欠かれた切り欠き部を有する陽極導体片が、前記陽極部の突出した先端面と前記切り欠き部が設けられた長辺とが一致するように設けられたコンデンサ素子の複数個厚さ方向に重ねられ、前記陽極部と前記切り欠き部が接合されたことを特徴とする。
本発明の積層型コンデンサは、前記陽極部と前記切り欠き部がレーザ溶接により接合されたことを特徴とする。
本発明によれば、陽極部に先端側に切り欠き部を有する陽極導体片を接合することにより、コンデンサ素子に接合した陽極導体片を、リードフレームから切断する際のストレスが少なくなり、コンデンサ素子を重ね合わせ、複数のコンデンサ素子を揃える位置修正を行なう際に、高精度が容易に得られる。また、複数のコンデンサ素子を重ねて、コンデンサ素子の陽極部をレーザ溶接により接合する場合には、陽極導体片と陽極部が溶融され優れた接合状態が得られるなど、生産性にすぐれた高信頼性の積層型コンデンサを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態1による積層型コンデンサに使用するコンデンサ素子を示す正面図である。板状、または箔状のアルミニウム、タンタル等の弁作用金属の表面を拡面化した陽極体上に誘電体酸化皮膜を形成する。次に中央部と端部に分けるように絶縁樹脂5を形成し、絶縁樹脂5により区切られた中央部の表面上に二酸化マンガン或いは導電性機能高分子からなる固体電解質層を形成し、さらにグラファイトペースト、銀ペーストからなる陰極層3を形成しコンデンサ素子4とする。次に、陽極体の両端部の陽極部2に42合金、銅合金、アルミニウム等からなる先端側に切り欠き部を有する陽極導体片1を接続する。
図2は本発明の実施の形態1による積層型コンデンサに使用するコンデンサ素子の製造工程を示す正面図であり、図2(a)はコンデンサ素子がリードフレームに接続した状態を示し、図2(b)はリードフレームを切断した状態を示す。陽極部2に陽極導体片1を接続するには、先ず図2(a)に示すように、陽極部2に、先端の周辺部を残して中央部を打抜いた42合金、銅合金、アルミニウム等からなるリードフレーム6の先端部を抵抗溶接、超音波溶接、かしめなどの手段により接続する。次に図2(b)に示すように、リードフレーム6を陽極部2に接続された陽極導体片1が先端側に切り欠き部を有する形状となり残るように切断する。切断の際にはリードフレーム6の予め打抜いた中央部を切断することがないため、陽極部2とリードフレーム6との接続部で切断される部分が少なくなり、切断時に陽極部にかかる応力が小さく、陽極部2の変形によるリードフレーム6の接続はずれや、陽極体上の誘電体酸化皮膜等の損傷によるコンデンサ素子の劣化が生じ難くなる。
図3は本発明の実施の形態1による積層型コンデンサの製造工程を示す正面図であり、図3(a)はコンデンサ素子を積層した状態を示し、図3(b)は位置修正した状態を示す。積層型コンデンサの製造に当たっては、陽極部2に陽極導体片1を接続したコンデンサ素子4を複数個重ねて整列する。先ず、図3(a)に示すようにコンデンサ素子4を位置修正治具7に所定個数重ねる。次に図3(b)に示すように、それぞれのコンデンサ素子4に4方向から位置修正治具を押し当て、コンデンサ素子4を整列させる。位置修正治具7をコンデンサ素子4の陽極部2に押し当てる際には陽極部2には陽極体の弁作用金属箔より厚く強度を有する陽極導体片1が接続されているため、外側に位置する陽極導体片1に力が加わり、陽極部2の弁作用金属の箔が直接押されて変形することがなく、正確に位置修正が行なわれることとなる。なお図3(b)の円で囲まれた部分は位置修正治具7が陽極導体片1に当接して力の加わっている部分を示す。
図4および図5は本発明の実施の形態1による積層型コンデンサの製造工程を示す斜視図であり、図4は積層後、位置修正して整列した後の状態を示し、図5は整列後に複数のコンデンサ素子の陽極部をレーザ溶接により接合した状態を示す。図4に示すように、陽極部2の陽極体である弁作用金属の箔、たとえばアルミニウム箔は例えば銅合金からなる先端側に切り欠き部を有する陽極導体片1の切り欠き部で直接外側に露出しているため、複数のコンデンサ素子の陽極部を接続するためレーザ溶接する場合には、図5に示すように陽極体のアルミニウム箔が陽極導体片1の銅合金と溶融して溶融面積が大きなレーザ溶融部8を有し、陽極部の接続強度の高い積層型コンデンサが得られる。
図6は本発明の実施の形態2による積層型コンデンサに使用するコンデンサ素子を示す正面図である。実施の形態1と同様にしてコンデンサ素子4を形成した後、陽極体の両端部の陽極部2に先端部の中央部と両側を除いた部分に切り欠き部を有する陽極導体片1を接続する。
図7は本発明の実施の形態2による積層型コンデンサに使用するコンデンサ素子の製造工程を示す正面図であり、図7(a)はコンデンサ素子がリードフレームに接続した状態を示し、図7(b)はリードフレームを切断した状態を示す。図7(a)に示すように先端の周辺部と中央の橋絡部を残して中央部を打ち抜いたリードフレーム6をコンデンサ素子4の陽極部2に接続する。次に図7(b)に示すようにリードフレーム6を陽極部2に接続された陽極導体片1が先端部の中央部と両側を除いた部分に切り欠き部を有する形状となり残るように切断する。切断の際にはリードフレーム6の予め打抜いた部分を切断することがないため、陽極部2とリードフレーム6との接続部で切断される部分が少なくなり、切断時に陽極部にかかる応力が小さくなる。
図8は本発明の実施の形態2による積層型コンデンサに使用するコンデンサ素子の製造工程を示す正面図であり、図8(a)、図8(b)は陽極導体片の長さのばらつき状態を示す。コンデンサ素子の製造に当たっては、陽極部2にリードフレームを接続する際に設置状態、長さ、位置にバラツキが生ずることがあり、そのため陽極導体片1の大きさにバラツキが生ずることがある。
図9は本発明の実施の形態2による積層型コンデンサの製造工程を示す図であり、図9(a)は積層後、位置修正して整列した後の正面図を示し、図9(b)は図9(a)のA−A線の断面図を示す。図9(a)に示すように、陽極部2に陽極導体片1を接続したコンデンサ素子4を複数個重ねて整列した場合には、図9(b)に示すように陽極部2の端部に接続される陽極導体片1の大きさのバラツキがある。複数のコンデンサ素子4の陽極部2をレーザ溶接する際には陽極体の例えばアルミニウム箔と、陽極導体片1の例えば銅合金が溶融するが、本発明の実施の形態2によれば、陽極導体片1の陽極部2への接続位置がずれた場合にも陽極部先端の中央部に陽極導体片があるため、レーザ溶接を行なうことにより、陽極導体片1と陽極体の例えばアルミニウム箔が確実に接続される利点がある。また、レーザ溶接の際にコンデンサ素子4の外形端面に照射部を設定すればよいので、レーザ溶接の位置合わせが容易になる利点もある。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、この実施の形態に限られるものではなく、たとえば3端子型の積層型コンデンサのみならず2端子型の積層型コンデンサにも使用できる。また陽極導体片の切り欠き部の形状は矩形には限られず、曲線状、多角形状それらの組み合わせ等先端部に切り欠き部を有していれば同様の効果が得られる。
本発明の実施の形態1による積層型コンデンサに使用するコンデンサ素子を示す正面図。 本発明の実施の形態1による積層型コンデンサに使用するコンデンサ素子の製造工程を示す正面図、図2(a)はコンデンサ素子がリードフレームに接続した状態を示す正面図、図2(b)はリードフレームを切断した状態を示す正面図。 本発明の実施の形態1による積層型コンデンサの製造工程を示す正面図、図3(a)はコンデンサ素子を積層した状態を示す正面図、図3(b)は位置修正した状態を示す正面図。 本発明の実施の形態1による積層型コンデンサの製造工程の積層後位置修正して整列した後の状態を示す斜視図。 本発明の実施の形態1による積層型コンデンサの製造工程の整列後に複数のコンデンサ素子の陽極部をレーザ溶接により接合した状態を示す斜視図。 本発明の実施の形態2による積層型コンデンサに使用するコンデンサ素子を示す正面図。 本発明の実施の形態2による積層型コンデンサに使用するコンデンサ素子の製造工程を示す正面図、図7(a)はコンデンサ素子がリードフレームに接続した状態を示す正面図、図7(b)はリードフレームを切断した状態を示す正面図。 本発明の実施の形態2による積層型コンデンサに使用するコンデンサ素子の製造工程を示す正面図、図8(a)、図8(b)は陽極導体片の長さのばらつき状態を示す正面図。 本発明の実施の形態2による積層型コンデンサの製造工程を示す図、図9(a)は積層後、位置修正して整列した後の正面図、図9(b)は図9(a)のA−A線の断面図。 従来のコンデンサ素子の正面図、図10(a)は矩形状の陽極導体片が陽極部の端部に接続された場合を示す正面図、図10(b)は矩形状の陽極導体片が陽極部の端部の内側に接続された場合を示す正面図。 従来のコンデンサ素子の製造工程を示す正面図、図11(a)はコンデンサ素子がリードフレームに接続した状態を示す正面図、図11(b)はリードフレームを切断した状態を示す正面図。 積層型コンデンサの製造工程を示す正面図。
符号の説明
1 陽極導体片
2 陽極部
3 陰極層
4 コンデンサ素子
5 絶縁樹脂
6 リードフレーム
7 位置修正治具
8 レーザ溶融部

Claims (2)

  1. 弁作用金属からなる板状で、長手方向の端部に突出して設けられた陽極部を有する陽極体上に誘電体酸化皮膜、固体電解質層および陰極層が順次形成され、前記陽極部に、平板矩形状で長辺の一方が切り欠かれた切り欠き部を有する陽極導体片が、前記陽極部の突出した先端面と前記切り欠き部が設けられた長辺とが一致するように設けられたコンデンサ素子の複数個厚さ方向に重ねられ、前記陽極部と前記切り欠き部が接合されたことを特徴とする積層型コンデンサ。
  2. 前記陽極部と前記切り欠き部がレーザ溶接により接合されたことを特徴とする請求項1記載の積層型コンデンサ。
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